JP2013076554A - ヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】排熱熱交換器を圧縮機と凝縮機との間に備えるヒートポンプであって、当該ヒートポンプの運転制御が簡便且つ容易でありながら、その運転状態を精度よく適切に制御することができるヒートポンプを得る。
【解決手段】ヒートポンプにおいて、排熱を冷媒に与える排熱熱交換器5を、圧縮機2と凝縮器11との間に備え、冷媒が圧縮機2、排熱熱交換器5、凝縮器11、膨張弁3、蒸発器4の順に循環して圧縮機2に戻る構成を採用し圧縮機の入口2inにおける冷媒の状態を乾き度が1未満の気液混相状態とし、圧縮機の出口2outにおける冷媒の状態を過熱状態とする運転制御手段74を備え、過熱状態の冷媒が排熱熱交換器5に流入させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機を冷媒循環路に備え、圧縮機により冷媒を圧縮して凝縮器に送り当該凝縮器で熱を放出するとともに、凝縮器から冷媒を膨張弁、蒸発器に送り、蒸発器で受熱して、圧縮機に戻るヒートポンプサイクルを備え、さらに、熱を回収して、冷媒循環路を流れる冷媒に与える排熱熱交換器を備えたヒートポンプに関する。
このようなヒートポンプの例として、エンジン冷却水により回収される排熱を冷媒の加熱に使用するエンジン駆動ヒートポンプが、特許文献1に開示されている。
特許文献1は、「エンジン駆動ヒートポンプ装置」に関し、ヒートポンプ暖房における暖房能力の向上を図っている。
特許文献1の図3には、暖房運転時の運転状態が示されている。
図3に示される暖房運転においては、圧縮機2から吐出される冷媒が、室内機8(3)、膨張弁4、室外熱交換器9(5)、冷媒加熱用熱交換器16(本願における排熱熱交換器に相当する)を経て、圧縮機2に戻る。エンジン冷却水は、エンジン1から冷媒加熱用熱交換器16に送られ、その後、エンジン1に戻る。ここで、部材番号は、特許文献1において付されている番号で記載している。
特許文献1に記載のエンジン駆動ヒートポンプではエンジン冷却水でエンジン排熱を回収し、冷媒を過熱状態として圧縮機に導入する。
本明細書の図4に、特許文献1に開示のエンジン駆動ヒートポンプ装置の構成を簡略化して示した。図4において、同図左側に室内機50を、同図右側に室外機60を示している。室内機50には、凝縮器として働く室内熱交換器51が備えられており、室外機60には、エンジンとしてのガスエンジン61、このガスエンジン61により駆動される圧縮機62、膨張弁63、蒸発器としての室外熱交換器64、エンジンから送り出される排熱により冷媒を過熱する排熱熱交換器として働く過熱器65が備えられている。
図5は、エンジン駆動ヒートポンプのモリエル線図上の動作サイクルの一例を実線で示している。この例では、外気温度が7℃程度の冬季で暖房運転を定格で行う場合を想定している(図6、図2においても同じ)。この動作サイクルでは、圧縮機により過熱状態の冷媒が圧縮されて80℃程度まで昇温され、凝縮器で40℃まで放熱し、膨張弁で膨張されて2℃程度まで降温して気液混相状態とされ、蒸発器及び排熱熱交換器で受熱し、2℃の過熱状態とされる。図示する例は、エンジンから回収された排熱を85℃程度の温度で冷媒が受熱している例を示している。同図右に、「蒸発器−圧縮機間排熱熱交換器配置GHP圧縮仕事」として、エンジン駆動ヒートポンプの圧縮機の仕事を示している。
この例では、エンジン冷却水により回収される排熱を冷媒の加熱に使用しているが、このように冷媒を加熱できる熱としては、エンジン排熱の他、外部から回収される熱であればどのような熱でもよく、ヒートポンプ以外の熱機関から回収される余剰熱、さらには、太陽光から回収できる所謂太陽熱も利用することができる。
そこで、エンジン駆動ヒートポンプに備えられるエンジンから回収される排熱、他の熱機関から回収される排熱、さらには、太陽光から回収される熱等を含め、循環する熱媒(特許文献1の場合はエンジン冷却水)との熱交換で冷媒回路内を流れる冷媒を加熱できる熱を排熱と呼び、排熱を冷媒に授与する熱交換器を排熱熱熱交換器と呼ぶ。
従って、先に示したように、特許文献1に記載のエンジン駆動ヒートポンプの場合、過熱器65が排熱熱熱交換器となる。
