JP2003106993A - 生体情報撮像装置 - Google Patents

生体情報撮像装置

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JP2003106993A
JP2003106993A JP2001303797A JP2001303797A JP2003106993A JP 2003106993 A JP2003106993 A JP 2003106993A JP 2001303797 A JP2001303797 A JP 2001303797A JP 2001303797 A JP2001303797 A JP 2001303797A JP 2003106993 A JP2003106993 A JP 2003106993A
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JP2001303797A
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Ichiro Sase
一郎 佐瀬
Yoshitaro Nakano
義太郎 中野
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Communications Research Laboratory
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Nikon Corp
Communications Research Laboratory
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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光照射を用いた生体情報測定装置において、
広い領域に渡る生体情報を同時に高解像度に取得できる
生体情報撮像装置を提供する。また、光照射に対する生
体からの反射光取得位置と、当該反射光の有する生体情
報の位置の差異を考慮して位置補正ができることを課題
とする。 【解決手段】 本発明では、撮像装置に電子カメラを採
用し、そのカメラレンズの周囲に離散的に光ファイバー
を配設し光照射を行う装置を案出した。また、順次異な
る光ファイバーから光照射を行うことで、広域の生体情
報を取得することができる。さらに、付属の画像解析装
置により得られた反射光位置と光照射点のほぼ中心に再
配置させることで、位置補正することができるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光照射を用いた生体
情報撮像装置において、特に非接触に生体の光学的情報
を広い領域に渡って取得したデータの解析方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体組織の解剖学的情報や病
理・生理学的情報を非侵襲的に計測できる方法として、
X線CT(X線透過型コンピューター断層撮影法)やM
RI(magnetic resonance imaging; 核磁気共鳴画
像)、超音波断層及びPET(positron emission tomog
raphy; 陽電子放射断層撮影法)等が実用化されてい
る。さらに、これらの測定技術でも可視化することがで
きない組織構造変化を近赤外光などの光波を用いて可視
化する試みも行われている。この技術分野は一般に光C
T技術と呼ばれている。この光CT技術の従来型の装置
は、光ファイバを光の照射光に使用し、このファイバー
プローブを人体に接触させているもの(特開平5−16
1628号)などがあり、そのような装置で得られた情
報の解析方法は、得られたデーターを照射用ファイバー
と検出用ファイバーの中点のデータとして用いるもので
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来型の装置
は、光の照射部と検出部を交互に格子状に配置された数
十本の光ファイバーペアを介して行っていた。そのため
画像の再構築では、2次元的に荒く並べられたピクセル
の中心へ測定値を配置し、そのモザイク状の2次元デー
タの隣接するピクセル同士が連続に見られるように、sm
oothing(平滑化)やaveraging(平均化)などを施して
いた。そのため、装置自身の分解能が明らかではなく、
データの空間分布に誤解を与えてしまっていた。(吸収
体のあるはずのところが暗くなったり、対象物が実際の
大きさより大きくなったり小さくなったりすることがあ
った。)さらに2次元撮像素子を利用した実験でも、従
来の実験は透過型で行われ、カメラの撮像素子に投影さ
れた共役像をそのまま画面表示するという手法のみであ
った。本発明の目的は、上記課題に鑑み、生体情報を広
い領域に渡って高解像度に取得できる生体情報撮像装置
