JP2013117637A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶の配向性が十分に優れたものであるとともに、耐光性にも優れた電気光学装置を提供すること。
【解決手段】本発明の電気光学装置は、液晶層を挟持する一対の基板のうち、少なくとも一方の基板の前記液晶層側の表面には、前記液晶層側に向けて突出する複数の凸部を有した無機材料膜が設けられており、複数の前記凸部は、前記無機材料膜が設けられた前記一方の基板の平面における第1の面内方位に位置する側の表面が、それぞれ、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜で被覆され、かつ、前記一方の基板の平面における前記第1の面内方位と異なる第2の面内方位に位置する側の表面が、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料で構成された第2の単分子膜で被覆されていることを特徴とずる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置および電気光学装置を備えた電子機器に関するものである。
液晶層を備えた電気光学装置は、プロジェクター用途においてライトバルブとして広く採用されている。
このような電気光学装置は、通常、液晶層の液晶分子を所定方向に配向させるとともに、所定のプレチルト角を発現するように設定された配向膜を有している。このような配向膜を製造する方法としては、基材上に成膜されたポリイミド等の高分子化合物からなる薄膜を、レーヨン等の布で一方向に擦るラビング処理する方法等が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、プロジェクター用途としては、耐光性向上の観点から、無機斜方蒸着膜が採用されつつある。
しかしながら、ディスプレイの高輝度化等から、耐光性の更なる向上が望まれている。
特開平10−161133号公報(特許請求の範囲)
本発明の目的は、液晶の配向性が十分に優れたものであるとともに、耐光性にも優れた電気光学装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の電気光学装置は、液晶層を挟持する一対の基板のうち、少なくとも一方の基板の前記液晶層側の表面には、前記液晶層側に向けて突出する複数の凸部を有した無機材料膜が設けられており、
複数の前記凸部は、前記無機材料膜が設けられた前記一方の基板の平面における第1の面内方位に位置する側の表面が、それぞれ、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜で被覆され、かつ、前記一方の基板の平面における前記第1の面内方位と異なる第2の面内方位に位置する側の表面が、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料で構成された第2の単分子膜で被覆されていることを特徴とする。
これにより、液晶の配向性が十分に優れたものであるとともに、耐光性にも優れた電気光学装置を提供することができる。
本発明の電気光学装置では、前記無機材料膜は、非多孔質の膜で構成されたものであることが好ましい。
これにより、多孔質材料の膜に比べて表面積を少なくすることができ、第1の単分子膜および第2の単分子膜による無機材料膜の被覆率をより確実に高いものとすることができ、無機材料膜と液晶分子との接触をより効果的に防止することができる。その結果、より確実に電気光学装置の耐光性を特に優れたものとすることができる。また、従来の無機配向膜の形成には、液晶の配向性を十分なものとするために、多孔質材料が用いられてきたが、本発明では、入手が容易な非多孔質材料を用いた場合であっても、液晶の配向性を十分に確保することができる。このため、製造コストの低減、電気光学装置の安定供給等の点からも有利である。
本発明の電気光学装置では、前記第1の有機材料および前記第2の有機材料は、互いに、分子量が異なるシラン化合物であることが好ましい。
これにより、より確実に液晶の配向性を優れたものとすることができる。
本発明の電気光学装置では、前記無機材料膜が、酸化物で構成されたものであり、
前記第1の有機材料および前記第2の有機材料がシラン化合物であることが好ましい。
これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。
本発明の電気光学装置では、前記第1の有機材料および前記第2の有機材料は、互いに条件の異なるアルキルシランであることが好ましい。
これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。また、電気光学装置の生産性を特に優れたものとすることができる。
本発明の電気光学装置では、前記第1の有機材料が直鎖状のアルキル基を有するアルキルシランであり、
前記第2の有機材料が、芳香環、脂環、アルコシキ基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、ジアゾ基、アリル基、エーテル基、塩素基およびフッ素基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有するシラン化合物であることが好ましい。
これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。
本発明の電気光学装置では、前記第1の有機材料は、前記液晶層を構成する液晶分子との相互作用の大きさが、前記第2の有機材料よりも大きいものであり、
前記無機材料膜を平面視した際の前記第1の単分子膜の被覆率をX[%]、前記無機材料膜を平面視した際の前記第2の単分子膜の被覆率をX[%]としたとき、0.2≦X/X≦20の関係を満足することが好ましい。
これにより、液晶の配向性を特に優れたものとすることができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えている。
本発明の電子機器は、前記電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、
前記電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、
を有している。
本発明の電気光学装置を液晶ライトバルブとして備えた投射型表示装置の好適な実施形態を模式的に示す図である。 図1に示す電気光学装置の好適な実施形態を示す断面図である。 図1に示す電気光学装置が有するTFT基板(第1の基板)上に設けられた無機材料膜(第1の無機材料膜)近傍を示す模式的な断面図である。 第1の無機材料膜上に設けられた第1の単分子膜、第2の単分子膜を説明するための模式的な平面図である。 図1に示す電気光学装置が有する対向基板(第2の基板)上に設けられた無機材料膜(第2の無機材料膜)近傍を示す模式的な断面図である。 第2の無機材料膜上に設けられた第1の単分子膜、第2の単分子膜を説明するための模式的な平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
《電子光学装置》
まず、本発明の電気光学装置について説明する。
図1は、本発明の電気光学装置を液晶ライトバルブとして備えた投射型表示装置の好適な実施形態を模式的に示す図、図2は、図1に示す電気光学装置の好適な実施形態を示す断面図、図3は、図1に示す電気光学装置が有するTFT基板(第1の基板)上に設けられた無機材料膜(第1の無機材料膜)近傍を示す模式的な断面図、図4は、第1の無機材料膜上に設けられた第1の単分子膜、第2の単分子膜を説明するための模式的な平面図、図5は、図1に示す電気光学装置が有する対向基板(第2の基板)上に設けられた無機材料膜(第2の無機材料膜)近傍を示す模式的な断面図、図6は、第2の無機材料膜上に設けられた第1の単分子膜、第2の単分子膜を説明するための模式的な平面図である。