図6は、圧縮機駆動用のモータを備え、電力により駆動する電動ヒートポンプのモリエル線図上の動作サイクルを示している。電動ヒートポンプには、通常、エンジン駆動ヒートポンプのような排熱熱交換器は備えられていない。従って、別途、系外から回収される熱が利用されることはこれまでなかった。この動作サイクルでは、圧縮機により過熱状態の冷媒が圧縮され80℃程度まで昇温され、凝縮器で40℃まで放熱し、膨張弁で膨張されて−5℃程度まで降温して気液混相状態とされ、蒸発器で冷媒は受熱し、4℃程度の過熱状態まで過熱される。この種の電動ヒートポンプでは、膨張弁で−5℃程度まで膨張・冷却することが必要となる。
同図右に、「EHP圧縮仕事」として、電動ヒートポンプの圧縮機の仕事を示している。
図5に記載の細破線は、同図実線で示すエンジン駆動ヒートポンプの動作サイクルに重ねて、電動ヒートポンプの動作サイクルを示したものであり、圧縮仕事が、エンジン駆動ヒートポンプの方が小さく、有利であることを示している。
特開2008−286476号公報
以上、回収された熱を利用することが無い電動ヒートポンプより、排熱熱交換器を備えて回収された熱を利用するエンジン駆動ヒートポンプムが有利なのであるが、特許文献1に記載のヒートポンプでは、排熱を冷媒に回収して過熱状態にある冷媒ガスを得て、このガスを圧縮するため、効率の上で改善の余地がある。即ち、蒸発器出口で気液混相状態にある冷媒を圧縮機で圧縮し、圧縮機と凝縮器との間に排熱熱交換器を備えて、この排熱熱交換器でエンジンの排熱を冷媒の加熱に使用し、凝縮器入口で80℃程度の冷媒を得るシステム構成を採用すると、圧縮仕事をさらに低下できると考えられる。
しかしながら、排熱熱交換器を圧縮機と凝縮器との間に介装した場合、圧縮機には、湿り状態(気液混相状態)で冷媒が流入する。ここで、圧縮機に流入する冷媒の状態が、乾き度が低い例えば0.5以下であると、圧縮機の負荷が過大となり、圧縮機の寿命が短くなる虞がある。従って、排熱熱交換器を圧縮機と凝縮器との間に介装するエンジン駆動ヒートポンプでは、圧縮機に流入する冷媒の状態を精度よく適切に管理する必要がある。
一般に、蒸発器で大気から熱を受熱して、凝縮器で空調対象空間内に熱を放出するヒートポンプでは、その蒸発負荷及び凝縮負荷を正確に知ることはできない。例えば、授熱側である蒸発器の熱源は大気(空気)であるため、熱源側即ち大気側で逐次現在の授熱量を正確に計測することはできない。受熱側である蒸発器内を流れる冷媒に関しては、その温度・圧力は判るが、通常、流量を測定していないため、受熱量、即ち蒸発負荷が正確に判明しているわけではない。凝縮負荷に関しても、状況はほぼ同様である。事実上、ヒートポンプにおいて、明確に計測可能な物理量は、システムに設定可能な各点の温度・圧力と、排熱熱交換器入口部位及び出口部位の温度と流量(特許文献1の場合は過熱器の入口部位及び出口部位の温度と流量、排熱熱交換器を圧縮機と凝縮器との間に介装した場合は、当該排熱熱交換器の入口部位及び出口部位の温度と流量)、さらには圧縮機効率に過ぎない。
先に説明したように、ヒートポンプを効率の良い状態で運転しようとすると、排熱熱交換器を圧縮機と凝縮器との間に介装することが好ましいのであるが、このヒートポンプの運転を適切に管理できる要件である、圧縮機に流入する冷媒の状態を精度よく適切に管理(制御)する技術は未だ確立されていない。
本願の目的は、排熱熱交換器を圧縮機と凝縮機との間に備えるヒートポンプであって、当該ヒートポンプの運転制御が簡便且つ容易でありながら、その運転状態を精度よく適切に制御することができるヒートポンプを得ることにある。
上記目的を達成するための、圧縮機を冷媒循環路に備え、前記圧縮機により冷媒を圧縮して凝縮器に送り当該凝縮器で熱を放出するとともに、前記凝縮器から冷媒を膨張弁、蒸発器に送り、前記蒸発器で受熱して、前記圧縮機に戻るヒートポンプサイクルを備え、
熱を回収して、前記冷媒循環路を流れる冷媒に与える排熱熱交換器を備えたエンジン駆動ヒートポンプの特徴構成は、
前記排熱熱交換器を前記圧縮機と前記凝縮器との間に備え、
冷媒が前記圧縮機、前記排熱熱交換器、前記凝縮器、前記膨張弁、前記蒸発器の順に循環して前記圧縮機に戻る構成で、
前記圧縮機の入口における冷媒の状態を乾き度が1未満の気液混相状態とし、前記圧縮機の出口における冷媒の状態を過熱状態とする気液混相モードで運転可能とする運転制御手段を備え、
前記過熱状態の冷媒が前記排熱熱交換器に流入されることを特徴とする。
このヒートポンプでは、排熱を従来構成のように蒸発器から出た冷媒の蒸発・過熱に利用するのではなく、圧縮機による圧縮を終えた冷媒の過熱に利用する。即ち、圧縮機の入口まで冷媒を気液混相状態で送り、圧縮機内で蒸発・過熱して圧縮機の出口で過熱状態とする。
