以下、本発明の実施の形態の一例に係る画像形成システム(情報処理システムの一例)について説明する。
画像形成システムは、画像形成装置(情報処理装置の一例)と携帯端末(携帯型移動端末の一例)とで構成されている。
画像形成装置は、スキャナ機能、複写機能、プリンタとしての機能、ファクシミリ機能、データ通信機能、及びサーバ機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)である。スキャナ機能は、セットされた原稿の画像を読み取ってそれをHDD(Hard Disk Drive)などに蓄積する機能である。複写機能は、さらにそれを用紙などに印刷(プリント)する機能である。プリンタとしての機能は、PCなどの外部端末から印刷指示を受けるとその指示に基づいて用紙に印刷を行う機能である。ファクシミリ機能は、外部のファクシミリ装置などからファクシミリデータを受信してそれをHDDなどに蓄積する機能である。データ通信機能は、接続された外部機器との間でデータを送受信する機能である。サーバ機能は、複数のユーザでHDDなどに記憶したデータなどを共有可能にする機能である。
携帯端末は、例えば、電話機能、データ通信機能、及び情報記憶、閲覧、出力機能など、種々の機能を備えた、多機能型携帯電話機である。電話機能は、携帯電話網を介して他の電話機との間で音声通話を行う機能である。データ通信機能は、例えば携帯電話網やその他のネットワークを介して、他の装置との間でデータ通信を行う機能である。データ通信機能は、例えば、無線通信により行うことができる。情報記憶、閲覧、出力機能は、外部装置から送られた情報や、ユーザから入力された情報を記憶したり、記憶した情報を表示器に表示したり、外部装置へ送信したりすることを可能にする機能である。
画像形成装置と携帯端末とは、所定の無線通信プロトコルで互いに通信できる。画像形成装置と携帯端末とが互いの存在を認識できるように互いに通信可能な状態において、ユーザが画像形成装置と携帯端末とに対して所定の操作を行ったとき、画像形成装置と携帯端末との両者間の接続が確立され、画像形成装置と携帯端末とが互いにデータ通信可能に連携する。画像形成装置と携帯端末との接続を確立させる動作は、例えば、画像形成装置、携帯端末、及びそれらと通信可能なサーバのうちいずれかに設けられている接続制御装置により行われる。
例えば、携帯端末が画像形成装置パネルの隣に置かれた状態で、ユーザが2本の指で携帯端末の表示パネルと画像形成装置の表示パネルとに同一のサイン(手書き入力)を行うと、両表示パネルになされたサインが照合される。そして、両サインが一致したときには、自動的に、携帯端末と画像形成装置とが互いに所定の無線通信プロトコルで通信可能にひも付けされる。これにより、ユーザは、容易な操作を行うことにより、携帯端末と画像形成装置とを互いに通信可能に接続することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成システムを示すブロック図である。
図1に示されるように、画像形成システム501は、画像形成装置101と、携帯端末401とで構成されている。画像形成システム501において、画像形成装置101は、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させる接続制御装置としての動作を行う。換言すると、画像形成装置101は、画像形成装置101と携帯端末401との接続の確立を行う接続制御装置を備えている。
[携帯端末401の構成]
携帯端末401は、例えばいわゆるスマートフォン(多機能型携帯電話機)である。図1に示されるように、携帯端末401は、大まかに、CPU421と、記憶部423と、表示部431と、画面制御部441と、通信部451とを有している。携帯端末401は、ユーザが容易に把持可能なものである。
CPU421は、記憶部423や携帯端末401の各部などを用いて、携帯端末401の動作を制御する。記憶部423は、例えばROMやRAMなどのメモリである。記憶部423には、携帯端末401で実行される制御プログラム423aが記憶されている。CPU421は、制御プログラム423aを実行することにより、携帯端末401の動作の制御や、通信部451を利用した画像形成装置101との無線通信などを行う。
表示部431は、タッチパネルである。表示部431は、液晶ディスプレイ(LCD)である。表示部431は、操作位置検出部433を備えている。操作位置検出部433は、表示部431にユーザが接触したこと及びその接触位置(ユーザの操作位置)を検知する。操作位置検出部433は、例えば、表示部431上の、ユーザにより触れられている領域の重心位置をユーザの操作位置として検知する。ユーザが表示部431に触れたとき、その情報がCPU421に送られ、CPU421は、その情報に基づいて、携帯端末401の制御を行う。すなわち、ユーザは、表示部431に触れて操作を加えることで、携帯端末401の操作を行うことができる。
画面制御部441は、表示部431の表示を制御する。画面制御部441は、例えば、種々の案内画像や、携帯端末401の操作メニュー画面などを表示部431に表示する。
通信部451は、例えば所定の方式(例えば、Bluetooth(登録商標)など)による無線通信を、画像形成装置101との間で行うことができるように構成されている。通信部451は、後述のように画像形成装置101と携帯端末401との間で接続が確立している状態で、無線通信を行うことができる。接続が確立していない状態においては、両者間で種々のドキュメントなど、ユーザのデータの通信を行うことができない。
なお、携帯端末401には、上述の各部のほか、位置情報検出部が設けられていてもよい。位置情報検出部は、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用するGPS受信チップセットを用いたものである。この場合、携帯端末401は、位置情報検出部により、それ自身の位置について測位し、携帯端末401の位置データを得ることが可能である。
[画像形成装置101の構成]
図2は、画像形成装置101を示す斜視図である。図3は、画像形成装置101のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2に示すように、画像形成装置101は、給紙カセット13と、排紙トレイ15と、CPU21と、画像形成部30と、画像読取部40と、操作パネル111とを備える。CPU21は、画像形成装置101の動作を制御する。CPU21、画像形成部30、及び画像読取部40などは、画像形成装置101の筐体の内部に配置されている。
この画像形成装置101は、3つの給紙カセット13(給紙カセット13a,13b,13c)を有している。それぞれの給紙カセット13には、例えば、互いに異なるサイズの用紙(B5サイズ、A4サイズ、及びA3サイズなど)が装てんされている。給紙カセット13は、画像形成装置101の下部に、画像形成装置101の筐体に抜き差し可能に配置されている。各給紙カセット13に装てんされた用紙は、印字時に、1枚ずつ給紙カセット13から給紙され、画像形成部30に送られる。なお、給紙カセット13の数は3つに限られず、それより多くても少なくてもよい。
排紙トレイ15は、画像形成装置101の筐体のうち画像形成部30が収納されている部位の上方で画像読取部40が配置されている部位の下方に配置されている。排紙トレイ5には、画像形成部30により画像が形成された用紙が筐体の内部から排紙される。
画像形成部30は、大まかに、トナー像形成部(図示せず)と、用紙搬送部(図示せず)と、定着装置(図示せず)とを有している。画像形成部30は、例えば電子写真方式で用紙に画像を形成する。
用紙搬送部は、給紙ローラ、搬送ソーラ、及びそれらを駆動するモータなどで構成されている。用紙搬送部は、用紙を給紙カセット13から給紙して、画像形成装置101の筐体の内部で搬送する。また、用紙搬送部は、画像が形成された用紙を画像形成装置101の筐体から排紙トレイ15などに排出する。
定着装置は、加熱ローラ及び加圧ローラを有している。定着装置は、加熱ローラと加圧ローラとでトナー像が形成された用紙を挟みながら搬送し、その用紙に加熱及び加圧を行う。これにより、定着装置は、用紙に付着したトナーを溶融させて用紙に定着させ、用紙に画像を形成する。
画像読取部40は、画像形成装置101の筐体の上部に配置されている。画像読取部40は、ADF(Auto Document Feeder)41を有している。画像読取部40は、上述のスキャナ機能を実行する。画像読取部40は、透明な原稿台に配置された原稿をコンタクトイメージセンサにより走査して、それを画像データとして読み取る。また、画像読取部40は、原稿トレイにセットされた複数の原稿を1枚ずつADF41により順次取り込みながら、コンタクトイメージセンサにより原稿を読み取り、画像データとする。
画像読取部40により読み取られた画像は、CPU21により、仕上がり画像に変換される。CPU21は、生成した仕上がり画像を外部装置などに送信したり、仕上がり画像に基づいて画像形成部30により用紙に画像を形成したりできる。
操作パネル111は、画像形成装置101の上部前面(図2において正面)側に配置されている。操作パネル111には、ユーザにより押下操作可能な操作ボタンが配置されている。また、操作パネル111には、情報をユーザに表示する表示部131が配置されている。
図3に示されるように、本実施の形態において、画像形成装置101は、大まかに、画像形成装置本体(以下、本体ということがある。)11と、操作パネル111とに分かれている。操作パネル111は、本体11とは別個に、本体11から取り外して持ち運べるように構成されている。
図1に示されるように、本体11は、上述の各部のほか、記憶部23と、通信部51と、接続判断部(情報比較・解析部)71と、認証管理部81とを有している。
CPU21は、画像形成装置101の各部に、信号を送受可能に接続されている。CPU21は、記憶部23などに記憶された制御プログラム23aなどを実行することにより、画像形成装置101の種々の動作を制御する。
本体11において、記憶部23は、例えばROMやRAM、フラッシュメモリ、HDDなどである。記憶部23は、画像形成装置101に接続されている外部装置などから送られた印刷ジョブのデータや、画像読取部40で読み取った画像データなどを記憶する。また、記憶部23は、画像形成装置101の設定情報や、画像形成装置101の制御プログラム23aを記憶する。CPU21は、制御プログラム23aを読み込んで、制御プログラム23aを実行することで、画像形成装置101の種々の制御動作を実行できる。
