JP2013119955A - 物品冷却装置とそれを備えた自動販売機 - Google Patents

物品冷却装置とそれを備えた自動販売機 Download PDF

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Abstract

【課題】節電運転後に、庫内ファンの運転で庫内を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、液冷媒が戻って圧縮機の寿命を縮めないようにできる物品冷却装置を提供する。
【解決手段】運転制御手段103は、節電運転が終了するとインバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの運転を開始し、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bが運転を開始してから、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cの検出温度に基づく庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定とインバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
【選択図】図3

Description

本発明は、節電運転中に冷却運転を停止する物品冷却装置とそれを備えた自動販売機に関するものである。
一般に缶入り飲料等の冷却された商品を販売する自動販売機では、圧縮機と共に冷凍サイクルを構成する庫内熱交換器で冷却された空気を庫内ファンにより送風して庫内の商品を冷却している。
近年、日本国内に設置されているこの種の自動販売機では、夏場の電力需要を平準化するために、7〜9月の3ヶ月間の平日は、電力需要の少ない午前中から午後1時までの間に商品を冷やし込み、午後1〜4時の3時間は冷却装置の運転を停止する節電運転を行っている。
ところで、冷凍サイクルの運転が長時間停止されると、その運転の停止中に、庫内熱交換器内の液冷媒はほとんど蒸発し、それに伴って庫外熱交換器内の液冷媒も庫内熱交換器に流入して蒸発するようになるため、冷凍サイクル内はガス冷媒のみの状態となる。
このため、冷凍サイクルの運転が長時間停止される節電運転終了後に圧縮機の運転が再開されても、庫内熱交換器には、しばらく液冷媒が供給されないため、庫内熱交換器が周囲の空気を冷却できる状態になるまで時間がかかる。
しかしながら、庫内ファンは圧縮機の運転開始に同期して運転されるため、庫内熱交換器により冷却されていない空気が庫内に送風されることとなり、庫内ファンの運転が無駄であるばかりか、かえって商品を暖めることになってしまうという不具合を生ずる。
そこで、庫内熱交換器が周囲の空気を冷却できる状態になる時期を考慮して、圧縮機の長時間停止後の庫内ファンの運転を、圧縮機の運転開始時点から遅延時間をおいて開始させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−083482号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来の自動販売機では、庫内ファンの運転中の回転数が一定で、圧縮機の長時間停止後の庫内ファンの運転を、圧縮機の運転開始時点から遅延時間をおいて開始させているため、庫内ファンの運転開始直前の頃には庫内熱交換器に充分な量の液冷媒が供給されているにもかかわらず、庫内ファンが停止しているために庫内熱交換器に供給された液冷媒が庫内熱交換器を介して庫内熱交換器の周囲の空気と充分な熱交換ができない。
そのため、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒の割合が増え、蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機が液圧縮により寿命を縮めてしまうという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができる物品冷却装置とそれを備えた自動販売機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の物品冷却装置は、運転制御手段が、節電運転中は圧縮機と庫内ファンの運転を停止し、前記節電運転が終了すると前記圧縮機の運転を開始し、前記庫内ファンに対しては、前記節電運転終了により前記圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、前記庫内ファンの回転数を通常の前記庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えるのである。
上記構成において、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができる。
本発明によれば、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができる。
本発明の実施の形態1における物品冷却装置を備えた自動販売機の本体内部構造を示す概略構成図 同実施の形態の自動販売機の冷凍サイクルの構成図 同実施の形態の自動販売機の制御系を示すブロック図 同実施の形態の自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャート 同実施の形態の自動販売機の運転制御手段による節電運転終了を検知してからの制御を示すフローチャート 本発明の実施の形態2における物品冷却装置を備えた自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャート 本発明の実施の形態3における物品冷却装置を備えた自動販売機の制御系を示すブロック図 同実施の形態の自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャート 同実施の形態の自動販売機の運転制御手段による節電運転終了を検知してからの制御を示すフローチャート
第1の発明は、圧縮機と共に冷凍サイクルを構成し冷却運転時に蒸発器として働き庫内の空気を冷却する庫内熱交換器と、前記庫内熱交換器により冷却された空気が前記庫内を
循環するように送風する回転数可変の庫内ファンと、前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有しているか否かを判定する庫内熱交換器冷却能力判定手段と、前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があるか否かを判定する圧縮機液冷媒流入判定手段と、前記圧縮機と前記庫内ファンの運転を制御する運転制御手段とを有し、前記運転制御手段は、節電運転中は前記圧縮機と前記庫内ファンの運転を停止し、前記節電運転が終了すると前記圧縮機の運転を開始し、前記庫内ファンに対しては、前記節電運転終了により前記圧縮機が運転を開始してから、前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの前記庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの前記圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、前記庫内ファンの回転数を通常の前記庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えることを特徴とする物品冷却装置である。
上記構成の物品冷却装置は、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回転数を、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、節電運転終了により、圧縮機の運転開始に同期して庫内ファンが通常運転時の回転数で運転開始する場合に比べて、圧縮機が運転を開始してから所定条件を満たすまでの間は、庫内ファンの回転数を低く抑えている分、庫内熱交換器により充分に冷却されずに庫内に送風される空気の量は少なく、また、庫内熱交換器を通過する空気の流れが遅いことにより庫内熱交換器を通過する空気が庫内熱交換器で熱交換する時間が長くなって庫内熱交換器により冷却されやすくなる。
ゆえに、庫内ファンの運転で庫内熱交換器により冷却されていない空気が庫内に送風されて、庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えることができる。
そして、圧縮機に液冷媒が流入する虞があると圧縮機液冷媒流入判定手段が判定する前でも、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段が判定すれば、運転制御手段が庫内ファンの回転数を通常運転時の回転数に高めるので、庫内熱交換器の冷却能力が所定の冷却能力に高まっているにもかかわらず、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えた回転数で庫内ファンが運転されることにより、庫内の冷却が遅れる不具合を抑制できる。
また、庫内ファンを通常運転時の回転数で運転する前に、回転数を低く抑えながらも庫内ファンを運転するので、圧縮機の運転開始により徐々に庫内熱交換器への供給量が増加していく液冷媒は庫内熱交換器を介して庫内熱交換器の周囲の空気と熱交換でき、庫内熱交換器に充分な量の液冷媒が供給される頃(庫内熱交換器の冷却能力が充分な冷却能力に高まる頃)には、運転制御手段が庫内ファンを通常運転時の回転数で運転しているので、充分な供給量になった液冷媒も庫内熱交換器を介して庫内熱交換器の周囲の空気と熱交換できることになる。
また、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段が判定する前でも、圧縮機に液冷媒が流入する虞があると圧縮機液冷媒流入判定手段が判定すれば、運転制御手段が低く抑えていた庫内ファンの回転数を通常運転時の回転数に高めるので、庫内熱交換器における周囲の空気との熱交換量が増加して、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができる。
第2の発明は、特に第1の発明の前記庫内熱交換器冷却能力判定手段が、庫内熱交換器温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定することを特徴とする。
庫内熱交換器の冷却能力は庫内熱交換器の温度で推定できるので、庫内熱交換器の温度を検出する庫内熱交換器温度検出手段を設けて、前記庫内熱交換器温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定することができる。
そして、上記構成の物品冷却装置は、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器温度検出手段が検出した庫内熱交換器の温度が所定温度以下になったことの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回転数を、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、第1の発明の作用効果に加えて、第1の発明における庫内熱交換器冷却能力判定手段を容易に実現できる。
庫内熱交換器の温度は、冷媒の流入側、流出側、風上側、風下側など、測定する部位によって異なり、庫内熱交換器が、例えば、互いに平行に所定の間隔をあけて多数並べられたフィンと、そのフィンを貫通する冷媒管からなるフィンチューブ型熱交換器である場合は、冷媒管とフィンで温度が異なるため、庫内熱交換器の平均的な温度を検出できる部位に庫内熱交換器温度検出手段を取り付けることが望ましい。
第3の発明は、特に第1の発明の前記庫内熱交換器冷却能力判定手段が、庫内熱交換器周囲温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の周囲の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定することを特徴とする。
庫内熱交換器の冷却能力は庫内熱交換器の周囲の温度で推定できるので、庫内熱交換器の周囲の温度を検出する庫内熱交換器周囲温度検出手段を設けて、前記庫内熱交換器周囲温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の周囲の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定することができる。
ところで、熱交換器に温度センサ等の温度検出手段を取り付けて熱交換器の温度を検出する場合は、温度検出手段を取り付ける熱交換器の部位による検出温度のバラツキや、温度検出手段の取り付け方による熱交換器と温度検出手段との密着具合または周囲の空気の温度の影響による検出温度のバラツキがある。
これに対して、庫内熱交換器の周囲の温度を温度センサ等の温度検出手段で検出する場合は、熱交換器に温度センサ等の温度検出手段を取り付けて熱交換器の温度を検出する場合よりも、検出温度のバラツキが小さく、熱交換器により冷却された空気の温度を検出するため、熱交換器の冷却能力を適切に判定できる可能性がある。
そして、上記構成の物品冷却装置は、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器周囲温度検出手段が検出した庫内熱交換器の周囲の温度が所定温度以下になったことの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回
