JP2013112327A - 車両のステアリング装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】メインハウジングと可動コラム部材との間のガタの防止を、少ない部品点数で安価に実現する。
【解決手段】一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端に開口部を有する筐体であって、その軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝10d、10eを並設して成るメインハウジング10に対し、両端の開口部の一方を介して筒体の可動コラム部材20が収容される。上記U字状の溝の各々に一体的に樹脂成形して軸受部材60a、60bが形成され、これらによって可動コラム部材20が摺動可能に支持される。そして、一対の側壁部の端面に固定された付勢部材40により、可動コラム部材が、軸受部材を介してメインハウジングに付勢された状態で、保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のステアリング装置に関し、特に、ステアリングホイールの車体前後方向の操作位置を調整し得るステアリング装置及びその製造方法に係る。
ステアリング装置においては、連結されたコラム部材相互のガタを防止するため、従来から種々の対策が講じられている。このうち、ステアリングホイールの車体前後方向の操作位置を調整し得るステアリング装置については、特に、車体に支持されるハウジングと、これに移動可能に連結される可動コラム部材との間のガタを防止し、円滑な摺動性を確保することが肝要である。例えば下記の特許文献1には、「車体に固定され前記車体の前後方向に配設される略円筒状の固定コラムと、前記固定コラム内に伸縮自在に嵌合される移動コラムと、前記移動コラムに枢支され揺動可能な揺動コラムと、前記固定コラム内に軸支されたロアシャフトと、前記移動コラム内に配設されるとともに前記ロアシャフトに伸縮自在に嵌合され前記ロアシャフトと一体回転するセンタシャフトと、前記揺動コラムに軸支されるとともにステアリングホイールが嵌まり前記ステアリングホイールの回転操作を前記センタシャフトに伝達するアッパシャフトと、前記揺動コラムを揺動させるチルト機構と、前記移動コラムを前記固定コラムに対して伸縮させるテレスコ機構と、前記チルト機構及び前記テレスコ機構のモータを制御する制御装置とを有するステアリング位置調整制御装置において、前記固定コラムは、前記車体の後方側端部近傍における軸方向に垂直方向の断面形状が周方向に連続したリング形状を有しており、前記固定コラムと前記移動コラムとの嵌合面には円筒状のブッシュが介在している」装置が提案され、固定コラムと移動コラムとの間の摺動性を確保するため、両者間に円筒状のブッシュが介装されている。
また、上記と同様の摺動性を確保するため、下記の特許文献2には、ステアリングコラムを構成するアウターコラムとインナーコラムとの間に樹脂を充填し、樹脂材の中空円筒部を形成する方法が開示されている。具体的には、特許文献2の段落〔0034〕乃至〔0037〕に記載されており、インナーコラムと同径の円筒状の中子(特許文献2の図6に示すN1)が用いられている。
特開2000−280917号公報 国際公開WO2008099836号公報
上記の固定コラム部材と可動コラム部材は夫々、特許文献1に記載の固定コラムと移動コラムに対応し、特許文献2に記載のアウターコラムとインナーコラムに対応しているが、何れも筒状部材であり、両筒状部材間のガタを防止し、摺動性を確保するため、円筒状の軸受部材が用いられている。
特に、上記の固定コラム部材について、特許文献1では「固定コラム11」を挙げているように、筒状部材(外筒)が前提とされ、可動コラム部材(内筒)との間には円筒状のブッシュが介装されるように構成されており、必然的に両筒状部材の内外面に対し高精度の加工が要求される。特に、円筒状のブッシュに関し、車体の後方側端部近傍における軸方向に垂直方向の断面形状が周方向に連続したリング形状を有するように形成することが要請されている。また、円筒状のブッシュを両筒状部材間に圧入するように構成されているので、筒状部材製造時に厳しい寸法管理が要求され、組み付けも困難である。
一方、特許文献2では、円筒形のアウターコラム内に、円筒形の中子を挿入して、両者間に樹脂を充填して樹脂材の中空円筒部を形成することとしているが、中空円筒部を形成した後の中子の型抜き性(アンダーカット)を考慮すると、必要な部分のみに樹脂を成形することはできない。例えば、インナーコラム(アウターコラム)の両端近傍のみに摺動部が必要な場合でも、アンダーカットを避けるにはその間も樹脂を充填する必要があり、必然的に中空円筒部とせざるを得ない。その結果、摺動部として必要とされる範囲外にも樹脂が充填されることとなり、使用する樹脂材量が多くなってコスト高、質量増となる。
