JP2013097875A - ヒータ制御装置及びそれを用いた電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実効電圧が異なる交流電源と直流電源を利用した場合に、同一のヒータ15を用いた場合に実効電圧の高い電圧を有する電源接続時にヒータが過電流により問題が生じる。
【解決手段】 ヒータ制御装置20は、交流電源と直流電源のいずれからも給電可能であり、ヒータON・OFF信号発生回路49から発生されるヒータ指令信号50と、交流電源、直流電源のいずれが接続されているか判別する比較器44と、ヒータのオン・オフ状態を制御するスイッチ28とを有する。前記スイッチ28の出力状態から制御の異常を検知し、ヒータ15への電源を遮断する保護回路60を備える。実効電圧が高い直流電源接続時に異常が生じた場合、保護回路60とリレー26aによりヒータ15への給電を止める。
【選択図】図4

Description

本発明は、交流と直流電力の双方を利用したヒータの制御装置及びそれを用いた電気機器、特に好ましくは冷蔵庫に用いるヒータの制御装置に関する。
近年、地球温暖化や石油枯渇の問題から、省エネ化が求められている。省エネを図る方法の一つとして、屋内の直流給電が提案されている。直流給電は、機器の直流電圧部に直接電力を給電出来るため、交流電圧から直流電圧へ変換する部分での電力損失を削減できる。また、発電時に温暖化の原因となる二酸化炭素を発生しない太陽電池が注目されているが、その出力電圧が直流のため、太陽電池から家電機器へ電力を供給する際の損失が少ない。
しかし、交流給電から直流給電への転換は設備の変更など難しくすぐに普及するわけではないため、交流・直流いずれの給電でも動作する電気機器を用いることが考えられる。このとき、交流電圧と直流電圧の実効値は異なることが考えられる。
このように交流電圧と直流電圧の実効値が異なる状態で使用される冷凍装置として特許文献1に示されたものがある。特許文献1に示された冷凍装置は、冷凍車に用いられるもので、圧縮機及び除霜のためのヒータとして、直流用、交流用の専用の2つの圧縮機とヒータを用いている。
特開平5−149669号公報
特許文献1のように直流用、交流用の圧縮機とヒータを用いると冷蔵庫などの電気機器が大きくなるだけでなく、コストアップになることから冷凍車のような特殊用途には使えても家庭用や一般的な業務用の冷蔵庫などの電気機器としては望ましくない。
本発明は、上記課題を解決するため、直流と交流双方の給電で使用できるヒータの制御回路及びそれを用いた電気機器を提供することを目的とする。
本発明に係るヒータ制御装置は、交流電源と直流電源のいずれからも給電可能な電源部と、ヒータを動作可能状態とするためのヒータ制御指令部と、前記ヒータ制御指令部からのヒータ指令信号に基づいてヒータのオン・オフ状態を制御するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力状態から制御の異常を検知しヒータへの電源を遮断するヒータ保護部とを備えたことを特徴とする。
また、交流電源、直流電源のいずれで動作しているのか判別する電源判別部をさらに備え、前記スイッチ部の制御を前記電源判別部の判別結果と前記ヒータ制御指令部からの出力に基づいて行ってもよい。
また、直流電源の実効電圧が交流電源よりの実効電圧よりも高くてもよい。
また、直流電源が給電されているときに前記スイッチ部をパルス幅変調駆動してもよい。
また、前記ヒータ保護部は、前記スイッチ部の出力状態と、前記電源判別部の判別結果とによりヒータへの電源を遮断してもよい。
また、前記ヒータ保護部は、前記スイッチ部の出力状態と、前記電源判別部の判別結果と、前記ヒータ制御指令部からの出力によりヒータへの電源を遮断してもよい。
本発明に係る別のヒータ制御装置は、交流電源と直流電源のいずれからも給電可能な電源部と、交流電源、直流電源のいずれが接続されているか判別する電源判別部と、前記電源判別部の判別結果に基づいてヒータのオン・オフ状態を制御するスイッチ部と、前記スイッチ部の出力状態から制御の異常を検知し、少なくとも直流電源が給電されている場合にヒータへの電源を遮断するヒータ保護部とを備えたことを特徴とする。
また、これらのヒータ制御装置を冷蔵庫などの電気機器に用いることができる。
本発明のヒータ制御装置によれば、直流電源と交流電源のいずれでも利用可能なヒータを用いた電気機器において、ヒータを制御するスイッチング素子の動作不良による問題から適切に保護することができる。そのため、ヒータなどを直流電源用、交流電源用に専用部品を用いる必要がなくなる。
特に、実効電圧が異なる交流電源と直流電源を利用した場合に、実効電圧の高い電圧を有する電源においてヒータが過電流により問題が生じる可能性が高いため、そのような場合に電源を遮断してヒータ及びヒータを用いた電気機器を保護し安全に使用することができるようになる。また、直流、交流の切り替えを自動で行うことにより人為的なミスを防ぐことができる。
また、直流電源の電圧が交流電源の電圧よりも高い場合、直流電源のときにパルス幅変調駆動することにより直流、交流いずれの場合でもヒータの消費電力をほぼ同一にすることができる。
