JP2013094198A - 留め針付き装身具用留め具 - Google Patents

留め針付き装身具用留め具 Download PDF

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Abstract

【課題】 留め針付き装身具の具備する留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、小型化を図ることができるとともに、使用者が簡便に留め針への着脱を行うことができ、かつ、故障も少ない留め針付き装身具用留め具を提供する。
【解決手段】 装身具用留め具1は、一側ケース21と他側ケース22とからなるハウジング2と、ガイド3と、係止球保持部41aと支柱部41bとから形成される一側部材41と他側部材42とからなる可動操作体4と、コイルスプリング5と、係止球6とから構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ピアス等の留め針付き装身具の留め具に関し、該装身具を着脱自在に着用者の身体又は衣服等に止着することのできる留め針付き装身具用留め具に関するものである。
従来、留め針付き装身具用留め具としては、様々な構造を有する物が提案されているところであるが、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持することによって該装身具を着脱自在に着用者の身体又は衣服等に止着することのできる留め針付き装身具用留め具が提案されているところである(例えば、特許文献1,2,及び3参照。)。
特許第4560588号公報 特許第4167703号公報 特許第4009596号公報
ところで、上記のような留め針付き装身具用留め具にあっては、まず、着用者が留め針付き装身具を着用した際の美観を損なわないように、可能な限り小型のものにすることが望ましい。とりわけ、該装身具の留め針を該留め具に止着した際には、図3から5に図示するように、該留め針を挿通する可動操作体がハウジングから突き出す格好になるため、該留め具にあっては縦方向の長さを短くするとともに、ハウジングから突き出す可動操作体の長さを短くすることが該装身具を着用した際の美観を損なわないという観点からは好適である。そこで、本発明が解決しようとする第一の課題は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、縦方向の長さを短くして小型化するとともに、該装身具の留め針を該留め具に止着した際にハウジングから突き出す可動操作体の長さを短くすることにより、着用者が留め針付き装身具を着用した際の美観を損なわない留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
また、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具にあっては、係止球を押圧するガイド部材がハウジングを構成する他側ケースの上部に置かれているだけだったため、とりわけ着用者が該装身具の着脱を行う際にハウジング内において所定の位置から外れて故障することがあった。そこで、本発明が解決しようとする第二の課題は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ガイド部材がハウジング内において所定の位置から外れて故障しないようにした留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
更に、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具にあっては、戴頭円錐形状のガイド部材の外周面とハウジングの内周面とが密接する構造であり、ハウジングもまた略戴頭円錐形状であったため、ハウジングの頂部に穿設される留め針挿入口の面積がいきおい狭いものとならざるを得なかった。そうすると、例えば、ピアスを着用者の耳朶に止着する際のように、着用者が手探りで該装身具を該留め具に止着する際には、着用者が該留め針挿入口を探索し難いという問題があった。そこで、本発明が解決しようとする第三の課題は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ハウジングの頂部に穿設する留め針挿入口の面積を広く設けることができる留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
そして、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具にあっては、ガイドの内周面を接触させることにより係止球を押圧しているところ、とりわけガイドの中心軸に対するガイドの内周面のテーパー角度が大きくなると、係止球に対する押圧力が微弱となり、係止球が留め針を挟持することができなくなってしまうことがあった。そこで、本発明が解決しようとする第四の課題は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ガイドがより強固に係止球を押圧することができるようにして、係止球が留め針をより強固に挟持することができるようにした留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
