JP2013085609A - 除毛装置 - Google Patents

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宏明 清水
Tetsuro Hashiguchi
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Abstract

【課題】生体表面や周囲に凹凸を有した部位での除毛に際して、除毛装置と身体との干渉による剃り残しを生じ難くした除毛装置を提供する。
【解決手段】除毛装置は、把持部10を有した本体1と、本体1の一端側に設けられ除毛刃56を有したヘッド47と、除毛刃56を駆動する駆動部20とを備え、本体1に対して前記ヘッド47を回転させる回転機構部35を設け、剃毛部位に応じてヘッド47の姿勢を変えることで、本体1の一端側に向かう方向に沿った装置全長を可変とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、刃を駆動させることで体毛を切断する除毛装置に関する。
従来から、除毛装置として、櫛歯状の固定刃及び可動刃を備えたものがある。この種の除毛装置は、固定刃と可動刃とを有するヘッドと、把持部の一端に延長部を有した本体とで主体が構成され、この延長部の先端にヘッドが設けてある。そして、除毛装置は、ヘッドを体毛の生える生体表面に当接し、固定刃と可動刃の間に体毛を導入し、この導入した体毛を固定刃と可動刃とでシェアー切断する(剪断する)ことで、毛を切断して、生体表面の除毛を行っている。このような除毛装置として、特許文献1に示すように延長部の延長方向と平行に櫛歯状の固定刃及び可動刃が並ぶものや、特許文献2に示すように延長部の延長方向に直交して櫛歯状の固定刃及び可動刃が並ぶもの等がある。
特開2002−369979号公報 特開2008−229263号公報
ところで、この種の除毛装置は、体毛を切断するにあたって、ヘッド(固定刃及び可動刃)を体毛の生える向きに直交して当てて、この体毛の生える向きに沿ってヘッドを動かすことで、可動刃と固定刃との間に体毛を導入し易くなる。
しかしながら、特許文献1、2等の従来の除毛装置では、ヘッドの向きを延長方向に対して平行と直交のうちのいずれか一方の姿勢のみでしか、除毛を行えない。すなわち、これら従来の除毛装置は、除毛時に装置全長が一定であるため、腕や足の付け根等の生体表面や周囲に凹凸を有した部位での除毛時には、本体等の装置や把持した手が凹凸に干渉して、固定刃と可動刃の間に体毛を導入し難くなり、剃り残しを生じる恐れがある。
そこで、この事情を鑑み、装置等と身体との干渉による剃り残しを生じ難くした除毛装置を提供することを課題とした。
上記課題を解決するために、本発明の除毛装置は、把持部を有した本体と、前記本体の一端側に設けられ除毛刃を有したヘッドと、前記除毛刃を駆動する駆動部とを備え、前記本体の前記一端側に向かう方向に沿った装置全長を可変とする可変機構部を設けたことを特徴とする。
この除毛装置として、前記可変機構部として、前記本体に対して前記ヘッドを回転させて前記装置全長を変える回転機構部を設けたことが好ましい。
このような構成としたことで、装置全長に切り替えて、本体等の装置や把持部を把持した手を身体に干渉し難くして除毛を行うことができ、装置等と身体との干渉による剃り残しを生じ難くして、除毛装置の利便性を向上させることができる。
実施形態の一例の除毛装置の斜視図である。 ヘッドの向きを変更した除毛装置の斜視図である。 ヘッド及び回転機構部の分解斜視図である。 除毛装置の本体及び駆動部の分解斜視図である。 延長部周辺の一部を透過した側面図である。 延長部周辺の一部を透過した斜視図である。 ヘッド及び回転機構部の平面図である。 回転機構部の第1姿勢での斜視図である。 回転機構部の第2姿勢での斜視図である。 揺動機構部の説明図であり、(a)が分解斜視図であり、(b)がターンプレートにホルダを取り付けた状態の斜視図である。 ヘッドの斜視図である。 揺動機構部の自然状態における説明図であり、(a)が支持部周辺での断面図であり、(b)が弾性体周辺での断面図である。 揺動機構部の説明図であり、(a)が自然状態であり、(b)が揺動状態である。 装置全長の説明図である。 本体とヘッドの位置関係の説明図であり、(a)が側面図であり、(b)が延長方向に視た図である。 一部を透過したキャップを取り付けた状態の側面図である。 実施形態2の駆動部及びヘッドの側面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて例示して説明する。
