JP2013074272A - ステンシルマスクおよびその製造方法、ならびに露光方法 - Google Patents

ステンシルマスクおよびその製造方法、ならびに露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機械強度および耐熱性と、優れた加工精度とを両立し、従来と大きく変わらない工程で製造可能なステンシルマスクおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のステンシルパターン1は、厚さ方向に貫通するステンシルパターン12を有するメンブレン層10と、メンブレン層を支持する支持基板層30と、メンブレン層と支持基板層との間に配置されたエッチング停止層40とを備え、支持基板層は、平面視においてステンシルパターンを囲む基板開口31を有し、メンブレン層は、ステンシルパターンが形成されたパターン部11と、平面視において、パターン部の周囲かつ基板開口内に位置し、パターン部よりも厚い補強部21とを有し、パターン部および補強部が、単一の材料をエッチングすることにより形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子線等の荷電粒子線露光に用いられるステンシルマスクおよびその製造方法、ならびにそれを用いた露光方法に関する。
近年、半導体の製造プロセスにおいて、露光光源に電子線を用いた電子線リソグラフィ技術が、試作開発や準量産のデバイスに使われている。特に線幅22nmノード以降の先端リソグラフィについては、EUV(extreme ultraviolet)やArF液浸、ダブル露光といった方式ではマスクや露光装置の高騰が顕著になるため、少量品のプロセスには不向きである。そのため、電子線リソグラフィの適用が期待されている。
電子線リソグラフィでは、口径を数10マイクロメートル(μm)〜10ナノメートル(nm)に絞った電子ビームにより回路パターンの露光をおこなうため、フォトマスクによる光リソグラフィに比べてスループットが低い。そこで、スループット向上のために、回路パターンでよく使われる図形を抽出し、抽出したパターン(キャラクター、セルまたはブロックなどと呼ばれる)を貫通パターンとして形成したステンシルマスクを用いた電子線リソグラフィが研究されている。このようなリソグラフィ法は、部分一括露光法とも呼ばれている。
図10は、従来のステンシルマスクを示す部分平面図であり、図11は、同ステンシルマスクの厚さ方向における断面図である。ステンシルマスク101は、シリコンのバルク領域102内にメンブレンエッジ部103で支持された自立薄膜(メンブレン)104を有し、メンブレン104に所定の形状のステンシルパターン105が形成されている。
部分一括露光法では、メンブレン104に入射した荷電粒子(図11にeで示す。)が、メンブレン104内に吸収もしくは散乱され、ステンシルパターン105を通過した荷電粒子が被転写基板に到達してリソグラフィが行われる。
例えば50keVの加速電圧でシリコンに対して電子線を照射する場合、シリコンの厚さが10μm程度であればほぼ全ての電子線を遮蔽することが可能である。したがって、前述の加速電圧の条件下では、厚さ10μm以内の厚さを精度良く加工できれば良い。また、開口面積が大きくなるような加工であれば、10μm以上の厚みであっても電子線のパターニングには特に問題にはならない。
厚さtのメンブレンに開口幅wのステンシルパターンを形成する場合、要求加工精度を満たすには、一般的にアスペクト比A(t/w)は小さい方が有利である。例えばメンブレンにシリコンを用いた場合、高アスペクトエッチングを得意とするボッシュプロセスを用いるとしても、アスペクト比Aを20以下にしておくことが望ましい。言い換えれば、同じ開口幅のパターンを加工する場合、メンブレンの厚さは薄ければ薄いほど、ステンシルマスクの加工精度が向上する。
一方で、電子線を遮蔽するタイプのステンシルマスクの場合、ステンシルマスクが受け止めた電子線のエネルギーは、多くの場合熱に変化する。このため、電子線露光時にはメンブレンの温度上昇に伴う破壊や変形を考慮して設計する必要がある。
一般に、耐熱性の面では熱容量が大きい方が有利であるため、同一の材質を使用する場合、体積が大きいほど、すなわち、メンブレンの厚さが厚いほどステンシルマスクの耐熱性は向上する。
部分一括露光法に用いるステンシルマスクの場合、メンブレンとしては、膜厚10〜20μmのものが多く用いられる。膜厚20μmのメンブレンにおいて、精度良く加工できる開口幅は最小で1μm程度である。