図1に示すように、投射型表示装置(電子機器)300は、光源301と、複数のインテグレータレンズを備えた照明光学系と、複数のダイクロイックミラー等を備えた色分離光学系(導光光学系)と、赤色に対応した(赤色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)24と、緑色に対応した(緑色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)25と、青色に対応した(青色用の)液晶ライトバルブ(液晶光シャッターアレイ)26と、赤色光のみを反射するダイクロイックミラー面211および青色光のみを反射するダイクロイックミラー面212が形成されたダイクロイックプリズム(色合成光学系)21と、投射レンズ(投射光学系)22とを有している。
また、照明光学系は、インテグレータレンズ302および303を有している。色分離光学系は、ミラー304、306、309、青色光および緑色光を反射する(赤色光のみを透過する)ダイクロイックミラー305、緑色光のみを反射するダイクロイックミラー307、青色光のみを反射するダイクロイックミラー(または青色光を反射するミラー)308、集光レンズ310、311、312、313および314とを有している。
液晶ライトバルブ25は、後に詳述する液晶パネル1を備えている。液晶ライトバルブ24および26も、液晶ライトバルブ25と同様の構成となっている。これら液晶ライトバルブ24、25および26が備えている液晶パネル1は、図示しない駆動回路にそれぞれ接続されている。
なお、投射型表示装置300では、ダイクロイックプリズム21と投射レンズ22とで、光学ブロック20が構成されている。また、この光学ブロック20と、ダイクロイックプリズム21に対して固定的に設置された液晶ライトバルブ24、25および26とで、表示ユニット23が構成されている。
以下、投射型表示装置300の作用を説明する。
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。光源301から出射される白色光は、その光強度が比較的大きいものであるのが好ましい。これにより、スクリーン320上に形成される画像をより鮮明なものとすることができる。また、投射型表示装置300では、耐光性に優れた液晶パネル1を用いているため、光源301から出射される光の強度が大きい場合であっても、優れた長期安定性が得られる。
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図1中左側に反射し、その反射光のうちの青色光(B)および緑色光(G)は、それぞれダイクロイックミラー305で図1中下側に反射し、赤色光(R)は、ダイクロイックミラー305を透過する。
ダイクロイックミラー305を透過した赤色光は、ミラー306で図1中下側に反射し、その反射光は、集光レンズ310により整形され、赤色用の液晶ライトバルブ24に入射する。
ダイクロイックミラー305で反射した青色光および緑色光のうちの緑色光は、ダイクロイックミラー307で図1中左側に反射し、青色光は、ダイクロイックミラー307を透過する。
ダイクロイックミラー307で反射した緑色光は、集光レンズ311により整形され、緑色用の液晶ライトバルブ25に入射する。
また、ダイクロイックミラー307を透過した青色光は、ダイクロイックミラー(またはミラー)308で図1中左側に反射し、その反射光は、ミラー309で図1中上側に反射する。前記青色光は、集光レンズ312、313および314により整形され、青色用の液晶ライトバルブ26に入射する。
このように、光源301から出射された白色光は、色分離光学系により、赤色、緑色および青色の三原色に色分離され、それぞれ、対応する液晶ライトバルブに導かれ、入射する。
この際、液晶ライトバルブ24が有する液晶パネル1の各画素(薄膜トランジスタ173とこれに接続された画素電極172)は、赤色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路(駆動手段)により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。
同様に、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ25および26に入射し、それぞれの液晶パネル1で変調され、これにより緑色用の画像および青色用の画像が形成される。この際、液晶ライトバルブ25が有する液晶パネル1の各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御され、液晶ライトバルブ26が有する液晶パネル1の各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動する駆動回路によりスイッチング制御される。
これにより赤色光、緑色光および青色光は、それぞれ、液晶ライトバルブ24、25および26で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。
前記液晶ライトバルブ24により形成された赤色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ24からの赤色光は、面213からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211で図1中左側に反射し、ダイクロイックミラー面212を透過して、出射面216から出射する。
また、前記液晶ライトバルブ25により形成された緑色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ25からの緑色光は、面214からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面211および212をそれぞれ透過して、出射面216から出射する。
また、前記液晶ライトバルブ26により形成された青色用の画像、すなわち液晶ライトバルブ26からの青色光は、面215からダイクロイックプリズム21に入射し、ダイクロイックミラー面212で図1中左側に反射し、ダイクロイックミラー面211を透過して、出射面216から出射する。
このように、前記液晶ライトバルブ24、25および26からの各色の光、すなわち液晶ライトバルブ24、25および26により形成された各画像は、ダイクロイックプリズム21により合成され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ22により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
図2に示すように、本実施形態の電気光学装置を構成する液晶パネル(TFT液晶パネル)1は、第1の基板としてのTFT基板(第1の基板)17と、TFT基板17に形成された無機材料膜(第1の無機材料膜)3と、TFT基板17とシール材(図示せず)を介して対向して貼り合わされた対向基板12(第2の基板)と、対向基板12に形成された無機材料膜(第2の無機材料膜)4と、TFT基板(第1の基板)17と液晶パネル用対向基板(第2の基板)12との空隙に封入された主として液晶材料で構成された液晶層2と、TFT基板(第1の基板)17の外側に配置された偏光膜7と対向基板12の外側に配置された偏光膜8とを有している。