例えば、安定運転時の蒸発器出口冷媒の乾き度を0.7前後とする。この使用状態では、蒸発器管内を流れる冷媒は、常に気液混相状態であり、これまでの蒸発器出口を常に乾きガスまで昇温する運転に比べて、循環量を増やす効果も相まって蒸発器内での伝熱性能が高められ、圧縮機の吸い込み圧力を高めることができる。さらに、付加的効果として、これにより冬季の着霜を防止することが可能となる。
また、圧縮機における圧縮仕事を低減できるため、システム全体の効率を向上できる。
図2に、図5,6に対応して、この構成のエンジン駆動ヒートポンプ(ヒートポンプの一例)のモリエル線図上の動作サイクルを実線で示している。この動作サイクルでは、圧縮機により過熱状態の冷媒が圧縮されて60〜70℃程度まで昇温され、排熱熱交換器で80℃まで昇温され、凝縮器で40℃まで放熱し、膨張弁で膨張されて0℃程度まで降温して気液混相状態とされ、蒸発器で受熱し、0℃の過熱状態とされる。図示する例でも、回収可能な排熱を85℃程度の温度で回収している例を示している。同図右に、「圧縮機−凝縮器間排熱熱交換器配置GHP圧縮仕事」として、エンジン駆動ヒートポンプの圧縮機の仕事を示している。
以上が、圧縮機と凝縮器との間に排熱熱交換器を備え、冷媒が圧縮機、排熱熱交換器、凝縮器、膨張弁、蒸発器の順に循環して圧縮機に戻る構成の作用効果であるが、圧縮機の負荷を低減する上で有効に働く本願独特の構成は以下のとおりである。
即ち、圧縮機の入口における冷媒の状態を乾き度が1未満の気液混相状態とし且つ圧縮機の出口における冷媒の状態を過熱状態とする運転制御手段を備え、過熱状態の冷媒が前記排熱熱交換器に流入される構成と採用する(図2参照)。
図2において太破線が冷媒の飽和線である(図5、図6で同じ)。
本願発明では運転制御手段を備えることで、圧縮機の出口における冷媒の状態を過熱状態とすることで、この部位での冷媒の温度・圧力から一意に冷媒の状態を推定できる。結果、圧縮機の入口における冷媒の状態を圧縮機効率との関係で推定可能となり、その乾き状態の程度を圧縮機負荷が過大とならない程度に制御可能となる。
本願発明のヒートポンプの更なる特徴構成は、
前記運転制御手段は、定格負荷に対応した定格負荷運転において、前記気液混相モードで運転し、
前記定格負荷未満の負荷に対応した部分負荷運転において、前記圧縮機の入口の冷媒の状態を過熱状態とする過熱モードで運転可能である点にある。
上記特徴構成によれば、定格負荷運転においては、圧縮機の入口における冷媒状態を乾き度が1未満の気液混相状態とする気液混相モードとすることで、圧縮機の入口における冷媒状態を気液混相状態にでき、冷媒循環量を増加させ伝熱性能を高めることができる。また、冷媒を過熱状態にする必要が無いため、圧縮機への吸い込み圧力を高めることができる。しかし、本運転方式では冷凍機油への冷媒の溶解度が増加することによる油膜圧力の低下や液圧縮することによる、圧縮機耐久性のリスクが高まる可能性がある。
一方、定格負荷未満の負荷に対応した部分負荷運転においては、冷媒の凝縮圧力が低く、圧縮機の出口の温度も定格負荷運転時より低い(50〜60℃)状態のため、圧縮機の入口における冷媒状態を気液混相状態にせず、通常運転時の過熱度を確保した状態からでも排熱(85℃程度)で加熱する事が可能となり、圧縮機耐久性のリスクを高める事なく、かつシンプルな制御のままで暖房性能を向上する事が可能となる。
もちろん、部分負荷運転時でも定格負荷運転時と同様に気液混相状態から圧縮する場合には、更に暖房性能を向上させる事も可能である。
本発明のヒートポンプの更なる特徴構成は、
前記運転制御手段は、前記部分負荷運転において、前記気液混相モードと前記過熱モードとを選択切替可能である点にある。
上記特徴構成によれば、部分負荷運転においては、過熱モードと気液混相モードとを選択切替可能に構成されているから、例えば、圧縮機における液圧縮のリスクを低減したい場合には、過熱モードを実行し、運転効率を向上させたい場合には、気液混相モードを実行させることができ、状況に応じたモード選択により、運転の最適化を図ることができる。
本願が目的とする「精度の高い適切な運転制御」を実現するために、本願発明では、ヒートポンプが、冷媒循環回路内を逐次流れている「冷媒の流量」及び「圧縮機の入口での冷媒の乾き度」を適切に推定できる構成を採用している。以下、その構成に関して説明する。
冷媒の流量
排熱熱交換器の入口及び出口における熱を搬送する熱媒の温度と、排熱熱交換器を通過する熱媒の流量を検出して、排熱熱交換器で熱媒から冷媒に与えられるエンタルピーを求めるエンタルピー導出手段と、
