JP2013119121A - 対象物取り出し装置と方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の対象物を順に把持して取り出す時に、この対象物が隣接する対象物に干渉する可能性を小さくする。
【解決手段】設置スペースに置かれている複数の対象物を順に、ロボットハンドにより把持して取り出す場合に、認識装置により、複数の対象物の位置を認識する。位置が認識された複数の対象物を順に選択する。選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行う。干渉度判定では、選択された対象物(選択対象物)を取り出す場合に、選択対象物が、これに隣接する他の対象物(隣接対象物)に干渉する度合いを第1の度合いとし、隣接対象物を取り出す場合に、隣接対象物が、選択対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行う。この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定める。定められた取り出し順序に従って、ロボットハンドにより対象物を把持して取り出す。
【選択図】図2

Description

本発明は、設置スペースに置かれている複数の対象物を1つずつ順に把持して取り出す対象物取り出し装置と方法に関する。
従来において、例えばバラ積みされている複数の対象物を、ロボットハンドにより、1つずつ順に把持して取り出すことが行われている。この場合、複数の対象物の位置や姿勢を、レーザ距離計やカメラなどを用いて認識し、認識した対象物を把持して取り出している。
このような技術は、例えば、下記の特許文献1に記載されている。特許文献1では、次のように、対象物を認識して把持している。まず、対象物における複数の代表的な部分形状と、これらにそれぞれ適した把持位置と、これらの把持位置の優先順位とを予め求めておく。次に、バラ積みされた複数の対象物の画像データを取得する。この画像データに基づいて、エッジを検出することにより、各対象物の形状を部分的に認識する。認識した形状に基づいて、外部に露出している複数の代表的な部分形状を選択する。選択した代表的な部分形状を把持する順序を、予め求めておいた優先順位に基づいて定める。
特開2010−89238号公報
しかし、特許文献1では、対象物を把持して取り出す場合に、この対象物が、これに隣接する他の対象物に干渉するかどうかを考慮していない。従って、対象物を把持して取り出す時に、この対象物が、これに隣接する対象物に干渉する可能性がある。そのため、このような干渉の可能性を小さくすることが望まれる。
そこで、本発明の目的は、対象物を把持して取り出す時に、この対象物が隣接する対象物に干渉する可能性を小さくできる対象物取り出し装置と方法を提供することにある。
上述した目的を達成するため、本発明によると、設置スペースに置かれている複数の対象物を順に把持して取り出す対象物取り出し装置であって、
対象物を把持するロボットハンドと、
設置スペースに置かれている複数の対象物の位置を認識する認識装置と、
位置が認識された複数の対象物の取り出し順序を定める把持順決定装置と、
定められた取り出し順序に従って、設置スペースから、対象物を把持して取り出すようにロボットハンドを制御する制御装置と、を備え、
把持順決定装置は、
(A)位置が認識された複数の対象物を順に選択し、
(B)選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行い、
干渉度判定では、選択された対象物を取り出す場合に、当該選択された対象物がこれに隣接する他の対象物に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物を取り出す場合に、当該他の対象物が当該選択された対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行い、
(C)この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定める、ことを特徴とする対象物取り出し装置が提供される。
本発明の好ましい実施形態によると、把持順決定装置は、前記(A)において、位置が認識された複数の対象物を、上方に位置するものから順に選択する。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記認識装置は、前記複数の対象物の位置と姿勢を認識し、
対象物において複数の把持位置が設定されており、当該複数の把持位置にはそれぞれ優先度が設定されており、
予め定めた基準値より高い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物がとっている状態においては、この対象物の下側部分が、水平方向に突出する部分を有さず、かつ、斜め上方に突出する部分を有さないようになっており、
前記基準値より低い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物がとっている状態においては、この対象物の下側部分が、水平方向または斜め上方に突出する部分を有するようになっており、
把持順決定装置は、干渉度判定において、
選択された対象物において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物に隣接する他の対象物において把持可能な把持位置の優先度以上であるかを判定し、
この判定が肯定された場合には、第1の度合いが第2の度合い以下であると判定する。
本発明の好ましい実施形態によると、把持順決定装置は、
選択された各対象物について、障害物判定を行い、
障害物判定では、対象物を把持して取り出すときに、当該対象物が障害物に衝突するかを判定し、
衝突すると判定された対象物について、干渉度判定を行わず、かつ、当該対象物を取り出し順序に組み入れない。
また、上述した目的を達成するため、本発明によると、設置スペースに置かれている複数の対象物を、ロボットハンドにより順に把持して取り出す対象物取り出し方法であって、
設置スペースに置かれている複数の対象物の位置を認識する認識装置と、
位置が認識された複数の対象物の取り出し順序を定める把持順決定装置と、を用意し、
(a)認識装置により、複数の対象物の位置を認識し、
(b)把持順決定装置により、位置が認識された複数の対象物を順に選択し、
