JP2013104081A - 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents
耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013104081A JP2013104081A JP2011247713A JP2011247713A JP2013104081A JP 2013104081 A JP2013104081 A JP 2013104081A JP 2011247713 A JP2011247713 A JP 2011247713A JP 2011247713 A JP2011247713 A JP 2011247713A JP 2013104081 A JP2013104081 A JP 2013104081A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel sheet
- tempering
- formula
- delayed fracture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
【解決手段】化学成分組成(C、Si、Mn、Al、P、S)が、規定の範囲を満たし、残部が鉄及び不可避不純物からなり、全組織に占めるマルテンサイトが95面積%以上であり、かつ、鋼板表面から板厚方向に深さ10μmの位置から板厚の1/4深さの位置までの組織が下記式(1)を満たし、かつ引張強度が1180MPa以上であることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板。
6.7×10−3×Dγ+7.4×10−9×ρ1/2 −0.073×Nc+0.092×p2 ≦ 0.570…(1)
[式(1)において、Dγ:旧γ粒径(μm)、ρ:転位密度(m−2)、Nc:マルテンサイト中の固溶C濃度(質量%)、p:旧γ粒界の長さに対する旧γ粒界に析出した炭化物の長さの割合(但し、0≦p≦1)を示す。]
【選択図】なし
Description
C:0.10〜0.40%(質量%の意味。化学成分組成について以下同じ)、
Si:0.6〜3.0%、
Mn:1.0〜3.5%、
Al:3%以下(0%を含まない)、
P:0.15%以下(0%を含まない)、および
S:0.02%以下(0%を含まない)
を満たし、残部が鉄及び不可避不純物からなり、
全組織に占めるマルテンサイトが95面積%以上であり、かつ、
鋼板表面から板厚方向に深さ10μmの位置から板厚の1/4深さの位置までの組織が下記式(1)を満たし、かつ引張強度が1180MPa以上であるところに特徴を有する。
6.7×10−3×Dγ+7.4×10−9×ρ1/2 −0.073×Nc+0.092×p2 ≦ 0.570…(1)
[式(1)において、
Dγ:旧γ粒径(μm)
ρ:転位密度(m−2)
Nc:マルテンサイト中の固溶C濃度(質量%)
p:旧γ粒界の長さに対する旧γ粒界に析出した炭化物の長さの割合(但し、0≦p≦1)
を示す。]
Ti>3.4×N …(7)
[式(7)において、Tiは鋼中のTi含有量(質量%)を示し、Nは鋼中のN含有量(質量%)を示す]
5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2≦16 …(4)
[式(4)において、
T1:加熱温度(K)、
t1:加熱時間(秒)を示す]
(B)上記加熱後、加熱温度T1から300℃以下まで冷却する。このとき、加熱温度T1から300℃までを50℃/sec以上で冷却して焼き入れる。
(C)焼き戻しを、焼戻温度T2(但し、T2は748K以上823K以下)、焼戻時間t2および鋼板炭素濃度Cが下記式(6)を満たすように行う。
T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C)≦12500 …(6)
[式(6)において、
T2:焼戻温度(K)、
t2:焼戻時間(秒)(但し、t2は2秒以上400秒以下)、
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。]
5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2≦16 …(4)
[式(4)において、
T1:加熱温度(K)、
t1:加熱時間(秒)を示す]
(B)上記加熱後、加熱温度T1から300℃以下まで冷却する。このとき、加熱温度T1から300℃までを50℃/sec以上で冷却して焼き入れる。
(C)焼き戻しを、焼戻温度T2(但し、T2は748K以上823K以下)、焼戻時間t2および鋼板炭素濃度Cが下記式(6)を満たすように行う。
T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C)≦12500 …(6)
[式(6)において、
T2:焼戻温度(K)、
t2:焼戻時間(秒)(但し、t2は2秒以上400秒以下)、
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。]
尚、上記Dγ、ρ、Ncおよびpは、実施例に記載の方法で求められるものである。
以下では、まず、上記各因子と耐遅れ破壊性の関係についてその傾向を説明する。
本発明者らが研究したところ、旧γ粒径を小さくすれば耐遅れ破壊性が改善される傾向が見られた。マルテンサイトを母相とする高強度鋼板では、遅れ破壊が発生した場合、旧γ粒界で破断する場合がある。厳しい条件で曲げ加工を施した場合等には、局所的にせん断変形が起こった部位(せん断帯)、特にせん断帯と粒界の交線で亀裂が発生すると考えられる。しかし旧γ粒の微細化により、曲げ加工時にせん断変形が発生する箇所を鋼材中に分散させて、局所的な応力集中部を発生させないようにする(遅れ破壊の起点発生を抑制する)ことで、耐遅れ破壊性の向上に効果があると考えられる。
転位密度は、マルテンサイト(特に焼き戻しマルテンサイト)が高強度、高硬度を示す主要因子であるが、一般に、転位密度を高めて強度を高くすると、耐遅れ破壊性が高くなりやすい。
マルテンサイト中の固溶C濃度も、マルテンサイトの強化因子であるが、転位強化による強化と比較して耐遅れ破壊性の低下度合いが小さい。またマルテンサイト中の固溶C濃度が多くなると、相対的に炭化物の析出量が抑制される。よってこの因子も、後述するp(旧γ粒界の長さに対する旧γ粒界に析出した炭化物の長さの割合)に影響を及ぼすと考えられる。
