JP2013092276A - NOx低減火力発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より一層効果的に、火力発電設備で発生するNOx量を低減させることができるNOx低減火力発電システムを提供する。
【解決手段】火力発電設備1と、水分解光触媒水素製造設備2とを有し、水分解光触媒水素製造設備2から副生成する酸素が火力発電設備1に供給される。また、水分解光触媒水素製造設備2から生成する水素が燃料として火力発電設備1に導入される。火力発電設備1からの排出蒸気を熱源として利用する海水淡水化設備3をさらに有し、海水淡水化設備3で製造された淡水が水分解光触媒製造設備2に供給される。
【選択図】図4

Description

本発明は、火力発電設備における窒素酸化物(以下NOx)発生を抑制するNOx低減火力発電システムに関する。
火力発電設備を用いる発電において、高温雰囲気下での燃料燃焼と同時に、酸素供給のために導入される空気に含まれる窒素が酸化することによりサーマルNOxが発生し、また、燃料中に含まれるN成分が酸化することによりフューエルNOxが発生する。
これらのNOxは排出規制の対象ガスであるため、火力発電所では様々な方法でNOxの発生抑制(蒸気噴射、予混合、二段燃焼等)および除去(選択接触還元、活性炭吸着等)がなされている(非特許文献1、2)。
これらの方法はそれぞれに効果があるが、一層効果的にNOxを低減させる方法が求められている。
"火力発電の現状と今後 〜低炭素化社会の中で〜"、[online]、2009年10月[平成23年10月24日検索]、インターネット〈http://www.kaneko-lab.iis.u-tokyo.ac.jp/event/20091023/20091023_03.pdf〉 木山研滋、他4名、日立評論、"微粉炭焚きボイラにおける最新の低NOx燃焼技術"、[online]、2009年3月[平成23年10月24日検索]、インターネット〈URL:http://www.hitachihyoron.com/2009/03/pdf/03a02.pdf
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、より一層効果的に、火力発電設備で発生するNOx量を低減させることができるNOx低減火力発電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のNOx低減火力発電システムは、火力発電設備と、水分解光触媒水素製造設備とを有し、該水分解光触媒水素製造設備から副生成する酸素が該火力発電設備に供給されることを特徴とする。
上記NOx低減火力発電システムにおいて、好ましくは、前記水分解光触媒水素製造設備から生成する水素が燃料として前記火力発電設備に導入される。
また、上記NOx低減火力発電システムにおいて、好ましくは、前記火力発電設備からの排出蒸気を熱源として利用する海水淡水化設備をさらに有し、該海水淡水化設備で製造された淡水が前記水分解光触媒製造設備に供給される。
本発明のNOx低減火力発電システムでは、水分解光触媒水素製造設備から副生成する酸素が火力発電設備に供給されるので、副生成酸素の利用により、燃料燃焼のための投入空気量を低減させることが可能となり、そのため投入窒素量(空気含有)も低減させられ、結果として火力発電設備からのNOx発生量の低減に繋がる。副生成Oガスを火力発電設備に投入することで燃焼効率が上昇するため、その分を考慮してももとの投入空気量を減少させる(大まかには、全体としてのO量が一定になるように)ことが可能である。
特に液化天然ガスを燃料として使用する火力発電における効果は顕著で、火力発電設備の規模によっては実質投入空気量をゼロにできる可能性もある。この場合、排煙脱硝設備が不要となり、それに伴いイニシャルコスト・ランニングコストの低減に繋がる。
また、水分解光触媒水素製造設備で副生成した酸素だけでなく、生成水素を火力発電設備に戻して燃料として利用することで、発電設備の効率が飛躍的に向上する。