排熱熱交換器の入口及び出口における冷媒の温度及び圧力を検出して、検出される冷媒の温度及び圧力に基づいて、排熱熱交換器で冷媒が受ける比エンタルピーを求める比エンタルピー導出手段とを備え、
エンタルピー導出手段により導出されるエンタルピーと、比エンタルピー導出手段により導出される比エンタルピーから冷媒循環路を循環する冷媒の流量を導出する冷媒流量導出手段を備え、
冷媒流量導出手段により導出される冷媒の流量を、運転制御手段おける運転指標とする。
本願に係る排熱熱交換器での熱の授受は、熱媒から冷媒への温熱の授与である。ここで、熱媒から冷媒へ与えられる熱に関して、そのエンタルピーは計測可能な物理量である排熱熱交換器の入口及び出口における熱媒の温度と、排熱熱交換器を通過する熱媒の流量から求めることができる。
一方、排熱熱交換器の入口、出口における冷媒の比エンタルピーの変化量は、計測可能な物理量である排熱熱交換器の入口及び出口における冷媒の温度・圧力から求めることができる。
従って、排熱熱交換器を通過する冷媒の流量は、熱媒から冷媒に与えられる熱に基づいて、上記エンタルピーと比エンタルピーとの関係から求めることができる。よって、この構成を採用することで、冷媒回路を流れる冷媒の流量を精度よく求め、このようにして得られた正確な冷媒の流量に基づいてヒートポンプサイクルを運転制御手段により適切なサイクルを描かせながら運転することができる。
圧縮機の入口での冷媒の乾き度
圧縮機の出口における冷媒の温度及び圧力を検出する圧縮機出口冷媒状態検出手段を備え、
運転制御手段に、圧縮機出口冷媒状態検出手段により検出される冷媒の温度及び圧力と圧縮機効率から、圧縮機の入口における冷媒の乾き度を導出する冷媒乾き度導出手段を備え、
冷媒乾き度導出手段により導出される冷媒の乾き度が、前記運転制御手段におけるシステムの運転指標とする。
本願に係るヒートポンプでは、圧縮機の出口の冷媒の温度及び圧力を圧縮機出口冷媒状態検出手段で検出する。そして、これら検出情報と圧縮機効率に基づいて、圧縮機入口の冷媒の乾き度を冷媒乾き度導出手段で導出することができる。
即ち、圧縮機の入口における冷媒の状態(乾き度)が明らかになることにより、この乾き度を、圧縮機に過度に負荷をかけない状態に維持することで、圧縮機を適正な状態(ある程度の乾き度、例えば乾き度0.7〜0.9が確保されている状態)で長期に渡って安定的に運転できる。
さて、前記圧縮機の出口における冷媒の状態を所定範囲の過熱状態に維持して、前記圧縮機の入口における冷媒の状態を乾き度が1に近い所定の乾き度範囲に維持すべく、前記冷媒の流量を、前記所定の乾き度範囲を下回った場合に冷媒の流量を減少させ、前記所定の乾き度範囲を上回った場合に冷媒の流量を増加するように調整することが好ましい。
先にも説明したように、システムの効率を、その高い状態に維持しようとした場合、少なくとも圧縮機の入口での冷媒状態を気液混相状態に維持する必要がある。一方、ヒートポンプを好適な状態で運転を継続する意味から、その制御指標として冷媒回路を循環する冷媒の流量が不可欠な指標となる。換言すると、圧縮機の入口における冷媒の乾き度を1に近い所定の乾き度範囲に維持しておけば、圧縮機の出口における冷媒の状態を過熱状態とすることが可能となる。そして、この制御を実質的に流量制御より容易に実現できる。
本発明に係るエンジン駆動ヒートポンプの概略構成を示す図 本発明に係るエンジン駆動ヒートポンプで定格負荷運転にて気液混相モードを実行する場合の動作サイクルを示す図 本発明に係るエンジン駆動ヒートポンプで部分負荷運転にて過熱モードを実行する場合の動作サイクルを示す図 エンジン排熱を蒸発器と圧縮機との間に設けられた排熱熱交換器で回収する構成の従来技術に係るエンジン駆動ヒートポンプの概略構成を示す図 図4に示すエンジン駆動ヒートポンプの動作サイクルを示す図 電動ヒートポンプの動作サイクルを示す図
以下、図面に基づいて、本願に係るヒートポンプの一例であるエンジン駆動ヒートポンプを説明する。
図1に示すように、エンジンであるガスエンジン1により発生される駆動力により運転される圧縮機2を冷媒循環路L1に備え、圧縮機2により冷媒を圧縮して凝縮器である室内熱交換器11に送り当該室内熱交換器11で熱を放出するとともに、室内熱交換器11から冷媒を膨張弁である電子膨張弁3、蒸発器である室外熱交換器4に送り、この室外熱交換器4で受熱して、圧縮機2に戻るヒートポンプサイクルを備えて構成されている。