尚、本発明では、マルテンサイト以外の組織が存在する場合であっても、該組織の割合はわずかであるため、このマルテンサイト以外の組織中の固溶C濃度については、考慮しなくてよい。
焼き入れたマルテンサイトは強度が高すぎて脆いため、焼き戻して機械的特性を調整するが、焼き戻す際に炭化物が析出する。旧γ粒界では炭化物の核生成・成長の駆動力が大きいため、炭化物は旧γ粒界に析出しやすい傾向がある。しかし上述したとおり、旧γ粒界に存在する炭化物が多くなるほど、該粒界が脆化しやすく、遅れ破壊が生じやすいと考えられる。
尚、pは0≦p≦1の範囲であり、p=1は、旧γ粒界の全て(100%)に炭化物が存在していることを意味する。
6.7×10−3×Dγ+7.4×10−9×ρ1/2 −0.073×Nc+0.092×p2 ≦ 0.570…(1)
[式(1)において、
Dγ:旧γ粒径(μm)
ρ:転位密度(m−2)
Nc:マルテンサイト中の固溶C濃度(質量%)
p:旧γ粒界の長さに対する旧γ粒界に析出した炭化物の長さの割合(但し、0≦p≦1)
を示す。]
また、上記マルテンサイトとフェライト以外の組織として、残留オーステナイトが面積率で3%以下程度存在しても良い。
引張強度が1180MPa以上でかつ上記式(1)を満たす本発明の鋼板を得るには、後述する化学成分組成を満たす鋼材を用い、一般的に行われている条件で加熱、熱間圧延を行った後、特に、圧下率5%以上で冷間圧延を行い、次いで、下記の条件で熱処理を行う必要がある。
本発明において、圧下率5%以上で冷間圧延を行うのは強靭な組織を得るためである。上記圧下率は、好ましくは10%以上であり、圧下率の上限は特に指定しない。
行うことによって、上記式(1)を満たす組織形態とすることができる。
焼き入れに際しての加熱温度(焼き入れ時の均熱温度)T1(K)と加熱時間(前記加熱温度での保持時間)t1(秒)は、旧γ粒径(Dγ)に影響を及ぼす。具体的に旧γ粒径は、加熱温度T1(K)と加熱時間t1(秒)に対し、下記式(2)の通り成長する。本発明者らが研究した範囲内では、旧γ粒径と、T1およびt1との関係は、下記式(2)におけるaが5.3×106、bが−1.38×105、nが0.2である下記式(3)で表されることが分かった。
尚、T1が1225Kを超えると、Dγが急速に大きくなる傾向があるため、T1は1225K以下とする。T1は好ましくは1208K以下である。
Dγ=a×exp(b/(8.31×T1))×t1n …(2)
Dγ=5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2 …(3)
5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2≦16 …(4)
[式(2)〜(4)において、
Dγ:旧γ粒径(μm)、
T1:加熱温度(K)、
t1:加熱時間(秒)
a,b,n:定数を示す。]
上記加熱後、加熱温度T1から300℃以下まで冷却するが、この冷却で十分に焼きが入るように、加熱温度T1から300℃までの冷却速度(C1)を、50℃/sec以上(例えば水冷)とする。
焼き戻し温度T2(K)と焼き戻し時間t2(秒)は、転位密度、マルテンサイト中の固溶C濃度、および粒界炭化物形態に影響を及ぼす。一般に、T2とt2を変化させても同レベルの強度の鋼板が得られるように、下記式(5)で表される焼き戻しパラメータM値を一定にすることが知られている。
M=T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C) …(5)
[式(5)において、
M:焼き戻しパラメータ
T2:焼戻温度(K)
t2:焼戻時間(秒)
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。]
T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C)≦12500 …(6)
[式(6)において、
T2:焼戻温度(K)(但し、T2は748K以上823K以下)、
t2:焼戻時間(秒)(但し、t2は2秒以上400秒以下)、
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。]
上記条件を満たすよう焼き戻した後は、室温まで空冷等により冷却すればよい。
本発明では、Siを0.6%以上含有させることにより、焼き戻し後のマルテンサイト中の固溶C濃度の増加や、焼き戻し時に粒界に析出する炭化物量を抑制する効果を発揮させて、耐遅れ破壊性の向上を図る。しかし、上記量のSiを含む高Si系鋼板を製造する工程では、特に熱延デスケーリング後の鋼板温度が400℃を超える状況(例えば、焼き入れ焼き戻しの工程)で、雰囲気の酸素ポテンシャルによってSiが鉄よりも優先的に酸化され、鋼板表面に移動することで、素地鋼板表層付近にSi濃度が低下したSi欠乏層が形成しやすい。表層付近のSi濃度が低下すると、焼き戻し時の炭化物抑制効果が低下するため、式(1)を満足する適切な鋼板組織が得られない。また、このSi欠乏層が存在する箇所では、耐遅れ破壊性が低下しやすい。
(i)熱間圧延後の巻き取り工程以降は、鋼板温度が400℃以上である場合(例えば、焼き入れ焼き戻しの工程)、雰囲気の酸素分圧を1200ppm以下(より好ましくは1000ppm以下、更に好ましくは800ppm以下)とする。雰囲気の酸素分圧を抑えることによって、鋼中のSiと雰囲気中の酸素との反応を抑制し、Si欠乏層の形成を抑制する。
(ii)鋼板表層部に形成されたSi欠乏層を、酸溶解により除去するかまたは研削除去する。
次に、本発明で化学成分組成を規定した理由について説明する。
Cは、鋼板の強度確保に必要な元素であるため、0.10%以上含有させる。好ましくは0.12%以上であり、より好ましくは0.15%以上である。しかしC含有量が過剰になると溶接性が劣化するため、0.40%以下とする。好ましくは0.30%以下であり、より好ましくは0.25%以下である。
Siは、鋼板の硬質化に寄与する置換型固溶体強化元素である。またSiは、焼き戻し時の炭化物析出を抑制することによって、上記式(1)を満たし、耐遅れ破壊性を確保するのに有効な元素でもある。この様な観点から本発明では、Si量を0.6%以上とした。好ましくは1.0%以上、より好ましくは1.4%以上である。しかしSiが過剰の場合、SiCが形成され、焼き戻し時にSiCからCが放出されてFe3C(炭化物)の形成が促されるため、式(1)を達成することが難しく、結果として、耐遅れ破壊性の確保が難しくなる。また、Siが過剰であると靭性が劣化する。よって、Si量の上限は3.0%とする。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2.0%以下である。
