JP2013104050A - タイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランスよく改善できるタイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練して得られた混練物と、前記化合物A及びBの残りの一方とを混練して得られるタイヤ用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、その製造方法、及び該タイヤ用ゴム組成物を用いた空気入りタイヤに関する。
近年、自動車の低燃費化の要請に応じて、タイヤの転がり抵抗を低減し、発熱を抑えたタイヤの開発が進められており、特にタイヤの部材のなかでもタイヤにおける占有比率の高いトレッドに対して、優れた低発熱性(低燃費性)が要求されている。
このような問題を解決するために、補強用充填剤として使用されているカーボンブラックを一部シリカに置換することが実施され、更に低発熱性を改善する方法として、シリカの減量や補強性の小さい充填剤の使用も提案されている。しかし、このような方法では、破壊性能、耐摩耗性、グリップ性能が大きく低下し、低発熱性とこれらの性能をバランス良く改善することは困難である。
一方、ゴム成分とシリカの結合をより強固にすることにより、これらの性能バランスに優れたゴム組成物が得られることが期待される。そこで、シランカップリング剤やシリカと相互作用する官能基を導入した変性ゴムを用いて、ゴムとシリカを化学的に結合させ、補強性を増大させることが検討されている。
しかしながら、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤などのシランカップリング剤を使用した場合、ゴムとシリカがシランカップリング剤を介して化学的に結合する反応がゴムの混練中に起こると、加工性が非常に悪くなる。
また、特許文献1には、変性ゴムをシリカとともに使用することも提案されているが、シランカップリング剤を使用する場合と同様、加工性を維持しながら、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランスよく改善する点については、未だ改善の余地がある。
特開2010−111753号公報
本発明は、前記課題を解決し、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランスよく改善できるタイヤ用ゴム組成物、その製造方法及び空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練して得られた混練物と、前記化合物A及びBの残りの一方とを混練して得られるタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記化合物Aにおける前記シリカと相互作用を持つ官能基がアルコキシシリル基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基又は水酸基であることが好ましい。
前記化合物Bにおける前記シリカと反応する官能基がアルコキシシリル基であることが好ましい。前記化合物Bにおける前記ジエン系ゴム成分と反応する構造が硫黄を含む構造であることが好ましい。
前記ジエン系ゴム成分100質量%中、シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性ジエン系ゴムを5質量%以上含むことが好ましい。前記シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性ジエン系ゴムが、下記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び/又はスチレンブタジエンゴムであることが好ましい。
Figure 2013104050
(式中、R、R及びRは、同一若しくは異なって、分岐若しくは非分岐のアルキル基、分岐若しくは非分岐のアルコキシ基、分岐若しくは非分岐のシリルオキシ基、分岐若しくは非分岐のアセタール基、カルボキシル基、メルカプト基又はこれらの誘導体を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、分岐若しくは非分岐のアルキル基、又は環状エーテル基を表す。pは整数を表す。)
前記シリカのチッ素吸着比表面積が30〜500m/gであり、前記ジエン系ゴム成分100質量部に対して、前記シリカの含有量が5〜150質量部であることが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物は、キャップトレッド用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練する工程1と、前記工程1で得られた混練物及び前記化合物A及びBの残りの一方を混練する工程2とを含む前記タイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)特定の化合物A、又は特定の化合物Bのいずれか一方を混練して得られた混練物と、前記化合物A及びBの残りの一方とを混練して得られるタイヤ用ゴム組成物及びその製造方法であるので、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランス良く改善できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練して得られた混練物と、前記化合物A及びBの残りの一方とを混練して得られる。
ジエン系ゴム成分、シリカ、化合物A及びBを同時に混練してゴム組成物を作製した場合、製造時の加工性が悪く、得られるゴム組成物の低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の各性能も充分とはいえないが、本発明のゴム組成物は、先ず、ジエン系ゴム、シリカ及び化合物A、Bのいずれかの化合物のみを混練し、次いで、作製された混練物及び化合物A、Bの残りの化合物のみを混練することにより得られるものである。このような製法であるため、混練時において優れた加工性が得られる。また、加工性が優れていることで、シリカの分散性が高まるため、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランスよく改善したゴム組成物を得ることも可能となる。
本発明のゴム組成物は、例えば、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練する工程1と、前記工程1で得られた混練物及び前記化合物A及びBの残りの一方を混練する工程2とを含む製造方法により好適に得られる。
(工程1)
工程1では、(1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方が混練される。
ジエン系ゴム成分としては特に限定されず、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられる。ジエン系ゴムは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、良好な低燃費性、破壊性能、耐摩耗性、グリップ性能が得られるという理由から、BR、SBRが好ましい。
BRとしては特に限定されず、例えば、高シス含有量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR、変性BRなどを使用できる。SBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)、変性SBRなど、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
