JP2013118897A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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康則 久保
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Abstract

【課題】コストの増大、及びドラム式洗濯機全体の信頼性の低下を招くことなく、ドラムの回転軸方向の洗濯物のアンバランス位置を特定する。
【解決手段】横方向に延びる回転軸を中心に回転可能なドラム19と、ドラム19が内装された水槽と、ドラム19を指令電圧に応じて回転させる回転モータと、回転モータの回転速度を検出する回転検出部とを備えたドラム式洗濯機において、ドラム19に洗濯物31を収容した状態で、回転モータの指令電圧を、回転モータの回転速度が共振を起こす速度よりも遅くなり、かつ洗濯物31をドラム19に張り付かせる速度となる電圧範囲で複数種類の電圧に変化させる速度変化制御を実行し、速度変化制御中に回転検出部により検出された回転速度に基づいて、電圧範囲でエネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度を特定し、ピーク回転速度に基づいてドラム19の回転軸方向における洗濯物31のアンバランス位置を特定する制御部を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、ドラムと、該ドラムを回転させる回転モータとを備えたドラム式洗濯機に関するものである。
特許文献1に開示されたドラム式洗濯機は、回転モータへの指令電圧を固定した状態で回転速度の変動を測定し、回転速度の変動が所定値よりも大きいか否かに応じて、洗濯物のバランス状態の良し悪しを判定する。
特許文献2に開示されたドラム式洗濯機は、水槽に取り付けた2軸加速度センサの出力に基づいて、ドラムの回転軸に沿った前後方向における洗濯物のアンバランス位置を特定する。
特開2006−75477号公報 特開2006−311884号公報
しかし、上記特許文献1のように回転速度の変動が所定値よりも大きいか否かを判定するだけでは、ドラム内の洗濯物が回転軸方向のどの位置に片寄っているか、すなわちドラムの回転軸方向における洗濯物のアンバランス位置を特定できない。
一方、上記特許文献2では、2軸加速度センサを設ける必要があるので、部品が増加する分、コストの増大を招くとともに、故障の確率が増え、ドラム式洗濯機全体の信頼性が低下する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、コストの増大、及びドラム式洗濯機全体の信頼性の低下を招くことなく、ドラムの回転軸方向の洗濯物のアンバランス位置を特定することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、エネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度に基づいてドラムの回転軸方向の洗濯物のアンバランス位置を特定するようにしたことを特徴とする。
具体的には、本発明は、次のような解決手段を講じた。
すなわち、請求項1に記載の発明は、横方向に延びる回転軸を中心に回転可能なドラムと、該ドラムが内装された水槽と、前記ドラムを指令電圧に応じて回転させる回転モータと、前記回転モータの回転速度を検出する回転検出部と、前記ドラムに洗濯物を収容した状態で、前記回転モータの指令電圧を、前記回転モータの回転速度が共振を起こす速度よりも遅くなり、かつ洗濯物をドラムに張り付かせる速度となる電圧範囲で複数種類の電圧に変化させる速度変化制御を実行し、該速度変化制御中に前記回転検出部により検出された回転速度に基づいて、前記電圧範囲でエネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度を特定し、当該ピーク回転速度に基づいて前記ドラムの回転軸方向における洗濯物のアンバランス位置を特定する制御部とを備えたことを特徴とする。
これにより、エネルギー吸収値が最大となるピーク回転速度に基づいて、洗濯物のアンバランス位置を特定できる。
また、アンバランス位置を、回転モータに通常設けられる回転検出部の出力に基づいて特定できるので、2軸加速度センサ等の別のセンサを設ける必要がない。したがって、部品点数を減らしてコストを削減し、かつ故障の確率を減らして信頼性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のドラム式洗濯機において、前記速度変化制御は、前記回転モータの指令電圧を一定速度で上昇させるものであり、前記制御部は、前記速度変化制御の実行後、前記回転モータの回転速度を脱水工程時の速度まで上昇させる脱水初期制御に移行することを特徴とする。