さらに、圧縮機2を駆動するための駆動力を発生するガスエンジン1は、排熱熱交換器5との間でエンジン冷却水が循環される構成が採用されており、熱媒であるエンジン冷却水をガスエンジン1の冷却ジャケット15と排熱熱交換器5との間で循環させる冷却水循環路L2を備えており、当該エンジン冷却水によりガスエンジン1により発生する排熱を回収して、冷媒循環路L1を流れる冷媒に与えることが可能となっている。
本発明に係るエンジン駆動ヒートポンプでは、図1に示すように、圧縮機2と室内熱交換器11との間に排熱熱交換器5を備え、冷媒循環路L1において、冷媒が圧縮機2、排熱熱交換器5、室内熱交換器11、電子膨張弁3、室外熱交換器4の順に循環して圧縮機2に戻る構成が採用されている。
ここで、本願においては、圧縮機2としてスクロール式圧縮機を採用している。このようにスクロール式圧縮機を採用している理由は、冷媒が気液混相状態にあっても、その良好な圧縮駆動が可能となるためである。
さらに、このエンジン駆動ヒートポンプには制御装置7が備えられており、この制御装置7によりヒートポンプサイクルの運転状態および冷却水サイクルの運転状態を制御できるように構成されている。具体的には、ヒートポンプサイクルに関しては、このサイクルに備えられる圧縮機2の回転速度(冷媒の流量)、電子膨張弁3の開度を制御可能とされており、エンジン冷却水サイクルに関しては、このサイクルに備えられる循環ポンプ6の回転速度を制御可能とされている。
前記圧縮機2の回転速度は、制御装置7に備えられる回転速度調整手段71により調整される。一方、電子膨張弁3の開度は、制御装置7に備えられる開度調整手段72により調整される。これらは、これまでのヒートポンプにおける制御構成と変わることはない。
図1に示すように、排熱熱交換器5からガスエンジン1に戻るエンジン冷却水(熱媒)の温度を検出する戻り熱媒温度検出手段St1が備えられている。そして、この戻り熱媒温度検出手段St1により検出される熱媒の温度に基づいて、循環ポンプ6を働かせて、戻り熱媒温度を目標温度に制御する第2運転制御手段73が備えられている。
このように戻り熱媒温度を管理することにより、排熱熱交換器5において冷媒循環路L1を流れる冷媒に与える熱量を適正は量に制御することができる。
さて、本願に係るヒートポンプには、本願独特の構成が採用されている。
図1に示すように、制御装置7には、回転速度調整手段71及び開度調整手段72、第2運転制御手段73が備えられる他、第1運転制御手段74、エンタルピー導出手段74a、比エンタルピー導出手段74b、冷媒流量導出手段74c、圧縮機出口冷媒状態検出手段74d、冷媒乾き度導出手段74e、記憶手段74fが備えられている。
第1運転制御手段74
第1運転制御手段74は、本願に係るヒートポンプの動作のキーとなる運転状態を制御する手段であり、具体的には、ヒートポンプに設定される定格負荷に対応する定格負荷運転において、圧縮機2の入口2inにおける冷媒の状態を乾き度が1未満の気液混相状態とし、圧縮機2の出口2outにおける冷媒の状態を過熱状態とする気液混相モードで運転するように、冷媒循環路L1を循環する冷媒の流量(具体的には圧縮機2の回転速度)及び電子膨張弁3の開度を制御する。また、この要件を満たす状態で、熱負荷に対応する。
エンタルピー導出手段74a
図1に示すように、排熱熱交換器5の入口及び出口には、それぞれその部位における熱媒であるエンジン冷却水の温度を検出する温度センサSt2,St3が備えられており、これら温度センサSt2,St3により検出される排熱熱交換器5の入口及び出口の温度Tin、Toutが制御装置7に送られる構成が採用されている。
さらに、冷却水循環路L2には、流量センサSqが備えられており、冷却水循環路L2を循環する熱媒であるエンジン冷却水の流量が計測可能となっている。そして、この流量センサSqにより検出される流量Qも制御装置7に送られる構成が採用されている。
制御装置7では、エンタルピー導出手段74aが、このようにして求められるエンジン冷却水の情報、即ち、熱媒側の排熱熱交換器5の入口及び出口におけるエンジン冷却水の温度Tin、Toutと、排熱熱交換器5を通過するエンジン冷却水の流量Qに基づいて、熱熱交換器5で熱媒から冷媒に与えられるエンタルピーΔH=(Tin−Tout)×Q×Cを求める。ここで、Cは熱媒の比熱である。
比エンタルピー導出手段74b
図1に示すように、冷媒側の排熱熱交換器5の入口及び出口には、それぞれその部位における冷媒の温度及び圧力を検出する温度センサSt4,St5及び圧力センサSp1,Sp2が備えられており、これら温度センサSt4,St5及び圧力センサSp1,Sp2により検出される排熱熱交換器5の入口及び出口の温度tin、tout及び圧力pin、poutが制御装置7に送られる構成が採用されている。