加えて、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具にあっては、ハウジング内に収納されており、かつ、可動操作体に巻き回されたコイルスプリングが係止球保持部の下面に当接して可動操作体を留め針挿入口方向に付勢しているところ、コイルスプリングがその付勢力により該係止球保持部を乗り越えて外れてしまうことがあり、特に係止球保持部を小型化しようとした際には顕著な問題となった。そこで、本発明が解決しようとする第五の課題は、留め針付き装身具の具備する留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、特に係止球保持部を小型化してもコイルスプリングが該係止球保持部を乗り越えて外れることがないようにした留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
最後に、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具にあっては、着用者が手で摘み難いため、該装身具に対する該留め具の着脱が行い難いという問題があり、特に該留め具の小型化を図る際には顕著な問題となった。そこで、本発明が解決しようとする第六の課題は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により保持する留め針付き装身具用留め具につき、着用者が留め針への該留め具の着脱を簡便に行うことができるようにした留め針付き装身具用留め具を提供することにある。
本発明は、上記の各課題を解決するために提案されたものであり、以下の構成を有するものである。以下では、本発明の構成を理解するのを補助するため、本願に添付した図面に表示した番号及び符号を併せて記載する。
本発明の第一から第三の課題を解決するため、請求項1に記載した留め針付き装身具用留め具1は、ハウジング2と、ガイド3と、可動操作体4と、コイルスプリング5と、係止球6とから構成されている。まず、ハウジング2は、一側ケース21と他側ケース22とを合体させて形成されている。一側ケース21は、有蓋筒状の部材であり、上面には留め針挿入口21aが穿設されているとともに、その開放された下面の周縁部にはガイド3に設けられた鍔部3cと他側ケース22に設けられた鍔部22aとを収容するための鍔部収容部21bが設けられている。他側ケース22は、有底筒状の部材であり、その上部の開放周縁部は外方向に屈曲して鍔部22aが形成されているとともに、その底部には可動操作体嵌入口22bが設けられている。次に、ガイド3は、上下端の開放された小径部3aと大径部3bとを有する載頭円錐形状の部材であり、該載頭円錐形状内周面はガイド3の中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、大径部3bの端部は外方向に屈曲して鍔部3cが形成されている。そして、可動操作体4は、一側部材41と他側部材42とを組み合わせて形成される。一側部材41は、係止球保持部41aと支柱部41bとから形成されているとともに、係止球保持部41aと支柱部41bとの間に段部41dが設けられており、一側部材の内部を留め針導入路41cが貫通している。係止球保持部41aは、載頭円錐形状の部材であり、その上面には留め針挿入口41a1が穿設されているとともに、その側面には相互に対向する位置関係の下で環状に配置されているとともに留め針導入路側には突出部41a3の設けられた係止球収容孔41a2が穿設されており、その外周面は該係止球保持部の中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しておりガイド3の内周面に当接する形状となっている。支柱部41bは、留め針Pを貫通させることができる程度の大きさを有する筒状の部材であり、その長さは他側部材42の支柱部42aの長さと同一ないし短いものとする。他側部材42は、一側部材41の支柱部41bを収容することができる程度の大きさを有する筒状の支柱部42aと、外側に鍔状に拡がった抓み片部42bとを有する。コイルスプリング5は、ハウジング2内に収容されるとともに、支柱部42aの外周面に巻き回されており、段部41dに当接して可動操作体4を留め針挿入口21a方向に付勢している。係止球6は、係止球収容孔41a2内にそれぞれ一個ずつ収容されている。
本発明の第四の課題を解決するため、請求項2に記載した留め針付き装身具用留め具は、請求項1に記載した留め針付き装身具用留め具1であって、ガイド3の内周面に凹凸を設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具である。
本発明の第五の課題を解決するため、請求項3に記載した留め針付き装身具用留め具は、請求項1又は2に記載した留め針付き装身具用留め具であって、前記係止球保持部41aに鍔部41a4を設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具である。
本発明の第五の課題を解決するため、請求項4に記載した留め針付き装身具用留め具は、請求項1又は2に記載した留め針付き装身具用留め具であって、段部41dとコイルスプリング5の上部との間に座金7を挿入することを特徴とする留め針付き装身具用留め具である。