これにより、アンバランス位置の特定に用いる回転速度の検出を、回転モータを加速させながら行うので、回転モータの回転速度を固定して行う場合に比べ、回転モータの回転速度を脱水工程時の速度まで早く到達させることができる。したがって、回転モータの起動から脱水終了までにかかる時間を短縮できるとともに消費電力を削減できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のドラム式洗濯機において、前記制御部は、前記ピーク回転速度が所定の第1の速度範囲にある場合には、前記アンバランス位置が前記回転軸方向後ろ寄りであると判定する一方、前記ピーク回転速度が前記第1の速度範囲よりも高い第2の速度範囲にある場合には、前記アンバランス位置が前記回転軸方向前寄りであると判定することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のドラム式洗濯機において、前記制御部は、前記ピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が所定の閾値以上である場合には、前記回転モータの回転速度を、洗濯物に作用する重力が遠心力を上回る速度以下に下げる布ほぐし制御を実行する一方、前記ピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が前記所定の閾値未満である場合には、前記回転モータの回転速度を脱水工程時の速度まで上昇させる脱水初期制御に移行するものであり、前記所定の閾値は、前記アンバランス位置が前記回転軸方向前寄りであると判定したときに、前記アンバランス位置が前記回転軸方向後ろ寄りであると判定したときに比べて低く設定されることを特徴とする。
アンバランス位置が回転軸方向前寄りのとき、すなわち洗濯物が回転モータから回転軸方向に離れた側に片寄っているとき、振動及び当該振動による騒音が、アンバランス位置が回転軸方向後ろ寄りであるときに比べて大きくなる傾向がある。しかし、請求項4に係る発明により、アンバランス位置が回転軸方向前寄りであるときに、アンバランス位置が回転軸方向後ろ寄りであるときに比べて幅広いエネルギー吸収値で布ほぐし制御を実行するので、大きい振動及び騒音をより確実に防止できる。また、アンバランス位置が回転軸方向後ろ寄りであるときには、不必要な布ほぐし制御の回数を減らすことにより、洗濯開始から脱水終了までにかかる時間を削減できる。
エネルギー吸収値が最大となるピーク回転速度に基づいて、洗濯物のアンバランス位置を特定できる。
また、アンバランス位置を、回転モータに通常設けられる回転検出部の出力に基づいて特定できるので、2軸加速度センサ等の別のセンサを設ける必要がない。したがって、部品点数を減らしてコストを削減し、かつ故障の確率を減らして信頼性を高めることができる。
本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機の制御系統を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機が洗濯、すすぎ工程を終了してから、脱水工程に至るまでの制御部の動作を示すフローチャートである。 (a)は、回転軸方向後ろ寄りに洗濯物が片寄っている場合のドラムの動きを例示する概略斜視図である。(b)は、回転軸方向後ろ寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とエネルギー吸収値との関係を例示するグラフである。(c)は、回転軸方向後ろ寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とドラム前部の回転軸に対して垂直な方向への振動との関係を例示するグラフである。(d)は、回転軸方向後ろ寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とドラム後部の回転軸に対して垂直な方向への振動との関係を例示するグラフである。 (a)は、回転軸方向前寄りに洗濯物が片寄っている場合のドラムの動きを例示する概略斜視図である。(b)は、回転軸方向前寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とエネルギー吸収値との関係を例示するグラフである。(c)は、回転軸方向前寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とドラム前部の回転軸に対して垂直な方向への振動との関係を例示するグラフである。