本発明のヒータ制御装置に用いられる冷蔵庫の正面図である。 本発明のヒータ制御装置に用いられる冷蔵庫の断面図である。 本発明のヒータ制御装置に用いられる冷蔵庫内の温度切替室の拡大断面図である。 本発明の実施例1に係るヒータ制御装置の回路図である。 本発明の実施例1に係るヒータ制御装置の波形図(直流)である。 本発明の実施例1に係るヒータ制御装置の波形図(交流)である。 本発明の実施例2に係るヒータ制御装置の回路図である。 本発明の実施例2に係るスイッチ状態判別ブロックの真理値表である。 本発明の実施例3に係るヒータ制御装置の回路図である。 本発明の実施例4に係るヒータ制御装置の回路図である。 本発明の実施例4に係るヒータ制御装置の波形図である。
本発明のヒータ制御装置を電機機器である冷蔵庫で用いた場合について説明を行う。
(冷蔵庫全体の説明)
図1は、本発明のヒータ制御装置に用いられる冷蔵庫の正面図である。冷蔵庫1は、冷蔵室2、温度切替室3、製氷室4、野菜室5、及び冷凍室6を有している。
各貯蔵室は用途に応じた温度に設定されており、冷蔵室2は4度に設定され食品、飲料の貯蔵に用いられ、野菜室5は8度に設定され野菜の貯蔵に用いられ、製氷室4及び冷蔵室6は−20度に設定され氷、冷凍食品の貯蔵に用いられる。温度切替室3は、温度を切り替えて用いることができ、冷凍から80度程度の高温で用いることができる。
図2は、図1に示した冷蔵庫の断面図である。冷蔵室2は、下部に肉や魚の保存に便利な設定温度0度のチルド室を有し、上部に貯蔵物をのせる複数の収納棚8を有し、貯蔵物の収納の利便性を高めている。冷凍室6は、複数の収納ケース9を有し貯蔵物の収納の利便性を高めている。
冷蔵庫1の背面には圧縮機10が設けられ、冷却器11、図示しない凝縮器、膨張器が接続され、これらの中をイソブタン等の冷媒が循環して冷凍サイクルを形成している。各貯蔵室の背後には冷気通路12が設けられ、冷凍サイクルの低温側である冷却器11と熱交換した空気が冷気通路12を介して各貯蔵室に送られる。冷気通路内には、送風機13が配置され、各貯蔵室へ冷気を送風している。冷却器11、野菜室5などには図示しない霜取り用のヒータが設けられている。
図3は、冷蔵庫内の温度切替室の拡大断面図である。温度切替室3は、貯蔵室内に収納ケース9を有し、前面に扉14を有している。温度切替室3は、使用者の操作により貯蔵室内温度を切り替えることができる。温度切替室3の動作モードは、例えばワイン(8度)、冷蔵(3度)、チルド(0度)、ソフト冷凍(−8度)、冷凍(−15度)の各冷却モードが設けられる。この冷却モードは、ダンパ17の開閉により冷気通路12及び送風機13からの冷気を調整し、流出口16bを介して冷気を採り入れることにより実現する。
また、ヒータ15に通電することにより温度切替室3の温度を調理済み加熱食品の一時的な保温や温調理等を行う高温側に切り替えることができる。高温側の室内温度は、主な食中毒菌の発育温度が30度から45度であるため、ヒータ容量の公差や温度切替室3内の温度分布等を考慮して50度以上にするとよい。これにより、食中毒菌の繁殖を防止できる。冷蔵庫に用いられる一般的な樹脂製部品の耐熱温度が80度であるため、高温側の室内温度を80度以下にすると安価に実現することができる。加えて、食中毒菌を滅菌するためには、例えば腸管出血性大腸菌(病原性大腸菌O157)の場合では75度で1分間の加熱が必要である。従って、高温側の室内温度を75度から80度にするとより望ましい。
ヒータ15は温度切替室3の背面に設けられている。ヒータ15は熱輻射式のガラス管ヒータから成り、放出される輻射熱により温度切替室3を昇温する。ヒータ15の熱は流出口16aを介して温度切替室3内に伝わる。温度切替室3が高温から低温に切り替わる際には、ヒータ15の通電を止めるとともに、ダンパ17を開き冷気を採り入れ、送風機13により送風しヒータ15及び温度切替室3を冷やす。
(ヒータ制御装置全体の説明)
図4は本発明の実施例1に係るヒータ制御装置の回路図であり、図5及び図6は実施例1に係るヒータ制御装置に用いられる波形図である。
本発明のヒータ制御装置20は、冷蔵庫1の温度切替室3のヒータ15や霜取り用ヒータ15の制御に用いられる。本発明のヒータ制御装置20は、直流電源及び商用交流電源を使用することが可能である。ヒータ制御装置20は、直流電源用プラグ21および交流電源用プラグ22から直流と交流の電源の給電を受ける電源部を有する。
交流電源は、日本を例に挙げると100Vもしくは200Vの商用交流電圧を用いるのが一般的であるので、本実施例では実効電圧100Vの電源を用いる。直流電源として様々な電圧を用いることが可能であるが、電流値を小さくした方が配線などによる抵抗に起因する電力損失が小さいため360Vや380Vなどの高電圧給電が有望視されており、本実施例では380Vを用いる。
従来技術と異なり本発明では圧縮機10及びヒータ15は直流電源、交流電源で共通のものを利用する。本発明のように直流電源と交流電源で実効電圧が異なる場合、圧縮機10やヒータ15の消費電力が変ってしまうという問題がある。圧縮機10はインバータを用いた駆動が一般的になってきており、インバータを用いれば圧縮機10の電流を調整することができるため直流電源、交流電源を用いてもそれほど大きな問題は生じない。