転数を、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、第1の発明の作用効果に加えて、第1の発明における庫内熱交換器冷却能力判定手段を精度良く実現できる。
なお、庫内熱交換器の周囲の温度の検出箇所としては、庫内熱交換器の下流側が、庫内熱交換器により冷却されて庫内に流れる空気の温度に最も近い温度を検出することになるため、庫内熱交換器の冷却能力を判定するための基になる庫内熱交換器の周囲の温度の検出箇所として望ましい。
第4の発明は、特に第1から第3の発明に加えて、前記圧縮機液冷媒流入判定手段が、庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が所定温度以下になった場合に前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定することを特徴とする。
一般に、庫内熱交換器内を流れる冷媒と庫内熱交換器の周囲空気との熱交換量が多くなるほど、庫内熱交換器において液冷媒の気化が進んで、周囲空気との熱交換で液冷媒がなくなると、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が上昇して、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度と庫内熱交換器の周囲空気の温度との温度差が小さくなる。
一方、庫内熱交換器の冷媒流出部から流出する冷媒に液冷媒が含まれていれば、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度は、庫内熱交換器の周囲空気の温度よりも低い所定温度以下になる。
したがって、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度を検出する庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段を設けて、前記庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が所定温度以下になった場合に圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定することができる。
そして、上記構成の物品冷却装置は、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段が検出した庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が所定温度以下になったことの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回転数を、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、第1から第3の発明の作用効果に加えて、第1から第3の発明における圧縮機液冷媒流入判定手段を容易に実現できる。
第5の発明は、特に第1から第3の発明に加えて、前記圧縮機液冷媒流入判定手段が、圧縮機吸込み管温度検出手段が検出した前記圧縮機の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定することを特徴とする。
一般に、庫内熱交換器内を流れる冷媒と庫内熱交換器の周囲空気との熱交換量が多くなるほど、庫内熱交換器において液冷媒の気化が進んで、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が上昇して、庫内熱交換器の冷媒流出部の温度と庫内熱交換器の周囲空気の温度との温度差が小さくなる。
また、庫内熱交換器の冷媒流出部から圧縮機の冷媒の吸込み管に流入した冷媒は、吸込み管の周囲空気と熱交換して暖められて圧縮機に流入する。
一方、圧縮機の冷媒の吸込み管を通過する冷媒にまだ気化できなかった液冷媒が含まれていれば、圧縮機の冷媒の吸込み管の温度は、所定温度以下になる。
したがって、圧縮機の冷媒の吸込み管の温度を検出する圧縮機吸込み管温度検出手段を設けて、前記圧縮機吸込み管温度検出手段が検出した前記圧縮機の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定することができる。
そして、上記構成の物品冷却装置は、庫内ファンに回転数可変の庫内ファンを用いており、節電運転終了により圧縮機が運転を開始してから、庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と圧縮機吸込み管温度検出手段が検出した圧縮機の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になったことの圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段が庫内ファンの回転数を、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、第1から第3の発明の作用効果に加えて、第1から第3の発明における圧縮機液冷媒流入判定手段を容易に実現でき、第4の発明よりも判定の基になる温度を検出する位置が圧縮機に近いため、第4の発明よりも正確に圧縮機に液冷媒が流入する虞がないかを判定できる。
そして、圧縮機液冷媒流入判定手段が、より正確に圧縮機に液冷媒が流入する虞がないかを判定できれば、実際には、圧縮機に液冷媒が流入するまで充分余裕があるにもかかわらず庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定がある前に圧縮機液冷媒流入判定手段が圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定してしまって、庫内ファンの回転数が通常の庫内ファン運転時の回転数に高まり、庫内熱交換器を通過する空気の流れが早くなって、庫内熱交換器での熱交換不足により庫内ファンの回転数を上げる前よりも温度が少し高くなった空気が庫内に送風されて庫内の冷却が遅れる可能性を低減できる。
第6の発明は、特に第1から第5の発明において、前記運転制御手段が、前記節電運転終了後の前記庫内ファンの回転数を段階的に増加させることを特徴とする。
一般に、節電運転による圧縮機の長時間停止後の圧縮機の運転開始直後からしばらくの間は、庫内熱交換器に液冷媒が供給されず、時間の経過にしたがって徐々に庫内熱交換器への液冷媒の供給量が増加していき、庫内熱交換器への液冷媒の供給量に比例するように庫内熱交換器による冷却能力が高まっていく。
そのため、節電運転終了後の庫内ファンの回転数を段階的に増加させることにより、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにする効果を、より高めることができる。
る。
第7の発明は、特に第1から第6の発明において、前記運転制御手段が、前記節電運転終了後の前記庫内ファンの運転開始を前記圧縮機の運転開始よりも前記所定時間よりも短い所定の遅延時間だけ遅らせることを特徴とする。
一般に、節電運転による圧縮機の長時間停止後の圧縮機の運転開始直後からしばらくの間は、庫内熱交換器に液冷媒が供給されず、時間の経過にしたがって徐々に庫内熱交換器への液冷媒の供給量が増加していき、庫内熱交換器への液冷媒の供給量に比例するように
庫内熱交換器による冷却能力が高まっていく。
そのため、圧縮機の運転開始直後の庫内熱交換器に液冷媒がほとんど供給されていないうちは、庫内ファンを停止させていても、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮める虞はない。
また、節電運転終了後の庫内ファンの運転開始を圧縮機の運転開始よりも所定時間よりも短い所定の遅延時間だけ遅らせると、節電運転終了直後の庫内熱交換器で冷却されていない空気流で庫内の物品を暖めてしまうこともなく、圧縮機の運転開始に同期して庫内ファンの運転を開始した場合に比べて、庫内熱交換器の温度を早く下げることができる。
また、圧縮機よりも所定の遅延時間だけ遅れて運転を開始した庫内ファンは、圧縮機が運転を開始してから所定時間経過するまでは通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えるので、節電運転終了後の庫内ファンの回転数を段階的に増加させる第6の発明と同様の効果も有する。
したがって、遅延時間を適切に設定することにより、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにする効果を、第6の発明よりも高めることができる。
第8の発明は、特に第1から第7の発明において、庫内が複数有り、複数の前記庫内のそれぞれに前記庫内熱交換器と前記庫内ファンを有することを特徴とするものであり、庫内が複数有り、複数の前記庫内のそれぞれに前記庫内熱交換器と前記庫内ファンを有する場合でも、複数の庫内のそれぞれを考慮して、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができる。
第9の発明は、第1から第8の発明の物品冷却装置を備えた自動販売機であり、節電運転による圧縮機の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の販売商品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができ、特に節電運転を行う飲料自動販売機で実用的である。
以下、本発明の物品冷却装置とそれを備えた自動販売機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における物品冷却装置を備えた自動販売機の本体内部構造を示す概略構成図、図2は同実施の形態の自動販売機の冷凍サイクルの構成図、図3は同実施の形態の自動販売機の制御系を示すブロック図、図4は同実施の形態の自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャート、図5は同実施の形態の自動販売機の運転制御手段による節電運転終了を検知してからの制御を示すフローチャートである。
図1に示すように、本発明の実施の形態1における物品冷却装置を備えた自動販売機21は、断熱壁22により左右に区画された左庫内A、中庫内B、右庫内Cを備え、それぞれに販売する商品を収納する商品収納コラム23A,23B,23Cを有し、各商品収納
コラム23A,23B,23C内には、それぞれコラム内の温度(庫内温度)を測定する庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cを有する。
また、自動販売機21は、自動販売機21の周囲温度を検出するための外気温度センサ100と、自動販売機全体を制御するためのコントローラ27、圧縮機等の冷却装置及び商品排出機構等が内蔵された機構部26を備えている。
図2に示すように、左庫内Aに対しては、左庫内Aの空気を冷却または加温する庫内熱交換器51A、左庫内Aの空気を循環させる庫内ファン61A、左庫内Aをヒートポンプ運転以外で加温するヒータ62A、冷凍サイクルの液冷媒を絞り膨張させるキャピラリチューブ93A、庫内熱交換器51Aが冷却時に蒸発器となりヒートポンプ運転での加温時に凝縮器となるように冷凍サイクルの冷媒流路を切替える四方弁92、左庫内A用の冷凍サイクルのインバータ圧縮機71A、庫内熱交換器51Aの温度を検出する庫内熱交換器温度センサ101A、庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度を検出する庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109A、インバータ圧縮機71Aの吸込み管の温度を検出する圧縮機吸込み管温度センサ110Aが設けられている。
また、中庫内Bに対しては、中庫内Bの空気を冷却する庫内熱交換器51B、中庫内Bの空気を循環させる庫内ファン61B、中庫内Bを加温するヒータ62B、冷凍サイクルの液冷媒を絞り膨張させるキャピラリチューブ93B、キャピラリチューブ93Bを介して庫内熱交換器51Bに冷媒を流す流さないを切替えるための三方弁94、中庫内Bと右庫内Cの兼用の冷凍サイクルの一定速圧縮機71B及び一定速圧縮機71Bの吸込み管の温度を検出する圧縮機吸込み管温度センサ110B、庫内熱交換器51Bの温度を検出する庫内熱交換器温度センサ101Bが設けられている。
また、右庫内Cに対しては、右庫内Cの空気を冷却する庫内熱交換器51C、右庫内Cの空気を循環させる庫内ファン61C、三方弁94から庫内熱交換器51Bを経由せずに庫内熱交換器51Cに流れる液冷媒を絞り膨張させるキャピラリチューブ93C、中庫内Bと右庫内Cの兼用の冷凍サイクルの一定速圧縮機71B及び一定速圧縮機71Bの吸込み管の温度を検出する圧縮機吸込み管温度センサ110B、庫内熱交換器51Cの温度を検出する庫内熱交換器温度センサ101C、庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度を検出する庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが設けられている。
また、機構部26(庫外の機械室)には、インバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの他に、庫外熱交換器81と、庫外熱交換器81に送風する庫外ファン82が設けられている。なお、庫外熱交換器81は、インバータ圧縮機71Aを有する左庫内A用の冷凍サイクルの庫外熱交換器と、一定速圧縮機71Bを有する中庫内Bと右庫内Cの兼用の冷凍サイクルの庫外熱交換器とが一体に構成されたものである。
なお、左庫内A用の冷凍サイクルは、インバータ圧縮機71Aと四方弁92と庫外熱交換器81とキャピラリチューブ93Aと庫内熱交換器51Aとが環状に連接された構成である。