(d)は、回転軸方向前寄りに洗濯物が片寄っている場合の回転モータの回転速度とドラム後部の回転軸に対して垂直な方向への振動との関係を例示するグラフである。 ドラム式洗濯機のモデルを示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るドラム式洗濯機1を示し、図2は、ドラム式洗濯機1の制御系統を示す。ドラム式洗濯機1は、箱状の外枠3を備え、該外枠3の正面には、洗濯物31(図4(a)参照)を出し入れするためのドア5が設けられている一方、該外枠3の正面上部には、操作入力部7及び表示部9(図1には示さず)を備えた操作・表示パネル11が設けられている。上記外枠3内には、水槽13が、コイルバネからなる弾性体15により上から吊り下げられ、かつダンパ17により下から支えられた状態で設けられている。上記水槽13には、ドラム19が、回転軸23を中心に回転可能に内装されている。回転軸23は、正面側から背面側に向けて下向きに傾斜して横方向に延びている。図1中、Aは回転軸23方向を示す。ドラム19の周壁19aには、洗濯水をドラム19内に供給又はドラム19外に排出するための多数の通水孔19bが形成されている。また、上記ドラム19の背面には、ドラム19を指令電圧に応じて回転させる回転モータ21が上記回転軸23を介して取り付けられている。回転モータ21には、図1には示していないが、その回転速度(データ)を検出する回転検出部25が配設されている。
また、回転モータ21の近傍には、該回転モータ21を制御する制御部27が配設されている。さらに、上記回転モータ21の近傍には、図1には示していないが、制御部27により出力された制御信号を上記指令電圧に変換する駆動部28と、該駆動部28により出力された指令電圧に応じた電流値を検知する電流検知部29とが設けられている。
制御部27は、以下に説明する動作が実行可能なように構成されている。以下、ドラム式洗濯機1が洗濯、すすぎ工程を終了してから、脱水工程に至るまでの制御部27の動作について、図3を参照して説明する。
まず、ステップ(図中Sと示す)101において、制御部27は、ドラム19に洗濯物31を収容した状態で、回転モータ21の指令電圧を、その回転速度が100rpmから240rpmになるまで一定速度で上昇させる速度変化制御を実行する。回転モータ21の指令電圧の上昇範囲は、回転モータ21の回転速度が100rpmから240rpmになるまでの範囲に限らず、回転速度が共振を起こす速度よりも遅くなり、かつ洗濯物31をドラム19に張り付かせる速度となる電圧範囲であればよい。
このとき、制御部27は、上記速度変化制御中に電流検知部29により検知された電流値と、上記速度変化制御中に回転検出部25により検出された回転速度とに基づいて、上記指令電圧の所定時間当たりの変動量と、上記回転速度(単位時間当たりの回転数)の所定時間当たりの変動量とを、所定時間毎に連続的に取得する。そして、取得した上記指令電圧の所定時間当たりの変動量と、上記回転速度(単位時間当たりの回転数)の所定時間当たりの変動量と、モータートルク(Motor Torque)定数とに基づいて、エネルギー吸収値を上記所定時間毎に連続的に算出する。ここで、指令電圧をV、回転モータ21の回転数(ドラム19の回転数)をN、モータートルク定数をKとすると、エネルギー吸収値は、dV/dN−Kで表される。
次に、制御部27は、ステップ102において、上記電圧範囲でエネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度、すなわち前記100rpm〜240rpmの範囲でエネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度を特定する。
次いで、制御部27は、ステップ103において、ステップ102で特定したピーク回転速度が115rpm〜150rpmの第1の速度範囲にあるか否かを判定する。上記ピーク回転速度が上記第1の速度範囲にある場合には、洗濯物31がドラム19の回転軸23方向後部に片寄っている、すなわちアンバランス位置が回転軸23方向後ろ寄りであると判定し、ステップ104に進む。一方、上記ピーク回転速度が上記第1の速度範囲にない場合にはステップ105に進む。
ステップ104では、制御部27は、ステップ102で特定したピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が所定の閾値としての0.25V/rpm以上である場合にはステップ106に進む一方、上記エネルギー吸収値が0.25V/rpm未満である場合にはステップ107に進む。
