JP2013117770A - 画像表示装置およびナビゲーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三次元空間を表す二次元画像を直感的に操作することが可能な画像表示装置およびナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】二次元画像を表示画面に表示する表示手段と、三次元空間の水平面上に配置された表示対象物を所定の視点から所定の表示枠を通して見下ろした二次元画像を作成する画像作成手段と、表示画面において同時に接触される2点の接触位置を検出する接触位置検出手段と、表示画面に接触された状態を維持したまま前記2点の接触位置が変化したことに応じて、その2点間の距離の変化量を演算する演算手段とを備え、画像作成手段は、表示枠を、三次元空間に設けられた所定の基準位置を中心として、演算手段により演算された変化量に対応する角度だけ回転させる画像表示装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置およびナビゲーション装置に関する。
指やスタイラス等を表示画面に接触させることにより画面表示を変化させる画像表示装置が知られている。例えば特許文献1には、表示画面において同時に接触された2点の接触位置を用いて、表示画像の移動、回転、拡大、縮小等を行うテレビジョン受信装置が記載されている。
特開2008−70968号公報
特許文献1に記載のテレビジョン受信装置は、三次元空間を表す二次元画像を直感的に操作することができないという問題があった。
請求項1に係る発明は、二次元画像を表示画面に表示する表示手段と、三次元空間の水平面上に配置された表示対象物を所定の視点から所定の表示枠を通して見下ろした二次元画像を作成する画像作成手段と、表示画面において同時に接触される2点の接触位置を検出する接触位置検出手段と、表示画面に接触された状態を維持したまま2点の接触位置が変化したことに応じて、その2点間の距離の変化量を演算する演算手段とを備え、画像作成手段は、表示枠を、三次元空間に設けられた所定の基準位置を中心として、演算手段により演算された変化量に対応する角度だけ回転させることを特徴とする画像表示装置である。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像表示装置を備え、画像作成手段は、二次元画像として鳥瞰図を作成することを特徴とするナビゲーション装置である。
本発明によれば、三次元空間を表す二次元画像を直感的に操作することができる。
第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図である。 画像作成部11aにより作成され液晶モニタ17の表示画面に表示される鳥瞰図の概要を説明する図である。 長方形abcdの拡大図である。 視点Mの表示方向角度の決定方法を説明する図である。 視点変更操作を説明する模式図である。 回転軸を説明する模式図である。 制御回路11による鳥観図の表示処理のフローチャートである。 演算部11bによる変化量の演算方法を示す模式図である。
本発明による画像表示装置を備えたナビゲーション装置を一例として、以下、実施形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施形態におけるナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図である。車載用のナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1の各部の制御を行う制御回路11を備える。制御回路11には、DRAM13、ROM14、ディスクドライブ15、液晶モニタ17、タッチパネル18、および現在地検出装置19がそれぞれ接続されている。ディスクドライブ15には、道路地図データが記憶されたDVD−ROM16が装填されている。
制御回路11は、マイクロプロセッサ及びその周辺回路から構成される。制御回路11は、DRAM13を作業エリアとしてROM14に格納された制御プログラムを実行し、各種の制御を行う。ディスクドライブ15は、DVD−ROM16から道路地図データを読み出す。道路地図データは、道路地図を画面に表示するための地図表示用データや、走行経路を探索するための経路探索用データなどを含む。なお、DVD−ROM16以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどから道路地図データを読み出してもよい。