しかしながら、部分一括露光マスクで必要とされるステンシルパターンの開口寸法は1μm以下の場合があり、この場合さらにメンブレン膜厚を薄くする必要がある。その一方で、スループット向上のため電流を大きくすると、ステンシルマスクへの熱負荷が上がるため、耐熱性の面からは逆にメンブレン膜厚を厚くする必要がある。
このように、加工精度の向上と耐熱性、耐久性の向上とは、矛盾する要素をはらんでいる。そのため、両者について要求水準を満たすステンシルマスクを製造することは、ステンシルパターンの微細化に伴ってますます困難になってきている。
この問題を解決する一つの方法として、特許文献1には、メンブレンを補強する補強層を取り付けたステンシルマスクが記載されている。特許文献1に記載のステンシルマスクでは、メンブレン自体を薄くすることで加工精度を向上させ、補強層により耐熱性、耐久性を向上させることで両者の両立を図っている。
特開2009−231324号公報
しかしながら、特許文献1の様な構造の場合、補強層を貼り合わせる工程が新たに必要となる。この工程は、加工後の基板に貼り合わせるため、工程自体の難易度は決して低くない上、製造コストや製造に要する時間の増加、歩留まりの低下等を引き起こす可能性がある。
また、補強層の貼り付け後に、補強層の接合界面に応力が発生し、メンブレンや基板全体に反りや歪みが発生する恐れがある。この現象は、補強層と他の部位とが同一材料である場合でも、貼り合わせ方法や条件によっては発生する可能性があり、単に同一材料を使用するだけではその可能性を完全に排除することはできない。
さらに、接合界面自体の強度や耐熱性が構成上充分でない場合もあり、改善の余地が残されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、機械強度および耐熱性と、優れた加工精度とを両立し、従来と大きく変わらない工程で製造可能なステンシルマスクおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、機械強度および耐熱性と、優れた加工精度とを兼ね備えたステンシルマスクを用いた露光方法を提供することである。
本発明の第一の態様であるステンシルマスクは、厚さ方向に貫通するステンシルパターンを有するメンブレン層と、前記メンブレン層を支持する支持基板層と、前記メンブレン層と前記支持基板層との間に配置されたエッチング停止層とを備え、前記支持基板層は、平面視において前記ステンシルパターンを囲む基板開口を有し、前記メンブレン層は、前記ステンシルパターンが形成されたパターン部と、平面視において、前記パターン部の周囲かつ前記基板開口内に位置し、前記パターン部よりも厚い補強部とを有し、前記パターン部および前記補強部が、単一の材料をエッチングすることにより形成されていることを特徴とする。
前記パターン部は、複数のステンシルパターンを有し、前記補強部は、平面視において前記複数のステンシルパターンの各々を囲むように形成されてもよい。
また、前記補強部は、前記メンブレン層のうち、前記エッチング停止層と接合された面に形成されてもよいし、当該面と反対側の面に形成されてもよい。
本発明の第二の態様は、メンブレン層と、支持基板層と、前記メンブレン層と前記支持基板層との間に配置されたエッチング停止層とを備えた積層体を用いたステンシルマスクの製造方法であって、エッチングにより前記支持基板層に基板開口を形成し、前記メンブレン層に、平面視において少なくとも一部が前記基板開口と重なるようにエッチングにより凹部を形成し、平面視において前記基板開口と重なり、かつ前記凹部の底面に開口するように、前記メンブレン層を厚さ方向に貫通するステンシルパターンをエッチングにより形成することを特徴とする。
本発明のステンシルマスクの製造方法において、前記凹部を形成するためのエッチングと、前記ステンシルパターンを形成するためのエッチングとは、同一の面側から行われてもよい。
本発明の第三の態様は、本発明のステンシルマスクを用いたことを特徴とする露光方法である。
本発明のステンシルマスクおよびステンシルマスクの製造方法によれば、機械強度および耐熱性と、優れた加工精度とを両立し、従来と大きく変わらない工程で製造可能なステンシルマスクを提供することができる。
また、本発明の露光方法によれば、機械強度および耐熱性と、優れた加工精度とを兼ね備えたステンシルマスクを用いて露光を行うことができる。
(a)は、本発明の第一実施形態のステンシルマスクの平面図であり、(b)は、(a)のA−A線における断面図である。 (a)から(j)は、同ステンシルマスクの製造方法の流れを示す図である。 (a)から(h)は、同製造方法の変形例の流れを示す図である。 (a)は、本発明の第二実施形態のステンシルマスクの平面図であり、(b)は、(a)のB−B線における断面図である。 (a)から(j)は、同ステンシルマスクの製造方法の流れを示す図である。 (a)から(h)は、同製造方法の変形例の流れを示す図である。 本発明のステンシルマスクの変形例を示す図である。 本発明のステンシルマスクの変形例を示す図である。 本発明のステンシルマスクの変形例を示す図である。 従来のステンシルマスクを示す部分平面図である。 同ステンシルマスクの厚さ方向における断面図である。