液晶層2を構成する液晶材料としては、ネマチック液晶、スメクチック液晶など配向し得るものであればいかなる液晶材料を用いても構わないが、TN型液晶パネルやVA(垂直配向)型液晶パネルの場合、ネマチック液晶を形成させるものが好ましく、例えば、フェニルシクロヘキサン誘導体液晶、ビフェニル誘導体液晶、ビフェニルシクロヘキサン誘導体液晶、テルフェニル誘導体液晶、フェニルエーテル誘導体液晶、フェニルエステル誘導体液晶、ビシクロヘキサン誘導体液晶、アゾメチン誘導体液晶、アゾキシ誘導体液晶、ピリミジン誘導体液晶、ジオキサン誘導体液晶、キュバン誘導体液晶等が挙げられる。さらに、これらネマチック液晶分子にモノフルオロ基、ジフルオロ基、トリフルオロ基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基などのフッ素系置換基を導入した液晶分子も含まれる。
図3に示すように、TFT基板(第1の基板)17の液晶層2に対向する側の表面に、無機材料で構成され、液晶層2側に向けて突出した複数の凸部31を有する無機材料膜(第1の無機材料膜)3が設けられている。そして、図5に示すように、対向基板(第2の基板)12の液晶層2に対向する側の表面に、無機材料で構成され、複数の凸部41を有する無機材料膜(第2の無機材料膜)4が設けられている。
複数の凸部31は、無機材料膜3についての所定の面内方向である第1の方向331側に位置する表面が、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜321で被覆され、かつ、無機材料膜3についての第1の方向331とは異なる所定の面内方向である第2の方向332側に向けられて位置する表面が、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料で構成された第2の単分子膜322で被覆されたものである(図3、図4参照)。第1の方向331と第2の方向332は面内における方位(向き)が逆とされており、凸部31表面は第1の単分子膜321で被覆された部分と第2の単分子膜322で被覆された部分とで二分して分けられて形成されている。そして、複数の凸部41は、無機材料膜4についての所定の面内方向である第1の方向431側に向けられて位置する表面が、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜421で被覆され、かつ、無機材料膜4についての第1の方向431とは異なる所定の面内方向である第2の方向432の表面が、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料で構成された第2の単分子膜422で被覆されたものである(図5、図6参照)。第1の方向431と第2の方向432は面内における方位(向き)が逆とされており、凸部41表面は第1の単分子膜421で被覆された部分と第2の単分子膜422で被覆された部分とで二分して分けられて形成されている。
本発明では、無機材料膜が有する複数の凸部が、上記のように、第1の単分子膜および第2の単分子膜で被覆されていることにより、液晶層を構成する液晶材料(液晶分子)の電圧無印加時における配向状態を規制することができるとともに、液晶パネル、電気光学装置の耐光性を十分に優れたものとすることができる。
これは、以下のような理由によるものであると考えまれる。すなわち、本発明では、第1の有機材料と第2の有機材料との化学構造の違い(官能基の種類や分子鎖の長さ等)から、第1の有機材料と第2の有機材料とは、液晶分子に対する相互作用の大きさ(親和性)が異なるものである。このため、無機材料膜上の各部位での液晶分子との相互作用の大きさ(親和性)を不均一なものとすることができ、従来の配向膜(斜方蒸着膜やラビング処理が施された高分子膜等)を備えていなくても、十分な配向性を実現することができる。そして、従来の斜方蒸着膜を備える液晶パネル、電気光学装置では、無機材料で構成される斜方蒸着膜と有機材料である液晶分子で構成される液晶層との界面における光反応により、光劣化が起こるものと考えられるが、本発明では、無機材料膜が、有機材料で構成された単分子膜(第1の単分子膜および第2の単分子膜)で被覆されており、無機材料と液晶分子との接触が防止されるため、液晶パネル、電気光学装置の耐光性が優れたものとなると考えられる。
なお、単に、斜方蒸着膜の表面に1種類の有機材料の被膜を形成した場合には、耐光性の向上は所定程度認められるものの、十分な耐光性が得られなかった。これは、斜方蒸着膜はカラム構造を有しているため、液晶層との接触面積が非常に大きいため、上記有機材料で被覆しきれずに、液晶と接触する領域が比較的多く残存してしまうためであると考えられる。また、単に、無機材料膜の表面を2種以上の有機材料で被覆した構造であっても、その被覆の態様に所定の方向性(異方性)がない場合には、所望の配向性を実現することができない。
無機材料膜は、非多孔質の膜で構成されたものであるのが好ましい。これにより、多孔質材料の膜に比べて表面積を少なくすることができ、第1の単分子膜および第2の単分子膜による無機材料膜の被覆率をより確実に高いものとすることができ、無機材料膜と液晶分子との接触をより効果的に防止することができる。その結果、より確実に電気光学装置の耐光性を特に優れたものとすることができる。また、従来の無機配向膜の形成には、液晶の配向性を十分なものとするために、多孔質材料が用いられてきたが、本発明では、入手が容易な非多孔質材料を用いた場合であっても、液晶の配向性を十分に確保することができる。このため、製造コストの低減、電気光学装置の安定供給等の点からも有利である。なお、本明細書においては、「多孔質」とは、膜中にメソサイズ(直径2〜50nm)以上の空孔が存在している状態のことを指し、「非多孔質」とは、膜中に、空孔が存在しない、もしくは空孔がメソサイズ以下であり確認できない状態のことを指す。
無機材料膜の構成材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Hg、Feやこれらのうち1種または2種以上を含む合金(例えば、ステンレス鋼等)等の金属材料、GaAs、InP等の化合物半導体、Al、AgO、CuO、ガラス、マイカ、SiO、SnO、GeO、ZrO、TiO、ITO、PZT等の酸化物材料、水素終端化シリコン、ハロゲン化シリコン、窒化シリコン(Si、SiN)等のシリコン化合物、水素終端化ダイヤモンド等が挙げられる。
また、無機材料膜が有する凸部の平均高さは、2nm以上1μm以下であるのが好ましく、3nm以上0.25μm以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような無機材料の表面に第1の単分子膜および第2の単分子膜を所定の方向性(異方性)を持って配置させることにより得られる本発明の効果がより顕著に発揮される。
無機材料膜を平面視した際の隣接する凸部間のピッチは、特に限定されないが、5nm以上1μm以下であるのが好ましく、10nm以上0.1μm以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような無機材料の表面に第1の単分子膜および第2の単分子膜を所定の方向性(異方性)を持って配置させることにより得られる本発明の効果がより顕著に発揮される。
また、無機材料膜が有する凸部は、規則的に設けられたものであってもよいし、不規則(ランダム)に設けられたものであってもよい。
無機材料膜の条件は、第1の基板上に設けられたものと、第2の基板上に設けられたものとで、同一の条件のものであってもよいし、異なる条件のものであってもよい。