制御装置7では、比エンタルピー導出手段74bが、このようにして求められる冷媒の情報、即ち、排熱熱交換器5の入口及び出口における冷媒の温度tout,tin及び圧力pout,pinに基づいて排熱熱交換器5で冷媒が受ける比エンタルピーΔhを求める。
この比エンタルピーに導出に際しては、冷媒のモリエル線図、或は、対応する指標が使用される。即ち、記憶手段74f内に、冷媒の温度及び圧力から、その状態における冷媒の比エンタルピーhを導出可能な情報が記憶されており、この情報を使用して、排熱熱交換器5の入口及び出口における比エンタルピーhin(tin,pin),hout(tou,pout)を夫々求め、その差Δh=hout−hinとして、排熱熱交換器5で冷媒が受ける比エンタルピーΔhを求める。
冷媒流量導出手段74c
冷媒流量導出手段74cは、エンタルピー導出手段74aにより導出されるエンタルピーΔHと、比エンタルピー導出手段74bにより導出される比エンタルピーΔhから、冷媒循環路L1を循環する冷媒の流量qを導出する。
一例としては、q=ΔH/Δhとして、冷媒循環路L1を循環する冷媒の流量qを求め、当該流量を、第2運転制御手段73における運転制御の指標とする。
圧縮機出口冷媒状態検出手段74d
上述のように、本願に係るエンジン駆動ヒートポンプには、冷媒の排熱熱交換器5の入口の温度tin及び圧力pinを検出する温度センサSt4,St5および圧力センサSp1,Sp2が備えられている。
圧縮機2と排熱熱交換器5との間は、比較的近接しているため、排熱熱交換器5の入口の温度tin及び圧力pinを圧縮機2の出口2outにおける状態と見なすことができる。例え、見なせないとしても、予め求められている相関データから排熱熱交換器5の入口の温度tin及び圧力pinに基づいて圧縮機2の出口2outにおける冷媒の温度・圧力を推定できる。
圧縮機出口冷媒状態検出手段74dは、このようにして圧縮機2の出口2outにおける冷媒の温度及び圧力を求める。或は、温度センサおよび圧力センサを別途設けて、当該部位の冷媒の温度及び圧力を求める構造としてもよい。
これまでも説明してきたように、本願に係るエンジン駆動ヒートポンプは、定格負荷運転において、圧縮機2の入口2inにおける冷媒の状態をその乾き度が1に近い気液混相状態に、圧縮機2の出口2outにおける状態を、過熱状態に維持制御する。
従って、圧縮機2の出口2outにおける冷媒の温度t2out・圧力p2outが判明すれば、その位置での冷媒の状態が一意に決まる。
冷媒乾き度導出手段74e
冷媒乾き度導出手段74eは、圧縮機出口冷媒状態検出手段74dにより検出される冷媒の温度t2out及び圧力p2outと圧縮機動力Wおよび圧縮機効率α、冷媒の流量qから、圧縮機2の熱損失をW/q×(1−α)(kJ/kg)として求める。
そして、記憶手段74fに記憶された指標等を用いて、モリエル線図上で、圧縮機2の出口における冷媒の温度t2out、圧力p2outで一意に求まる過熱状態にある点から、当該熱損失の分だけ左に移動(低エンタルピー側に移動)した点を求め、この点を通る等エンタルピー線上で、蒸発器入口の圧力となっている点を蒸発器出口即ち圧縮機2の入口の冷媒の状態と推定する。
そして、蒸発器入口の圧力における飽和線間のエンタルピー差と、蒸発器出口(圧縮機2の入口)のエンタルピーから、圧縮機2の入口の乾き度を求めることができる。
このように乾き度が求められることで、圧縮機2の入口における冷媒の状態を制御することが可能となる。
以上説明したように、圧縮機2と凝縮器との間に排熱熱交換器5を備えた本願に係るヒートポンプでは、冷媒循環路L1内を流れる冷媒の流量及び圧縮機2の出口2out及び入口2inの状態を精度よく知ることができる。
従って、例えばヒートポンプが受持つべき熱負荷(例えば、室内の目標温度と現温度との差)に対応して、冷媒回路を循環させる「冷媒の流量」、「冷却水循環路L2の目標温度」(エンジン駆動ヒートポンプの場合は、エンジン冷却水測定点における目標温度であり、エンジン冷却水の循環量に依存する)、「膨張弁3の開度」、「圧縮機2の出口における過熱度の範囲」等を、運転指標の形態で保持しておくことで、所定の熱負荷に対して、システムに所望のサイクルを描かせながら運転することが可能となる。
