JP2013086326A - 樹脂封止装置と樹脂封止装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型ヒータ23を有する金型22と、金型22に基板3を供給する材料供給ユニット10と、材料供給ユニット10の基板3を金型22に搬入すると共に、金型22から成形された基板3を搬出する搬送ユニット36と、生産を中断中の金型22の待機時間中に、金型ヒータ23をオフにした後、待機時間の経過前に金型22が所定温度に達すように金型ヒータ23をオンする制御手段51,54とを備えた樹脂封止装置1において、制御手段51,54は、生産を中断中の金型22の待機時間から金型22の昇温時間を差し引いた金型ヒータ23の加熱待機時間の経過後に、金型ヒータ23をオンする。
【選択図】図4
Description
金型ヒータを有する金型と、前記金型に基板を供給する材料供給ユニットと、前記材料供給ユニットの基板を前記金型に搬入すると共に、前記金型から成形された基板を搬出する搬送ユニットと、生産を中断中の前記金型の待機時間中に、前記金型ヒータをオフにした後、前記待機時間の経過前に前記金型が所定温度に達するように前記金型ヒータをオンする制御手段とを備えた樹脂封止装置において、
前記制御手段は、生産を中断中の前記金型の待機時間から前記金型の昇温時間を差し引いた前記金型ヒータの加熱待機時間の経過後に、前記金型ヒータをオンするものである。
前記制御手段は、前記金型ヒータと共に前記基板予熱部ヒータを同時にオンまたはオフしてもよい。
これにより、より一層、待機時の消費電力を抑制できる樹脂封止装置が得られるという効果がある。
以上により、より最適な金型ヒータのオンオフ制御を行うことができる。
まず、図1に示すように、基板供給部11から基板3を1枚ずつ排出し、搬送路12を介して基板整列部13まで搬送する。この基板整列部13は回転することにより、搬送された基板3を金型上の配置と同様に整列させる。そして、インローダ装置37を材料供給ユニット10側に移動させ、基板整列部13上に整列された基板3を把持する。そして、インローダ装置37が、基板予熱部40まで移動し、基板3を載置する。この基板3は基板予熱部40により、金型22で加圧される前に加熱される。次に、インローダ装置37が加熱された基板予熱部40上の基板3を把持すると共に、タブレットホルダ14に保持されているタブレット7を把持した後、所定のプレスユニット21の直前位置まで移動する。そして、把持した基板3とタブレット7とを、金型ヒータ23により所定温度まで昇温しておいた金型22に載置すると、金型22が閉じ、基板3を狭持し、成形する。成形が終われば金型22が開放し、金型22から離型された半製品5は、アンローダ装置38により成形品収納ユニット30に搬送される。成形品収納ユニット30では、アンローダ装置38により搬送された半製品5がディゲータ部31に載置された後、不要樹脂を分離して成形品4を得る。切離した不要樹脂は廃棄する。そして、成形品収納部33に成形品4を1枚ずつ積み立てる。
ステップS1で、作業者が、操作モニター45の金型保温ボタンをオンし、金型22を保温位置に移動させる。ステップS2で、作業者は、待機時間を操作モニター45に設定入力する。これと同時に、ステップS3では、本発明に係る省エネモードがオンになり起動する。ステップS4では、省エネ機能が、入力された待機時間から省エネ効果を自動判断する。省エネ効果が無いと判断した場合は、ステップS12に進み、待機時間終了まで金型ヒータ電源24はオン状態を維持する。一方、省エネ効果が有ると判断した場合は、ステップS5に進む。このステップS5では、省エネ機能により自動で電磁接触器61をオフにして、金型ヒータ電源24から金型ヒータ23への電源供給を遮断する。同時に、ステップS6で、省エネ機能により自動で電磁接触器61をオフにして、基板予熱部ヒータ電源42から基板予熱部ヒータ41への電源供給を遮断する。
曲線Aは、降温状態、すなわち生産可能な状態にある金型22が、金型ヒータ電源24をオフされた場合における、金型22の温度の低下を示す。曲線Bは、金型ヒータ電源24をオフにした後、金型ヒータ電源24をオンにした場合の金型22の昇温変化を示す。棒線Cは、金型ヒータ電源24をオンにしてから1時間毎の消費電力量を示す。
条件1として、待機時間TM=TM1+TM2であることを確認する。すなわち、待機時間はTM1とTM2との組合せである。
条件2として、TMP1<TMP2、またはTMP1=TMP2を満たすことを確認する。すなわち、条件1が成り立つTM1とTM2との組合せの中で、TMP1とTMP2とを比較する。具体的には、TM1を組合せの最大値から段階的に下げていき、最初にTMP2の方がTMP1より大きくなる組合せを確認する。これは、確実に、待機時間の経過前に金型を昇温するためである。
条件3として、金型ヒータ電源オン状態の消費電力量PW>PW1+PW2を満たすことを確認する。条件1、条件2が成り立つ条件で、PWとPW1+PW2とを比較する。すなわち、金型ヒータ電源オフ時間の消費電力量PW1および金型ヒータ電源オンにした後の消費電力量PW2の合計と、PW1+PW2(TM1+TM2)に相当する時間の金型ヒータ電源オン状態の消費電力量PWとを比較し、金型ヒータ電源オン状態の消費電力より小さいことを確認する。
候補1として、TM1=3時間、TM2=1時間とした場合を検討する。このとき、条件1を満たすが、図5から、TMP1=90℃、TMP2=50℃となり、条件2を満たさない。よって、候補として不適である。