(c)把持順決定装置により、選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行い、
干渉度判定では、選択された対象物を取り出す場合に、当該選択された対象物がこれに隣接する他の対象物に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物を取り出す場合に、当該他の対象物が当該選択された対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行い、
(d)把持順決定装置により、この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定め、
(e)定められた取り出し順序に従って、ロボットハンドにより対象物を把持して取り出す、ことを特徴とする対象物取り出し方法が提供される。
本発明の好ましい実施形態によると、
(f)前記(e)の後に、前記(a)を新たに行うことにより、設置スペースに残っている複数の対象物の位置を新たに認識し、
(g)次に、把持順決定装置により、新たに位置が認識された当該複数の対象物に対して、前記(b)(c)(d)を新たに行うことにより、当該複数の対象物の取り出し順序を新たに定め、
(h)次いで、新たに定められた取り出し順序に従って、ロボットハンドにより対象物を把持して取り出す。
前記(e)の後であって前記(f)の前に、前記(d)において取り出し順序に組み入れなかった対象物がある場合には、ロボットハンドにより、この対象物を把持して取り出してよい。
上述した本発明によると、次のように取り出し順序が定められる。まず、複数の対象物を順に選択する。次に、選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行う。干渉度判定では、選択された対象物を取り出す場合に、当該選択された対象物がこれに隣接する他の対象物に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物を取り出す場合に、当該他の対象物が当該選択された対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行う。この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定める。
このように、干渉度判定が否定された対象物は取り出し順序に組み入れないので、対象物を実際に把持して取り出す時に、対象物が隣接する他の対象物に干渉する可能性が小さくなる。
本発明の実施形態による対象物取り出し装置の構成を示す。 本発明の実施形態による対象物取り出し方法を示すフローチャートである。 (A)は、図1の部分拡大図であり、(B)(C)は、対象物を取り出した後の状態を示す。 対象物の形状を示す。 ロボットハンドの把持部で対象物を把持した状態を示す。 他の形状を有する対象物を示す。 図6の場合において把持位置の優先度を説明する図である。 姿勢判定の説明図である。
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態による対象物取り出し装置10の構成を示す。対象物取り出し装置10は、ロボットハンド3と、認識装置5と、把持順決定装置7と、制御装置9とを備える。
ロボットハンド3は、設置スペースSに置かれた対象物1a〜1hを上方から把持するように動作する。図1の例では、ロボットハンド3は、互いに対して回転可能に連結された複数のリンク11a〜11dにより構成されている。複数のリンク11a〜11dのうち最先端にある第1のリンク11aに把持部4が固定されている。第1のリンク11aは、第1の関節13aを介して第2のリンク11bに連結されているとともに、第1の関節13aの回転軸C1回りに第2のリンク11bに対して回転可能である。第2のリンク11bは、第2の関節13bを介して第3のリンク11cに連結されているとともに、第2の関節13bの回転軸C2回りに第3のリンク11cに対して回転可能である。第3のリンク11cは、第3の関節13cを介して第4のリンク11dに連結されているとともに、第3の関節13cの回転軸C3回りに第4のリンク11dに対して回転可能である。第4のリンク11dは、自身の中心軸である回転軸C4回りに回転可能に設置台15に支持されている。
この構成で、第1〜第4のリンク11a〜11dが、それぞれ、図示しない複数の駆動装置(例えば、サーボモータ)により対応する回転軸C1〜C4回りに回転駆動される。これらの回転駆動が制御装置9によって制御されることにより、ロボットハンド3は動作する。
認識装置5は、複数の対象物の位置を上方から認識する。本実施形態では、複数の対象物は、同じ寸法と形状を有する。以下において、複数の対象物を、互いに区別するときには、これらの対象物にそれぞれ符号1a〜1hを付し、互いに区別しないときには、これらの対象物に符号1を付す。図1の例では、認識装置5は、レーザ距離計を有する。レーザ距離計は、レーザ射出点から、下方を向く各計測方向にレーザを発することにより、各計測方向において、レーザ射出点から、計測範囲内に存在する物体上の各被計測点までの距離を計測する。認識装置5は、各計測方向について計測した距離に基づいて、レーザ距離計による計測範囲に存在する物体の位置と形状を認識する。認識装置5は、このように認識した形状と、その記憶部に記憶されている対象物1の3次元的な形状とを比べることにより、各対象物1の位置と姿勢を認識する。
把持順決定装置7は、位置が認識された(以下、単に認識されたともいう)複数の対象物1の取り出し順序を定める。把持順決定装置7は、認識された複数の対象物1を、上方に位置するものから順に選択し、選択された順に複数の対象物1について干渉度判定を行う。干渉度判定では、把持順決定装置7は、次のように判定を行う。すなわち、選択された対象物1を取り出す場合に、当該選択された対象物1が、これに水平方向に隣接する他の対象物1に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物1を取り出す場合に、当該他の対象物1が、当該選択された対象物1に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行う。把持順決定装置7は、この判定が否定された対象物1については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物1の順位が上位になるように取り出し順序を定める。