実施の形態1のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。 コンバインドサイクル火力発電設備を説明する内部概略図である。 水分解光触媒水素製造設備を示す概略図である。 実施の形態2のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。 実施の形態3のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。 汽力発電システムを用いた火力発電設備(1’)を説明する内部概略図である。 実施の形態4のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。 コンバインドサイクル火力発電設備を説明する内部概略図である。
以下、本発明のNOx低減火力発電システムについて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。
本実施の形態1のNOx低減火力発電システムは、火力発電設備(1)と、水分解光触媒水素製造設備(2)とを有し、水分解光触媒水素製造設備(2)から副生成する酸素が火力発電設備(1)に供給される。
火力発電設備(1)として、例えば、燃料を燃焼させたガスでタービンを回転させるガスタービンと、燃料燃焼の排熱回収ボイラで生成した蒸気でタービンを回転させる蒸気タービンとを有するコンバインドサイクル火力発電が挙げられる。なお、以降の実施の形態2〜4とは異なり、本実施の形態1では、火力発電設備(1)で発生した電力のみを利用する構成であるので、火力発電設備(1)における蒸気の利用は必須ではない。
図2は、コンバインドサイクル火力発電設備を説明する内部概略図である。
コンバインドサイクル火力発電システムは、発電機(11)と、ガスタービン(12)と、蒸気タービン(13)とを有し、ガスタービン(12)には、空気圧縮機(14)からの圧縮空気および後述の水分解光触媒水素製造設備(2)から副生成する酸素が導入され、LNG、石油などの燃料の燃焼によりガスタービン(12)が回転し、この回転により発電機(11)にて発電が行われる。燃料燃焼後に生じるガスタービン(12)からの排気は、排熱回収ボイラ(15)に送られ、ここで、別途取り込んだ海水などとの熱交換により冷却され、その後、発電設備から排気される。排熱回収ボイラ(15)に供給された海水などの水は、熱交換により蒸気となり、蒸気タービン(13)に送られて、蒸気タービン(13)を回転させ、その後、蒸気の状態で発電設備から出る。
本実施の形態1では、燃料燃焼の際に、水分解光触媒水素製造設備(2)の副生成酸素を利用するため、投入空気量を抑えることができる。
CH + 2O → CO + 2H
水分解光触媒水素製造設備(2)は、太陽光と光触媒の作用により水を水素と酸素に分解する設備である。
図3は、水分解光触媒水素製造設備を示す概略図である。
水分解光触媒水素製造設備(2)は、上部の陽極室(21)と、この陽極室(21)に一端側にて連結する下部の陰極室(22)とを備えている。陽極室(21)には、太陽光により酸素を生成させる触媒作用を有する陽極光触媒(例えば、TaON、Ta、TiO2−x、BiVO、WOなど)(23)が陽極として備えられ、陰極室(22)には、水素を生成させる触媒作用を有する陰極触媒(例えば、Ptなど)(24)が陰極として備えられている。
水は、一端側上端から陽極室(21)に導入され、一端側の連通路から陰極室(22)に通り、他端側下端を介して水分解光触媒水素製造設備(2)から出る。
火力発電設備(1)からの電力が電源(25)に供給され、太陽光が照射されると、陽極光触媒(23)の触媒作用により、酸素が発生する。発生した酸素は、陽極室(21)中央部上端に設けられた通気孔(26)から排出される。また、陰極室(22)では、陰極触媒(24)の触媒作用により、水素が発生する。発生した水素は、陰極室(22)中央部の所定区間に設けられた区画(27)を経て、陰極室(22)の他端側から排出される。
生成した水素は、燃料電池や化学工業原料などとして有効に利用され、一方で、酸素は火力発電設備(1)に供給されて燃料燃焼工程で利用される。
次に、本実施形態1のNOx低減火力発電システムを用いた場合について実施例1として具体的に説明する。
(実施例1)
火力発電設備(1)として、コンバインドサイクル火力発電設備を用いた。高位発熱量ベース(HHV基準)の発電効率は50%であり、発電規模(出力)は150MWであった。