しかし、ヒータ15は消費電力がP=V/R(W)であらわせるように、実効電圧が異なると消費電力、つまり発熱量も変動するという問題がある。本実施例では、ヒータ15として100Vで定格の消費電力となるものを用いた。また、本実施例ではヒータ15の実効電圧が高い直流電源を用いる場合にパルス幅変調(Pulse Width Modulation、以下「PWM」)駆動を用いることにより、交流及び直流電源でヒータ15の消費電力がほぼ同じとなるようにした。
なお、分圧回路を用いて直流電源の場合でも100Vに揃えることも考えられるが、ヒータ15(抵抗)を分圧回路の分圧先に接続すると、分圧回路での消費電力が多くなり熱変換により損失が大きいという問題がある。また、DC−DCコンバータを用いて100Vにすることも考えられるが変換損失がある。そのため、ここではPWM駆動を用いて、このような問題を解決している。
このように、一方の電源で実効電圧が高い電源を用いるとヒータをPWM駆動するスイッチング素子が短絡故障を起こすと、定格以上の電圧がヒータに印加されることになり、過熱の恐れがある。そこで、本発明のヒータ制御装置20では保護回路に工夫を凝らしている。
ヒータ制御装置20は、直流電源用プラグ21から図5(a)に示すような380Vの直流電源が給電され、また、交流電源用プラグ22から図6(a)に示すような実効電圧100Vの交流電源が給電される。交流用電源プラグ22から入力された交流電源はまず整流回路24に入り整流される。一般的に交流電源は正負の電圧を持つが、ここでは整流回路24として全波整流回路を用いて全波整流を行い、図6(b)に示すような実効電圧100Vの正電圧の波形を作成した。なお、ここにコンデンサをつけて直流に近づくように整流してもよい。
ヒータ15はヒータ制御装置20を介して直流・交流電源に接続されている。ヒータ15は、交流電源が給電されている場合は図6(b)に示す整流回路で作った電圧をそのまま用いて100%デューティで動作させている。また、ヒータ15は、直流電源が給電されている場合は図5(b)に示すようなPWM駆動のパルス波で駆動される。このような電圧波形は、後述する比較回路40で作成している。
前述したように、ヒータ15は100Vで定格の消費電力となるものを用いている。ヒータ15として冷蔵庫1の除霜用に用いる抵抗値50Ωのものを用いて説明を行う。交流電源が接続されている場合に消費電力(W)は、
P=V/R(W)=100/50=200(W)
となる。
直流電源で交流電源と同程度の消費電力とするには、
P=XV/R(W)
X=PR/V=200×50/380=0.0692
(ここでXはデューティ駆動するための係数)
となり、7%デューティのパルス幅の駆動をすればよいことがわかる。
そのため、直流電源のときはデューティD=τ(オン期間)/T(オン期間+オフ期間)=7%となるデューティのパルス波でヒータ15を駆動した。交流電源の周波数が60Hzの場合、期間T=120Hz=8.33msで、オン期間τは7%デューティなので0.58msとなる。
ヒータ15を冷却器など温度が低い場所に取り付ける場合、ヒータ15としてガラス管ヒータを用いた場合など輻射熱を用いると、パルス波のオフ間隔が長いと所定の温度に達しないことも考えられる。そのような場合、図5(c)に示すように1周期内のパルス波の合計が所定のデューティ比となるようにパルス波を分割して駆動するようにしてもよい。図5(c)に示したものは、1周期内でパルス波を均等に3分割した場合であるが、同じ幅で駆動する必要はなく、例えば7%デューティを2%、2%、1%といった異なる幅のパルス波としてもよい。また、輻射熱を用いる場合は低デューティ駆動の場合にオフ期間が長く交流と同じ条件とならないことも考えられ、その場合は理論値オン期間τよりも少しマージンを設けてもよい。
スイッチ部であるスイッチング素子28はヒータ15の一方側と接続されている。スイッチング素子28は、比較回路40、スイッチング素子駆動回路29から出力されたスイッチング素子駆動信号30により、ヒータ15のオン、オフを制御する。
リレー26a、26bはヒータ15を電源から遮断するためのものである。リレー26a、26bは、12V電源23とGNDを用いている。温度ヒューズ27は、ヒータ15が過熱した際に溶断してリレー26bを介し電源を遮断する。一般に温度ヒューズは直流高耐圧のものは原理上実現が難しいため、低圧用の温度ヒューズを用いてリレー26bを介して2次的に切断した。
また、リレー26aは保護回路60と接続されておりヒータ駆動回路20内で故障が生じた際に電源を遮断する。この動作については後に詳細に説明する。
(比較回路40)
直流電源、交流電源は、まず抵抗器25(a)、25(b)に入り分圧される。このような分圧回路を使う目的は、比較器44で用いることができる程度に電圧を落とすためである。高耐圧の比較器44は一般的に高価であるため、ここでは分圧回路を用いた。分圧された信号電圧は、比較回路40へ送られる。比較回路40は冷蔵庫1に接続されているのが直流電源なのか、交流電源なのかを検知し、直流電源の場合にPWM駆動する波形を作り出す回路である。
抵抗器25(a)、25(b)により分圧された信号電圧は、コンデンサ42及び抵抗器43からなるローパスフィルタ41により高周波ノイズの除去や、交流電源接続時の電圧波形の平滑化がなされたあとに比較器44へ送られる。比較器44は冷蔵庫1に接続されているのが直流電源なのか、交流電源なのかを検知する回路(電源判別部)である。
