JP2013115682A - 静電容量結合方式静電センサー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】指18および手とスイッチ電極6との容量を電流計測に置き換えるためにsin信号2とcos信号3の同期発信回路と、sin信号2から接続されたドライブされる配線と、電流・電圧変換回路とそれを経由してスイッチ電極6に接続される配線と、電流・電圧変換された信号とsin信号2およびcos信号3とを掛算する掛算回路11と、その結果をDC信号とするローパス・フィルタ12回路によりノイズの周波数を0にすることで、ノイズ周波数に対する誤動作を防ぐ。
【選択図】図2
Description
スイッチ電極は、電気的に導通する導電性材料をPETフィルム表面に、スクリーン印刷方式により印刷してタッチスイッチを形成している。スクリーン印刷は、オープニングと呼ばれる糸と糸の間の空間(スクリーン版)からスキージ(ゴムのヘラ、または金属のヘラ)を使ってインキを押し出し、画像パターンを形成する印刷法であり、古くから捺染や印染などの伝統工芸として日本に根付いている工法である。また、できあがった画像パターンの厚みは、使用したスクリーン版の厚みである。現在、スクリーン印刷は、エレクトロニクス分野ではなくてはならない工法として確立しており、プリント配線板や電子部品、フラットパネルディスプレイ、自動車メーターなどを製造する工程には、必ずスクリーン印刷法が用いられていることが知られている。
スクリーン印刷方式で印刷されたスイッチ電極は、スキージの移動速度で決まる印刷速度、インクの粘度、印刷環境による版の伸び、縮みにより、印刷毎にスイッチ電極の大きさ、厚みが数mm単位、および数μm単位で違い、大きさ、厚みのばらつきを0にすることは難しいとされている。そのため、印刷毎のスイッチ電極の抵抗値は一定にならず、印刷毎の抵抗値のばらつきを0Ωに抑えることは難しいとされている。
t=0.7×C×(R+ΔR)
で表せる。
SW1の周波数t=0.7×C×(R+ΔR1)
SW2の周波数t=0.7×C×(R+ΔR2)
SW3の周波数t=0.7×C×(R+ΔR3)
SW4の周波数t=0.7×C×(R+ΔR4)
で表せる。
また、前記スクリーン印刷での印刷毎に数Ω〜数10Ω単位での抵抗値のばらつきがある。ばらつきの抵抗値をΔrとしたときの印刷毎の各周波数は
SW1の周波数t=0.7×C×(R+Δ1+Δr)
SW2の周波数t=0.7×C×(R+Δ2+Δr)
SW3の周波数t=0.7×C×(R+Δ3+Δr)
SW4の周波数t=0.7×C×(R+Δ4+Δr)
で表せる。
また、近年デジタル技術を利用した電子回路が広く用いられるようになり、デジタル信号の低域から高域までの周波数による電波障害が起こりやすい状況になっている。
たとえば、テレビ等の電化製品の側にラジオ受信機を持っていくと、ザーとかブーといったノイズ雑音が入る。これはラジオ受信機が電化製品から発生している電波ノイズを拾ってしまうことでおきる。
また、ラジオ受信機にAC電源を供給して使う場合、家庭用電源の配線によっては、AC電源ラインにノイズが混入し、電源ノイズとして拾ってしまうこともある。同じAC電源コンセントにテレビ等の電化製品とラジオ受信機をつなげて使用したとき、つなげた電化製品から発生した電源ノイズをラジオ受信機が拾ってしまいノイズが入る。
生活環境下での前記ノイズ混入に対する対策は、機器にノイズを混入させない様な対策、またはノイズを受けても障害を発生しないようにノイズ耐性を向上させる対策がある。しかし、生活環境下でどの様なノイズが混入されるかわからないために、ノイズ防御対策が難しくなっているのが現状である。
前記静電容量の変化をC/F変換回路で周波数に変換する方式は、静電容量の変化をC
/F変換回路で周波数(t=0.7×C×(R+ΔR))に変換し、その周波数の変化をインプットキャプチャ機能でデジタルデータに置き換えている。この方式は周波数を用いて動作させていることで、生活環境下で発生するノイズである周波数の混入による影響は、避けられないのが現状である。
前記、静電容量の変化をC/F変換回路で周波数に変換する方式のスイッチ電極に、スイッチ電極で得られる周波数と、同じまたは近い周波数である電波ノイズまたは供給電源より同じまたは近い周波数である電源ノイズが混入されると、C/F回路で生成される周波数とノイズの周波数とが互いに周波数との同期または干渉が起こり、スイッチ電極に指または人が近づいても静電容量は変化しない状態となり、入力できない等の誤動作を生じてしまう。