本発明の第一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
図1(a)は、本実施形態のステンシルマスク1を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線における断面図である。ステンシルマスク1は、厚さ方向に貫通するステンシルパターンを有するメンブレン層10と、メンブレン層10を支持する支持基板層30と、メンブレン層10と支持基板層30との間に配置されたエッチング停止層40とを備えている。
メンブレン層10は、ステンシルパターン12が形成されたパターン部11と、平面視においてパターン部11の周囲に設けられた補強部21とを有している。パターン部11と補強部21とは、単一の同一材料で形成されているが、その製造手順については後述する。
支持基板層30の材質は特に限定されないが、シリコン、石英、ガラス、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム等を好適に用いることができる。支持基板層30は、厚さ方向に貫通する基板開口31を有する。基板開口31は、図1(a)に示すように、平面視において、パターン部11および補強部21を囲むように形成されている。
エッチング層40は、公知の構成を有し、その材質は、メンブレン層10および支持基板層30の材質等を考慮して適宜選択することができる。
上記のように構成されたステンシルマスクの製造方法について図2(a)から図2(j)を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、支持基板層30の一方の面にエッチング停止層40およびメンブレン層10がこの順に積層された材料基板(積層体)1Aを準備する。メンブレン層10の厚さは、形成する補強部の厚さ以上にしておく。
次に、図2(b)に示すように、メンブレン層10上に電子線レジストもしくはフォトレジスト等を塗布し、電子線リソグラフィもしくはフォトリソグラフィ等によってアライメントマークパターン51Aを形成してレジスト層51とする。
次に、図2(c)に示すように、レジスト層51をエッチングマスクとして、ドライエッチングによってメンブレン層10にアライメントマーク16を形成し、レジスト層51を酸素プラズマアッシングや剥離液等によるウェット処理で除去する。
アライメントマーク16は、ステンシルパターン、補強部、基板開口等を形成するためのエッチングの際に位置合わせを行うために利用するものであり、これらのエッチングの精度を向上させる。並進と回転補正を行うためには、アライメントマークを少なくとも2つ以上配置し、位置合わせ精度を高めるためには多くのアライメントマークを使用することが好ましい。
次に、図2(d)に示すように、支持基板層30の、エッチング停止層40が積層されていない側の面にフォトレジスト等のレジストを塗布し、フォトリソグラフィ等によってレジストにエッチングパターンを作製してレジスト層52を形成する。
次に、図2(e)に示すように、レジスト層52をエッチングマスクとして、ドライエッチングにより支持基板層30に基板開口31を形成する。
エッチングの方法としては、ドライエッチングのほかにウェットエッチング、イオンビームエッチング、超音波加工等も好適に用いる事ができる。ドライエッチングについては、ドライエッチング方法や条件等は特に制限されない。ドライエッチング装置としては、RIE、マグネトロンRIE、ECR、ICP、NLD、マイクロ波、ヘリコン波等の放電方式を用いたドライエッチング装置があげられる。その後レジスト層52を酸素プラズマアッシングや剥離液等によるウェット処理で除去する。
ここでは、ドライエッチングを用いる場合のレジスト層52としてフォトレジストを例に挙げたが、フォトレジストのほかにシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ニッケル膜等もエッチングマスクとして好適に用いる事ができる。
また、基板開口31を形成するためのエッチングを熱アルカリ溶液によるウェットエッチングで行う場合には、レジスト層52として、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等を用いる。
次に、図2(f)に示すように、平面視において基板開口31内に位置するエッチング停止層40を、ウェットエッチングにより除去する。