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明におい
て、生体からの反射光を撮像する撮像手段と、前記撮像
手段の撮像領域の周辺部に光ファイバー照射部を配設
し、少なくとも該光ファイバー照射部からの光を生体に
照射する照射手段と、該照射による生体からの反射光を
前記撮像手段により取得された情報を画像情報に変換す
る画像変換手段と、該画像情報を記録する記録手段とを
有する生体情報撮像装置を提供するものである。
【0005】また具体的には、前記照射手段に含まれる
複数の光ファイバーの内、1の光ファイバーからの照射
を可能とする切替え手段を更に備え、前記切替え手段に
より各々の前記光ファイバー照射部から所定時間毎に順
次光を切替えて照射することを特徴とする請求項1に記
載の生体情報撮像装置を提供するものである。
【0006】また、前記照射手段により複数の光ファイ
バーの照射に対する生体からの反射光に基づく画像情報
を平均化する手段、平均化した画像情報を表示する手段
とを有し、広域の生体情報を画像化することを特徴とす
る請求項1又は2に記載の生体情報撮像装置を提供する
ものである。
【0007】また、前記記録手段を、1の前記光ファイ
バー照射部からの照射光に対する生体からの反射光を撮
像した画像情報の内、他の領域と分離可能で且つ独自の
情報を有する任意の領域を検出する手段と、該任意の前
記領域の内、所定の前記領域を分離して、記録する手段
とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
に記載の生体情報撮像装置とさせても良い。
【0008】また、前記記録手段を、1の前記光ファイ
バー照射部に基づく他の領域と分離可能で且つ独自の情
報を有する任意の領域を検出、分離して記録する手段
と、続いて他の照射に基づく前記領域を検出、分離して
記録する手段と、前記手段による複数の前記領域を重ね
合わせて平均化する手段とを有し、生体の光測定による
平面若しくは空間情報の処理取得を行うことを特徴とし
た請求項1乃至4のいずれかに記載の生体情報撮像装置
とさせても良い。
【0009】また、前記画像変換手段を、生体での反射
光に基づく各々の画像情報の位置と前記光ファイバー照
射部の位置間の生体表面を通る距離を測定する手段、該
距離を1としたときに前記光ファイバー照射部を始点に
0.35乃至0.65の距離の位置に前記画像情報を再
配置させ、補正画像情報を得る手段とを有する前記反射
光位置と真の生体情報位置の補正処理を行うことを特徴
とした請求項1乃至5のいずれかに記載の生体情報撮像
装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の態様】『装置の構成』本発明の実施の形
態である生体情報撮像装置について図1〜図3に基づき
説明する。ここで、生体情報とは生体組織の形態(形状
や大きさや数など)や生体成分の濃度等の生理学的な情
報である。具体的には血管の寸法や血液成分の濃度(例
えば、ヘモグロビン、ヘマトクリット等)や血液成分の
濃度比(例えば、血液の酸素化率等)などである。ま
た、局所的な血液量や血流をも測定できる。
【0011】本発明の一つの態様は、撮像手段の周囲に
離散的に複数の光源を配置し、前記光源を順次点灯さ
せ、該点灯後、所定時間間隔で前記撮像手段により複数
枚の画像データを取得する動作を前記各光源の点灯毎に
行い、前記各光源の点灯毎に得られる画像データのうち
前記所定時間の対応するもの同士を関連づけて画像を構
築する撮像装置である。より具体的な態様では、前記画
像を構築する際し、前記各光源の点灯毎に得られる画像
データを、前記各光源の位置と前記各光源の点灯に対応
した前記画像データの光量重心位置との間の所定位置の
画像データとする撮像装置である。
【0012】また別の具体的態様では、前記光源は光フ
ァイバーの先端であり、この先端を被撮像物に接触(被
撮像物内に光が入り易い)若しくは近接させ、前記光源
からの照明光が前後被撮像物の内部で散乱した散乱光を
前記撮像手段により撮像する。撮像手段は連続的に撮像
し、画像処理によって前記所定時間間隔で取得する画像
データを得ても良いし、高速シャッタを備えたカメラ等
を用いて、画像自体を所定間隔で取得して、画像処理に
よって前記所定時間間隔で取得する画像データを得ても
良い。前記被撮像物が頭部のような球体の場合には、前
記光ファイバーの先端と前記撮像手段の先端(例えば、
撮像レンズの先端)とは前記球体に沿うように前者より
後者がへこんだ位置に配置される。より、具体的には、
前記撮像手段の周囲で前記光ファイバーの先端が出入り
するように構成される。また、他の具体的な態様では、
前記各光源の位置と前記各光源の点灯に対応した前記デ
ータの光量重心位置との間のほぼ中心位置を前記画像デ
ータの位置とすることが挙げられる。
