JP2013088128A - 膜厚むら検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に皮膜が形成された検査対象物10の、皮膜形成面の少なくとも一部を撮像し、得られた画像情報に基づいて検査対象物上の皮膜の膜厚むらを検査する膜厚むら検査装置であって、検査対象物又は撮像部4の少なくとも一方を移動させる移動部2と、移動中に撮像部で撮像された所定範囲の画像を移動位置毎に移動位置情報を付加して登録する画像登録部と、移動位置情報が付加された所定範囲の画像を移動位置の順に並べ全体画像として合成する画像合成部と、合成された全体画像の画像情報に基づいて検査対象物の色むらを検出する色むら検出部とを具備し、撮像部で撮像された画像の所定範囲は、撮像部に対して同じ角度で観察された範囲であることを特徴とする膜厚むら検査装置。
【選択図】図1A
Description
しかし、検査対象となる基板が大きくなると、図8に示すように、撮像範囲の中央部と両端部とでは、真横から見たときの角度(いわゆる、外見上の取付角度)が同じでも、撮像範囲の各部位と観察カメラとのなす角度(つまり、実際の観察における観察角度)が異なってしまう。つまり、所定のエリア51z内の各場所10z1〜10z6の基板10とカメラ40zとのなす角度θ1〜θ6が異なり、カメラ40zで観察する観察角度が異なることになる。
表面に皮膜が形成された検査対象物の、前記皮膜形成面の少なくとも一部を撮像部により撮像し、得られた画像情報に基づいて、前記検査対象物上の皮膜の膜厚むらを検査する膜厚むら検査装置であって、
前記検査対象物又は前記撮像部の少なくとも一方を移動させる移動部と、
前記検査対象物と前記撮像部との相対位置を検出する位置検出部と、
前記移動中に前記撮像部で撮像された所定範囲の部分画像を記録する画像記録部と、
前記部分画像が撮像された前記相対位置を前記部分画像と関連付けて記録する画像撮像位置記録部と、
前記部分画像を前記相対位置の順に並べて全面画像として生成する全面画像生成部と、
合成された前記全面画像に基づいて前記検査対象物の膜厚むらを検出する膜厚むら検出部とを具備し、
前記部分画像が、前記検査対象物上の円弧状の範囲を撮像された画像であることを特徴とする膜厚むら検査装置である。
検査対象物が大きくなっても、撮像領域の中央部であるとか両端部であるとかどの部分であるかに影響されず、所定の円弧状の範囲であれば同じ観察角度で撮像されたものとして取り扱うことができる。
前記画像記録部では、前記部分画像に加えて、前記部分画像が撮像された角度とは別の所定の角度をなす円弧状の範囲を撮像された別角度部分画像が記録され、
前記画像撮像位置記録部では、前記別角度部分画像が撮像された前記相対位置が前記別角度部分画像と関連付けて記録され、
前記画像生成部では、前記別角度部分画像が前記相対位置の順に並べて別角度全面画像として生成され、
前記膜厚むら検出部では、前記別角度全面画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項1に記載の膜厚むら検査装置である。
エリアセンサーを用いて撮像した画像に基づいて、一度に複数の別角度全面画像を生成でき、それらの複数の別角度全面画像に基づいて膜厚むらを検出することができる。
そのため、形成された皮膜の代表膜厚が予定されていたものと異なっていた場合でも、一度の相対移動動作中に取得して生成された画像から、適宜別画像全面画像を選択して、膜厚むらの検出を行える。そうすることで、撮像部の角度を変更させたり、前記相対移動を繰り返したりして、あらためて膜厚むらの検出に最適な角度で撮像し直す必要がなくなるので、迅速に検査を完了させることができる。
前記全面画像と前記別角度全面画像のいずれを用いて膜厚むらを検出するかを選択する検査画像選択部をさらに備え、
前記膜厚むら検出部では、前記検査画像選択部で選択された前記全面画像又は前記別角度全面画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項2に記載の膜厚むら検査装置である。
微妙な膜厚むらを含む検査対象物に対して、取得した前記全面画像と複数取得した前記別角度全面画像の中からよりコントラストが大きい全面画像を選択して、その選択した全面画像に基づいて膜厚むらの検出をすることができる。そのため、より高感度の膜厚むら検出を行うことができる。
前記全面画像と前記別角度全面画像とを多重合成する多重合成部をさらに備え、
前記膜厚むら検出部では、前記多重合成画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項2に記載の膜厚むら検査装置である。
そして、従来の装置では膜厚むらかどうかの自動判断が難しかった様な、微妙なコントラストの膜厚むらであっても、より精度の高い膜厚むらの検出を迅速に行うことができる。
図1Aは、本発明を具現化する形態の一例を示す平面図である。
図1Bは、本発明を具現化する形態の一例を示す側面図である。
各図において直交座標系の3軸をX、Y、Zとし、XY平面を水平面、Z方向を鉛直方向