信号電圧は、オペアンプからなる比較器44のマイナス側に入力される。比較器44のプラス側には比較対象となる基準電圧が接続されている。比較回路44は冷蔵庫1が直流と交流のいずれの電源と接続されているのか判断するための回路であるので、比較回路44の基準電圧は交流の最高電位(ローパスフィルタ41で平滑後した場合はその電圧)と直流の電位との間の電位に設定すればよい。例えば、交流の最高電位である141Vの1/100である1.41Vと、直流の380Vの1/100である3.8Vとの間のである2.6Vを基準電位として用いることができる。比較器44は、電源判別信号51を出力する。電源判別信号51は、基準電圧よりも低い電圧、つまり交流電源が接続されているときにハイ信号となり、基準電圧よりも高い電圧、つまり直流電源が接続されているときにロー信号となる。
電源判別信号51は、発振回路46、ORゲート47、ANDゲート48、ヒータON・OFF信号発生回路49からなるパルス波発生回路に送られる。パルス波発生回路は、直流電源が接続されているときに直流電圧をPWM駆動するための回路である。
発振回路46は、直流電圧をPWM駆動する際のパルス幅に合わせたディーティ比の波形を発生させている。発振回路46としてはマルチバイブレータ回路を用いるとよい。例えばオン時間が短いヒータ駆動電圧を作りたい場合は単安定マルチバイブレータを用い、オン時間が長い場合は双安定マルチバイブレータを使うとよい。本実施例では単安定マルチバイブレータ回路を用いた。
ここで、冷蔵庫1が直流電源を用いて動作している場合でも交流電源が給電されている場合は60Hzの信号が存在することになるため、その交流電源を利用してトリガ信号を作成しマルチバイブレータに与えることもできる。また、クロック信号が冷蔵庫1などの電気機器にはあるのが一般的であるためそのクロックを使ってトリガ信号を作成してもよい。トリガ信号により動作する時間はRC回路で調整する。ここでは、前述のようにオン期間τが7%デューティである0.58msとなるように抵抗と容量を適宜選ぶ。なお、抵抗は可変抵抗を用いると使用環境に合わせて容易に調整をすることが可能となる。
発振回路46から出力された信号と比較器44から出力された電源判別信号51とを
ORゲート47に入力する。ORゲート47は入力された2信号を比較し、いずれかがハイレベル信号であればハイレベル信号を出力する回路であるため、電源判別信号55の信号が交流電源に接続されていることを示すハイレベル信号であれば、ORゲート47の出力は常にハイレベル信号となる。つまり、交流電源が接続されている場合はヒータの駆動信号は常にオン状態となる。また、逆に直流電源に接続されているは電源判別信号51がローレベルであるため、発振回路46から出力された信号がORゲート47の出力信号となる。つまり、直流電源接続時はヒータのオン時間を示すハイレベル信号が発振回路46から出力されている期間のみがORゲート47のハイレベル信号出力となり、それ以外の期間はローレベル信号がORゲート47の出力信号となるため、ORゲート47の出力がハイレベル信号のときにヒータの駆動信号はオン状態となる。
ヒータON・OFF信号発生回路49は、ヒータ15の動作を指令する信号であるヒータ指令信号50を発生する回路である。本実施例のように除霜用のヒータ15であれば常時動作しているわけではなく、センサーなどにより除霜が必要と判断した場合に、センサーなどの信号に応じてハイレベル信号を出力する。また、温度切替室3に用いるヒータ15であれば、温度切替室3を高温度で使うモードが選択された場合、そのモード切替信号に応じて、ヒータON・OFF信号発生回路49はハイレベル信号を出力するようにすることもできる。なお、上記のセンサー信号、モード切替信号を直接ANDゲート48に入力することも可能である。その場合、センサーやモード切替スイッチなどがヒータON・OFF信号発生回路49となる。
ヒータON・OFF信号発生回路49から出力されたヒータ指令信号50と、ORゲート47の出力信号とをANDゲート48に入力する。ANDゲート48は入力された2信号を比較し、いずれの信号もハイレベル信号であればハイレベル信号を出力する回路であるため、ヒータON・OFF信号発生回路49から出力された信号がハイレベル信号でなければハイレベル信号を出力することはない。よって、ヒータON・OFF信号発生回路49とANDゲート50により、冷蔵庫1内のヒータ15はオン、オフ制御されることになる。
ヒータ指令信号50がヒータ動作指令を示すハイレベルのときに、交流電源が接続されていればORゲート47からの出力は常にハイレベル信号であるため、ANDゲート48の出力はハイレベル信号となる。また、ヒータ指令信号50がハイレベルのときに、直流電源が接続されていればORゲートからの出力はハイレベルとローレベルのパルス信号であるため、ハイレベルの信号がANDゲート48に入力されている期間のみANDゲート48の出力はハイレベル信号となる。つまり、直流電源接続時にヒータ15はPWM駆動されることになる。ヒータ指令信号50が動作をさせない状態を示すローレベルのときはANDゲート48の出力は常にローレベルになるためヒータ15は動作しないことになる。
このように、比較回路40は交流電源又は直流電源が接続されているかを検出し、ヒータ15の動作が必要なときに、交流電源が接続されていればヒータ15をオン状態とするハイレベルの信号を出力し、直流電源が接続されていればヒータ15をPWM駆動する信号を出力することになる。