そこで、本発明は、少なくとも車体前後方向のステアリングホイール操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、車体に支持するメインハウジングと、これに軸方向移動可能に支持する可動コラム部材との間のガタの防止を、少ない部品点数で安価に実現し得るステアリング装置を提供することを課題とする。また、メインハウジングと可動コラム部材との間のガタの防止構造を少ない部品点数で容易に構成し得るステアリング装置の製造方法を提供することを別の課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車体に支持するメインハウジングと、該メインハウジングに対し軸方向移動可能に支持する可動コラム部材を備え、該可動コラム部材に連結するステアリングホイールに対し少なくとも車体前後方向の操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記メインハウジングが、軸方向に延在する一対の側壁部を有し、該一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端に開口部を有する筐体であって、該筐体の軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝を並設して成り、前記可動コラム部材が、前記筐体の両端の開口部の一方を介して前記筐体内に収容する筒体であり、前記溝の各々に一体的に樹脂成形して成り、前記可動コラム部材を摺動可能に支持する軸受部材と、前記一対の側壁部の端面に固定し、前記可動コラム部材を付勢する付勢部材とを備え、該付勢部材により、前記可動コラム部材を、前記軸受部材を介して前記メインハウジングに付勢した状態で、前記可動コラム部材を前記メインハウジングに支持するように構成したものである。
上記のステアリング装置において、前記筒体は、前記溝に連通する連通孔を有し、前記軸受部材は、前記連通孔に保持される突起部を有するものとするとよい。更に、前記メインハウジングは、軸方向に対し直交する断面形状が、前記一対の側壁部を含みU字形状であって、前記筐体の内壁が前記可動コラム部材の外面に適合する曲面を有するものとするとよい。
また、車体に支持するメインハウジングと、該メインハウジングに対し軸方向移動可能に支持する可動コラム部材を備え、該可動コラム部材に連結するステアリングホイールに対し少なくとも車体前後方向の操作位置を調整し得る車両のステアリング装置の製造方法において、軸方向に延在する一対の側壁部を有し、該一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端の一方に前記可動コラム部材を収容する開口部を有する筐体を形成し、且つ、該筐体の軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝を並設して前記メインハウジングを構成し、前記溝の各々に軸受部材を一体的に樹脂成形した後、該軸受部材を介して前記可動コラム部材を摺動可能に支持すると共に、前記一対の側壁部の端面に付勢部材を固定し、該付勢部材により、前記可動コラム部材を、前記軸受部材を介して前記メインハウジングに付勢した状態で、前記可動コラム部材を前記メインハウジングに支持することにより車両のステアリング装置を製造することとするとよい。
上記のステアリング装置の製造方法において、前記筒体に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該連通孔を介して樹脂を充填して、前記連通孔に保持される突起部を前記軸受部材と一体的に形成するとよい。更に、前記メインハウジングの軸方向に対し直交する断面形状を、前記一対の側壁部を含むU字形状とすると共に、前記筐体の内壁を前記可動コラム部材の外面に適合する曲面に形成するとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明のステアリング装置においては、メインハウジングが、軸方向に延在する一対の側壁部を有し、該一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端に開口部を有する筐体であって、該筐体の軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝を並設して成り、可動コラム部材が、筐体の両端の開口部の一方を介して筐体内に収容する筒体であり、前記溝の各々に一体的に樹脂成形して成り、可動コラム部材を摺動可能に支持する軸受部材と、一対の側壁部の端面に固定し、可動コラム部材を付勢する付勢部材を備え、この付勢部材により、可動コラム部材を、軸受部材を介してメインハウジングに付勢した状態で、可動コラム部材をメインハウジングに支持するように構成されているので、メインハウジングを金属のダイキャストによって製造することができると共に、樹脂によって軸受部材を容易に一体成形することができ、部品点数が少なく安価で確実にコラム部材間のガタを防止することができると共に、良好な組付性を確保することができる。