Mnは、鋼板の強度確保に有効な元素であり、1.0%以上含有させる。好ましくは1.5%以上、より好ましくは2.0%以上である。一方、Mnを多量に含有させると、[Fe(Mn)]3C(Fe3CのFeの一部がMnで置換された炭化物)が形成されやすく、式(1)を達成することが難しくなるため、耐遅れ破壊性を確保することが難しい。また、偏析が顕著になり加工性が低下し、更には、溶接性も劣化し易くなる。よってMn量の上限を3.5%とする。好ましくは3.0%以下であり、より好ましくは2.5%以下である。
Alは脱酸のために必要な元素である。そのため0.01%以上含有させることが好ましい。しかし、過剰に添加すると延性の低下や鋼の脆化を招くため、その上限を3%とする。好ましくは2.5%以下であり、より好ましくは1.0%以下である。
Pは、粒界偏析による粒界破壊を助長する元素であるため、その上限を0.15%とする。好ましくは0.10%以下、より好ましくは0.05%以下である。
Sは、過剰に含まれると、硫化物系介在物が増大して鋼板の強度が劣化するため、上限を0.02%とする。好ましくは0.010%以下であり、より好ましくは0.005%以下、更に好ましくは0.0025%以下である。
〔Ti:0.005〜0.3%〕
〔N:0.01%以下(0%を含まない)〕
〔Ti>3.4×N …(7)
[式(7)において、Tiは鋼中のTi含有量(質量%)を示し、Nは鋼中のN含有量(質量%)を示す]〕
Tiはまた、結晶粒を微細化する元素であり、靱性を損なうことなく鋼板の強度を向上させるのに有効な元素である。
更に、引張強度が980MPaを超えると特に水素脆化が懸念されるが、Tiは、鋼中のCやNと結合して微細な炭窒化物を形成し、この水素脆化の原因となる水素のトラップサイトとして有効に機能する。
これらの元素は、鋼板の強度を向上させるのに有効な元素である。
このうちNbは、結晶粒を微細化する元素であり、靱性を損なうことなく鋼板の強度を向上させるのに有効な元素である。この様な効果を発揮させるには、Nb量を0.005%以上とすることが好ましく、より好ましくは0.03%以上である。しかし過剰に含有させてもその効果が飽和するだけでなくコスト的にも不利になるため、上限を0.3%とするのが好ましい。より好ましくは0.1%以下である。
Cuは、鋼板の耐食性向上に寄与する元素である。また固溶強化元素でもあり、鋼板の強度向上にも寄与する元素である。これらの効果を発揮させるには、Cu量を0.01%以上とすることが好ましい。より好ましくは0.1%以上である。
しかしCu量が0.3%を超えると、熱間圧延時の疵や割れが発生する場合(赤熱脆性)がある。よってCu量の上限は0.3%とすることが好ましい。より好ましくは0.2%以下である。
Ca、Mgは、鋼中硫化物の形態を制御し、加工性向上に有効な元素である。また鋼板表面の腐食に伴う界面雰囲気の水素イオン濃度の上昇を抑制する。これらの効果を十分に発揮するためには、それぞれ0.0005%以上含有することが好ましい。より好ましくはそれぞれ0.0007%以上である。一方、過剰に含まれると加工性が劣化するため、それぞれの含有量の上限を、Ca:0.005%(より好ましくは0.001%)、Mg:0.01%(より好ましくは0.005%)とするのが好ましい。
そして得られた鋼板について、下記に示す通り、引張強度を測定すると共に、組織形態の測定、および耐遅れ破壊性の評価を行った。これらの結果を表5および表6に示す。
JIS5号試験片を用いて引張試験を行い、引張強度(TS)を測定した。尚、引張試験の歪速度は10mm/minとした。本発明では、上記方法によって測定される引張強度が1180MPa以上の鋼板を高強度鋼板と評価した。
(マルテンサイト分率の測定)
板幅方向に平行な板厚断面において、板厚の1/4の位置から試料を採取し、ナイタールエッチングを施し、光学顕微鏡観察(1視野のサイズは160μm×200μm)を行った。
そして、得られた顕微鏡写真をマルテンサイトとマルテンサイト以外の相に手動で2値化し、画像解析によってマルテンサイト分率(面積%)を測定した。各鋼板につき、合計3視野について、上記マルテンサイト分率を測定し、平均値を求めた。
鋼板から、板幅方向に平行な板厚断面が観察できるように試験片を採取し、ピクリン酸エッチングを施した。そして、鋼板表面から板厚方向に10μmの位置、および板厚の1/4の位置の2箇所について、光学顕微鏡で観察(1視野のサイズは80μm×80μm)を行い、1視野内の旧γ粒の平均粒径(Dγ)を求めた。また、1視野内の旧γ粒界の全長さ(x)および、該旧γ粒界のうち、炭化物によって遮られている部分の全長さ(y)を測定し、y/x(旧γ粒界の長さ(全長さ)xに対する、旧γ粒界に析出した炭化物の旧γ粒界に占める全長さyの割合、p)を求めた。
各鋼板につき、合計5視野について上記Dγ、pを測定し、それぞれ平均値を求めた。
・鋼板表面から板厚方向に10μmの位置において、鋼板表面に平行な断面
・板厚の1/4の位置において、鋼板表面に平行な断面
のそれぞれを観察できるように、機械研磨および電解研磨を行った面に対して、X線回折を行い、転位密度、およびマルテンサイト中の固溶C濃度を測定した。より具体的にはCAMP−ISIJ vol.17(2004)p.396−399に記載される方法に従って、(200)面の半価幅から転位密度を測定した。尚、X線回折の測定は、1鋼板につき1回行った。
そして上記測定したDγ、p、ρ、およびNcの値を用いて、式(1)の左辺値[6.7×10−3×Dγ+7.4×10−9×ρ1/2 − 0.073×Nc+0.092×p2]を求めた。
尚、本実施例では、鋼板表面から板厚方向に深さ10μmの位置と、板厚の1/4深さの位置について測定したが、上記深さ10μmの位置から板厚の1/4深さの位置の間について、この2点の測定値の間の値が得られることも確認した。
各鋼板の耐遅れ破壊性は、以下のようにして評価した。各鋼板から採取した、平行部の長さが20mmで幅が9mmの試験片を用い、低歪速度引張試験(SSRT試験)を、歪速度が2×10−6sec−1の条件で行って、大気中での試験片の破断伸び(EL0)を測定した。