そして、左庫内Aを冷却する場合は、インバータ圧縮機71Aから吐出された高温高圧の冷媒が、四方弁92を経由して、庫外熱交換器81で凝縮し、キャピラリチューブ93Aで減圧され、庫内熱交換器51Aで蒸発し、再び四方弁92を経由してインバータ圧縮機71Aに戻る。
また、左庫内Aをヒートポンプ運転で加温する場合は、インバータ圧縮機71Aから吐出された高温高圧の冷媒が、四方弁92を経由して、庫内熱交換器51Aで凝縮し、キャ
ピラリチューブ93Aで減圧され、庫外熱交換器81で蒸発し、再び四方弁92を経由してインバータ圧縮機71Aに戻る。
また、中庫内Bと右庫内Cの兼用の冷凍サイクルは、一定速圧縮機71Bと庫外熱交換器81と三方弁94とキャピラリチューブ93Cと庫内熱交換器51Cとが順次環状に連接され、さらに、庫内熱交換器51Bの冷媒の入口側がキャピラリチューブ93Bを介して三方弁94のもう一つの出口側に接続され、庫内熱交換器51Bの冷媒の出口側がキャピラリチューブ93Cと庫内熱交換器51Cとの間の冷媒配管に接続された構成である。
そして、中庫内Bと右庫内Cを同時に冷却する場合は、一定速圧縮機71Bから吐出された高温高圧の冷媒が、庫外熱交換器81で凝縮し、三方弁94からキャピラリチューブ93B側に流れて、キャピラリチューブ93Bで減圧され、庫内熱交換器51Bで一部の冷媒が蒸発し、その後、庫内熱交換器51Cで残りの液冷媒が蒸発して、一定速圧縮機71Bに戻る。
また、中庫内Bと右庫内Cのうち右庫内Cのみを冷却する場合は、一定速圧縮機71Bから吐出された高温高圧の冷媒が、庫外熱交換器81で凝縮し、三方弁94からキャピラリチューブ93C側に流れて、キャピラリチューブ93Cで減圧され、庫内熱交換器51Cで蒸発して、一定速圧縮機71Bに戻る。
図3に示すように、本実施の形態の自動販売機21を制御するコントローラ27の主制御手段200は、入力処理部102、運転制御手段103、庫内ファン回転数設定手段104、節電運転終了検知手段105、庫内熱交換器冷却能力判定手段106、圧縮機液冷媒流入判定手段107により構成されている。
入力処理部102は、各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41C、外気温度センサ100、各庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101C、各庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109A,109B,109C、各圧縮機吸込み管温度センサ110A,110Bの温度データを読み取る。
運転制御手段103は、インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B、各庫内ファン61A,61B,61Cの運転を制御する。
庫内ファン回転数設定手段104は、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aまたは一定速圧縮機71Bの運転を開始してから各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を、庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cにより検出した庫内温度に応じて、庫内温度が低いほど通常より小さく(低く)設定する。
節電運転終了検知手段105は、節電運転(例えば夏場のピークカット)中に所定の時刻(予め設定された節電運転終了時刻、例えば午後4時)に到達するか、または各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cが検出したコラム内の温度(庫内温度)が所定の温度(例えば商品の価値に影響が出てくる、通常の商品販売時の温度より高い温度)に到達する等の節電運転を強制的に終了させる条件を満たしたことにより、節電運転が終了することを検知する。
庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、節電運転終了により圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)が運転を開始してから、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有しているか否かを判定する。
詳しくは、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aが運転を開始してから、庫内熱交換器温度検出手段としての庫内熱交換器温度センサ101Aが検出した庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下になった場合に、庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していると判定する。
また、節電運転終了により一定速圧縮機71Bが運転を開始してから、庫内熱交換器温度検出手段としての庫内熱交換器温度センサ101Bが検出した庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下になった場合に、庫内熱交換器51Bが所定の冷却能力を有していると判定する。
また、節電運転終了により一定速圧縮機71Bが運転を開始してから、庫内熱交換器温度検出手段としての庫内熱交換器温度センサ101Cが検出した庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下になった場合に、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると判定する。
圧縮機液冷媒流入判定手段107は、節電運転終了により圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)が運転を開始してから、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があるか否かを判定する。
詳しくは、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aが運転を開始してから、庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段としての庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Aが検出した庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度検出手段としての圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定する。
また、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aが運転を開始してから、庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段としての庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出した庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度検出手段としての圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定する。
本実施の形態の物品冷却装置を備えた自動販売機は、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と共に冷凍サイクルを構成し冷却運転時に蒸発器として働き庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の空気を冷却する庫内熱交換器51A,51B,51Cと、庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却された空気が庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)を循環するように送風する回転数可変の庫内ファン61A,61B,61Cと、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有しているか否かを判定する庫内熱交換器冷却能力判定手段106と、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があるか否かを判定する圧縮機液冷媒流入判定手段107と、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と庫内ファン61A,61B,61Cの運転を制御する運転制御手段103とを有している。
そして、運転制御手段103は、節電運転中は圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と庫内ファン61A,61B,61Cの運転を停止し、節電運転が終了すると圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の運転を開始し、庫内ファン61A,61B,61Cに対しては、節電運転終了により圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)が運転を開始してから、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判
定と圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えるのである。
また、本実施の形態では、庫内熱交換器冷却能力判定手段106が、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出した庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していると判定し、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出した庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Bが所定の冷却能力を有していると判定し、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出した庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると判定するのである。
また、本実施の形態では、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Aが検出した庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定し、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出した庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定するのである。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機21について、図4、図5を参照しながら、以下その動作、作用を説明する。
図4に示すように、節電運転中は、運転制御手段103は、冷却運転を行わず、インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B、各庫内ファン61A,61B,61Cを停止させている。
そして、節電運転終了検知手段105が節電運転終了を検知(ピークカットの場合、所定の時刻(予め設定された節電運転終了時刻)に到達するか、庫内温度が所定の温度に到達する等の節電運転を強制的に終了させる条件を満たしたことを検知)すれば(図5のSTEP1)、運転制御手段103は、インバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの運転を開始し、入力処理部102が、庫内温度である各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cの温度を確認(検出)する(図5のSTEP2)。
庫内温度が、左庫内A、中庫内B、右庫内Cの順に高い場合、庫内ファン回転数設定手段104は、庫内ファン61A、庫内ファン61B、庫内ファン61Cの順に回転数を低く設定する。
図4の例では、最も庫内温度が高い庫内ファン61Aについては、間欠率75%となる通常よりも低く設定される。
また、2番目に庫内温度が高い庫内ファン61Bについては、間欠率60%となる通常よりも低く設定される。
また、最も庫内温度が低い庫内ファン61Cについては、間欠率50%となる通常よりも低く設定される。
そして、運転制御手段103は、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A
、一定速圧縮機71B)の運転開始から各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、通常運転時よりも低く設定された回転数で各庫内ファン61A,61B,61Cを運転する(図5のSTEP3)。