特に、前記筒体を、前記溝に連通する連通孔を有するものとし、前記軸受部材を、連通孔に保持される突起部を有するものとすれば、軸受部材を筒体内に確実に保持することができる。更に、メインハウジングの断面形状をU字形状とし、筐体の内壁を可動コラム部材の外面に適合する曲面を有するものとすれば、軸受部材を容易に一体成形することができる。
また、前述のようにメインハウジングを構成し、前記溝の各々に軸受部材を一体的に樹脂成形した後、この軸受部材を介して可動コラム部材を摺動可能に支持し、一対の側壁部の端面に付勢部材を固定して、該付勢部材により、可動コラム部材を、軸受部材を介してメインハウジングに付勢した状態で、可動コラム部材をメインハウジングに支持することとすれば、前記溝を有するメインハウジングを、金属のダイキャストによって容易に製造することができると共に、樹脂によって軸受部材を容易に一体成形することができる。
特に、従前のように軸受部材を圧入によって組付ける必要がなくなるため、厳しい公差での切削加工が不要となり、メインハウジングの製造コストを低減することができる。また、軸受部材の樹脂成形工程において、メインハウジングを成形型として使用することができ、別途樹脂成形用の固定金型を用いる必要がないので、安価に製造することができる。特に、軸受部材を直接メインハウジングに樹脂成形することができるため、軸受部材に対する製造工程及び組付け工程の二工程が樹脂成形工程のみの一工程となり、製造工数を低減することができ、生産性が向上する。
更に、前記筒体に、前記溝に連通する連通孔を形成し、この連通孔を介して樹脂を充填して、連通孔に保持される突起部を軸受部材と一体的に形成することとすれば、軸受部材をメインハウジング内に確実に保持した状態で、可動コラム部材をメインハウジング内に収容することができ、良好な組付性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の一部の組付状態を示す横断面図である。 本発明の一実施形態の縦断面図で、図1のA−A線断面図である。 本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体を示す側面図である。 本発明の一実施形態に供されるメインハウジングを示す平面図である。 本発明の一実施形態において軸受部材を成形する状態を示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態に供されるメインハウジング及び軸受部材を示す縦断面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態を図面を参照して説明する。先ず、図3を参照して本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成を説明する。本実施形態においては、ステアリングシャフト1は、後端部にステアリングホイール(図示せず)が接続される筒状のアッパシャフト1aと、このアッパシャフト1aの前端部とスプライン結合されるロアシャフト1bから成る。即ち、アッパシャフト1aとロアシャフト1bが軸方向に相対移動可能に連結されており、ロアシャフト1bの前端部が転舵機構(図示せず)に接続されている。この転舵機構はステアリングホイールの操作に応じて駆動されて車輪操舵機構(図示せず)を介して操舵輪(図示せず)を転舵するように構成されている。
そして、ステアリングシャフト1と同軸にメインハウジング10が配置され、車体(図示せず)に対する揺動中心C回りに揺動可能に支持されると共に、固定ブラケット30に保持される。この固定ブラケット30は、車両の下方に延出して対向する一対の保持部(図3では31のみが表れている)を有し、これらの間にメインハウジング10が保持され、図3の上方で車体に固定される。更に、固定ブラケット30の一対の保持部31とメインハウジング10との間に、夫々押圧機構(図示せず)が介装され、これによってメインハウジング10が摺動自在に押圧支持される。
メインハウジング10内には、可動コラム部材20が軸方向に移動可能、即ち、車体前後方向に移動可能に支持されている。この可動コラム部材20として、ステアリングシャフト1を収容し軸を中心に回転可能に支持する金属製のインナチューブ21と、このインナチューブ21を収容し常時はインナチューブ21を所定位置に保持する金属製のアウタチューブ22が設けられており、インナチューブ21はアッパチューブとも呼ばれ、アウタチューブ22はテレスコピックチューブとも呼ばれる。アッパシャフト1aは、インナチューブ21の後端部に軸受(図示せず)を介して回転可能に支持されるが、アッパシャフト1aとインナチューブ21との間の軸方向相対移動は規制され、アッパシャフト1aとインナチューブ21は一体となって軸方向移動し得るように構成されている。