本発明の第六の課題を解決するため、請求項5に記載した留め針付き装身具用留め具は、請求項1から4までの何れかに記載した留め針付き装身具用留め具であって、鍔部収容部21bに滑り止め用の切欠き21cを設けること、及び/又は抓み片部42bに滑り止め用の溝42cを設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具である。
請求項1に記載した本発明に係る留め針付き装身具用留め具は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。即ち、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具にあっては、前記ガイドの載頭円錐形状内周面は該ガイドの中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、かつ、前記係止球保持部の外周面は該係止球保持部の中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、該ガイドの内周面に当接する形状となっているところ、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具に比較して、本発明に係る留め針付き装身具用留め具の縦方向の長さを短くすることができるとともに、該留め針を挿通した際には可動操作体の僅かな押し込みによって係止球が該留め針を挟持することができることからハウジングから突き出す可動操作体の長さを短くすることができる。従って、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、縦方向の長さを短くして小型化するとともに、該装身具の留め針を該留め具に止着した際にハウジングから突き出す可動操作体の長さを短くすることにより、着用者が留め針付き装身具を着用した際の美観を損なわない留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第一の課題を解決することができるのである。
また、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具は、ガイドの大径部の端部が外方向に屈曲して鍔部が形成されているところ、ハウジングの他側ケースと併せてハウジングの一側ケースの周縁部に設けられた鍔部収容部内に収容されることにより、ガイドとハウジングとを結合させることができる。従って、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ガイド部材がハウジング内において所定の位置から外れて故障しないようにした留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第二の課題を解決することができるのである。
また、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具にあっては、一側ケースの形状が有蓋筒状に形成されているのに対して、ガイドは上下端の開放された載頭円錐形状の部材であることから、ガイドの外周面と一側ケースの内周面との間に間隔が設けられているため、一側ケースに穿設する留め針挿入口の面積を広くとることができる。従って、請求項1に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ハウジングの頂部に穿設する留め針挿入口の面積を広く設けることができる留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第三の課題を解決することができるのである。
請求項2に記載した本発明に係る留め針付き装身具用留め具は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。即ち、請求項2に記載した本発明に係る装身具用留め具は、前記ガイドの内周面に凹凸を設けるものであるから、該ガイドの有する係止球に対する押圧力を増大させることができる。従って、請求項2に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、ガイド部材がより強固に係止球を押圧することができるようにして、係止球が留め針をより強固に挟持することができるようにした留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第四の課題を解決することができるのである。
請求項3又は4に記載した本発明に係る留め針付き装身具用留め具は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。即ち、請求項3に記載した本発明に係る装身具用留め具は、前記係止球保持部に鍔部を設けるものであり、また、請求項4に記載した留め針付き装身具用留め具は、前記係止球保持部の段部とコイルスプリングの上部との間に座金を挿入するものであるところ、コイルスプリングが係止球保持部を乗り越えて外れてしまうことを防止することができる。従って、請求項3又は4に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の具備する留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具につき、特に係止球保持部を小型化してもコイルスプリングが該係止球保持部を乗り越えて外れないようにした留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第五の課題を解決することができるのである。