ステップ105では、制御部27は、ステップ102で特定したピーク回転速度が上記第1の速度範囲よりも高い170rpm〜215rpmの第2の速度範囲にあるか否かを判定する。上記ピーク回転速度が上記第2の速度範囲にある場合には、洗濯物31がドラム19の回転軸23方向前部に片寄っている、すなわちアンバランス位置が回転軸23方向前寄りであると判定し、ステップ108に進む。一方、上記ピーク回転速度が上記第1の速度範囲にない場合にはステップ105に進む。
ステップ106では、制御部27は、回転モータ21の回転速度を、洗濯物に作用する重力が遠心力を上回る速度、すなわち洗濯物31がドラム19に張り付かない速度である80rpm以下に下げる布ほぐし制御を実行し、ステップ101に戻る。
ステップ107では、制御部27が、回転モータ21の回転速度を240rpmから脱水工程時の速度まで上昇させる脱水初期制御に、回転モータ21の回転速度を一旦下げることなく移行する。脱水工程時の回転速度は、800rpm〜1000rpmである。
このように、ステップ107では、制御部27が、アンバランス位置の特定に用いる回転速度の検出を、回転モータ21を加速させながら行うので、回転モータ21の回転速度を固定して行う場合に比べ、回転モータ21の回転速度を脱水工程時の速度まで早く到達させることができる。したがって、回転モータ21の起動から脱水終了までにかかる時間を短縮できるとともに消費電力を削減できる。
ステップ108では、制御部27が、ステップ102で特定したピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が所定の閾値としての0.16V/rpm以上である場合にはステップ106に進む一方、上記エネルギー吸収値が0.16V/rpm未満である場合にはステップ107に進む。
図4(a)に示すように、回転軸23方向後ろ寄りに洗濯物31が片寄っている場合、回転モータ21に接続された回転軸23と水槽13との間の軸受摩擦によるエネルギー吸収が大きくなり、エネルギー吸収値が最大となるピーク回転速度は、図4(b)に示すように、115rpm〜150rpmの第1の速度範囲に収まる。図4(c)は、ドラム19前部の上記回転軸23に対して垂直な方向への振動を例示する。図4(d)は、ドラム19後部の上記回転軸23に対して垂直な方向への振動を例示する。
図5(a)に示すように、回転軸23方向前寄りに洗濯物31が片寄っている場合、水槽13の振動によるエネルギー吸収が大きくなり、ピーク回転速度は、図5(b)に示すように、170rpm〜215rpmの第2の速度範囲に収まる。図5(c)は、ドラム19前部の上記回転軸23に対して垂直な方向への振動を例示する。図5(d)は、ドラム19後部の上記回転軸23に対して垂直な方向への振動を例示する。
図6は、ドラム式洗濯機1のモデルを示す。このモデルは、底面からの回転軸23方向の距離がlx、回転軸23からの半径方向の距離がroの位置に、重量mfの洗濯物31がある場合を想定したものである。このモデルにおいて、以下のような運動方程式が満たされる。Mは洗濯機全体の重量、Cは減衰力、kはばね係数、Z(T)はモータ巻線抵抗、ωは角速度である。
Figure 2013118897
この運動方程式に基づいて、変位速度を以下のように求めることができる。
Figure 2013118897
ここで、ω=ωnfとすると、変位速度の最大値は以下のようになる。
Figure 2013118897
エネルギー吸収値は変位速度に比例し、重量Mは速度変化に伴って脱水により変化するので、エネルギー吸収値の最大値は以下のように表せる。
Figure 2013118897
以上のように、エネルギー吸収値(dV/dN−K)にはドラム19の形状、大きさ、及び重量が反映されるので、本実施形態の制御は、あらゆる洗濯容量のドラム式洗濯機1に適用できる。
したがって、上記実施形態によれば、エネルギー吸収値が最大となるピーク回転速度に基づいて、洗濯物31のアンバランス位置を特定できる。
また、アンバランス位置を、回転モータ21に通常設けられる回転検出部25の出力に基づいて特定できるので、2軸加速度センサ等の別のセンサを設ける必要がない。したがって、部品点数を減らしてコストを削減し、かつ故障の確率を減らして信頼性を高めることができる。