而して、メインハウジング10に対し、アウタチューブ22、インナチューブ21、ステアリングシャフト1及びステアリングホイール(図示せず)が一体となって軸方向に移動可能とされてテレスコピック機構2が構成され、これにより、ステアリングホイールを所望の車体前後方向位置に調整することができる。更に、ステアリングシャフト1に対し所定値以上の荷重が印加されたときには、アウタチューブ22に対するインナチューブ21の軸方向相対移動(ひいてはアッパシャフト1aの軸方向移動)を許容するように構成されており、本実施形態のインナチューブ21及びアウタチューブ22は、両者間に介装される環状の摩擦材(例えば、金属製弾性ブッシュ)等と共に、エネルギー吸収手段として機能する。
次に、テレスコピック機構2の駆動部について説明すると、メインハウジング10の側壁12に形成された開口部10c内を軸方向(車体前後方向)に移動可能にアタッチメント2aが配置され、アウタチューブ22に固着されている。このアタッチメント2aは金属製の有底筒体で、メインハウジング10の開口部10cの前端及び後端に当接し得るように配置され、その底部が、車体前方及び車体後方でアウタチューブ22の側面に溶接される。
また、メインハウジング10には電動モータ70が支持されており、その出力軸に螺子軸72が連結され、この螺子軸72に螺合するナット73が、アタッチメント2a内に配設されている。而して、電動モータ70による螺子軸72の回転駆動に応じて、アタッチメント2a内のナット73が螺子軸72の軸方向に移動し、ナット73(及び、アタッチメント2a)と共にアウタチューブ22(ひいては、インナチューブ21、アッパシャフト1a及びステアリングホイール(図示せず))が軸方向に移動するように構成されている。尚、電動モータ70の出力軸と螺子軸72との間に減速機構(図示せず)が介装されており、電動モータ70の出力が適切に減速されて螺子軸72に伝達される。更に、本実施形態においては、図3に示すように、固定ブラケット30の下方にチルト機構3が配設されているが、本願発明と直接関係するものではないので、これについては説明を省略する。
上記の構成に成るテレスコピック機構2を駆動するときには、電動モータ70を起動し、その出力軸回転駆動すると、その回転が減速機構(図示せず)を介して減速されて螺子軸72に伝達され、これに螺合するナット73が軸方向に移動し、このナット73が収容されたアタッチメント2aと共に、アウタチューブ22が軸方向に移動する。このアウタチューブ22の移動に伴い、インナチューブ21、アッパシャフト1a及びステアリングホイール(図示せず)が軸方向に移動するので、ステアリングホイールが所望の車体前後方向位置となったときに電動モータ70を停止すれば、ステアリングホイールを所望の操作位置に調整することができる。
本実施形態のメインハウジング10は、図4に示すように、軸方向に延在する一対の側壁部11及び12を有する金属(例えばアルミニウム)ダイキャスト製の筐体で構成されており、側壁部11及び12間が車体上方に開口すると共に軸方向の両端に開口部(図1に10a、10bで示す)が設けられている。側壁部11及び12間の寸法は可動コラム部材20を構成するアウタチューブ22の直径より大とされており、メインハウジング10の内壁はアウタチューブ22の外面に適合する曲面を有し、図1のA−A線断面の図2に示すように、メインハウジング10は、その軸方向に対し直交する断面形状が、側壁部11及び12を含みU字状に形成されている。一方、アウタチューブ22は金属製の円筒体で、その外面に軸方向に延在する平面部22aが形成されている。そして、図1に示すように、基板41、ばね部材42a、42b及び当接部材43a、43bから成る付勢部材40が、アウタチューブ22の平面部22aを押圧した状態でメインハウジング10に固定されている。
メインハウジング10の内壁には、図4に示すように軸方向に所定距離離隔した位置に夫々、溝10d、10eが形成されると共に、各々の底部に連通孔10g、10hが形成されている。本実施形態の軸受部材は合成樹脂製の一体成型部材であり、図2に示すように半円形あるいはU字形状の軸受部材60a、60bが軸方向に所定距離離隔した位置に設けられる。更に、図1(及び図2)に示すように、軸受部材60a、60bには突起部60d、60eが一体的に形成されて、夫々連通孔10g、10h内に保持された状態となっている。