<実施形態1>
本実施形態の除毛装置は、図1に示すように、電源を内蔵した本体1と、除毛刃56を有したヘッド47と、ヘッド47を駆動させる駆動部20(図5参照)と、本体1に対して着脱自在でヘッド47を覆うキャップ6(図16参照)とを備える。
本体1は、図4に示すように、電源となる電池(図示せず)と、電池交換用の電池カバー3と、駆動部20を収容したハウジング5と、電池カバー3を着脱自在でハウジング5に保持するシールホルダ4とで主体が構成される。そして、本体1はハウジング5と電池カバー3によって中空円柱形状の外殻が形成され、この円柱形状の部位は、装置利用時に外周面を把持する把持部10と、把持部10に比べて小径の小径部11とで構成される。把持部10と小径部11とは、図1や図2に示すように、略同心で軸方向に連続しており、図4に示すように、把持部10と小径部11との間には段部12を有する。そして、シールホルダ4にはOリング5a,3aを介在してハウジング5及び電池カバー3が取り付けてあり、本体1内部を防水構造にする。
更に、小径部11は、図5に示すように、ハウジング5で形成されており、内部には、駆動部20の駆動源(モータ21)がモータハウジング21a(図4参照)に収容された状態で配置される。そして、本体1は、図1や図2に示すように、軸方向における一端(小径部11側の端部)に、軸方向に沿って延長した延長部15が設けてある。以下、特に記載しない限り、延長部15を延長した向き(本体1の軸方向)を、方向の一基準として、延長方向Axと記載する。
駆動部20は、図4乃至図6に示すように、駆動源となるモータ21と、モータ21の駆動をヘッド47に伝達する駆動伝達部23とで主体が構成される。モータ21は回転軸22が延長方向Axに平行で且つ小径部11と略同心に位置する。駆動伝達部23は、回転軸22に取り付けたピニオンギア24と、ヘッド47に駆動を出力する出力部材30と、ピニオンギア24から出力部材30に駆動を伝達するギアブロック25とを備える。ピニオンギア24は小径部11の延長部15側の端部に収容され、回転軸22に略同心で取り付けられる。
ギアブロック25は、図4に示すように、両端にギアを備えた伝達シャフト26と、伝達シャフト26を回転自在で保持するブッシュ29とで主体が構成される。
伝達シャフト26は、図5や図6に示すように、回転軸22に平行し且つ延長方向Axに沿って軸心を有し、一端に設けたギア(第1ギア27)がピニオンギア24に噛み合い、反対側のギア(第2ギア28)が出力部材30に噛み合う。そして、伝達シャフト26はブッシュ29に貫通し、且つ第1ギア27を小径部11側に位置した状態で、延長部15に収容される。ブッシュ29は延長部15内に取り付けられており、伝達シャフト26を延長部15内に位置決め保持する。
出力部材30は、図4に示すように、円盤状のフェイスギア31と、フェイスギア31の回転中心となる軸部材32とで主体が構成される。軸部材32は、延長方向Axに略直交して軸心を有した状態で、延長部15に収容されると共に、ハウジング5の延長部15を形成する部材に固定される。
フェイスギア31は円の中心に、略同心で軸部材32が挿通されており、軸部材32の軸周りに回転自在となっている。そのため、フェイスギア31は伝達シャフト26及びモータ21の回転軸22に対して略直交して回転中心を有する。