第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、有機硫黄分子(例えば、アルキルチオール(R−SH)、ジアルキルジサルファイド(RS−SR’)、チオイソシアニド(R−SCN)等)、有機セレン化合物(例えば、アルキルセレノレート(R−SeH)、ジアルキルジセレニド(RSe−SeR’)等)、有機テルル化合物(例えば、アルキルテルロレート(R−TeH)等)、ニトリル化合物(イソシアニド化合物、イソニトリル化合物(R−NC)等)、モノアルキルシラン(例えば、R−SiH等)、カルボン酸(例えば、R−COOH等)、ホスホン酸(例えば、R−PO等)、リン酸エステル(例えば、RO−PO等)、有機シラン化合物(例えば、R−SiX等)、不飽和炭化水素(例えば、R−CH=CH、R−C≡CH等)、アルコール(例えば、R−OH等)、アルデヒド(例えば、R−CHO等)、臭化アルキル(R−Br)、ジアゾ化合物(例えば、R−N=N−R’等)、ヨウ化アルキル(R−I)等が挙げられる。ただし、この段落において、R、R’はアルキル基等の炭化水素基を示し、XはCl、ORを示すものとする。
次に、無機材料膜の構成材料と、第1の有機材料・第2の有機材料との組み合わせについて説明する。
無機材料膜が、前述したような金属材料で構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したような有機硫黄分子、有機セレン化合物、有機テルル化合物、ニトリル化合物、モノアルキルシラン等を好適に用いることができる。
また、無機材料膜が、前述したような化合物半導体で構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したような有機硫黄分子、有機セレン化合物、有機テルル化合物等を好適に用いることができる。
また、無機材料膜が、前述したような酸化物材料で構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したようなカルボン酸、ホスホン酸、リン酸エステル、有機シラン化合物等を好適に用いることができる。
また、無機材料膜が、前述したような水素終端化シリコン、ハロゲン化シリコンで構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したような不飽和炭化水素、アルコール、アルデヒド等を好適に用いることができる。
また、無機材料膜が、前述したような窒化シリコンで構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したような臭化アルキル等を好適に用いることができる。
また、無機材料膜が、前述したような水素終端化ダイヤモンドで構成されたものである場合、第1の有機材料、第2の有機材料としては、例えば、前述したような不飽和炭化水素、ジアゾ化合物、ヨウ化アルキル等を好適に用いることができる。
中でも、無機材料膜が、酸化物で構成されたものである場合、第1の有機材料および第2の有機材料はシラン化合物であるのが好ましい。これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。
次に、第1の有機材料と第2の有機材料との組み合わせについて説明する。
第1の有機材料および第2の有機材料は、互いに、分子量が異なるシラン化合物であるのが好ましい。これにより、より確実に液晶の配向性を優れたものとすることができる。
また、第1の有機材料および第2の有機材料は、互いに条件(分子量、官能基の種類、化学構造等)の異なるアルキルシランであるのが好ましい。これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。また、電気光学装置の生産性を特に優れたものとすることができる。
また、第1の有機材料が直鎖状のアルキル基を有するアルキルシランであり、第2の有機材料が、芳香環、脂環、分岐したアルキル基、アルコシキ基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、ジアゾ基、アリル基、エーテル基、塩素基およびフッ素基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有するシラン化合物であるのが好ましい。これにより、液晶の配向性を特に優れたものとしつつ、電気光学装置の耐光性も特に優れたものとすることができる。
また、第1の有機材料は、液晶層を構成する液晶分子との相互作用の大きさが、第2の有機材料よりも大きいものであり、無機材料膜を平面視した際の第1の単分子膜の被覆率をX[%]、当該無機材料膜を平面視した際の第2の単分子膜の被覆率をX[%]としたとき、0.2≦X/X≦20の関係を満足するのが好ましく、1≦X/X≦4の関係を満足するのがより好ましい。これにより、液晶の配向性を特に優れたものとすることができる。ここで、「相互作用の大きさ」とは、当該有機材料と液晶分子との間に働く引力および斥力のことである。具体的には、クーロン相互作用,イオン-双極子相互作用,双極子-双極子相互作用,誘起双極子相互作用などの分子間に働く静電相互作用, ファン・デル・ワールス相互作用, 水素結合, 疎水性相互作用, π-π相互作用, 配位結合による相互作用, 電荷移動相互作用のことをいう。これらの大きさは、カンチレバーを用いた表面摩擦力や、接触角などから評価することが出来る。
第1の単分子膜、第2の単分子膜の条件は、第1の無機材料膜上に設けられたものと、第2の無機材料膜上に設けられたものとで、同一の条件のものであってもよいし、異なる条件のものであってもよい。
TFT基板(第1の基板)17の外側(画素電極172が形成される側とは反対側の外側)には、偏光膜(偏光板、偏光フィルム)7が配置されている。同様に、対向基板(第2の基板)12の外側(共通電極14と対向する面とは反対側の面側)には、偏光膜(偏光板、偏光フィルム)8が配置されている。
偏光膜7、8の構成材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)等が挙げられる。また、偏光膜としては、前記材料にヨウ素をドープしたもの等を用いてもよい。
偏光膜としては、例えば、上記材料で構成された膜を一軸方向に延伸したものを用いることができる。
このような偏光膜7、8に配置することにより、通電量の調節による光の透過率の制御をより確実に行うことができる。
対向基板(第2の基板)12は、マイクロレンズ基板11と、かかるマイクロレンズ基板11の表層114上に設けられ、開口131が形成されたブラックマトリックス13と、表層114上にブラックマトリックス13を覆うように設けられた共通電極14とを有している。
マイクロレンズ基板11は、凹曲面を有する複数(多数)の凹部(マイクロレンズ用凹部)112が設けられたマイクロレンズ用凹部付き基板111と、かかるマイクロレンズ用凹部付き基板111の凹部112が設けられた面に樹脂層(接着剤層)115を介して接合された表層(第2の基板)114とを有しており、また、樹脂層115では、凹部112内に充填された樹脂によりマイクロレンズ113が形成されている。
マイクロレンズ用凹部付き基板111は、平板状の母材(透明基板)より製造され、その表面には、複数(多数)の凹部112が形成されている。凹部112は、例えば、マスクを用いた、ドライエッチング法、ウェットエッチング法等により形成することができる。
このマイクロレンズ用凹部付き基板111は、例えば、ガラス等で構成されている。
前記母材の熱膨張係数は、ガラス基板171の熱膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張係数の比が1/10〜10程度)であることが好ましい。これにより、得られる液晶パネルでは、温度が変化したときに二者の熱膨張係数が違うことにより生じるそり、たわみ、剥離等が防止される。
