JP2013083596A - 訪問地近隣情報提供サーバ及び情報提供方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが訪れた場所を中心にして、その近隣情報を検索したり、情報発信者が情報を配信したりする仕組みを提供する。
【解決手段】訪問地近隣情報提供サーバは、ユーザが過去に訪れた場所または将来訪れる可能性のある場所の位置情報を登録地として記憶する訪問地登録部と、ユーザ携帯端末から探索基点と検索キーワードを受信し、登録地から所定の距離内にある検索キーワードに合致する目的地を検索し、検索結果をユーザ携帯端末に送信する登録地近辺検索部と、登録地から目的地までの推奨ルートを検索し、ユーザの端末に送信するルート案内部とを備える。さらに、情報をユーザに発信したい情報発信者の端末から情報発信地の位置情報を受信し、ユーザの登録地の位置情報と比較し、情報発信地から所定の距離内にある場所を登録地として登録したユーザを抽出し、当該ユーザに情報発信地の情報を配信する情報発信対象ユーザ検索部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、地域情報の検索及び地域情報の提供に関する。特に、ユーザの訪問地の近隣情報を提供する情報提供サーバ及び情報提供方法に関する。
GPS(Global Positioning System)機能付の携帯電話など、位置情報取得手段を備えた携帯端末の普及につれて、ユーザの位置情報をサーバ側に送信し、その位置情報に関連した検索や、位置情報に関連した情報を配信することが広く行われている。ナビゲーション、検索、広告発信等においては、ユーザの居住地や現在の位置情報のみならず、目的地の位置情報、経由地の位置情報、過去の位置情報の履歴などが様々に利用されている。
例えば、特許文献1には、携帯端末の位置情報を元に、エリア間の移動履歴とエリア毎の平均滞留時間に基づいて、目的地と通過エリアを予測し、通過エリア情報を検索し、行き先情報として携帯端末に送信することで、利用者にとって寄り道に適していると思われるエリア情報を提供する行き先情報推奨システム等が記載されている。
また、特許文献2には、クライアントの位置情報を携帯電話から取得して、所定の領域内(広告エリア)に入った回数(訪問回数)が所定の範囲内であるクライアントを送信対象クライアントとしてクラス分けし、所定の領域内に存在する送信対象クライアントの数が所定の範囲内であるときに、送信対象クライアントに対して所定の情報(広告)を配信する情報送信サーバ等が記載されている。
特開2009−230514号公報 特開2010−97266号公報
上記特許文献1及び特許文献2に記載のシステムは、いずれも位置情報をサービス業者が定めた所定の領域(エリア)に分けて管理し、その領域に入ったユーザに対してその領域に関する情報を発信するものである。このような方法では、地域ごとに「所定の領域」を定めれなければならないが、全国津々浦々までにわたって行うことは困難である。また、所定の領域を様々な目的ごとに定めることは容易ではない。また、居住地や勤務先等の位置情報を利用した地域周辺情報検索や地域情報配信も盛んに行われているが、利用者が行ったことがない場所や訪れる可能性のない場所など、ユーザにとって必ずしも必要としない情報が多く含まれがちである。
本発明では、上記のような課題に鑑み、予めサービス業者や情報配信者が定めた領域ではなく、ユーザにとって親しみのある場所を中心とした情報提供の仕組みを提案する。すなわち、ユーザが生活に密着して、訪れた場所や知っている場所を中心にして、その近隣情報を案内したり、情報配信者が情報を提供したりすることのできる仕組みを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の訪問地近隣情報提供サーバ(以下、単に本サーバと呼ぶことがある)は、以下のような解決手段を提供する。
ユーザが過去に訪れた場所または将来訪れる可能性のある場所の位置情報を、訪問履歴DBに登録地として記憶する訪問地登録部と、ユーザ携帯端末から探索基点と検索キーワードを受信し、前記探索基点の近辺の一または複数の登録地から所定の距離内にある前記検索キーワードに合致する目的地を検索し、検索結果を前記ユーザ携帯端末に送信する登録地近辺検索部と、前記登録地から前記目的地までの推奨ルートを検索し、前記ユーザ携帯端末に送信するルート案内部と、を備えることを特徴とする訪問地近隣情報提供サーバ。
このような構成によれば、ユーザが過去に訪れた場所や将来訪問したい場所をその位置情報とともに本サーバのデータベースに「登録地」として登録しておき、ユーザが目的地の検索を行う際には、登録地近辺を優先して検索して、その登録地から目的地までのルートを案内する。このとき、探索基点をユーザが指定することで多くの登録地のうち、探索基点の近辺の登録地を最初に抽出し、その抽出された登録地を中心として、検索キーワードに合致する目的地を検索することができる。すなわち、このようなユーザ固有の登録地を中心として検索をすることで、「自分の知っている場所」から「まだ行ったことのない場所」までを案内してくれる、あるいはそんな場所があることを気付かせてくれる、といったユーザにとって新たなルート検索方法を提供することができる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、情報発信者の端末から、情報を提供すべき情報発信地の位置情報を受信し、前記情報発信地と前記登録地の位置情報と比較し、前記情報発信地から所定の距離内にある場所を前記登録地として登録したユーザを前記訪問履歴DBから抽出する情報発信対象ユーザ検索部を更に備え、前記ルート案内部は、前記登録地から前記情報発信地までの推奨ルートを検索し、前記抽出したユーザのユーザ携帯端末に送信することを特徴とする。