また、フェイスギア31は、図4や図5に示すように、円柱の一方の端面に、第2ギア28に噛み合う歯部31aを有しており、伝達シャフト26から駆動が伝達される。そして、フェイスギア31は反対側の端面に、駆動を偏心して出力する偏心部31bを有しており、伝達シャフト26からの駆動を偏心してヘッド47に伝達する。
このように、駆動部20は、駆動伝達部23の出力部材30によって、モータ21の回転駆動を略直交した向きに変換し且つ偏心して、ヘッド47に出力する。そして、駆動部20はギアブロック25を備えたことで、図5に示すように、延長方向Axに沿って回転軸22を通る仮想直線L1上から、この回転軸22の径外方向にずれた位置(図中、仮想直線L2参照)で、モータ21からの駆動をヘッド47に伝達する。
そのため、除毛装置は、延長方向Axにおいて、回転軸22を通る仮想直線L1から回転軸22の径外方向にずらした位置に延長部15を設けてある。そして、延長部15を径外方向にずらしたことで、除毛装置は、この径外方向に沿って回転軸22を通る仮想直線L3上でこの径外方向の反対向きの径外方向の位置に、凹所17を有しており、この凹所17にはヘッド47が配置される。
また、延長部15には、図8や図9に示すように、ヘッド47を本体1に対して回転させる回転機構部35が設けてあり、延長部15は、図6に示すように、回転機構部35を介してヘッド47を支持している。この回転機構部35は、図3に示すように、延長部15に回転自在で取り付けられた回転部36と、回転部36に一体で設けられたターンプレート38とで主体が構成される。
回転部36は円筒形状で、図5や図6に示すように、延長部15の凹所17側の側壁16に貫通して、延長部15の延長先端側の部位に回転自在で取り付けてあり、図7に示すように、回転部36の内周側にはフェイスギア31が略同心で配置される。そして、回転部36は、図6及び図7に示すように、円筒の延長部15内側に位置する端部に、径外方向に突出したフランジ部37を備え、このフランジ部37を側壁16の内面に当接することで、回転部36は延長部15に抜け止めされる。また、回転部36は延長部15外側の端部が、ターンプレート38の第1板面と一体に接続される。
ターンプレート38は、図7乃至図9に示すように、略長方形の板状で、長辺方向Xにおける板の略中央に、回転部36の内周に連通した貫通孔40(図3参照)が設けてあり、凹所17内に配置される。そして、この貫通孔40には、フェイスギア31の偏心部31bが突出しており、駆動伝達部23からの駆動を偏心部31bからヘッド47に出力するための出力穴となっている。以下、ターンプレート38の長辺方向X及び短辺方向Yを、各々方向の一基準として、単に長辺方向X及び短辺方向Yと記載し、ターンプレート38の板面に直交した向きを板面方向Zと記載して、方向の一つの基準とする。
また、ターンプレート38は、図8乃至図10に示すように、第1板面の反対側の板面(第2板面)に、ヘッド47を支持する支持台41が設けてある。支持台41は第2板面から板面方向Zに沿って突出すると共に、短辺方向Yにおいて、第2板面の短辺方向Yにおける寸法の略中央より一方の長辺(第1長辺38a)側にずれた位置に設けてある。
そして、支持台41は、第2板面から突出し板面方向Zに視て矩形状の基部42と、基部42の突出先端に一体で設けられ板面方向Zに視て矩形状の傾斜板43とで主体が構成される。傾斜板43は基部42に比べて長辺方向Xの寸法が長く、傾斜板43と基部42は、長辺方向Xを向く側面のうち、出力穴40に近い側の側面が板面方向Zにおいて略面一となっている。そして、反対側の側面は、基部42より傾斜板43が長辺方向Xに突出する。
また、傾斜板43は長辺方向Xに視て第2板面側に凹んだ円弧形状となっている。そして、この円弧の中心S1は、図12に示すように、ターンプレート38の短辺方向Yにおける寸法の略中間から板面方向Zに沿って、傾斜板43より遠くに離れて位置する。更に、円弧は、円弧と同心の仮想円L4に示すように、板面方向Zに交差し且つ長辺方向Xに直交する。