通信部51は、例えば所定の方式による無線通信を携帯端末401との間で行うことができるように構成されている。通信部51は、例えばBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に基づいて、携帯端末401の通信部451との間で無線通信可能である。このとき、通信部51は、後述のように携帯端末401と画像形成装置101との間で接続が確立している状態において、データ(文書データ、画像データなど)の通信を行うことができる。接続が確立していない状態においては、両者間でデータの通信を行うことができない。
また、通信部51は、後述のように、操作パネル111の通信部151との間でも無線通信可能である。これにより、操作パネル111を通じて、画像形成装置101の操作が可能となっている。
接続判断部71は、後述するように、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立するか否かを判断する。CPU21及び通信部51は、接続判断部71の判断に応じて、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立する。
接続判断部71は、MFP操作情報(第1の操作情報の一例)73と、端末操作情報(第2の操作情報の一例)75とを記憶し、管理する。これらの操作情報73,75の情報そのものは、記憶部23に記憶されていてもよい。これらの情報は、後述するように、画像形成装置101及び携帯端末401が接続確立動作を行っているときに、接続判断部71により取得され、記憶される。
なお、MFP操作情報73は、操作パネル111のタッチパネル上(表示部131上)の、ユーザによる操作入力が行われた位置に関する情報である。また、端末操作情報75は、携帯端末401のタッチパネル上(表示部431上)の、ユーザによる操作入力が行われた位置に関する情報である。
認証管理部81は、画像形成装置101について、ユーザ認証を行う。ユーザ認証は、画像形成装置101を利用するユーザを識別し、認証するジョブである。ユーザは、ユーザ認証による認証を経て、画像形成装置101にログインし、画像形成装置101を利用することができる。ユーザ認証の詳細については、後述する。
操作パネル111は、表示部131のほか、制御部(CPU)121と、記憶部123と、データ入出力部127と、通信部151とを有している。
表示部131は、タッチパネルである。表示部131は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)である。表示部131は、ユーザに案内画面を表示したり、操作ボタンを表示してユーザからのタッチ操作を受け付けたりする。表示部131は、操作位置検出部133を有している。操作位置検出部133は、表示部131にユーザが接触したこと及びその接触位置(ユーザの操作位置)を検知する。操作位置検出部133は、例えば、表示部131上の、ユーザにより触れられている領域の重心位置をユーザの操作位置として検知する。ユーザが表示部131に触れたとき、その情報が制御部121に送られ、制御部121は、その情報に基づいて、操作パネル111の制御を行う。すなわち、ユーザは、表示部131に触れて操作を加えることで、操作パネル111の操作を行うことができる。
制御部121は、例えばCPUを用いて構成されている。制御部121は、操作パネル111の制御を行うとともに、表示部131の表示を制御する。制御部121は、表示部131に表示する画像を取得する処理を行う。すなわち、制御部121は、例えば予め用意されて記憶部123などに記憶されている表示画像を読み込み、表示部131に表示したり、表示画像を生成して表示部131に表示したりする。
記憶部123は、例えばROMやRAM、フラッシュメモリなどである。記憶部123には、例えば、操作パネル111の制御に用いられる制御プログラム123aや種々の設定値などが記憶されている。制御部121は、記憶部123から制御プログラム123aを読み出して、操作パネル111の制御を行う。
データ入出力部127は、例えば、USB(Universal Serial Bus)インターフェイスや、種々の規格のメモリーカードなどの記憶媒体のインターフェイスである。データ入出力部127を介して、操作パネル111に外部機器や外部の記憶媒体などを接続し、操作パネル111で外部機器などからのデータを読み込んだりすることができる。なお、データ入出力部127を介して、本体11に接続できるように構成されていてもよい。
通信部151は、例えば所定の方式による無線通信を本体11の通信部51との間で行うことができるように構成されている。通信部151は、例えばBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に基づいて、通信部51との間で無線通信可能である。
本実施の形態において、本体11と操作パネル111とは、それぞれの通信部51,151同士が互いに無線通信可能であることにより、互いに信号を送受可能に接続されている。
操作パネル111は、表示部131等がユーザにより操作されると、その操作に応じた操作信号又は所定のコマンドを、通信部51,151を経由して、本体11のCPU21に送信する。CPU21は、操作パネル111から操作信号が送られたり、画像形成装置101に接続されている外部機器などから操作コマンドが送信されたりすると、それらに応じて所定の制御プログラム23aを実行する。操作パネル111に加えられたユーザの操作に応じて、信号が操作パネル111から本体11に送られることで、画像形成装置101でユーザの操作に基づく動作が行われる。すなわち、ユーザは、表示部131などに操作を行うことにより、画像形成装置101に種々の動作を実行させることができる。
また、表示部131は、情報ディスプレイとしても用いられる。例えば、本体11から画像形成装置101のステータスに関する情報などが操作パネル111に送られると、その情報に基づいて操作パネル111が表示部131に表示を行う。これにより、ユーザに、画像形成装置101に関する情報などを通知することができる。
ここで、認証管理部81は、例えば次のように画像形成装置101についてのユーザ認証を行う。
ユーザ認証では、例えば記憶部23に記憶されている認証データベース(図示せず)が用いられる。認証データベースには、ユーザ認証可能なユーザの情報とそのユーザの認証に必要な認証情報とが対応付けられて記録されている。認証情報は、例えばユーザ毎に設定された認証パスワードである。認証データベースには、各ユーザについて実行を許可する機能に関する情報が、そのユーザに対応付けて記録されている。
ユーザ認証は、例えば、次に示すようにして行われる。すなわち、まず、ユーザに、ユーザ認証画面が提示される。ユーザ認証画面は、表示部131に表示される。ユーザは、操作パネル111を操作し、画像形成装置101にそのユーザの情報(例えば、アカウント名など)とパスワードとを入力する。操作パネル111にこれらの情報が入力されると、CPU21は、認証データベースを参照し、入力されたデータに基づいて、そのユーザの認証可否を判断する。認証可能であれば、CPU21は、そのユーザについて認証成立とし、認証が成立した認証ユーザについて実行を許可されている機能を実行可能とする。このとき、認証ユーザは画像形成装置101にログインした状態になる。これにより、画像形成装置101は、画像形成装置101を用いるユーザを識別できる。
ユーザ認証を行ってユーザを識別することで、表示部131の表示や利用可能な機能などを認証されたユーザに適合するものにして、画像形成装置101の利便性を高められる。また、認証されたユーザが画像形成装置101の近くにいるときに、他のユーザの目に触れないようにして印刷物を出力できるなど、高いセキュリティ効果が得られる。
画像形成装置101において、CPU21は、ユーザ認証により識別したユーザに応じて、画像形成装置101の機能についてのユーザの使用権限を管理する。使用権限の管理が行われることで、ユーザ毎に、所定の機能の使用を制限することができ、高いセキュリティ効果が得られる。
なお、ユーザ認証の方式は上記に限られるものではなく、公知の方法を適宜採用することができる。認証情報の参照先や認証を行う主体などは、上記のものとは異なっていてもよい。例えば、画像形成装置101自身がユーザ認証を行うための認証情報を保有しており、画像形成装置101がユーザからの認証要求を受け付けて、認証情報に基づいて、そのユーザを認証してもよい。また、例えば接触式・非接触式のIDカードを用いたカード認証方式や、ユーザの指紋情報や静脈情報などを利用した生体認証方式などを採用し、ユーザにアカウント名などの情報やパスワードの入力を要求しないようにしてもよい。認証データベースは、画像形成システム501を構成するサーバ(図示せず)などで管理されていてもよい。
[画像形成装置101と通信端末401との接続確立動作]
本実施の形態において、画像形成装置101は、画像形成装置101と携帯端末401とにユーザにより所定の操作が行われることで、携帯端末401との接続を確立させる。このように画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立されると、両者間で種々のデータを無線通信により送受信したり、一方の装置から相手の装置を制御したり、様々な利便性の高い機能が実行可能になる。換言すると、無線通信に先立って、接続確立動作が行われることで、携帯端末401と画像形成装置101との間で接続が確立される。この動作は、例えば、画像形成装置101側ではCPU21などが制御を行い、携帯端末401側ではCPU421などが制御を行うことで、実現される。
以下、上述の接続の確立動作を経て行われる動作のうち、携帯端末401内に記憶されているデータを画像形成装置101に送信し、画像形成装置101でそのデータについて印刷を行う機能を行う場合の例について説明する。このような機能を、携帯端末401を用いたタッチアンドプリント機能ということがある。
図4は、接続確立動作を実行しているときに行われる操作の一例を説明する第1の図である。図5は、接続確立動作を実行しているときに行われる操作の一例を説明する第2の図である。図6は、接続確立動作を実行しているときに行われる操作の一例を説明する第3の図である。
上記機能を実行したいユーザは、ステップS11において、携帯端末401を操作し、画像形成装置101で印刷させたいデータ(文書など)を選択する。このとき、図4に示されているように、携帯端末401の表示部431には、画像形成装置101などの情報機器とはまだ接続が確立していない状態を示す表示(「情報機器接続待ち」)と、携帯端末401内にあり、印刷対象となるデータをユーザに指定させるための表示とがなされる。