スイッチング素子駆動回路29は、比較回路40からの出力信号が入力される。スイッチング素子駆動回路29は、スイッチング素子28の動作信号と比較回路40からの出力信号を調整するための回路である。例えば、比較回路40からの出力信号でスイッチング素子28を駆動できる場合はバッファ回路、比較回路40からの出力信号を増幅させる必要があればオペアンプやトランジスタなどの増幅回路を用いればよく、特に必要なれば用いる必要はない。
ヒータ15を制御するスイッチング素子28は、スイッチング素子駆動回路29の出力信号であるスイッチング素子駆動信号30により電源をオン・オフ制御する。ヒータ15は、前述したように交流電源の際は100%デューティで、直流電源の際はPWM駆動により7%デューティで駆動されることになる。
(保護回路)
スイッチング素子28のヒータ側にはヒータの過電流から保護するヒータ保護部である保護回路60が接続されている。このような保護回路60が必要な理由を説明する。
ヒータ15は、前述のように交流電源に定格があわされており、かつ交流電源駆動時には100%デューティで駆動しているため、過電流によりヒータ15が過熱するおそれは少ない。仮に何らかの原因でヒータ15に過電流が流れ、ヒータ15が過熱したとしても温度ヒューズ27が作動しリレー26bによりヒータ15へ電流は流れなくなる。
しかし、前述のように直流用高電圧の温度ヒューズは原理上難しい。また、直流電源が接続されている場合は電源電圧が高いため、例えばスイッチング素子28が何らかの原因でショートしヒータ15に電源が接続されたような場合、ヒータ15の定格を超えた消費電力となり過熱の恐れがある。例えば、本実施例では電圧が380Vであり、消費電力は
P=V/R(W)=380/50=2880(W)
となり、交流電源時の消費電力、あるいは直流電源での正常動作時の消費電力200Wと比較して相当高い。
そのため、一瞬で過熱状態に達してしまうおそれがありヒータ15の切断やヒータ15の周囲の損傷が考えられ、最悪の場合発火の恐れがある。そこで、保護回路60とリレー26aによりヒータ15やその周囲が損傷されないように保護している。
保護回路60は、スイッチング素子28の出力側(ドレイン側)に接続されている。これは、ヒータ15の過電流の原因としてスイッチング素子28の故障が原因となる可能性が高いからである。保護回路60はダイオード61がスイッチング素子28に対し逆方向に配置されている。つまり、保護回路60内の回路で作られた信号が順方向となるようになっている。ここでは、順方向電圧が1Vの特性を持ったダイオードを使用した。
ダイオード61の後段には分圧回路62がある。分圧回路62は、12V電源23に接続された抵抗器63aとグランド(0V)に接続された抵抗器63bとで分圧しており、分圧点64を有する。ここでは、抵抗器63aは82kΩ、抵抗器63bは39kΩとし、分圧点64での電圧は、
V=12V/(82kΩ+39kΩ)×39kΩ=3.867V
であり、約3.87Vである。
分圧回路62は、デューティ駆動時に発生する信号を平滑化する目的で抵抗器66とコンデンサ67からなるローパスフィルタ65に接続されている。ここでは、抵抗器66は2kΩ、コンデンサ67は0.1μFのものを用いた。
ローパスフィルタ66を出たFET状態判別信号69は、比較器68に入る。比較器68としてここではオペアンプを用い、FET状態判別信号69をプラス側に接続した。比較器68であるオペアンプのマイナス側には、比較用の基準電圧70を接続した。ここでは、比較用の基準電圧70を1.5Vとした。
FET状態判別信号69は、次の3種類となる。
(A)スイッチング素子(FET)がショートまたは常時オン状態
スイッチング素子28のソース側(電源と接続されている側)はグランド(0V)に接続されている。スイッチング素子28のドレイン側(ヒータ15と接続されている側)とソース側とが導通した状態となり、ソース側に接続されたグランドに接続された状態となる。ダイオード61は、12V電源23と、スイッチング素子28を介したグランドとの間で順方向電流が流れる。ダイオード61の順方向電圧は1Vであるので、FET判別信号69は1Vとなる。
(B)スイッチング素子(FET)がオフ状態
スイッチング素子28のドレイン側は、ソース側からオープンな状態(絶縁状態)となるため、ダイオード61はスイッチング素子28方向へ電流が流れなくなる。そのため、FET判別信号69は分圧回路62の分圧点64の電圧である3.87Vとなる。
(C)スイッチング素子(FET)がデューティ駆動されている状態
スイッチング素子28がオン状態とオフ状態をデューティ比に応じて繰り返す状態になる。そのため、FET判別信号69はオン状態(A状態)とオフ状態(B状態)が混合してできた電圧となる。本実施例の7%デューティであれば、FET判別信号69は3.67Vとなる。なお、比較対象となる基準電圧70を1.5Vとしたのは、ヒータ15の使用場所によりマージンをとりデューティ比が7%よりも大きい場合がありうるが、その場合でもオフ状態と判別しないようにするため、少し余裕を持たせているからである。