さらに、図2(g)に示すように、基板開口31内に露出したメンブレン層10に、電子線レジストやフォトレジスト等のレジストをスプレーコート等により塗布し、電子線リソグラフィやフォトリソグラフィによって、所定のパターンを有するレジスト層53を形成する。
次に、図2(h)に示すように、レジスト層53をエッチングマスクとして、ドライエッチングによりメンブレン層10に所定の深さの凹部17を形成する。凹部17の底面はパターン部11となり、凹部17の周囲であって平面視において基板開口31内に位置する部位は、凹部17よりも厚い補強部21となる。
凹部17の形成後、残ったレジスト層53は、酸素プラズマアッシングや剥離液等によるウェット処理で除去する。
次に、図2(i)に示すように、メンブレン層10の、凹部17が形成された面と反対側の面に、電子線レジストやフォトレジスト等を塗布し、電子線リソグラフィやフォトリソグラフィ等によって所定のパターンを設け、ステンシルパターンを形成するためのレジスト層54を形成する。
次に、レジスト層54をエッチングマスクとして、ドライエッチングによりメンブレン層にステンシルパターン12を形成する。このとき、支持基板層側にエッチング停止層として、フロロカーボン膜やレジスト等をコートしてもかまわない。
レジスト層54を酸素プラズマアッシングや剥離液等によるウェット処理で除去すると、図2(j)に示すように、補強部21を備えるステンシルマスク1が完成する。
本実施形態のステンシルマスク1によれば、平面視において基板開口31内に位置する領域に、パターン部11の周囲に補強部12が形成される。補強部12はパターン部11よりも肉厚であるため、補強部により機械的強度と大きな熱容量が確保される。したがって、必要十分な膜厚で形成されたステンシルパターンを具備しつつ、より大きな熱容量を持ち、機械的強度に優れたステンシルマスクとすることができる。
また、本実施形態のステンシルマスク1の製造方法によれば、メンブレン層10に凹部17を形成し、当該凹部17の底面にステンシルパターン12を形成することにより、パターン部11と、肉厚の補強部21とを形成する。したがって、エッチングを用いた従来と大きく変わらない製造方法で、大きな熱容量と優れた機械的強度とを兼ね備えたステンシルマスクを製造することができる。
また、メンブレン層10に形成された補強部21およびパターン部11は同一かつ単一の材料をエッチングすることにより形成されているため、メンブレン層10に反りが生じないとともに、内部応力も発生せず、変形を最小限に抑えることができる。
さらに、メンブレン層10が単一の材料からなるため、凹部17とステンシルパターン12とを同様のエッチング技術で形成することができる。したがって、複数のエッチング装置を使う必要がなく、エッチングプロセスが容易である。
さらに、メンブレン層10が多層構造でないので、形成のために貼り合わせ等の工程を必要とせず、少ない工程で効果的な構造を作製することができる。
本発明のステンシルマスクにおいては、凹部17を複数形成する場合、エッチング面内分布の許す範囲で一部の凹部の深さを異ならせることができる。これにより、1つのステンシルマスクに複数の厚さのパターン部を形成したり、パターン部の厚さが異なる複数のステンシルマスクを1つの基板から作製したりすることが可能である。
また、補強部21の厚さはパターン部11の厚さより厚ければ良く、その厚さは適宜設定することができるが、凹部17の加工深さ分布等を考慮すると、パターン部11の5倍程度の厚さとすることが好ましい。
また、ステンシルパターン12と凹部17の内壁との距離として示されるバウンダリー領域の寸法は、ステンシルパターンを形成する際の凹部底面に対する露光の重ね精度によるが、プロセスマージンを考慮して1μm以上確保することが好ましい。
上述したステンシルマスク1の製造方法における各工程は、適宜その順番を変更することが可能である。図3(a)から図3(h)には、本実施形態の変形例におけるステンシルマスクの製造の流れを示している。
この変形例では、図3(b)に示すように、レジスト層51にアライメントマークパターン51Aを形成する際にステンシルパターンを形成するためのパターンを形成し、図3(c)に示すように、アライメントマーク16とステンシルパターン12とを同一のエッチング工程で形成する。
その後の手順はおおむね同様であるが、図3(g)に示すように、凹部17を形成する際にステンシルパターン12を形成したメンブレン層10の面をレジスト層55で覆い、ステンシルパターン12を保護している。凹部17の形成後に、レジスト層55を除去すると、ステンシルマスク1が完成する。