そして、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出する庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図5のSTEP4をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Aを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出する庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図5のSTEP4をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Bが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Bを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出する庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図5のSTEP4をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Cを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
なお、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出する庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図5のSTEP4をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Aが検出する庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度を基に、インバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図5のSTEP5をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Aを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
また、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出する庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図5のSTEP4をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出する庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度を基に、一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図5のSTEP5をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Bを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出する庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図5のSTEP4をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出する庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度を基に、一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図5のSTEP5をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Cを通常の回転数で運転する(図5のSTEP6)。
以上のように、本実施の形態においては、節電運転終了検知手段105が節電運転終了
を検知すれば、運転制御手段103が、インバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの運転を開始する。
また、庫内ファン回転数設定手段104が、節電運転終了直後の庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cにより検出した左庫内A、中庫内B、右庫内Cの庫内温度に応じて、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始後の各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を、庫内温度が低いほど通常運転より小さく(低く)設定する。
そして、運転制御手段103が、庫内ファン回転数設定手段104により通常運転より小さく(低く)設定された回転数で庫内ファン61A,61B,61Cを運転する。
そして、庫内熱交換器冷却能力判定手段106が、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cにより検出した庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度が所定温度以下になったことにより庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していると判定するか、もしくは、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109A,109Bが検出する庫内熱交換器51A,51Cの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110A,110Bが検出した圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になったことにより圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があると判定すれば、庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常運転に戻すのである。
これにより、節電運転が終了してから各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、庫内熱交換器51A,51B,51Cで蒸発しきらない液冷媒の量を抑え、液冷媒がインバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機71Bへ液戻りすることを防止でき、インバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機71Bの信頼性を確保することができる。
以上のように本実施の形態の自動販売機21に用いた物品冷却装置は、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と共に冷凍サイクルを構成し冷却運転時に蒸発器として働き庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の空気を冷却する庫内熱交換器51A,51B,51Cと、庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却された空気が庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)を循環するように送風する回転数可変の庫内ファン61A,61B,61Cと、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有しているか否かを判定する庫内熱交換器冷却能力判定手段106と、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があるか否かを判定する圧縮機液冷媒流入判定手段107と、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と庫内ファン61A,61B,61Cの運転を制御する運転制御手段103とを有している。
そして、運転制御手段103は、節電運転中は圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)と庫内ファン61A,61B,61Cの運転を停止し、節電運転が終了すると圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の運転を開始する。
そして、運転制御手段103は、庫内ファン61Aに対しては、節電運転終了によりインバータ圧縮機71Aが運転を開始してから、庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定とインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、庫内ファン61Aの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑え、庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していることの庫
内熱交換器冷却能力判定手段106による判定とインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があれば、それまで低く抑えていた庫内ファン61Aの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数に上げるのである。
また、庫内ファン61Bに対しては、節電運転終了により一定速圧縮機71Bが運転を開始してから、庫内熱交換器51B(場合によっては庫内熱交換器51C)が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定と一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、庫内ファン61Bの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑え、庫内熱交換器51B(場合によっては庫内熱交換器51C)が所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定と一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があれば、それまで低く抑えていた庫内ファン61Bの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数に上げるのである。
また、庫内ファン61Cに対しては、節電運転終了により一定速圧縮機71Bが運転を開始してから、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定と一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、庫内ファン61Cの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑え、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定と一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があれば、それまで低く抑えていた庫内ファン61Cの回転数を通常の庫内ファン運転時の回転数に上げるのである。
上記構成の物品冷却装置は、各庫内ファン61A,61B,61Cに回転数可変の庫内ファン61A,61B,61Cを用いており、節電運転終了により圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)が運転を開始してから、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していることの庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定と圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があることの圧縮機液冷媒流入判定手段107による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、運転制御手段103が各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常の庫内ファン61A,61B,61C運転時の回転数よりも低く抑える。
そのため、節電運転終了により、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始に同期して各庫内ファン61A,61B,61Cが通常運転時の回転数で運転開始する場合に比べて、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)が運転を開始してから所定条件を満たすまでの間は、各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を低く抑えている分、庫内熱交換器51A,51B,51Cにより充分に冷却されずに庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)に送風される空気の量は少なくなる。
さらに、庫内熱交換器51A,51B,51Cを通過する空気の流れが遅いことにより庫内熱交換器51A,51B,51Cを通過する空気が庫内熱交換器51A,51B,51Cで熱交換する時間が長くなって、庫内熱交換器51A,51B,51Cを通過する空気が庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却されやすくなる。