また、上記同サイズの試験片を用い、水素チャージしながら上記試験を行って、水素チャージした状態での破断伸び(ELH)を求めた。詳細には、無負荷の試験片を5質量%NaCl+0.04M−KSCN水溶液に浸漬した状態でチャージ電流密度1μA/mm2にて24時間水素チャージした後、チャージ電流密度を保持したままSSRT試験を上記歪速度で行ってELHを求めた。
そして、上記大気中での破断伸び(EL0)と水素チャージした状態での破断伸び(ELH)の差を、破断伸び(EL0)で除した値:(EL0−ELH)/EL0を遅れ破壊感受性Sとして求めた。そして、引張強度が1180MPa以上であって、Sが0.50以下の場合を耐遅れ破壊性に優れる(判定:〇)と評価し、引張強度が1180MPa以上であるが、Sが0.50超の場合を耐遅れ破壊性に劣る(判定:×)と評価した。尚、遅れ破壊感受性の判定欄の「−」は、引張強度が1180MPa未満である場合を意味する。
No.32は、Siが不足しているため、また、No.33はSiが過剰であるため、いずれも式(1)を満足せず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
No.34は、Mnが過剰であるため、式(1)を満足せず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
No.37は、焼入れに際して、式(4)を満たすように加熱を行わなかったためDγが大きくなったものと考えられる。その結果、式(1)を満たさず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
No.38は、加熱温度T1から300℃までの冷却速度(C1)が遅いため、十分に焼き入れされず、マルテンサイト分率が小さく、高強度を確保できなかった。
No.39および40は、焼き戻し温度(T2)が低いため、式(1)を満たさず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
No.41は、焼き戻し温度が高すぎ、かつ式(6)を満たすように焼き戻しを行わなかったため、引張強度が不足する結果となった。
No.42は、焼き戻し温度が低いため、式(1)を満たさず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
No.43は、式(6)を満たすように焼き戻しを行わなかったため、高強度を確保できなかった。
No.44、45は、焼き入れ・焼き戻し中の雰囲気における酸素濃度が高いため、式(1)を満足せず、耐遅れ破壊性に劣るものとなった。
尚、No.9および10と、No.35との結果の対比から、B、Tiを添加し、このB、Tiによる効果を十分に発揮させるには、推奨される範囲とすることが好ましいことがわかる。
Claims (7)
- 化学成分組成が、
C:0.10〜0.40%(質量%の意味。化学成分組成について以下同じ)、
Si:0.6〜3.0%、
Mn:1.0〜3.5%、
Al:3%以下(0%を含まない)、
P:0.15%以下(0%を含まない)、および
S:0.02%以下(0%を含まない)
を満たし、残部が鉄及び不可避不純物からなり、
全組織に占めるマルテンサイトが95面積%以上であり、かつ、
鋼板表面から板厚方向に深さ10μmの位置から板厚の1/4深さの位置までの組織が下記式(1)を満たし、かつ引張強度が1180MPa以上であることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板。
6.7×10−3×Dγ+7.4×10−9×ρ1/2 −0.073×Nc+0.092×p2 ≦ 0.570…(1)
[式(1)において、
Dγ:旧γ粒径(μm)
ρ:転位密度(m−2)
Nc:マルテンサイト中の固溶C濃度(質量%)
p:旧γ粒界の長さに対する旧γ粒界に析出した炭化物の長さの割合(但し、0≦p≦1)
を示す。] - 更に、
B:0.0001〜0.02%、
Ti:0.005〜0.3%、および
N:0.01%以下(0%を含まない)
を満たし、かつ下記式(7)を満たす請求項1に記載の高強度鋼板。
Ti>3.4×N …(7)
[式(7)において、Tiは鋼中のTi含有量(質量%)を示し、Nは鋼中のN含有量(質量%)を示す] - 更に、
Nb:0.005〜0.3%、
Cr:0.003〜2%、および
Mo:0.01〜1.0%
よりなる群から選択される1種以上の元素を含む請求項1または2に記載の高強度鋼板。 - 更に、
Cu:0.01〜0.3%、
Ni:0.01〜0.3%、
Co:0.005〜0.2%、および
V:0.003〜1%
よりなる群から選択される1種以上の元素を含む請求項1〜3のいずれかに記載の高強度鋼板。 - 更に、
Ca:0.0005〜0.005%、および
Mg:0.0005〜0.01%
よりなる群から選択される1種以上の元素を含む請求項1〜4のいずれかに記載の高強度鋼板。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板の製造方法であって、圧下率5%以上で冷間圧延を行い、かつ、
得られた冷延鋼板を用いて、下記の条件(A)〜(C)の全てを満たすように熱処理を行うと共に、熱間圧延後の巻き取り工程以降は、鋼板温度が400℃以上である場合、雰囲気の酸素分圧を1200ppm以下とすることを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板の製造方法。
(A)焼き入れ前の加熱を、加熱温度T1と加熱時間t1が下記式(4)を満たすように行う。
5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2≦16 …(4)
[式(4)において、
T1:加熱温度(K)(但し、T1は1225K以下)、
t1:加熱時間(秒)を示す]
(B)上記加熱後、加熱温度T1から300℃以下まで冷却する。このとき、加熱温度T1から300℃までを50℃/sec以上で冷却して焼き入れる。
(C)焼き戻しを、焼戻温度T2、焼戻時間t2および鋼板炭素濃度Cが下記式(6)を満たすように行う。
T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C)≦12500 …(6)
[式(6)において、
T2:焼戻温度(K)(但し、T2は748K以上823K以下)、
t2:焼戻時間(秒)(但し、t2は2秒以上400秒以下)、
