JP2013068852A - 現像ローラの製造方法 - Google Patents

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【課題】大量の画像出力をおこなった場合でも、部分的な高抵抗化を生じにくい現像ローラの製造方法を提供する。
【解決手段】軸芯体、導電性の弾性層および導電性の表面層を有する現像ローラの製造方法であって、該軸芯体を配置した円筒状の成形金型のキャビティ内にカーボンブラックを含む液状シリコーンゴム混合物を注入し、該液状シリコーンゴム混合物を硬化させて該弾性層を形成する工程、および該弾性層の上にカーボンブラックを含む該表面層を形成する工程を有し、該成形金型のキャビティ内の、該軸芯体の表面と対向する面の少なくとも一部は、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっき層で構成されており、
該液状シリコーンゴム混合物中の該カーボンブラックは酸性カーボンブラックである。
【選択図】 なし

Description

本発明は現像ローラの製造方法に関する。
複写機、プリンタ等のOA機器は高画質化が進んでおり、それに伴い現像ローラとして弾性体を用い、感光体に均一に圧接して現像を行う接触現像方式が提案されている。
接触現像方式に用いられる現像ローラには、現像ローラ上のトナーが所望の帯電極性や帯電量を得ること、圧接による圧縮変形から十分な回復力を持つこと、現像ローラ表面にトナーが融着又は固着しないことなど、様々な機能が要求される。そこで、これらの機能を満足するため、弾性層上にさらに表面層として被覆層を設けた多層構成の現像ローラが好適に用いられている。
多層構成の現像ローラの弾性層の製造方法として、成形用金型を用いて軸体の外周面に弾性層を形成する製造方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1は、弾性層形成用金型の型面に施された無電解複合めっき層の表面を粗面に形成し、弾性層の形成の際に型面を弾性層の外周面に転写する現像ローラの製法である。特許文献1によれば、弾性層の外周面を、現像ローラとして適正な粗面に形成することができ、トナー搬送性を確保しつつ、かぶり現象の発生を抑制することができる現像ローラを得ることができるとしている。
特開2006−184608号公報
しかしながら、電子写真装置のさらなる高速化、高耐久化の要求に伴い、以下のような課題が出てきた。すなわち、大量の画像出力を行った際に、現像ローラが感光体や現像ブレード、トナー供給ローラなどの当接部材から過度の物理的ストレスを受け、部分的な高抵抗化を生じてしまう場合がある。また、部分的な高抵抗化を生じた現像ローラを用いてハーフトーン画像を出力した場合、濃度ムラが発生してしまう場合がある。
そこで、本発明の目的は、大量の画像出力を行った場合でも部分的な高抵抗化を生じにくい現像ローラの製造方法を提供することにある。
本発明は、軸芯体、カーボンブラックを含む導電性の弾性層およびカーボンブラックを含む導電性の表面層を有する現像ローラの製造方法であって、該軸芯体を配置した円筒状の成形金型のキャビティ内にカーボンブラックを含む液状シリコーンゴム混合物を注入し、該液状シリコーンゴム混合物を硬化させて該弾性層を形成する工程、および該弾性層の上にカーボンブラックを含む該表面層を形成する工程を有し、該成形金型のキャビティ内の、該軸芯体の表面と対向する面の少なくとも一部は、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっき層で構成されており、該液状シリコーンゴム混合物中の該カーボンブラックは酸性カーボンブラックであることを特徴とする現像ローラの製造方法に関する。
本発明によれば、大量の画像出力を行った場合でも、部分的な高抵抗化を生じにくい現像ローラの製造方法が提供される。
本発明によって得られる現像ローラの一例を示す断面図である。 本発明に係る成型用金型の一例を示す断面図である。 本発明に係る電子写真装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る現像ローラの抵抗ムラ測定方法の説明図である。 本発明に係る現像ローラに物理的ストレスを与える冶具の説明図である。