印刷対象となるデータを選択する操作が行われると、ステップS12において、携帯端末401は、表示部431に、画像形成装置101側を接続待ち状態とすることをユーザに指示する旨の表示を行う。携帯端末401は、画像形成装置101と通信を行い、画像形成装置101側が接続待ち状態となったことを検知するまで待機する。なお、先に画像形成装置101が接続待ち状態とされており、これを携帯端末401が検知できたときには、ステップS12は行われず、そのままステップS13に移ればよい。
画像形成装置101が接続待ち状態となったことが検知されたら、ステップS13において、携帯端末401の表示部431には、ユーザに、この後に行わせる所定の操作の準備を促す表示を行う。表示部431には、例えば「OK」との操作ボタン(タッチ操作により押下されるもの)が表示されている。ユーザが、上記準備ができたときにこの操作ボタンを押下することで、次のステップS14における実際の所定の操作の入力が行えるように構成されている。なお、ステップS13の表示を行ってから所定期間が経過したことをもって、次のステップS14に移るようにしてもよい。
ステップS13で「OK」が操作されると、ステップS14に進む。
ステップS14において、携帯端末401及び画像形成装置101は、ユーザの操作入力を受け付ける。ユーザは、携帯端末401及び画像形成装置101の操作パネル111のそれぞれに対して、互いに同様の操作を行う。携帯端末401及び画像形成装置101のそれぞれへの操作の内容が両者間で一致したら、画像形成装置101は、携帯端末401との接続を確立させる。ここで、ユーザが行う操作入力とは、例えば、いわゆる(タッチパネルへの)手書き入力によって行う文字又は図形などの入力である。
ステップS14の段階では、携帯端末401の表示部431には、接続を確立する対象となる情報機器の接続待ちである状態を示す表示のほか、ユーザの手書き入力を受け付ける入力エリア435が表示される(接続画面)。他方、画像形成装置101の操作パネル111の表示部131には、接続を確立する対象となる携帯端末の接続待ちである状態を示す情報のほか、ユーザの手書き入力を受け付ける入力エリア135が表示される(接続画面)。入力エリア435は、携帯端末401の表示部431の全幅にわたって表示されるのに対し、入力エリア135は、操作パネル111の表示部111のうち、操作パネル111の外縁に比較的近い位置、すなわち本実施の形態では表示部111の上方に表示される。
携帯端末401及び操作パネル111にそれぞれ入力エリア435,135を含む接続画面が表示されると、ユーザは、操作パネル111に携帯端末401を近づける。このとき、ユーザは、操作パネル111の上縁に、携帯端末401を寝かせて(横方向に)近づけ、携帯端末401を操作パネル111に隣接させる。これにより、入力エリア135と入力エリア435とが近い位置に並ぶ。
ユーザは、携帯端末401と操作パネル111とを並べた状態で、接続画面の入力エリア135,435の両方に、略同時に、共に略同一内容の入力を行う。ここでは、例えば、「OK」という文字の手書き入力が行われる場合を想定する。このとき、ユーザは、手900の親指901で、入力エリア135に、「OK」の文字951の入力を行う。また、ユーザは、人差し指902により、入力エリア435に、「OK」の文字952の入力を行う。
このように入力が行われると、携帯端末401からはユーザの操作情報が画像形成装置101に送られ、これが画像形成装置101において操作パネル111へのユーザの操作情報と比較される。すなわち、接続判断部71は、操作パネル111についてのユーザの操作情報をMFP操作情報73として記憶し、携帯端末401についてのユーザの操作情報を端末操作情報75として記憶する。そして、接続判断部71は、MFP操作情報73と端末操作情報75とを比較し、両者が一致しているか否かの判断を行う。
ここで、操作情報には、例えば、表示部131,431中のユーザがタッチした位置(座標などで示される位置)の推移を示す軌跡情報や、時刻情報などが含まれる。CPU21,421などは、操作情報により、どのような文字や図形が表示部131,431に手書き入力されたかを解釈することができる。
なお、両情報73,75が互いに若干異なるものであっても、ある程度一致している(両者が一定の類似度を有している)と判断されれば、接続判断部71は、両者は一致していると判断してもよい。両者が一致していると判断されると、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させる処理が行われる。
なお、ステップS14の操作は、操作パネル111を本体11から取り外し、例えば平坦な机などの上に置いた状態で、行うことができる。これにより、操作パネル111と携帯端末401とを隣接させたまま、容易に操作を行うことができる。
ステップS14の操作が行われると、ステップS15に進む。
ステップS15では、携帯端末401の表示部431には、画像形成装置101との接続が成功した(接続が確立した)旨の表示と、画像形成装置101(情報機器)が接続中である旨の表示とが行われる。
このように接続が確立されると、その後、携帯端末401内に記憶されているデータの画像形成装置101への転送が行われる。すなわち、ステップS16として、印刷文書の転送が開始される。ここで印刷文書とは、ステップS11において印刷対象のものとして指定されたデータをいう。表示部431には、例えば、印刷文書を転送中であることを示す表示と、転送の進ちょく状況を示すプログレスバーとが表示される。なお、同様の表示が操作パネル111の表示部131などに行われるようにしてもよい。
ステップS17において、印刷文書の転送が完了すると、表示部431には、その旨の表示が行われる。また、印刷文書の転送が完了すると、画像形成装置101において、転送された印刷文書について、画像形成動作(印刷動作)が行われる。これにより、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させて転送したデータの印刷が行われるまでの一連の動作が終了する。
図7は、タッチアンドプリント機能とそのとき行われる接続確立動作の大まかな流れを示すシーケンス図である。
タッチアンドプリント機能は、ユーザの操作に応じて、画像形成装置101と携帯端末401との間で行われる。このうち、接続確立動作では、画像形成装置101の接続判断部71に、画像形成装置101側で得られたMFP操作情報73と携帯端末401側で得られた端末操作情報75とが送られて、接続判断部71で画像形成装置101と携帯端末401とが対応するものであるか否かが判断される。図7では、画像形成装置101と接続判断部71とが分けられて示されているが、これは、画像形成装置101側で得られたMFP操作情報73が接続判断部71で処理されることを説明するためである。
図7に示されるように、タッチアンドプリント機能では、次のような順番でユーザの操作が行われる。すなわち、ステップS21において、ユーザは、画像形成装置101の動作モードを印刷指示接続待ちモード(以下、接続待ち状態ということがある。)にする。ユーザは、所定の操作を行うことで、動作モードを変更可能である。
ステップS22において、ユーザは、携帯端末401を操作し、携帯端末401の動作モードを、画像形成装置接続待ちモード(以下、接続待ち状態ということがある。)にする。また、このとき、ユーザは、携帯端末401を操作し、印刷対象文書(送信ファイル)の指定を行う。印刷対象文書としては、ユーザが、画像形成装置101から出力させたいと考えるものが指定される。
ステップS21,S22で、タッチアンドプリント機能の準備が行われると、接続確立動作が開始される。
ステップS23において、ユーザは、携帯端末401と操作パネル111とを並べて、入力準備を行う。
ステップS24において、ユーザは、携帯端末401と操作パネル111とに対して、操作入力を行う。
操作入力が行われると、後述するように、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立され、接続確立前に行うことができなかったファイルの転送が可能となる。タッチアンドプリント動作の準備において指定された印刷対象文書が携帯端末401から画像形成装置101に送信される。そして、画像形成装置101は、受信した印刷対象文書について、印刷を行う。
このように印刷が行われることで、ステップS25において、ユーザは、印刷対象文書についての印刷物を受け取ることができる。
タッチアンドプリント機能は、ユーザの操作に応じて、画像形成装置101と、携帯端末401と、画像形成装置101の内部の接続判断部71とのそれぞれが、次のように処理を行うことで実現されている。これらの処理は、画像形成装置101のCPU21や、携帯端末401のCPU421の制御の下で、画像形成装置101の各部や携帯端末401の各部が動作することで、行われる。
すなわち、図7に示されるように、ステップS31において、画像形成装置101のCPU21は、ユーザによるステップS21に示される操作に応じて、画像形成装置101の動作モードを接続待ち状態にする。このとき、CPU21は、画像形成装置101に関する所定の種類の情報を、接続判断部71に送信する。例えば、画像形成装置101に固有に付与された端末IDと、画像形成装置101が接続待ち状態であることを示す情報とが送信される。
ステップS33において、画像形成装置101のCPU21は、表示部131に接続画面を表示する。なお、接続画面は、携帯端末401も接続待ち状態になっていることが検知されてから表示されてもよい。
ステップS35において、接続判断部71では、CPU21による制御の下、画像形成装置101から送信された情報を取得し、記憶する。これらの情報は、例えば、MFP操作情報73の記録に用いられる。
他方、ステップS37において、携帯端末401のCPU421は、ユーザによるステップS22に示される操作に応じて、携帯端末401の動作モードを接続待ち状態にする。このとき、CPU421は、携帯端末401に関する所定の種類の情報を、画像形成装置101の接続判断部71に送信する。例えば、携帯端末401に固有に付与された端末IDと、携帯端末401が接続待ち状態であることを示す情報と位置情報とが送信される。
ステップS38において、携帯端末401のCPU421は、表示部131に接続画面を表示する。なお、接続画面は、画像形成装置101も接続待ち状態になっていることが検知されてから表示されてもよい。
ステップS39において、接続判断部71では、CPU21による制御の下、携帯端末401から送信された情報を取得し、記憶する。
なお、ステップS31からステップS35までの処理と、ステップS37からステップS39までの処理とは、ユーザにより画像形成装置101と携帯端末401とのいずれが先に接続待ち状態にされるかによって、順番が前後してもよい。