水分解光触媒水素製造設備(2)について、太陽エネルギー変換効率は4%、設備(光触媒電極)面積は28,000m(例えば5km×5.6km)、場内消費電力量:2×10kWh/day、水素製造規模(出力):350t/day−H、酸素製造規模(副生成):2,800t/day−Oとした。
日照時間を8hと仮定し、ある程度の日射強度(6kWh/m/day)が得られるとすると、水分解光触媒設備(2)によって昼間3200tの淡水が水素(350t)と酸素(2,800t)に分解される。
以上の条件に基づくと、火力発電設備(1)の1日あたりの発電量は3,600MWh/dayであり、このために必要な投入燃料エネルギーは発電効率50%を考慮すると、7,200MWh/dayである。
燃料として液化天然ガス(LNG)を想定すると、その単位発熱量は55MJ/kg(即ち15kWh/kg)であるため(http://www.ecofukuoka.jp/image/custom/data/santei/hatunetu.pdf参照)、必要な投入燃料は480t/dayとなる。LNGの主成分はメタン(C:75%)であり、そのC成分は約80%と考えられる。その完全燃焼にはC成分モル数の2倍以下のOモル数が必要であり、480t/dayの液化天然ガスを燃焼させるのに必要なO量は2,000t/dayと概算される。この場合、2,800t/dayの副生成Oを利用すると投入空気量は必要ない(利用しない場合8,800t−Air/day必要)。つまり、副生成Oを利用すると、空気を燃焼のために投入せずに済み、そのため燃焼場へのN投入量をゼロにすることが可能とわかる。これによりサーマルNOx発生量をほぼ抑制する効果が期待できる。
光触媒反応に十分な日射強度(量)が得られ、かつ広大な面積が確保できる地域で、淡水も利用できる環境であれば、海水淡水化設備を併設する必要がなく、当該設備のコンパクト化が可能である。
(実施の形態2)
図4は、実施の形態2のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。
本実施の形態2のNOx低減火力発電システムは、火力発電設備(1)と、水分解光触媒水素製造設備(2)と、海水淡水化設備(3)とを有し、水分解光触媒水素製造設備(2)から副生成する酸素が火力発電設備(1)に供給される。また、海水淡水化設備(3)は、火力発電設備(1)からの排出蒸気を熱源として利用し、海水淡水化設備(3)で製造された淡水が水分解光触媒製造設備(2)に供給されるようになっている。
火力発電設備(1)および水分解光触媒水素製造設備(2)は、上記の実施の形態1のものと同様のものであるので、詳細な説明は省略する。
海水淡水化設備(3)としては、火力発電設備(1)からの蒸気を熱源として用いて海水から淡水を製造することができるものであれば特に限定はなく、例えば、多段フラッシュ法、多重効用法などを用いた設備が挙げられる。また、海水淡水化設備(3)を駆動するための電力は、火力発電設備(1)から供給される。
海水淡水化設備(3)により製造された淡水は、水分解光触媒水素製造設備(2)に供給される。
昼間に生成させられる淡水が水分解光触媒水素製造設備(2)に供給されて水素製造に利用される一方で、夜間に生成させられる淡水は飲料などの生活用水や工業用水として有効に利用される。
次に、本実施形態2のNOx低減火力発電システムを用いた場合について実施例2として具体的に説明する。
(実施例2)
火力発電設備(1)および水分解光触媒水素製造設備(2)については実施例1と同様であるので詳細な説明は省略する。
海水淡水化設備(3)は、多段フラッシュ方式(MSF)の設備である。造水比:6〜10(約8)、場内消費電力量:4kWh/m−生産淡水、淡水生産規模(出力):400t/hとした。
淡水化システムにおける必要蒸気量(導入時温度200℃)は、その造水比から40〜67t/hであり、火力発電設備(1)から導かれる量(250t/h)を考えると可能である。
以上の条件に基づくと、火力発電設備(1)の1日あたりの発電量は3,600MWh/dayであり、このために必要な投入燃料エネルギーは発電効率50%を考慮すると、7,200MWh/dayである。