スイッチ電極の大きさの違いにより生成される周波数が変わるため、大きさの違うスイッチ電極が増える程、生成される周波数の種類が多くなる。そのため生成される周波数と同じまたは近い周波数である電波ノイズまたは電源ノイズによる誤動作するタッチスイッチが増えてしまう。静電容量の変化をC/F変換回路で周波数に変換する方式では、ノイズの周波数に対し、±数10KHzの周波数離れないとノイズより逃げられなく、ノイズによる誤動作の範囲が大きくなり、ノイズの対処が非常に困難である。
スイッチ電極へ混入されるノイズは、全てsin信号・cos信号との掛算によりsin信号・cos信号の周波数より高い周波数のAC信号になりsin信号・cos信号の周波数より十分低いローパス・フィルタを通すことで0にできる。
sin信号のドライブと電流・電圧変換回路の抵抗Rに接続したスイッチ電極と、指および手との間の静電容量はsin信号との掛算による検出信号Xとcos信号との掛算による検出信号Yとから入力信号のベクトル値を以下の式ルート(Xの二乗+Yの二乗)。また、位相差を以下の式アークタンジェント(X/Y)から求められる。
しかし、式ルート(Xの二乗+Yの二乗)または式アークタンジェント(X/Y)の計算はプログラム作成上、コードステップが数100ステップ以上となり、計算結果がでるまで数msec単位の時間がかかり動作速度が遅くなる。そのためタッチスイッチのオン/オフ状態を検出するタッチスイッチは、ベクトル値を求め詳細な位置座標を検出するのでは ないため、コードステップが数ステップで済む検出信号Xと検出Y信号との足し算のみで行うことができる。その結果計算結果がでるまでの時間は、数μsec単位で済み短い時間で、タッチスイッチのオン/オフ状態を判断できる。
ローパス・フィルタ10より出力された周波数は、それぞれ2つの掛算回路11のy側に入力される。2つの掛算回路11のX側にはsin信号2、cos信号3が入力される。掛算回路11の結果は、非常に低いローパス・フィルタ12でDC信号がとりだされノイズ信号を消してしまう。DC信号は制御装置のA/D変換器13でデジタルデータに変換される。それぞれのA/d変換されたデジタルデータは、図4で示す信号の足し算14を行い、足し算したデジタルデータと、予め決めたタッチスイッチ7がオンの状態、オフの状態を判断する閾値となるデジタルデータとを比較し、閾値より大きい場合をタッチスイッチ7のオン状態、小さい場合をオフ状態として外部処理装置17へ出力する。
指18がスイッチ電極6のタッチスイッチ7にふれていない時の電流iを前もって測定し、指18がふれたときの電流iをスイッチ電極6のタッチスイッチ7がオン状態となる閾値とすることで、タッチスイッチとして動作する。
2 sin信号
3 cos信号
4 増幅回路
5 切替回路
6 スイッチ電極
7 タッチスイッチ
8 ハイパス・フィルタ
9 増幅回路
10 ローパス・フィルタ
11 掛算回路
12 ローパス・フィルタ
13 A/D変換器
14 足し算
15 SW選択
16 制御装置
17 外部処理装置
18 指
Claims (2)
- 絶縁体の表面に、導電性材料からなるスイッチ電極として形成したタッチスイッチであり、導通部材と前記スイッチ電極との静電容量を、前記導通部材と前記スイッチ電極との間に流れる電流を電圧に変換するために、発振器で生成される信号を、同期発信回路により同期がとられたsin信号とcos信号に変換し、前記sin信号を印加したスイッチ電極をドライブする配線と、電流・電圧変換回路とそれを経由してスイッチ電極に接続される配線と、電流・電圧変換された信号と前記sin信号およびcos信号とを掛算する掛算回路と、前記掛算回路による信号をDC信号とするローパス・フィルタ回路と、前記DC信号化された電圧を計測し、演算処理する制御装置により、タッチスイッチのオン/オフ状態を判断することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
- 請求項1記載の静電容量結合方式静電センサーにおいて、sin信号とcos信号で検出され、DC信号化された信号を足し算することでタッチスイッチのオン、オフ状態を判断でき、動作速度を一定かつ短縮することを特徴とする静電容量結合方式静電センサー。
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