画像形成装置101と携帯端末401とがそれぞれ接続待ち状態になると、ユーザにより、操作入力が実行される(ステップS23、ステップS24)。
ステップS41において、画像形成装置101側では、ユーザの操作に対応するMFP操作情報73が操作パネル111で得られ、これが接続判断部71に送信される。
ステップS43において、携帯端末40側では、ユーザの操作に対応する端末操作情報75が得られ、これが接続判断部71に送信される。
ステップS45において、接続判断部71は、MFP操作情報73と端末操作情報75とを記憶する。
ステップS50において、接続判断部71は、画像形成装置101との接続を確立させる対象となる携帯端末(接続対象端末)の検索を開始する。なお、携帯端末の検索は、例えば、MFP操作情報73及び端末操作情報75の一方又は両方が最後に記憶されてから所定時間後に行われるようにしてもよいし、任意のタイミングで行われてもよい。また、画像形成装置101や携帯端末401から送信された検索を求める指示が接続判断部71に受信されたときに行われるようにしてもよい。
ステップS61において、接続判断部71は、端末の検索を行う。CPU21は、操作情報73,75のサーチを行い、画像形成装置101で行われた操作と同一の操作が行われたとみられる携帯端末401を特定する。換言すると、接続判断部71は、操作情報73,75を互いに比較し、操作パネル111と携帯端末とのそれぞれへのユーザによる操作入力が互いに対応するものであるか否かを判断する。
携帯端末401が特定されると、ステップS63において、接続判断部71から画像形成装置101と携帯端末401とのそれぞれに又は一方に対して、接続許可情報が通知される。
ステップS65において、接続判断部71から画像形成装置101側には、接続を許可する旨の情報と、接続が許可される相手の端末のIDとして、携帯端末401の端末IDが送信される。これにより、画像形成装置101は、携帯端末401と接続を確立する。すなわち、画像形成装置101に、携帯端末401が通信可能なものとして登録され、互いに無線通信可能になる。
ステップS67において、画像形成装置101のCPU21は、携帯端末401に、接続が確立した旨の通知を行う。
ステップS69において、携帯端末401のCPU421は、画像形成装置101に対し、印刷対象文書のデータを送信する。印刷対象文書のデータは、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立されたことで、無線通信により、送信可能となる。画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立されるまで、文書データの送受信は行うことができないように、ユーザの権限は制御されている。換言すると、接続が確立されるまでは、文書データの送受信操作は禁止されている。接続が確立されると、無線通信が可能になるとともに、文書データを送受信するのに必要な権限がユーザに付与される。この制御は、例えば、CPU21などにより行われる。
ステップS71において、画像形成装置101のCPU21は、受信した印刷対象文書のデータに基づいて、印刷を行う。これにより、タッチアンドプリント動作が終了し、ユーザが印刷物を受け取ることが可能になる。
なお、ユーザによる印刷対象文書の指定操作は、接続確立動作が行われた後、すなわち画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立した後に行われるようにしてもよい。携帯端末401は、画像形成装置1よりも早い時期に、接続待ち状態へされるようにしてもよい。
ここで、上述のような一連の接続確立動作に伴って、携帯端末401に関する端末IDなどに基づいて、画像形成装置101におけるユーザ認証を行うようにしてもよい。これは、次のような構成によって行うことができる。すなわち、認証データベースには、予め、画像形成装置101で認証可能なユーザに関連付けて、そのユーザが使用する携帯端末401の端末IDなどが記録されている。画像形成装置101と携帯端末401との間で接続確立動作が行われて、接続が確立された携帯端末401の端末IDが送られると、CPU21は、その端末IDに対応するユーザについて、ユーザ認証を行う。これにより、ユーザは、別途パスワードなどを登録することなく、容易な操作を行うだけでユーザ認証を行うことができる。なお、画像形成装置101は、認証が確立したとき、携帯端末401の端末IDに基づいてユーザ認証を行おうとするユーザを判別し、対応するパスワードの入力のみをユーザに求めるようにしてもよい。また、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立されたか否かに加えて、ユーザ認証が行われたか否かに応じて、文書データの送受信に関する権限が制御されるようにしてもよい。
[接続確立動作が行われるときの各装置の具体的な動作の説明]
図8は、接続確立動作の実行時に画像形成システム501で行われる処理を示す第1のフローチャートである。
接続確立動作が実行されると、携帯端末401側と画像形成装置101側とでそれぞれ、操作情報が取得される。図8においては、主に、端末操作情報75が取得されるまでの携帯端末401側における処理が示されている。
すなわち、ステップS111において、携帯端末401のCPU421は、携帯端末401が画像形成装置101などの情報装置との接続待ち状態となったか否かを確認する。接続待ち状態となれば、次のステップS112の処理に進む。
ステップS112において、CPU421は、画像形成装置101との接続が確立されたときに画像形成装置101に送信する送信ファイルが指定されたか否かを確認する。CPU421は、例えば上述のようにしてユーザに所定の画面を提示し、ユーザに送信ファイルの選択を促したうえで、ユーザによる送信ファイルの選択を受け付けることで行われる。
ステップS112で送信ファイルが指定されると、ステップS113において、ユーザは、携帯端末401を操作パネル111の隣にセットする。すなわち、携帯端末401は、操作パネル111の表示部131に隣接するようにして配置し、この後の携帯端末401及び操作パネル111へのユーザの入力操作が容易に行えるようにする。なお、このとき、携帯端末401及び操作パネル111の一方又は両方が、携帯端末401と操作パネル111とが所定の態様で互いに近接する位置に配置されているか否かを検知できるように構成されていてもよい。これは、例えば、携帯端末401及び操作パネル111の一方又は両方に、種々の方式のセンサを設けることなどにより行うことができる。
携帯端末401が操作パネル111の隣にセットされると、ユーザによる所定の入力操作が行われる。ステップS114において、CPU421は、携帯端末401の表示部431に行われたユーザの操作入力が完了したか否かを判断する。操作入力が完了した場合には、次の処理に進む。
ステップS114において操作入力が完了したと判断したときは、ステップS115において、CPU421は、画像形成装置101にその操作入力に関する端末操作情報75を送信する。端末操作情報75は、画像形成装置101の本体11に対して送信される。
図9は、接続確立動作の実行時に画像形成システム501で行われる処理を示す第2のフローチャートである。
図9においては、主に、画像形成装置101側における、MFP操作情報73が取得され、操作情報73,75が接続判断部71により取得されるまでの処理が示されている。MFP操作情報73の取得は、主に画像形成装置101のCPU21の制御に基づいて各部が機能することで行われるものとして説明するが、これに限られない。例えば、MFP操作情報73が本体11に送信されるまでの動作は、主に操作パネル111の制御部121の制御に基づいて行われるようにしてもよい。
すなわち、ステップS121において、画像形成装置101のCPU21は、画像形成装置101が携帯端末401などの携帯端末との接続待ち状態となったか否かを確認する。接続待ち状態となれば、次のステップS122の処理に進む。
接続待ち状態となったら、上述のように、操作パネル111の隣に携帯端末401が配置され、ユーザによる操作入力が行われる。ステップS122において、CPU21は、操作パネル111の表示部131に行われたユーザの操作入力が完了したか否かを判断する。操作入力が完了した場合には、次の処理に進む。
ステップS122において操作入力が完了したと判断したときは、ステップS123において、操作パネル111の制御部121は、画像形成装置101の本体11に対して、その操作入力に関するMFP操作情報73を送信する。なお、上述のように、携帯端末401への操作入力と操作パネル111への操作入力は略同時に行われ、操作情報73,75の本体11への送信も略同時期に行われる。
操作情報73,75(データ)が本体11に送信されると、ステップS124において、CPU21は、それらのデータを受信する。受信された操作情報73,75は、接続判断部71に記憶される。
ステップS125において、CPU21は、操作情報73,75のデータ受信が完了したか否かを検知する。データ受信が完了したら、次図に記載の処理に進む。
図10は、接続確立動作の実行時に画像形成システム501で行われる処理を示す第3のフローチャートである。
図10においては、操作情報73,75に基づいて携帯端末401と画像形成装置101との接続が確立され、送信ファイルのデータ(印字データ)が印字(印刷)されるまでの処理が示されている。
ステップS131において、接続判断部71は、CPU21の制御の下、受信したデータの比較、すなわち操作情報73,75の比較を開始する。本実施の形態において、操作情報73,75は、それぞれ、表示部131,431において、ユーザの操作位置(ユーザが接触した位置)が移動した軌跡を示す情報が含まれる。すなわち、MFP操作情報73には、操作パネル111の表示部131のタッチパネル上におけるユーザによる操作入力が行われた位置の情報を一定周期でサンプリングして得られる移動軌跡情報が含まれる。また、端末操作情報75には、携帯端末401の表示部431のタッチパネル上におけるユーザによる操作入力が行われた位置の情報を一定周期でサンプリングして得られる移動軌跡情報が含まれる。接続判断部71は、操作パネル111と携帯端末401とのそれぞれになされた操作入力について、操作位置の移動軌跡を比較する。