而して、メインハウジング10に対し軸方向移動可能のアウタチューブ22は、樹脂製の軸受部材60a、60bを介して円滑に摺動することができる。この場合において、アウタチューブ22に対する軸受部材60a、60bの摺動面は付勢部材40と反対側に存在すればよく、アウタチューブ22の全周に亘って摺動面を確保する必要は無いので、軸受部材60a、60bは半円形あるいはU字形状に形成されている。更に、本実施形態では、図2に示すように、軸受部材60a、60bの両端側のみに摺動面sが形成されており、中間部は薄肉に形成されている。あるいは、必要な荷重を受けることが可能な範囲に留め、例えば扇の外周形状に形成することとしてもよい。
本実施形態の付勢部材40は、図1に示すように、一対の側壁部の端面に固定する鋼材の基板41と、アウタチューブ22の平面部22aに対し軸方向に所定距離離隔した位置で、アウタチューブ22を軸受部材60a、60b方向に付勢する一対のばね部材42a、42bを備えている。本実施形態のばね部材42a、42bは複数の皿ばねが積層されたもので、基板41に支持された合成樹脂製の当接部材43a、43bを介してアウタチューブ22の平面部22aを押圧するように配置され、メインハウジング10に固定されると、アウタチューブ22に対し所望の押圧力が付与される。尚、基板41のメインハウジング10への固定方法としてはボルト、カシメあるいはピン圧入等、基板41を確実にメインハウジング10に固定できる方法であれば何れの方法でもよい。また、ばね部材42a、42bは複数の皿ばねに代えて、板ばねやコイルスプリングを用いることとしてもよい。
次に、図1乃至図5を参照して本実施形態の製造方法を説明すると、先ず、金属のダイキャストによって、側壁部11及び12間で開口する筐体のメインハウジング10が形成される。このとき、溝10d、10e及び連通孔10g、10hも同時に形成される。前述のように、メインハウジング10は、軸方向に延在する側壁部11及び12間で(図1及び図2の上方に)開口している筐体であるので、例えばアルミダイキャストで容易に製造することができ、その内壁も、製造時に所望の形状(アウタチューブ22の外面に適合する曲面)に容易に形成することができる。また、溝10d、10e及び連通孔10g、10hもメインハウジング10の製造時に同時に形成することができるので、切削加工及び穿孔加工を必要とすることなく製造工程の短縮化が可能となる。
上記のように製造されたメインハウジング10の溝10d、10eに対し、図5に示すように、軸受部材60a、60bの形状に適合するクリアランスCSを形成し得るように設定された可動金型MDが、メインハウジング10の開口部(図5の上方)から挿入される。このときのメインハウジング10に対する可動金型MDの位置決めには、例えば前述の付勢部材40をメインハウジング10に固定するための取付面が用いられる。可動金型MDが挿入された後、高温の溶融樹脂が連通孔10g、10hを介してメインハウジング10と可動金型MDとの間のクリアランスCSに注入される。そして、樹脂の冷却後、可動金型MDを離脱させれば、メインハウジング10の溝10d、10e内に樹脂製の軸受部材60a、60bが一体的に成形される。
而して、軸受部材60a、60bの突起部60d、60eが、夫々に対応する連通孔10g、10hに係合された状態となるので、軸受部材60a、60bはメインハウジング10内に確実に保持される。そして、アウタチューブ22がメインハウジング10内に収容された後に、図1に示すように、付勢部材40がメインハウジング10に固定される。即ち、アウタチューブ22と軸受部材60a、60bが内蔵されたメインハウジング10に対し、アウタチューブ22を押圧するように付勢部材40が固定され、所望の押圧荷重がアウタチューブ22に付与されるように構成されている。
以上のように、軸受部材60a、60bはメインハウジング10のU字状の溝10d、10e内に一体的に形成されるため、軸受部材60a、60bの端面と溝10d、10eの端面が密接に接触した状態となる。従って、テレスコピック作動による摩擦力によって軸受部材60a、60bが軸方向移動することを確実に防止することができる。尚、軸受部材60a、60bの樹脂成形後にアウタチューブ22を挿入する工程において、ゲート部(連通孔10g、10h)以外の軸受部材60a、60bの浮き(挿入性の悪化)が問題になる場合は、軸受部材60a、60bをメインハウジング10に強固に結合させる必要がある。この場合には、メインハウジング10の溝10d、10eの表面に細かな凹凸形状を設け、あるいは粗面とすることで樹脂の密着性を向上させることができる。