【0013】図1において光照射手段の光源装置(1)
は、レーザーに限らずハロゲンランプの光やキセノンラ
ンプをレンズで絞り、光ファイバー(2)を通じて生体
に伝送する。光照射形態は、基本的には直径を数ミリ程
度になるように絞った(スポット状にした)光を連続照
射方法でも任意の長さのパルス状に照射する方法でもよ
い。ここでは、複数本の光ファイバーを使用し、光照射
切替装置により1本づつに照射光を通じる。光ファイバ
ーの切替には、ピエゾ素子で光ファイバーの先端を切り
換えて2股・3股にしていく「光路切替装置(Optical
Switcher)ピエズシステム社・ドイツ」を使用する方法
が、より速く切り換えることができるので適している。
図1に示した光照射切替部では複数の光ファイバーをピ
エゾ素子で高速切換(5msec)し分岐する型のものを使
用した。また、光照射位置切替部(3)にミラーを配設
し、自動的にミラーの角度を変えることでその光路を換
え、各光ファイバーごとの光を伝送してもよい。
【0014】光源装置(1)からの光の波長は、生体機
能測定が可能であればいずれでもよい。本実施形態に係
る装置及び方法では、近赤外光を用いた生体機能測定法
(近赤外分光法;NIRS)も採用することができ、この場
合は赤外光の中でも、可視光領域(約400nm〜700nm)に
最も近い長波長領域(700nm〜3000nm)を用いる。特
に、800nm付近の近赤外領域の光は高い生体透過性を持
ち、生体組織を通過し、さらに生体組織から反射された
光の受光が可能となる。
【0015】生体内の主要な光吸収体はヘモグロビンと
水であり、ヘモグロビンは紫外線から可視光線(〜60
0nm)にかけて強い吸収があり、また水は2000nm
以上の赤外領域に強い吸収がある。そのため、およそ7
00nmから1500nmまでの近赤外領域では生体組
織自体の吸収が弱く、光の散乱透過光を検出することが
できるため、本装置の光源に適しているといえる。任意
に測定目的に応じて波長を切り替えるようにしてもよ
い。
【0016】本実施形態の装置では、生体に接する光フ
ァイバーの先端領域の分散を少なくとも、ある時間で一
定に保つために、支持棒若しくは支持棒で構成される三
角形以上の多角形、又は光の受光に影響のない透明板の
任意の地点に固定させることが挙げられる。また、従来
は光の照射及び受光の両方を光ファイバーで行っていた
が、本実施形態の装置では生体からの反射光の受光は、
電子カメラ(5)を使用して撮像する。光ファイバーの
受光装置では計測点ごとの測定であり、僅かな面積の点
での測定しか実現できなかったが、本願発明のように撮
像手段に電子カメラ(5)を用いることで、より広範な
面積又は体積(2次元・3次元)を有する測定面又は測
定領域としての生体情報の取得が可能となった。電子カ
メラ(5)は、光ファイバーが三角形以上の多角形、又
は光の受光に影響のない透明板等の中心領域に配設する
ことや、複数本の光ファイバーは直接カメラの撮像領域
の周りに等間隔に配置する。本願発明の実施例では光フ
ァイバーを6本を使用し、図1乃至3のように円状に6
0度刻みの等間隔に生体に装着する。また、図1乃至3
に記載されたように、生体からの反射光を撮像するカメ
ラ(5)の対物レンズ付近に複数の光ファイバー照射点
を配設させ、光照射とその反射光を撮像できるカメラ
(5)が一体となった光照射兼撮像装置を提供た。この
装置を測定対象(6)の測定領域(7)に近づけて又は
接触させて、光を照射させ生体等からの反射光を撮像す
る。
【0017】ここでのカメラ(5)は通常のテレビカメ
ラでもよいが、高感度での撮影が可能であるものが望ま
しい。本願発明の実施例では、マルチチャネルプレート
(MCP)を備えたimage intensified CCDカメラを使
用した。また、高速にシャッターが切れるカメラである
ことが望ましい。実施例では、このシャッター時間を1
-13secと10-3secレンジの両方及び200psecのも
のを使用した。
【0018】光学系であるレンズ(4)は、特段に特別
のものを使用する必要はないが、観察対象に一番近いレ
ンズ(対物レンズ)の口径を大きくし、対象物からの光
を多く集めることができるようにすること(開口数を大
きくする)が望ましい。
【0019】生体組織は強い散乱体であり、組織深部に
入り散乱された光子が生体表面に現れる(図4)。ある
1点に照射されたレーザー光は、図4のように生体内の
広い範囲を散乱光(10)として透過する。その散乱光
(8)は光が通った組織の性質(吸光係数、散乱係数、
光学的距離)に応じて異なった光学的情報を示す。本願
実施例では、散乱光は図1及び2のカメラ内部若くは付
属しているレンズで集光され、広い領域の生体組織の光
学的情報を取得できるようにしている。複数本の光ファ
イバー(2)はカメラ撮像領域の周りに等間隔に照射点
(9)を配置することが適当である(図2、3)。生体