燃料として液化天然ガス(LNG)を想定すると、その単位発熱量は55MJ/kg(即ち15kWh/kg)であるため(http://www.ecofukuoka.jp/image/custom/data/santei/hatunetu.pdf参照)、必要な投入燃料は480t/dayとなる。LNGの主成分はメタン(C:75%)であり、そのC成分は約80%と考えられる。その完全燃焼にはC成分モル数の2倍以下のOモル数が必要であり、480t/dayの液化天然ガスを燃焼させるのに必要なO量は2,000t/dayと概算される。この場合、2,800t/dayの副生成Oを利用すると投入空気量は必要ない(利用しない場合8,800t−Air/day必要)。つまり、副生成Oを利用すると、空気を燃焼のために投入せずに済み、そのため燃焼場へのN投入量をゼロにすることが可能とわかる。これによりサーマルNOx発生量をほぼ抑制する効果が期待できる。
(実施の形態3)
図5は、実施の形態3のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。
本実施の形態3では、火力発電設備(1’)の燃料として石炭を用いることとし、それに伴って、汽力発電システムとする。
他の構成は、実施の形態2と同様であるので詳細な説明は省略する。
図6は、汽力発電システムを用いた火力発電設備(1’)を説明する内部概略図である。
汽力発電システムは、発電機(31)と、蒸気タービン(32)と、ボイラ(33)とを有している。ボイラ(33)には、空気および酸素と燃料(石炭)が導入され、燃料が燃焼する。蒸気タービン(32)には、ボイラ(33)からの蒸気が供給されてタービンが回転する。蒸気タービン(32)に供給される蒸気は、ボイラ(33)との間で循環させられる。ボイラ(33)中での燃料燃焼により生じた排気は、発電設備から排気される。また、ボイラ(33)と蒸気タービン(32)との間を循環する蒸気の一部は、取り出されて、淡水化設備(3)に供給するようになっている。
次に、本実施形態3のNOx低減火力発電システムを用いた場合について実施例3として具体的に説明する。
(実施例3)
汽力発電システムに変更したことにより、発電効率は40%に変更される。また、排出ガスのC成分量を考慮して出力規模を100MWに低減させる。他の点は、実施例2と同様であるので詳細な説明は省略する。
火力発電設備(1’)の1日あたりの発電量は2,400MWh/dayであり、このために必要な投入燃料エネルギーは発電効率40%を考慮すると、6,000MWh/hである。
燃料として石炭を想定すると、その単位発熱量は27MJ/kg(即ち、7.4kWh/kgであるため(http://www.ecofukuoka.jp/image/custom/data/santei/hatunetu.pdf参照)、必要な投入燃料は、813t/dayとなる。石炭に含まれるC成分は石炭の種類によって異なり、火力発電で主に使用される石炭種(亜歴青炭、褐炭)においてそのC成分は約70〜85%の範囲にある(http://www.sekitanland.com/hg/index.htm、http://www.nirs.go.jp/db/anzendb/NORMDB/PDF/90.pdf参照)。その完全燃焼にはC成分モル数の2倍以下のOモル数が必要であり、813t/dayの石炭を燃焼させるのに必要なO量は3,000〜3700t/dayと概算される。この場合、2,800t/dayの副生成Oを利用すると、投入空気により200〜900t/dayに相当するO量、即ち860〜3,900t−Air/dayを賄うと十分である(利用しない場合、13,000〜16,000t−Air/day必要)。つまり、副生成Oを利用することで燃焼のために投入する空気量を、利用しない場合の7〜24%に減少させることが可能であり、そのため燃焼場へのN投入量を同様に7〜24%に減少させることが可能とわかる。これによりサーマルNOx発生量を大きく低減させる効果が期待できる。
(実施の形態4)
図7は、実施の形態4のNOx低減火力発電システムを説明するフローシートである。
本実施の形態4では、水分解光触媒水素製造設備(2)において生成した水素および酸素を火力発電設備(1”)に供給し、その燃料燃焼工程で使用する。
火力発電設備(1”)として、例えば、燃料を燃焼させたガスでタービンを回転させるガスタービンと、燃料燃焼の排熱回収ボイラで生成した蒸気でタービンを回転させる蒸気タービンとを有するコンバインドサイクル火力発電が挙げられる。
水分解光触媒水素製造設備(2)および海水淡水化設備(3)は、上記の実施の形態2のものと同様のものであるので、詳細な説明は省略する。