液晶モニタ17はいわゆるLCDパネルを表示画面として備える表示装置である。液晶モニタ17は制御回路11が出力する画像データに基づいて、各種情報を表示画面に表示する。タッチパネル18は、液晶モニタ17の表面(表示画面)に積層される透明のタッチスイッチである。液晶モニタ17に表示される画像はタッチパネル18を通して表示される。液晶モニタ17の表示画面に指等を接触させると、タッチパネル18は指等が接触された接触位置を検出して制御回路11に接触位置を出力する。本実施形態のタッチパネル18は、いわゆるマルチタッチに対応するタッチパネルである。つまり、タッチパネル18は、液晶モニタ17の表示画面において指等により同時に接触される少なくとも2点の接触位置を検出することができる。
現在地検出装置19は、ナビゲーション装置1が搭載された車両(自車両)の現在地を検出する装置である。現在地検出装置19は、例えばジャイロや車速センサ、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信する受信機などを備えており、これらの機器の出力に基づいて自車両の現在地を検出し、制御回路11に出力する。制御回路11は、現在地検出装置19により検出された自車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上に検出された現在地を表示する。
制御回路11は、DVD−ROM16に記憶された道路地図データを用いて、現在地から搭乗者により設定された目的地までの最適な経路を探索する。目的地が搭乗者により設定されると、制御回路11は現在地検出装置19により検出された現在地を出発地として、目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。例えば、出発地から目的地までの間の旅行時間(リンク旅行時間の合計)が最小になるような経路を演算するアルゴリズム(いわゆるダイクストラ法など)で経路演算が行われる。このようにして求められた経路は、表示形態(例えば表示色など)を変えることによって、他の道路とは区別して画面表示される。これにより、搭乗者は地図と重畳して表示された経路を画面上で認識することができる。
制御回路11は、画像作成部11aおよび演算部11bを備える。これらの各機能部は、制御回路11がROM14に格納された制御プログラムを実行することにより、ソフトウェア的に実現される。画像作成部11aは、三次元空間の水平面上に配置された道路地図を所定の視点から所定の表示枠(後に詳述)を通して見下ろした二次元画像(いわゆる鳥瞰図)を作成する。制御回路11は、画像作成部11aにより作成された二次元画像を液晶モニタ17の表示画面に表示する。画像作成部11aにより作成される二次元画像の視点は、タッチパネル18に対する操作により移動させることが可能である。演算部11bは、このタッチパネル18に対する操作に応じて、その操作が鳥観図の表示範囲に対応する表示枠に及ぼす大きさを演算する。具体的な操作については後に詳述する。
(画像作成部11aにより作成される鳥瞰図の説明)
図2は、画像作成部11aにより作成され液晶モニタ17の表示画面に表示される鳥瞰図の概要を説明する図である。図2には、道路地図をXY平面とし、このXY平面に直交するZ軸に視点Mを置き、視点Mからの見下ろし角度をψとした例を示す。図2に示す三次元空間には、液晶モニタ17の表示画面に表示される鳥観図の表示範囲を規定する、長方形の表示枠abcdが設けられている。画像作成部11aは、視点Mから表示枠abcdを通して道路地図を見下ろした鳥瞰図を作成する。図3に、表示枠abcdの拡大図を示す。また、図2の台形ABCDは、表示画面に表示される道路地図範囲を示す。
図2に示すように、表示枠abcdよりも台形ABCDの方がはるかに面積が大きく、鳥瞰図表示によって広範囲の道路地図を表示できることが分かる。また、表示画面の下辺ab側の道路地図は表示枠の上辺cd側よりも大きい縮尺率で表示されるため、車両の現在地を表示枠の下辺ab側に表示すれば、現在地周辺をより拡大して表示できる。従って、ユーザは現在地周辺の道路地図情報を詳細に把握できるとともに、目的地方向の広範囲の道路地図も同時に把握できる。
道路地図を鳥瞰図表示する場合、鳥瞰図表示形式の道路地図データを予めDVD−ROM16等の記憶媒体に格納することも考えられるが、データ量が膨大になってしまう。そこで本実施形態の画像作成部11aは、DVD−ROM16に格納されている通常の道路地図データをソフトウェア処理によって鳥瞰図データに変換し、鳥瞰図を作成する。この変換処理の際、道路地図データ中の全てのデータを鳥瞰図データに変換すると、縮尺率の小さい上辺cd側はデータ量が多すぎて表示しきれなくなる。そこで本実施形態では、道路地図データに含まれる道路データ、名称データおよび背景データを各データ種別によって優先順位をつけて分類し、表示画面の上辺cd側には優先順位の高いデータのみを表示し、下辺ab側には優先順位の低いデータも含めて表示するようにしている。
例えば道路データに関しては、高速道路、国道、都道府県道などの道路種別に基づいて優先順位をつける。そして、表示画面の上辺cd側には優先順位の高い高速道路等のみを表示し、下辺ab側には優先順位の高い道路に加えて一般地方道等の優先順位の低い道路も表示する。