請求項5に記載した本発明に係る留め針付き装身具用留め具は、上記の通りの構成であるから、以下のような効果を奏することができる。即ち、請求項5に記載した本発明に係る装身具用留め具は、前記鍔部収容部に切欠きを設け、及び/又は前記抓み片部に溝を設けるものであるところ、着用者が指で抓んだ際に滑ってしまうことを防止することができる。従って、請求項5に記載した本発明に係る装身具用留め具は、留め針付き装身具の留め針を内蔵する複数の係止球により保持する留め針付き装身具用留め具につき、着用者が留め針への該留め具の着脱を簡便に行うことができるようにした留め針付き装身具用留め具を提供するという本発明が解決しようとする第六の課題を解決することができるのである。
本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具の分解構造斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る留め針付き装身具用留め具の分解構造斜視図である。 本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具に留め針を挿入する際の作用説明図である。 本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具に留め針を挿入した際の作用説明図である。 本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具を留め針から取り外す際の作用説明図である。
まず、本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具の構造及びその使用態様について添付図面に基づいて説明する。
本発明に係る留め針付き装身具用留め具1は、図1から5までに図示するように、ハウジング2と、ガイド3と、可動操作体4と、コイルスプリング5と、係止球6と、座金7とから構成されている。
ハウジング2は、図1から5までに図示するように、一側ケース21と他側ケース22とを合体させて形成されている。
一側ケース21は、図1から5までに図示するように、有蓋筒状の部材であり、上面に留め針Pを挿入するための留め針挿入口21aが穿設されているとともに、その開放された下面の周縁部にはガイド3に設けられた鍔部3aと他側ケース22に設けられた鍔部22aとを収容するための鍔部収容部21bが設けられている。尚、留め針挿入口21aの周囲は、留め針挿入口21aに向かって傾斜が付けられており、すり鉢状に形成されている。一側ケース21の形状が有蓋筒状に形成されているのに対して、ガイド3は上下端の開放された載頭円錐形状の部材であることから、ガイド3の外周面と一側ケース21の内周面との間に間隔が設けられていることから、一側ケース21に穿設する留め針挿入口21aの面積を広くとることができるため、着用者が手探りで留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1に止着する際には、着用者が留め針挿入口21aを探索し易くなり、好適である。一側ケース21の形状は、その小型化を図ることを目的とする場合には、図1に図示するように、有蓋円筒形状のものとするのが好適であり、また、着用者が留め針付き装身具に対する留め針付き装身具用留め具1の着脱を行う際の滑りを防止することを目的とする場合には、図2に図示するように、有蓋六角筒形状その他の有蓋多角筒形状のものとするのが好適である。尚、図2に図示するように、鍔部収容部21bに切欠き21cを設けることにより、着用者が留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1から取り外す際に鍔部収容部21bを抓んだ際の滑りを防止することができて、更に好適である。
次に、他側ケース22は、有底筒状の部材であり、図1から5までに図示するように、有底円筒形状のものとすることができるが、また、一側ケース21の形状と同様に、有底六角筒形状その他の有蓋多角筒形状のものとすることもできる。他側ケース22の上部の開放周縁部は外方向に屈曲して鍔部22aが形成されているとともに、その底部には可動操作体4を嵌入させる可動操作体嵌入口22bが設けられている。
ガイド3は、図1から5までに図示するように、上下端の開放された小径部3aと大径部3bとを有する載頭円錐形状の部材であり、該載頭円錐形状内周面は該ガイドの中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、大径部3bの端部は外方向に屈曲して鍔部3cが形成されている。鍔部22aと併せて鍔部3cを鍔部収容部21bに収容することにより、ガイド3をハウジング2に結合させることができる。従って、ガイド3の部材の厚みは、他側ケース22の部材の厚みと同一ないし薄いものとするのが、好適である。また、図2に図示するように、ガイド3の内周面を階段状に形成することあるいは梨地状に凹凸を形成することにより、ガイド3の係止球6に対する押圧力を高めることができ、更に好適である。
可動操作体4は、図1から5までに図示するように、一側部材41と他側部材42とを組み合わせて形成される。