このように、支持台41の突出した先端面はターンプレート38上において第1長辺38a側に向かう程第2板面から離れる向きで傾斜した傾斜面となっている。そして、支持台41はこの傾斜面で、ヘッド47を傾斜板43の傾斜(円弧)に沿って揺動自在で支持しており、ヘッド47は、傾斜板43の円弧の中心S1に重なり且つ長辺方向Xに沿った位置に、揺動中心となる軸部材等の無い仮想の揺動中心S2を有する。更に、この揺動中心S2は板面方向Zに視て、フェイスギア31の回転中心(出力穴40の中心)を通る。
また、ヘッド47は、図3に示すように、除毛刃56と、ホルダ51と、駆動片50と、ホルダカバー48と、刃カバー60と、押上ばね59とで主体が構成され、図11に示すように、ホルダカバー48と刃カバー60によって外殻が形成される。更に、ヘッド47は、ターンプレート38の長辺方向Xに幅を有し、外殻には、除毛刃56に毛を導入するための開口部63が設けてある。
ホルダカバー48は、図7に示すように、ターンプレート38を短辺及び長辺の外側から覆う矩形枠状で、図3に示すように、枠内の長辺方向Xの略中央に駆動片50が位置し、駆動片50の両側に支持台41が位置する。そして、駆動片50の配置された空間と支持台41の配置された空間の間には、駆動片50の駆動方向を規制する駆動ガイド49が設けてある。
駆動ガイド49は、駆動片50の駆動方向を、フェイスギア31の回転中心を通る長辺方向Xに沿った直線上に往復移動するよう規制している。そのため、駆動片50は、駆動ガイド49によって駆動方向が規制されることで、偏心部31bから駆動部20の駆動(偏心回転)を受けると、長辺方向Xに沿って往復移動する。
また、ホルダカバー48は、図10に示すように、枠内にホルダ51が取り付けられると共に、ホルダ51を介してターンプレート38に支持されると共に、ターンプレート38側の面が、ターンプレート38の第2板面に設けた突起44に当接されている。この突起44はヘッド47の揺動時(後述の自然状態を含む)にホルダカバー48を第2長辺38b側から支持しており、ヘッド47からターンプレート38にかかる荷重(圧力)は支持台41と突起44とに分散して伝わっている。
ホルダ51は、図3に示すように、除毛刃56を保持するホルダ部材52と、支持台41の溝部54(図10参照)に揺動自在で挿通されるホルダ片53とを備える。
ホルダ部材52は長辺方向Xにおける寸法がターンプレート38に比べて長く、ホルダカバー48が取り付けられる。そして、ホルダ部材52は、一方の板面が傾斜板43に当接載置され、傾斜板43の傾斜に沿って揺動可能となっている。更に、ホルダ部材52は、図10や図12に示すように、長辺方向Xの両端に各々ホルダ片53が取り付けられ、ホルダ部材52とホルダ片53との板面方向Zの間には、長辺方向Xに凹んだ溝部54が設けてある。
溝部54は、長辺方向Xに視て傾斜板43と略同径の円弧状で、傾斜板43の基部42より長辺方向Xに突出した部位が挿通配置される。そして、溝部54は、図12(a)に示すように、円弧の円周方向における寸法が傾斜板43に比べて長い寸法となっており、この寸法の差分がヘッド47の揺動範囲となっている。更に、溝部54に傾斜板43を挿通したことで、板面方向Zにおいて、ホルダ片53とホルダ部材52とで傾斜板43を挟持した構成になっており、この構成によってヘッド47(ホルダ51)はターンプレート38(支持台41)に抜け止めされる。
また、ホルダ51とターンプレート38の間には、図12(b)や図7に示すように、ヘッド47を短辺方向Yに沿って弾性的に付勢する弾性体55が設けてあり、この弾性体55と傾斜板43を備えた支持台41とホルダ51と駆動ガイド49の突起とで揺動機構部の主体を構成している。
すなわち、本実施形態の除毛装置は、図13に示すように、ヘッド47とターンプレート38との間に揺動機構部を有し、且つ回転機構部35を介してヘッド47を延長部15に支持した構成になっている。そのため、ヘッド47は揺動自在の状態を維持して、延長部15に対して回転可能となっている。