また、アンバランス位置が回転軸23方向前寄りのとき、すなわち洗濯物31が回転モータ21から回転軸23方向に離れた側に片寄っているとき、振動及び当該振動による騒音が、アンバランス位置が回転軸23方向後ろ寄りであるときに比べて大きくなる傾向がある。しかし、本実施形態では、ステップ108で用いる閾値がステップ104で用いる閾値よりも低く設定され、アンバランス位置が回転軸23方向前寄りであるときに、アンバランス位置が回転軸23方向後ろ寄りであるときに比べて幅広いエネルギー吸収値で布ほぐし制御を実行するので、大きい振動及び騒音をより確実に防止できる。また、アンバランス位置が回転軸23方向後ろ寄りであるときには、不必要な布ほぐし制御の回数を減らすことにより、洗濯開始から脱水終了までにかかる時間を削減できる。
なお、上記実施形態では、回転軸23を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させているが、傾斜させず、水平にしてもよい。
なお、上記実施形態では、ピーク回転速度に基づいて、アンバランス位置が回転軸23方向後ろ寄りか前寄りかのみを判定したが、アンバランス位置をより多種の位置に特定できるようにしてもよい。例えば、上記実施形態において、制御部27がさらに、ピーク回転速度が150rpm〜170rpmの範囲にある場合には、アンバランス位置が回転軸23方向中程であると判定するようにしてもよい。また、制御部27が、ドラム19内を回転軸23方向に4つ以上に分割し、アンバランス位置がいずれの分割領域に位置するかを特定できるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、速度変化制御が、回転速度が共振を起こす速度よりも遅くなり、かつ洗濯物31をドラム19に張り付かせる速度となる電圧範囲で回転モータ21の指令電圧を一定速度で上昇させるものであった。しかし、速度変化制御は、上記電圧範囲におけるピーク回転速度を特定可能なように回転モータ21の指令電圧を複数種類の電圧に変化させるものであれば、他の制御であってもよい。例えば、上記電圧範囲で指令電圧を一定速度で下降させるものであってもよい。
本発明は、ドラムと、該ドラムを回転させる回転モータとを備えたドラム式洗濯機として有用である。
1 ドラム式洗濯機
13 水槽
19 ドラム
21 回転モータ
23 回転軸
25 回転検出部
27 制御部
31 洗濯物

Claims (4)

  1. 横方向に延びる回転軸を中心に回転可能なドラムと、
    該ドラムが内装された水槽と、
    前記ドラムを指令電圧に応じて回転させる回転モータと、
    前記回転モータの回転速度を検出する回転検出部と、
    前記ドラムに洗濯物を収容した状態で、前記回転モータの指令電圧を、前記回転モータの回転速度が共振を起こす速度よりも遅くなり、かつ洗濯物をドラムに張り付かせる速度となる電圧範囲で複数種類の電圧に変化させる速度変化制御を実行し、該速度変化制御中に前記回転検出部により検出された回転速度に基づいて、前記電圧範囲でエネルギー吸収値が最大となるときのピーク回転速度を特定し、当該ピーク回転速度に基づいて前記ドラムの回転軸方向における洗濯物のアンバランス位置を特定する制御部とを備えたことを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記速度変化制御は、前記回転モータの指令電圧を一定速度で上昇させるものであり、
    前記制御部は、前記速度変化制御の実行後、前記回転モータの回転速度を脱水工程時の速度まで上昇させる脱水初期制御に移行することを特徴とするドラム式洗濯機。
  3. 請求項1に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御部は、前記ピーク回転速度が所定の第1の速度範囲にある場合には、前記アンバランス位置が前記回転軸方向後ろ寄りであると判定する一方、前記ピーク回転速度が前記第1の速度範囲よりも高い第2の速度範囲にある場合には、前記アンバランス位置が前記回転軸方向前寄りであると判定することを特徴とするドラム式洗濯機。
  4. 請求項3に記載のドラム式洗濯機において、
    前記制御部は、前記ピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が所定の閾値以上である場合には、前記回転モータの回転速度を、洗濯物に作用する重力が遠心力を上回る速度以下に下げる布ほぐし制御を実行する一方、前記ピーク回転速度に対応するエネルギー吸収値が前記所定の閾値未満である場合には、前記回転モータの回転速度を脱水工程時の速度まで上昇させる脱水初期制御に移行するものであり、
    前記所定の閾値は、前記アンバランス位置が前記回転軸方向前寄りであると判定したときに、前記アンバランス位置が前記回転軸方向後ろ寄りであると判定したときに比べて低く設定されることを特徴とするドラム式洗濯機。
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