これら3種類のFET状態判別信号69と、基準電圧70とを比較器68で比較する。比較器68の出力信号は、(A)のスイッチング素子28がショートまたは常時オン状態であれば基準電圧70の方が高いためローレベル、(B)と(C)の状態であれば基準電圧の方が低いためハイレベルが出力されることになる。よって、比較器68ではスイッチング素子28が常時オンになっているか、それ以外の状態になっているかを区別することができる。そのため、比較器68では、スイッチング素子28がショートにより常時オンし故障している可能性があることを1次選別することができる。
前述したようにスイッチング素子28の故障により過電流の問題が生じるのは直流電源接続時である。そこで、保護回路60は直流電源の場合に動作するようにし、交流電源接続時には温度ヒューズ27を用いて保護するようになっている。
ここでは、電源判別信号51を利用して保護回路60を直流電源が接続されている場合だけ動作するようにした。具体的に説明すると、比較器68の出力信号と、比較回路40内の比較器44の出力信号である電源判別信号51とをORゲート73に入力する。電源判別信号51は交流電源時にハイレベル信号であるため、交流電源時にはORゲート73の出力は、常にハイレベルとなる。また、直流電源時は電源判別信号51がローレベルであるため、比較器68の出力信号がハイレベルの場合のみORゲートの出力信号はハイレベルとなる。つまり、直流電源を使用している場合でスイッチング素子28がショートまたは常時オン状態である100%デューティ駆動のときにORゲート73はローレベルを出力することになる。直流電源時は100%デューティ駆動を行わないためスイッチング素子28がショート不良を起こしていると判断しORゲート73はローレベルを出力することになる。
ORゲート73の出力信号であるリレー駆動信号74は抵抗器72を介してトランジスタ71の動作信号となる。トランジスタ71のドレイン側はグランドと接続され、ソース側はリレー26aを介して12V電源23と接続されている。リレー駆動信号74がハイレベルであればトランジスタ71は導通状態となり、リレー26aはプラグからの電源を導通させた状態を維持する。リレー駆動信号74がローレベルになるとトランジスタ71はオフし、リレー26aが作動しプラグからの電源を遮断する。そのため、ヒータ15に電流が流れなくなる。
以上のように、保護回路60は直流電源接続時にヒータ15を保護することができる。本実施例によれば過電流の可能性がある直流電源接続時に温度ヒューズ27と保護回路60と二重に保護するようにしたため、冷蔵庫1のヒータ15の保護を十分に図ることができる。
図7は本発明のヒータ制御装置の回路図である。
実施例1と同様の部分には同じ番号を付し説明を省略する。本実施例で実施例1と異なるのは保護回路60である。実施例1では、交流電源接続時には温度ヒューズ27のみで保護を図ったが、本実施例では交流電源接続時にも保護回路60を用いて交流電源接続時のヒータ15の保護を強化している。
保護回路60は、スイッチング素子28の出力側(ドレイン側)に接続されている。保護回路60のダイオード61、分圧回路62、ローパスフィルタ65は実施例1と同じである。異なる点は、実施例1の比較器68の代わりにスイッチ状態判別ブロック75を用いた点である。
図8はスイッチ状態判別ブロック75に用いられる真理値表である。
スイッチ状態判別ブロック75には3種類の信号が入力される。まず、FET状態判別信号69(図8のFET69)は実施例1と同様に、(A)スイッチング素子28がショートまたは常時オン状態で1V、(B)スイッチング素子28がオフ状態で3.87V、(C)スイッチング素子28がデューティ駆動されている状態で3.67Vである。電源判別信号51(図8のPC51)も実施例1と同様に、交流電源時にハイレベル信号、直流電源時にローレベル信号である。さらに本実施例ではヒータ指令信号50(図8のHI50)をスイッチ状態判別ブロック75に入力しており、ヒータ15の動作指令時にハイレベル、非動作指令時にローレベルとなる。
これらの入力信号からスイッチ状態判別ブロック75は図8に示す真理値を出力するようにマイコンなどで回路が組んである。実施例1と同様に、リレー駆動信号74(図8のRD74)がハイレベルの際にリレー26aは電源プラグからの電源を導通状態とし、リレー駆動信号74がローレベルの際にリレー26aを介して電源プラグからの電源を遮断する。
スイッチ状態判別ブロック75の動作は、論理回路1(図8のLogic−X)として、ヒータ指令信号50とFET状態判別信号69とに矛盾がある場合にリレー駆動信号74をローレベル、つまりリレー26aを遮断するようにしている。すなわち、ヒータ指令信号50がローレベル(オフ信号)でFET状態判別信号69が(A)ショート又はオン状態、(C)デューティ駆動状態であるの場合にリレー駆動信号74をローレベルとしている(図8のNo.1、5、7、11)。同様に、ヒータ指令信号50がハイレベル(オン信号)でFET状態判別信号69が(B)オフ状態の場合もリレー駆動信号74をローレベルとしている(図8のNo.4、10)。
次に、スイッチ状態判別ブロック75は論理回路2(図8のLogic−Y)として、接続電源が直流を示す電源判別信号51がローレベルでありFET判別信号69が(A)ショート又はオン状態の場合にリレー駆動信号74をローレベルとしている(図8のNo.9)。これは、実施例1と同じ状態でリレー26aを遮断していることになる。