ステップS132において、接続判断部71は、CPU21の制御の下、操作情報73,75が互いに一致するものであるか否かを判断する。すなわち、接続判断部71は、ユーザによる画像形成装置101に対する操作入力と携帯端末401に対する操作入力とが互いに対応するものであるか否かの判断を行う。ここで、「操作情報73,75が一致すること」には、両者が完全に一致する場合のみだけでなく、両者の類似度が所定の程度よりも高い場合も含まれる。すなわち、操作情報73,75が互いに若干異なるものであっても、異なる点が単に操作のぶれなど誤差などによるものであって互いに同じものを示していると判断できる場合がある。このような場合には、操作情報73,75は互いに一致する、すなわちユーザの操作は互いに対応する同一のものであると判断できる。
ステップS132において一致していないときには、ステップS133において、CPU21は、データの再入力を行うか否かを決定する。データの再入力を行う場合には、ステップS132の処理に戻る。他方、データの再入力を行わない場合には、一連の処理を終了する。この場合、画像形成装置101と携帯端末401との接続は確立されないことになり、そのため、タッチアンドプリント機能も中断され、送信ファイルの印刷が行われないことになる。
ステップS132において一致しているときには、接続判断部71は、画像形成装置101と携帯端末401とは互いに無線接続を確立できるものと判断する。ステップS134において、CPU21は、画像形成装置101と携帯端末401との無線接続を確立させる。
画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立されると、ステップS135において、印字データの受信処理が行われる。印字データの受信処理は、接続確立動作に先だって設定されていた、タッチアンドプリント機能の実行時に行われる処理である。印字データの受信処理は、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立される前には実行することが禁止されていた機能であって、接続が確立されてデータの送受信が行えるようになることにより、実行可能となる。換言すると、CPU21は、接続が確立されたとき、接続確立以前には実行することが禁止されていた印字データの受信処理の実行を許可する。
図11は、印字データ受信処理を示すフローチャートである。
ステップS141において、画像形成装置101側では、CPU21が、通信完了レポートを携帯端末401に送信する。
ステップS142において、携帯端末401側では、CPU421が、画像形成装置101から送信された通信完了レポートを受信する。
通信完了レポートを受信すると、ステップS143において、CPU421は、印字データを画像形成装置101に送信する。予め指定されていた送信ファイルのデータが、印字データとして、携帯端末401から画像形成装置101に送信される。
画像形成装置101側では、CPU21が、携帯端末401から送信された印字データを受信する。ステップS144において、CPU21は、印字データの受信が完了したことを確認する。印字データの受信が完了したら、図10の処理に戻る。
図10に戻って、ステップS136において、CPU21は、受信した印字データに基づいて、データの印刷(印字)を実行させる。これにより、携帯端末401に記憶されている、携帯端末401で指定されたデータについて、印刷物が出力される。
このように、本実施の形態においては、接続判断部71により、操作パネル111の表示部131上のユーザによる操作入力が行われた位置に関するMFP操作情報73と、携帯端末401の表示部131上のユーザによる操作入力が行われた位置に関する端末操作情報75とが比較される。これにより、接続判断部71により、画像形成装置101と携帯端末401との両方へのユーザによる操作入力が互いに対応するものであるか否かが判断される。そして、判断結果に応じて、CPU21により、画像形成装置101と携帯端末401との無線接続が確立される。すなわち、本実施の形態によれば、PINコードの入力など煩雑な作業を行うことなく、画像形成装置101と携帯端末401との間で、簡易な操作により、両デバイスが互いに通信できる連携状態を確立させる(接続を確立させる)ことができる。接続が確立されると、通信部51,451の無線インターフェイス経由で、携帯端末401内のファイル(PDF形式のファイルやその他文書形式のファイルなど)を画像形成装置101に転送させることができる。ユーザは、認証コードの入力作業などの煩雑な作業を行う必要なく、画像形成装置101と携帯端末401との接続を容易に確立させることができる。
[第1の実施の形態の変型例(変型例1)の説明]
第1の実施の形態において、接続判断部71は、ユーザの操作入力に関して、移動軌跡情報のみならず、操作時刻情報にも基づいて、両操作情報73,75が互いに一致するものであるか否かを判断するようにしてもよい。
図12は、第1の実施の形態の変型例の1つに係る画像形成システム501の動作を示すフローチャートである。
図12には接続確立動作の実行時の処理の一部が示されており、この部分の処理は、第1の実施の形態において行われるもの(図10に示す部分)に対応するものである。図12に示される処理のうち、ステップS232〜ステップS236の処理は、図10に示されるステップS132〜ステップS136の処理と同一である。すなわち、本変型例において接続確立動作が行われるとき、ステップS231の処理を除いて、第1の実施の形態と同様の動作が行われる。
本変型例において、MFP操作情報73には、操作パネル111の表示部131にユーザにより操作入力が行われた第1の操作時刻に関する操作時刻情報が含まれている。また、端末操作情報75には、携帯端末401の表示部431にユーザにより操作入力が行われた第2の操作時刻に関する操作時刻情報が含まれている。
これらの操作情報73,75が接続判断部71に記憶されると、ステップS231において、接続判断部71は、操作情報73,75の比較を行う。このとき、操作情報73,75に含まれる移動軌跡情報と操作時刻情報とのそれぞれについて、比較が行われる。接続判断部71は、操作情報73,75のそれぞれの移動軌跡情報が互いに一致すると判断でき、かつ、操作情報73,75のそれぞれの操作時刻情報が互いに一致すると判断できたとき、操作情報73,75が一致したと判断する。操作情報が一致したと判断されると、CPU21が、画像形成装置101と携帯端末401とを接続させる(ステップS132、ステップS234)。
ここで、「両者の操作時刻情報が互いに一致すること」には、両者が完全に一致する場合のみだけでなく、両者が示す操作時刻が所定の時間範囲内に納まる場合も含まれる。すなわち、画像形成装置101側と携帯端末401側とで操作時刻が若干異なっていても、その時間差が所定時間以内であれば、ユーザが操作を行った操作時刻は互いに同じであって、ユーザの操作は互いに対応するものである可能性が高いと判断できる。
このように、本変型例においては、移動軌跡だけでなく、操作時間の観点もふまえて、操作情報73,75が比較される。接続判断部71は、画像形成装置101に行われた操作入力と携帯端末401に行われた操作入力とが互いに対応するものであるか否かより的確に判断できるので、CPU21は、確実に、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させることができる。
[第1の実施の形態の変型例(変型例2)の説明]
第1の実施の形態において、接続判断部71は、MFP操作情報73及び端末操作情報75のそれぞれに基づいて、MFP操作情報73及び端末操作情報75のそれぞれを文字情報として認識してもよい。そして、接続判断部71は、MFP操作情報73に対応する文字情報と端末操作情報75に対応する文字情報とが一致するか否かに応じて、ユーザの操作入力が互いに対応するものか否かの判断を行うようにしてもよい。
図13は、上記とは異なる第1の実施の形態の変型例の1つに係る画像形成システム501の動作を示すフローチャートである。
図13には、接続確立動作の実行時の処理の一部が示されており、この部分の処理は、第1の実施の形態において行われるもの(図10に示す部分)に対応するものである。図13に示される処理のうち、ステップS332〜ステップS336の処理は、図10に示されるステップS132〜ステップS136の処理と同一である。すなわち、本変型例において接続確立動作が行われるとき、ステップS321,ステップS322、及びステップS331の処理を除いて、第1の実施の形態と同様の動作が行われる。
本変型例において、操作情報73,75が接続判断部71に記憶されると、ステップS321において、接続判断部71は、操作情報73,75が文字情報へ変換可能であるか否かを確認する。
例えば、操作情報73,75に基づいて、操作情報73,75が文字を示すものであると確認できた場合には、ステップS322の処理が行われる。すなわち、接続判断部71は、操作情報73,75に基づいて文字情報を生成する(文字情報への変換処理を行う)。
これに対して、操作情報73,75が文字を示すものではない、例えば図形などを示すものであると確認された場合には、文字情報への変換処理を行わない。
ステップS331において、接続判断部71は、操作情報73,75に基づく情報同士を比較する。このとき、ステップS322において文字情報に変換された情報があれば、その情報同士が比較される。すなわち、本変型例においては、操作情報73,75について、変換された文字情報同士を比較することにより、操作情報73,75が互いに一致するか否かを判断する。ここで、MFP操作情報73に基づく文字情報と端末操作情報75に基づく文字情報とを比較するとき、両文字情報が互いに完全に一致する場合にのみならず、互いに類似する度合いがある程度以上あるときに、両者が一致すると判断するようにしてもよい。比較した結果、文字情報同士が一致する場合には、画像形成装置101側の操作入力と携帯端末401側の操作入力とが互いに対応するものであると判断できる。
このように、本変型例では、ユーザの操作入力が互いに対応するものであるか否か、操作情報73,75を文字情報に変換したうえで判断できるので、容易に判断を行うことができる。なお、文字情報に変換不能と判断された場合や、その他の場合には、文字情報への変換を行わず、例えば操作情報73,75に含まれる移動軌跡情報などを比較してデータ比較を行うようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態における画像形成システム501の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。第2の実施の形態においては、操作情報73,75の比較に際して、画像形成装置101側と携帯端末401側とで表示部131,431の解像度の差が考慮される点が、第1の実施の形態とは異なる。