とする。特にZ方向は矢印の方向を上とし、その逆方向を下と表現する。
照明ユニット31は、基板10の走行方向(つまり、X方向)及び幅方向(前記走行方向と直交する方向。つまり、Y方向)に所定の幅及び長さを有する発光部32を備えている。さらに、照明ユニット31は、基板10に対して斜め方向から照明光33を照射し、基板10の表面で反射した光50が撮像部4に入射されるように取り付けられている。
照明ユニット31としては、LED、ハロゲン、白熱電球、蛍光灯その他の発光体を含んで備えているものが例示できる。さらに、後述する撮像部4の感度波長や感度特性に合わせた所定の波長を含む光線を放射するもので、その所定の波長が、基板10の表面に形成された皮膜に一部吸収され、一部反射又は一部通過する波長であれば良い。
上述では、3台のカメラ40a〜40cを用いて、3ライン同時に撮像できる形態を例示したが、基板10の幅、カメラの画角などに応じて、適宜設定すれば良い。
図3は、本発明を具現化する形態の一例を示すシステム構成図である。図3に示すように、上述した基板移動部2、光源部3、撮像部4の各機器は、制御部9の各機器と接続されている。
情報入力手段91としては、キーボードやマウスやスイッチなどが例示される。
情報出力手段92としては、画像表示ディスプレイやランプなどが例示される。
情報記録手段94としては、メモリーカードやデータディスクなどの、半導体記録媒体や磁気記録媒体や光磁気記録媒体などが例示される。
機器制御ユニット95としては、プログラマブルコントローラやモーションコントローラと呼ばれる機器などが例示される。
図4は、本発明を適用させて基板上の所定範囲を撮像する様子を示す斜視図であり、図1Aを用いて説明した、基板10と、カメラ40a〜40cで撮像される
ある時刻t1〜t3の位置における、基板10t1〜10t3と撮像部で撮像される所定範囲を示している。
画像処理ユニット96は、本発明の全面画像生成部として機能し、情報記録手段94に保存された各部分画像を、相対位置情報に基づいて相対位置の順に並べ、全面画像として生成する。併せて、別角度全面画像も生成する。前記全面画像及び前記別角度全面画像は、制御コンピュータ90を介して、情報記録手段94に保存したり、情報記録手段94から読み出したりすることができる。
また、前記検査用レシピファイルには、予め設定された全面画像と複数の別角度全面画像とを取得し、前記代表膜厚情報に基づいて、前記全面画像と複数の別角度全面画像のうちいずれか1つを選択して膜厚むらの検出に用いるような設定をしても良い。
さらに前記検査用レシピファイルには、前記全面画像及び前記別角度全面画像を多重合成した、多重合成画像に基づいて膜厚むらの検出に用いるような設定をしても良い。
画像処理ユニット96は、情報記録手段94に保存された全面画像と別角度全面画像とを多重合成して多重合成画像を生成することができ、本発明の多重合成生成部として機能する。前記多重合成画像は、制御コンピュータ90を介して、情報記録手段94に保存したり、情報記録手段94から読み出したりすることができる。さらに検査部では、この多重合成画像に基づいて膜厚むらの検出を行うことができる。
また、ノイズ起因の輝度変化部分47bは、輝度分布45a1、45s’、45Sと増幅されるにつれて、徐々に大きくなっている様子が示されている。
このように、1つの全面画像に含まれる輝度分布を増幅すると、膜厚むら起因の輝度変化部分が増幅されて検出しやすくなる一方、ノイズ起因の輝度変化部分も同時に増幅されてしまい、自動検査の判定が難しくなったり、後で作業者による判断が必要になったりする。
図7は、本発明を具現化する形態の一例を示すフロー図である。図7では、基板10の上に形成されたカラー皮膜の膜厚むらを観察し検査する一連のフローが、ステップ毎に示されている。検査に先立ち、上述の検査用レシピファイルは予め設定しておく。
次に、代表膜厚センサ48を用いて、基板10の上に形成されたカラー皮膜の代表膜厚を測定する(s103)。次に、前記代表膜厚情報に基づいて、検査用レシピファイルの登録情報とプロファイル情報とを参照し、撮像条件や撮像範囲を設定する。
基板10上の全ての部位に対して撮像が終了したかどうかを判断し(s106)、撮像が終わっていなければ、基板10の搬送を続けながら、前記ステップs104へ戻り、上記動作を繰り返す。前記ステップs106で撮像が終了したと判断されれば、記録された部分画像に基づいて全体画像を生成し(s107)、前記全体画像に基づいて膜厚むらの検出を行う(s108)。
したがって、基板10が大型化しても、従来の技術のように長方形領域を繋ぎ合わせて全面画像として生成した場合に比べ、信頼性の高い検査結果を得ることができる。
さらに、代表膜厚センサ48の代表膜厚情報に基づいて、どの角度の全面画像を最初の検査対象とするかを適宜選択するようにすることができる。そうすれば、取得した全ての全面画像に対して(いわゆる、総当たりの)検査をする必要がなくなり、少ない枚数の別角度全面画像を使って、迅速に検査を完了させることができる。