以下、干渉度判定に関して、上述の「水平方向に隣接する」を、単に「隣接する」という。
2つの対象物1が「隣接する」とは、両者のうち一方を上方に取り出したら他方に干渉する可能性があることを意味する。例えば、2つの対象物1が「隣接する」とは、水平方向において、両者の中心の間隔が、設定距離より小さいこと意味してよい。ここで、設定距離は、対象物1の寸法と形状に応じて適切に定められてよい。
なお、選択された対象物1(選択対象物という)が、これに隣接する対象物1(隣接対象物という)に干渉する場合とは、ロボットハンド3により選択対象物を把持して取り出す時に、選択対象物が、隣接対象物との接触点から隣接対象物に力を作用させることを意味する。例えば、選択対象物が、隣接対象物を動かしてしまうことを意味する。
制御装置9は、定められた取り出し順序に従って複数の対象物1を順に把持して取り出すようにロボットハンド3を制御する。
図2と図3に基づいて、本発明の実施形態による対象物取り出し方法を説明する。図2は、本発明の実施形態による対象物取り出し方法を示すフローチャートである。図3(A)は、図1の部分拡大図である。図3(B)は、後述のステップS6を行った直後の状態を示し、図3(C)は、後述のステップS7を行った直後の状態を示す。なお、本発明の実施形態による対象物取り出し方法は、上述した対象物取り出し装置10により行われる。
ステップS1において、認識装置5により、設置スペースSに集って置かれている複数の対象物1の3次元的な位置と姿勢を認識する。図3(A)の例では、対象物1a,1b,1c,1dの3次元的な位置と姿勢を認識する。なお、対象物1e,1f,1g,1hは、対象物1a,1b,1c,1dに隠れているため、認識装置5により認識されない。
ステップS2において、把持順決定装置7により、ステップS1で認識された複数の対象物1を、上方に位置するものから順に選択する。図3(A)の例では、把持順決定装置7により、下記の表1に示すテーブルデータを作成し、表1のデータに基づいて、複数の対象物1a,1b,1c,1dを、上方に位置するものから順に選択する。すなわち、表1には、複数の対象物1a,1b,1c,1dの高さの順位が記録されており、この高さの順位に従って、複数の対象物1a,1b,1c,1dを、上方に位置するものから順に選択する。この高さの順位は、ステップS1において認識した各対象物1a,1b,1c,1dの3次元的位置に基づいて定められる。図3(A)の例では、表1において、対象物1a、対象物1c、対象物1b、対象物1dの順に、高さの順位が定められる。なお、2つ以上の対象物1の高さが同じ場合には、これらの対象物1の間で、任意に高さの順位を定める。図3(A)の例では、対象物1b、1dは、同じ高さにあるので、ここでは、対象物1b、対象物1dの順に順位を定めている。なお、高さの順位は、各対象物1における最上点の高さを比べることにより定められてよい。
ステップS3において、把持順決定装置7により、障害物判定を行う。この障害物判定では、選択された各対象物1について、当該対象物1を、ロボットハンド3により取り出した場合に、当該対象物1が、他の対象物1以外の障害物8に衝突するかを判定する。例えば、対象物1の真上に障害物8が存在する場合には、当該対象物1が障害物8に衝突すると判定する。図3(A)の場合には、対象物1a〜1dのうち、対象物1aは、障害物8に衝突すると判定され、対象物1b〜1dは、障害物8に衝突しないと判定される。従って、表1において、障害物判定の列において、対象物1aについては、衝突する旨の記号(×印)が記入され、対象物1b〜1dについては、衝突しない旨の記号(○印)が記入される。すなわち、表1のデータは、次の表2のようになる。なお、認識装置5により、障害物8の位置が認識され、これにより、把持順決定装置7は、認識された障害物8と選択された対象物1との位置関係に基づいて障害物判定を行う。
ステップS4において、把持順決定装置7により、ステップS2で選択された順に複数の対象物1について干渉度判定を行う。ただし、ステップS3で、障害物8に干渉すると判定された対象物1については、ステップS4の干渉度判定を行わない。すなわち、ステップS3で、障害物8に衝突すると判定されなかった対象物1について、ステップS2で選択された順にステップS4を行う。
ステップS4の干渉度判定では、選択された対象物1を取り出す場合に、当該選択された対象物1が、これに隣接する他の対象物1に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物1を取り出す場合に、当該他の対象物1が、当該選択された対象物1に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行う。ここで、隣接する他の対象物1は、ステップS1で位置と形状が認識された対象物1に含まれるものである。
ステップS4を詳しく説明する。
ステップS4では、把持位置の優先度を用いる。対象物1において複数の(2つまたは3つ以上の)把持位置が設定されており、当該複数の把持位置にはそれぞれ優先度が設定されている。
優先度の値は、次のように設定される。
予め定められた基準値より高い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物1がとっている状態においては、この対象物1の下側部分が、水平方向に突出する部分を有さず、かつ、(水平方向に対して)斜め上方に突出する部分を有さないようになっている。
一方、前記基準値より低い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物1がとっている状態においては、この対象物1の下側部分が、水平方向または(水平方向に対して)斜め上方に突出する部分を有するようになっている。
優先度が高い把持位置を把持して対象物1を上方に取り出した場合ほど、当該対象物1が、これに隣接する他の対象物1に干渉する可能性が低くなる。
ステップS4の干渉度判定において、選択された対象物1において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物1に隣接する他の対象物1において把持可能な把持位置の優先度以上である場合には、干渉度判定は、肯定の判定となる。すなわち、上述した第1の度合いが第2の度合い以下であると判定する。