一側部材41は、図1から5までに図示するように、係止球保持部41aと支柱部41bとから形成されているとともに、係止球保持部41aと支柱部41bとの間に段部41dが設けられており、一側部材41の内部を留め針導入路41cが貫通している。係止球保持部41aは、載頭円錐形状の部材であり、その上面には留め針挿入口41a1が穿設されているとともに、その側面には係止球6を保持するための係止球収容孔41a2が穿設されており、その外周面は係止球保持部41aの中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、ガイド3の内周面に当接する形状となっている。ガイド3の載頭円錐形状内周面はガイド3の中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、かつ、係止球保持部41aの外周面は係止球保持部41aの中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、ガイド3の内周面に当接する形状となっているところ、上記の従来技術に係る留め針付き装身具用留め具に比較して、本発明に係る留め針付き装身具用留め具1の縦方向の長さを短くすることができるとともに、留め針Pを挿通した際には可動操作体4の僅かな押し込みによって係止球6が留め針Pを挟持することができることからハウジング2から突き出す可動操作体4の長さを短くすることができ、好適である。尚、留め針挿入口41a1の周囲は、留め針挿入口41a1に向かって傾斜が付けられており、すり鉢状に形成されている。係止球収容孔41a2は、相互に対向する位置関係の下で環状に3箇所配置されており、留め針導入路41c側には係止球6が留め針導入路41cへと滑落することを防止するための突出部41a3が設けられている。支柱部41bは、留め針Pを貫通させることができる程度の大きさを有する筒状の部材であり、その長さは他側部材42の支柱部42aの長さと同一ないし短い部材である。
他側部材42は、図1から5までに図示するように、支柱部41bを収容することができる程度の大きさを有する筒状の支柱部42aと、着用者が着脱の際に抓む外側に鍔状に拡がった抓み片部42bとを有する。尚、図2に図示するように、抓み片部42bに縦方向に複数本の溝42cを設けることにより、着用者が留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1から取り外す際に抓み片部42bを抓んだ際の滑りを防止することができ、好適である。
コイルスプリング5は、図1から5までに図示するように、ハウジング2内に収容されているとともに、支柱部42aの外周面に巻き回されている。コイルスプリング5は、図1ではその上部が段部41dに当接しており、図2ではその上部が座金6を介して当接しているのに対して、その下部が他側部材22の底面に当接しているところ、可動操作体4を留め針挿入口21aの方向に押圧付勢している。尚、図1に図示するように、係止球保持部41aの下部に鍔部41a3を設けることにより、コイルスプリング5が段部41dを乗り越えて外れることを防止することができる。
係止球6は、図3から5までに図示するように、それぞれの係止球収容孔41a2内に一個ずつ収容されている。
座金7は、図2に図示するように、段部41dとコイルスプリング5の上部との間に挟み込まれており、コイルスプリング5が段部41dを乗り越えて外れることを防止することができる。とりわけ係止球保持部41aの下部に鍔部41a3を設けない場合に、有効である。
本発明に係る留め針付き装身具用留め具1をピアス用キャッチとして構成する場合には、ガイド3の載頭円錐形状内周面を該ガイドの中心軸に対して25度の同一のテーパー角度を有するものとし、かつ、係止球保持部41aの載頭円錐形状の外周面を係止球保持部41aの中心軸に対して25度の同一のテーパー角度を有するものとし、また、コイルスプリング5としては、線径0.25の鋼線製コイルばねを用いると、特に可動操作体4の僅かな押し込みによって係止球6が留め針Pを挟持することができ、好適である。
次に、本発明の一実施形態に係る留め針付き装身具用留め具の使用態様について添付図面に基づいて説明する。
留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1に止着する際には、図3に図示するように、まず、該留め針付き装身具の留め針Pを留め針挿入口21aから留め針付き装身具用留め具1内へと挿入する。そうすると、留め針Pが3個の係止球6の対面する中心位置に送り込まれることにより、3個の係止球6は係止球保持具41aの外方向に押し出されるようにして移動するともに、可動操作体4がコイルスプリング5の有する留め針挿入口21a方向への付勢力に対抗しながら、可動操作体嵌入口22b方向へと押し下げられる。
更に、図4に図示するように、留め針Pが留め針付き装身具用留め具1内の所定の位置まで挿入されて、その押し込み力が解除されることにより、コイルスプリング5の有する付勢力により、留め針挿入口21a方向へと押し上げられる。そうすると、3個の係止球6の一側球面がガイド3の内側面に当接して、係止球6が留め針導入路41c方向へと押し出されることにより、3個の係止球6の他側球面が留め針Pを圧接挟持することとなり、留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1に止着することができるのである。