かかる観点からは、マイクロレンズ用凹部付き基板111と、ガラス基板171とは、同種類の材質で構成されていることが好ましい。これにより、温度変化時の熱膨張係数の相違によるそり、たわみ、剥離等が効果的に防止される。
特に、マイクロレンズ基板11を高温ポリシリコンのTFT液晶パネルに用いる場合には、マイクロレンズ用凹部付き基板111は、石英ガラスで構成されていることが好ましい。TFT液晶パネルは、画素スイッチング用の基板としてTFT基板を有している。かかるTFT基板には、製造時の環境により特性が変化しにくい石英ガラスが好ましく用いられる。このため、これに対応させて、マイクロレンズ用凹部付き基板111を石英ガラスで構成することにより、そり、たわみ等の生じにくい、安定性に優れたTFT液晶パネルを得ることができる。
マイクロレンズ用凹部付き基板111の上面には、凹部112を覆う樹脂層(接着剤層)115が設けられている。
凹部112内には、樹脂層115の構成材料が充填されることにより、マイクロレンズ113が形成されている。
樹脂層115は、例えば、マイクロレンズ用凹部付き基板111の構成材料の屈折率よりも高い屈折率の樹脂(接着剤)で構成することができ、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリルエポキシ系のような紫外線硬化樹脂等で好適に構成することができる。
樹脂層115の上面には、平板状の表層114が設けられている。
表層(ガラス層)114は、例えばガラスで構成することができる。この場合、表層114の熱膨張係数は、マイクロレンズ用凹部付き基板111の熱膨張係数とほぼ等しいもの(例えば両者の熱膨張係数の比が1/10〜10程度)とすることが好ましい。これにより、マイクロレンズ用凹部付き基板111と表層114の熱膨張係数の相違により生じるそり、たわみ、剥離等が防止される。このような効果は、マイクロレンズ用凹部付き基板111と表層114とを同種類の材料で構成すると、より効果的に得られる。
表層114の厚さは、マイクロレンズ基板11が液晶パネルに用いられる場合、必要な光学特性を得る観点からは、通常、5μm以上1000μm以下とされ、より好ましくは10μm以上150μm以下とされる。
なお、表層(バリア層)114は、例えばセラミックスで構成することもできる。なお、セラミックスとしては、例えば、AlN、SiN、TiN、BN等の窒化物系セラミックス、Al、TiO等の酸化物系セラミックス、WC、TiC、ZrC、TaC等の炭化物系セラミックスなどが挙げられる。表層114をセラミックスで構成する場合、表層114の厚さは、特に限定されないが、20nm以上20μm以下とすることが好ましく、40nm以上1μm以下とすることがより好ましい。
なお、このような表層114は、必要に応じて省略することができる。
ブラックマトリックス13は、遮光機能を有し、例えば、Cr、Al、Al合金、Ni、Zn、Ti等の金属、カーボンやチタン等を分散した樹脂等で構成されている。
共通電極14は、導電性を有し、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO)等の透明導電膜で構成されている。
TFT基板(第1の基板)17は、各画素をスイッチングする基板であり、ガラス基板171と、かかるガラス基板171上に設けられ、マトリックス状(行列状)に配設された複数(多数)の画素電極172と、各画素電極172に対応して画素電極よりも下層側(ガラス基板171側)に形成された複数(多数)の薄膜トランジスタ(TFT)173とを有している。なお、図1では、シール材、配線等の記載は省略した。
ガラス基板171は、前述したような理由から、石英ガラスで構成されていることが好ましい。
画素電極172は、共通電極14との間で充放電を行うことにより、液晶層2の液晶分子を駆動する(液晶分子の配向を変化させる)。この画素電極172は、透過型のライトバルブとして採用される場合は、例えば、前述した共通電極14と同様の透明導電膜による材料で構成されており、反射型のライトバルブとして採用される場合は、反射性に優れたアルミ(アルミ合金)や銀(銀合金)等を有して構成されている。
薄膜トランジスタ173は、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールによって上層に形成されて対応する画素電極172に接続されている。また、薄膜トランジスタ173は、図示しない制御回路に接続され、画像データの階調に応じた電圧によって画素電極172への印加電圧を制御する。これにより、画素電極172の充放電が制御される。
無機材料膜(第1の無機材料膜)3は、TFT基板17の画素電極172の液晶層側に形成されており、無機材料膜(第2の無機材料膜)4は、対向基板12の共通電極14の液晶層側に形成されている。
液晶層2は液晶材料(液晶分子)で構成されており、画素電極172の充放電に対応して、かかる液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
このような液晶パネル1では、通常、1個のマイクロレンズ113と、かかるマイクロレンズ113の光軸Qに対応したブラックマトリックス13の1個の開口131と、1個の画素電極172と、かかる画素電極172に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素に対応している。
対向基板12側から入射した入射光Lは、マイクロレンズ用凹部付き基板111を通り、マイクロレンズ113を通過する際に集光されつつ、樹脂層115、表層114、ブラックマトリックス13の開口131、共通電極14、液晶層2、画素電極172、ガラス基板171を透過する。このとき、マイクロレンズ基板11の入射側に偏光膜8が配置されているため、入射光Lが液晶層2を透過する際に、入射光Lは直線偏光となっている。その際、この入射光Lの偏光方向は、液晶層2の液晶分子の配向状態に対応して制御される。したがって、画像データの階調に応じた電圧が画素電極172に印加されることで、液晶分子の配向状態が制御されて出射光の輝度が制御される。
このように、液晶パネル1は、マイクロレンズ113を有しており、しかも、マイクロレンズ113を通過した入射光Lは、集光されてブラックマトリックス13の開口131を通過する。一方、ブラックマトリックス13の開口131が形成されていない部分では、入射光Lは遮光される。したがって、液晶パネル1では、画素以外の部分から不要光が漏洩することが防止され、かつ、画素部分での入射光Lの減衰が抑制される。このため、液晶パネル1は、画素部で高いコントラスト特性を有する。
この液晶パネル1は、例えば、公知の方法により製造されたTFT基板17と対向基板12とに、それぞれ、無機材料膜3、4を形成し、その後、シール材(図示せず)を介して両者を貼り合わせ、次いで、これにより形成された空隙部の封入孔(図示せず)から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞ぐことにより製造することができる。尚、ODF(液晶滴下)方式を採用する場合は、TFT基板或いは対向基板のいずれかに適量の液晶を滴下し、後に上記シール材により貼り合わせ、シール材を硬化させて製造することもできる。
また、上述したような無機材料膜を備える液晶パネルは、耐光性に優れているため、光源の強いものや、屋外で用いられるものに好適に用いることができる。
《液晶パネルの製造方法》