図4に基づいて、複数の把持位置の例を説明する。図4(A)は、対象物1を側方から見た図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B線矢視図である。図4の例では、対象物1には、2つの把持位置P1、P2が設定されている。図4において、対象物1は、その軸X方向一方側に、軸X方向と直交する方向に突出しているフランジ部17を有する。ロボットハンド3の把持部4は、対象物1の穴18に挿入される2つの爪19、21(図1や図5を参照)を有する。2つの爪19、21は、穴18に挿入された状態で、互いに離れる方向に駆動されて、穴18を区画する内周面23へ互いに反対方向に押し付けられる。これにより、把持部4の2つの爪19、21は、対象物1を把持する。把持位置P1は、図5(A)のように、フランジ部17側から穴18に爪19、21を挿入して対象物1を把持する時に、対象物1が把持される位置(内周面23の位置)である。把持位置P2は、図5(B)のように、フランジ部17と反対側から穴18に爪19、21を挿入して対象物1を把持する時に、対象物1が把持される位置(内周面23の位置)である。
把持位置P1が把持可能な姿勢を対象物1がとっている図5(A)の状態においては、対象物1の下側部分が、水平方向に突出する部分を有さず、かつ、斜め上方に突出する部分を有さないようになっている。一方、把持位置P2が把持可能な姿勢を対象物1がとっている図5(B)の状態においては、対象物1の下側部分が、水平方向に突出したフランジ部17を有するようになっている。図5(A)の状態の対象物1に上方から近づいて、把持位置P1で対象物1を把持し、この対象物1を上方へ取り出す場合と、図5(B)の状態の対象物1に上方から近づいて、把持位置P2で対象物1を把持し、この対象物1を上方へ取り出す場合とでは、前者の場合(把持位置P1で対象物1を把持する場合)のほうが、対象物1のフランジ部17が他の対象物1に干渉する可能性が小さい。例えば、図3(A)の状態で、対象物1bの把持位置P1を爪19、21で把持して、この対象物1bを取り出す場合には、フランジ部17が他の対象物に干渉する可能性が小さい。フランジ部17が上方側に位置するからである。これに対し、図3(A)の状態で、対象物1cの把持位置P2を爪19、21で把持して、この対象物1bを取り出す場合には、対象物1bのフランジ部17が他の対象物1b、1dに干渉する可能性が高い。フランジ部17が下方側にあるからである。そこで、図3(A)の例では、把持位置P1の優先度は、把持位置P2の優先度よりも高く設定されている。なお、図4の符号Xは、対象物1に固定された仮想の基準直線(軸)Xを示す。
干渉度判定では、上述のように、選択された対象物1において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物1に隣接する他の対象物1において把持可能な把持位置の優先度以上であるかを判定する。この判定は、表2の高さの順位に従って行われる。すなわち、対象物1a、対象物1c、対象物1b、対象物1dの順に行われる。ただし、対象物1aは、ステップS2で、障害物8に干渉すると判定されているので、対象物1aについては、ステップS4の干渉度判定を行わない。
まず、対象物1cについて、この対象物1cに隣接する対象物1b、1dと干渉度判定をする。この場合、図3(A)では、選択された対象物1cにおいて把持可能な把持位置P2の優先度は、この対象物1cに隣接する他の対象物1b、1dにおいて把持可能な把持位置P1の優先度より低い。この場合には、対象物1cは、対象物1b、1dに干渉する可能性が相対的に大きいと判定する。すなわち、選択された対象物1cを取り出す場合に、当該選択された対象物1cが、これに隣接する他の対象物1b、1dに干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物1b、1dを取り出す場合に、当該他の対象物1b、1dが、当該選択された対象物1cに干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下ではないと否定の判定をする。従って、対象物1cを取り出す時に、これが対象物1b、1dに干渉する可能性があるとして、次の表3に示すように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、これらの対象物1b、1dを示す記号1b、1dが記入される。
対象物1bについて、この対象物1bに隣接する対象物1a、1cと干渉度判定をする。この場合、図3(A)では、選択された対象物1bにおいて把持可能な把持位置P1の優先度は、この対象物1bに隣接する他の対象物1a、1cにおいてそれぞれ把持可能な把持位置P1、P2の優先度以上である。この場合には、対象物1bは、対象物1a、1cに干渉する可能性が小さいと判定する。すなわち、選択された対象物1bを取り出す場合に、当該選択された対象物1bが、これに隣接する他の対象物1a、1cに干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物1a、1cを取り出す場合に、当該他の対象物1a、1cが、当該選択された対象物1bに干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であると肯定の判定する。従って、表3に示すように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、対象物1bについて、その旨を示す記号(○印)が記入される。
対象物1dについて、この対象物1dに隣接する対象物1cと干渉度判定をする。この場合、図3(A)では、選択された対象物1dにおいて把持可能な把持位置P1の優先度は、この対象物1dに隣接する他の対象物1cにおいて把持可能な把持位置P2の優先度より高い。この場合には、対象物1dは、対象物1cに干渉する可能性が相対的に小さいと判定する。すなわち、選択された対象物1dを取り出す場合に、当該選択された対象物1dが、これに隣接する他の対象物1cに干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物1cを取り出す場合に、当該他の対象物1cが、当該選択された対象物1dに干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であると肯定の判定する。従って、表3に示すように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、対象物1dについて、その旨を示す記号(○印)が記入される。