また、図5に図示するように、留め針付き装身具を留め針付き装身具用留め具1から取り外す際には、まず、抓み片部42bを指先で摘んでコイルスプリング5の有する留め針挿入口21a方向への付勢力に対抗して、可動操作体嵌入口22bを通して可動操作体4をハウジング2内から外へと引き出す。そうすると、係止球保持部41aはガイド3の内周面と接触していたその外周面が引き離されることにより、その動きが制限されていた係止球6も係止球保持具41aの外方向に動くことができるようになり、係止球6の留め針Pに対する挟持状態が解除されるため、留め針Pを装身具用留め具1から容易に引き抜くことができるのである。
1 留め針付き装身具用留め具
2 ハウジング
21 一側ケース
21a 留め針挿入口
21b 鍔部収容部
21c 切欠き
22 他側ケース
22a 鍔部
22b 可動操作体嵌入口
3 ガイド
3a 小径部
3b 大径部
3c 鍔部
4 可動操作体
41 一側部材
41a 係止球保持部
41a1 留め針挿入口
41a2 係止球収容孔
41a3 突出部
41a4 鍔部
41b 支柱部
41c 留め針導入路
41d 段部
42 他側部材
42a 支柱部
42b 抓み片部
42c 溝
5 コイルスプリング
6 係止球
7 座金
P 留め針
コイルスプリング5は、図1から5までに図示するように、ハウジング2内に収容されているとともに、支柱部42aの外周面に巻き回されている。コイルスプリング5は、図1ではその上部が段部41dに当接しており、図2ではその上部が座金7を介して当接しているのに対して、その下部が他側部材22の底面に当接しているところ、可動操作体4を留め針挿入口21aの方向に押圧付勢している。尚、図1に図示するように、係止球保持部41aの下部に鍔部41a4を設けることにより、コイルスプリング5が段部41dを乗り越えて外れることを防止することができる。
座金7は、図2に図示するように、段部41dとコイルスプリング5の上部との間に挟み込まれており、コイルスプリング5が段部41dを乗り越えて外れることを防止することができる。とりわけ係止球保持部41aの下部に鍔部41a4を設けない場合に、有効である。

Claims (5)

  1. 留め針付き装身具の具備する留め針を内蔵する複数の係止球により挟持する留め針付き装身具用留め具であって、ハウジングと、ガイドと、可動操作体と、コイルスプリングと、係止球とから構成され、ハウジングは、一側ケースと他側ケースとを合体させて形成されており、一側ケースは、有蓋筒状の部材であり、上面には留め針挿入口が穿設されているとともに、その開放された下面の周縁部にはガイドに設けられた鍔部と他側ケースに設けられた鍔部とを収容するための鍔部収容部が設けられており、他側ケースは、有底筒状の部材であり、その上部の開放周縁部は外方向に屈曲して鍔部が形成されているとともに、その底部には可動操作体嵌入口が穿設されており、ガイドは、上下端の開放された小径部と大径部とを有する載頭円錐形状の部材であり、該載頭円錐形状内周面はガイドの中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しており、大径部の端部は外方向に屈曲して鍔部が形成されており、可動操作体は、一側部材と他側部材とを組み合わせて形成されており、一側部材は、係止球保持部と支柱部とから形成されているとともに、係止球保持部と支柱部との間に段部が設けられており、一側部材の内部を留め針導入路が貫通しており、係止球保持部は、載頭円錐形状の部材であり、その上面には留め針挿入口が穿設されているとともに、その側面には相互に対向する位置関係の下で環状に配置されているとともに留め針導入路側には突出部の設けられた係止球収容孔が穿設されており、その外周面は該係止球保持部の中心軸に対して21度から30度の範囲内にある同一のテーパー角度を有しておりガイドの内周面に当接する形状となっており、支柱部は、留め針を貫通させることができる程度の大きさを有する筒状の部材であり、その長さは他側部材の支柱部の長さと同一ないし短いものとし、他側部材は、一側部材の支柱部を収容することができる程度の大きさを有する筒状の支柱部と、外側に鍔状に拡がった抓み片部とを有しており、コイルスプリングは、ハウジング内に収容されるとともに、一側部材の支柱部の外周面に巻き回されており、係止球保持部の段部に当接して可動操作体を留め針挿入口方向に付勢しており、係止球は、係止球収容孔内にそれぞれ一個ずつ収容されていることを特徴とする留め針付き装身具用留め具。
  2. 請求項1に記載した留め針付き装身具用留め具であって、前記ガイドの内周面に凹凸を設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具。
  3. 請求項1又は2に記載した留め針付き装身具用留め具であって、前記係止球保持部に鍔部を設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具。
  4. 請求項1又は2に記載した留め針付き装身具用留め具であって、前記係止球保持部の段部と前記コイルスプリングの上部との間に座金を挿入することを特徴とする留め針付き装身具用留め具。
  5. 請求項1から4までの何れかに記載した留め針付き装身具用留め具であって、前記鍔部収容部に滑り止め用の切欠きを設け、及び/又は前記抓み片部に滑り止め用の溝を設けることを特徴とする留め針付き装身具用留め具。
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