ゆえに、各庫内ファン61A,61B,61Cの運転で庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却されていない空気が庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)に送風されて、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の物品(商品)を暖めてしまう不具合の発生
を抑えることができる。
そして、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があると圧縮機液冷媒流入判定手段107が判定する前でも、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106が判定すれば、運転制御手段103が庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常運転時の回転数に高めるので、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷却能力が所定の冷却能力に高まっているにもかかわらず、通常の庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えた回転数で庫内ファン61A,61B,61Cが運転されることにより、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の冷却が遅れる不具合を抑制できる。
また、各庫内ファン61A,61B,61Cを通常運転時の回転数で運転する前に、回転数を低く抑えながらも各庫内ファン61A,61B,61Cを運転するので、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始により徐々に庫内熱交換器51A,51B,51Cへの供給量が増加していく液冷媒は庫内熱交換器51A,51B,51Cを介して庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の空気と熱交換できる。
そして、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)が運転を開始してから、しばらく経ち庫内熱交換器51A,51B,51Cに充分な量の液冷媒が供給される頃(庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷却能力が充分な冷却能力に高まる頃)には、運転制御手段103が各庫内ファン61A,61B,61Cを通常運転時の回転数で運転しているので、充分な供給量になった液冷媒も庫内熱交換器51A,51B,51Cを介して庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の空気と熱交換できることになる。
また、庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106が判定する前でも、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があると圧縮機液冷媒流入判定手段107が判定すれば、運転制御手段103が低く抑えていた庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常運転時の回転数に高めるので、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおける周囲の空気との熱交換量が増加して、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮めないようにすることができる。
また、本実施の形態の自動販売機に用いた物品冷却装置は、庫内温度を検出する庫内温度検出手段(左庫内Aの庫内温度を検出する庫内コラム内温度センサ41A、中庫内Bの庫内温度を検出する庫内コラム内温度センサ41B、右庫内Cの庫内温度を検出する庫内コラム内温度センサ41C)を有している。
また、本実施の形態の自動販売機21に用いた物品冷却装置は、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)が複数(3つ)有り、左庫内Aには庫内熱交換器51Aと庫内ファン61A、中庫内Bには庫内熱交換器51Bと庫内ファン61B、右庫内Cには庫内熱交換器51Cと庫内ファン61Cというように、複数(3つ)の庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)のそれぞれに庫内熱交換器51A,51B,51Cと庫内ファン61A,61B,61Cを有する。
そのため、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)が複数(3つ)有り、複数(3つ)の庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)のそれぞれに庫内熱交換器51A,51B,51Cと庫内ファン61A,61B,61Cを有する場合でも、複数(3つ)の庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)のそれぞれを考慮して、節電運転による圧縮機(インバータ
圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後に、各庫内ファン61A,61B,61Cの運転で庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の物品(商品)を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮めないようにすることができる。
また、本実施の形態の自動販売機21に用いた物品冷却装置は、左庫内Aを冷却するための冷凍サイクルが、インバータ圧縮機71Aと四方弁92と庫外熱交換器81とキャピラリチューブ93Aと庫内熱交換器51Aとが環状に連接された構成の左庫内A専用の冷凍サイクルである。
そのため、予め設定された節電運転終了時刻になる前に、庫内コラム内温度センサ41Aが検出した左庫内Aの温度(庫内温度)が所定の温度(例えば商品の価値に影響が出てくる、通常の商品販売時の温度より高い温度)に到達する等の左庫内A独自の節電運転を強制的に終了させる条件を満たした場合に、そのタイミングで左庫内Aについては節電運転を終了させて、左庫内Aの節電運転終了のタイミングを中庫内Bまたは右庫内Cの節電運転終了のタイミングとずらすことができる。
また、本実施の形態の自動販売機21に用いた物品冷却装置は、三方弁94からキャピラリチューブ93Cを経由して庫内熱交換器51Cに冷媒が流れるようにした場合は、中庫内Bと右庫内Cのうち右庫内Cのみを冷却できる。
そのため、節電運転終了により一定速圧縮機71Bの運転を開始する時に三方弁94をそのような冷媒流路になる状態にしておいて、比較的外気温の影響を受けにくい中庫内Bの節電運転終了のタイミングを右庫内Cの節電運転終了のタイミングより遅らせて、庫内ファン61Bの運転開始が遅れた分の省エネを図ると共に、右庫内Cの庫内熱交換器51Cに流れる液冷媒の割合を増やして庫内熱交換器51Cの冷却能力を高めて右庫内Cを早く冷却させることができる。
さらに、三方弁94に液冷媒が流れるようになってから中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えると、庫内熱交換器51Bに冷媒が流れ始めてから庫内熱交換器51Bが冷媒の蒸発で充分に冷却されるまでの時間を短縮することができる。
なお、中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えた後は、中庫内Bの庫内熱交換器51Bで熱交換された後の冷媒が右庫内Cの庫内熱交換器51Cに流れる(中庫内Bの庫内熱交換器51Bで蒸発しなかった液冷媒が右庫内Cの庫内熱交換器51Cに流れる)ため、庫内熱交換器51Cの冷却能力が低下するので、中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替える前に、庫内熱交換器51Cで右庫内Cを充分に冷却させておくことが望ましい。
なお、節電運転終了により一定速圧縮機71Bの運転を開始する時に三方弁94の切替状態を中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるようにして、中庫内Bと右庫内Cの両方の冷却を行っても構わないが、庫内熱交換器51Bが庫内熱交換器51Cより先に所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106により判定される場合は、庫内熱交換器冷却能力判定手段106の判定後に直ちに庫内ファン61Bの回転数を通常運転時の回転数に高めない方が良いことがある。
庫内熱交換器51Bが庫内熱交換器51Cより先に所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106により判定されたことにより、直ちに庫内ファン61B
の回転数を通常運転時の回転数に高めると、庫内熱交換器51Bでの熱交換量が増加し、その影響で、庫内熱交換器51Cに流入する液冷媒が減って、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有するまでに要する時間が長くなる。
したがって、庫内熱交換器51Bが庫内熱交換器51Cより先に所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106により判定されたが、右庫内Cの冷却を遅らせたくない場合は、庫内ファン61Bの回転数を通常運転時の回転数に高めるタイミングを、例えば、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると庫内熱交換器冷却能力判定手段106により判定されるまで、遅らせるようにしても構わない。
なお、節電運転終了後は所定条件が満たされるまで、運転制御手段103が、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)を強制的に運転し、所定条件が満たされた後に、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)を通常の運転に戻すようにしてもよい。
この場合は、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止により温度上昇した庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)及び庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の物品(商品)を早く冷却することができ、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の温度分布が不均一であったり、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)に比較的冷却されにくい物品(商品)があった場合でも、庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)及び庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の物品(商品)を早く充分に冷却でき、特に物品が食品(飲料を含む)の場合は、節電運転後の充分な冷却運転で品質を維持することができる。
なお、節電運転終了後は所定条件が満たされるまで、運転制御手段103が、インバータ圧縮機71Aを予め設定された回転数で強制的に運転し、所定条件が満たされた後に、通常のインバータ圧縮機71Aの運転に戻すようにしてもよい。
この場合は、一定速圧縮機71Bを強制的に連続運転する場合と同等以上の冷却能力が得られるように、予め設定された回転数を適切に設定することにより、節電運転による圧縮機の長時間停止により温度上昇した左庫内A及び左庫内Aの物品(商品)を早く冷却することができ、左庫内Aの温度分布が不均一であったり、左庫内Aに比較的冷却されにくい物品(商品)があった場合でも、左庫内A及び左庫内Aの物品(商品)を早く充分に冷却でき、特に物品が食品(飲料を含む)の場合は、節電運転後の充分な冷却運転で品質を維持することができる。
また、本実施の形態は、物品冷却装置を自動販売機に適用しているが、この場合は、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後に、各庫内ファン61A,61B,61Cの運転で左庫内A、中庫内B、右庫内Cの缶飲料やPETボトル飲料などの販売商品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮めないようにすることができ、特に節電運転を行う飲料自動販売機で実用的である。
また、本実施の形態では、庫内熱交換器冷却能力判定手段106が、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出した庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していると判定し、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出した庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Bが所定の冷却能力を有していると判定し、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出した
庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると判定するのである。
庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷却能力は庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度で推定できるので、庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度を検出する庫内熱交換器温度検出手段としての庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを設けて、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cが検出した庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になった場合に庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していると判定することができる。
庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度は、冷媒の流入側、流出側、風上側、風下側など、測定する部位によって異なり、庫内熱交換器51A,51B,51Cが、例えば、互いに平行に所定の間隔をあけて多数並べられたフィンと、そのフィンを貫通する冷媒管からなるフィンチューブ型熱交換器である場合は、冷媒管とフィンで温度が異なるため、庫内熱交換器51A,51B,51Cの平均的な温度を検出できる部位に庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを取り付けることが望ましい。
庫内熱交換器51A,51B,51Cに庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを取り付けて庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度を検出する場合は、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを取り付ける部位による検出温度のバラツキや、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cの取り付け方による庫内熱交換器51A,51B,51Cと庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cとの密着具合または周囲の空気の温度の影響による検出温度のバラツキがある。
これに対して、庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の温度を温度センサ等の温度検出手段で検出する場合は、庫内熱交換器51A,51B,51Cに庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを取り付けて庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度を検出する場合よりも、検出温度のバラツキが小さく、庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却された空気の温度を検出するため、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷却能力を適切に判定できる可能性がある。
そのため、庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101Cを、庫内熱交換器51A,51B,51Cから離して、庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の温度を検出する庫内熱交換器周囲温度検出手段として用い、庫内熱交換器冷却能力判定手段106が、庫内熱交換器周囲温度検出手段(庫内熱交換器温度センサ101A,101B,101C)が検出した庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の温度が所定温度以下になった場合に庫内熱交換器51A,51B,51Cが所定の冷却能力を有していると判定するようにしても構わない。
なお、庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の温度の検出箇所としては、庫内熱交換器51A,51B,51Cの下流側が、庫内熱交換器51A,51B,51Cにより冷却されて庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)に流れる空気の温度に最も近い温度を検出することになるため、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷却能力を判定するための基になる庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲の温度の検出箇所として望ましい。
また、庫内熱交換器冷却能力判定手段106が、庫内コラム内温度センサ41Aが検出した左庫内Aの温度と庫内熱交換器51Aの下流側との温度差を基に庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有しているかを判定し、庫内コラム内温度センサ41Bが検出した中庫内Bの温度と庫内熱交換器51Bの下流側との温度差を基に庫内熱交換器51Bが所定
の冷却能力を有しているかを判定し、庫内コラム内温度センサ41Cが検出した右庫内Cの温度と庫内熱交換器51Cの下流側との温度差を基に庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有しているかを判定するようにしても構わない。
また、本実施の形態では、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Aが検出した庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定し、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出した庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度もしくは圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定するのである。
一般に、庫内熱交換器51A,51B,51C内を流れる冷媒と庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲空気との熱交換量が多くなるほど、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて液冷媒の気化が進んで、周囲空気との熱交換で液冷媒がなくなると、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷媒流出部の温度が上昇して、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷媒流出部の温度と庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲空気の温度との温度差が小さくなる。
一方、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷媒流出部から流出する冷媒に液冷媒が含まれていれば、庫内熱交換器51A,51B,51Cの冷媒流出部の温度は、庫内熱交換器51A,51B,51Cの周囲空気の温度よりも低い所定温度以下になる。
本実施の形態では、庫内熱交換器51Bの冷媒流出部から流出した冷媒は庫内熱交換器51Cに流入するので、庫内熱交換器51Bの冷媒流出部から流出する冷媒に液冷媒が含まれていても、その液冷媒は庫内熱交換器51Cで周囲空気との熱交換により気化する可能性がある。
したがって、庫内熱交換器51A,51Cの冷媒流出部の温度を検出する庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段(圧縮機吸込み管温度センサ110A,110B)を設けて、圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出した庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度が所定温度以下(例えば−5℃以下)になった場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定することができ、圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度が所定温度以下(例えば−5℃以下)になった場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定することができる。
また、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、圧縮機吸込み管温度検出手段(圧縮機吸込み管温度センサ110A)が検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定するようにしても良く、同様に、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、圧縮機吸込み管温度検出手段(圧縮機吸込み管温度センサ110B)が検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定するようにしても良い。
庫内熱交換器51A,51Cの冷媒流出部から圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管に流入した冷媒は、吸込み管の周囲空気と熱交換して暖められて圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に流入する。
一方、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管を通
過する冷媒にまだ気化できなかった液冷媒が含まれていれば、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管の温度は、所定温度以下になる。
したがって、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管の温度を検出する圧縮機吸込み管温度センサ110A,110Bを設けて、圧縮機吸込み管温度センサ110A,110Bが検出した(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があると判定することができる。
圧縮機吸込み管温度センサ110A,110Bは、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109A,109Bよりも判定の基になる温度を検出する位置が圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に近いため、より正確に圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞がないかを判定できる。
また、庫内熱交換器51A,51Cの冷媒流入部の温度を検出する庫内熱交換器冷媒流入部温度センサを設けて、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器51Aの冷媒流入部と庫内熱交換器51Aの冷媒流出部との温度差または庫内熱交換器51Aの冷媒流入部とインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管との温度差が所定温度以下の場合にインバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定し、庫内熱交換器51Cの冷媒流入部と庫内熱交換器51Cの冷媒流出部との温度差または庫内熱交換器51Cの冷媒流入部と一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管との温度差が所定温度以下の場合に一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定するようにしても、より正確に圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞がないかを判定できる。
そして、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、より正確に圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞がないかを判定できれば、実際には、圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入するまで充分余裕があるにもかかわらず庫内熱交換器冷却能力判定手段106による判定がある前に圧縮機液冷媒流入判定手段107が圧縮機(インバータ圧縮機71A,一定速圧縮機71B)に液冷媒が流入する虞があると判定してしまって、庫内ファン61A,61B,61Cの回転数が通常の庫内ファン61A,61B,61C運転時の回転数に高まり、庫内熱交換器51A,51B,51Cを通過する空気の流れが早くなって、庫内熱交換器51A,51B,51Cでの熱交換不足により庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を上げる前よりも温度が少し高くなった空気が庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)に送風されて庫内(左庫内A、中庫内B、右庫内C)の冷却が遅れる可能性を低減できる。