なお、干渉度判定の対象となっている対象物1に隣接する他の対象物1が、今回、ステップS1で認識されていない場合には、この対象物1が当該他の対象物に干渉する可能性が小さいとする。すなわち、干渉度判定の対象となっているこの対象物1について、肯定の判定をする。
ステップS5において、把持順決定装置7により、ステップS4の結果に基づいて取り出し順序を定め、これを出力する。すなわち、ステップS5において、ステップS4の判定が否定された対象物1については取り出し順序に組み入れずに、ステップS4の判定が肯定された順に複数の対象物1を組み入れた取り出し順序を示す把持順指令を、把持順決定装置7から制御装置9に出力する。表3の例では、この取り出し順序は、対象物1b、対象物1dの順である。
ステップS6において、ステップS5で定められた取り出し順序に従って、複数の対象物1を把持して取り出す。すなわち、ステップS6において、制御装置9は、把持順指令が示す取り出し順序に従って、設置スペースSの対象物1を1つずつ順に把持して取り出し、取り出した対象物1を別の場所へ置く。これにより、取り出された対象物1b、1dについて、次の表4のように、「取り出しフラグ」を「0」から「1」に変更する。また、ステップS6で対象物1b、1dを取り出した直後では、図3(A)から図3(B)の状態になっている。
ステップS7において、把持順決定装置7により、ステップS5において取り出し順序に組み入れなかった対象物1があるかどうかを判断する。取り出し順序に組み入れなかった対象物1は、ステップS4の判定が否定されたことにより、ステップS5において取り出し順序に組み入れなかった対象物1である。ステップS7において、取り出し順序に組み入れなかった対象物1がないと判断された場合には、そのまま、ステップS1へ戻る。一方、ステップS7において、取り出し順序に組み入れなかった対象物1があると判断される場合には、この対象物1を、以下のように、ロボットハンド3が、設置スペースSから把持して取り出す。
すなわち、ステップS5において取り出し順序に組み入れなかった対象物1を取り出す旨の指令が、把持順決定装置7から制御装置9に出力される。制御装置9は、この指令に従って、該当する対象物1を、ロボットハンド3が、設置スペースSから把持して取り出すようにロボットハンド3を制御する。
ステップS7において、ステップS5において取り出し順序に組み入れなかった対象物1が複数ある場合には、ロボットハンド3は、ステップS1で認識された位置が高い順に、これらの対象物1を、設置スペースSから把持して取り出すのがよい。その旨の指令が、把持順決定装置7から制御装置9に出力され、これにより、制御装置9は、認識された位置が高い順に複数の対象物1を把持して取り出すようにロボットハンド3を制御する。
ステップS7は、図3(B)の例では次のように行われる。
表4において、高さの順位に従って、1番目のものから順に、取り出すべき対象物かどうかを判断する表検索を行い、取り出すべきと判断された対象物を取り出す。詳しくは、次の通りである。
最初に、 表4において、高さの順位が1番目の対象物1aは、「障害物判定」が「×」になっているので、把持順決定装置7は、対象物1aを取り出さないと判断する。
次に、高さの順位が2番目の対象物1cは、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、対象物1b、1dを示す記号1b、1dが記入されているので、把持順決定装置7は、表4において、対象物1b、1dの「取り出しフラグ」を参照する。対象物1b、1dの「取り出しフラグ」は、いずれも1になっている。従って、把持順決定装置7は、対象物1cを、取り出すべきであると判断する。すなわち、把持順決定装置7は、対象物1cを取り出す旨の指令を制御装置9に出力する。制御装置9は、ロボットハンド3に対象物1cを取り出させ、これにより、図3(B)から図3(C)の状態になる。次いで、把持順決定装置7は、対象物1cの「取り出しフラグ」を0から1に変える。その結果、表4は、下記の表5に更新される。
次に、表5において、高さの順位が3番目の対象物1bは、「取り出しフラグ」が1になっているので、把持順決定装置7は、対象物1bを無視する。
次に、表5において、高さの順位が4番目の対象物1dは、「取り出しフラグ」が1になっているので、把持順決定装置7は、対象物1bを無視する。
その後、再び、表5において、高さの順位に従って、1番目のものから順に、取り出すべき対象物かどうかを判断をする表検索を行い、取り出すべきと判断された対象物を取り出す。詳しくは、次の通りである。
最初に、表5において、高さの順位が1番目の対象物1aは、「障害物判定」が「×」になっているので、把持順決定装置7は、対象物1aを取り出さないと判断する。
次に、 表5において、高さの順位が2番目の対象物1cは、「取り出しフラグ」が1になっているので、把持順決定装置7は、対象物1cを無視する。
次に、表5において、高さの順位が3番目の対象物1bは、「取り出しフラグ」が1になっているので、把持順決定装置7は、対象物1bを無視する。
次に、表5において、高さの順位が4番目の対象物1dは、「取り出しフラグ」が1になっているので、把持順決定装置7は、対象物1bを無視する。
今回の表検索では、取り出すべき対象物1が1つも無かったので、ステップS1で認識された対象物1の中で、取り出せるものは無いとして、ステップS7を終えて、ステップS1へ戻る。
このように、ステップS6とステップS7で複数の対象物1を取り出すので、1回のステップS1における認識で、より多くの対象物1を取り出すことができる。しかも、ステップS4〜S7により、干渉する度合いの小さい対象物1が先に取り出されるので、対象物1を取り出す時に、この対象物1が隣接する対象物1に干渉する可能性が小さくなる。
ステップ7の後に、新たに、上述と同様にステップS1〜S7を行う。図3(C)の場合には、次のように、ステップS1〜S7を新たに行う。
ステップS1において、認識装置5により、設置スペースSに残っている対象物1f、1g,1hの3次元的な位置と姿勢を認識する。
ステップS2において、ステップS1で認識された複数の対象物1f,1g,1hを、上方に位置するものから順に選択する。図3(C)では、複数の対象物1f,1g,1hは、高さが同じであるので、これらの高さの順位は任意に定められてよい。ここでは、複数の対象物1f,1g,1hの順に高さの順位を定める。従って、把持順決定装置7により、表5のデータは次の表6のように更新される。更新された表6においては、新たに認識された対象物1f,1g,1hについての行が、追加されている。