図8は、コンバインドサイクル火力発電設備を説明する内部概略図である。
このコンバインドサイクル火力発電システムは、発電機(41)と、ガスタービン(42)と、蒸気タービン(43)とを有し、ガスタービン(42)には、空気圧縮機(44)からの圧縮空気および後述の水分解光触媒水素製造設備(2)から副生成する酸素が導入され、LNG、石油などの燃料および/または水分解光触媒水素製造設備(2)からの水素の燃焼によりガスタービン(42)が回転し、この回転により発電機(41)にて発電が行われる。燃料燃焼後に生じるガスタービン(42)からの排気は、排熱回収ボイラ(45)に送られ、ここで、別途取り込んだ海水などとの熱交換により冷却され、その後、発電設備から排気される。排熱回収ボイラ(45)に供給された海水などの水は、熱交換により蒸気となり、蒸気タービン(43)に送られて、蒸気タービン(43)を回転させ、その後、蒸気の状態で発電設備から出る。
上記のようなコンバインドサイクル火力発電システムの他、水分解光触媒水素製造設備(2)からの水素を燃焼させる水素ガスタービンを別途備えたものでもよい。
次に、本実施形態4のNOx低減火力発電システムを用いた場合について実施例4として具体的に説明する。
(実施例4)
火力発電設備(1”)として、コンバインドサイクル火力発電設備を用いた。高位発熱量ベース(HHV基準)の発電効率は50%であり、発電規模(出力)は150MWであった。また、この火力発電設備は、ガスタービン(水素を含む)および蒸気タービンの2種のタービンを備えている。
水分解光触媒水素製造設備(2)および海水淡水化設備(3)については実施例2と同様であるので詳細な説明は省略する。
以上の条件に基づくと、火力発電設備(1”)の1日あたりの発電量は3,600MWh/dayであり、このために必要な投入燃料エネルギーは発電効率50%を考慮すると、7,200MWh/dayである。
燃料として液化天然ガス(LNG)を想定すると、その単位発熱量は55MJ/kg(即ち15kWh/kg)であるため(http://www.ecofukuoka.jp/image/custom/data/santei/hatunetu.pdf参照)、必要な投入燃料は480t/dayとなる。LNGの主成分はメタン(C:75%)であり、そのC成分は約80%と考えられる。その完全燃焼にはC成分モル数の2倍以下のOモル数が必要であり、480t/dayの液化天然ガスを燃焼させるのに必要なO量は2,000t/dayと概算される。この場合、2,800t/dayの副生成Oを利用すると投入空気量は必要ない(利用しない場合8,800t−Air/day必要)。つまり、副生成Oを利用すると、空気を燃焼のために投入せずに済み、そのため燃焼場へのN投入量をゼロにすることが可能とわかる。これによりサーマルNOx発生量をほぼ抑制する効果が期待できる。
また、ガスタービン+蒸気タービンのコンバインドサイクル発電において、投入水素エネルギーに対して得られる発電エネルギーを50%と仮定すると、上記生成水素量では、およそ5,600MWh/dayの発電が見込まれる。水分解光触媒水素製造設備(2)および海水淡水化設備(3)を併用することにより使用された電力量はおよそ2,000MWh/dayであるので、収支としては+3,600MWh/dayとなる。
したがって、本発明のシステムでは、太陽光エネルギーの寄与もあり、投入燃料エネルギーが7,200MWh/day、発電量が7,200MWh/dayとなり、投入燃料に対する発電効率が50%から100%に飛躍的に向上することになる。
1 火力発電設備
2 水分解光触媒水素製造設備

Claims (3)

  1. 火力発電設備と、水分解光触媒水素製造設備とを有し、該水分解光触媒水素製造設備から副生成する酸素が該火力発電設備に供給されることを特徴とするNOx低減火力発電システム。
  2. 前記水分解光触媒水素製造設備から生成する水素が燃料として前記火力発電設備に導入される、請求項1に記載のNOx低減火力発電システム。
  3. 前記火力発電設備からの排出蒸気を熱源として利用する海水淡水化設備をさらに有し、該海水淡水化設備で製造された淡水が前記水分解光触媒製造設備に供給される、請求項1または2に記載のNOx低減火力発電システム。
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