(実施の形態2)
図6は本発明の実施の形態2における物品冷却装置を備えた自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャートである。
本実施の形態は、節電運転終了により圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)が運転を開始してから各庫内ファン61A,61B,61Cが通常運転に入るまでの各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常より小さく(低く)設定する庫内ファン回転数設定手段104が、通常運転時より低い回転数を各庫内ファン61A,61B,61Cに対して複数設定し、運転制御手段103が、図6に示すように節電運転終了後の通常運転に入るまでの各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を段階的に増加させる点で、実施の形態1と異なっており、その他は実施の形態1と同様であるので、重複する説明については説明を省略する。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機21について、図6を参照しながら、以下その動作、作用を説明する。
図6に示すように、節電運転中は、運転制御手段103は、冷却運転を行わず、インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B、各庫内ファン61A,61B,61Cを停止させている。
そして、節電運転終了検知手段105が節電運転終了を検知(ピークカットの場合、所定の時刻(予め設定された節電運転終了時刻)に到達するか、庫内温度が所定の温度に到達する等の節電運転を強制的に終了させる条件を満たしたことを検知)すれば、運転制御手段103は、インバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの運転を開始する。
同時に、入力処理部102が、庫内温度である各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cの温度を確認(検出)する。
庫内温度が、左庫内A、中庫内B、右庫内Cの順に高い場合、庫内ファン回転数設定手段104は、庫内ファン61A、庫内ファン61B、庫内ファン61Cの順に回転数を低く、それぞれ最初と2番目の2つずつ設定する。
図6の例では、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始後に各庫内熱交換器51A、51B、51Cの温度が第1の所定温度以下、第2の所定温度以下になるごとに各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を変更する。
例えば、庫内ファン61Aについては、節電運転終了によるインバータ圧縮機71Aの運転開始後に、庫内熱交換器51Aの温度が第1の所定温度以下(例えば8℃)になれば間欠率75%で運転し、第2の所定温度以下(例えば5℃)になれば間欠率60%で運転するのである。
同様に、庫内ファン61Bについては、節電運転終了による一定速圧縮機71Bの運転開始後に、庫内熱交換器51Bの温度が第1の所定温度以下(例えば8℃)になれば間欠率60%で運転し、第2の所定温度以下(例えば5℃)になれば間欠率50%で運転するのである。
同様に、庫内ファン61Cについては、節電運転終了による一定速圧縮機71Bの運転開始後に、庫内熱交換器51Cの温度が第1の所定温度以下(例えば8℃)になれば間欠率50%で運転し、第2の所定温度以下(例えば5℃)になれば間欠率40%で運転するのである。
そして、運転制御手段103は、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始から各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、通常運転時よりも低く設定された回転数で段階的に回転数が増加するように各庫内ファン61A,61B,61Cを運転する。
以上のように、本実施の形態においては、節電運転終了直後の庫内温度に応じて各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を設定し、各庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度が第1の所定温度以下、第2の所定温度以下になるごとに各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を変更することにより、節電運転が終了してから各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、庫内熱交換器51A,51B,51Cで蒸発しきらない液冷媒の量を抑え、液冷媒がインバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機7
1Bへ液戻りすることを防止でき、インバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機71Bの信頼性を確保することができる。
本実施の形態では、運転制御手段103が、節電運転終了後の各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を段階的に増加させることを特徴とする。
一般に、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後の圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始直後からしばらくの間は、各庫内熱交換器51A,51B,51Cに液冷媒が供給されず、時間の経過にしたがって徐々に庫内熱交換器51A,51B,51Cへの液冷媒の供給量が増加していき、庫内熱交換器51A,51B,51Cへの液冷媒の供給量に比例するように庫内熱交換器51A,51B,51Cによる冷却能力が高まっていく。
そのため、節電運転終了後の各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を段階的に増加させることにより、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後に、庫内ファン61A,61B,61Cの運転で左庫内A、中庫内B、右庫内Cの物品(商品)を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮めないようにする効果を、より高めることができる。
また、本実施の形態では、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始後に、各庫内ファン61A,61B,61Cに対して、通常運転時の回転数より低い回転数で2段階に回転数を増加させてから通常運転の回転数で運転するようにしているが、3段階以上に回転数を増加させても構わない。
また、各庫内ファン61A,61B,61Cで増加させる段階数を同じにする必要はなく、各庫内ファン61A,61B,61Cの内で通常運転時の風速が速いものや、節電運転終了後の通常運転に入る前の回転数を低く抑える時間の長いものの段階数を他より多くしても構わない。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3における物品冷却装置を備えた自動販売機の制御系を示すブロック図、図8は同実施の形態の自動販売機の節電運転後の圧縮機の運転状態と各庫内ファンの回転数の関係を示すタイムチャート、図9は同実施の形態の自動販売機の運転制御手段による節電運転終了を検知してからの制御を示すフローチャートである。
図7に示すように本実施の形態は、図3に示す実施の形態1の自動販売機21を制御するコントローラ27の主制御手段200に、節電運転終了後の各庫内ファン61A,61B,61Cの少なくとも一つの運転開始を、節電運転終了時の庫内温度に応じて圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始よりも遅延時間だけ遅らせる遅延動作時間設定手段108を加えた点で、実施の形態1と異なっており、その他は実施の形態1と同様であるので、重複する説明については説明を省略する。
具体的には、遅延動作時間設定手段108が、節電運転終了検知手段105が節電運転終了を検知した時の各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cの測定(検出)温度が高い庫内の庫内ファン61A,61B,61Cほど、節電運転終了後の運転開始が遅れるよう庫内ファン61A,61B,61Cの遅延時間を設定する。
以上のように構成された本実施の形態の自動販売機21について、図8、図9を参照し
ながら、以下その動作、作用を説明する。
図8に示すように、節電運転中は、運転制御手段103は、冷却運転を行わず、インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B、各庫内ファン61A,61B,61Cを停止させている。
そして、節電運転終了検知手段105が節電運転終了を検知(ピークカットの場合、所定の時刻(予め設定された節電運転終了時刻)に到達するか、庫内温度が所定の温度に到達する等の節電運転を強制的に終了させる条件を満たしたことを検知)すれば(図9のSTEP1)、運転制御手段103は、インバータ圧縮機71Aと一定速圧縮機71Bの運転を開始し、入力処理部102が、庫内温度である各庫内コラム内温度センサ41A,41B,41Cの温度を確認(検出)する(図9のSTEP2)。
庫内温度が、中庫内B、左庫内A、右庫内Cの順に高い場合、庫内ファン回転数設定手段104は、庫内ファン61B、庫内ファン61A、庫内ファン61Cの順に回転数を低く設定する。また、庫内ファン61Bについては、他の庫内ファン61A,61Cよりも節電運転終了後の運転開始を遅らせる。
図8の例では、遅延動作時間設定手段108が節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始から各庫内ファン61A,61B,61Cが動作するまでの遅延動作時間を、庫内ファン61Aと庫内ファン61Cについては0分、庫内ファン61Bについては2分と設定する(図9のSTEP3)。
また、最も庫内温度が高い庫内ファン61Bについては、運転開始時の回転数が間欠率75%となる通常よりも低く設定される。
また、2番目に庫内温度が高い庫内ファン61Aについては、運転開始時の回転数が間欠率60%となる通常よりも低く設定される。
また、最も庫内温度が低い庫内ファン61Cについては、運転開始時の回転数が間欠率50%となる通常よりも低く設定される。
そして、節電運転終了による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始から各庫内ファン61A,61B,61C毎に遅延動作時間設定手段108により設定された遅延時間(庫内ファン61Aと庫内ファン61Cについては0分、庫内ファン61Bについては2分)経過後に(図9のSTEP4をYes側に分岐して)、運転制御手段103は、各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、通常運転時よりも低く設定された回転数で各庫内ファン61A,61B,61Cを運転する(図9のSTEP5)。
そして、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出する庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図9のSTEP6をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Aが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Aを通常の回転数で運転する(図9のSTEP8)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出する庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図9のSTEP6をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Bが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Bを通常の回転数で運転する(図9の
STEP8)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出する庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)になれば、図9のSTEP6をYes側に分岐して、庫内熱交換器冷却能力判定手段106は、庫内熱交換器51Cが所定の冷却能力を有していると判定して、運転制御手段103は、庫内ファン61Cを通常の回転数で運転する(図9のSTEP8)。
なお、庫内熱交換器温度センサ101Aが検出する庫内熱交換器51Aの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図9のSTEP6をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Aが検出する庫内熱交換器51Aの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Aが検出したインバータ圧縮機71Aの冷媒の吸込み管の温度を基に、インバータ圧縮機71Aに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図9のSTEP7をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Aを通常の回転数で運転する(図9のSTEP8)。