一例を示せば、前記運転指標に対して、冷媒流量導出手段74cで導出される実際の流量が低下又は上昇している場合は、運転指標の流量に合わせ込むように制御することが可能となる。一方、要求される熱負荷に適切に対応できている状態から、熱負荷の変化により圧縮機2の出口における冷媒の過熱度が上昇する場合には、冷媒循環路L1を循環する冷媒の流量を増加させる、過熱度が低下した場合は流量を減少させる等の制御を実行することができる。
これまで説明してきたように、本願発明にあっては、ヒートポンプの定格負荷運転において、第1運転制御手段74は、圧縮機2の入口2inの冷媒状態を気液混相状態とすると共に、圧縮機2の出口2outの冷媒状態を過熱状態とする気液混相モードで運転する。しかし、本運転方式では、冷凍機油への冷媒の溶解度が増加することによる油膜圧力の低下や液圧縮することによる、圧縮機2の耐久性のリスクが高まる可能性がある。
そこで、本願発明にあっては、ヒートポンプの定格負荷未満の負荷に対応する部分負荷運転において、運転制御手段74は、圧縮機2の入口2inの冷媒状態を過熱状態する過熱モードにて運転するように、冷媒循環路L1を循環する冷媒の流量(具体的には圧縮機2の回転速度)及び電子膨張弁3の開度を制御する。
即ち、上記部分負荷運転においては、定格負荷運転時に比べ、冷媒の凝縮圧力が低く、圧縮機2の出口の温度も低い(50〜60℃程度)状態のため、圧縮機2の入口における冷媒状態を、気液混相状態にせず、過熱状態を確保した状態からでも排熱熱交換器5にてガスエンジン1の排熱(85℃程度)で加熱する事が可能となり、圧縮器2の耐久性のリスクを高めることなく、且つシンプルな制御のままで暖房性能を向上する事が可能となる。
以下、本願発明のヒートポンプにおいて、定格負荷運転において気液混相モードで運転する場合の動作サイクル(図2に図示)と、部分負荷運転において過熱モードで運転する場合の動作サイクル(図3に図示)とを、図2、3に基づいて説明する。尚、図3にあっては、部分負荷運転において過熱モードで運転する場合の動作サイクルを実線で示すと共に、比較のために、図8に示す従来のヒートポンプで定格負荷運転において過熱モードで運転する場合の動作サイクルを一点鎖線で示している。
また、図2、3の何れの場合も、外気温度が7℃程度の冬季で暖房運転を行う場合を想定している。
定格負荷運転において気液混相モードで運転する場合、図2に示すように、圧縮機2(P1−P2)により、乾き度が1未満の気液混相状態(図2で、破線で示す飽和蒸気圧曲線の内側)の冷媒が圧縮されて60℃〜70℃程度まで昇温され過熱状態となり、その後、排熱熱交換器5(P2−PE)にて、ガスエンジン1から回収された排熱を受熱して80℃程度まで昇温し、室内熱交換器11(凝縮器)(PE−P3)にて40℃まで放熱して、膨張弁3(P3−P4)で膨張されて0℃程度まで降温し気液混相状態とされ、当該気液混相状態を維持したまま室外熱交換器4(蒸発器)(P4−P1)で受熱する。
つまり、定格負荷運転において気液混相モードで運転する場合においては、冷媒を室外熱交換器4(蒸発器)に気液混相状態で通過させ、冷媒循環量を増加させ伝熱性能を高めている。
一方、部分負荷運転において過熱状態で運転する場合(図3で実線で示す場合)、その凝縮圧力(PE−P3間の圧力)が、定格負荷運転において過熱状態で運転する場合(図3で一点鎖線で示す場合)の凝縮圧力(P2’−P3’間の圧力)よりも低く、圧縮機2の出口の温度(P2での温度)も、定格負荷運転において過熱状態で運転する場合における圧縮機2の出口の温度(P2’での温度)よりも低い(50〜60℃程度)ため、圧縮機2の入口(P1)における冷媒状態を、気液混相状態(図3で飽和蒸気圧曲線の内側)にせず、過熱状態(図3で飽和蒸気圧曲線の外側)からでも、排熱熱交換器5(P2−PE)によりガスエンジン1の排熱(85℃程度)で加熱することが可能となる。
結果、圧縮機2の耐久性のリスクを高める事なく、かつシンプルな制御のままで、暖房性能を高めることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記の実施形態では、エンジン駆動ヒートポンプに関して説明したが、排熱としては、ヒートポンプに備えられる機関自体(上記の例ではエンジン)が発生する排熱を利用することができるのみならず、ヒートポンプ以外の系から発生或は回収できる排熱を利用することができる。即ち、先に説明した様に、ヒートポンプに近接して設けられる熱機関から発生する排熱、太陽光から回収される熱(排熱と呼ぶ)等も利用できる。