また、本発明の効果がより好適に得られることから、シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性ジエン系ゴムを使用することが好ましい。
上記変性ジエン系ゴムとしては、例えば、前述のジエン系ゴムの少なくとも一方の末端を窒素、酸素、およびケイ素からなる群より選択される少なくとも1種の原子を含む官能基(シリカと相互作用を持つ官能基)を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性ジエン系ゴム、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性ジエン系ゴム、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性ジエン系ゴム(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性ジエン系ゴム)などが挙げられる。
シリカと相互作用を持つ官能基が導入されるジエン系ゴム(変性ジエン系ゴムの骨格を構成するポリマー)としては、IR、BR、SBRが好ましく、BR、SBRがより好ましい。
変性ジエン系ゴムにおいて、シリカと相互作用を持つ官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、ピロリジニル基などが挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が良好に得られるという理由から、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)、ピロリジニル基が好ましい。
上記末端変性ジエン系ゴム、主鎖末端変性ジエン系ゴムにおいて、末端を変性する変性剤としては、下記式(1)で表される化合物(特開2010−111753号公報に記載の化合物)が好ましい。これにより、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をより向上できる。
Figure 2013104050
(式中、R、R及びRは、同一若しくは異なって、分岐若しくは非分岐のアルキル基、分岐若しくは非分岐のアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基)、分岐若しくは非分岐のシリルオキシ基、分岐若しくは非分岐のアセタール基、カルボキシル基(−COOH)、メルカプト基(−SH)又はこれらの誘導体を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、分岐若しくは非分岐のアルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)、又は環状エーテル基(好ましくはエーテル結合を1つ有する炭素数3〜5の環状エーテル基(例えば、オキセタン基))を表す。pは整数(好ましくは1〜5、より好ましくは2〜4)を表す。)
、R及びRとしては、アルコキシ基が望ましく、R及びRとしては、アルキル基が望ましい。これにより、優れた低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が得られる。
上記式(1)で表される化合物の具体例としては、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記式(1)で表される化合物(変性剤)によるジエン系ゴムの変性方法としては、特公平6−53768号公報、特公平6−57767号公報などに記載されている方法など、従来公知の手法を使用できる。例えば、ジエン系ゴムと変性剤とを接触させることで変性でき、具体的には、アニオン重合によるジエン系ゴムの調製後、該ゴム溶液中に変性剤を所定量添加し、ジエン系ゴムの重合末端(活性末端)と変性剤とを反応させる方法などが挙げられる。
また、上記主鎖変性ジエン系ゴムは、重合に使用するモノマーの一部として、上記官能基を有するモノマー(アルコキシスチレン、窒素含有化合物など)を使用して重合する方法、など従来公知の手法を用いて調製できる。更に、上記主鎖末端変性ジエン系ゴムは、該手法などで得られた主鎖変性ジエン系ゴムと変性剤とを接触させる方法などで調製できる。窒素含有化合物に由来する構成単位やアルコキシスチレン単位を主鎖中に有することにより、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性を良好に改善できる。
アルコキシスチレンとしては、p−メトキシスチレンなどが挙げられ、窒素含有化合物としては、3−又は4−(2−ジメチルアミノエチル)スチレン、3−又は4−(2−ピロリジノエチル)スチレン、3−又は4−(2−ピペリジノエチル)スチレン、3−又は4−(2−ヘキサメチレンイミノエチル)スチレン、3−又は4−(2−モルホリノエチル)スチレン、3−又は4−(2−チアゾリジリノエチル)スチレンなどが挙げられる。なかでも、シリカの分散性の改善効果が大きく、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の向上効果が高いという理由から、p−メトキシスチレン、3−又は4−(2−ピロリジノエチル)スチレンが好ましい。
変性ジエン系ゴム100質量%中のアルコキシスチレン成分の含有量(アルコキシスチレン成分モノマー量)は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上である。0.05質量%未満では、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の改善効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。30質量%を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
なお、アルコキシスチレン成分モノマー量は、NMR(例えば、日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズの装置)を用いて測定できる。
変性ジエン系ゴム100質量%中の窒素含有化合物の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは1質量%以上である。0.05質量%未満では、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の改善効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは30質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。30質量%を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
なお、窒素含有化合物誘導体モノマー量は、NMR(例えば、日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズの装置)を用いて測定できる。
上記変性ジエン系ゴムのなかでも、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の改善効果が高いという理由から、上記式(1)で表される化合物により変性されたBR及びSBRが好ましく、窒素含有化合物に由来する構成単位を主鎖中に有し、上記式(1)で表される化合物により変性されたBR、アルコキシスチレン単位を主鎖中に有し、上記式(1)で表される化合物により変性されたSBRがより好ましい。