画像作成部11aが鳥瞰図を作成するためには、上述した視点Mの三次元座標(XY平面上の位置および高さZ)と、視点Mの見下ろし角ψと、視点Mの表示方向角度(XY平面上の向き)とを決める必要がある。本実施形態において、画像作成部11aは、現在地検出装置19により検出された自車両の現在地を視点MのXY平面上の位置とする。また、表示方向角度は以下のようにして演算される。
図4は、視点Mの表示方向角度の決定方法を説明する図である。図4のXY軸は図2と同様に道路地図平面を表し、原点Oは自車両の出発地を、座標G(X0,Y0)は自車両の現在地を、座標P1(X1,Y1)は目的地をそれぞれ表す。図4に示したように、表示方向角度αは現在地Gおよび目的地P1を結ぶ線分(図示の点線)とX軸との間の角度であり、下記の(1)式で表される。画像作成部11aは、この(1)式に基づいて表示方向角度αを演算する。
tanα={(Y1−Y0)/(X1−X0)} …(1)
なお、経路誘導中ではない場合、すなわち目的地が設定されていない場合には、画像作成部11aは自車両の現在の方向を表示方向角度αに設定する。また、表示方向角度αは、経路誘導中か否かを問わず、ユーザが任意に変更可能としてもよい。
画像作成部11aは上述のようにして決定された視点Mの見下ろし角ψ等に基づいて表示枠abcdの位置を決定し、その表示枠abcdから道路地図を見下ろした鳥観図を作成する。表示枠abcdは、図2に示す台形ABCDを、視点Mから所定距離だけ離れた位置に投影したものである。ユーザはこの表示枠abcdの位置(すなわち、高さZおよび見下ろし角ψ等の鳥観図の視点を規定するパラメータ)を、タッチパネル18への操作により自由に変更可能である。
(視点変更操作の説明)
図5は、視点変更操作を説明する模式図である。いま、画像作成部11aにより所定の表示枠abcd(つまり、所定の高さZおよび見下ろし角ψ)が選択され、図5(a)に示す鳥観図30aが作成されているものとする。鳥観図30aは、道路地図が描画される道路地図領域31と、空を示す画像が描画される空領域32とからなる。このとき、ユーザは表示画面(表示画面に積層されたタッチパネル18)に2本の指で触れ、触れたまま2本の指の間の距離を変化させることにより、鳥観図の視点(表示枠abcdの位置)を変更することができる。この操作を行うことで、表示画面の道路地図は、所定の回転軸(後述)に対してより垂直に、またはより水平に表示されるようになる。
タッチパネル18は、画面に接触した指の位置を検出して制御回路11に出力する。タッチパネル18は、接触された指の位置の検出を同時に少なくとも2点について行うことが可能である。演算部11bは、画面に接触された状態を維持したままそれら2点の接触位置が変化すると、その2点間の距離の変化量を演算する。2本の指の間隔が狭まると変化量は負の値となり、2本の指の間隔が広がると変化量は正の値となる。画像作成部11aは、それら2点の接触が最初に検出された位置(すなわち2本の指が最初に画面に触れた位置)に基づいて、視点変更の基準位置である回転軸を決定する。そして、この回転軸を基準として視点を変更する。一度設定された回転軸は、少なくとも一方の指を画面から離すまで変化しない。
図5(b)は2本の指の間隔を狭めた様子を示す図である。ユーザが親指33と人差し指34とを画面に同時に接触させると、画像作成部11aはそれら2点の中央に、破線35で示す回転軸を設定する。そして、これら2本の指の間隔が狭められると、この回転軸を基準として視点を変更する。その結果、図5(b)に示すように、鳥観図はXY平面(図2)に対してより垂直な角度となる。他方、図5(c)に示すように、2本の指の間隔を広げられると、鳥観図はXY平面に対してより水平な角度となる。
図6は、回転軸を説明する模式図であり、表示枠abcdを三次元空間のYZ平面から見た断面を示す図である。図5に示す鳥観図30a、30b、30cはそれぞれ、図6に示す表示枠abcdに対応している。すなわち、鳥観図30a、30b、30cの上辺は表示枠abcdの上辺cdに対応しており、鳥観図30a、30b、30cの下辺は表示枠abcdの下辺abに対応している。図5(b)に示すように、2本の指の間隔を狭めると画像作成部11aは表示枠abcdをXY平面に対してより垂直となるように、回転軸35を中心として、演算部11bにより演算された変化量の絶対値に対応する角度だけ回転させる。ここでは、矢印Vの方向に長方形abcdが回転される。これにより、見下ろし角ψが変更される。同様に、図5(c)に示すように2本の指の間隔を広げると、矢印Hの方向に、演算部11bにより演算された変化量の絶対値に対応する角度だけ表示枠abcdが回転される。その結果、見下ろし角ψが変化する。
図7は、制御回路11による鳥観図の表示処理のフローチャートである。まずステップS100では、ナビゲーション装置1が電源オンされる。ステップS110では、画像作成部11aが表示枠abcdの位置を所定の初期値で初期化する。ステップS120では、画像作成部11aが、フラグDを0に初期化する。このフラグDは、ユーザがタッチパネル18に2本の指を接触させた場合に1とし、それ以外の場合に0とするフラグである。
ステップS130では現在地検出装置19が、自車両の現在地を更新する。ステップS140では画像作成部11aが、現在設定されている高さZおよび見下ろし角ψに基づいて鳥観図を作成する。ステップS150では制御回路11が、上述のフラグDが0か否かを判定する。フラグDが0であった場合には、処理はステップS160に進む。
ステップS160では制御回路11が、タッチパネル18により2本の指の同時接触が検出されたか否かを判定する。2本の指の同時接触が検出されなかった場合、処理はステップS250に進む。他方、タッチパネル18により2本の指の接触が検出された場合には、処理はステップS170に進む。ステップS170では制御回路11がフラグDを1に更新する。ステップS180では制御回路11がタッチパネル18により検出された2点の接触位置をDRAM13に記憶する。ステップS190では画像作成部11aが、ステップS180で記憶された2点の接触位置の中間の位置に、視点変更の基準位置である回転軸を設定し、処理はステップS250に進む。
ステップS250では制御回路11が、例えば自車両のイグニッションスイッチがオフされる等により、ナビゲーション装置1を電源オフすべきか否かを判定する。電源オフすべきであると判定された場合は処理を終了する。そうでない場合、処理はステップS130に戻る。
前回のループで2本の指の同時接触が検出されている場合、ステップS150において制御回路11により否定判定がなされ、処理はステップS200に進む。ステップS200ではステップS160と同様に、タッチパネル18により2本の指の同時接触が検出されたか否かを制御回路11が判定する。ここで肯定判定がなされた場合、すなわち2本の指の同時接触が検出されていた場合、処理はステップS210に進む。ステップS210では演算部11bが前回の接触位置と今回の接触位置とを比較し、2点の距離の変化量を演算する。ステップS220では画像作成部11aが、ステップS210において演算された変化量に基づいて表示枠abcdを回転する。表示枠abcdの回転方法については図6で説明した通りである。ステップS230では制御回路11が、タッチパネル18により検出された2点の接触位置をDRAM13に更新記憶し、処理はステップS250に進む。
ステップS200において2本の指の同時接触が検出されなかった場合、すなわち2本の指の少なくとも一方がタッチパネル18から離れた場合、処理はステップS240に進み、制御回路11がフラグDを0にする。
上述した第1の実施の形態によるナビゲーション装置によれば、次の作用効果が得られる。
(1)画像作成部11aは、三次元空間の水平面上に配置された道路地図を視点Mから表示枠abcdを通して見下ろした二次元画像である鳥観図を作成する。液晶モニタ17の表示画面には、画像作成部11aにより作成された鳥観図が表示される。タッチパネル18は、表示画面において同時に接触される2点の接触位置を検出する。表示画面に接触された状態を維持したまま2点の接触位置が変化すると、画像作成部11aは、表示枠abcdを、表示枠abcd内に設けられた回転軸を中心として、演算部11bにより演算されたその2点間の距離の変化量に対応する角度だけ回転させる。このようにしたので、三次元空間を表す二次元画像を直感的に操作することが可能となる。
(2)画像作成部11aは、2点間の距離の変化量が正の値である場合には、表示枠abcdを水平面に対してより水平に近くなるように回転させ、変化量が負の値である場合には、表示枠abcdを水平面に対してより垂直に近くなるように回転させる。このようにしたので、より直感的な操作が可能となる。
(3)画像作成部11aは、タッチパネル18により検出された2点の接触位置の中央を回転軸とする。換言すれば、表示画面上における接触位置の中央に対応する、表示枠abcd上の位置を回転軸とする。このようにしたので、別途回転軸の位置を指定する操作を行う必要がなく、操作が簡略化される。
(4)画像作成部11aは、2点の接触位置のうち表示画面に最初に接触した接触位置に基づいて回転軸の位置を決定し、2点の接触位置のうち少なくとも一方が接触されなくなるまでその回転軸の位置に基づいて視点の水平面に対する角度を変化させる。このようにしたので、指等を動かす際に回転軸の変化を意識する必要がなく、簡便な操作が可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明を適用した第2の実施の形態のナビゲーション装置は、第1の実施の形態のナビゲーション装置と同様の構成を有するが、演算部11bによる変化量の演算方法が第1の実施の形態とは異なる。以下、この第2の実施の形態における2点間の距離の変化量の演算方法を説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同様の各部については、第1の実施の形態と同一の符号を付し説明を省略する。
図8は、第2の実施の形態に係る演算部11bによる変化量の演算方法を示す模式図である。図中において、黒く塗りつぶされた円41,42は表示画面40に最初に同時に接触された2点、白く塗りつぶされた円43,44は表示画面40に接触した状態を維持したまま後の時刻において接触された2点を示している。第1の実施の形態では、図8(a)に示すように、円41,42の間の距離45と、円43,44の間の距離46との差を変化量として演算していた。他方、本実施の形態では、図8(b)に示すように、表示画面40の短辺方向(図8の上下方向)に対する変化量を演算する。つまり、ユーザが2本の指を図8の水平方向に変化させても、画像作成部11aは鳥観図の表示枠abcdを変化させない。
上述した第2の実施の形態によるナビゲーション装置によれば、次の作用効果が得られる。
(1)演算部11bは、2点の接触位置の変化に応じて、その2点間の距離の垂直方向に対する変化量を演算する。このようにしたので、指の移動方向と視点(表示枠abcd)の移動方向が一致し、より直感的な操作が可能となる。また、水平方向に対する変化量を、他の操作(例えば表示枠abcdの左右移動等)に利用することもできる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上述した各実施の形態では、2点の接触位置の中央に対応する表示枠abcd上の位置に、角度変更の基準位置である回転軸を設定していた。角度変更の基準位置は2点の接触位置の中央以外であってもよい。例えば2点の接触位置のうちいずれか一方に対応する表示枠abcd上の位置を基準位置としてもよい。その場合、どちらの接触位置から基準位置を決めるかは種々の方法により決定することができる。一例として、画面を上下に複数の領域に分割し、どの領域に指が置かれたかによって基準とする指を変えるようにしてもよい。例えば画面を上下2分割し、両方の指が上側の領域に置かれたなら上側の指を、少なくとも片方の指が画面下側にあった場合には下側の指を、それぞれ基準位置とすることができる。このようにすることで、角度の変更操作にユーザの意図をより的確に反映することが可能となる。また、画面に触れた順で基準位置とする指を決めることも可能である。例えば、最初に画面に触れた指の位置に対応する表示枠abcd上の位置を回転軸の位置としてもよい。
(変形例2)
回転軸の位置は、第1の実施の形態のように最初に2本の指が画面に触れたときに決定され、離れるまでその位置に存在するようにすることもできるし、操作に拘わらず画面の一定位置に存在するようにすることもできる。あるいは、指の移動に応じて動的に変化するようにすることもできる。例えば第1の実施の形態において、2本の指の中央の位置に対応する表示枠abcd上の位置を回転軸の位置としているが、指の移動に応じてこの中央の位置も変化するので、回転軸の位置をその変化に追随させ、常に指の中央に相当する位置が回転軸となるようにしてもよい。
(変形例3)
回転軸の角度を画面の水平方向以外に設定してもよい。例えば、2本の指を結ぶ直線の垂直方向に回転軸の角度が設定されるようにしてもよい。また、2本の指の移動した方向の垂直方向を回転軸の角度としてもよい。この場合、一方の指の移動した方向を向き、移動した距離を大きさとするベクトルと、他方の指の同様のベクトルと、の和の方向を「2本の指の移動した方向」とすることができる。
(変形例4)
第1の実施の形態では道路地図を表示物としていたが、画面に表示可能であればこのような表示物に限定されない。例えばカメラにより撮影された映像や、任意の3次元グラフィックを表示物としてもよい。カメラにより撮影された映像を表示物とする場合、カメラ自体の角度変化や複数のカメラの映像を合成した映像により、擬似的に表示角度を変えることができる。
(変形例5)
表示枠abcdの回転方向を、上述した各実施形態と異なる方向にしてもよい。例えば道路地図に対して垂直な回転軸が設定され、表示枠abcdが道路地図と平行する平面に沿って回転されるようにしてもよい。また、2点の接触位置が表示画面の左右方向に変化した場合にのみこのような動作を行うように画像作成部11aを構成してもよい。
(変形例6)
上述した各実施の形態では、表示画面に接触された指等の接触位置を、表示画面に積層したタッチパネル18により検出していた。このタッチパネル18は、少なくとも2点の接触位置を同時に接触可能であれば、どのような方式のものであってもよい。例えば、指先と電動膜との静電容量の変化により接触位置を検出する方式であってもよいし、押圧により接点が導通する透明な電極により接触位置を検出する方式であってもよい。また、必ずしも表示画面に透明な部材を積層しなくてもよい。
(変形例7)