ステップS3において、障害物判定を行う。図3(C)の例では、複数の対象物1f,1g,1hの真上には、障害物8が存在しないので、複数の対象物1f,1g,1hは、障害物8に干渉しないと判定される。従って、表6における「障害物判定」の列において、対象物1f,1g,1hについて、衝突しない旨の記号(○印)が記入される。これにより、表6のデータは、次の表7のようになる。
ステップS4において、ステップS2で選択された順に複数の対象物1について干渉度判定を行う。
干渉度判定では、選択された対象物1において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物1に隣接する他の対象物1において把持可能な把持位置の優先度以上であるかを判定する。この判定は、表7の高さの順位に従って行われる。すなわち、対象物1f,1g,1hの順に行われる。より詳しくは、ステップS2で障害物8に干渉すると判定されておらず、表7において、「取り出しフラグ」が「0」になっている複数の対象物1f,1g,1hについて、ステップS4を行う。
対象物1f,1g,1hの干渉度判定は、上述と同様に行われる。その結果は、次のようになる。
対象物1fについては、これを取り出す時に、これが隣接する対象物1gに干渉する可能性があるとする(すなわち、否定の判定をする)。従って、対象物1fについて、下記の表8のように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、対象物1gを示す記号が記入される。
対象物1gについては、これが隣接する対象物1f、1hに干渉する可能性が低いとする(すなわち、肯定の判定をする)。従って、対象物1gについては、表8のように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、その旨を示す記号(○印)が記入される。
対象物1hについては、これを取り出す時に、これが隣接する対象物1gに干渉する可能性があるとする(すなわち、否定の判定をする)。従って、対象物1hについて、表8のように、「隣接対象物との干渉度判定」の行において、対象物1gを示す記号が記入される。
ステップS5において、ステップS4の結果に基づいて取り出し順序を定め、これを出力する。すなわち、ステップS5において、ステップS4の判定が否定された対象物1f,1hについては取り出し順序に組み入れずに、ステップS4の判定が肯定された順に対象物1を組み入れた取り出し順序を示す把持順指令を制御装置9に出力する。図3(C)の例では、この取り出し順序に組み入れられたものは、対象物1gだけである。
ステップS6において、ステップS5で定められた取り出し順序に従って、ロボットハンド3により複数の対象物1を把持して取り出す。図3(C)の例では、対象物1gを、設置スペースSから、ロボットハンド3により把持して取り出す。これにより、取り出された対象物1gについて、下記表9のように、「取り出しフラグ」を「0」から「1」に変更する。
次いで、ステップS7において、ステップS5において取り出し順序に組み入れなかった対象物1f,1hを、順に、ロボットハンド3により、設置スペースSから把持して取り出す。なお、この後、取り出していない対象物1a,1eが残る。これらの対象物1a,1eは、ロボットハンド3により取り出せない対象物1となる。すなわち、対象物1aは、障害物8のために取り出すことができず、対象物1eは、対象物1aの真下にあるので、その位置が認識されないことにより取り出すことができない。
上述した本発明の実施形態によると、以下の効果が得られる。
ステップS4の干渉度判定において判定が否定された対象物1は取り出し順序に組み入れないので、対象物1を実際に把持して取り出す時に、対象物1が隣接する他の対象物1に干渉する可能性が小さくなる。
また、上方に位置する対象物1から干渉度判定を行う。上方に位置する対象物1ほど、干渉度判定が否定される可能性が小さくなる。例えば、図3(A)において、対象物1b,1dが存在しない場合には、最初に、対象物1cに対して干渉度判定が行われる。この対象物1cに隣接する対象物1は存在しないので、対象物1cの干渉度判定は肯定される。
このように、干渉度判定が否定される可能性を小さくできるので、干渉度判定が肯定された対象物1を取り出し順序に効率よく組み入れることができる。
よって、対象物1を把持して取り出す時に、この対象物1が隣接する対象物1に干渉する可能性を小さくし、かつ、対象物1の取り出し順序を効率よく定めることができる。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、次の変更例1〜7のいずれかを単独で採用してもよいし、変更例1〜7を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で説明しない点は、上述と同様である。
(変更例1)
ステップS2において、把持順決定装置7は、ステップS1で位置が認識された複数の対象物1を、上述とは異なる方法で順に選択してもよい。
例えば、把持順決定装置7は、ステップS1で位置が認識された複数の対象物1を、これらの対象物1の当該位置がそれぞれ記憶されている複数のメモリ要素の配列順序に従って選択してもよい。なお、複数のメモリ要素は、把持順決定装置7の記憶部を構成する。
代わりに、把持順決定装置7は、ステップS1でその位置が認識された順に、複数の対象物1を選択してもよい。
(変更例2)
上述では、取り出し順序に組み入れた複数の対象物1を把持して取り出した後に、新たに、ステップS1で、対象物1を認識していた。この代わりに、上述のステップS6において、ステップS5で定められた取り出し順序において1番目の対象物1を把持して取り出したら、ステップS7を省略してステップS1へ戻ってもよい。すなわち、ステップS6において、取り出し順序において2番目以降の対象物1を把持して取り出すことなく、ステップS1へ戻る。この時、取り出し順序において1番目の対象物1についてのみ、「取り出しフラグ」を「0」から「1」に変更する。これにより、取り出し順序において1番目の対象物1の下にある対象物1を、次のステップS1で認識できる。
このような処理により、取り出しにくい対象物1が優先して取り出されるようになる。これにより、以降において、対象物1をより円滑に取り出せる可能性が高くなる。