このように、ステンシルパターン12と凹部17の形成順序を逆転しても、ステンシルパターンを製造することができる。また、ステンシルパターンとアライメントマークとを同時に形成できるため、工程数を減らすことが可能となる。
次に本発明の第二実施形態について、図4(a)から図6(h)を参照して説明する。本実施形態におけるステンシルマスク61は、補強部の態様が第一実施形態と異なっている。なお、以降の説明において、既に説明したものと共通する構成等については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図4(a)は、ステンシルマスク61を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)のB−B線における断面図である。ステンシルマスク61においては、補強部21を形成するための凹部17が、メンブレン層10のうち、支持基板層30と反対側の面(以下、「上面」と称する。)に形成されている。
図5(a)から図5(j)は、ステンシルマスク61の製造方法の流れを示す図である。図5(a)から図5(e)までの工程は、図2(a)から図2(e)に示した第一実施形態の工程と同様である。
続いて、図5(f)に示すように、メンブレン層10の上面10Aに凹部17を形成するためのレジスト層53を形成する。このとき、基板開口31内に露出したエッチング停止層40は、除去せずに残しておく。
次に、図5(g)に示すように、メンブレン層10の上面10Aに凹部17を形成した後、図5(h)に示すように、メンブレン層10の上面10Aにレジスト層54を形成し、図5(i)に示すように、凹部17の底面にステンシルパターン12を形成する。最後に、基板開口31内に露出したエッチング停止層40を除去すると、図5(j)に示すように、ステンシルマスク61が完成する。
本実施形態のステンシルマスク61およびその製造方法によれば、第一実施形態同様、大きな熱容量と優れた機械的強度とを兼ね備えたステンシルマスクを、簡単な構造かつ従来と大きく変わらない製造方法で製造することができる。
さらに、ステンシルパターン12をメンブレン層10の上面側から形成するため、ステンシルパターンの形成時にエッチング停止層40を除去する必要がなく、エッチング停止層をステンシルパターンの形成時に利用して効率よく製造することができる。
また、凹部17とステンシルパターンとをともに上面側から作製可能なため、両者の位置精度が向上する。その結果、バウンダリー領域の寸法をさらに小さくすることが可能となり、耐熱性および機械的強度を更に向上させることができる。
本実施形態においても、製造における各工程の順序は変更することができる。図6(a)から図6(h)に示す変形例では、図6(a)から図6(e)に示すように、凹部17およびステンシルパターン12を先に形成し、その後図6(f)から図6(h)に示すように、基板開口31を形成している。本実施形態では、凹部およびステンシルパターンをメンブレン層10の上面側から形成するため、このような手順でもステンシルパターンを製造することが可能である。
本実施形態においては、平面視において、凹部17の一部が基板開口31の外側に位置する、すなわち、凹部17の一部のみが平面視において基板開口31と重なるようにすることも可能である。凹部の具体的形状や配置は、メンブレン層に要求する熱容量や機械的強度等に鑑みて適宜設定することができる。
以下に、本発明の実施例を示す。
(実施例1)
この実施例は、第一実施形態のステンシルマスク1の実施例であり、パターン部11の厚さが10マイクロメートル(μm)、補強部21の厚さが60μmの部分一括露光用のステンシルマスクである。
まず厚さ525μmからなる支持基板層30、厚さ0.5μmのエッチング停止層40、厚さ60μmのメンブレン層10からなる直径が100ミリメートル(mm)の材料基板を用意した。この材料基板1Aは、支持基板層30およびメンブレン層10の材料はシリコン単結晶、エッチング停止層は中間酸化膜から形成される、Silicon On Insulator基板(以後、「SOI基板」と称する。)である(図2(a))。材料基板のサイズは特に上記に限定されるものではなく、一般にウエハプロセスで使われる大きさである6、8、12インチ等でも可能である。
次に、メンブレン層10上にPMMA(ポリメチルメタクリレート)系の電子線感応ポジレジストを厚さ1μm程度塗布し、電子線リソグラフィによってアライメントマークパターン51Aを形成してレジスト層51とした(図2(b))。
次に、レジスト層51をエッチングマスクとして、ドライエッチングによってメンブレン層10にアライメントマーク16を形成し、レジスト層51を酸素プラズマアッシングで除去した(図2(c))。