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。] - 請求項1〜5のいずれかに記載の耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板の製造方法であって、圧下率5%以上で冷間圧延を行い、かつ、
得られた冷延鋼板を用いて、下記条件(A)〜(C)の全てを満たすように熱処理を行うと共に、下記焼き戻し後に、鋼板表層部に形成されたSi欠乏層を、酸溶解により除去するかまたは研削除去することを特徴とする耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板の製造方法。
(A)焼き入れ前の加熱を、加熱温度T1と加熱時間t1が下記式(4)を満たすように行う。
5.3×106×exp(−1.38×105/(8.31×T1))×t10.2≦16 …(4)
[式(4)において、
T1:加熱温度(K)(但し、T1は1225K以下)、
t1:加熱時間(秒)を示す]
(B)上記加熱後、加熱温度T1から300℃以下まで冷却する。このとき、加熱温度T1から300℃までを50℃/sec以上で冷却して焼き入れる。
(C)焼き戻しを、焼戻温度T2、焼戻時間t2および鋼板炭素濃度Cが下記式(6)を満たすように行う。
T2×(ln(t2/3600)+21.3−5.8×C)≦12500 …(6)
[式(6)において、
T2:焼戻温度(K)(但し、T2は748K以上823K以下)、
t2:焼戻時間(秒)(但し、t2は2秒以上400秒以下)、
C:鋼板炭素濃度(母材の炭素濃度)(質量%)を示す。]
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011247713A JP5662920B2 (ja) | 2011-11-11 | 2011-11-11 | 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011247713A JP5662920B2 (ja) | 2011-11-11 | 2011-11-11 | 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013104081A true JP2013104081A (ja) | 2013-05-30 |
JP5662920B2 JP5662920B2 (ja) | 2015-02-04 |
Family
ID=48623866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011247713A Expired - Fee Related JP5662920B2 (ja) | 2011-11-11 | 2011-11-11 | 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5662920B2 (ja) |
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014129379A1 (ja) * | 2013-02-19 | 2014-08-28 | 株式会社神戸製鋼所 | 曲げ性に優れた高強度冷延鋼板 |
DE102014209195A1 (de) | 2013-05-16 | 2014-11-20 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Turbolader mit variabler Düse |
JP2016050343A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-04-11 | 新日鐵住金株式会社 | 耐水素脆化特性に優れた超高強度冷延鋼板およびその製造方法 |
KR20160106677A (ko) | 2014-01-14 | 2016-09-12 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 고강도 강판 및 그의 제조 방법 |
KR20160146945A (ko) | 2014-05-29 | 2016-12-21 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 열처리 강재 및 그 제조 방법 |
KR20160146941A (ko) | 2014-05-29 | 2016-12-21 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 열처리 강재 및 그 제조 방법 |
JP2017503072A (ja) * | 2013-12-11 | 2017-01-26 | アルセロールミタル | 耐遅れ破壊特性を有するマルテンサイト鋼および製造方法 |
JP2017155327A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
WO2017154964A1 (ja) * | 2016-03-08 | 2017-09-14 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 鋼部品、歯車部品および鋼部品の製造方法 |
JP2019112679A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 日本製鉄株式会社 | 鋼材、油井用鋼管、及び、鋼材の製造方法 |
JPWO2020209275A1 (ja) * | 2019-04-11 | 2020-10-15 | ||
EP4015660A4 (en) * | 2019-10-31 | 2022-11-09 | JFE Steel Corporation | STEEL SHEET, ELEMENT, METHOD OF PRODUCTION OF THIS STEEL SHEET AND METHOD OF PRODUCTION OF THE ELEMENT |
WO2022270100A1 (ja) * | 2021-06-24 | 2022-12-29 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法、ならびに、部材 |
WO2023002910A1 (ja) | 2021-07-21 | 2023-01-26 | 日本製鉄株式会社 | 冷延鋼板及びその製造方法 |