更に、弾性体55は、図3に示すように、支持台41より出力穴40側に配置されており、例えば、揺動用の付勢ばね55aで構成される。更に、弾性体55は、図12(b)に示すように、ヘッド47を第1長辺38a側から反対の長辺である第2長辺38b側へ(短辺方向Yに)弾性的に付勢する。
そのため、ヘッド47は、図13に示すように、弾性体55によって第1長辺38a側へ付勢された状態で弾性的に揺動する。そして、ヘッド47は、ターンプレート38上において第2長辺38b側に付勢されるために、図12(a)に示すように、傾斜板43の第1長辺38a側の端部を溝部54の円弧の端部に当接した状態が、揺動動作を行っていない自然状態となる。以下、特に指定しない限り、図13(a)に示すような自然状態のヘッド47で説明する。
除毛刃56は、図3に示すように、長辺方向Xに沿った直線上に櫛状の刃(所謂、櫛歯57a)を有する板状の固定刃57と、長辺方向Xに沿った直線上に櫛状の刃(所謂、櫛歯58a)を有する板状の可動刃58とを備える。そして、除毛刃56は、図11や図12に示すように、刃先(櫛歯56a)を第1長辺38a側に向けて、出力部材30の回転中心より第2長辺38b側に配置される。
固定刃57はホルダ部材52に固定される。そして、固定刃57の櫛歯57aの並ぶ直線(刃先に沿った直線)上には、ヘッド47の揺動中心S2が位置している。そのため、固定刃57の刃先は、ヘッド47の揺動時に、板面方向Zに沿ったターンプレート38からの突出量や短辺方向Yにおける位置が略変化しない構成となっている。
可動刃58は刃が重なるように固定刃57に沿って配置されると共に、押上ばね59により固定刃57側に弾性的に付勢されている。そして、可動刃58は駆動片50から駆動が伝達されており、駆動片50の往復移動に伴って、固定刃57に対して長辺方向Xに沿って往復動(往復移動)する。
このように、除毛刃56は、固定刃57の櫛歯57aと往復動する可動刃58の櫛歯58aの間に毛を挟み込んで剪断する構成となっており、所謂トリマー刃となっている。そして、長辺方向Xに沿って櫛歯56a(57a,58a)が並ぶため、除毛装置は毛を剪断する領域に長辺方向X(ヘッド47の幅方向)に沿って幅(切断幅)を有した構成となっている。
更に、ヘッド47は、刃先を生体表面に当接した状態で、短辺方向Yに沿って第2長辺38bから第1長辺38aに向かう方向に移動させることで、除毛刃56に毛を導入して切断する構成となっている。以下、短辺方向Yに沿って第2長辺38bから第1長辺38aに向かう方向を、除毛方向REとし、第1長辺38a側を前方、第2長辺38b側を後方とする。すなわち、例えば、除毛刃56は除毛方向REにおいて前方側に刃先を有し、弾性体55(付勢ばね55a)は後方側に付勢する。
刃カバー60は、図11に示すように、可動刃58側(除毛方向REの後方側)から除毛刃56を覆う刃被覆部62と、ホルダカバー48及びホルダ51及び除毛刃56の長辺方向Xの両端を覆う横被覆部61とで主体が構成される。横被覆部61は刃被覆部62の長辺方向Xの両端辺に一体で設けてあり、ホルダカバー48及びホルダ51に固定してある。
刃被覆部62は、短辺方向Y(除毛方向REの後方側)に凹んだ凹みを第1長辺38a側に有する。この凹みは長辺方向Xにおいて切断幅より広い幅を有しており、この凹みとホルダ部材52との短辺方向Yの間は、除毛刃56の刃先が露出した開口部63となっている。開口部63は除毛刃56の櫛歯56aに毛を導入するための毛導入部となっている。そして、開口部63から除毛刃56の櫛歯56a(刃先)が露出するため、板面方向Zに視て開口部63内に揺動中心S2が位置する。
また、刃被覆部62は長辺方向Xに沿った平らな外面62aを有し、この外面62aは除毛時に生体表面に押し当てる肌当て面として機能する。そして、肌当て面は、開口部63より第2長辺38b側(除毛方向REの後方側)に位置するため、揺動中心S2及び出力穴40の中心(フェイスギア31の回転中心)より除毛方向REの後方側に位置する。