最後に、スイッチ状態判別ブロック75は論理回路3(図8のLogic−Z)として、実駆動で存在しないはずのモードで動作している場合にリレー駆動信号74をローレベルとしている。ここでは、交流電源接続時を示す電源判別信号51がハイレベルであり、FET判別信号69が(C)デューティ駆動されている状態は存在しないモードであるため、リレー駆動信号74をローレベルとしている(図8のNo.6)。
このような論理回路を経て正しく動作していると判断した場合に、スイッチ状態判別ブロック75はリレー駆動信号74としてハイレベルを出力しリレー26aを遮断しない(図8のNo.2、3、8、12)。
以上のように、本実施例の保護回路60によれば直流電源接続時だけでなく交流電源接続時にもヒータ15を保護することができる。そのため、温度ヒューズ27と保護回路60で二重に保護するようにしたため、冷蔵庫1のヒータ15の保護を十分に図ることができる。
なお、スイッチ状態判別ブロック75の論理回路は上述したものに限られない。例えば、まず実駆動で存在しないモードでリレー駆動信号74をローレベルとし(図8のNo.5、6)、次にヒータ指令信号50とFET状態判別信号69とに矛盾がある場合にリレー駆動信号74をローレベルとし(図8のNo.1、4、7、10、11)、最後に接続電源が直流を示す電源判別信号51がローレベルでありFET判別信号69が(A)ショート又はオン状態の場合にリレー駆動信号74をローレベルとしてもよい(図8のNo.9)。このように適宜スイッチ状態判別ブロック75の論理回路は様々なものを用いることができる。
図9は本発明の実施例3に係るヒータ制御装置の回路図である。
本実施例は、実施例1や2と異なり直流電源側に電圧変換回路80を用いている。比較回路40以外の基本的な回路は実施例1や実施例2と同じであるため異なる部分を中心に簡単に説明を行う。
電源部は、直流電源側に電圧変換回路80を用いている。電圧変換回路としてはDC−DCコンバータや分圧回路を用いることができる。電圧変換回路80を用いて入力電圧380Vを100Vに変換する。交流電源は商用交流電源100Vである。このように電圧変換回路を用いると変換損失が生じるが、実効電圧を直流電源と交流電源で統一するとヒータ15の消費電力は同じになるためパルス幅変調駆動を用いる必要はなく、比較回路40が不要になるためコストダウンが図れるというメリットがある。
ヒータON・OFF信号発生回路49により、ヒータ指令信号50がスイッチング素子28へ送られる。ヒータ指令信号50がハイレベルであればスイッチング素子28は動作し、直流電源、交流電源とヒータ15が接続されヒータ15が動作する。スイッチング素子駆動回路29は必要に応じて用いる。
保護回路60のFET判別信号69は実施例1や実施例2と異なりPWM駆動を行わないため、(A)スイッチング素子28がショートまたは常時オン状態か、(B)スイッチング素子28がオフ状態を示す2種類となる。XNORゲート76には、FET状態判別信号69、ヒータ指令信号50が入力される。リレー駆動信号74がハイレベルの際にリレー26aは電源プラグからの電源を導通状態とし、リレー駆動信号74がローレベルの際にリレー26aを介してヒータ15への電源を遮断する。
XNORゲート76は入力信号が同じであればハイレベルを出力し、入力信号が異なる場合にローレベルを出力する論理回路である。つまり、ヒータ制御信号50がスイッチング素子28を動作させるハイレベルでFET判別信号が(A)スイッチング素子28がショートまたは常時オン状態の際、またはヒータ制御信号50がスイッチング素子28を動作させないローレベルでFET判別信号が(B)スイッチング素子28がオフ状態を示す状態の際にはリレー26aは動作せずヒータ15への電源を遮断しない。逆に、ヒータ制御信号50がスイッチング素子28を動作させるハイレベルでFET判別信号が(B)スイッチング素子28がオフ状態を示す状態の際、またはヒータ制御信号50がスイッチング素子28を動作させないローレベルで(A)スイッチング素子28がショートまたは常時オン状態の際は、スイッチング素子28が動作不良なのでリレー26aを介してヒータ15への電源を遮断する。なお、スイッチング素子28が動作していない場合はヒータ15の過電流の問題がないため遮断する必要性がないとも思えるが放置すると霜がとれない等問題が起こるため保護回路60を用いて遮断し、ユーザーへの警告表示を行うようにするとよい。
本実施例ではスイッチング素子28のショート不良以外の動作不良は保護回路60による保護、スイッチング素子28のショート不良や、温度検知不良等の原因で周囲が高温にも関わらずヒータに通電され続けたときは、保護回路60および温度ヒューズ27による保護という二重の保護を行っている。このようにすれば、ヒータ制御装置20の様々な動作不良に対し対処することができるため有効である。
以上、実施例3に係るヒータ制御装置20について簡単に説明したが、電圧変換回路80は直流電源と交流電源で実効電圧がほぼ同じ場合は必要がない。
図10は本発明の実施例4に係るヒータ制御装置の回路図であり、図11は実施例4に係るヒータ制御装置に用いられる波形図である。