次に、本発明の電気光学装置を構成する液晶パネルの好適な製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3表面および対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4表面上に第1の有機材料を付与する第1の有機材料付与工程(1a)と、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3表面および液晶パネル用対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4表面上に付与された第1の有機材料のうち一部を除去する第1の有機材料除去工程(1b)と、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3および対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4に第2の有機材料を付与する第2の有機材料付与工程(1c)と、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3および対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4に付与された第2の有機材料のうち一部を除去する第2の有機材料除去工程(1d)と、TFT基板(第1の基板)17と対向基板(第2の基板)12との間に、液晶材料を注入する液晶注入工程(1e)又はTFT基板17或いは対向基板12のいずれかに適量の液晶を滴下する液晶滴下工程とを有している。
<第1の有機材料付与工程>
まず、複数の凸部31が設けられた無機材料膜3、複数の凸部41が設けられた無機材料膜4上に、第1の有機材料を付与する(1a)。
第1の有機材料を付与する方法としては、例えば、化学蒸着(CVD)法など気相法や、ディッピング、ラングミュア・ブロジェット(LB)法、スピンコーティング、刷毛塗り、インクジェット,スプレー塗装等の各種液相法等を適用することができる。
また、第1の有機材料は、そのまま無機材料膜上に付与されるものであってもよいが、溶媒、分散媒等の液状物質で希釈された状態で無機材料膜上に付与されるものであってもよい。
<第1の有機材料除去工程>
次に、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3および対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4上に付与された第1の有機材料のうち一部を除去する(1b)。これにより、無機材料膜3には、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜321が形成され、無機材料膜4には、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜421が形成される。
本工程は、無機材料膜3に付与された第1の有機材料のうち、無機材料膜3についての所定の面内方向である第1の方向331の凸部31の表面に付着したものが残存するように、他の部位に付着した第1の有機材料を除去するものであり、無機材料膜4に付与された第1の有機材料のうち、無機材料膜4についての所定の面内方向である第1の方向431の凸部41の表面に付着したものが残存するように、他の部位に付着した第1の有機材料を除去するものである。
上記のように、第1の有機材料を選択的に除去する方法は、特に限定されないが、無機材料膜の法線方向から第1の方向とは反対側に所定角度傾斜した方向から放射線を照射する方法等が挙げられる。これにより、効率よく、無機材料膜の第1の方向の表面を、選択的に第1の単分子膜で被覆することができる。
放射線としては、例えば、紫外線、赤外線、X線、粒子ビーム、イオンビーム等を用いることができる。
無機材料膜の法線と放射線の入射方向とのなす角は、特に限定されないが、5°以上85°以下であるのが好ましく、10°以上45°以下であるのがより好ましい。これにより、上述したような効果をより顕著に発揮させることができる。
また、無機材料膜の凸部の第1の方向側に位置する表面についても、第1の有機材料で構成された膜の厚さが所定値以上である場合(単分子膜でない場合)、水洗等の洗浄等により、膜厚の調整を行うこと(単分子膜とすること)ができる。このような膜厚の調整は、無機材料膜の凸部の第1の方向側に位置する表面以外の部位に付着した第1の有機材料を除去する前に行うものであっても、除去した後に行うものであってもよい。
<第2の有機材料付与工程>
次に、第1の単分子膜321が設けられた無機材料膜3、第1の単分子膜421が設けられた無機材料膜4上に、第2の有機材料を付与する(1c)。
第2の有機材料を付与する方法としては、例えば、化学蒸着(CVD)法など気相法や、ディッピング、ラングミュア・ブロジェット(LB)法、スピンコーティング、刷毛塗り、インクジェット,スプレー塗装等の各種液相法を用いることができる。
また、第2の有機材料は、そのまま無機材料膜上に付与されるものであってもよいが、溶媒、分散媒等の液状物質で希釈された状態で無機材料膜上に付与されるものであってもよい。
<第2の有機材料除去工程>
本工程では、無機材料膜3上に付与された第2の有機材料のうちの余剰分を除去し、無機材料膜3についての第1の方向331とは異なる所定の面内方向である第2の方向332の表面に、第2の有機材料で構成された第2の単分子膜322を形成するとともに、無機材料膜4上に付与された第2の有機材料のうちの余剰分を除去し、無機材料膜4についての第1の方向431とは異なる所定の面内方向である第2の方向432の表面に、第2の有機材料で構成された第2の単分子膜422を形成する(1d)。余剰分の第2の有機材料の除去は、例えば、水洗等の洗浄等の方法により行うことができる。
<液晶注入工程>
次に、TFT基板(第1の基板)17の無機材料膜3と、対向基板(第2の基板)12の無機材料膜4とが対向するように配置し、シール材を介して両者を接合し、これにより形成された空隙部の封入孔から液晶を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞ぐ(1e)。これにより、液晶パネル1が得られる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、前述した実施形態では、電気光学装置を搭載した電子機器の一例として、投射型表示装置(液晶プロジェクター)について、代表的に説明したが、本発明の電気光学装置は、これに限定されるものではなく、例えば、パーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ等であってもよい。そして、これらの各種電気光学装置の表示部、モニタ部として、前述したような液晶パネルが適用可能なことは言うまでもない。
また、前述した実施形態では、無機材料膜の形成、第1の単分子膜の形成、第2の単分子膜の形成等の各工程を、第1の基板および第2の基板に対して、同一工程で行うものとして説明したが、第1の基板、第2の基板のそれぞれについて、別々に行うものであってもよい。
また、前述した実施形態では、第1の基板および第2の基板の両方に、無機材料膜、第1の単分子膜および第2の単分子膜が形成されている場合について代表的に説明したが、本発明においては、第1の基板、第2の基板のうちの一方のみに、無機材料膜、第1の単分子膜および第2の単分子膜が形成されたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、電気光学装置を透過型のライトバルブとして用いた場合について代表的に説明したが、本発明の電気光学装置を、例えば、反射型のライトバルブとして用いてものであってもよいし、投射型表示装置(液晶プロジェクター)用途以外の直視型において、反透過型のものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]液晶パネルの製造
以下のようにして、図2に示すような液晶パネルを製造した。