組織の1点に照射された照射光は、図4のように生体内
を散乱しながら生体表面にあらわれる。この散乱光(1
0)は生体組織のモル吸光係数や散乱係数などの光学的
情報をもっており、集光することで生体組織を画像化す
ることができる。例えば、3枚のレンズを使用して生体
組織の広い範囲の散乱光を生体に非接触にカメラに誘導
し、その散乱光をカメラで2次元的にとらえることが挙
げられる。この撮像された散乱光領域(10)は図1の
カメラ内のそれぞれのフォトダイオードにディテクトさ
れ、電気信号に変換し、A/Dコンバーターでデジタル信
号に変換し、図1の画像解析部(11)へと送られる。
【0020】また、光ファイバー(2)からの照射とカ
メラ(5)等の撮像装置による撮像のタイミングを遅ら
せる(ずらす)ことで、任意の生体深部の情報を取得で
きる。この場合は、時間的に早く戻ってくる反射光は生
体表面等の光の照射位置から離れていない生体情報を反
映している。反対に、時間的に遅く戻ってくる反射光は
生体深部の光の照射位置から離れている生体情報を反映
している。そこで、光照射をレーザーパルス等にし、こ
のパルス照射から任意の時間を経てから、撮像すること
で任意の生体深部領域の情報を取得することができる。
【0021】『画像解析』図1乃至3に示した光照射位
置切替部(3)は、光ファイバー照射点(先端部)
(9)から順に又はランダムに照射させる。実施例で
は、光ファイバー(2)を6本使用し、円状に60度刻
みの等間隔に配置させた光ファイバー照射点(9)を測
定したい生体に接触させる(図3)。1の光ファイバー
照射点(9)から照射した光は、生体中から反射されて
照射点を中心に生体内を散乱しながら複数の円・楕円を
描くように生体表面にあらわれる(図4)。実際の生体
からの反射光は、完全な円・楕円でなく、いくつかの生
体深部に対応した反射光強度が縞模様となり、場合によ
っては著しく崩れた円状となる。従って、撮像領域
(7)の円弧状模様も、測定条件によっては著しく崩れ
た円弧状となるが、コンピューター処理により、このよ
うな階層構造(円弧状)の形を認識、処理していくこと
ができる。
【0022】図4は生体からの反射光を示したものであ
り、細い線及び太い線は、光ファイバーで照射した光が
生体より反射光として戻ってきた散乱光を示す。太線は
生体からの反射光をカメラ(5)で撮像した撮像領域
(7)を示し、細線は生体からの反射光のその他の領域
(10)を示している。生体からの反射光は円状に表
れ、照射点付近の円状の反射光は時間的に早く帰ってく
る光であり、生体の表面近くの情報を反映している。逆
に、照射点から離れた弧の部分は時間的に遅く帰ってく
る光であり、生体深部の情報を反映している。撮像領域
(7)は太い線で示されるように、いくつかの弧の集合
として取得される(図5)。
【0023】3枚のレンズを使用して生体組織の広い範
囲の散乱光を生体に非接触にカメラ(5)に誘導し、そ
の散乱光領域(10)をカメラ(5)で2次元的にとら
える。この散乱光領域(10)は図1のカメラ(5)内
のそれぞれのフォトダイオードにディテクトされ、電気
信号に変換し、A/Dコンバーターでデジタル信号に変換
し、図1の画像解析部(11)へと送られる。この散乱
光は生体組織のモル吸光係数や散乱係数などの光学的情
報をもっており、集光することで生体組織を画像解析装
置(11)で画像化することができる。
【0024】光ファイバーによる照射点(9)を順次変
えていくことにより、それぞれの照射点を中心とした弧
の集合が取得される。図5では、照射点(9)1から6
を中心にして得られた反射光の情報の取得画像を説明し
ている。照射点(9)からの光の照射時間は任意に設定
でき、それぞれの照射点らの光の照射の順番も任意に設
定できる。図4の撮像部位における同一の円弧状領域の
反射光情報は、同一の生体深部における情報を反映して
いる。
【0025】画像解析部(11)では、図4及び5で示
した情報を記録でき、当該情報を再構成及び処理するこ
とができる。先ず、円弧状領域のデータの任意の円弧
(帯状)に切り出すことができ(図5)、これらの帯状
の情報を測定領域の円内(撮像領域)に重ね合わせるこ
とができるようにする(図6)。次に、これらの画像情
報の平均化等の処理を行う(図6)。この平均化処理で
は、円弧状情報が重なり重複する領域には重みを付け
て、平均化を行うことができるようにしてもよい。平均
化後画像に生じた隙間(12)については、帯状(円弧
状)データに含まれなかった領域のデータを平均化する
ことで埋めることが挙げられる。この画像がカメラ撮像
領域の生体情報を表すことになる。このような生体から
の反射光情報を処理することで、特定の生体深部領域に
おける情報を2次元的に取得することができる。従っ
て、光ファイバーによる照射点が多いほど、その得られ
る情報が生体の真の情報に近いこととなる。