図14は、操作パネル111の表示部131と、携帯端末401の表示部431とを比較して示す図である。
例えば液晶ディスプレイなどの表示パネルとしては、種々の解像度を有するものがあり、操作パネル111の表示部131の解像度と、携帯端末401の表示部431の解像度とは異なる場合がある。
図14に示されるように、第2の実施の形態では、例えば、操作パネル111において、表示部131は、対角の寸法が8.5インチであって、画素数が800×480ピクセルであるパネルである。すなわち、表示部131の解像度は、約110ppi(pixels per inch)である。他方、携帯端末401において、表示部431は、対角の寸法が3.5インチであって、画素数が960×640ピクセルであるパネルである。すなわち、表示部431の解像度は、約330ppiである。表示部431は、表示部131と比べて、3倍ほど高い解像度を有している。
第2の実施の形態では、接続判断部71は、各表示部131,431の解像度情報を取得する。そして、解像度情報に応じて、操作情報73,75の比較を行う。
図15は、第2の実施の形態に係る画像形成システム501の動作を示すフローチャートである。
図15には、接続確立動作の実行時の処理の一部が示されており、この部分の処理は、第1の実施の形態において行われるもの(図10に示す部分)に対応するものである。図15に示される処理のうち、ステップS431〜ステップS436の処理は、図10に示されるステップS131〜ステップS136の処理と同一である。すなわち、本変型例において接続確立動作が行われるとき、ステップS421及びステップS422の処理を除いて、第1の実施の形態と同様の動作が行われる。
本変型例において、操作情報73,75が接続判断部71に記憶されると、ステップS421において、接続判断部71は、操作パネル111の表示部131の解像度と携帯端末401の表示部431の解像度とが異なるか否かを確認する。
表示部131,431の解像度が互いに同じであれば、接続判断部71は、特に補正処理を行わず、得られている操作情報73,75に基づいて、比較を行う(ステップS431)。
他方、ステップS421において表示部131,431の解像度が異なる場合には、ステップS422に進む。すなわち、接続判断部71は、軌跡情報補正処理を行う。軌跡情報補正処理は、MFP操作情報73及び端末操作情報75のうち一方を、表示部131,431の解像度の比に基づいて、他方のパネルで同様のユーザの操作が行われたとしたら得られるであろう操作情報になるように、換算する処理である。
図16は、軌跡情報補正処理の一例を示す図である。
ステップS401において、例えば、次のように操作が行われた場合を想定する。すなわち、携帯端末401の表示部431と操作パネル111の表示部131とのそれぞれに、ユーザにより、水平方向に長さが約3cmの直線が引かれた場合である。
このような操作が行われた場合、接続判断部71が得る操作情報73,75及び解像度情報としては、例えば次のようになる(ステップS402)。ここで、操作情報73,75は、例えば移動開始点の座標と、移動終了地点の座標とで示されるものとする。
すなわち、端末操作情報75及び表示部431の解像度情報については、以下のとおりである。
解像度=330[ppi(pixel/inch)]
開始座標=(Xa,Ya)
終了座標=(Xa+390,Ya)
他方、MFP操作情報73及び表示部131の解像度情報については、以下のとおりである。
解像度=110[ppi(pixel/inch)]
開始座標=(Xa,Ya)
終了座標=(Xa+130,Ya)
接続判断部71は、表示部131,431の解像度が互いに異なるので、操作情報73,75の補正を行う。ここでは、例えば、携帯端末401の端末操作情報75が、表示部131,431の解像度の比に基づいて補正される(ステップS403)。
すなわち、接続判断部71は、携帯端末401の終了座標(Xa+390,Ya)について、次式のようにして補正し、補正後終了座標を求める。
(補正後終了座標)=Xa+390/(110/330)=Xa+130
補正後終了座標が求められると、ステップS404において、MFP操作情報73と補正後の端末操作情報75とが比較され、互いに一致するか否かが判断される。本例において、携帯端末401側の補正後終了座標は、上述のように(Xa+130、Ya)となり、移動軌跡は(130,0)となる。これは、操作パネル111側の移動軌跡(130,0)に一致する。したがって、本例では、携帯端末401と操作パネル111とで移動軌跡が一致すると判断される。
第2の実施の形態では、このように、解像度の違いが考慮されて、各操作情報73,75の比較が行われる。したがって、より正確に、操作パネル111側と携帯端末401側とでユーザの操作入力が同じものか否かを判定することができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態における画像形成システム501の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるため、ここでの説明を繰り返さない。第3の実施の形態においては、ユーザの操作入力として、予め設定されたそのユーザに対する認証パスワードの入力が求められ、画像形成装置101と携帯端末401との接続の確立に伴ってユーザの認証が行われる点が、第1の実施の形態とは異なる。
第3の実施の形態において、接続判断部71は、基本的には、上記第1の実施の形態の変型例2と同様にして、ユーザの操作入力が互いに対応するものか否かの判断を行う。すなわち、接続判断部71は、MFP操作情報73及び端末操作情報75のそれぞれを文字情報として認識し、MFP操作情報73に対応する文字情報と端末操作情報75に対応する文字情報とが一致するか否かに応じて、ユーザの操作入力が互いに対応するものか否かの判断を行う。また、この処理と共に、接続判断部71は、例えば、両文字情報すなわちユーザにより入力された文字が、予め設定されたユーザに対する認証パスワードと一致するか否かを判断する。接続判断部71によって、ユーザの操作入力が互いに対応するものであって、ユーザにより入力された文字が認証パスワードと一致すると判断されたとき、CPU21は、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させる。
図17は、第3の実施の形態に係る画像形成システム501の動作を示すフローチャートである。
図17には、接続確立動作の実行時の処理の一部が示されており、この部分の処理は、第1の実施の形態の変形例2において行われるもの(図13に示す部分)に対応するものである。図17に示される処理のうち、ステップS521及びステップS522の処理は、図13に示されるステップS321及びステップS322の処理と同一である。また、ステップS532〜ステップS536の処理は、図13に示されるステップS332〜ステップS336の処理と同一である。すなわち、第3の実施の形態において接続確立動作が行われるとき、ステップS531の処理を除いて、第1の実施の形態の変型例2と同様の動作が行われる。
第3の実施の形態において、操作情報73,75が接続判断部71に記憶されると、操作情報73,75が文字を示すものであると確認できた場合には、ステップS322において、それが文字情報へ変換される(ステップS521、ステップS522)。
ステップS531において、接続判断部71は、操作情報73,75に基づく情報同士を比較する。このとき、ステップS522において文字情報に変換された情報があれば、その情報同士が比較される。すなわち、第3の実施の形態においては、操作情報73,75について、変換された文字情報同士を比較することにより、操作情報73,75が互いに一致するか否かを判断する。ここで、MFP操作情報73に基づく文字情報と端末操作情報75に基づく文字情報とを比較するとき、両文字情報が互いに完全に一致する場合にのみならず、互いに類似する度合いがある程度以上あるときに、両者が一致すると判断するようにしてもよい。比較した結果、文字情報同士が一致する場合には、画像形成装置101側の操作入力と携帯端末401側の操作入力とが互いに対応するものであると判断できる。
ここで、このとき、接続判断部71は、両文字情報が、画像形成装置101についてユーザが認証されるために必要なものとして設定されている認証パスワードに一致するか否かを判断する。
接続判断部71は、ステップS532において、ユーザの操作入力が画像形成装置101側と携帯端末401側とで互いに一致する場合において、ユーザにより入力された文字が認証パスワードに一致すると判断したとき、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立可能であると判断する。
なお、この認証パスワードに一致するか否かの判断は、CPU21が認証管理部81などを制御することにより行われるようにしてもよい。また、接続判断部71は、画像形成装置101側と携帯端末401側とで互いに一致すると判断できれば、認証パスワードへの一致が確認できなくても、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立可能であると判断してもよい。この場合、後述のようなユーザ認証がこの時点では行われないようにすればよい。
第3の実施の形態においては、上述のようにして変換されたユーザの操作入力に基づく文字情報と、予め設定されたそのユーザに対する認証パスワードとが互いに一致するときには、ユーザ認証が行われる。これにより、ユーザは、接続の確立と同時に、ユーザ認証を行うことができる。接続の確立により実行させる動作が、ユーザ認証を必要とする場合においても、容易にかつ確実に、ユーザ認証を行うことができ、ユーザの手間を相当軽減することができる。
図18は、第3の実施の形態において接続確立動作を実行しているときに行われる操作の一例を説明する第1の図である。図19は、第3の実施の形態において接続確立動作を実行しているときに行われる操作の一例を説明する第2の図である。
第3の実施の形態の接続確立動作の一例を説明する。図18に示されるように、接続確立動作が開始されると、ステップS510において、携帯端末401が接続待ち状態とされる。このとき、携帯端末401の表示部431には、接続待ち状態である旨を示す表示と共に、ユーザ名の入力を求める表示が行われる。ユーザは、ユーザ名の入力エリアに自身のユーザ名を入力し(入力は、適当な公知の方法で行えるようにすればよい。)、ユーザ名の入力を確定する指示(例えば、表示されている「OK」ボタンの操作)を行う。
ユーザ名の入力が行われると、ステップS511において、送信ファイルの指定が行われる。また、ステップS512において、携帯端末401は、画像形成装置101が接続待ち状態になるまで待機状態となる。