(実施例1)
まず、以下のようにして、マイクロレンズ基板を製造した。
厚さ約1.2mmの未加工の石英ガラス基板(透明基板)を母材として用意し、これを85℃の洗浄液(硫酸と過酸化水素水との混合液)に浸漬して洗浄を行い、その表面を清浄化した。
その後、この石英ガラス基板の表面および裏面に、CVD法により、厚さ0.4μmの多結晶シリコンの膜を形成した。
次に、形成した多結晶シリコン膜に、形成する凹部に対応した開口を形成した。
これは、次のようにして行った。まず、多結晶シリコン膜上に、形成する凹部のパターンを有するレジスト層を形成した。次に、多結晶シリコン膜に対してCFガスによるドライエッチングを行い、開口を形成した。次に、前記レジスト層を除去した。
次に、石英ガラス基板をエッチング液(10質量%フッ酸+10質量%グリセリンの混合水溶液)に120分間浸漬してウェットエッチング(エッチング温度30℃)を行い、石英ガラス基板上に凹部を形成した。
その後、石英ガラス基板を、15質量%テトラメチル水酸化アンモニウム水溶液に5分間浸漬して、表面および裏面に形成した多結晶シリコン膜を除去することにより、マイクロレンズ用凹部付き基板を得た。
次に、かかるマイクロレンズ用凹部付き基板の凹部が形成された面に、紫外線(UV)硬化型アクリル系の光学接着剤(屈折率1.60)を気泡なく塗布し、次いで、かかる光学接着剤に石英ガラス製のカバーガラス(表層)を接合し、次いで、かかる光学接着剤に紫外線を照射して光学接着剤を硬化させ、積層体を得た。
その後、カバーガラスを厚さ50μmに研削、研磨して、マイクロレンズ基板を得た。なお、得られたマイクロレンズ基板では、樹脂層の厚みは12μmであった。
以上のようにして得られたマイクロレンズ基板について、スパッタリング法およびフォトリソグラフィー法を用いて、カバーガラスのマイクロレンズに対応した位置に開口が設けられた厚さ0.16μmの遮光膜(Cr膜)、すなわち、ブラックマトリックスを形成した。さらに、ブラックマトリックス上に厚さ0.15μmのITO膜(透明導電膜)をスパッタリング法により形成し、液晶パネル用対向基板を製造した。
このようにして得られた対向基板の共通電極の表面に、スパッタリングにより非多孔質のSiOで構成された無機材料膜(第2の無機材料膜)を形成した。形成された無機材料膜は、多数の凸部を有するものであり、当該凸部の平均高さは3nmであった。また、無機材料膜を平面視した際の隣接する凸部間のピッチは20nmであった。
また、別途用意したTFT基板(石英ガラス製)の表面にも、上記と同様にして、非多孔質のSiOで構成された無機材料膜を形成した。形成された無機材料膜は、多数の凸部を有するものであり、当該凸部の平均高さは3nmであった。また、無機材料膜を平面視した際の隣接する凸部間のピッチは20nmであった。
次に、液晶パネル用対向基板の表面に形成された無機材料膜、TFT基板(石英ガラス製)の表面に形成された無機材料膜について、これらの表面に以下のようにして、第1の単分子膜、第2の単分子膜を形成した。
まず、これらの無機材料膜上に第1の有機材料としてのメチルシランを付与した(第1の有機材料付与工程)。第1の有機材料の付与は、CVD(化学蒸着法)により行った。
次に、水洗により余剰の第1の有機材料を除去し単分子膜とし、さらに、無機材料膜の法線方向から第1の方向とは反対側に45°傾斜した方向から紫外線(ピーク波長:254nm、照射光量:54J/cm)を照射した(第1の有機材料除去工程)。これにより、無機材料膜に付与された第1の有機材料のうち、無機材料膜についての所定の面内方向である第1の方向の凸部の表面を、選択的に、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜で被覆した。
次に、第1の単分子膜が設けられた無機材料膜の表面に、第2の有機材料としてのデシルシランを付与した(第2の有機材料付与工程)。第2の有機材料の付与は、CVDにより行った。
次に、水洗により無機材料膜上に付与された第2の有機材料のうちの余剰分を除去し、無機材料膜についての第1の方向とは異なる所定の面内方向である第2の方向の表面に、第2の有機材料で構成された第2の単分子膜322を形成した(第2の有機材料除去工程)。
次に、無機材料膜、第1の単分子膜および第2の単分子膜が形成された対向基板と、無機材料膜、第1の単分子膜および第2の単分子膜が形成されたTFT基板とを、シール材を介して貼り合わせた。この貼り合わせは、液晶層を構成する液晶分子が第1の単分子膜および第2の単分子膜による液晶分子の配向方向がアンチパラレルになるように行った。即ち、TFT基板17の面内における配向方向と、対向基板12の面内における配向方向は平行でありながら、その向きが逆となるように設定されている。
次に、上記の対向基板とTFT基板との間に形成された空隙部の封入孔から液晶(メルク社製:MLC−6610、J96120、MJ971322、MX961210、MLC−2039等)を空隙部内に注入し、次いで、かかる封入孔を塞いだ(液晶注入工程)。形成された液晶層の厚さは、約3μmであった。
その後、対向基板の外側と、TFT基板の外側とに、それぞれ、偏光膜を配置することにより、図2に示すような構造のTFT液晶パネルを製造した。偏光膜としては、ポリビニルアルコール(PVA)で構成された膜を一軸方向に延伸したものを用いた。なお、偏光膜の配置方向は、電圧印加時には印加される電圧に応じて入射光が透過し、電圧無印加時には透過軸(吸収軸)が直交配置された上記偏光板によって吸収されて入射光が遮光するように決定した。
(実施例2〜3)
無機材料膜、第1の単分子膜、第2の単分子膜の条件を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。平面視した際の被覆率の割合X/Xは、第1の有機材料除去工程での紫外線の入射角を変化させることで、制御した。
(比較例1)
無機材料膜、第1の単分子膜、第2の単分子膜を形成せずに、その代わりに、多孔質のSiOで構成された斜方蒸着膜(無機配向膜)を形成した以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。
斜方蒸着膜の形成は、以下のようにして行った。すなわち、対向基板の共通電極上、および、TFT基板(石英ガラス製)の画素電極が設けられた面上に、これらの法線方向から45°傾斜した方向からSiOで構成された蒸着粒子が入射するようにして、斜方蒸着を行い、斜方蒸着膜(無機配向膜)を形成した。蒸着源としては、ペレット型のSiO(USTRON(株)社製、SiOタブレット)を用いた。
(比較例2)
無機材料膜、第1の単分子膜、第2の単分子膜を形成せずに、その代わりに、ポリイミド系樹脂(PI)の溶液(日産化学工業製RN1719、SE3140)を用意し、スピンコート法により、対向基板の共通電極上、および、TFT基板(石英ガラス製)の画素電極が設けられた面上に平均厚さ0.05μmの膜を形成し、プレチルト角が基板の法線方向から2〜3°の角度となるように、ラビング処理を施して配向膜とした以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。なお、比較例1では、ラビング処理する際に、埃のようなものが発生した。
(比較例3)
第1の有機材料付与工程の後に、水洗により無機材料膜上の余剰の第1の有機材料を除去し単分子膜とし、その後の、第1の有機材料除去工程、第2の有機材料付与工程、第2の有機材料除去工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。すなわち、本比較例では、無機材料膜の表面全体が、第1の単分子膜で被覆された構成となるようにした。
(比較例4)