(変更例3)
障害物8が存在しない場合には、ステップS3の障害物判定を省略してよい。
(変更例4)
対象物1は、図6に示す形状を有するものであってもよい。図6(B)は、図6(A)のB−B線矢視図である。図6に示す対象物1は、中央部25と、中央部25に結合され中央部25の両側に位置する側部27とを有する。また、図6の対象物1を把持する把持部4は、対象物1を吸引することにより、対象物1を吸着して把持する吸引装置である(図7を参照)。
この対象物1には、例えば、図6に示すように、把持位置P1〜P6が設定されている。把持位置P1,P2,P3には、基準値よりも高い優先度が設定されており、把持位置P4,P5,P6には、前記基準値よりも低い優先度が設定されている。すなわち、基準値よりも高い優先度の把持位置P1,P2またはP3が把持可能な姿勢(例えば、図7の対象物1aの姿勢)を対象物1がとっている状態においては、この対象物1の下側部分が、水平方向に突出する部分を有さず、かつ、斜め上方に突出する部分を有さないようになっている。一方、基準値より低い優先度の把持位置P4,P5またはP6が把持可能な姿勢(例えば、図7の対象物1bの姿勢)を対象物1がとっている状態においては、この対象物1の下側部分が、水平方向または斜め上方に突出する部分を有するようになっている。
なお、この例では、把持位置P1〜P6のうち、優先度は、把持位置P1が最も高く、把持位置P2、P3がその次に高く、把持位置P4、P5がその次に高く、把持位置P6が最も低い。なお、把持位置P2,P3の優先度は同じ値であり、把持位置P4,P5の優先度は同じ値であってよい。
上述のステップS1において位置と姿勢が認識された対象物1において、図6のように、把持可能な複数の把持位置がある場合には、これらの把持位置の優先度のうち最も高い優先度が、ステップS4の干渉度判定において、比較される。すなわち、干渉度判定において、ステップS2で選択された対象物1において把持可能な1つまたは複数の把持位置の優先度のうち最も高い優先度が、この対象物1に隣接する他の対象物1において把持可能な1つまたは複数の把持位置の優先度のうち最も高い優先度以上であるかを判定する。
また、ステップS6,S7において、ロボットハンド3は、対象物1における把持可能な複数の把持位置のうち、最も高い優先度の把持位置で対象物1を把持することにより、対象物1を取り出す。
(変更例5)
上述のステップS2の後であってステップS4の前において、ステップS2の障害物判定に加えて、または、この障害物判定の代わりに、把持順決定装置7は、次の姿勢判定、高さ判定および一致度判定の1つまたは複数を行ってもよい。
姿勢判定では、ステップS2で選択された各対象物1について、ステップS1で認識された対象物1の姿勢が、把持可能な姿勢範囲内にあるかを判定する。この姿勢判定において、その姿勢が把持可能な姿勢範囲内にないと判定された対象物1については、ステップS4の干渉度判定を行わない。すなわち、姿勢判定で、その姿勢が把持可能な姿勢範囲内にあると判定された対象物1について、ステップS2で選択された順にステップS4を行う。
このような姿勢判定は、図4に示す対象物1の場合には、例えば図8(A)または図8(B)のように、鉛直方向Dzに対する対象物1の基準直線(軸)Xの傾き角度θが、上限角度(例えば45度)以下である場合には、対象物1の姿勢は把持可能な範囲内にあると判定し、そうでない場合には、対象物1の姿勢は把持可能な範囲内にないと判定する。図8(A)と図8(B)で例示されている対象物1は、図4に示す対象物1と同じものである。なお、傾き角度θは、0度より大きく90度より小さい角度として定義される。
図4に示す対象物1の場合には、基準直線Xは、次のように定義されてよい。対象物1の基準直線Xが鉛直方向Dzを向いている場合に、把持部4の爪19、21を、鉛直方向Dzに上方から対象物1の穴18に挿入することにより、鉛直方向Dzに関して、対象物1の把持位置P1またはP2に把持部4の爪19、21を位置決めできる。この位置決めにより、把持部4が対象物1に当たって対象物1を動かすことはない。次いで、爪19、21を水平方向に開くことにより、把持部4の爪19、21により対象物1を把持できる。
高さ判定では、ステップS2で選択された各対象物1について、ステップS1で認識された対象物1の高さ(位置)が、制限高さより高いかを判定する。この高さ判定において、その高さが、制限高さより高くないと判定された対象物1については、ステップS4の干渉度判定を行わない。すなわち、高さ判定で、対象物1の高さが制限高さより高いと判定された対象物1について、ステップS2で選択された順にステップS4を行う。
このような高さ判定において、対象物1の高さが制限高さより高いと判定された対象物1が1つもない場合には、制限高さを、設定量だけ低くして、高さ判定を再び行う。このように、ステップS2の後であってステップS4の前において、ステップS2で選択された対象物1のうち、1つ以上(好ましくは、2つ以上)の対象物1の高さが制限高さより高いと判定されるまで、高さ判定と、制限高さを設定量だけ低くすることとを、順に繰り返す。
一致度判定では、ステップS2で選択された各対象物1について、ステップS1で認識された対象物1の3次元的な形状とモデル形状との一致度が、しきい値以上であるかを判定する。モデル形状は、予め作成されたデータであり、対象物1の3次元形状を表す。
この一致度判定において、ステップS1で認識された対象物1の3次元的な形状とモデル形状との一致度が、しきい値より高くないと判定された対象物1については、ステップS4の干渉度判定を行わない。すなわち、一致度判定で、その3次元的な形状とモデル形状との一致度がしきい値より高いと判定された対象物1について、ステップS2で選択された順にステップS4を行う。なお、一致度の値が高いほど、認識された対象物1の3次元的な形状とモデル形状とは、より高く一致している。
一致度は、次のように求められてよい。仮想的な3次元空間において、認識された対象物1の3次元的な形状と、モデル形状とを、互いに対して回転および併進させることにより、両者を最も一致させる。この状態における両者が一致している度合いを一致度とする。
(変更例6)