次に、支持基板層30にフォトレジストをスプレーコートにより塗布し、厚さ50μmのレジストを形成し、パターン露光・現像を行い、基板開口31を形成するためのレジスト層52を形成した(図2(d))。露光時における材料基板1Aと基板開口パターン露光用のフォトマスクとの位置合わせには、アライメントマーク16とフォトマスクのアライメントマークとを用いた。
次に、レジスト層52をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、エッチング停止層40をエッチングストッパーとして支持基板層30の一部をエッチングし、基板開口31を形成した、その後、酸素プラズマアッシングによりレジスト層52を除去した(図2(e))。
次に、材料基板1Aを5%フッ化水素酸溶液に浸漬して、ドライエッチングにより露出したエッチング停止層40の一部を除去した(図2(f))。
次に、基板開口31側から電子線レジストをスプレーコートにより塗布して厚さ1μmの感光層を形成する。さらに、当該感光層に電子線描画、現像を行って凹部17形成用パターンを形成し、レジスト層53とした。(図2(g))。
次に、レジスト層53をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、50μm深さのエッチングを行い、凹部17を形成した(図2(h))。
次に、メンブレン層10の上面にPMMAの電子線感応レジストをスプレーコートにより厚さ1μm塗布し、電子線描画、現像を行いステンシルレジストパターンを形成してレジスト層54とした(図2(i))。
次に、レジスト層54をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより10μmの深さのエッチングを行い、ステンシルパターン12を形成した。その後、酸素プラズマアッシングによりレジスト層54を除去した。
次に、洗浄を行った。このとき、洗浄処理として、アンモニア:過酸化水素水:純水の比を1:1:5に混合し、70度に加熱したアンモニア過水に加工した材料基板を10分間浸漬し、純水オーバーフローのリンスを行う。その後、希フッ酸処理および再度オーバーフロー処理を行い、イソプロピルアルコール(IPA)ベーパ乾燥を行う。
以上により、パターン部11の厚さ10μm、補強部21の厚さが60μmの多段構造のメンブレン層10を具備した、部分一括露光用のステンシルマスクを得ることができた(図2(j))。
(実施例2)
実施例は、第二実施形態のステンシルマスク61の実施例である。パターン部11の厚みは5μm、補強部21の厚みは15μmとした。
まず、図5(a)に示すように、材料基板1AとしてSOI基板を用意した。各部の寸法は、支持基板層30の厚さ525μm、エッチング停止層40の厚さ0.5μm、メンブレン層10の厚さ20μm、直径100mmとした。
次に、メンブレン層10上にPMMAの電子線感応ポジレジストを厚さ1μm程度塗布し、電子線リソグラフィによってアライメントマークパターン51Aを形成してレジスト層51とした(図5(b))。
次に、レジスト層51をエッチングマスクとして、ドライエッチングによってメンブレン層10にアライメントマーク16を形成し、レジスト層51を酸素プラズマアッシングで除去した(図5(c))。
次に、支持基板層30にフォトレジストをスプレーコートにより塗布し、厚さ50μmのレジストを形成する。その後、パターン露光・現像を行い、基板開口用パターンを形成してレジスト層52とする(図5(d))。このとき、材料基板1Aとフォトマスクとの位置合わせを、実施例1と同様の方法で行った。
次に、レジスト層52をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、エッチング停止層40をエッチングストッパーとして支持基板層30の一部をエッチングし、基板開口31を形成した、その後、酸素プラズマアッシングによりレジスト層52を除去した(図5(e))。
次に、メンブレン層10の上面にPMMAの電子線感応レジストをスプレーコートして厚さ1μmの感光層を形成し、電子線描画、現像を行い凹部17形成用パターンを形成してレジスト層53とした(図5(f))。
次に、レジスト層53をエッチングマスクにしてフロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、15μm深さのエッチングを行い、凹部17を形成した。その後、レジスト層53を酸素プラズマアッシングで除去した(図5(g))。
次に、再びメンブレン層10の上面にPMMAの電子線感応レジストをスプレーコートにより厚さ1μm塗布し、電子線描画、現像を行って所定のパターンを形成し、ステンシパターン形成のためのレジスト層54を形成した(図5(h))。