WO2023032423A1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-09 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
WO2023032424A1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-09 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
WO2023063288A1 (ja) | 2021-10-13 | 2023-04-20 | 日本製鉄株式会社 | 冷延鋼板及びその製造方法、並びに溶接継手 |
JP7323093B1 (ja) * | 2022-03-25 | 2023-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
WO2023181640A1 (ja) * | 2022-03-25 | 2023-09-28 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018123356A1 (ja) * | 2016-12-28 | 2018-07-05 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度鋼板および高強度電気亜鉛めっき鋼板 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006070346A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Nippon Steel Corp | 耐水素脆化特性に優れたホットプレス用鋼板、自動車用部材及びその製造方法 |
JP2007197810A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-08-09 | Jfe Steel Kk | 耐摩耗鋼板 |
JP2009215572A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Kobe Steel Ltd | 降伏応力と伸びと伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2010018862A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-28 | Kobe Steel Ltd | 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2010037652A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-02-18 | Kobe Steel Ltd | 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2011111671A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Nippon Steel Corp | 延性及び耐遅れ破壊特性の良好な引張最大強度900MPa以上を有する高強度鋼板および高強度冷延鋼板の製造方法、高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
JP2011246798A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-12-08 | Jfe Steel Corp | 耐硫化物応力割れ性に優れた油井用高強度継目無鋼管およびその製造方法 |
-
2011
- 2011-11-11 JP JP2011247713A patent/JP5662920B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006070346A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Nippon Steel Corp | 耐水素脆化特性に優れたホットプレス用鋼板、自動車用部材及びその製造方法 |
JP2007197810A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-08-09 | Jfe Steel Kk | 耐摩耗鋼板 |
JP2009215572A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-09-24 | Kobe Steel Ltd | 降伏応力と伸びと伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2010018862A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-28 | Kobe Steel Ltd | 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2010037652A (ja) * | 2008-07-11 | 2010-02-18 | Kobe Steel Ltd | 耐水素脆化特性および加工性に優れた高強度冷延鋼板 |
JP2011246798A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-12-08 | Jfe Steel Corp | 耐硫化物応力割れ性に優れた油井用高強度継目無鋼管およびその製造方法 |
JP2011111671A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Nippon Steel Corp | 延性及び耐遅れ破壊特性の良好な引張最大強度900MPa以上を有する高強度鋼板および高強度冷延鋼板の製造方法、高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法 |
Cited By (35)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014159610A (ja) * | 2013-02-19 | 2014-09-04 | Kobe Steel Ltd | 曲げ性に優れた高強度冷延鋼板 |
WO2014129379A1 (ja) * | 2013-02-19 | 2014-08-28 | 株式会社神戸製鋼所 | 曲げ性に優れた高強度冷延鋼板 |