携帯端末401で送信ファイルの指定までが行われ、かつ、携帯端末401で画像形成装置101が接続待ち状態となったことが検知されると、ステップS513において、ユーザに操作入力の準備を確認する表示が行われる。ここでは、例えば、操作入力として、認証パスワードを入力する旨の指示が表示される。
ステップS513で「OK」が操作されると、ステップS514に進む。
図19に移って、ステップS514において、携帯端末401及び画像形成装置101は、ユーザの操作入力を受け付ける。ユーザは、携帯端末401及び画像形成装置101の操作パネル111のそれぞれに対して、互いに同様の操作を行う。
ユーザは、携帯端末401と操作パネル111とを並べた状態で、接続画面の入力エリア135,435の両方に、略同時に、共に略同一内容の入力を行う。第3の実施の形態においては、このとき、ユーザは、認証パスワードを入力する。
ここでは、例えば、認証パスワードとして、「abcd」という文字の手書き入力が行われる場合を想定する。このとき、ユーザは、手900の親指901で、入力エリア135に、「abcd」の文字961の手書き入力を行う。また、ユーザは、人差し指902で、入力エリア435に、「abcd」の文字962の手書き入力を行う。
このように入力が行われると、接続判断部71は、入力内容に基づくMFP操作情報73及び端末操作情報75について、文字認識を行う。文字認識の結果、MFP操作情報73と端末操作情報75とのそれぞれから、「abcd」の文字が得られる。接続判断部71は、この文字が両者で一致しているか否か、及び入力されるべき認証パスワードに一致するか否かの判断を行う。なお、認証パスワードとしては、ステップS510で入力された認証されるべきユーザについて予め設定されているものに、一致するか否かが判断されるようにすればよい。
操作情報73,75のそれぞれの文字認識結果が互いに一致し、認証パスワードにも一致する場合には、画像形成装置101と携帯端末401との接続を確立させることができ、それとともに、ユーザ認証が行われる。ユーザ認証が行われることにより、認証されたユーザに、所定の範囲の実行権限が与えられ、ユーザはそれに応じた機能を実行させることが可能になる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態における画像形成システム501の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。第4の実施の形態においては、画像形成装置101と携帯端末との接続を確立させて行う連携動作として、例えば画像形成装置101の操作を行うための操作画面を表示するMFP画面表示機能が行われる。
第4の実施の形態において、MFP画面表示機能が行わると、操作パネル111で表示される画像形成装置101の操作画面と同じ画面が、携帯端末401の表示パネルに表示される。ユーザは、携帯端末401側で表示された操作画面を見て、画像形成装置101の動作状態などを確認することができる。また、ユーザは、操作パネル111に対して行うのと同じように、携帯端末401側で表示された操作画面に応じて携帯端末401上で操作入力を行うことで、画像形成装置101の操作を行うことができる。ユーザが携帯端末401に対して操作を行うと、その操作情報が画像形成装置101に送られ、画像形成装置101がそれに応じて動作する。
MFP画面表示機能が実行されるとき、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立していなければ、まず、この接続を確立するための接続確立動作が行われる。第4の実施の形態において、接続確立動作は、上述の第1の実施の形態におけるそれと同様にして行うようにすればよい。接続が確立されると、画像形成装置101から携帯端末401に操作画面に関する情報が送信され、その情報に基づいて、携帯端末401において操作画面が表示される。
図20は、第4の実施の形態に係る画像形成システム501の動作を示すフローチャートである。
図20には、MFP画面表示機能に伴う接続確立動作の実行時の処理の一部が示されており、この部分の処理は、第1の実施の形態において行われるもの(図10に示す部分)に対応するものである。図20に示される処理のうち、ステップS631〜ステップS634の処理は、図10に示されるステップS131〜ステップS134の処理と同一である。なお、図には示さないが、第4の実施の形態においては、図8に示されているような、送信ファイルを指定する処理(ステップS112)は行われなくてもよい。
図20に示されるように、画像形成装置101と携帯端末401との接続が確立すると(ステップS634)、ステップS635において、CPU21は、携帯端末401の姿勢の検出を行う。なお、この処理は、操作情報73,75が互いに一致すると判断されたときにあわせて行われるようにしてもよい(例えば、ステップS632でYESの直後に行われてもよい。)。
ここでは、例えば、携帯端末401側の操作入力の内容に基づいて、すなわち端末操作情報75に基づいて、操作パネル111に対する携帯端末401の向きが検出される。CPU21は、端末操作情報75についての文字認識処理を行い、端末操作情報75を文字情報として認識する。そして、その結果に基づいて、操作パネル111に対する携帯端末401の向きを推定する。例えば、CPU21は、表示部431に対する、入力された文字の向きを見る。そして、文字の向きは常に操作パネル111の向きに一致するものとして、表示部431の向きすなわち携帯端末401の姿勢を検知する。
なお、文字認識を行うことなく、操作位置の移動軌跡の向きなどから、携帯端末401の姿勢を検知するようにしてもよい。また、携帯端末401側で、文字認識を行ったり移動軌跡を考慮したりして、携帯端末401自体の姿勢を検知し、その検知結果が画像形成装置101側に送られることで、CPU21が携帯端末401の姿勢を検知できるようにしてもよい。
ステップS636において、CPU21は、携帯端末401に向けて通信完了レポートを送信する。
ステップS637において、CPU21は、接続確立後に携帯端末401に送る操作画面の画面データについて、操作画面の携帯端末401に対する向きを、携帯端末401の姿勢結果に合わせて補正する。
ステップS638において、CPU21は、携帯端末401に、画面データを送信する。
ステップS639において、携帯端末401側では、ステップS636において画像形成装置101から送られた通信完了レポートを受信する。
ステップS640において、CPU421は、ステップS638において画像形成装置101から送られた画面データを受信する。CPU421は、画面データの受信が完了するまで待機する。
ステップS640において携帯端末401からの画面データの受信が完了すると、ステップS641において、CPU421は、受信した画面データに応じて、画面表示を行う。
図21は、MFP画面表示機能において携帯端末の姿勢が縦方向であるときの動作の流れを示す図である。
以下、例えば携帯端末401の一例として、タブレット型のタブレット端末601が用いられている場合について、MFP画面表示機能の説明を行う。なお、タブレット端末601は、その表示部631が比較的大きいものであるが、その他の部分については、携帯端末401と同様のハードウェア構成を有している。タブレット端末601の表示部631は、縦方向が長く横方向が短い、縦長に構成されている。
図21に示されるように、ステップS610は、操作パネル111の表示部131の一例を示すものである。表示部131には、画像形成装置101の操作用の操作画面940が表示される。操作画面940は、横方向に長い横長の画像である。
MFP画面表示機能が開始されると、まず、画像形成装置101とタブレット端末601との接続確立動作が行われる。すなわち、ステップS611において、タブレット端末601の表示部631には、入力エリア635が表示され、操作パネル111の表示部131には、入力エリア135が表示される。そして、操作パネル111に隣接するように、タブレット端末601が配置される。本例では、タブレット端末601は、操作パネル111の上方に、操作パネル111に対して縦方向となる姿勢で配置された場合を想定する。
タブレット端末601が配置されると、ユーザにより、操作入力が行われる。ここでは、「OK」の文字951,952が、それぞれ、入力エリア135,635に手書き入力される。接続判断部71によって両者に対応する操作入力が行われたと判断され、画像形成装置101とタブレット端末601との接続が確立される。
接続が確立されると、画像形成装置101からタブレット端末601に操作画面940に関する画面データが送信される。これに応じて、ステップS612において、タブレット端末601では、操作画面940に対応する操作画面940aが表示される。
このとき、画像形成装置101は、タブレット端末601の向き(縦方向)に対応する方向となるように操作画面940の画面データを補正し、補正した画面データをタブレット端末601に送る。したがって、タブレット端末601が縦方向である状態で、操作画面940aが操作画面940と同じ横長の向きとなるようにして、操作画面940aが表示される。
図22は、MFP画面表示機能において携帯端末の姿勢が横方向であるときの動作の流れを示す図である。
図22に示されるように、ステップS620は、操作パネル111の表示部131の一例を示すものである。表示部131には、横長の操作画面940が表示される。
MFP画面表示機能が開始され、画像形成装置101とタブレット端末601との接続確立動作が行われる場合において、タブレット端末601が操作パネル111に対して横方向となる姿勢で配置されたときを想定する。すなわち、ステップS621において、操作パネル111に隣接するように、タブレット端末601が横方向(例えば、図21のタブレット端末601の姿勢に対して、90度左回りに回転した向き)に配置される。タブレット端末601が配置され、操作パネル111及びタブレット端末601の両者にユーザにより対応する操作入力が行われたと判断されると、画像形成装置101とタブレット端末601との接続が確立される。
接続が確立されると、画像形成装置101からタブレット端末601に操作画面940に関する画面データが送信される。これにより、ステップS622において、表示部631に操作画面に対応する操作画面940bが表示される。
このとき、画像形成装置101は、タブレット端末601の向き(横方向)に対応する方向となるように操作画面940の画面データを補正し、補正した画面データをタブレット端末601に送る。したがって、タブレット端末601が横方向である状態で、操作画面940bが操作画面940と同じ横長の向きとなるようにして、操作画面940bが表示される。