【0026】このような画像解析は画像解析部(11)
でソフトウェア的に行うことが挙げられる。この画像解
析部(11)は、CPU、メモリを備えたマイコンもしく
は汎用的に市販されているパソコンなどで良い。画像解
析部(11)には、カメラのそれぞれの光電面に照射さ
れた光強度の情報がデジタルデータとして送信される。
このデジタルデータを上記の解析手法を考慮されたアル
ゴリズムをもって解析することにより、生体情報の画像
化が実現される(図5、6)。
【0027】さらに、本実施形態において、画像解析部
(1)が空間的な生体情報位置を考慮し、画像処理にお
いて位置補正を行う方法を説明する。光ファイバー照射
部から照射された光(15)は、生体に垂直に入射して
も生体内の構造・分子等によりその経路は湾曲して再び
生体表面から反射光として放出される(図8)。従っ
て、反射光の有する生体情報はその直下の生体情報を反
映せずに、照射部位置と反射位置のほぼ中心(該距離を
1としたときに前記光ファイバー照射部を始点に0.3
5乃至0.65の間)位置付近の深部の生体情報(1
6)を反映していることが経験的・理論的に知られてい
る。従って、本願発明における撮像された反射光領域
(17)と照射部のほぼ中心付近に再配置させて、補正
画像情報(18)を得ることとする(図9)。これによ
り、真の生体情報位置の補正処理を行うことを特徴とし
た生体情報撮像装置とすることができる。
【0028】以下、その実施例を説明する。上述のよう
に、図3の〜の6本の光ファイバを介して順に若く
は不順に連続的にレーザー光を生体組織に照射し、6本
の光ファイバに円状に囲まれた領域をカメラ撮像領域と
してその領域のデータをそれぞれの光ファイバで1個ず
つ計6個取得する(図4、5)。つぎに得られたデータ
をレーザー照射部位(光ファイバー照射部(9))を中
心に帯状(円弧状)に切り出す。この円弧の半径はでき
るだけ大きくとり、円形の撮像領域の縁のあたりを取得
することが望ましい(図5)。この過程までは、上記実
施例とほぼ同様である。
【0029】次に、画像解析部(11)は、この切り出
したデータ領域(13)のそれぞれの点とそのデータの
レーザー照射部位とを直線で結び、その中点を得られた
データの代表点し、切り出された帯状データを光照射部
位との中間領域(14)に再配置する(図7)。画像解
析部(11)は、取得した6個のデータすべてにおいて
同様の作業を行い、それらのデータを重ね合わせ画像化
する。データが重複している位置については、重みを付
け、それぞれのデータの平均をとった値を用いる。(図
7)。また重ね合わせ、平均化後画像に生じた隙間につ
いては、帯状(円弧状)データに含まれなかった領域の
データを平均化することで埋める。この画像がカメラ撮
像領域の生体情報を表すことになる。
【0030】
【発明の効果】従来の生体の光測定方法では、照射点か
らの光照射及び生体からの反射光の受光も光ファイバー
で行っており、点としての情報であり、生体の2次元・
3次元情報の取得はできないか、仮にできても人為的な
予想値に大きく依存し精度も悪いものであった。また、
観察対象の光学定数(及びその変化)の感度がプローブ
配置により大きく異なっていた。しかし、本発明の撮像
手順及び解析方法、解析装置を利用することにより、対
象となる空間の各点を複数の角度からのデータに基づい
て再構成するため、空間分布の精度が大きく向上する。
さらに、観察対象の異なった深さでの光学定数の2次元
分布が1回の計測で精度の高い再構築をすることが可能
になる。また、任意に選択した円弧状の情報の処理によ
り深度の異なる情報を取得でき、3次元情報も画像化す
ることができることを発明の効果として有する。
【0031】医療分野にて、患部を非接触に撮像し、そ
の深部の2次元(3次元)情報を知ることができるよう
になることにより、癌形成過程の画像化及び癌の診断、
脳活動のモニタリング(身体血流の酸素化状態や生体組
織の局所的な活動)等に応用することができる。この2
次元情報の取得に際し、得られた情報の解析、画像再構
成に同発明は有用な手段となる。また、同再構成過程を
高速に行い、その後の画像診断を自動化することによ
り、術中及び遠隔操作での組織異常の検出や診断が可能
となる。本発明では例として6本の光ファイバでデータ
を取得しているが、さらにレーザー照射部位を増やし多
くのデータを解析に使用することによってさらに精度の
高い生体情報画像を得ることが可能である。
【0032】すなわち、本発明によれば撮像手段の周辺
部に光ファイバー照射部を配置し、生体からの反射光に
基づき画像情報を取得するようにしたので、広い領域の
生体情報を高解像に取得できることを特徴とする。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る生体情報撮像装置の全体のシス
テムを示す説明図