US10329635B2 (en) | 2013-02-19 | 2019-06-25 | Kobe Steel, Ltd. | High-strength cold-rolled steel sheet having excellent bendability |
DE102014209195A1 (de) | 2013-05-16 | 2014-11-20 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Turbolader mit variabler Düse |
JP2017503072A (ja) * | 2013-12-11 | 2017-01-26 | アルセロールミタル | 耐遅れ破壊特性を有するマルテンサイト鋼および製造方法 |
US10196705B2 (en) | 2013-12-11 | 2019-02-05 | Arcelormittal | Martensitic steel with delayed fracture resistance and manufacturing method |
KR20160106677A (ko) | 2014-01-14 | 2016-09-12 | 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 | 고강도 강판 및 그의 제조 방법 |
KR20160146941A (ko) | 2014-05-29 | 2016-12-21 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 열처리 강재 및 그 제조 방법 |
KR20160146945A (ko) | 2014-05-29 | 2016-12-21 | 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 | 열처리 강재 및 그 제조 방법 |
US10662494B2 (en) | 2014-05-29 | 2020-05-26 | Nippon Steel Corporation | Heat-treated steel material and method of manufacturing the same |
US10718033B2 (en) | 2014-05-29 | 2020-07-21 | Nippon Steel Corporation | Heat-treated steel material and method of manufacturing the same |
JP2016050343A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-04-11 | 新日鐵住金株式会社 | 耐水素脆化特性に優れた超高強度冷延鋼板およびその製造方法 |
JP2017155327A (ja) * | 2016-02-29 | 2017-09-07 | 株式会社神戸製鋼所 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
WO2017154964A1 (ja) * | 2016-03-08 | 2017-09-14 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 鋼部品、歯車部品および鋼部品の製造方法 |
JPWO2017154964A1 (ja) * | 2016-03-08 | 2018-11-08 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 鋼部品、歯車部品および鋼部品の製造方法 |
US10889870B2 (en) | 2016-03-08 | 2021-01-12 | Aisin Aw Co., Ltd. | Steel component, gear component, and producing method for steel component |
JP2019112679A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 日本製鉄株式会社 | 鋼材、油井用鋼管、及び、鋼材の製造方法 |
JPWO2020209275A1 (ja) * | 2019-04-11 | 2020-10-15 | ||
JP7235102B2 (ja) | 2019-04-11 | 2023-03-08 | 日本製鉄株式会社 | 鋼板及びその製造方法 |
CN113710823A (zh) * | 2019-04-11 | 2021-11-26 | 日本制铁株式会社 | 钢板及其制造方法 |
CN113710823B (zh) * | 2019-04-11 | 2023-06-13 | 日本制铁株式会社 | 钢板及其制造方法 |
WO2020209275A1 (ja) * | 2019-04-11 | 2020-10-15 | 日本製鉄株式会社 | 鋼板及びその製造方法 |
EP4015660A4 (en) * | 2019-10-31 | 2022-11-09 | JFE Steel Corporation | STEEL SHEET, ELEMENT, METHOD OF PRODUCTION OF THIS STEEL SHEET AND METHOD OF PRODUCTION OF THE ELEMENT |
JP7193044B1 (ja) * | 2021-06-24 | 2023-01-04 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法、ならびに、部材 |
WO2022270100A1 (ja) * | 2021-06-24 | 2022-12-29 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法、ならびに、部材 |
WO2023002910A1 (ja) | 2021-07-21 | 2023-01-26 | 日本製鉄株式会社 | 冷延鋼板及びその製造方法 |
KR20240023431A (ko) | 2021-07-21 | 2024-02-21 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 냉연 강판 및 그 제조 방법 |