本発明を車載用のナビゲーション装置に対して適用した実施形態について上述してきたが、本発明はこのような実施形態以外にも、種々の画像表示装置に対して適用することができる。例えば携帯型の通信端末などに対しても本発明を適用することが可能である。また、地図データ等から作成した画像以外に、カメラ等により撮影した映像を表示する表示装置に対して本発明を適用することも可能である。この場合、表示枠の変化(映像の傾き角度の変化)に応じて、実際にカメラを傾けさせてもよいし、複数のカメラからの映像を合成した画像を表示している場合には、擬似的に表示角度を変化させた画像が合成されるようにしてもよい。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1…ナビゲーション装置、11…制御回路、11a…画像作成部、11b…演算部、13…DRAM、14…ROM、15…ディスクドライブ、16…DVD−ROM、17…液晶モニタ、18…タッチパネル、19…現在地検出装置

Claims (9)

  1. 二次元画像を表示画面に表示する表示手段と、
    三次元空間の水平面上に配置された表示対象物を所定の視点から所定の表示枠を通して見下ろした前記二次元画像を作成する画像作成手段と、
    前記表示画面において同時に接触される2点の接触位置を検出する接触位置検出手段と、
    前記表示画面に接触された状態を維持したまま前記2点の接触位置が変化したことに応じて、その2点間の距離の変化量を演算する演算手段とを備え、
    前記画像作成手段は、前記表示枠を、前記三次元空間に設けられた所定の基準位置を中心として、前記演算手段により演算された変化量に対応する角度だけ回転させることを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記変化量が正の値である場合には、前記表示枠を前記水平面に対してより水平に近くなるように回転させ、前記変化量が負の値である場合には、前記表示枠を前記水平面に対してより垂直に近くなるように回転させることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像表示装置において、
    前記演算手段は、前記2点の接触位置の変化に応じて、その2点間の距離の所定方向に対する変化量を演算することを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記接触位置検出手段により検出されたいずれかの接触位置に対応する前記表示枠内の位置を前記基準位置とすることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項4に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記表示画面を上下に分割した複数の領域のうち前記2点の接触位置の各々が含まれる領域の位置に基づいて、いずれかの接触位置に対応する前記表示枠内の位置を前記基準位置とすることを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項4に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記2点の接触位置の、前記表示画面に接触した順番に基づいて、いずれかの接触位置に対応する前記表示枠内の位置を前記基準位置とすることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記接触位置検出手段により検出された前記2点の接触位置の中央に対応する前記表示枠内の位置を前記基準位置とすることを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像表示装置において、
    前記画像作成手段は、前記2点の接触位置のうち前記表示画面に最初に接触した接触位置に基づいて前記基準位置を決定し、前記2点の接触位置のうち少なくとも一方が接触されなくなるまでその基準位置に基づいて前記視点の前記水平面に対する角度を変化させることを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像表示装置を備え、
    前記画像作成手段は、前記二次元画像として鳥瞰図を作成することを特徴とするナビゲーション装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014139767A (ja) * 2012-12-20 2014-07-31 Canon Marketing Japan Inc 情報処理装置、その制御方法、及びプログラム
WO2016063493A1 (ja) * 2014-10-22 2016-04-28 株式会社デンソー 車両用情報表示装置
JP2016076017A (ja) * 2014-10-03 2016-05-12 株式会社東芝 図形処理装置および図形処理プログラム

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