上述のステップS4において、選択された対象物1において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物1に隣接する他の対象物1において把持可能な把持位置の優先度と同じである場合には、次のようにしてもよい。すなわち、当該選択された対象物1の基準直線Xと鉛直方向とのなす角度が、当該他の対象物1の基準直線Xと鉛直方向とのなす角度より大きい場合には、把持順決定装置7は、ステップS5において、当該選択された対象物1を取り出し順序に組み入れないようにする。
ここでの基準直線Xは、次のように定義される。すなわち、その基準直線Xが鉛直方向を向いている姿勢で、対象物1が水平面に置かれた場合に、対象物1は、この姿勢のままで、水平面によってのみ支持される。
(変更例7)
上述のステップS7を省略してもよい。この場合、ステップS6を終えたら、ステップS1へ戻り、ステップS1〜S6を再び行う。
1,1a〜1h 対象物、3 ロボットハンド、4 把持部、5 認識装置、7 把持順決定装置、8 障害物、9 制御装置、10 対象物取り出し装置、11a〜11d リンク、13a〜13c 関節、15 設置台、17 フランジ部、18 対象物の穴、19,21 爪 、23 内周面、25 中央部、27 側部、S 設置スペース

Claims (7)

  1. 設置スペースに置かれている複数の対象物を順に把持して取り出す対象物取り出し装置であって、
    対象物を把持するロボットハンドと、
    設置スペースに置かれている複数の対象物の位置を認識する認識装置と、
    位置が認識された複数の対象物の取り出し順序を定める把持順決定装置と、
    定められた取り出し順序に従って、設置スペースから、対象物を把持して取り出すようにロボットハンドを制御する制御装置と、を備え、
    把持順決定装置は、
    (A)位置が認識された複数の対象物を順に選択し、
    (B)選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行い、
    干渉度判定では、選択された対象物を取り出す場合に、当該選択された対象物がこれに隣接する他の対象物に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物を取り出す場合に、当該他の対象物が当該選択された対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行い、
    (C)この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定める、ことを特徴とする対象物取り出し装置。
  2. 把持順決定装置は、前記(A)において、位置が認識された複数の対象物を、上方に位置するものから順に選択する、ことを特徴とする請求項1に記載の対象物取り出し装置。
  3. 前記認識装置は、前記複数の対象物の位置と姿勢を認識し、
    対象物において複数の把持位置が設定されており、当該複数の把持位置にはそれぞれ優先度が設定されており、
    予め定めた基準値より高い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物がとっている状態においては、この対象物の下側部分が、水平方向に突出する部分を有さず、かつ、斜め上方に突出する部分を有さないようになっており、
    前記基準値より低い優先度の把持位置が把持可能な姿勢を対象物がとっている状態においては、この対象物の下側部分が、水平方向または斜め上方に突出する部分を有するようになっており、
    把持順決定装置は、干渉度判定において、
    選択された対象物において把持可能な把持位置の優先度が、この対象物に隣接する他の対象物において把持可能な把持位置の優先度以上であるかを判定し、
    この判定が肯定された場合には、第1の度合いが第2の度合い以下であると判定する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の対象物取り出し装置。
  4. 把持順決定装置は、
    選択された各対象物について、障害物判定を行い、
    障害物判定では、対象物を把持して取り出すときに、当該対象物が障害物に衝突するかを判定し、
    衝突すると判定された対象物について、干渉度判定を行わず、かつ、当該対象物を取り出し順序に組み入れない、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の対象物取り出し装置。
  5. 設置スペースに置かれている複数の対象物を、ロボットハンドにより順に把持して取り出す対象物取り出し方法であって、
    設置スペースに置かれている複数の対象物の位置を認識する認識装置と、
    位置が認識された複数の対象物の取り出し順序を定める把持順決定装置と、を用意し、
    (a)認識装置により、複数の対象物の位置を認識し、
    (b)把持順決定装置により、位置が認識された複数の対象物を順に選択し、
    (c)把持順決定装置により、選択された順に複数の対象物について干渉度判定を行い、
    干渉度判定では、選択された対象物を取り出す場合に、当該選択された対象物がこれに隣接する他の対象物に干渉する度合いを第1の度合いとし、当該他の対象物を取り出す場合に、当該他の対象物が当該選択された対象物に干渉する度合いを第2の度合いとし、第1の度合いが第2の度合い以下であるかの判定を行い、
    (d)把持順決定装置により、この判定が否定された対象物については取り出し順序に組み入れずに、前記判定が肯定された順に複数の対象物の取り出し順序を定め、
    (e)定められた取り出し順序に従って、ロボットハンドにより対象物を把持して取り出す、ことを特徴とする対象物取り出し方法。
  6. (f)前記(e)の後に、前記(a)を新たに行うことにより、設置スペースに残っている複数の対象物の位置を新たに認識し、
    (g)次に、把持順決定装置により、新たに位置が認識された当該複数の対象物に対して、前記(b)(c)(d)を新たに行うことにより、当該複数の対象物の取り出し順序を新たに定め、
    (h)次いで、新たに定められた取り出し順序に従って、ロボットハンドにより対象物を把持して取り出す、ことを特徴とする請求項5に記載の対象物取り出し方法。
  7. 前記(e)の後であって前記(f)の前に、前記(d)において取り出し順序に組み入れなかった対象物がある場合には、ロボットハンドにより、この対象物を把持して取り出す、ことを特徴とする請求項6に記載の対象物取り出し方法。
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