その後、レジスト層54をエッチングマスクにして、フロロカーボン系の混合ガスプラズマを用いたドライエッチングにより、5μm深さのエッチングを行ってステンシルパターン12を形成した。その後、レジスト層54を酸素プラズマアッシングで除去した(図5(i))。
さらに、材料基板1Aを5%フッ化水素酸溶液に浸漬してドライエッチングにより露出したエッチング停止層40を除去した。
最後に、実施例1と同様の条件で洗浄を行うと、厚さ5μmのパターン部11と、厚さ15μmの補強部21とを有する多段構造のメンブレン層10を具備した部分一括露光用のステンシルマスクを得ることができた(図5(j))。
以上、本発明の各実施形態および各実施例について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各実施形態における構成要素の組み合わせを変えたり、各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したりすることが可能である。
例えば、本発明のステンシルマスクは、必要に応じて図7に示すように導電膜71をさらに形成してもよい。導電膜71の種類は特に限定されず、各種金属膜等を用いることができる。
また、上述の各実施形態においては、複数のステンシルパターンの各々が補強部によって囲まれている例を示したが、これに代えて、図8に示す変形例のように、2つ以上のステンシルパターン12を囲むように補強部21が形成されてもよい。
さらに、図9に示す断面図のように、斜面状の内壁17aを有し、底面よりも開口の寸法が大きくなるように凹部が形成されてもよい。
1、61 ステンシルマスク
1A 材料基板(積層体)
10 メンブレン層
11 パターン部
12 ステンシルパターン
17 凹部
21 補強部
30 支持基板層
31 基板開口
40 エッチング停止層

Claims (7)

  1. 厚さ方向に貫通するステンシルパターンを有するメンブレン層と、
    前記メンブレン層を支持する支持基板層と、
    前記メンブレン層と前記支持基板層との間に配置されたエッチング停止層と、
    を備え、
    前記支持基板層は、平面視において前記ステンシルパターンを囲む基板開口を有し、
    前記メンブレン層は、
    前記ステンシルパターンが形成されたパターン部と、
    平面視において、前記パターン部の周囲かつ前記基板開口内に位置し、前記パターン部よりも厚い補強部とを有し、
    前記パターン部および前記補強部が、単一の材料をエッチングすることにより形成されていることを特徴とするステンシルマスク。
  2. 前記パターン部は、複数のステンシルパターンを有し、前記補強部は、平面視において前記複数のステンシルパターンの各々を囲むように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のステンシルマスク。
  3. 前記補強部は、前記メンブレン層のうち、前記エッチング停止層と接合された面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のステンシルマスク。
  4. 前記補強部は、前記メンブレン層のうち、前記エッチング停止層と接合された面と反対側の面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のステンシルマスク。
  5. メンブレン層と、支持基板層と、前記メンブレン層と前記支持基板層との間に配置されたエッチング停止層とを備えた積層体を用いたステンシルマスクの製造方法であって、
    エッチングにより前記支持基板層に基板開口を形成し、
    前記メンブレン層に、平面視において少なくとも一部が前記基板開口と重なるようにエッチングにより凹部を形成し、
    平面視において前記基板開口と重なり、かつ前記凹部の底面に開口するように、前記メンブレン層を厚さ方向に貫通するステンシルパターンをエッチングにより形成する
    ことを特徴とするステンシルマスクの製造方法。
  6. 前記凹部を形成するためのエッチングと、前記ステンシルパターンを形成するためのエッチングとが、同一の面側から行われることを特徴とする請求項5に記載のステンシルマスクの製造方法。
  7. 請求項1から4に記載のステンシルマスクを用いることを特徴とする露光方法。
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JP2017173810A (ja) * 2016-03-16 2017-09-28 大日本印刷株式会社 荷電粒子線露光用マスクおよびその製造方法

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