候補2として、TM1=2時間、TM2=2時間とした場合を検討する。このとき、条件1を満たし、かつ、図5から、TMP1=70℃、TMP2=80℃となり、条件2を満たす。そして、条件3を検討すると、待機時間(TM)中、金型ヒータ電源オン状態の消費電力量PW(図10のS部分内の状態)より、省電力機能を使用したPW1+PW2(図5の枠内の合計)の方が少ないので成立する。
候補3として、TM1=1時間、TM2=3時間とした場合を検討する。このとき、条件1を満たし、かつ、図5から、TMP1=35℃、TMP2=150℃となり、条件2を満たす。そして、条件3を検討すると、待機時間(TM)中、金型ヒータ電源オン状態の消費電力量PW(図10のS部分内の状態)より、省電力機能を使用したPW1+PW2の方が少ないので成立する。
図6に、設定時間、すなわち待機時間を2時間、3時間および4時間と設定した場合に、省エネモードが有るときの消費電力削減率を、計算値および実測値で示す。この図6から、計算値と実測値とは略同一の値となり、計算値の信頼性が高いことが分かった。
この計算値によれば、待機時間が長くなるほど消費電力の削減率が高くなり、より一層の省エネ効果を得ることが分かった。
同様に、省エネ効果を確認するために、図8に、省エネモード有りの場合の金型22の稼働率に対する金型ヒータ23の消費電力を計算した。
図8において、内部が空白の棒グラフは、本装置1において金型ヒータ23の加熱以外で使用された電力を示す。内部にハッチングがなされた棒グラフは、本装置1において金型ヒータ23を加熱するために使用された電力を示す。また、丸印は個々の金型22の稼働率を示す。本計算結果によれば、金型22の稼働率が0%となる待機時間中の金型22の消費電力量が削減されていることが分かった。
図9(A)に、本発明と比較するため、省エネモードが無い場合に一般的に行われる金型ヒータ制御のフローチャートを示す。
ステップS101では、作業者が、手動で金型を保温位置に移動操作する。ステップS102では、作業者が、待機時間の長短を判断する。待機時間が短い場合には、金型ヒータの電源をオンのままで待機状態を維持し、ステップS108に進む。ステップS108では待機時間が終了し、設備が使用可能な状態になる。一方、待機時間が長い場合には、ステップS103に進み、作業者が金型ヒータの電源をオフする。そして、ステップS104では、作業者が生産開始時刻に合わせて、金型ヒータの電源オン時刻をタイマー入力する。ステップS105では、ステップS104で入力した設定時刻に到達したのかをタイマーで監視し、未到達の場合は待機する。到達した場合は、ステップS106に進み、タイマーが自動で金型ヒータの電源をオンする。ステップS107で、金型の昇温が完了し、ステップS108で待機時間が終了となり、生産可能な状態になる。
ステップS201では、作業者が、待機時間の長短を判断する。待機時間が短い場合には、基板予熱部ヒータの電源をオンのままで待機状態を維持し、ステップS206に進む。ステップS206では待機時間が終了し、設備が使用可能な状態になる。一方、待機時間が長い場合には、ステップS202に進み、作業者が基板予熱部ヒータの電源をオフする。ステップS203では、作業者が基板予熱部ヒータの電源オン時刻を監視し、未到達の場合は待機する。到達した場合は、ステップS204に進み、作業者が手動で基板予熱部ヒータの電源をオンする。そして、ステップS205で、基板予熱部の昇温が完了し、ステップS206で待機時間が終了となり、生産可能な状態になる。
本実測結果によれば、金型の稼働率が0%となる待機時を示すS部分の時間帯においても、金型ヒータで毎時2kwhの電力が多く消費されていることが分かった。
3 基板
10 材料供給ユニット
22 金型
23 金型ヒータ
40 基板予熱部
41 基板予熱部ヒータ
51 パソコン(制御手段)
54 シーケンサ(制御手段)
Claims (4)
- 金型ヒータを有する金型と、前記金型に基板を供給する材料供給ユニットと、前記材料供給ユニットの基板を前記金型に搬入すると共に、前記金型から成形された基板を搬出する搬送ユニットと、生産を中断中の前記金型の待機時間中に、前記金型ヒータをオフにした後、前記待機時間の経過前に前記金型が所定温度に達すように前記金型ヒータをオンする制御手段とを備えた樹脂封止装置において、
前記制御手段は、生産を中断中の前記金型の待機時間から前記金型の昇温時間を差し引いた前記金型ヒータの加熱待機時間の経過後に、前記金型ヒータをオンすることを特徴とする樹脂封止装置。 - 前記基板を金型に搬入する前に予熱する基板予熱部ヒータを備え、
前記制御手段は、前記金型ヒータと共に前記基板予熱部ヒータを同時にオンまたはオフすることを特徴とする請求項1に記載の樹脂封止装置。 - 前記金型ヒータの加熱待機時間は、前記金型ヒータをオンした後における前記金型の昇温が早いほど、長くなることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂封止装置の制御方法。
- 前記金型ヒータの加熱待機時間は、前記金型ヒータをオンした後における前記金型の昇温が遅いほど、短くなることを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂封止装置の制御方法。
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