このように、第4の実施の形態においては、携帯端末401(タブレット端末601)の向きが画像形成装置101側で把握され、それに応じて、その後の連携処理が行われる。したがって、MFP画面表示機能においては適正に操作画面940a,940bを携帯端末401に表示させることができるなど、種々の優れた効果が得られる。携帯端末401側に姿勢を検知するためのセンサなどが設けられていなかったり、設けられていてもそれを利用できなかったりするような場合であっても、携帯端末401の向きを検知できる。したがって、適正な向きで画像形成装置101側から送信した画像を表示させたり、操作パネル111の表示画面に対応する向きで入力を受け付けたりすることができ、画像形成システム501の利便性をより高めることができる。
[接続判断処理を行う主体についての変型例の説明]
上記の各実施の形態において、接続確立処理は、画像形成装置101内に設けられた接続判断部71を用いて行われるが、これに限られるものではない。例えば、携帯端末側や、画像形成装置及び携帯端末とは別に設けられたサーバ上に接続判断部が設けられており、その接続判断部により、接続判断処理が行われるようにしてもよい。
図23は、本発明の別の実施の形態の一例に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
図23に示すように、画像形成システム701は、画像形成装置(情報処理装置の一例)710と、携帯端末(携帯型移動端末の一例)720とで構成されている。画像形成システム701において、携帯端末720が、画像形成装置710と携帯端末720との接続を確立することができるか否かを判断する接続制御装置として機能する。すなわち、画像形成システム701は、携帯端末720側で接続判断処理などが行われる点で画像形成システム501とは相違する。
携帯端末720は、上述の実施の形態に係る携帯端末401に含まれる各部に加えて、接続判断部771を有している。接続判断部771は、上述の実施の形態に係る画像形成装置101に含まれる接続判断部71と同様の構成を有している。接続判断部771は、MFP操作情報73と、端末操作情報75とを取得し、記憶する。
画像形成装置710は、画像形成装置101と比較して、接続判断部71が含まれない本体711を有している点で相違する。その他の操作パネル111などの構成は、画像形成装置101と同様である。
画像形成システム701では、次のようにして画像形成装置710と携帯端末720との接続を確立させる接続確立動作が行われる。このとき、ユーザが行う操作は、画像形成システム501で接続確立動作が行われるときに行われる操作と同一である。
すなわち、接続確立動作が行われると、画像形成装置710で行われたユーザの操作に関するMFP操作情報73は、携帯端末720に送られる。また、携帯端末720では、端末操作情報75が得られる。接続判断部771は、これらの両操作情報73,75を取得して記録する。操作が終了すると、接続判断部771は、画像形成装置710への操作入力と携帯端末720への操作入力とが対応するものであることを判別する。判別できたときは、その旨の通知が、例えば画像形成装置710に送られ、CPU21により、画像形成装置710と携帯端末720との接続が確立される。又は、判別できたときには、CPU421により、画像形成装置710と携帯端末720との接続が確立される。接続が確立されると、以後、ファイル転送やMFP画面表示機能など、所定の連携動作が実行可能になる。
図24は、本発明の別の実施の形態の他の一例に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
図24に示すように、画像形成システム801は、画像形成装置710と、携帯端末401と、ネットワークサーバ850とで構成されている。画像形成装置710と、携帯端末401と、ネットワークサーバ850とは、互いにネットワーク800に接続されている。ネットワーク800は、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)である。
画像形成システム801において、例えば画像形成装置710と携帯端末401との間でタッチアンドプリント動作などを行うためには、ネットワーク800にそれぞれを接続する場合の通信プロトコルとは異なる通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)によるものなど)で、両者を無線通信可能に接続させる必要がある。このとき、接続確立動作が行われる。
画像形成システム801において、ネットワークサーバ850が、画像形成装置710と携帯端末401との接続を確立することができるか否かを判断する接続制御装置として機能する。すなわち、画像形成システム801は、ネットワークサーバ850で接続判断処理などが行われる点で画像形成システム501とは相違する。
画像形成装置710は、画像形成システム701に含まれるそれと同じように構成されている。また、携帯端末401は、画像形成システム501に含まれるそれと同じように構成されている。
ネットワークサーバ850は、記憶部827と、通信制御部851と、接続判断部871とを有している。
記憶部827は、例えばHDDである。記憶部827には、例えばCPU(図示せず)により実行される制御プログラム827aが記憶されている。
通信制御部851は、ネットワーク800に接続するための通信インターフェイスである。ネットワークサーバ850は、通信制御部851を介して、画像形成装置710及び携帯端末401のそれぞれと通信可能に接続されている。
接続判断部871は、上述の実施の形態に係る画像形成装置101に含まれる接続判断部71と同様の構成を有している。接続判断部871には、MFP操作情報73と、端末操作情報75と記憶される。
画像形成システム801では、次のようにして画像形成装置710と携帯端末401との接続を確立させる接続確立動作が行われる。このとき、ユーザが行う操作は、画像形成システム501で接続確立動作が行われるときに行われる操作と同一である。
すなわち、接続確立動作が行われると、画像形成装置710に対して行われたユーザの操作に関するMFP操作情報73は、ネットワークサーバ850に送られる。また、携帯端末401に対して行われたユーザの操作に関する端末操作情報75も、ネットワークサーバ850に送られる。ネットワークサーバ850において、接続判断部871は、これらの操作情報73,75を取得して記録する。
操作が終了すると、接続判断部871は、画像形成装置710への操作入力と携帯端末401への操作入力とが対応するものであることを判別する。判別できたときは、その旨の通知が、画像形成装置710と携帯端末401との少なくとも一方に送られる。これにより、画像形成装置710と携帯端末401との接続を確立することができる。すなわち、ネットワークサーバ850の接続判断部871は、画像形成装置710と携帯端末401との接続を確立させる。
[その他]
上述の各実施の形態の特徴部分の一部が適宜組み合わされて、画像形成システムが実現されていてもよい。
操作パネルは、画像形成装置の本体に一体に取り付けられていてもよい。
画像形成装置と携帯端末とには、位置情報検出部が設けられていてもよい。携帯端末は、例えば衛星利用測位システム(GPS)によりその位置情報を取得可能であってもよい。このとき、携帯端末の位置情報と、画像形成装置においてGPSにより又は予め別の方法で設定されていることで得られた位置情報とを鑑みて、接続確立可能か否かが判断されてもよい。例えば、上述のように画像形成装置と携帯端末とのそれぞれに対して行われたユーザの操作入力が対応するものであっても、携帯端末の位置と画像形成装置の位置とが離れていることが検知された場合には、接続が確立されないようにしてもよい。これにより、本来接続されるべきでない装置同士が偶然に誤って接続されることを確実に防止することができる。
画像形成装置のCPU又は携帯端末のCPUは、画像形成装置と携帯端末との接続が確立されたとき、操作入力を行ったユーザを判別し、判別したユーザに応じた特定の機能を自動的に呼び出し、実行させてもよい。この場合、予め、各ユーザに対し、呼出し対象となる機能が対応付けられている。ユーザの判別は、例えば、ユーザ認証を行う場合にあっては、ユーザ認証により行うことができる。また、ユーザ認証を行わない場合であっても、単に、例えば携帯端末に記録されたユーザ名などを判別したりすることで、ユーザを判別するようにしてもよい。例えば、各ユーザに対応する送信先情報を予め画像形成装置に登録しておき、ユーザにより接続確立動作が行われたとき、そのユーザに対応する送信先情報に、指定された情報を自動的に送信することなど、種々の機能を実行させることができる。
画像形成装置のMFP操作情報及び携帯端末の端末操作情報のうち少なくとも一方は、例えば、いったん外部のサーバに送られてもよい。このとき、接続判断部が、そのサーバ経由でそれらの情報を取得するようにしてもよい。これにより、接続確立前に、接続の確立対象となる装置にアクセスすることなく、接続確立可能か否かを判断することができる。
画像形成装置としては、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファクシミリ装置やこれらの複合機(MFP)などいずれであってもよい。
携帯型移動端末は、スマートフォンに限られず、他の携帯電話機や、ポータブル型のコンピュータなどいずれであってもよい。
また、本発明に係る接続制御装置は、画像形成部を有しない画像読取装置(情報処理装置の一例)や、原稿読取部を有しない画像形成装置などにも、適用可能である。接続制御装置は、これらのほか、種々の情報処理装置と携帯型移動端末との接続を確立するものとして、これらの情報制御装置と携帯型移動端末とを含む無線通信システムに含まれる機器に、広く適用可能である。
上述の実施の形態における処理は、ソフトウェアによって行っても、ハードウェア回路を用いて行ってもよい。
上述の実施の形態における処理を実行するプログラムを提供することもできるし、そのプログラムをCD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、ROM、RAM、メモリーカードなどの記録媒体に記録してユーザに提供することにしてもよい。プログラムはインターネットなどの通信回線を介して、装置にダウンロードするようにしてもよい。上記のフローチャートで文章で説明された処理は、そのプログラムに従ってCPUなどにより実行される。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。