このような構成によれば、サービス業者等が店舗、施設などの特定の場所の情報を発信する際には、その情報発信地近辺を登録地としているユーザを抽出し、そのユーザに優先的にその情報を配信し、ユーザの登録地から情報発信地までのルート案内をする。ユーザが登録した場所は、そのユーザにとって関わりが深い場所、関心の高い場所であるので、このような登録地周辺の情報を配信することで配信効果の高いユーザに重点的に情報を提供することができる。例えば、新規に店舗を開店した場合等に、その店舗の近辺を登録地にしているユーザに店舗情報を配信すれば来店してくれる確率が高いと考えられる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記訪問地登録部は、前記ユーザの現在または過去における通勤経路上または通学経路上にある駅もしくは停留所を、前記登録地として自動登録すること、または前記登録地の候補として提示することを特徴とする。このような構成によれば、ユーザが日常的に移動する通勤や通学の経路上にある駅やバス停を登録地として簡単に登録することができる。登録地の登録は、自動的に行うこともできるし、登録地候補としてユーザに提示の上登録するようにもできる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記ユーザ携帯端末は、位置情報取得手段を備え、前記訪問地登録部は、前記位置情報取得手段によって得られた前記ユーザ携帯端末の現在の位置を受信し、前記ユーザ携帯端末が所定の時間以上滞在した場所を、前記登録地として自動登録すること、または前記登録地の候補として提示することを特徴とする。このような構成によれば、ユーザの携帯端末にGPS等の位置情報検出手段を備える場合には、その現在位置情報をサーバに送り、現在位置を登録地として登録することが容易にでき、よく行く店等、ユーザ携帯端末が所定の時間以上滞在した場所(位置情報が所定時間ほとんど変化しなかった場所)を簡単に登録地にすることができる。登録地の登録は、自動的に行うこともできるし、登録地候補としてユーザに提示の上登録するようにもできる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記訪問地登録部は、前記ユーザから過去または将来の訪問地の名称、所在地、及び属性の入力を受付け、前記過去または将来の訪問地を前記登録地として登録することを特徴とする。このような構成によれば、ユーザが過去に訪れた場所、将来訪れる可能性の高い場所を登録地とすることができる。この場合、登録地の住所などを入力すれば、サーバ側で緯度・経度の位置情報に変更してくれる。また、その登録地に対して属性(例えば、「飲食店」,「旅行先」,「寄り道先」,「旧自宅」など)を指定できるので、検索や情報発信時に役立つ。なお、登録地は、店舗のようなピンポイントの地点だけでなく、ある程度の広がりをもった地域(例えば「○○商店街」などであってもよい。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記訪問地登録部は、前記登録地の属性を予め用意したキーワードの中からユーザに選択させることを特徴とする。このように構成することで、属性となるキーワードの発散が防げるので、属性による登録地の分類や管理が容易になる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記訪問地登録部は、訪問地を準登録地とする登録を受付け、前記ルート案内部は、前記準登録地をルート案内の地図に表示することを特徴とする。
このような構成によれば、登録地以外に「準登録地」を設け、準登録地を登録地周辺の地図を表示する際に表示する。このようにすることで、ユーザ固有の登録地周辺の詳細な地図が生成でき、地図を見て、例えば、いつも利用する店のすぐ裏側に今まで気付かなかった店を発見できるなど、登録地周辺の情報を蓄積し、登録地への親しみがより増加する。なお、準登録地は、登録地と違って、検索や情報発信の中心となることはない。狭い地域に登録地が余りに増えすぎると、検索や情報発信の効率が落ちるからである。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記登録地近辺検索部または前記情報発信対象ユーザ検索部は、前記ユーザが予め指定した他のユーザが登録した登録地を前記ユーザの登録地に加えて検索を行うことを特徴とする。このような構成によれば、ユーザ自身が定めた登録地以外にも友人等の登録地を加えて検索の中心とすることもできるので、検索の幅が広がる。
また、本サーバは下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記ユーザ携帯端末は、時計及び歩数計を備え、前記ユーザが前記ユーザ携帯端末の現在の位置を登録地として登録した際に前記登録地における経過時間及び前記ユーザの歩数を計測し、前記登録地近辺検索部が、前記ユーザが前記登録地から所定の距離離れるまでの前記計測の結果を前記ユーザ携帯端末から受信して前記訪問履歴DBに格納することを特徴とする。
このような構成によれば、携帯端末に内蔵した時計を利用して、さらに歩数計が内蔵されていればその歩数計も利用して、ユーザが現在位置を登録地として登録した際に自動計測を開始し、ユーザがその登録地から所定の距離離れるまでの経過時間と累計歩数を記録する。計測記録はサーバに送信され、登録地におけるユーザの行動情報として記録することができるので、検索や情報配信時に役立つ。
また、上記のユーザ携帯端末は、下記のような特徴を備えるようにも構成してもよい。すなわち、前記ユーザ携帯端末は、前記計測の間、前記ユーザ携帯端末の位置情報が変化しない場合は、前記位置情報を検出する時間間隔を徐々に増加させていくことを特徴とする。このような構成によれば、ユーザの位置情報が変化しない場合、位置情報の取得する間隔を徐々に長くしていくので、携帯端末の負荷及び消費電力を節約することができる。
また、本発明は、下記のようなユーザ携帯端末と接続されたコンピュータが実行する情報提供方法の発明と捉えることもでき、本サーバと同様な作用効果を奏する。
インターネットを介して、ユーザ携帯端末と、情報発信者の端末と接続されたコンピュータがユーザの訪問地近隣の情報を提供する方法であって、前記コンピュータが、ユーザが過去に訪れた場所または将来訪れる可能性のある場所の位置情報を、訪問履歴DBに登録地として格納するステップと、前記ユーザ携帯端末から、探索基点と検索キーワードを受信するステップと、前記探索基点の近辺の一または複数の前記登録地を前記訪問履歴DBを参照して抽出するステップと、前記抽出した登録地から所定の距離内にある前記検索キーワードに合致する目的地を検索し、検索結果を前記ユーザ携帯端末に送信するステップと、前記登録地から前記目的地までの推奨ルートを検索し、前記ユーザ携帯端末に送信するステップと、を実行することを特徴とする訪問地近隣情報提供方法。
本発明によれば、ユーザが生活に密着して、訪れた場所や知っている場所を中心にして、その近隣情報を検索したり、情報配信者が情報を配信したりする仕組みを提供することができる。