また、図1に示すように付勢部材40によってアウタチューブ22は下方に押圧された状態にあって、U字状の溝10d、10eの端面によって軸受部材60a、60bの軸方向位置が規制される。しかも、当接部材43a、43bの下方平面部がアウタチューブ22の平面部22aに当接した状態で、ばね部材42a、42bの付勢力によってアウタチューブ22がその軸中心方向に押圧されているので、アウタチューブ22の軸を中心とする回転は確実に阻止される。そして、軸受部材60a、60bがメインハウジング10内の車体下側に配置され、アウタチューブ22の下側外周面と軸受部材60a、60bの内壁が接触した状態で、軸受部材60a、60bによってアウタチューブ22が適切に支持されているので、その軸方向の摺動を円滑に行うことができる。
尚、製造後に軸受部材60a、60bがメインハウジング10から完全に分離してしまうと、軸受部材60a、60bが脱落したり、U字状の溝10d、10eからはみ出すといった不都合が生ずるおそれがある。これを防止するには、図2及び図6に示すように、樹脂成形時に、連通孔10g、10hから外方に延出する抜け止め用の鈎部60fを一体的に形成することとすればよい。
更に、図6に示すように、メインハウジング10の溝10d、10eの側面に連通孔10j、10kを設けることとすれば、これらの連通孔10j、10kに流入した樹脂がアンカーの役割を果たし、軸受部材60a、60bとメインハウジング10の密着性を一層向上させることができる。
1 ステアリングシャフト
2 テレスコピック機構
3 チルト機構
10 メインハウジング
10d,10e 溝
10g,10h,10j,10k 連通孔
20 可動コラム部材
21 インナチューブ
22 アウタチューブ
30 固定ブラケット
40 付勢部材
60a,60b 軸受部材
60d,60e 突起部
MD 可動金型

Claims (6)

  1. 車体に支持するメインハウジングと、該メインハウジングに対し軸方向移動可能に支持する可動コラム部材を備え、該可動コラム部材に連結するステアリングホイールに対し少なくとも車体前後方向の操作位置を調整し得る車両のステアリング装置において、前記メインハウジングが、軸方向に延在する一対の側壁部を有し、該一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端に開口部を有する筐体であって、該筐体の軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝を並設して成り、前記可動コラム部材が、前記筐体の両端の開口部の一方を介して前記筐体内に収容する筒体であり、前記溝の各々に一体的に樹脂成形して成り、前記可動コラム部材を摺動可能に支持する軸受部材と、前記一対の側壁部の端面に固定し、前記可動コラム部材を付勢する付勢部材とを備え、該付勢部材により、前記可動コラム部材を、前記軸受部材を介して前記メインハウジングに付勢した状態で、前記可動コラム部材を前記メインハウジングに支持することを特徴とする車両のステアリング装置。
  2. 前記筒体は、前記溝に連通する連通孔を有し、前記軸受部材は、前記連通孔に保持される突起部を有することを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング装置。
  3. 前記メインハウジングは、軸方向に対し直交する断面形状が、前記一対の側壁部を含みU字形状であって、前記筐体の内壁が前記可動コラム部材の外面に適合する曲面を有することを特徴とする請求項1又は2記載の車両のステアリング装置。
  4. 車体に支持するメインハウジングと、該メインハウジングに対し軸方向移動可能に支持する可動コラム部材を備え、該可動コラム部材に連結するステアリングホイールに対し少なくとも車体前後方向の操作位置を調整し得る車両のステアリング装置の製造方法において、軸方向に延在する一対の側壁部を有し、該一対の側壁部間が開口すると共に軸方向の両端の一方に前記可動コラム部材を収容する開口部を有する筐体を形成し、且つ、該筐体の軸方向に所定距離離隔した位置の内壁に夫々U字状の溝を並設して前記メインハウジングを構成し、前記溝の各々に軸受部材を一体的に樹脂成形した後、該軸受部材を介して前記可動コラム部材を摺動可能に支持すると共に、前記一対の側壁部の端面に付勢部材を固定し、該付勢部材により、前記可動コラム部材を、前記軸受部材を介して前記メインハウジングに付勢した状態で、前記可動コラム部材を前記メインハウジングに支持することを特徴とする車両のステアリング装置の製造方法。
  5. 前記筒体に、前記溝に連通する連通孔を形成し、該連通孔を介して樹脂を充填して、前記連通孔に保持される突起部を前記軸受部材と一体的に形成することを特徴とする請求項4記載の車両のステアリング装置の製造方法。
  6. 前記メインハウジングの軸方向に対し直交する断面形状を、前記一対の側壁部を含むU字形状とすると共に、前記筐体の内壁を前記可動コラム部材の外面に適合する曲面に形成することを特徴とする請求項4又は5記載の車両のステアリング装置の製造方法。
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