上記式(1)で表される化合物により変性されたBR(変性BR)のビニル含有量は、好ましくは35質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。ビニル含有量が35質量%を超えると、低燃費性が悪化する傾向がある。ビニル含有量の下限は特に限定されない。
なお、本明細書において、変性BRのビニル含有量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
変性BRの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1.0×10以上、より好ましくは2.0×10以上である。1.0×10未満では、低燃費性、耐摩耗性が悪化する傾向がある。該Mwは、好ましくは2.0×10以下、より好ましくは1.0×10以下である。2.0×10を超えると、加工性が低下する傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
ゴム組成物の製造に使用する全ジエン系ゴム成分100質量%に対し、工程1におけるジエン系ゴムの配合割合は特に限定されないが、ゴム成分中にシリカを充分に分散させるという理由から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは100質量%である。
シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)などが挙げられる。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは30m/g以上、より好ましくは100m/g以上である。30m/g未満であると、破壊強度が低下する傾向がある。また、シリカのNSAは、好ましくは500m/g以下、より好ましくは250m/g以下である。500m/gを超えると、シリカが分散しにくくなり、加工性が悪化するおそれがある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
ゴム組成物の製造に使用する全シリカ100質量%に対し、工程1におけるシリカの配合割合は特に限定されないが、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。50質量%未満であると、シリカの分散性が充分に向上せず、本発明の改善効果が低下する傾向がある。該配合割合は好ましくは90質量%以下である。90質量%を超えると、シリカの分散性が充分に向上せず、本発明の改善効果が低下する傾向がある。
シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物Aにおいて、該官能基としては、例えば、前記変性ジエン系ゴムにおけるシリカと相互作用を持つ官能基と同様のものが挙げられる。なかでも、良好な低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が得られるという理由から、アルコキシシリル基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基、水酸基(ヒドロキシル基)が好ましい。
化合物Aは、ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さないものであるが、該構造としては、例えば、後述する化合物Bにおけるジエン系ゴム成分と反応する構造として例示するものと同様のものが挙げられる。
アルコキシシリル基を有する化合物Aとしては、下記式(2)で表される化合物(シリル化剤)が挙げられる。
Figure 2013104050
(式中、R11、R12及びR13は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルコキシ基、水素原子、又はアリール基を表し、R11、R12及びR13の少なくとも1つはアルコキシ基である。R14は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基又はアリール基を表す。)
11、R12及びR13について、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8(好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8(好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基、へプトキシ基などが挙げられる。また、アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基などが挙げられる。なかでも、シリカの分散性を向上できるという理由から、アルコキシ基が好ましい。
14の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、アリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アリール基と同様の基が挙げられる。
アルコキシシリル基を有する化合物Aの具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシラン、フェニルトリエトキシラン、ヘキシルトリエトキシシランなどが挙げられる。
アミノ基を有する化合物Aとしては、1級アミン、2級アミン、3級アミンのすべてのものが挙げられるが、加硫への影響から、下記式(3)で示される2級アミン、下記式(4)で示される3級アミンが好ましい。
Figure 2013104050
(式中、R21、R22及びR23は、同一又は異なって、1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
21、R22及びR23の1価の飽和又は不飽和炭化水素基としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜36(好ましくは炭素数6〜36)のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜36のアルケニル基、炭素数6〜36のシクロアルキル基、アリール基などが挙げられる。ここで、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜36のアルキル基、アリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アリール基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数6〜36のアルケニル基としては、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基などが挙げられる。また、炭素数6〜36のシクロアルキル基としては、シクロヘキシル基などが挙げられる。
アミノ基を有する化合物Aの具体例としては、例えば、ジオクチルアミン、ジステアリルアミン、メチルオクタデシルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミンやジブチルアミン、アニリン、ピペリジン、ピロリジン、サルコシン、N−オクタデシルサルコシンなどが挙げられる。また、エナミンなども挙げられる。
アミド基を有する化合物Aとしては、例えば、下記式(5)で表される化合物が好適である。
Figure 2013104050
(式中、R31は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。R32及びR33は、同一又は異なって、水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子が水酸基又はカルボキシル基で置換されていてもよい。R31とR32、R31とR33、又はR32とR33とで環構造を形成してもよい。)
31の1価の飽和又は不飽和炭化水素基としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基などが挙げられる。ここで、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アリール基と同様の基が挙げられる。また、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、R21、R22及びR23のアルケニル基と同様の基が挙げられる。
32及びR33の1価の飽和又は不飽和炭化水素基としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基などが挙げられる。ここで、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基としては、R11、R12及びR13のアルキル基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、R21、R22及びR23のアルケニル基と同様の基が挙げられる。また、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基などが挙げられる。
アミド基を有する化合物Aの具体例としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、オクタデカンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)オクタデカンアミド、ε−カプロラクタム、N−ラウロイルサルコシン、N−(1−オキソオクタデシル)サルコシンなどが挙げられる。
カルボキシル基及び/又は水酸基を有する化合物Aとしては、例えば、下記式(6)〜(8)で表される化合物が好適である。
Figure 2013104050
(式中、R41は水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
Figure 2013104050
(式中、R51及びR52は、同一又は異なって、水素原子、水酸基又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表し、R51及びR52の少なくとも1つは水酸基である。)
41の1価の飽和又は不飽和炭化水素基としては、分岐若しくは非分岐のアルキル基、アリール基などが挙げられる。R41の分岐若しくは非分岐のアルキル基、アリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アリール基と同様の基が挙げられる。
51及びR52の1価の飽和又は不飽和炭化水素基としては、R21、R22及びR23の炭化水素基と同様の基が挙げられる。
カルボキシル基及び/又は水酸基を有する化合物Aの具体例としては、例えば、安息香酸、ナフトエ酸、乳酸、リンゴ酸、カテコール、2−エチルヘキサン酸などが挙げられる。
なお、上記化合物Aは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物Bは、シリカと反応する官能基を有し、かつジエン系ゴム成分と反応する構造を有する。このような化合物Bとしては、該官能基及び構造を有するものであれば特に限定されず、例えば、公知のシランカップリング剤を使用できる。
シリカと反応する官能基を有し、かつジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bにおいて、該官能基としては、例えば、前記変性ジエン系ゴムにおけるシリカと相互作用を持つ官能基と同様のものが挙げられる。なかでも、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が良好に得られるという理由から、アルコキシシリル基が好ましい。
化合物Bにおいて、ジエン系ゴム成分と反応する構造としては、ジエン系ゴムと反応可能な構造であれば特に限定されず、エポキシ基、メタクリル基、ビニル基、メルカプト基、ポリスルフィド基などが挙げられる。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、メルカプト基、ポリスルフィド基などの硫黄を含む構造が好ましい。
化合物Bとしては、例えば、下記式(9)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2013104050
(式中、R61、R62及びR63は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルコキシ基、水素原子、又はアリール基を表し、R61、R62及びR63の少なくとも1つはアルコキシ基である。R64は分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキレン基を表す。mは1〜8の整数を表す。)
61、R62及びR63の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アルコキシ基、アリール基と同様の基が挙げられる。なかでも、シリカとの反応性が高いという理由から、アルコキシ基が好ましい。
64の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基などが挙げられる。なかでも、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。
mは1〜8の整数を表し、好ましくは2〜5である。上記範囲内であると、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が良好に得られる。
上記式(9)で表される化合物としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが挙げられる。
化合物Bとしては、下記式(10)で表される化合物も挙げられる。
Figure 2013104050
(式中、R71、R72及びR73は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルコキシ基、水素原子、又はアリール基を表し、R71、R72及びR73の少なくとも1つはアルコキシ基である。R74は分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6のアルキレン基を表す。R75は分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
71、R72及びR73の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルコキシ基、アリール基としては、R11、R12及びR13のアルキル基、アルコキシ基、アリール基と同様の基が挙げられる。R74の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6のアルキレン基としては、R64のアルキレン基と同様の基が挙げられる。R75の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜8のアルキル基としては、R11、R12及びR13のアルキル基と同様の基が挙げられる。
上記式(10)で表される化合物としては、3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
化合物Bとしては、下記式(11)で表される化合物も挙げられる。
Figure 2013104050
(式中、R81、R82及びR83は、同一若しくは異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基、又は−O−(R85−O)−R86(q個のR85は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。R86は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基又は分岐若しくは非分岐の炭素数7〜30のアラルキル基を表す。qは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R84は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
81、R82及びR83について、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基としては、R11、R12及びR13のアルキル基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜3)のアルコキシ基としては、R11、R12及びR13のアルコキシ基と同様の基が挙げられる。
また、R81、R82及びR83において、−O−(R85−O)−R86で表される基のR85は、同一又は異なって、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)の2価の炭化水素基を表す。該炭化水素基としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基、炭素数6〜30のアリーレン基などが挙げられる。ここで、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、R64のアルキレン基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基としては、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基などが挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基としては、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基などが挙げられる。炭素数6〜30のアリーレン基としては、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基などが挙げられる。なかでも、アルキレン基が好ましい。
qは1〜30の整数を表し、好ましくは2〜20、より好ましくは3〜7、更に好ましくは5〜6である。
86について、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20)のアルキル基としては、R11、R12及びR13のアルキル基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、R21、R22及びR23のアルケニル基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基としては、R11、R12及びR13のアリール基と同様の基が挙げられる。分岐若しくは非分岐の炭素数7〜30のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。なかでも、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
−O−(R85−O)−R86で表される基の具体例としては、例えば、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1225、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1429、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1327などが挙げられる。なかでも、−O−(C−O)−C1123、−O−(C−O)−C1327、−O−(C−O)−C1531、−O−(C−O)−C1327が好ましい。
81、R82及びR83としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基、−O−(R85−O)−R86で表される基が好ましく、R81、R82及びR83のうち1つが上記アルコキシ基で、R81、R82及びR83のうち2つが−O−(R85−O)−R86で表される基である組合せがより好ましい。
84の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜4)のアルキレン基としては、R64のアルキレン基と同様の基が挙げられる。
上記式(11)で表されるシランカップリング剤としては、例えば、エボニックデグッサ社製のSi363、信越化学工業(株)製のKBM803などを使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物Bとしては、下記式(12)で表される結合単位Aと下記式(13)で示される結合単位Bとを含む化合物を挙げることもできる。
Figure 2013104050
Figure 2013104050
(式中、R91は水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基、又は該アルキル基の末端の水素が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを示す。R92は分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基を示す。R91とR92とで環構造を形成してもよい。)
上記構造の化合物は、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランに比べ、加工中の粘度上昇が抑制される。これは結合単位Aのスルフィド部分がC−S−C結合であるため、テトラスルフィドやジスルフィドに比べ熱的に安定であることから、ムーニー粘度の上昇が少ないためと考えられる。
また、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシランに比べ、スコーチ時間の短縮が抑制される。これは、結合単位Bはメルカプトシランの構造を持っているが、結合単位Aの−C15部分が結合単位Bの−SH基を覆うため、ポリマーと反応しにくく、スコーチが発生しにくいためと考えられる。
本発明の効果が良好に得られるという点から、上記構造の化合物において、結合単位Aの含有量は、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上であり、好ましくは99モル%以下、より好ましくは90モル%以下である。また、結合単位Bの含有量は、好ましくは1モル%以上、より好ましくは10モル%以上であり、また、好ましくは70モル%以下、より好ましくは55モル%以下である。また、結合単位A及びBの合計含有量は、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上、特に好ましくは100モル%である。
なお、結合単位A、Bの含有量は、結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合も含む量である。結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合の形態は特に限定されず、結合単位A、Bを示す上記式(12)、(13)と対応するユニットを形成していればよい。
91のハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素などが挙げられる。
91の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基としては、R11、R12及びR13のアルキル基と同様の基が挙げられる。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
91の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、R21、R22及びR23のアルケニル基と同様の基が挙げられる。該アルケニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
91の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基としては、R32及びR33のアルキニル基と同様の基が挙げられる。該アルキニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
92の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基としては、R64のアルキレン基と同様の基が挙げられる。該アルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
92の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基としては、R85のアルケニレン基と同様の基が挙げられる。該アルケニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
92の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基としては、R85のアルキニレン基と同様の基が挙げられる。該アルキニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
上記構造の化合物において、結合単位Aの繰り返し数(x)と結合単位Bの繰り返し数(y)の合計の繰り返し数(x+y)は、3〜300の範囲が好ましい。この範囲内であると、結合単位Bのメルカプトシランを、結合単位Aの−C15が覆うため、スコーチタイムが短くなることを抑制できるとともに、シリカやジエン系ゴム成分との良好な反応性を確保することができる。
上記構造のシランカップリング剤としては、例えば、Momentive社製のNXT−Z30、NXT−Z45、NXT−Z60などを使用することができる。
本発明では、上記化合物Bとして、上記式(9)、(10)、(11)で示される化合物、上記式(12)で表される結合単位Aと上記式(13)で示される結合単位Bとを含む化合物を用いることが好ましく、これにより、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性をバランスよく改善できる。
工程1では、前記成分とともに、オイルを混練してもよい。オイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを好適に使用できる。
工程1では、ジエン系ゴム成分、シリカ、及び化合物A又はBのいずれかが混練されるが、該混練方法としては、温度を制御しながら各成分を混練りできる方法であれば特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダーなどの密閉式混練機やオープンロールなどを好適に用いることができる。
なお、前記工程1では、本発明の効果を阻害しない範囲で前記成分以外の成分を適宜配合してもよく、前記成分のみを配合してもよい。
(工程2)
工程2では、工程1で得られた混練物と化合物A及びBの残りの一方(工程1で混練されていない化合物)とが混練される。
工程2では、工程1で得られた混練物及び化合物A及びBの残りの一方の他に、シリカを混練することが好ましい。この場合、使用する全シリカ100質量%に対し、工程2におけるシリカの配合割合は、好ましくは10〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。これにより、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性を良好に改善できる。なお、シリカとしては特に限定されないが、工程1で混練されるシリカと同様のものを使用できる。
工程2の混練り方法としては、工程1と同様の方法が好適であり、混練り温度、混練り時間も工程1と同様の条件が好適である。
なお、前記工程2では、前記成分以外にも、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤などを適宜混練できる。
(工程3)
次いで、前記工程2で得られた混練物、硫黄及び加硫促進剤を混練する工程3が通常行なわれる。
加硫促進剤としては、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドなどのスルフェンアミド系加硫促進剤、N,N’−ジフェニルグアニジンなどのグアニジン系加硫促進剤などを好適に使用でき、その配合量は、調製されるゴム組成物中のジエン系ゴム成分100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.2〜3質量部がより好ましい。
工程3の混練り方法としては、公知の仕上げ練り方法が挙げられる。混練り温度、混練り時間は適宜選択できる。
(工程4)
次いで、前記工程3で得られた混練物を公知の方法で加硫する工程4が通常行なわれる。これにより、加硫ゴム組成物が得られる。
前述の製造法により得られるゴム組成物において、ジエン系ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、充分な耐摩耗性や破壊性能が得られないおそれがある。該BRの含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。70質量%を超えると、グリップ性能が低下するおそれがある。
上記ゴム組成物において、ジエン系ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。30質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該SBRの含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。95質量%を超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。
また、ジエン系ゴム成分100質量%中の変性ジエン系ゴムの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、100質量%であってもよい。変性ジエン系ゴムの含有量が上記範囲内であると、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性を良好に改善できる。
上記ゴム組成物において、シリカの含有量は、上記ジエン系ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは60質量部以上である。5質量部未満であると、本発明の効果が充分に得られないおそれがある。該シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下である。150質量部を超えると、シリカが分散しにくくなり、加工性が悪化するおそれがある。
上記ゴム組成物において、化合物Aの含有量は、上記ジエン系ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。1質量部未満であると、破壊性能、加工性などの改善効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性の改善効果が充分に得られないおそれがある。
上記ゴム組成物において、化合物Bの含有量は、上記ジエン系ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。1質量部未満であると、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性、加工性の改善効果が充分に得られないおそれがある。該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、添加量に見合った効果が得られないおそれがある。
上記ゴム組成物がオイルを含有する場合、オイルの含有量は、ジエン系ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。また、オイルの含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。上記範囲内であると、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性が良好に得られる。
上記ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、トレッド(特にキャップトレッド)に好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造できる。すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成できる。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤが得られる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、製造例1〜2で使用した各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
n−ヘキサン:関東化学(株)製
スチレン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:東京化成工業(株)製
p−メトキシスチレン:関東化学(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製の1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液
変性剤:アヅマックス社製の3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン(上記式(1)で表される化合物)
2,6−tert−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製のノクラック200
シクロヘキサン:和光純薬工業(株)製
ピロリジン:和光純薬工業(株)製
ジビニルベンゼン:東京化成工業(株)製
イソプロパノール:和光純薬工業(株)製
メタノール:関東化学(株)製
(製造例1:主鎖末端変性ブタジエンゴムの調製)
充分に窒素置換した100ml容器に、シクロヘキサン50ml、ピロリジン4.1ml(3.6g)、ジビニルベンゼン6.5gを加え、0℃にてn−ブチルリチウム0.7mlを加えて攪拌した。1時間後、イソプロパノールを加えて反応を停止させ、抽出、精製を行うことでモノマー(4−(2−ピロリジノエチル)スチレン)を得た。
次に、充分に窒素置換した1000ml耐圧製容器に、シクロヘキサン600ml、1,3−ブタジエン71.0ml(41.0g)、上記モノマー0.29g、テトラメチルエチレンジアミン0.11mlを加え、40℃でn−ブチルリチウム溶液0.2mlを加えて攪拌した。3時間後、変性剤を0.5ml(0.49g)加えて攪拌した。1時間後、イソプロパノール3mlを加えて重合を停止させた。反応溶液に2,6−tert−ブチル−p−クレゾール1gを添加後、メタノールで再沈殿処理を行い、加熱乾燥させて変性共重合体(主鎖末端変性ブタジエンゴム)を得た。
(製造例2:主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴムの調製)
充分に窒素置換した耐熱容器にn−ヘキサン1500ml、スチレン100mmol、1,3−ブタジエン800mmol、p−メトキシスチレン5mmol、テトラメチルエチレンジアミン0.2mmol、n−ブチルリチウム0.12mmolを加えて、0℃で48時間撹拌した。その後、変性剤を0.15mmol加えて、0℃で1時間撹拌した。その後、アルコールを加えて反応を止め、反応溶液に2,6−tert−ブチル−p−クレゾール1gを添加後、再沈殿精製により変性共重合体(主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム)を得た。
製造例1〜2により得られた変性共重合体について、以下の方法により分析を行った。
(重量平均分子量(Mw))
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
(変性共重合体中の窒素含有化合物誘導体モノマー量、アルコキシスチレン成分含有量、スチレン成分含有量、ビニル含有量の測定)
変性共重合体中の窒素含有化合物誘導体モノマー量、アルコキシスチレン成分含有量、スチレン成分含有量、ビニル含有量は、日本電子(株)製JNM−ECAシリーズの装置を用いて測定した。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B(シス含有量:97質量%)
変性BR:上記製造例1で調製した主鎖末端変性ブタジエンゴム(窒素含有化合物に由来する構成単位を主鎖中に有し、上記式(1)で表される化合物により末端変性されたブタジエンゴム、ビニル含有量:18質量%、Mw:300000、窒素含有化合物誘導体モノマー量:2質量%)
SBR:日本ゼオン(株)製のNipol NS116(S−SBR、ビニル含有量:60質量%、スチレン含有量:20質量%)
変性SBR:上記製造例2で調製した主鎖末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム(アルコキシスチレン単位を主鎖中に有し、上記式(1)で表される化合物により末端変性されたスチレンブタジエンゴム、Mw:500000、アルコキシスチレン成分含有量:1.2質量%、スチレン成分含有量:19質量%)
シリカ:エボニックデグッサ社製のウルトラジルVN3(NSA:175m/g)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
化合物A−a:信越化学工業(株)製のKBE103(フェニルトリエトキシシラン)
化合物A−b:Schill+Seilacher社製のHT254(脂肪酸アミド系加工助剤(脂肪酸アミド(N−(1−オキソオクタデシル)サルコシン)とアミノ酸誘導体の混合物)(脂肪酸アミドの含有率:25〜50質量%))
化合物A−c:ジステアリルアミン
化合物A−d:ジメチルステアリルアミン
化合物A−e: Rhein chemie社製のAflux37(シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物)
化合物A−f:2−エチルヘキサン酸
化合物A−g:カテコール
化合物B−a:エボニックデグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
化合物B−b:エボニックデグッサ社製のSi363(下記式で表されるシランカップリング剤(上記式(11)のR81=−O−(C−O)−C1327、R82=−O−C、R83=−O−(C−O)−C1327、R84=−C−))
Figure 2013104050
化合物B−c:Momentive社製のNXT−Z45(結合単位Aと結合単位Bとの共重合体(結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%)
亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤NS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
実施例及び比較例
(ゴム組成物の製造)
工程1:表1〜7の工程1に示す成分を配合し、1.7Lバンバリーミキサーを用いて4分間混練し、混練物1を得た。
工程2:混練物1に、更に工程2に示す成分を添加し、4分間混練し、混練物2を得た。
工程3:混練物2に、更に工程3に示す成分を添加し、ロールを用いて90℃で4分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
工程4:得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫し、加硫ゴムシートを作製した。
上記未加硫ゴム組成物、加硫ゴムシートを用いて以下の評価を行った。その結果を表1〜7に示す。
(低燃費性)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で各配合(各加硫ゴム組成物)の損失正接(tanδ)を測定し、基準配合(比較例1〜7)の損失正接tanδを100として、下記計算式により指数表示した(転がり抵抗指数)。指数が大きいほど、低燃費性に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(基準配合のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(破壊性能)
得られた加硫ゴムシートを用いて、3号ダンベル型ゴム試験片を作製し、JIS K6251「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて引張試験を行い、破断強度(TB)及び破断時伸び(EB)を測定し、その積(TB×EB)を算出した。基準配合のゴム強度(TB×EB)を100として、下記計算式よリ、各配合(加硫ゴム組成物)のゴム強度(TB×EB)を指数表示した。なお、破壊指数が大きいほど、ゴム強度に優れることを示す。
(破壊指数)=(各配合のTB×EB)/(基準配合のTB×EB)×100
(耐摩耗性)
得られた加硫ゴム組成物について、ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃、スリップ率20%及び試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。更に、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、基準配合の摩耗指数を100とし、下記計算式により、各配合(加硫物)の容積損失量を指数表示した。なお、摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(摩耗指数)=(基準配合の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
(加工性)
得られた未加硫ゴム組成物について、JIS K6300に準拠したムーニー粘度の測定方法に従い、130℃で測定した。基準配合のムーニー粘度(ML1+4)を100とし、下記計算式により指数表示した(加工性指数)。指数が大きいほどムーニー粘度が低く、加工性に優れる。
(ムーニー粘度指数)=(基準配合のML1+4)/(各配合のML1+4)×100
Figure 2013104050
Figure 2013104050
Figure 2013104050
Figure 2013104050
Figure 2013104050
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化合物AとBを同じ工程で混練した比較例に対し、これらを別工程で混練した実施例では、加工性、低燃費性、破壊性能、耐摩耗性のすべての性能が同時に改善された。特に、シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性BRや変性SBRを用いた場合、これらの性能が顕著に改善された。

Claims (10)

  1. (1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練して得られた混練物と、
    前記化合物A及びBの残りの一方とを混練して得られるタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記化合物Aにおける前記シリカと相互作用を持つ官能基がアルコキシシリル基、アミノ基、アミド基、カルボキシル基又は水酸基である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記化合物Bにおける前記シリカと反応する官能基がアルコキシシリル基である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記化合物Bにおける前記ジエン系ゴム成分と反応する構造が硫黄を含む構造である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記ジエン系ゴム成分100質量%中、シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性ジエン系ゴムを5質量%以上含む請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記シリカと相互作用を持つ官能基を有する変性ジエン系ゴムが、下記式(1)で表される化合物により変性されたブタジエンゴム及び/又はスチレンブタジエンゴムである請求項5記載のタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2013104050
    (式中、R、R及びRは、同一若しくは異なって、分岐若しくは非分岐のアルキル基、分岐若しくは非分岐のアルコキシ基、分岐若しくは非分岐のシリルオキシ基、分岐若しくは非分岐のアセタール基、カルボキシル基、メルカプト基又はこれらの誘導体を表す。R及びRは、同一若しくは異なって、水素原子、分岐若しくは非分岐のアルキル基、又は環状エーテル基を表す。pは整数を表す。)
  7. 前記シリカのチッ素吸着比表面積が30〜500m/gであり、
    前記ジエン系ゴム成分100質量部に対して、前記シリカの含有量が5〜150質量部である請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. キャップトレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. (1)ジエン系ゴム成分、(2)シリカ、及び(3)前記シリカと相互作用を持つ官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有さない化合物A、又は前記シリカと反応する官能基を有し、かつ前記ジエン系ゴム成分と反応する構造を有する化合物Bのいずれか一方を混練する工程1と、
    前記工程1で得られた混練物及び前記化合物A及びBの残りの一方を混練する工程2とを含む請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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