本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の機能構成を示す図(機能ブロック図)である。 本発明の実施形態に係るユーザDB101の内容の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問履歴DB102に格納されるテーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の訪問地登録処理フローを示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るユーザ携帯端末20の自動計測処理フローを示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の別の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の更に別の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の目的地検索処理フローを示す図である。 本発明の実施形態に係る検索画面の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の店舗情報発信フローを示す図である。 本発明の実施形態に係る登録地近辺情報発信画面の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
図1は、本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の機能構成を示す図(機能ブロック図)である。本発明の好適な実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100(以下、単にサーバ100と呼ぶ)は、登録したユーザに対して検索や情報発信サービスを提供するサーバであり、インターネット40を介して、サービスを利用するユーザ側のユーザ携帯端末20やその他ユーザ端末と、店舗や施設、観光名所などの情報を発信する側の端末である情報発信者端末30とに通信可能に接続されている。
サーバ100は、機能実行部として、送受信部111,訪問地登録部112,検索受付部113,登録地近辺検索部114,ルート案内部115,発信地情報受付部116と,更に情報発信対象ユーザ検索部117を含んで構成される。また、サーバ100は、各機能実行部が必要なデータを格納するデータベース(DB)として、登録ユーザの情報を記憶したユーザDB101,ユーザが訪問する場所を記録し登録する訪問履歴DB102,店舗・施設や観光地など(以下、店舗等)、発信者側の情報を格納する店舗等情報DB103、及び店舗等へのルート案内をするための地図情報DB104を備えている。
以下、サーバ100の各機能実行部について、順に説明する。送受信部111は、外部との通信を制御し、インターネット40を介して、ユーザ携帯端末20から要求を受付けると、必要なユーザ認証を行い、要求内容によって、訪問地登録部112または検索受付部113に処理を引き渡す役目を果す。また、情報発信者端末30から情報配信要求を受付け、発信地情報受付部116に処理を渡す役目も果す。
訪問地登録部112は、ユーザの過去または将来の「訪問地」を登録地として登録したい場合、ユーザ携帯端末20やその他のユーザ端末(デスクトップPC等;図示せず)から登録要求を受付けると、その訪問地の位置情報や訪問日時などをその登録地名称(ID)と共に、訪問履歴DB102に記録し、登録する機能を果す。登録は、設定によって自動的またはユーザ選択で行う。詳しくは後述するが、本明細書において、「訪問地」とは、ユーザが過去に訪れた場所や将来訪れる可能性のある場所の他、ユーザにとって関心が高い場所を含むものとする。また、ここで訪問履歴DB102に登録した訪問地を、「登録地」と呼ぶことにする。
検索受付部113は、ユーザ携帯端末20やその他のユーザ端末から、「登録地近辺情報検索」の検索要求を受付けると、探索基点と検索キーワードとユーザ携帯端末20の位置情報を受信し、登録地近辺検索部114に処理を渡す。ここで、「登録地近辺情報検索」とは、ユーザが予め登録した登録地のうち探索基点に近い登録地を抽出し、その登録地を中心として、検索キーワードに合致する場所のルート検索を行う方法である。検索の中心となる登録地は一つとは限らず複数であってもよい。もちろん、通常の現在位置の周辺情報の検索も行うことができるが、それについては本発明の特徴ではないので、図及び説明は省略する。
登録地近辺検索部114は、入力された探索基点と、訪問履歴DB102に格納されたユーザの登録地の位置情報を比較し、探索基点に近い順に登録地を抽出し、ユーザが入力した検索キーワードに基づき、その登録地近辺で目的地となる場所を検索する。検索結果をユーザに提示することも行う。探索基点の入力を省略することもでき、その場合は、ユーザ携帯端末20の現在位置が探索基点となる。ここで、「近辺」とは、登録地から所定の距離内にある場所や、同じ町名や番地または隣接する町名や番地の住所を持つ場所として定義される。ユーザが登録地近辺を徒歩で移動することが多い場合、所定の距離は1km程度以内、自転車で移動することが多い場合は1〜5km程度、登録地が辺ぴな場所であり、車やバス等で移動することが多い場合には5km程度以上に設定される。
例えば、ユーザが「勤務先」を登録地としており、勤務先近辺から、探索基点を「現在地」、検索キーワードを「居酒屋」と入力すると、現在地に最も近い登録地である「勤務先」を中心として、その近辺の居酒屋が検索される。また、外出先から検索する場合でも、探索基点を「勤務先」、検索キーワードを「居酒屋」と入力すれば検索結果は上記と同じであるが、探索基点を「A駅」、検索キーワードを「居酒屋」と入力すると、まずA駅を基点にして登録地を抽出し、抽出された登録地近辺の居酒屋が検索される。また、探索基点を「現在地」としても、現在地近くに登録地がない場合には、たとえ現在地の近辺に居酒屋があってもその居酒屋は検索されない。この場合、多少遠くとも現在地に最も近い登録地を中心に検索が行われる。すなわち、位置は近くとも見知らぬ場所より、多少遠くても「知っている場所」を中心に検索を行うので、生活密着型の検索が行え、近くや同じ地域であっても訪れる可能性の低い不要な場所の情報を取り除くことを目的としている。また、検索キーワードを例えば、「好みの店」とすると、ユーザが登録した嗜好キーワードを参照してユーザの好みに合った店を登録地近辺で検索することもできる。
ルート案内部115は、検索結果を見てユーザが登録地近辺の目的地を指定した場合、その目的地の位置情報と登録地の位置情報を元に、地図情報DB104を参照して、ユーザ携帯端末20に対して、登録地を基点として目的地までのルート案内を表示させる。ここで、登録地自体はユーザがよく知っている場所であるので、現在地から登録地までのルート案内は省略することができ、目的地近辺でのルート案内をできるだけ詳細に行う。例えば、既に行ったことのある店もこのルートマップ上に表示する。このようにすることで、知っている場所であって、行ったことのある店のすぐ近くに今まで気付かなかったスポットを見つけられる可能性が広がる。
発信地情報受付部116は、ユーザに提供したい情報の発信地となる店舗、商業施設、公共施設、観光施設、観光地などの情報(以下、店舗等情報と呼ぶ)を、情報発信元である情報発信者端末30から受信すると、その店舗等情報に住所などの位置情報が含まれているかをチェックし、位置情報が含まれていれば、その店舗等情報を店舗等情報DB103に登録して格納する。また、登録後もその店舗等のイベント情報なども随時格納することができる。
情報発信対象ユーザ検索部117は、情報発信者端末30から要求があれば、その店舗等の場所(発信地)から所定の距離内(例えば、徒歩圏内)の場所を登録地としているユーザをすべて検索して抽出する。また、ルート案内部115に処理を渡し、ユーザの登録地から発信地となる店舗等へのルート案内をユーザ端末に表示させる。また、ルート案内部115は、必要であれば、それらのユーザに対して、その店舗等の情報をメール等で配信することも行う。
以下、ユーザ携帯端末20の機能実行部についても簡単に説明する。ユーザ携帯端末20は、具体的には携帯電話、ノートPC,スマートフォン,タブレット端末などであり、本発明に関連する機能実行部としては、検索入力部21,位置情報取得部22,自動計測部23が含まれる。
検索入力部21は、サーバ100から送信される所定の検索画面を表示し、ユーザが検索キーワードや必要であれば検索条件の入力を行う手段を提供する。位置情報取得部22は、GPS等の携帯端末自らの位置情報を検出する手段を備えている。位置情報の検出手段は、交信中の基地局の位置情報で代用することもできるが、GPSのほうがより正確な位置情報を取得できるので好ましい。
自動計測部23は、ユーザ携帯端末20に内蔵された時計や歩数計を利用し、ユーザから計測開始の指示があると、その時点から指示が終了するまでの間の経過時間、歩数を取得してサーバ100に送信する機能を果す。歩数計はユーザ携帯端末20のオプション機能であるが、ユーザが登録した地点でのユーザの行動を記録する手段として役立つ。同じ訪問地でも滞在時間の長い場所や徒歩での移動が多い場所(累積歩数の多い場所)は、ユーザにとって重要な場所であると考えられ、店舗等の配信側にとっても、このようなユーザは固定客になる可能性が高いと考えられるので、自動計測部23から得られる情報は有用である。
上記のサーバ100やユーザ携帯端末20の機能ブロックは、あくまで一例であり、サーバ100は、一または複数のコンピュータで構成され、サーバや端末の一つの機能実行部を更に分割したり、複数の機能実行部をまとめて一つの機能実行部として構成してもよい。各機能実行部は、サーバや端末に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only
Memory)またはハードディスク等の記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わない。また、一つのDBを分割したり、複数のDBを総合したりする構成としてもよい。
図2は、本発明の実施形態に係るユーザDB101の内容の一例を示す図である。ユーザDB101には、本システムの提供するサービスに登録したユーザの情報が格納される。図のテーブルはこのユーザ情報の項目を模式的に示したものである。
登録されるユーザ情報としては、ユーザID(ニックネーム),パスワード,メールアドレス,生年月日,性別,職業,嗜好キーワード,居住地,居住地の最寄駅またはバス停、勤務地や就学地(以下、勤務地等)、勤務地等の最寄駅またはバス停、友達ユーザID(ニックネーム)などが格納される。もちろん、すべての情報が必須ではないが、入力情報が多いほどより有用な情報が得やすくなる。特に、生年月日、性別、嗜好キーワード、居住地などは、情報を配信する側にとって、年齢や性別、嗜好にふさわしい情報を配信する有用な手がかりとなる。ユーザ情報は、ユーザ登録時に初期値が入力されるが、その後も随時、追加・変更ができるのはいうまでもない。
本システムでは、居住地、勤務地等、最寄駅等の居住地等情報101aは、現在の居住地や勤務地等だけでなく、過去の居住地や勤務地等を複数登録することができる。このようにすることにより、ユーザが「知っている場所」の範囲を、時を越えて広げることができる。また、友達として登録したいユーザIDやニックネームを友達情報101bとして登録することもでき、ユーザ本人が訪問した場所に加えて、友達が訪問した場所を参照することにより、「知っている場所」の範囲をさらに広げることができる。
図3は、本発明の実施形態に係る訪問履歴DB102に格納されるテーブルの一例を示す図である。図の上段は、訪問履歴テーブル102aを、図の下段は訪問地集計テーブル102bを示す。これらのテーブルは格納されるデータ項目を模式的に表したものであり、テーブルの形式は任意である。
訪問履歴テーブル102aは、ユーザがある場所を訪れたときに、その場所を登録地または「準登録地」として登録した場合に記録される情報である。登録地とは、検索や情報配信の基点として登録したい場所である。準登録地とは、検索や情報配信の基点としては登録しないが、ルート案内などのマップ上に表示する場所として登録したい場所である。準登録地は検索や情報発信には利用されない。登録地と準登録地を分けるのは、狭い範囲に多くの登録地が存在すると、検索や情報発信の効率が落ちるからである。登録地、準登録地共に記録される情報には、登録年月日時、登録地名称,登録地住所、属性、位置情報があり、登録地には、オプションとして、登録地の滞在時間、歩数計測値が記録される。
「登録地名称」は、登録の際にユーザが入力した登録地点の識別子であり、必ずしもその地名などを含んでなくともよい。準登録地の場合は、「(準)」を登録地名称に付加することとする。また、ユーザにとっての登録地の特徴を表す「属性」を追加して入力することが望ましい。属性は複数であってもよいが、用意されたメニューから選択式とすることが望ましい。「登録地住所」は、ユーザが入力する必要はなく、GPS等で取得した位置情報(緯度及び経度、可能であれば高度も)をサーバ100に送信すると、サーバ側で対応する住所を検索して保存する。ちなみに、緯度、経度の位置情報は、度(d)、分(m)、秒(s)で表され、(秒(s)は、小数点以下も含む)、日本国内では緯度1秒が約30メートル、経度1秒が22〜28メートルに相当するので、番地や号までも特定することが可能である。なお、図示していないが、ユーザがその登録地において主に利用する移動手段を入力してもらい保存することがさらに望ましい。移動手段としては、徒歩または自転車を指定するが、登録地が過疎地の場合には、車や電車であってもよい。
滞在時間と歩数計測値は、ユーザ携帯端末20の機能により、オプションとして記録するデータであり、ユーザが訪問地を登録した際に、ユーザ携帯端末20から所定の操作をして、あるいは常時捕捉設定により、「自動計測」を開始すると、登録地点からユーザが指定した距離(例えば、徒歩で移動する場合には1km程度)を移動するか、ユーザによって強制的に終了するまでの経過時間、及び徒歩での歩数がその登録地におけるユーザの行動情報として記録される。得られた経過時間は滞在時間と見なされ、歩数計測値と共に、ユーザのその登録地の貴重な情報として活用される。例えば、滞在時間が長く歩数計測値が少ない最も典型的な場所は、自宅または勤務先や就学先であり、歩数計測値が滞在時間に比べて大きい場所は、ぶらり歩きの場所、運動場所、取引訪問先などであると推察できる。また、訪問回数に比べて歩数計測値が少ない場所は、飲食店のような店舗である可能性が高いと推察できる。このような情報は、登録地の属性としてユーザの行動パターン分析に利用することができる。
訪問地集計テーブル102bは、訪問履歴テーブル102aを登録地名称毎に集計して生成されるテーブルであり、登録地毎の属性,訪問回数,時間帯属性(休日、平日、午前、昼、夜など),累計滞在時間,累計歩数などが集計される。準登録地は、訪問地集計テーブル102bには集計されない。なお、登録地名称はユーザにより任意に入力できる文字列であるため、登録地の位置情報がほぼ同じであり、かつ登録地名称が異なる場合には、ユーザにそれらの登録地をマージするか否かを促す手段を設けることが望ましい。ユーザが意図的に、同じ場所を違う名称、属性で登録することもあるからである。
図4は、本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の訪問地登録処理フローを示す図である。この図は、ユーザが訪問した場所を登録したい場合にサーバ100が行う登録処理のフローチャートである。
訪問地を登録する方法には3通りあり、通勤経路から登録する方法、現在位置から登録する方法、名称から登録する方法である。また、設定により登録地をユーザが個々に明示的に行う方式と、サーバがユーザの登録情報を参照して登録地の登録を自動的に行う方式がある。自動的に行うように設定した場合には、通勤や通学経路上にあるすべての駅が登録地として自動的に登録される。また、携帯端末の位置情報から特定の場所の滞在時間や訪問回数が所定の値以上の場所を自動的に登録地と記憶する。
以下ではユーザが登録地を個々に明示的に行う場合について主に説明する。図4のステップS10〜S12では、これらのうちからユーザが選択した方法を判断する。通勤経路から登録を選んだ場合は、ステップS13に移り、ユーザ登録の際に入力した自宅の最寄駅やバス停及び勤務地等の最寄駅やバス停の情報から、途中経路の駅やバス停を路線図から自動的にすべて抽出して、ユーザに表示する。ユーザが登録地として登録したい駅やバス停を選択すると、それだけで登録が完了する(ステップS14)。もちろん、この場合はその駅等に実際に行ったことがなくてもよい。登録地の名称や属性は、デフォルトでは、その駅やバス停の名前になり、属性は「通勤経路、駅」などが表示されるが、ユーザが自由に変更することもできる。登録地の位置情報は自動的に入力される。
現在位置から登録を選んだ場合は、ステップS15に移り、ユーザ携帯端末20から現在地の位置情報を取得する。そして、ステップS16において、登録地名、属性をユーザが入力するのを待つ。現在位置情報から登録地名称を推察できる場合にはその名称をデフォルトで表示してもよい。例えば、「渋谷XXX」や「○○○公園」などである。登録名や属性が入力されたらステップS17に移り、登録しようとしている場所の位置情報が、既に登録されている登録地の位置情報と所定の距離内(例えば、数メートル〜十数メートル程度)にある場合は、ステップS20に飛び、重複登録の可能性をユーザにチェックさせる。所定距離内の登録地がない場合は、ステップS18に移り、現在位置をデータベースに登録する。
名称から登録を選んだ場合は、ステップS19に移り、登録名、属性の入力を待つ。入力が完了すると、ステップS20に移り、同じ登録名が既に登録されていないかをチェックする。同じ登録名が既に存在する場合は、ステップS21に移り、その登録名に属性を追加するかどうかの判断をユーザに求める。属性を追加する場合は、既登録地に属性を追加して(ステップS22)、登録を完了する(ステップS23)。ステップS20において同じ登録名がない場合は、そのままステップS23に移り登録を完了する。ステップS21において同じ登録名があり属性も追加しない場合は、重複登録とみなし、なにも登録せずに処理を終了する。
図5は、本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の一例を示す図である。この図では、訪問地の登録を現在位置から登録する場合のユーザに表示される訪問地登録画面200を示したものである。
ここでは図示するように、現在位置周辺の地図201が表示され、月島駅近辺の現在位置が「★」で示されている。ユーザがこの場所を登録したい場合には、登録情報入力欄202から登録地の名称、属性を入力して登録ボタン203を押す。例えば図の例では、名称として「月島喫茶」が入力され、属性1として「通勤経路」、属性2として「飲食店」が選択されている。名称はユーザが識別できるものであればなんでもよく、実際の店の名前などでなくともよい。また、図では属性は2つしか示されていないが3以上であっても構わない。
登録が終わると、登録確認画面210が表示され、登録地名称,登録地点の緯度・経度,登録地属性,登録日時を含んだ登録情報211が表示される。登録を取り消す場合には取消ボタン212を押す。また、登録確認画面210には自動計測開始ボタン214が表示され、ユーザがたったいま登録した地点から計測を終了するまでの間、経過時間、歩数を記録することができる。ユーザ携帯端末20に歩数計が備わっていない場合には経過時間のみが記録される。また、計測する範囲を指定するため移動範囲ボタン213も用意される。ユーザが徒歩で移動する場合には、例えば「1km四方」などを選択する。自転車や車でもう少し広範囲を移動する場合は、「5km四方」などを選択する。自動計測中は位置情報が常に取得され、ここで指定した移動範囲の外に出た場合、あるいはユーザが強制的に終了した場合に自動計測は終了する。自動計測が終了すると、経過時間、歩数計測値が登録地に関連付けられてサーバ100に送信される。
図6は、本発明の実施形態に係るユーザ携帯端末20の自動計測処理フローを示す図である。この図は、図5で説明した自動計測モードに入った場合のユーザ携帯端末20が行う処理のフローチャートである。
ユーザ携帯端末20は、まずステップS30において、歩数計をONにし、経過時間をゼロにリセットする。次に、ステップS31において、位置情報計測間隔Tを初期値(例えば1分)にセットし、位置情報計測回数mをゼロにリセットする。mは、位置情報の計測を時間Tの間隔で繰り返した回数を示す。
次に、ステップS32において、ユーザ携帯端末20の位置情報を取得し、これを位置情報1として記録する。そしてT分間待機し(ステップS33)、再び位置情報を計測し、これを位置情報2とする(ステップS34)。ステップS35において、位置情報1と位置情報2を比較し、所定の範囲内(例えば、数メートル〜十数メートル)で一致した場合は、位置情報の変化なしと見なし、ステップS36に移る。位置情報1と位置情報2が所定の範囲内で一致しなかった場合は、ユーザが移動したと見なしステップS31に戻り、Tとmをリセットし移動先での位置情報を計測する。
ステップS35において位置情報が変化していないと判断される場合は、ステップS36においてmを1加算し、ステップS37においてmが所定値(例えば、60)を越えたかどうかを判断する。mが所定値を越えた場合(図の例では、60回経過した場合)には位置情報の計測間隔Tの値を2倍にする(ステップS38)。つまり、位置情報に変化がないときには、計測間隔を2分、4分、8分と次第に長くしていく。このようにすることで、位置情報の変化がない場合には計測間隔を徐々に(段階的に)長くしていくことでユーザ携帯端末20の負荷を減らしていき、電池の消費を少なくすることができる。
そして、ステップS39において、ユーザの指定範囲外に出たかどうかのチェックが行われ、現在位置が指定範囲内に留まっていれば、自動計測を終了し、最後のステップS40において、歩数計をOFFにし、記録した経過時間と計測した歩数をサーバ100に送信する。
図7は、本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の別の例を示す図である。この図では訪問地を通勤経路から自動登録する場合の訪問地登録画面220について説明する。
訪問地登録画面220においては、ユーザがユーザ登録時に入力した居住地及び勤務地の最寄駅等の情報から通勤経路にあたる駅(またはバス停)を路線情報から抽出し自動的に図示する。また、出発駅(自宅の最寄り駅、図の例では222)や目的駅(勤務先最寄り駅、図の例では224)や乗換駅(図の例では223)に対しては、その前後の駅(222a,223a,224a)などを表示するようにしてもよい。デフォルトでは通勤経路上にある駅がすべて選択されているので、これらの駅をすべて自動的に登録地としてデータベースに記憶してもよいが、図示するように、各駅名の近辺に選択ボタンを表示し、登録ボタン225を押すと、ユーザが選択した駅だけを登録地として記憶するようにしてもよい。選択ボタンの代わりに、駅名をクリックすると色が変わり選択されたことを示すようにしてもよい。駅名の選択が終わり、登録ボタン225を押すと、図示するような登録確認画面230が表示される。
また、訪問地登録画面220には、年代を入力する欄221が設けられ、現在の通勤経路のみならず、引越しや転勤前の過去の通勤経路や通学経路等も選ぶことができる。このようにすることで、現在及び過去の通勤等の経路の駅を簡単に登録することができる。通勤経路や通学経路にある駅等は、普段は気が付かないが、寄り道などに適した場所が多く存在する可能性があり、ユーザが「知っている場所」として登録する可能性が高いからである。上記の例では通勤に鉄道を利用する場合を示したが、バスやその他の交通手段を使う場合にも同様である。
図8は、本発明の実施形態に係る訪問地登録画面の更に別の例を示す図である。この図では、ユーザが過去に訪れた場所や今度訪れたい場所を名称で登録する場合に表示される訪問地登録画面240について説明する。
図示するように、訪問地登録画面240では、登録したい場所を示す名称及び属性の入力欄241が表示される。この場合の名称欄には、実在する地名や店舗や施設名を入力する。入力した名称に複数の候補が存在する場合には、その一覧が表示され、そこから選択するようにする。名称にはその場所の住所を用いてもよい。属性1には、例えば、「旅行」、「出張」、「通勤経路」などその場所を訪れる目的を表す用語を選択できるようにし、属性2には、「観光スポット」、「居酒屋」、「本屋」などその場所自体の特徴を表す用語を選択できるようにする。また、属性には、さらにフリーワードを追加する欄などを設けてもよい。登録地の名称、属性を一または複数入力して登録ボタンを押すと、登録が完了する。
また、訪問地登録画面240にお友達登録地検索欄242を設け、予め登録した「お友達」が登録した登録地を参照して、同じ場所を自身の登録地とすることもできるし、ユーザ自身の登録地としては登録しないが、必要な場合にのみ登録地の検索対象に加えることもできる。例えば、図示するように、お友達登録地検索欄242の属性1に「旅行」と入力すると、お友達が登録した場所のうち、「旅行」の属性が付加された場所がすべて表示される。この一覧243から特定の場所をクリックすると詳細情報が表示されるようにしてもよい。
図9は、本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の目的地検索処理フローを示す図である。この図では、ユーザが「登録地近辺情報検索」を行う場合の、サーバ100の登録地近辺検索部114が行う目的地検索処理フローチャートについて説明する。
サーバ100は、まずステップS50において、探索基点及び検索キーワードを受信する。探索基点がない場合には、携帯端末の現在位置を探索基点とする。ついで、ステップS51において、友達の登録地を利用するかどうかの判断を求める。ユーザが友達の登録地を利用すると指定した場合には、ステップS52において、指定された友達の登録地情報を取得する。友達の登録地を利用しない場合はステップS52はスキップされるだけである。いすれにしても、ステップS53に移り、探索基点近辺の登録地を抽出し、さらに検索キーワードに基づき、抽出された登録地近辺の目的地の検索を実行する(ステップS53)。このとき「近辺」(周辺)とする範囲は、登録地からの水平距離で判断する(場合によっては高度も判断する)。検索キーワードに合った目的地が見つかると、その目的地に最も近い登録地(最寄登録地)も同時に特定する。
検索結果を表示する際には、ユーザの現在位置と登録地でのユーザの過去の行動情報が参照される。ユーザ携帯端末20の現在の位置情報が取得されていると(ステップS54;Yes)、ステップS55に移り、目的地を現在位置と最寄登録地が近い順に表示する。現在位置に近い順に目的地を表示するのではない。現在の位置情報が取得されていない場合は(ステップS54;No)、ステップS58において、最寄登録地の訪問回数が記録されているかどうかをチェックし、訪問回数が記録されていれば(すなわち、ユーザが行ったことのある登録地が最寄登録地の場合)、ステップS59において、その最寄登録地のユーザ行動情報(訪問回数、滞在時間、歩数計測値)を総合点で評価し、総合点が大きい順に検索結果を表示する。例えば、総合点=訪問回数+滞在時間/10+歩数計測値/1000のように計算する。たとえ訪問回数が少なくとも、滞在時間や歩数計測値が多い最寄登録地を持つ目的地は検索上位に来る可能性がある。
ステップS58において、訪問回数が記録されていない登録地、すなわち、ユーザが行ったことのない登録地が最寄登録地になった場合には、検索結果を、検索エンジンが定める検索ランキングの高い順(または閲覧回数の多い順)に表示する(ステップS60)。いずれにしても、検索結果の表示が終わると、ステップS56に移り、ユーザが表示された検索結果の中から特定の目的地をクリックすると(ステップS56;Yes)、詳細情報とともに、最寄登録地を基点として、その目的地までのルートが表示される(ステップS57)。
図10は、本発明の実施形態に係る検索画面の一例を示す図である。この図では、ユーザが「登録地近辺情報検索」を行う場合に表示される検索画面300と結果画面310、目的地詳細情報画面320について説明する。
検索画面300には、探索基点入力欄301、検索キーワード入力欄302
、検索開始ボタン303、お友達の登録地を検索条件に含めるかどうかを指定する領域304が表示される。この例では、探索基点には「現在位置」(デフォルト)、検索キーワードには「もんじゃ焼き」が指定されている。お友達の登録地を検索条件に含めるのは、例えば、数人で待合わせて目的地を検索しようとする場合、一人の登録地だけでは情報が少なすぎる場合などに有効であるからである。お友達を指定して検索した場合は、自分の登録地以外にも、友人の登録した近辺の目的地候補が結果画面310のように一覧で表示される。友人と待ち合わせ、そこが自分にあまり馴染みのない場所であっても、その場にいる友人の一人が近辺を登録地として登録していれば、その登録地まではその友人に案内させ、そこからは、目的地詳細情報画面320のルート案内を見て、検索結果の目的地にまで容易にたどりつけることができる。図中の記号「M」322は、準登録地として登録された場所である。このように準登録地を地図に表示すると、今回の目的地が「M」322の近辺であることが容易にわかる。このようにすることで、登録地だけでなく、登録地近辺で行ったことのあるお店などを地図上に表示できるので(もちろん、地図上のランドマークは特に登録しなくても表示される)、今まで気がつかなかった場所に新たな店などを発見することに役立つ。
通常、店舗や施設が提供するアクセスマップは、駅やインターチェンジなどからのルート案内がほとんどであるが、本検索においては、店舗等からの情報に頼らず、ユーザ固有の登録地からのルート案内が表示される。よく知った登録地までは、ルート案内をする必要はないが、登録地から目的地までのルート案内によって登録地近辺の意外な店などを気付くきっかけにもなる。もっとも、登録地を登録した人間なら、登録地近辺の地図をじっくり見なくとも、すぐに土地感が働き目的地に容易にたどりつくことができる、という安心感も生まれる。
図11は、本発明の実施形態に係る訪問地近隣情報提供サーバ100の店舗情報発信フローを示す図である。この図では、ユーザ側からでなく、情報発信側からユーザに発信する場合の例として、サーバ100の情報発信対象ユーザ検索部117が行う店舗情報発信処理のフローチャートについて説明する。
サーバ100は、まずステップS70において、発信地(情報提供したい場所)の位置情報を取得する。この位置情報は、店舗等の場所であり、通常は店舗の住所から自動的に求め、店舗等情報DB103に格納されている。次に、サーバ100は、ステップS71において、発信地近辺を登録地として登録しているユーザを訪問履歴DB102から検索し抽出する。そして、ステップS72において、発信地に近いユーザの登録地に訪問履歴が記録されているかどうかを判断し、記録されている場合は、その登録地の訪問回数、滞在時間、累計歩数の総合点が所定の値以上かどうかを判断し(ステップS73)、所定値以上のユーザを重点ユーザとして登録する(ステップS74)。重点ユーザには、発信地の重点情報、例えば特典割引情報やクーポン券の情報等を広告に付加して送信する(ステップS75)。重点ユーザでない場合には一般的な広告情報を送信する(ステップS76)。
もっとも店舗近辺を登録地として登録しているユーザは、その場所になんらかの関心を持っていると考えられるので、仮にここでの重点ユーザとして登録されていなくとも固定客となる可能性が高い重要なユーザであることには代わりがない。一般的な地域連動型広告は、ユーザの居住地または勤務地の情報に基づいて行われることが多いが、本発明の情報発信においては、遠くのユーザであっても店舗近辺の場所になんらかの関わりを持っているユーザに重点的に情報発信することができる。
図12は、本発明の実施形態に係る登録地近辺情報発信画面の一例を示す図である。この図では、具体的に本発明の情報発信に基づいて作成された登録地近辺情報発信画面400について説明する。
登録地近辺情報発信画面400は、ある登録ユーザ(U123456)に対して送信されたメールに付随した広告画面であり、ここでは、休日ぶらり情報401、通勤寄り道情報402、いつか行ってみたい場所情報403が例として表示されている。これらの情報の選別は、ユーザが登録した嗜好キーワードと、ユーザが登録した登録地の情報から全自動または半自動で作成される。ユーザが登録した友達の登録地を含めてよいのはもちろんである。
例えば、休日ぶらり情報401は、ユーザが登録した居住地近辺の広告情報や通勤経路上の駅近辺の広告情報を集めたものである。また、通勤寄り道情報402は、通勤経路や通学経路近辺にある情報のうち、店内滞在時間が比較的短時間である店舗情報を集めたものである。また、いつか行ってみたい場所情報403は、親しい友達などが訪問した登録地近辺の情報を集めたものである。もちろん、ユーザが過去に旅行した場所や行ってみたいと登録した場所近辺の情報も含まれる。
このように、ユーザ固有の登録地を中心にした情報検索や情報発信は、情報発信側にとっては、いままで取り込めなかった優良な固定ユーザ層を取り込むことができ、ユーザ側にとっては、登録地を利用すればするほど、登録地近辺の情報をより多く取り込めるので、「知っている場所」や「行ってみたい場所」を、「熟知する場所」や「大事な場所」に深化させ、地域に対する親しみをより高めることができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
20 ユーザ携帯端末
21 検索入力部
22 位置情報取得部
23 自動計測部
30 情報発信者端末
40 インターネット
100 訪問地近隣情報提供サーバ
101 ユーザDB
102 訪問履歴DB
103 店舗等情報DB
104 地図情報DB
111 送受信部
112 訪問地登録部
113 検索受付部
114 登録地近辺検索部
115 ルート案内部
116 発信地情報受付部
117 情報発信対象ユーザ検索部
200,220,240 訪問地登録画面
300 検索画面
400 登録地近辺情報発信画面

Claims (11)

  1. ユーザが過去に訪れた場所または将来訪れる可能性のある場所の位置情報を、訪問履歴DBに登録地として記憶する訪問地登録部と、
    ユーザ携帯端末から探索基点と検索キーワードを受信し、前記探索基点の近辺の一または複数の登録地から所定の距離内にある前記検索キーワードに合致する目的地を検索し、検索結果を前記ユーザ携帯端末に送信する登録地近辺検索部と、
    前記登録地から前記目的地までの推奨ルートを検索し、前記ユーザ携帯端末に送信するルート案内部と、
    を備えることを特徴とする訪問地近隣情報提供サーバ。
  2. 情報発信者の端末から、情報を提供すべき情報発信地の位置情報を受信し、前記情報発信地と前記登録地の位置情報と比較し、前記情報発信地から所定の距離内にある場所を前記登録地として登録したユーザを前記訪問履歴DBから抽出する情報発信対象ユーザ検索部を更に備え、
    前記ルート案内部は、前記登録地から前記情報発信地までの推奨ルートを検索し、前記抽出したユーザのユーザ携帯端末に送信することを特徴とする請求項1に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  3. 前記訪問地登録部は、前記ユーザの現在または過去における通勤経路上または通学経路上にある駅もしくは停留所を、前記登録地として自動登録すること、または前記登録地の候補として提示することを特徴とする請求項1に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  4. 前記ユーザ携帯端末は、位置情報取得手段を備え、
    前記訪問地登録部は、前記位置情報取得手段によって得られた前記ユーザ携帯端末の現在の位置を受信し、前記ユーザ携帯端末が所定の時間以上滞在した場所を、前記登録地として自動登録すること、または前記登録地の候補として提示することを特徴とする請求項1に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  5. 前記訪問地登録部は、前記ユーザから過去または将来の訪問地の名称、所在地、及び属性の入力を受付け、前記過去または将来の訪問地を前記登録地として登録することを特徴とする請求項1に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  6. 前記訪問地登録部は、前記登録地の属性を予め用意したキーワードの中からユーザに選択させることを特徴とする請求項1に記載の訪問地情報提供サーバ。
  7. 前記訪問地登録部は、訪問地を準登録地とする登録を受付け、前記ルート案内部は、前記準登録地をルート案内の地図に表示することを特徴とする請求項2に記載の訪問地情報提供サーバ。
  8. 前記登録地近辺検索部または前記情報発信対象ユーザ検索部は、前記ユーザが予め指定した他のユーザが登録した登録地を前記ユーザの登録地に加えて検索を行うことを特徴とする請求項2に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  9. 前記ユーザ携帯端末は、時計及び歩数計を備え、前記ユーザが前記ユーザ携帯端末の現在の位置を登録地として登録した際に前記登録地における経過時間及び前記ユーザの歩数を計測し、前記登録地近辺検索部が、前記ユーザが前記登録地から所定の距離離れるまでの前記計測の結果を前記ユーザ携帯端末から受信して前記訪問履歴DBに格納することを特徴とする請求項4に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  10. 前記ユーザ携帯端末は、前記計測の間、前記ユーザ携帯端末の位置情報が変化しない場合は、前記位置情報を検出する時間間隔を徐々に増加させていくことを特徴とする請求項9に記載の訪問地近隣情報提供サーバ。
  11. インターネットを介して、ユーザ携帯端末と、情報発信者の端末と接続されたコンピュータがユーザの訪問地近隣の情報を提供する方法であって、
    前記コンピュータが、
    ユーザが過去に訪れた場所または将来訪れる可能性のある場所の位置情報を、訪問履歴DBに登録地として格納するステップと、
    前記ユーザ携帯端末から、探索基点と検索キーワードを受信するステップと、
    前記探索基点の近辺の一または複数の前記登録地を前記訪問履歴DBを参照して抽出するステップと、
    前記抽出した登録地から所定の距離内にある前記検索キーワードに合致する目的地を検索し、検索結果を前記ユーザ携帯端末に送信するステップと、
    前記登録地から前記目的地までの推奨ルートを検索し、前記ユーザ携帯端末に送信するステップと、
    を実行することを特徴とする訪問地近隣情報提供方法。
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