(2)(1)で説明したように、本願構成は、排熱をヒートポンプ自体で、或は別途系外から得られる場合に、圧縮機2と室内熱交換器11(凝縮器)との間に排熱熱交換器5を備えて、排熱を冷媒の過熱に利用するため、電動ヒートポンプの圧縮機2と室内熱交換器11(凝縮器)との間に排熱熱交換器5を備え、電動ヒートポンプとは別の系から得ることができる排熱を利用するようにしてもよい。
(3)上記の実施形態では、第1運転制御手段74は、部分負荷運転において、圧縮機2の入口2inの冷媒状態を過熱状態とする過熱モードで運転する例を示した。
しかしながら、部分負荷運転においても、運転効率を向上させる場合、圧縮機2の入口2inの冷媒状態を気液混相状態とする気液混相モードで運転するように構成しても良い。
即ち、本願にあっては、第1運転制御手段74は、部分負荷運転において、過熱モードと気液混相モードとを選択切替可能に構成しても良い。
1 ガスエンジン
2 圧縮機
3 電子膨張弁
4 室外熱交換器
5 排熱熱交換器
11 室内熱交換器
7 制御装置
71 回転速度調整手段
72 開度調整手段
73 第2運転制御手段
74 第1運転制御手段
74a エンタルピー導出手段
74b 比エンタルピー導出手段
74c 冷媒流量導出手段
74d 圧縮機出口冷媒状態検出手段
74e 冷媒乾き度導出手段
74f 記憶手段

Claims (7)

  1. 圧縮機を冷媒循環路に備え、前記圧縮機により冷媒を圧縮して凝縮器に送り当該凝縮器で熱を放出するとともに、前記凝縮器から冷媒を膨張弁、蒸発器に送り、前記蒸発器で受熱して、前記圧縮機に戻るヒートポンプサイクルを備え、
    熱を回収して、前記冷媒循環路を流れる冷媒に与える排熱熱交換器を備えたヒートポンプであって、
    前記排熱熱交換器を、前記圧縮機と前記凝縮器との間に備え、
    前記冷媒が前記圧縮機、前記排熱熱交換器、前記凝縮器、前記膨張弁、前記蒸発器の順に循環して前記圧縮機に戻る構成で、
    前記圧縮機の入口における冷媒の状態を乾き度が1未満の気液混相状態とし、前記圧縮機の出口における冷媒の状態を過熱状態とする気液混相モードで運転可能とする運転制御手段を備え、
    前記過熱状態の冷媒が前記排熱熱交換器に流入されるヒートポンプ。
  2. 前記運転制御手段は、定格負荷に対応した定格負荷運転において、前記気液混相モードで運転し、
    前記定格負荷未満の負荷に対応した部分負荷運転において、前記圧縮機の入口の冷媒の状態を過熱状態とする過熱モードで運転可能である請求項1に記載のヒートポンプ。
  3. 前記運転制御手段は、前記部分負荷運転において、前記気液混相モードと前記過熱モードとを選択切替可能である請求項2に記載のヒートポンプ。
  4. 前記排熱熱交換器の入口及び出口における熱媒の温度と、前記排熱熱交換器を通過する熱媒の流量を検出して、前記排熱熱交換器で熱媒から冷媒に与えられるエンタルピーを求めるエンタルピー導出手段と、
    前記排熱熱交換器の入口及び出口における冷媒の温度及び圧力を検出して、検出される冷媒の温度及び圧力に基づいて、前記排熱熱交換器で冷媒が受ける比エンタルピーを求める比エンタルピー導出手段とを備え、
    前記エンタルピー導出手段により導出されるエンタルピーと、前記比エンタルピー導出手段により導出される比エンタルピーから前記冷媒循環路を循環する冷媒の流量を導出する冷媒流量導出手段を備え、
    前記冷媒流量導出手段により導出される冷媒の流量が、前記運転制御手段おける運転指標とされる請求項1〜3の何れか一項に記載のヒートポンプ。
  5. 前記圧縮機の出口における冷媒の温度及び圧力を検出する圧縮機出口冷媒状態検出手段を備え、
    前記運転制御手段に、前記圧縮機出口冷媒状態検出手段により検出される冷媒の温度及び圧力と圧縮機効率から、圧縮機入口における冷媒の乾き度を導出する冷媒乾き度導出手段を備え、
    前記冷媒乾き度導出手段により導出される冷媒の乾き度が、前記運転制御手段おける運転指標とされる請求項1〜4のいずれか一項に記載のヒートポンプ。
  6. 前記圧縮機の出口における冷媒の状態を所定範囲の過熱状態に維持して、前記圧縮機の入口における冷媒の状態を乾き度が1に近い所定の乾き度範囲に維持すべく、前記冷媒の流量を、前記所定の乾き度範囲を下回った場合に冷媒の流量を減少させ、前記所定の乾き度範囲を上回った場合に冷媒の流量を増加するように調整する請求項1〜5のいずれか一項記載のヒートポンプ。
  7. 前記圧縮機がスクロール式圧縮機である請求項1〜6のいずれか一項記載のヒートポンプ。
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