WO2023032423A1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-09 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
WO2023032424A1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-03-09 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
JP7255759B1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-04-11 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
JP7260073B1 (ja) * | 2021-08-30 | 2023-04-18 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板,高強度めっき鋼板及びそれらの製造方法,並びに部材 |
WO2023063288A1 (ja) | 2021-10-13 | 2023-04-20 | 日本製鉄株式会社 | 冷延鋼板及びその製造方法、並びに溶接継手 |
KR20240046196A (ko) | 2021-10-13 | 2024-04-08 | 닛폰세이테츠 가부시키가이샤 | 냉연 강판 및 그 제조 방법, 그리고 용접 조인트 |
JP7323093B1 (ja) * | 2022-03-25 | 2023-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
WO2023181640A1 (ja) * | 2022-03-25 | 2023-09-28 | Jfeスチール株式会社 | 高強度鋼板およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5662920B2 (ja) | 2015-02-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5662920B2 (ja) | 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 | |
TWI412609B (zh) | 高強度鋼板及其製造方法 | |
KR102451862B1 (ko) | 냉간 압연된 강판 및 이의 제조 방법 | |
TWI412605B (zh) | 高強度鋼板及其製造方法 | |
JP6620474B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼板、並びにそれらの製造方法 | |
US11572599B2 (en) | Cold rolled heat treated steel sheet and a method of manufacturing thereof | |
CN109072366B (zh) | 耐磨损钢板及耐磨损钢板的制造方法 | |
JP5412182B2 (ja) | 耐水素脆化特性に優れた高強度鋼板 | |
US9863028B2 (en) | High-strength hot-dip galvanized steel sheet having excellent yield strength and formability | |
JP6852736B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき冷延鋼板 | |
JP6354268B2 (ja) | 打抜き穴広げ性と低温靭性に優れた引張最大強度980MPa以上の高強度熱延鋼板及びその製造方法 | |
JPWO2014188966A1 (ja) | 熱延鋼板及びその製造方法 | |
JPWO2011142356A1 (ja) | 高強度鋼板及びその製造方法 | |
JP2012062558A (ja) | 曲げ加工性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP2021502484A (ja) | 冷間圧延熱処理鋼板及びその製造方法 | |
KR20090098909A (ko) | 내지연 파괴 특성이 우수한 고장력 강재 그리고 그 제조 방법 | |
JP5906154B2 (ja) | 耐遅れ破壊性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 | |
JPWO2020203158A1 (ja) | 鋼板 | |
JP2011052295A (ja) | 伸びと伸びフランジ性のバランスに優れた高強度冷延鋼板 | |
JP2017218672A (ja) | 成形性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法 | |
EP3853387B1 (en) | Cold rolled and coated steel sheet and a method of manufacturing thereof | |
WO2019180499A1 (en) | A steel composition in accordance with api 5l psl-2 specification for x-65 grade having enhanced hydrogen induced cracking (hic) resistance, and method of manufacturing the steel thereof | |
JP2023071938A (ja) | 延性及び加工性に優れた高強度鋼板、及びその製造方法 | |
EP3514250B1 (en) | Steel sheet | |
JP6728817B2 (ja) | 高強度ばね用鋼及びばね |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130902 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140910 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5662920 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |