JP2013101060A - 被検体光計測装置及び被検体光計測方法 - Google Patents

被検体光計測装置及び被検体光計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のDOTの計測装置よりも高分解能で、拡散光トモグラフィーによって被検体の深部における物性情報の計測が可能となる被検体光計測装置を提供する。
【解決手段】拡散光トモグラフィーによる被検体光計測装置であって、
被検体内に配置される一つ以上の、第1の光源および第1の検出器と、
被検体外に配置される一つ以上の、第2の光源および第2の検出器と、
第1の光源から出射され、少なくとも第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、および、
第2の光源から出射され、少なくとも第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、
より得られる計測値を処理し、被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成するための処理部と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検体光計測装置及び被検体光計測方法に関する。
光を用いた非侵襲な被検体計測技術は、従来から様々な技術が研究され、光源技術の進歩とともに、現在でも盛んに研究されている分野である。
特に、光を用いて人体などの断層像を撮影する技術は、X線CT装置などで代表されるように、実際の臨床現場で必須の検査装置となっている。
被検体は強い散乱吸収体であり、紫外〜赤外域の波長の光はその影響を受け、すぐに減衰してしまうが、
X線は、上記吸収散乱の影響を受けないため被検体を透過し、その光を検出することで比較的容易に被検体の物性値分布を計測できるため、被検体光計測技術の主流となっている。
しかし近年、800〜1000nmの波長域の近赤外光において比較的被検体の吸収が小さいことから(被検体の窓)、光コヒーレンストモグラフィー(Optical Coherence Tomography:OCT)の分野でこれらの光が利用され始めている。
それでも散乱の影響が大きいことから、人体の網膜など、被検体表面より〜2mm以下程度の表面領域の計測用途にとどまっている。
一方で、近年では拡散光トモグラフィー(Diffuse Optical Tomography:DOT)と呼ばれる計測技術が発達してきている。
これはOCTで問題になる散乱を受けながら被検体を通過してきた光を計測し、その領域の物性値分布を計測しようとするものである。
この場合は、まず上記光が通過してきた領域の物性値(吸収計数、散乱計数)分布を予想する。
そして、その予想分布に対する光応答を光の輸送方程式を基にシミュレーションし、実験値と比較する。実験値を再現できた予想分布が求める物性値分布である(逆問題)。
特許文献1には、このようなDOTを用いた被検体計測法が記載されている。
特開平6−221913号公報
しかしながら、上記従来のDOTを用いた計測では、被検体の深部における物性情報の計測は困難であり、空間分解能が低下するという課題を有している。
これは、計測光が被検体散乱により大きく広がってしまうため計測光強度が下がり、また、計測したい部位を通過する光の比率が下がることで、本質的に情報量が不足し易いことによる。
本発明は、上記課題に鑑み、従来のDOTの計測装置よりも高分解能で、拡散光トモグラフィーによって被検体の深部における物性情報の計測が可能となる被検体光計測装置及び被検体光計測方法の提供を目的とする。
本発明の被検体光計測装置は、拡散光トモグラフィーによって、被検体の深部における物性情報の計測をする被検体光計測装置であって、
前記被検体の内部に配置される一つ以上の、第1の光源および第1の検出器と、
前記被検体の外部に配置される一つ以上の、第2の光源および第2の検出器と、
前記第1の光源から出射され、少なくとも前記第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、および、
前記第2の光源から出射され、少なくとも前記第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、
より得られる計測値を処理し、前記被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成するための処理部と、を有することを特徴とする。
また、本発明の被検体光計測方法は、拡散光トモグラフィーにより被検体の深部における物性情報の計測をする被検体光計測方法であって、
前記被検体の内部の光源より出射し被検体中を進行し前記被検体の外部の検出器で検出される第1の計測光または前記被検体の内部の検出器で検出される第2の計測光の、少なくともいずれか一方のうちの一つ以上の計測光、および、
前記被検体の外部の光源より出射し被検体中を進行し前記被検体の内部の検出器で検出される第3の計測光または前記被検体の外部の検出器で検出される第4の計測光の、少なくともいずれか一方のうちの一つ以上の計測光、
より得られる計測値を処理し、前記被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成することを特徴とする。
本発明によれば、従来のDOTの計測装置よりも高分解能で、拡散光トモグラフィーによって被検体の深部における物性情報の計測が可能となる被検体光計測装置及び被検体光計測方法を実現することができる。
本発明の実施形態1の被検体光計測装置における計測部の構成例について説明する概念図。 本発明の実施形態1の拡散光トモグラフィーにおける光の広がりの効果を表す概念図。 本発明の実施例1における被検体光計測装置の構成例について説明する図。 本発明の実施例1における物性値再構成処理の工程について説明する図。 本発明の実施例1における体内計測装置について説明する模式図。 本発明の実施例1における体外計測装置について説明する模式図。 本発明の実施例2における物性値再構成処理の工程について説明する図。 本発明の実施例2における体内計測装置について説明する模式図。 本発明の実施例2における体外計測装置について説明する模式図。 本発明の実施例3における計測工程について説明する図。
本発明は、被検体の外部から光を照射する計測に、更に被検体の内部から光を照射する計測を加え、両者を協調させることで、従来のDOTの計測装置よりも更に高分解能で被検体トモグラフィー像の計測が可能となるという知見に基づいたものである。
以下に、本発明の実施形態における拡散光トモグラフィーによって、被検体の深部における物性情報の計測をする被検体光計測装置、被検体光計測方法について説明する。
(実施形態1)
実施形態1として、本発明を適用した被検体光計測装置、被検体光計測方法の構成例について説明する。
まず、本実施形態の被検体光計測装置における計測部の構成について、図1を用いて説明する。
図1において、1は被検体内を表しており、2で示される被検体外と境界を挟んで隣接している。
被検体内1には光源(第1の光源)3、検出器(第1の検出器)4がそれぞれ設けられている。また、被検体外2にも光源(第2の光源)5、検出器(第2の検出器)6が設けられている。
図1では、上記それぞれの光源および検出器により、被検体の計測を行う様子が示されている。
計測光(内→外)7は、被検体内1の光源3から出て被検体外2の検出器6に入る計測光(第1の計測光)である。
また、計測光(内→内)8は、被検体内1の光源3から被検体内1の検出器4に入る計測光(第2の計測光)である。
また、計測光(外→内)9は被検体外2の光源5から被検体内1の検出器4に入る計測光(第3の計測光)である。
また、計測光(外→外)10は被検体外2から被検体外の検出器6へ入る計測光(第4の計測光)である。
つぎに、本実施形態における被検体光計測に関して説明する。
本実施形態では、光源および検出器を体内外の所定の位置に配置し、光源から発した光を検出器で検出する。
計測光(内→外)7は被検体内の光源から発し、被検体による吸収、散乱を受けながら進み、やがては被検体外に出て体外の検出器で検出される(透過型DOT)。
計測光(内→内)8も同様に、被検体内の光源から発し被検体内を進行するが、この光は散乱を受け拡散しながらも、被検体の方に帰っていく光(いわゆる反射光的な光)であり、被検体内検出器で検出される(反射型DOT)。
計測光(外→内)9は、計測光(内→外)7と方向が逆になっただけで、被検体外の光源5を用いた透過型DOTである。
計測光(外→外)10も、計測光(内→内)8の逆形態であり、被検体外の光源5を用いた反射型DOTとなる。
本実施形態においては、7〜10の計測光を用い、これらを協調させて計測を行う。取得するデータは、各検出器における光の強度などのデータである。協調の形態にはいくつかあり、これらの計測を様々に組み合わせて行う。
基本は、上記の計測を並列させて行うもので、詳細は実施例1で説明する。
また、本実施形態以外の協調の形態に関しては、それぞれ実施形態2、3で説明する。
本実施形態では、計測するのは膵臓などの体内深部に位置する臓器や組織である。
各々のDOT計測としては、連続光によるもの、変調光によるもの、パルス光によるもの、いずれも用いることが可能である。
また、時間領域、周波数領域のいずれの計測も行うことができる。
光源、検出器とも複数ある方が好ましいが、単一でも良い。
光源としては、固体レーザ、半導体レーザ、ガスレーザなどのレーザ光源、または、ハロゲンランプなどのランプ光源、LED、SLD(Super Luminescent Diode)などの半導体光源などがある。
また、これらの光源を光ファイバなどに結合させ、ファイバからの出射光を光源として用いることも可能である。
被検体内の光源としては、カプセル内視鏡などに上記光源を搭載し、被検体内に導入し、消化管などの体腔から計測を行うことができる。または、上記光ファイバを体内に導入し計測を行うこともできる。
被検体外光源としては、上記光ファイバ被検体に当てて計測したり、上記光源からの出射光を直接照射して計測することも可能である。
光源より放射される光の波長は、被検体内、被検体外で同一でも良いし、異なっていても良い。
ただし、被検体内外では、それらの区別をつけるため波長は異なっている方が好ましい。
また、波長以外でも、例えば変調光であれば変調周波数、パルス光であればパルス幅、デューティー比、繰り返し周波数などのパラメータに関しても、被検体内外の光源同士で異なっていることが好ましい。
検出器は、フォトダイオード(PD)、光電子増倍管、光電管、焦電検出器などの各種検出器を用いることができる。
光源と同様に、被検体内検出器もカプセル内視鏡のようなものに搭載して計測を行うことが可能である。またカプセルには、自走機構や姿勢制御機構、留置機構などを付加することができ、より効率の良い場所に移動し、計測を行う事などが可能である。
また、被検体内に導入した光ファイバなどから光を取り込み、検出器まで誘導することもできる。光電子増倍管などは、装置が大掛かりになるため、被検体外検出器として用いる方が好ましい。
本実施形態においては、それぞれの装置の制御、データ処理などは、まとめて中央処理装置(処理部)により行われている。
それぞれの光源、検出器は、中央処理装置の制御部に接続され、該制御部により発光、検出などの動作を制御している。
また、それぞれの装置の機械的動作などの制御も行い(例えば光源カプセルの被検体内での動作など)、上記計測動作と連動させるなどして、一連の計測工程を制御している。
また、計測により取得した信号は中央処理装置のデータ処理部に転送され、そこでデータの処理、解析が行われる。
転送されたデータはコンピュータ処理され、被検体の物性値(吸収係数、散乱係数)の空間分布が割り出される。データ処理の手法としては、前記逆問題シミュレーションなどによるものがある。
割り出された吸収係数、散乱係数の空間分布像は、それぞれ画像化され、処理部に付随した出力装置(ディスプレイなど)より出力される。
ここで、本実施形態において分解能を向上させるようにした構成について説明する。
前述したように、被検体に入射した光は被検体の吸収散乱により強度を弱めながら伝搬し広がっていく。
被検体は前方散乱の性質が強いが、表面にごく近い部分以外では広がり方は球面波的になる。
図2はその様子を模式的にあらわしたもので、1は被検体内、2は被検体外を表し、203は光源、204は計測光である。
205、206は被検体内の同一体積の領域を表し、光源からの距離を基準にそれぞれ、近傍領域205、深領域206と呼んでいる。
計測光204は、光が散乱を受けながらも全体として球面波的に広がっていく様子を表している。
通常の被検体外より光入射し被検体外の検出器で検出するDOTでは、光は被検体中を通過するうちに吸収散乱されていくため、深部まで到達する光は微弱になる。
特に散乱の影響は大きく、図2に示すように、205の近傍領域では入射した光の大部分が通過するが、206の深領域では通過する光は入射した光のごく一部である。従って205の近傍領域の情報は、光が微弱になっても205の近傍領域を通過した散乱光を全て検出器に集めることでかなりの情報取得することができるが、206の深領域の情報はごくわずかしか取得することができない。
従ってDOTでは、散乱の影響から光源より離れるに従い、本質的に分解能が劣化する。
以上のことから、本発明では、被検体内に光源を導入し、被検体内深部近くから光を照射するようにすることで、分解能を向上させることを可能としたものである。
すなわち、被検体内の光源を用いて深部の計測を行うことにより、被検体内深部の高分解な像を計測することを可能としたものである。
その際、本発明は被検体内の光源を用いて深部から計測を行う際にも、つぎに述べるように被検体表面付近の情報は重要になってくるということを見出し、被検体外光源を用いたDOTと協調させることで、被検体内深部の分解能を向上させることを可能としたものである。
前述したように、DOT計測では被検体内部の光の輸送方程式のモデルに基づき光伝搬を記述し、逆問題を解くことで計測対象の物性値分布を再構成する。
その際、計測対象に応じて所定の境界条件を設定する必要がある。
計測対象の奥行きが非常に深い場合には、奥行き無限と考え無限境界が適用できるが、消化管などから人体を内部光源で計測する場合、被検体表面からの距離はせいぜい3〜10cm程度であり、無限境界と考えるには短い距離である。
従って、被検体表面においても境界条件を設定する必要があり、境界部の形状および物性値(吸収、散乱)などの情報が必要になる。
このような情報を被検体外からのDOTで取得し、適切な境界条件を設定することが、被検体内の光源を用いた場合においても高分解計測の精度も左右する。
被検体は呼吸をするなど常に動きがあるため、被検体表面の情報を常に計測し続け、被検体深部の計測と同時にデータを取得する必要がある。
従って、被検体内光源による計測において、被検体外光源を用いたDOTと協調させて計測することによって、被検体内光源を用いたDOT計測の精度を上げることができ、被検体深部の分解能を向上させることが可能となる。
また、単純にデータ数を増やす意味でも、被検体外からのDOT計測のデータを使用することができるため、それによっても分解能を向上させることができる。
(実施形態2)
実施形態2として、実施形態1とは異なる形態の被検体光計測装置、被検体光計測方法の構成例について説明する。
本実施形態においては、被検体外からの光源を用いて被検体内部にある光源および検出器の位置を特定するようにしたものである。
本発明では、被検体内に光源および検出器を導入しているため、それらの位置を被検体外から直接観測することはできない。
DOT計測では、光源と検出器の位置関係を特定する必要があるため、被検体内の光源や検出器の位置を知ることが重要になる。
例えば、前述したように、光源及び検出器をカプセル内視鏡などに搭載し、体腔内の光源および検出器を用いて計測を行う場合、そのカプセルの位置を特定することで、光源および検出器の位置を特定できる。
ここで、体腔内のカプセルの位置を特定する技術に関しては、カプセル内視鏡の分野で多く提案されている。
カプセルを飲みこんでからの経過時間でおよその位置を推定、周囲環境パラメータを計測(例えばpH)、カプセルに搭載した電磁波源からの電磁波を体外で検出などの方式が知られている。
しかし、いずれもカプセルおよその位置を知るためのものであり、DOT計測にはさらに精度良く、かつリアルタイムにカプセルの位置(正確にはそれに搭載されている光源、検出器の位置)を知る必要がある。また、カプセルに自走機構や留置機構などが付加されている場合には、カプセルの位置を知ることはさらに重要となる。
本実施形態においては、被検体外からの光源を用いて被検体内の光源および検出器自体をDOT計測することにより、その位置を特定することで、被検体内外の光源および検出器の位置関係を特定する。
その際は、被検体内にある装置の位置を特定するため、被検体外の装置だけで計測できる図1の計測光(外→外)10を用いる。
前述したように、被検体内深部のDOTは分解能が劣ってくるため、被検体計測用としては不足であるが、被検体内の光源や検出器の位置を特定するためであれば使用可能である。
上述した被検体内から発する電波などの強度で位置検出する場合よりも、精度良く位置検出することが可能である。
被検体内外の光源、検出器の位置関係を特定することで、実施形態1で述べた計測分解能を向上させる効果に加え、データ処理時の収束時間を短縮し、一連の計測に係る時間を短縮させることができる。
(実施形態3)
実施形態3として、上記各実施形態とは異なる形態の被検体光計測装置、被検体光計測方法の構成例について説明する。
本実施形態においては、被検体外光源を用いて、被検体内光源使用時の被検体の計測部位を特定するようにしたものである。
被検体内光源を用いた計測では、被検体内からどの方向のどの部分に光を照射すれば良いかは、別の計測手段(例えばMRIなど)による測定で被検体の構造をあらかじめ把握しておく必要がある。
しかし、事前計測には手間がかかるため、本計測を行うのとほぼ同時にリアルタイムで、計測する部位を特定できることが好ましい。
そのために、本実施形態では被検体外光源を用いたDOT計測を駆使して、被検体内光源で計測する部位を特定する。
前述したように、DOT計測では光源近傍の領域の計測は分解能が高くなる。しかし図2からわかるように、光源の近傍領域では、計測分解能は高くなるが、計測範囲は狭くなる。
逆に、光源より離れた領域の計測は、分解能は劣るが計測範囲が広くなる。従って、まず被検体外光源を用いた広範囲低分解能のDOT計測のみを用いて、被検体内深部領域のおおよその計測を行い計測部位を特定する。
そして、該特定した計測部位に符合するよう被検体内の光源の位置や向きなどを調整してから、被検体内光源による高分解の計測を行う。
上述のように被検体内光源の計測範囲は狭いため、あらかじめ計測部位を特定し、光が効率よく照射できるよう位置や方向を調整してから計測することが好ましい。
本実施形態でも、実施形態1、2と同様に、カプセル内視鏡に光源や検出器を搭載して計測を行う場合は、該内視鏡に自走機構や姿勢制御機構などを付加することができる。それを用いて、カプセルの位置や方向を調整することで、光を効率よく計測部位に照射することが可能である。
さらに、上記被検体外光源を用いた計測部位特定と被検体内カプセルの位置、姿勢調整を交互に行い、被検体内カプセルの位置を最適点に誘導して計測することも可能である。
以下、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1として、本発明を適用した被検体光計測装置の構成例について、図3を用いて説明する。図3において、301は患者の体内にとどまり、体内において計測光を発する体内光源および検出器を有する体内計測装置である。
本実施例における体内計測装置は、被験者302の口腔部より体内に導入され、被験者302の消化管303内で動作する。
304は被験者の体内に向かい外部より計測光を発する体外光源および体外検出器アレイを有する体外計測装置である。
本実施例においては、該体外計測装置は、被験者が横たわる寝台に備えられた可動式の支柱(不図示)に固定されている。
306は中央処理装置であり、装置に付属している機器に命令を送る制御部と、得られたデータの処理、保存などを行うデータ処理部に分かれている。
本システムにより計測、データ処理され画像化されたトモグラフィー像は、ディスプレイ307に表示される。
本実施例では、計測するのは膵臓などの体内深部に位置する臓器や組織である。
以下、本計測装置の計測工程を具体的に説明する。
まず被験者302は、体内計測装置301を経口嚥下する。
嚥下された体内計測装置は、被験者302の消化管内部へ到達する。
ここでは、体内計測装置301が被験者302の消化管内部の目的の位置に到達するまでは、被験者の消化管の運動とともに体腔内を進んでいく。
そして、目的の部位へ到達した時間を見計らい、中央処理装置306の制御部より命令を送信すると、体内計測装置301は消化管の運動に流されず、その部位にとどまるようになる。
本実施例では、体内計測装置がとどまるのは胃の内部であり、計測対象は膵臓とその周辺組織である。
命令は無線により送信され、それらを用い様々な命令を中央処理装置306の制御部より体内計測装置に送信することができる。
体内計測装置には、消化管の動きに流されず体腔内にとどまるための、留置機構が組み込まれている。
体内計測装置301が体腔内にとどまると、体外に設置されている体外計測装置304と協調して計測が開始される。
本実施例では、図1で示すところの計測光(内→外)7、計測光(外→内)9の2つの計測光を用いる。
体内計測装置301、体外計測装置304に搭載の光源により放射される光はそれぞれ波長820nm、780nmの赤外光である。
また、それぞれ周波数10MHz、50MHzで変調されている。
本実施例においては、上記2つの光を用いた計測を同時進行で行い、それぞれの計測データを出力する。
すなわち、体内外それぞれの光源を用いた、透過型DOT計測を行う。DOT計測では、変調光を用いた場合には光の強度と位相の2つの値を使用する。
具体的には、検出器では光強度の時間変化のデータを計測し、数値処理により位相の情報を導出する。
体内外の検出器により取得された光強度の時間変化のデータは、中央処理装置のデータ処理部に転送される。本実施例ではこの時のデータ転送も無線で行われる。
データ処理部では計測データをもとに、光の強度のデータと位相のデータを読み出す。
そしてそのデータをもとに、計測部位の物性定数(散乱係数μs、吸収係数μa)分布を再構成する。
本実施例では推定したμs、μaの分布から得られる光応答をシミュレーションし、その応答が実験値と一致するまで最適化を繰り返す、逆問題の手法を採用する。
図4を用いて、本実施例の上記物性定数分布の再構成処理工程を説明する。
図4(a)は、DOT計測における一回の物性定数処理工程を図示したものである。
データ処理ではμs、μaの推測値に対し、系の光応答をシミュレーションする(順問題)。物理モデルとしては前述の光の輸送方程式に光の等方散乱を仮定し簡略化したモデルを用いる。
シュレーション手法としては、有限要素法やモンテカルロ法などの方法があるが、本実施例では有限要素法を用いている。
順問題の解に対して、それが計測値とある範囲内で一致していれば、その時のμs、μaを解とする。
一致していなければμs、μaをわずかに変えて再度順問題を解き、一致するまでそのループを繰り返す。
本実施例では、体内光源を用いた計測と体外光源を用いた計測間でもデータのやり取りを行っている。図4(b)を用いてその様子を説明する。
図の四角の一つ一つは図4(a)の工程を表している。
まず、体内光源を用いた計測(本実施例では計測光(内→外)7による計測)に対し、シミュレーション結果と計測値との差としてある範囲を設定する。
これが左の列のループ1の工程に記載されている範囲1である。同様に、体外光源を用いた計測に関しても、ループ1’で範囲1’を設定する。
そして、それぞれの計測値との差が各々の範囲内に入るようループを回し、それぞれの計測から導かれるμs、μaを再構成する。
前述したように、精度の良い再構成には境界条件付近のμs、μaが重要になるため、体外光源により計測した体表面付近のμs、μaを、次の体内光源計測に対する計算の初期条件として使用することで、計算精度を上げることができる。同様に、体外光源の計測値に対するループにも、体内光源のループで出てきたμs、μaを適用する。
そして、次のループ2、2’では、計測値との差の設定範囲を、範囲1>2(1’>2’)とすることで、ループ1、(1’)よりも精度を上げることができる。
このようなループを複数回行うことで、徐々に再構築の精度を上げていくことができる。
つぎに、本実施例における体内計測装置に関して図5を用いて説明する。
501は本実施例で用いている体内測定装置、502は光源、503は検出器である。
本実施例では、光源、検出器をそれぞれ同一のカプセル内視鏡に搭載している。光源は赤外域の半導体レーザ、検出器はPDを用いている。本実施例では、光源、検出器とも、カプセルの周囲を取り巻くように設置されていて、あらゆる方向の光に対応できるようになっている。
本実施例においては、カプセル数は10個となっており、従って、ある決まった配置の計測では、光源、検出器とも10チャンネルで機能するが、これらのカプセルの場所および配置は、カプセルに自走機構を付加することで任意に動かすことが可能である。
カプセルの場所を動かし再度測定を行うことで、さらに多点での計測が可能となる。
または、一度計測を行い再構成像を出力してから、もっと理想的な条件で計測を行うために、体内計測装置の位置や角度を動かすことも可能である。
また、光源、検出器の個数に関しては、計測上制限はない。ただ、余りに数が多いと、使用時の経口嚥下が困難になる。
最低限としては、光源、検出器も一つあれば良いが、この時は多数のデータを取得するために、カプセルが何回も動いてデータを取りなおすことが好ましく、計測時間が長くなる。ただし、被験者による嚥下は複数のときよりも楽になる。また、光源、検出器以外の一般的なカプセル内視鏡の機能(撮影、組織採取、投薬など)も付加することができる。さらに電源に関しては、一般的なカプセル内視鏡のようにカプセル本体に搭載することもできれば、体外より電波などを用いて供給することもできる。
つぎに、本実施例における体外計測装置に関して、図6を用いて説明する。
601は外部計測装置、602は光源、603は検出器である。本実施例では、体外計測装置はパネル型になっており、その表面に光源および検出器が配置されている。
光源および検出器はアレイ状に配置されており、検出器の間に光源が配置されている形になっている。
光源同士の間隔、検出器同士の間隔はそれぞれ2.5cmである。
光源は9個、検出器は16個配置されている。ただしこれは一例であり、体内計測装置と同様に、光源、検出器の個数に制限はない。
また、本実施例においては、体外計測装置の光源および検出器には、体内計測装置と同様それぞれ半導体レーザ、PDを用いている。
本実施例においては、光源と検出器がパネル型で一体になっているが、別々に分離することも可能である。
また、前述したとおり、パネルは被験者の横たわる寝台に固定されているが、固定せず動かして、体内計測装置と同じく場所を変えて計測を行うこともできる。また、本実施例では、用いている光は図1で示すところの計測光(内→外)7、計測光(外→内)9のみであるが、残りの計測光(内→内)8、計測光(外→外)10のうち1つまた2つを付加することもできる。その時のデータ処理方法に関しては、実施例2で説明する。
本実施例では、計測光は体内外ともに異なる波長の光を用いている。
本実施例においては体内外の検出器は、それぞれ体外、体内の光源より発する光を計測するためのものであるが、それぞれ体内、体外光源より発する光もかなり迷光として検出してしまう。
このような迷光を区別する必要があるため、体内外光源より放射する光の波長は異なる方が好ましい。
その際、光波長フィルタなどを用いることで、両者を区別することができる。また、変調の周期も体内外で変えているが、やはり体内外光源の区別の観点から、その方が好ましい。
この場合は波長だけでなく、計測データ処理においてそれぞれの周波数成分に計測データを分離したり、電気周波数フィルタなどを用いることでも、体内外光源の区別が可能になる。
また、本実施例では、体内外光源とも所定の周期の変調光を用いているが、これを片方、あるいは両方とも連続光にすることも可能である。
また、パルス光とすることも可能である。連続光、変調光、パルス光の順に計測するデータ量や項目が減るため、この順にデータ取得にかかる時間を節約することが可能である。
また、体外検出器は高感度の光電子増倍管なども比較的導入しやすいため、体内光をピコ秒オーダーの短パルスとすることで時間分解測定を行い、データ数を多くして分解能を上げることができるため好ましい。
また、体内検出器としてはそれほど高感度の検出器を用いることは困難なため、連続光または変調光を用いるのが好都合である。
本実施例のように、体外光源を用いた計測により境界付近のデータを体内光源を用いた計測と同時に取得し、両方のデータをそれぞれやりとりすることで、体内光源の計測精度を高め、分解能を向上させることができる。
特に、体外光源による計測を体内光源による計測と並列で行うことが重要であり、これにより消化管や呼吸による動きがあっても、常に体内外で同時刻に計測したデータが得られる。
[実施例2]
実施例2として、実施例1とは異なる形態の構成例について説明する。
本実施例においては、図1に示した4つの光の全てを用いて計測を行う。
すなわち、実施例1で行っている体内外光源を用いた透過型DOTに加えて、それぞれ反射型DOTも行う。計測装置の全体図は、実施例1と同様に図3で示したものになるが、計測以降のデータ処理で実施例1との差分について主に説明する。
本実施例では、それぞれ体内、体外検出器を用いた計測で、透過型DOTに加え反射型DOTの信号も検出する必要がある。
従って、実施例1に記載したのと同様に、体内外光源の区別をするために、両者の特性は異なっている方が好ましい。具体的には、両者の波長が異なっていると、光波長フィルタなどで区別できるために好ましい。
さらに、両者の変調周波数が異なっていると、データ処理時に両者を分離できるため好ましい。
本実施例においても、用いている光源は赤外の変調光であり実施例1と同様である。
しかし、検出器に関しては、本実施例では体内外の光源ごとに(波長ごとに)別々の検出器を用いている。
従って体内、体外にも2種類の検出器が配置され、体内外の光源を用いた反射型DOT、透過型DOTの信号光をそれぞれ別々にモニターしている。
検出器で計測するデータは、実施例1と同様に光強度の時間変化であり、データは検出器より中央処理装置のデータ処理部に送信される。
データ処理部では検出器ごとの計測データを読み出し、それをもとに散乱係数μs、吸収係数μaの分布を再構成する。
本実施例では、計測データが4種類になったため、再構成処理は図7のようになる。
まず、4つの計測データについてのそれぞれの再構成処理は図7(a)のようになる。
これは、ある範囲でシミュレーションと計測値が一致する物性値を探る工程で、実施例1の図4(a)と全く同様である。
次に、本実施例では、体内または体外の光源を使った計測同士で、データの処理を行う。
これが図7(b)の工程である。図7(b)では、体内(外)の光源を用いた、透過型、反射型のDOT計測のデータより導いた物性値を統合して、一つの物性値として出力する処理を行っている。
図の四角の中は図7(a)の工程を表している。透過型と反射型のDOTは、用いる光源が同一であれば、同一の物性値を出力するはずだが、計測光の主な行路が両者で異なるため、それぞれ信頼性に差が出る。
基本的には透過型の方が反射型に比べ、光が深部まで届きやすいが、浅い部分での横方向の計測範囲は狭くなりやすい。
一方、反射型の方が光は深部まで届きづらいが、浅い部分では横方向の計測範囲を広くしやすい。
従って、透過型は深部の像を狭範囲に計測するのに、反射型は浅い領域の像を広範囲に計測するのに適している。
従って、両者から導かれる物性値の統合処理は、単純に両者の平均をとるよりも、信頼性に基づく適切な比重を掛け合わせて算出されることが好ましい。
最後に、図7(c)の工程で、体内、体外両方の計測値より導いた物性値を相互に用いることにより、全体の物性値の精度を上げていく。
行う処理は実施例1の図4(b)の工程と同様であり、一つ一つの四角内の処理は、図7(b)の工程となる。
さらに、本実施例では、体外光源による反射型のDOTを用いることで、もう一つ別の効果を出している。
本実施例においては、体外光源による反射型DOT、すなわち図1の計測光(外→外)10を用いることで、体内のカプセルの位置についても計測している。位置情報を検出することの効果は前述したとおりである。
そして、該位置情報は計測と同時に記録されているため、それぞれの計測データに基づく再構成の際に使用され、より正確な再構成が可能になる。
特に、体内計測装置には自走機構を不可視、体内外の計測装置を同時に動かしながら計測を行うような場合には、計測と同期したリアルタイムの位置情報を取得できるため、DOTによる位置情報特定機能は重要になる。
また、カプセルの位置情報を検出することにより、カプセルが体内の目的の位置に到達したことも、外部よりモニターすることができる。このため、実施例1のように嚥下後の経過時間でカプセルを推定するのではなく、より確実にカプセルの到達を判別できる。
次に、本実施例における体内計測装置に関して説明する。
図8は本実施例における体内計測装置の模式図である。801は体内計測装置の光源用カプセル、802は発光面、803は体内検出装置の検出器用カプセル、804は検出面である。
本実施例においては、体内計測装置は機能が光源用のカプセルと検出器用のカプセルに分かれており、それぞれ別々の機能を持っている。
光源用カプセルは図のような球形をしており、その±x、y、z方向の6箇所に光源面が形成され、光を等方的に照射できるようにしている。
検出器用カプセルも同様な球形をしており、光源用カプセルの光源面と同位置に検出面が設けられている。
光源、検出器は実施例1と同様に、半導体レーザ、PDである。本実施例においては、前述したように検出器の種類が体内光源用と体外光源用に分かれているため、検出器用カプセルもそれぞれの波長のものが2種類ある。
その際、検出器の波長選択は、検出器の検出面を覆うフィルタ(不図示)により行われている。
カプセルの数は、光源用カプセルが10個、検出器用カプセルが、体内光源用、体外光源用それぞれ10個ずつとなっている。
このように、検出器用のカプセルが、波長を始め別の特性の光を検出するように分かれていることで、体内外の光源からの計測光を別々かつ同時に処理できるため好ましい。
また、実施例1と同様に、カプセルの自走機構や、一般的なカプセル内視鏡の機能も付加することが可能である。
次に、本実施例における体外検出装置に関して図9を用いて説明する。901は外部計測装置、902は光源、903は検出器1、904は検出器2である。外部計測装置の検出器も、内部計測装置と同様に体内外それぞれの光源に特化したものになっており、検出器1は外部光源用、検出器2は内部光源用である。
それぞれの検出器において、波長の選択は不図示の光波長フィルタにより行われている。
光源および検出器同士の間隔は、実施例1と同様に2.5cmである。
上記説明した通り、本実施例においては図1に示した4つの光全てを用いており、それらから得られる情報を全て用いて物性値を再構成しているため、最も精度の良い再構成像を出力することが可能である。
[実施例3]
実施例3として、上記各実施例と異なる形態の構成例について説明する。
本実施例では、体外光源による計測で計測部位を特定してから、計測を行うように構成されている。
基本的な装置構成は実施例1(および2)とほぼ同様である。以下、差分についてのみ説明する。
本実施例では、用いる計測光は実施例1と同様に、図1で示す計測光(内→外)7、計測光(外→内)9の2つであり、体内光源、体外光源による透過型DOTを用いている。また、体内計測装置、体外計測装置の構成も、実施例1と同様である。
以下に、本実施例の計測工程について説明する。
本実施例は、データ処理工程自体は実施例1と同様だが、その前の計測工程に特徴があり、一連の計測工程は図10に示してある。
本実施例ではカプセルの嚥下後、カプセルが目的部位(胃内部)に達するまでの行程は、実施例1と同様である。
ここで本実施例では、まず体外光源からの計測光(体外計測光)を、被験者の胃部に照射する。
体内計測装置が搭載されたカプセルは、前記体外計測光を付随の検出器で検出し、さらに付随した自走機構により、体外計測光の方へ自走する。
自走は検出器における検出光量が強くなる方向へ、検出光量と自走命令とのフィードバックを用いて行われる。この検出信号処理、フィードバック処理および自走命令は、全て中央処理装置の制御部により行われる。
カプセルが検出光量最大(極大)となる位置へ移動したところで、体外計測光による第1DOT計測を行う。
本実施例では、胃内部にカプセルが位置するため、体外より光源を照射した方向の胃壁における光量が最大である。
そのため、カプセルは胃内壁の光量最大部に到達すると、それを付属の圧力センサにより検知し、付属の留置機構を用いて内壁に付着する。
カプセルが留まったら、計測光(外→内)9を体内計測装置の検出器で検出することにより、計測が行われる。体内計測装置で計測された光の強度データは、電波信号により中央処理装置のデータ処理部へ送信され、そこでデータ処理され物性値が再構成される。
計測対象部位は体内深部にあるため、この計測では詳細な再構成像は得られないが、計測したい部位のおおよその情報は得ることができる。
本実施例では、体外計測装置を移動させ計測したい部位を見出すため、計測工程途中に上記情報を利用することが特徴である。
従って、実施例1では体外計測装置は固定されていたが、本実施例においては、移動させたり、角度を変えることが好ましい。
ここで、体外計測装置を移動させるにつれ、体内のカプセルも前記フィードバック処理により移動する。
一連の工程を繰り返し、計測したい部位のおおよその位置を特定したら、次は体内、体外光源を両方用いた詳細な計測を行う。
実施例1では体内外の計測光を用いた計測は、それぞれ同時並行で行っていたが、本実施例では同時並行に行わず交互に行い、計測データの転送も交互に行う。そして、それぞれのデータがそろってから、物性値分布の再構成を行う。再構成法自体は、実施例1の図4の工程と同様である。
本実施例では、体内光を用いた計測と体外光を用いた計測を交互に行うため、実施例1では同一のカプセルに設けられていた体内計測装置の光源と検出器を、単一素子により構成することも可能である。
その際には、体外光源による詳細計測時は前記体内光源は検出器として機能し、体内光源による詳細測定時は光源として機能する。
そのため、体外光源の波長は体内光源の波長より短いことが必要である。
また、本実施例では、上記体内光、体外光の交互計測のため、計測部位を特定するには体外光に連続光を用いて計測時間を短くし、体内光にパルス光を用いて高分解能の計測を行うと、実用上好ましい。
以上、実施例1〜3は例示的なものであり、本発明において用いる被検体光計測装置の仕様、条件等は、以上の実施例により何ら限定されるものではない。
1:被検体内
2:被検体外
3:光源
4:検出器
5:光源
6:検出器
7:計測光(内→外)
8:計測光(内→内
9:計測光(外→内)
10:計測光(外→外)

Claims (12)

  1. 拡散光トモグラフィーによって、被検体の深部における物性情報の計測をする被検体光計測装置であって、
    前記被検体の内部に配置される一つ以上の、第1の光源および第1の検出器と、
    前記被検体の外部に配置される一つ以上の、第2の光源および第2の検出器と、
    前記第1の光源から出射され、少なくとも前記第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、および、
    前記第2の光源から出射され、少なくとも前記第1または第2の検出器のいずれか一方に入射する一つ以上の計測光、
    より得られる計測値を処理し、前記被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成するための処理部と、
    を有することを特徴とする被検体光計測装置。
  2. 前記処理部は、前記第1の光源から出射され前記第1および第2の検出器に入射する計測光、および、
    前記第2の光源から出射され前記第1および第2の検出器に入射する計測光、 における全ての計測光より得られる計測値を処理することを特徴とする請求項1に記載の被検体光計測装置。
  3. 前記第1の光源から出射する計測光と、前記第2の光源から出射する計測光とは、それぞれの波長が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被検体光計測装置。
  4. 前記第1の光源から出射する計測光および第2の光源から出射する計測光は、連続光または変調光であり、その変調の周期が異なることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被検体光計測装置。
  5. 前記第1の光源から出射する計測光は、パルス光であり、
    前記第2の光源から出射する計測光は、変調光または連続光であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被検体光計測装置。
  6. 前記第1の検出器および前記第2の検出器は、それぞれ複数の種類の検出器で構成され、それぞれが別々の特性の光を検出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の被検体光計測装置。
  7. 前記第1の光源および第1の検出器が、同一の素子で構成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の被検体光計測装置。
  8. 前記第1の光源から出射する計測光の波長が、第2の光源から出射する計測光の波長より短いことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の被検体光計測装置。
  9. 拡散光トモグラフィーにより被検体の深部における物性情報の計測をする被検体光計測方法であって、
    前記被検体の内部の光源より出射し被検体中を進行し前記被検体の外部の検出器で検出される第1の計測光または前記被検体の内部の検出器で検出される第2の計測光の、少なくともいずれか一方のうちの一つ以上の計測光、および、
    前記被検体の外部の光源より出射し被検体中を進行し前記被検体の内部の検出器で検出される第3の計測光または前記被検体の外部の検出器で検出される第4の計測光の、少なくともいずれか一方のうちの一つ以上の計測光、
    より得られる計測値を処理し、前記被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成することを特徴とする被検体光計測方法。
  10. 前記第1の計測光から第4の計測光を処理し、前記被検体の散乱係数または吸収係数の分布を再構成することを特徴とする請求項9に記載の被検体光計測方法。
  11. 前記被検体の外部における光源を用い、前記被検体の内部の光源および検出器の位置を特定することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の被検体光計測方法。
  12. 前記被検体の外部における光源を用い、前記被検体の内部の光源使用時における前記被検体の内部の計測部位を特定することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の被検体光計測方法。
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