この理由として、上述のステップs108やステップs122の検査では、生成された1枚分の全面画像に基づいて膜厚むらを強調しようとすると、本来検査したい膜厚むらの部分だけでなく、撮像の際に含まれるノイズ成分も強調処理されてしまう可能性がある。そうすると、極めて微妙なコントラストの膜厚むらは、検出が難しい場合があった。また、検出結果の信頼性を確かめるために、熟練者が画像を再確認する場合などもあった。
そのため、前記多重合成された画像に基づいて、膜厚むらの検出を行えば、ある一つの条件で撮像して得られた全面画像に基づいてコントラストを強調するなどの処理をして膜厚むらを検出しようとする場合に比べて、ノイズ成分の影響を抑えることができ、極めて微妙なコントラストの膜厚むらであっても、的確に検出することができる。そして、従来の装置では膜厚むらかどうかの自動判断が難しかった様な、微妙なコントラストの膜厚むらであっても、より精度の高い膜厚むらの検出を迅速に行うことができる。
上述した膜厚むら検査装置1とは別の形態の膜厚むら検査装置1aについて例示する。
別の形態の膜厚むら検査装置1aでは、本発明を構成する移動部として、基板10を静止させた状態で撮像部3を移動させる形態の構成とする。具体的には、装置フレーム11上にX方向に長さを有するレールを取り付け、前記レール上を自在に移動及び静止できるスライド駆動ユニットを搭載し、前記スライド駆動ユニットに照明ユニット31と撮像部4とを連結して取り付け、前記スライド駆動ユニットを走行移動させる。
2 基板移動部
3 光源部
4 撮像部
9 制御部
10 基板
10a 基板載置位置
10b 基板取出位置
10v 移動方向を示す矢印
10a1〜10a3 生成された全面画像
10t1〜10t3 移動中に表面の所定範囲を撮像されている基板
11 装置フレーム
21 コンベアフレーム
22 コンベアシャフト
23 コンベアローラ
24 コンベア駆動モータ
30 照明光量調節ユニット
31 照明ユニット
32 発光部
33 照明光
40 カメラ
42 撮像視野
45a1 全面画像10a1の輝度分布
45a2 別角度全面画像10a2の輝度分布
45a3 別角度全面画像10a3の輝度分布
45S 全面画像を合成した輝度分布
45M 多重合成した画像の輝度分布
46a 膜厚むらに起因の輝度変化部分
46b 同一全面画像を元に強調された膜厚むら起因の輝度変化部分
46c 多重合成して強調された膜厚むら起因の輝度変化部分
47a ノイズ起因の輝度変化部分
47b 同一全面画像を元に強調されたノイズ起因の輝度変化部分
47c 多重合成して強調されたノイズ起因の輝度変化部分
48 代表膜厚センサ
50 反射光
51 撮像される円弧状の所定範囲
52 撮像される円弧状の所定範囲
53 撮像される円弧状の所定範囲
55 移動方向の所定領域(ライン状)
90 制御用コンピュータ
91 情報入力手段
92 情報出力手段
93 発報手段
94 情報記録手段
95 制御ユニット
96 画像処理ユニット
Claims (4)
- 表面に皮膜が形成された検査対象物の、前記皮膜形成面の少なくとも一部を撮像部により撮像し、得られた画像情報に基づいて、前記検査対象物上の皮膜の膜厚むらを検査する膜厚むら検査装置であって、
前記検査対象物又は前記撮像部の少なくとも一方を移動させる移動部と、
前記検査対象物と前記撮像部との相対位置を検出する位置検出部と、
前記移動中に前記撮像部で撮像された所定範囲の部分画像を記録する画像記録部と、
前記部分画像が撮像された前記相対位置を前記部分画像と関連付けて記録する画像撮像位置記録部と、
前記部分画像を前記相対位置の順に並べて全面画像として生成する全面画像生成部と、
合成された前記全面画像に基づいて前記検査対象物の膜厚むらを検出する膜厚むら検出部とを具備し、
前記部分画像が、前記検査対象物上の円弧状の範囲を撮像された画像であることを特徴とする膜厚むら検査装置。
- 前記画像記録部では、前記部分画像に加えて、前記部分画像が撮像された角度とは別の所定の角度をなす円弧状の範囲を撮像された別角度部分画像が記録され、
前記画像撮像位置記録部では、前記別角度部分画像が撮像された前記相対位置が前記別角度部分画像と関連付けて記録され、
前記画像生成部では、前記別角度部分画像が前記相対位置の順に並べて別角度全面画像として生成され、
前記膜厚むら検出部では、前記別角度全面画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項1に記載の膜厚むら検査装置。
- 前記全面画像と前記別角度全面画像のいずれを用いて膜厚むらを検出するかを選択する検査画像選択部をさらに備え、
前記膜厚むら検出部では、前記検査画像選択部で選択された前記全面画像又は前記別角度全面画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項2に記載の膜厚むら検査装置。
- 前記全面画像と前記別角度全面画像とを多重合成する多重合成部をさらに備え、
前記膜厚むら検出部では、前記多重合成画像に基づいて膜厚むらが検出されることを特徴とする、請求項2に記載の膜厚むら検査装置。
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