第1の有機材料付与工程、第1の有機材料除去工程を省略した以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。すなわち、本比較例では、無機材料膜の表面全体が、第2の単分子膜で被覆された構成となるようにした。
(比較例5)
第1の有機材料付与工程、第1の有機材料除去工程を省略し、さらに、第2の有機材料付与工程において、第1の有機材料と第2の有機材料との混合物を無機材料膜の表面に付与した以外は、前記実施例1と同様にして液晶パネルを製造した。すなわち、本比較例では、無機材料膜の表面全体が、第1の単分子膜および第2の単分子膜で被覆されているものの、第1の単分子膜および第2の単分子膜は、無機材料膜の凸部に関して所定の方向性(異方性)をもって形成されたものでなく、第1の有機材料および第2の有機材料が、無機材料膜全面に均一に(等方的に)付与された構成となるようにした。
前記各実施例および比較例について、液晶パネルの条件を表1にまとめて示した。なお、表中、メチルシラン(分子量:43)をC1、デシルシラン(分子量:169)をC10、で示した。また、表中、無機材料膜を平面視した際の第1の単分子膜の被覆率をX[%]、無機材料膜を平面視した際の第2の単分子膜の被覆率をX[%]で示した。また、前記各実施例および比較例では、いずれも、無機材料膜、第1の単分子膜および第2の単分子膜の条件は、第1の基板側に設けられたものと、第1の基板側に設けられたものとで同一であった。また、前記各実施例では、いずれも、液晶層を構成する液晶分子との相互作用の大きさは、第1の有機材料のほうが第2の有機材料よりも大きいものであった。また、表中、比較例1については、無機材料膜の欄に、ポリイミド系樹脂製の配向膜(有機配向膜)についての条件を示し、比較例2については、無機材料膜の欄に、斜方蒸着膜(無機配向膜)についての条件を示した。
Figure 2013117637
[2]液晶パネルの評価
[2−1]プレチルト角評価
プレチルト角測定装置(シンテック(株) 社製、OPTIPRO 11-200A)を用いて、プレチルト角を測定し、以下の基準に従い評価した。ここでのプレチルト角とは、基板法線方向からの傾斜角(基板法線とのなす角)とする。
A:プレチルト角が1°以上。
B:プレチルト角が0.1°以上1°以下。
C:プレチルト角が0.1°以下。
[2−2]耐光性評価
前記各実施例および比較例で製造した液晶パネルについて、光透過率を連続的に測定した。光透過率の測定は、各液晶パネルを50℃の温度下に置き、電圧無印加の状態で、15lm/mmの光束密度の白色光を照射することにより行った。
なお、液晶パネルの評価としては、比較例1で製造した液晶パネルの白色光の照射開始から光透過率が初期の光透過率と比較して、50%低下するまでの時間(耐光時間)を基準として、以下のように4段階で評価を行った。
◎:耐光時間が比較例1よりも5倍以上。
○:耐光時間が比較例1よりも2倍以上5倍未満。
△:耐光時間が比較例1よりも1倍以上2倍未満。
×:耐光時間が比較例1よりも劣る。
[2−3]通電時配向状態(配向性)の評価
前記各実施例および比較例で製造したTFT液晶パネルを用いて、偏光顕微鏡下で通電時の配向状態を確認した。評価は、以下の3段階で評価を行った。
○:通電時、特定方向に液晶のスイッチングが生じた。
△:通電時、局所的に特定方向への液晶のスイッチングが生じた。
×:通電時、ランダム配向が生じた。
これらの結果を表2にまとめて示した。
Figure 2013117637
表2から明らかなように、本発明では、液晶の配向性が十分に優れたものであるとともに、耐光性にも優れていた。これに対して、比較例では、満足な結果が得られなかった。
1…液晶パネル(TFT液晶パネル)、2…液晶層、3…無機材料膜(第1の無機材料膜)、31…凸部、321…第1の単分子膜、322…第2の単分子膜、331…第1の方向、332…第2の方向、4…無機材料膜(第2の無機材料膜)、41…凸部、421…第1の単分子膜、422…第2の単分子膜、431…第1の方向、432…第2の方向、7…偏光膜、8…偏光膜、11…マイクロレンズ基板、111…マイクロレンズ用凹部付き基板、112…凹部、113…マイクロレンズ、114…表層、115…樹脂層、12…対向基板(第2の基板)、13…ブラックマトリックス、131…開口、14…共通電極、17…TFT基板(第1の基板)、171…ガラス基板、172…画素電極、173…薄膜トランジスタ、300…投射型表示装置(電子機器)、301…光源、302、303…インテグレータレンズ、304、306、309…ミラー、305、307、308…ダイクロイックミラー、310〜314…集光レンズ、320…スクリーン、20…光学ブロック、21…ダイクロイックプリズム、211、212…ダイクロイックミラー面、213〜215…面、216…出射面、22…投射レンズ、23…表示ユニット、24〜26…液晶ライトバルブ

Claims (9)

  1. 液晶層を挟持する一対の基板のうち、少なくとも一方の基板の前記液晶層側の表面には、前記液晶層側に向けて突出する複数の凸部を有した無機材料膜が設けられており、
    複数の前記凸部は、前記無機材料膜が設けられた前記一方の基板の平面における第1の面内方位に位置する側の表面が、それぞれ、第1の有機材料で構成された第1の単分子膜で被覆され、かつ、前記一方の基板の平面における前記第1の面内方位と異なる第2の面内方位に位置する側の表面が、前記第1の有機材料とは異なる第2の有機材料で構成された第2の単分子膜で被覆されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記無機材料膜は、非多孔質の膜で構成されたものである請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記第1の有機材料および前記第2の有機材料は、互いに、分子量が異なるシラン化合物である請求項1または2に記載の電気光学装置。
  4. 前記無機材料膜が、酸化物で構成されたものであり、
    前記第1の有機材料および前記第2の有機材料がシラン化合物である請求項1ないし3のいずれかに記載の電気光学装置。
  5. 前記第1の有機材料および前記第2の有機材料は、互いに条件の異なるアルキルシランである請求項1ないし4のいずれかに記載の電気光学装置。
  6. 前記第1の有機材料が直鎖状のアルキル基を有するアルキルシランであり、
    前記第2の有機材料が、芳香環、脂環、アルコシキ基、シアノ基、ニトロ基、カルボニル基、ジアゾ基、アリル基、エーテル基、塩素基およびフッ素基よりなる群から選択される1種以上の官能基を有するシラン化合物である請求項1ないし5のいずれかに記載の電気光学装置。
  7. 前記第1の有機材料は、前記液晶層を構成する液晶分子との相互作用の大きさが、前記第2の有機材料よりも大きいものであり、
    前記無機材料膜を平面視した際の前記第1の単分子膜の被覆率をX[%]、前記無機材料膜を平面視した際の前記第2の単分子膜の被覆率をX[%]としたとき、0.2≦X/X≦20の関係を満足する請求項1ないし6のいずれかに記載の電気光学装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の電気光学装置を備えている電子機器。
  9. 前記電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、
    前記電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、
    を有している請求項8に記載の電子機器。
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