【図2】本願発明に係る光照射兼撮像装置の側面を示す
説明図
【図3】本願発明に係る光照射兼撮像装置の正面を示す
説明図
【図4】個々の照射点からの照射に対する反射光の撮像
の様子を示す説明図
【図5】図4における任意の円弧状領域を分離処理の過
程を示す説明図
【図6】図5における分離した任意の円弧状領域を重ね
合わせ、平均化処理をした過程を示す説明図
【図7】目的の円弧状領域と照射点の中間領域を分離・
取得する過程を示した説明図
【図8】照射光と生体からの反射光の位置が異なってい
ることを示す説明図
【図9】反射光の位置を該生体情報を反映している位置
に再配置したことを示す説明図
【符号の説明】
1 光源 2 光ファイバー 3 光照射位置切替部 4 撮像装置 5 撮像部(カメラ) 6 測定対象 7 測定領域 8 光照射兼撮像装置 9 照射点 10 生体からの反射光 11 画像解析部 12 平均化後画像に生じた隙間 13 特定の測定領域 14 特定の測定領域と照射点の中間領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 義太郎 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2F065 AA01 AA20 BB05 CC16 DD03 FF04 FF36 FF41 FF46 GG02 GG03 GG04 GG13 HH04 JJ03 JJ26 LL02 LL12 LL30 MM16 NN11 QQ03 QQ24 QQ31 QQ42 2G059 AA01 AA05 BB12 CC16 EE02 FF01 GG01 GG08 GG10 HH01 HH06 JJ11 JJ13 JJ17 KK01 KK03 KK04 MM03 MM09 MM10 PP04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体からの反射光を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段の撮像領域の周辺部に光ファイバー照射部
    を配設し、少なくとも該光ファイバー照射部からの光を
    生体に照射する照射手段と、該照射による生体からの反
    射光を前記撮像手段により取得された情報を画像情報に
    変換する画像解析手段と、該画像情報を記録する記録手
    段とを有することを特徴とする生体情報撮像装置。
  2. 【請求項2】前記照射手段に含まれる複数の光ファイバ
    ーの内、1の光ファイバーからの照射を可能とする切替
    え手段を更に備え、前記切替え手段により各々の前記光
    ファイバー照射部から所定時間毎に順次光を切替えて照
    射することを特徴とする請求項1記載の生体情報撮像装
    置。
  3. 【請求項3】前記照射手段により複数の光ファイバーの
    照射に対する生体からの反射光に基づく画像情報を平均
    化する手段、平均化した画像情報を表示する手段とを有
    し、広域の生体情報を画像化することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の生体情報撮像装置。
  4. 【請求項4】前記記録手段は、1の前記光ファイバー照
    射部からの照射光に対する生体からの反射光を撮像した
    画像情報の内、他の領域と分離可能で且つ独自の情報を
    有する任意の領域を検出する手段と、該任意の前記領域
    の内、所定の前記領域を分離して、記録する手段とを有
    することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の生体情報撮像装置。
  5. 【請求項5】前記記録手段は、1の前記光ファイバー照
    射部に基づく他の領域と分離可能で且つ独自の情報を有
    する任意の領域を検出、分離して記録する手段と、続い
    て他の照射に基づく前記領域を検出、分離して記録する
    手段と、前記手段による複数の前記領域を重ね合わせて
    平均化する手段とを有し、生体の光測定による平面若し
    くは空間情報の処理取得を行うことを特徴とした請求項
    1乃至4のいずれかに記載の生体情報撮像装置。
  6. 【請求項6】前記画像変換手段は、生体での反射光に基
    づく各々の画像情報の位置と前記光ファイバー照射部の
    位置の生体表面を通る距離を測定する手段と、該距離を
    1としたときに前記光ファイバー照射部を始点に0.3
    5乃至0.65の距離の位置に前記画像情報を再配置さ
    せ、補正画像情報を得る手段とを有することを特徴とし
    た請求項1乃至5のいずれかに記載の生体情報撮像装
    置。
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