本実施例は、実施例1に係るヒータ制御装置20とほぼ同じであるため異なる点について説明する。異なるのは、直流電源に電圧変換回路80を有することである。電圧変換回路80で直流電源の電圧を変換し、更にPWM駆動を行うのが本実施例の特徴である。
ヒータ制御装置20は、電圧変換回路80で直流電源電圧を図11(a)に示す380Vから図11(b)に示す250Vへ変換する。電圧変換回路80として用いられるDC−DCコンバータや分圧回路では変換量が大きいほど損失も大きくなる。そこで、380Vから100Vへ変換するのではなく間の250Vとしている。このような回路は、DC380VからDC250Vへ変換する際の損失と、PWM駆動を行ったときに生じる損失との合計が、DC380VからDC100Vへ直接変換する際のDC−DCコンバータなどの損失よりも小さい場合に有用である。
ヒータ15は100Vで定格の消費電力となるものを用いる。ヒータ15と抵抗値50Ωのものを用いて説明を行う。交流電源が接続されている場合に消費電力(W)は、
P=V/R(W)=100/50=200(W)
となる。
直流電源で交流電源と同程度の消費電力とするには、
P=XV/R(W)
X=PR/V=200×50/250=0.16
(ここでXはデューティ駆動するための係数)
となり、16%デューティのパルス幅の駆動をすればよいことがわかる。実際のパルス波の例を図11(c)に示す。
ヒータ15としてガラス管ヒータなど輻射熱を用いると、直流電源での駆動時にパルス波のオフ間隔が長いと所定の温度に達しないことも考えられる。そのようなことを防止するためデューティ比を高めた方がよい。そのため、本実施例では電圧を電圧変換回路80を用いて少し下げた状態でPWM駆動を行い、電圧の変換効率及びヒータ15の輻射熱効果を高めた。変換する電圧値、デューティ比は適用するヒータ15や電気機器により異なるので適宜最適化するとよい。
以上、本発明の実施例として、直流電源の方が交流電源の場合よりも電圧が高い場合を想定して説明を行ったが、使用地域や使用条件により交流電源接続時に電圧が高い場合も考えられが、その場合でも本発明は実施できる。また、電源の数が直流と交流の2種類の場合を説明したが、適宜回路を修正すれば直流や交流がそれぞれ複数あるような3種類以上の電源や、ヒータ15の数を複数に増やした場合に対応することができることは明らかである。
また、ヒータ制御装置20を利用した電気機器として冷蔵庫に用いた場合を説明したが、ヒータを用いた電気機器に応用できることは明らかであり、例えば電気ストーブ、オーブンなど幅広い電気機器に用いることができる。
本発明は、ヒータの制御装置及びそれを用いた電気機器、特に好ましくは冷蔵庫に用いるヒータの制御装置に関する。
1 冷蔵庫(電気機器)
15 ヒータ
20 ヒータ制御装置
21 直流電源用プラグ
22 交流電源用プラグ
26 リレー
28 スイッチング素子(スイッチ部)
40 比較回路
44 比較器(電源判別部)
46 発振回路
49 ヒータON・OFF信号発生回路
50 ヒータ指令信号
51 電源判別信号
60 保護回路(ヒータ保護部)
68 比較器
69 FET状態判別信号
74 リレー駆動信号
75 スイッチ状態判断ブロック
76 XNORゲート
80 電圧変換回路

Claims (8)

  1. 交流電源と直流電源のいずれからも給電可能な電源部と、
    ヒータを動作可能状態とするためのヒータ制御指令部と、
    前記ヒータ制御指令部からのヒータ指令信号に基づいてヒータのオン・オフ状態を制御するスイッチ部と、
    前記スイッチ部の出力状態から制御の異常を検知しヒータへの電源を遮断するヒータ保護部と、
    を備えたヒータ制御装置。
  2. 交流電源、直流電源のいずれで動作しているのか判別する電源判別部をさらに備え、前記スイッチ部の制御を前記電源判別部の判別結果と前記ヒータ制御指令部からの出力に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載のヒータ制御装置。
  3. 直流電源の実効電圧が交流電源よりの実効電圧よりも高いことを特徴とする請求項1または2に記載のヒータ制御装置。
  4. 直流電源が給電されているときに前記スイッチ部をパルス幅変調駆動することを特徴とする請求項3に記載のヒータ制御装置。
  5. 前記ヒータ保護部は、前記スイッチ部の出力状態と、前記電源判別部の判別結果とによりヒータへの電源を遮断することを特徴とする請求項1から4に記載のヒータ制御装置。
  6. 前記ヒータ保護部は、前記スイッチ部の出力状態と、前記電源判別部の判別結果と、前記ヒータ制御指令部からの出力によりヒータへの電源を遮断することを特徴とする請求項5に記載のヒータ制御装置。
  7. 交流電源と直流電源のいずれからも給電可能な電源部と、
    交流電源、直流電源のいずれが接続されているか判別する電源判別部と、
    前記電源判別部の判別結果に基づいてヒータのオン・オフ状態を制御するスイッチ部と、
    前記スイッチ部の出力状態から制御の異常を検知し、少なくとも直流電源が給電されている場合にヒータへの電源を遮断するヒータ保護部と、
    を備えたヒータ制御装置。
  8. 請求項1から7に記載のヒータ制御装置を用いたことを特徴とする電気機器。
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