ところで、ヘッド47は外殻の長辺方向Xにおける全長(幅)の半分の寸法が、フェイスギア31の回転中心から小径部11の一端までの寸法に比べて短い寸法になっている。そのため、ヘッド47は回転時に小径部11に干渉することがなく、図5や図14に示すように、ヘッド47の幅方向(長辺方向X)を延長方向Axと略平行に位置させることができると共に、360°回転させることができる。そして、除毛装置は、出力部材30が回転機構部35の回転中心と同心で出力穴40に位置するため、ヘッド47がいずれの向き(回転した位置)にあっても、駆動部20の駆動をヘッド47に伝達して、除毛刃56を駆動させることができる。
そして、この幅方向(長辺方向X)を延長方向Axと略平行に位置させた状態では、図14に示すように、除毛装置の全長(装置全長)が、幅方向を延長方向Axに対して略直交させた状態等の幅方向が延長方向Axに交差する状態に比べて長くなる。そのため、回転機構部35は、ヘッド47を本体1に対して回転させることで、装置全長を可変(変更可能)とする全長可変機構部を兼ねている。
以下、上述の幅方向を延長方向Axと略平行に位置させた状態、すなわち板面方向Zに視て装置外観がI字状となる姿勢を、第1姿勢と記載する。そして、上述の幅方向を本体1の延長方向Axに対して略直交させた状態、すなわち板面方向Zに視て装置外観がT字状となる姿勢を、第2姿勢と記載する。この第1姿勢及び第2姿勢を、除毛装置の姿勢の一基準とする。
また、第1姿勢では、図15に示すように、延長部15及びヘッド47が、延長方向Axに視て小径部11の外周面11aと略面一又は外周面11aより内周側に位置して、小径部11の外周面11aより径外方向に突出しない構成になっている。
そのため、除毛装置は、この状態で、図16に示すように、延長部15及びヘッド47の外殻と小径部11の外周面11aを覆うように、キャップ6を取付可能となっている。このキャップ6は把持部10と略同径の外周面を有した有底円筒状となっており、延長部15とヘッド47と小径部11を内周側に配置して、把持部10と略同心で本体1に取り付けられる。そして、キャップ6は開口側の端部が、小径部11と把持部10の間に設けられた段部12に嵌り合うことで、ハウジング5に保持される。
また、除毛装置は、図6に示すように、回転機構部35による回転時にヘッド47の停止位置(ヘッド47の向き)を規定するロック部を備える。ロック部は、図4に示すように、ハンドル部材69と、ばね68と、凹部67(図7参照)とで主体が構成される。ばね68は延長部15内に配置され、ハンドル部材69を延長方向Axに沿って本体1から離れる向きに弾性的に付勢している。
凹部67は、図7に示すように、板面方向Zに視て矩形状で、径内方向に凹んでフランジ部37に形成される。そして、凹部67はフランジ部37に三つ設けられ、回転中心を基準に円周方向に90度ずつずれて位置する。具体的には、フランジ部37の回転中心を通る長辺方向Xに沿った直線上の位置に背向して二つの凹部67(第1凹部67a)が設けてあり、フランジ部37の回転中心を通る短辺方向Yに沿った直線上の位置に一つの凹部67(第2凹部67b)が設けてある。
ハンドル部材69は、図6に示すように、延長部15内に配置され、ばね68によって延長部15の延長先端側に付勢されると共に、延長方向Axにスライド自在となっている。そして、ハンドル部材69は、図4に示すように、延長方向Axに突出し凹部67の一つに選択的に嵌まり込む停止片69aと、ばね68の付勢力に抗してハンドル部材69を把持部10側にスライドさせるための操作片69bとが設けてある。操作片69bは延長部15に設けた開口部から外観に露出しており、この露出した部位で操作される。
停止片69aは突出した先端部が凹部67と嵌り合う矩形状となっており、この先端部が凹部67に嵌まり込むことで、回転部36の回転動作を規制して、ヘッド47の停止位置(ヘッド47の向き)を規定する。そして、この回転動作の規制は、操作片69bを操作してハンドル部材69を小径部11側にスライドさせて、停止片69aの先端部を凹部67から抜き出すことで、解除される。
更に、除毛装置は、停止片69aが第1凹部67aに嵌まり込むことで、ヘッド47がキャップ6を取り付け可能な第1姿勢に保持されると共に、停止片69aがいずれの第1凹部67aに嵌り合うかによって、除毛方向REの前後(刃先の向き)が入れ替わる。そして、停止片69aが第2凹部67bに嵌まり込むことで、ヘッド47が第2姿勢に保持されると共に、除毛方向REの前方側に把持部10が位置する。
以上のように、本実施形態の除毛装置は、全長可変機構部として回転機構部35を備えたことで、除毛したい生体表面の部位や形状に応じて、第1姿勢から第2姿勢に切り替える等で、延長方向Axにおける装置全長を変えることができる。そのため、腕や足の付け根等の生体表面や周囲に凹凸を有した部位での除毛時に、装置全長に切り替えて(変更して)、本体1(把持部10)等の装置や把持した手等を凹凸に干渉し難くして除毛動作を行うことができる。そして、装置等が凹凸に干渉し難い状態で除毛動作を行えるため、除毛時に、装置等が生体表面に干渉し難くなり、装置等と身体との干渉による剃り残しを生じ難くすることができる。
また、回転機構部35によってヘッド47を回転部36の円周方向に回転させることで、図14に示すように、装置全長及び幅方向の向き(ヘッド47の向き)を延長方向Axに対して変更することができる。そして、図8や図9に示すように、回転機構部35が出力部材30の回転中心と略同心で且つ駆動部20の駆動をヘッド47に出力するための出力穴40を有するため、ヘッド47の向きを変更しても、ヘッド47に駆動を伝達する(出力する)ことができる。
そのため、装置全長の変更時に、本体1に対する除毛方向RE(刃先の向き)を変更することができ、且つヘッド47の停止位置に依らず、いずれの姿勢であっても駆動部20からの駆動をヘッド47に伝達して除毛動作を行うことができる。そのため、腕や足の付け根等の生体表面や周囲に凹凸を有した部位での除毛時に、本体1(把持部10)や把持した手等が凹凸に干渉し難い姿勢に切り替えて(変更して)、除毛動作を行うことができる。そして、本体1等が凹凸に干渉し難い姿勢で、除毛動作を行えるため、除毛時に、本体1等が生体表面に干渉し難くなり、装置と身体との干渉による剃り残しを生じ難くすることができ、除毛装置の利便性を向上し易くすることができる。
更に、回転機構部35の回転中心と出力部材30の回転中心とを略同心としたことで、ヘッド47の回転時に、ターンプレート38(回転機構部35の回転中心)と出力部材30(フェイスギア31の回転中心)の相対位置が変化しない構成となっている。そのため、ヘッド47がいずれの停止位置に位置しても、駆動片50の振幅や偏心部31bの回転数等のヘッド47に伝達される駆動の基本特性が変わらず、略同じ条件で安定して可動刃58を駆動させることができる。
また、回転機構部35がヘッド47を支持するターンプレート38を有したことで、ヘッド47をターンプレート38に対して揺動させる揺動機構部を間に設けることができると共に、揺動機構部を回転機構部35に干渉し難く配置することができる。そのため、ヘッド47の揺動によって、除毛刃56を生体表面に近接し易くすることができ、且つヘッド47と生体表面との接触を滑らかにし易くなり、除毛刃56に毛を導入し易くすることができる。
そして、揺動機構部が仮想の揺動中心S2を有したことで、揺動中心S2となる部材を備えずにすむ。そのため、揺動中心S2となる部材がヘッド47の他の構成部材に干渉する等でヘッド47が大型化する恐れを回避し易くすることができると共に、揺動中心S2となる部材を設けたものに比べて、揺動可能な半径を大きくし易くすることができる。
更に、固定刃57の刃先に沿って揺動中心S2が位置するため、揺動時に、固定刃57の刃先が移動せず、生体表面から刃先までの距離(導入される毛の長さ)等が変化し難くなる。そのため、刃先までの距離等に影響される刈高さ等の剃り性能が揺動によって変動し難くなり、安定した剃り性能の除毛装置を提供し易くなる。
更に、除毛方向REにおいて除毛刃56の刃先より後方側に肌当て面を設けたことで、除毛時に、この肌当て面を生体表面に押し当てることで、ヘッド47が揺動して肌に追従し易くなる。そのため、除毛刃56が肌に密着し易くなり、生体表面に近い位置で毛を切断し易くなり、剃り性能の向上した除毛装置を提供し易くなる。
また、回転軸22から出力部材30に駆動を伝達するギアブロック25を回転軸22より径外方向にずらして配置したことで、回転軸22の延長線上に出力部材30を配置して、出力部材30(ヘッド47)の径外方向への突出量を抑え易くすることができる。
そのため、ヘッド47及び駆動伝達部23の本体1に対する径外方向の突出量を抑え易くなり、第1姿勢において、ヘッド47及び駆動伝達部23を小径部11より径外方向に突出し難い構成にし易くなる。そして、ヘッド47及び駆動伝達部23を径外方向に突出し難い構成にしたことで、装置をコンパクトな構成にし易くなり(小型化し易くなり)、除毛における利便性を向上し易くすることができると共に、キャップ6の大型化を抑制し易くなる。更に、キャップ6の大型化を抑制し易くしたことで、キャップを取り付けた状態(携帯時等の非除毛動作の状態)をコンパクトな構成にし易くなり、携帯等における利便性を向上し易くすることができる。
そして、延長部15を径外方向にずらして、且つこの回転対象位置に凹所17を有したことで、回転軸22の延長線上に延長部15を設けたものに比べて、延長部15の周囲にデットスペースが生じ難くなると共に、ヘッド47の突出量を抑え易くなる。そのため、第1姿勢において、ヘッド47及び延長部15を小径部11より径外方向に突出しない構成にし易くなり、コンパクトな構成にし易くなる。
更に、延長方向に視て第1姿勢時にヘッド47及び延長部15及び駆動伝達部23が小径部11より径外方向に突出しないため、キャップ6の内径を小径部11の外径と略同じ寸法にすることができる。そのため、キャップ6の径寸法が、延長部15からのヘッド47及び延長部15の突出量の影響を受け難くなり、キャップ6の大型化を抑制し易くなり、コンパクトな構成にし易くすることができる。
<実施形態2>
本実施形態の除毛装置においても、回転機構部35及び揺動機構部が設けてある。しかし、本実施形態においては、駆動部20の構成等が実施形態1の場合と相違する。
具体的には、図17に示すように、モータ21の回転軸22が延長部15内に突出して設けてあり、ピニオンギア24が回転中心を略直交して直接フェイスギア31の歯部31aに噛み合っている。
このように、本実施形態の除毛装置は、駆動部20内における部材間の噛み合いによる駆動伝達が、一か所のみで行われる。そのため、駆動部20の構造を簡素にすることができ、且つ駆動伝達部23内でのギアの噛み合い等による駆動ロスを抑え易くすることができる。
なお、本発明は各実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、各実施形態において適宜の設計変更を行うことや、各実施形態の構成を適宜組み合わせて適用することが可能である。例えば、基部42を傾斜板43と略同じ幅で形成し板面方向Zの間に第2の溝部を設け、この溝部にホルダ片53を挿通して抜け止めしたもの等であってもよい。また例えば、商用電源との接続コード等を電源として備えたものや、実施形態1の構成においてギアブロック25を複数の平歯車で構成したもの等であってもよい。
1 本体
10 把持部
15 延長部
20 駆動部
35 回転機構部
47 ヘッド
56 除毛刃
Ax 延長方向

Claims (2)

  1. 把持部を有した本体と、前記本体の一端側に設けられ除毛刃を有したヘッドと、前記除毛刃を駆動する駆動部とを備え、
    前記本体の前記一端側に向かう方向に沿った装置全長を可変とする可変機構部を設けた
    ことを特徴とする除毛装置。
  2. 前記可変機構部として、前記本体に対して前記ヘッドを回転させて前記装置全長を変える回転機構部を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の除毛装置。
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