また、庫内熱交換器温度センサ101Bが検出する庫内熱交換器51Bの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図9のSTEP6をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出する庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度を基に、一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図9のSTEP7をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Bを通常の回転数で運転する(図9のSTEP8)。
同様に、庫内熱交換器温度センサ101Cが検出する庫内熱交換器51Cの温度が所定温度以下(例えば5℃以下)に到達していなくても(図9のSTEP6をNo側に分岐する場合でも)、圧縮機液冷媒流入判定手段107が、庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ109Bが検出する庫内熱交換器51Cの冷媒流出部の温度または圧縮機吸込み管温度センサ110Bが検出した一定速圧縮機71Bの冷媒の吸込み管の温度を基に、一定速圧縮機71Bに液冷媒が流入する虞があると判定すれば、図9のSTEP7をYes側に分岐して、運転制御手段103は、庫内ファン61Cを通常の回転数で運転する(図9のSTEP8)。
以上のように、本実施の形態においては、節電運転終了直後の庫内温度に応じて、各庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を通常運転より小さく(低く)設定すると共に、比較的庫内温度の高い中庫内Bの庫内ファン61Bを、節電運転終了により一定速圧縮機71Bの運転を開始してから所定の遅延時間だけ遅延させて動作させることにより、節電運転が終了してから各庫内ファン61A,61B,61Cの通常運転に入るまでの間、庫内熱交換器51A,51B,51Cで蒸発しきらない液冷媒の量を抑え、液冷媒がインバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機71Bへ液戻りすることを防止でき、インバータ圧縮機71Aや一定速圧縮機71Bの信頼性を確保することができる。
さらに、インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71Bの信頼性を確保しつつ、遅延動作させた中庫内Bの庫内熱交換器51Bの温度を早く下げることができ、中庫内Bの商品温度をより早く冷却することができる。
本実施の形態では、運転制御手段103が、節電運転終了後の各庫内ファン61A,61B,61Cの少なくとも一つの運転開始を圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧
縮機71B)の運転開始よりも遅延時間だけ遅らせることを特徴とする。
一般に、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後の圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始直後からしばらくの間は、庫内熱交換器51A,51B,51Cに液冷媒が供給されず、時間の経過にしたがって徐々に庫内熱交換器51A,51B,51Cへの液冷媒の供給量が増加していき、庫内熱交換器51A,51B,51Cへの液冷媒の供給量に比例するように庫内熱交換器51A,51B,51Cによる冷却能力が高まっていく。
そのため、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始直後の庫内熱交換器51A,51B,51Cに液冷媒がほとんど供給されていないうちは、庫内ファン61A,61B,61Cを停止させていても、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮める虞はない。
なお、本実施の形態では、庫内熱交換器51Bから液冷媒が流出しても、庫内熱交換器51Bから流出した液冷媒を庫内熱交換器51Cで蒸発させることができ、中庫内Bと右庫内Cの両方を同時に冷却する場合は、庫内熱交換器51Bから液冷媒が流出するようにしなければ、庫内熱交換器51Cの冷却能力で右庫内Cを冷却することはできない。
また、節電運転終了後の庫内ファン61A,61B,61Cの運転開始を圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始よりも遅延時間だけ遅らせると、節電運転終了直後の庫内熱交換器51A,51B,51Cで冷却されていない空気流で左庫内A、中庫内B、右庫内Cの物品(商品)を暖めてしまうこともなく、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の運転開始に同期して庫内ファン61A,61B,61Cの運転を開始した場合に比べて、庫内熱交換器51A,51B,51Cの温度を早く下げることができる。
また、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)よりも遅延時間だけ遅れて運転を開始した庫内ファン61A,61B,61Cは、圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)が運転を開始してから所定条件を満たすまでは通常の庫内ファン61A,61B,61C運転時の回転数よりも低く抑えるので、節電運転終了後の庫内ファン61A,61B,61Cの回転数を段階的に増加させる実施の形態2と同様の効果も有する。
したがって、遅延時間を適切に設定することにより、節電運転による圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の長時間停止後に、庫内ファン61A,61B,61Cの運転で左庫内A、中庫内B、右庫内Cの物品(商品)を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器51A,51B,51Cにおいて蒸発しきらない液冷媒が圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)に戻って圧縮機(インバータ圧縮機71A、一定速圧縮機71B)の寿命を縮めないようにする効果を、実施の形態2よりも高めることができる。
ところで、図2に示す冷凍サイクルでは、三方弁94からキャピラリチューブ93Cを経由して庫内熱交換器51Cに冷媒が流れるようにした場合は、中庫内Bの庫内熱交換器51Bには冷媒が流れないため、中庫内Bと右庫内Cのうち右庫内Cだけが冷却され、中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えた後は、中庫内Bの庫内熱交換器51Bで熱交換された後の冷媒が右庫内Cの庫内熱交換器51Cに流れる(中庫内Bの庫内熱交換器51Bで蒸発しなかった液冷媒が右庫内Cの庫内熱交換器
51Cに流れる)ため、庫内熱交換器51Cの冷却能力が低下する。
そのため、中庫内Bの庫内ファン61Bの運転開始を右庫内Cの庫内ファン61Cよりも遅らせる場合は、節電運転終了により一定速圧縮機71Bの運転と右庫内Cの庫内ファン61Cの運転を開始する時に、三方弁94からキャピラリチューブ93Cを経由して庫内熱交換器51Cに冷媒が流れるようにして、庫内熱交換器51Cで右庫内Cを冷却し、右庫内Cの庫内ファン61Cの運転開始から遅延時間だけ遅れて中庫内Bの庫内ファン61Bの運転を開始する前に、中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えるようにしても構わない。
このようにすると、最初、中庫内Bの庫内熱交換器51Bに冷媒を流さない分、右庫内Cの庫内熱交換器51Cに流れる液冷媒の割合を増やして庫内熱交換器51Cの冷却能力を高めて右庫内Cを早く冷却させることができ、また、中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えた後に庫内熱交換器51Cの冷却能力が低下する分を考慮して庫内熱交換器51Cで右庫内Cを充分に冷却しておくことができる。
さらに、三方弁94に液冷媒が流れるようになってから中庫内Bの庫内熱交換器51Bにも冷媒が流れるように三方弁94を切り替えると、庫内熱交換器51Bに冷媒が流れ始めてから庫内熱交換器51Bが冷媒の蒸発で充分に冷却されるまでの時間を短縮することができる。
以上のように、本発明にかかる物品冷却装置は、圧縮機と庫内ファンを有する冷却装置の長時間停止後に、庫内ファンの運転で庫内の物品を暖めてしまう不具合の発生を抑えながら、庫内熱交換器において蒸発しきらない液冷媒が圧縮機に戻って圧縮機の寿命を縮めないようにすることができるので、飲料等の商品を冷却して販売する自動販売機に最適であるが、飲料自動販売機のような節電運転を行うものに限らず、圧縮機と庫内ファンを有する冷却装置を長時間停止することがあり得る家庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵倉庫等の庫内を冷却する用途にも適用できる。
21 自動販売機
51A,51B,51C 庫内熱交換器
61A,61B,61C 庫内ファン
71A インバータ圧縮機
71B 一定速圧縮機
101A,101B,101C 庫内熱交換器温度センサ
103 運転制御手段
104 庫内ファン回転数設定手段
105 節電運転終了検知手段
106 庫内熱交換器冷却能力判定手段
107 圧縮機液冷媒流入判定手段
108 遅延動作時間設定手段
109A,109B 庫内熱交換器冷媒流出部温度センサ
110A,110B 圧縮機吸込み管温度センサ

Claims (9)

  1. 圧縮機と共に冷凍サイクルを構成し冷却運転時に蒸発器として働き庫内の空気を冷却する庫内熱交換器と、前記庫内熱交換器により冷却された空気が前記庫内を循環するように送風する回転数可変の庫内ファンと、前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有しているか否かを判定する庫内熱交換器冷却能力判定手段と、前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があるか否かを判定する圧縮機液冷媒流入判定手段と、前記圧縮機と前記庫内ファンの運転を制御する運転制御手段とを有し、前記運転制御手段は、節電運転中は前記圧縮機と前記庫内ファンの運転を停止し、前記節電運転が終了すると前記圧縮機の運転を開始し、前記庫内ファンに対しては、前記節電運転終了により前記圧縮機が運転を開始してから、前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していることの前記庫内熱交換器冷却能力判定手段による判定と前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があることの前記圧縮機液冷媒流入判定手段による判定のどちらか早い方の判定があるまでの間は、前記庫内ファンの回転数を通常の前記庫内ファン運転時の回転数よりも低く抑えることを特徴とする物品冷却装置。
  2. 前記庫内熱交換器冷却能力判定手段は、庫内熱交換器温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定する請求項1記載の物品冷却装置。
  3. 前記庫内熱交換器冷却能力判定手段は、庫内熱交換器周囲温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の周囲の温度が所定温度以下になった場合に前記庫内熱交換器が所定の冷却能力を有していると判定する請求項1記載の物品冷却装置。
  4. 前記圧縮機液冷媒流入判定手段は、庫内熱交換器冷媒流出部温度検出手段が検出した前記庫内熱交換器の冷媒流出部の温度が所定温度以下になった場合に前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の物品冷却装置。
  5. 前記圧縮機液冷媒流入判定手段は、圧縮機吸込み管温度検出手段が検出した前記圧縮機の冷媒の吸込み管の温度が所定温度以下になった場合に前記圧縮機に液冷媒が流入する虞があると判定する請求項1から3のいずれか一項に記載の物品冷却装置。
  6. 前記運転制御手段は、前記節電運転終了後の前記庫内ファンの回転数を段階的に増加させることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の物品冷却装置。
  7. 前記運転制御手段は、前記節電運転終了後の前記庫内ファンの運転開始を前記圧縮機の運転開始よりも遅らせることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の物品冷却装置。
  8. 庫内が複数有り、複数の前記庫内のそれぞれに前記庫内熱交換器と前記庫内ファンを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の物品冷却装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項の物品冷却装置を備えた自動販売機。
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