本発明者らは、大量の画像出力を行った際に生じる現像ローラの部分的な高抵抗化に関して鋭意検討を進めた。その結果、現像ローラに生じる部分的な高抵抗化は、現像ローラが当接する感光体や現像ブレード、トナー供給ローラなどから受ける、回転に伴うせん断ストレスによるものであることを見出した。
つまり、現像ローラのカーボンブラックを含む導電性の弾性層、および、カーボンブラックを含む導電性の表面層との間には、各層中のカーボンブラックによる導電パスが形成され、当該導電パスによって弾性層と表面層との間の導電性が維持されているものと考えられる。ところが、現像ローラが繰り返しせん断ストレスを受けることによって、部分的に現像ローラの弾性層と表面層の界面における導電パスが徐々に分断され、その結果として、現像ローラの一部に高抵抗化した部分が生じるものと考えられる。
この現象は、弾性層としてシリコーンゴムを使用する場合に特に起こりやすいものであった。現像ローラの高抵抗化した部分を詳細に分析すると、弾性層表面において、高抵抗化した部分は高抵抗化しなかった部分に比べ、カーボンブラックの存在量が少ないことが判明した。つまり、弾性層表面において、高抵抗化した部分は、高抵抗化しなかった部分に比べ、相対的にシリコーンゴム成分が多い部位といえる。すなわち、高抵抗化した部分は高抵抗化しなかった部分に比べて、シリコーンゴムの持つ非接着性が強く発現した箇所と考えられる。
また、導電性の観点から考察すると、カーボンブラックの存在量が少ないということは、その部分の導電パスが少ないといえる。高抵抗化した部分は、外部からせん断ストレスを受けることで弾性層と表面層との接着性が弱まり、さらに、元々少ない導電パスが分断されることで、部分的に導電性の確保が困難となると考えられる。
以上から、現像ローラが回転に伴うせん断ストレスを受けた場合に起こる部分的高抵抗化は、下記2点の要因が重なることにより生じていることを突き止めた。
(1)弾性層表面のカーボンブラックの存在量が少ない部分は、カーボンブラックの存在量が多い部分と比べて相対的にシリコーンゴム成分が多くなり、弾性層と表面層との接着性の確保が困難となっていること。
(2)弾性層表面のカーボンブラックの存在量が少ない部分は、弾性層表面の導電性の確保が困難となっていること。
そこで、本発明者らは弾性層表面にカーボンブラックを均一かつ十分に存在させるための検討を行った。その結果、カーボンブラックを含む液状シリコーンゴム混合物を成形金型に注入して、軸芯体の外周上に弾性層を形成する際に、成形金型の表面処理の種類によって、弾性層表面に存在するカーボンブラックの量が変わることを見出した。具体的には、キャビティ内の軸芯体の表面と対向する面に、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっきを施した成形金型を用いて弾性層を形成した場合、弾性層表面に存在するカーボンブラックの量が多くなることがわかった。
さらに、液状シリコーンゴム中に混合するカーボンブラックのpHに着目し検討を進めた。その結果、酸性のカーボンブラックを使用した場合には、より顕著に弾性層表面に存在するカーボンブラックの量が多くなることがわかった。
上記現象は、以下に述べる作用により生じるものと推測する。
フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっきを施した成形金型に、酸性カーボンブラックを含む液状シリコーンゴム混合物を注入すると、めっき層とシリコーンゴム成分との摩擦によって、めっき層中の金属部分に正の電荷が励起される。また、注入されたシリコーンゴム成分は、めっき層中のフッ素樹脂を含む粒子との濡れ性が低い。そのため、シリコーンゴム成分には、相対的に親和性の高いめっき層中の金属部分に移動する力が働く。この力によって該粒子に接近するシリコーンゴム成分が成形金型のめっき層に沿って移動する。同様の現象が隣り合うフッ素樹脂を含む粒子の近傍でも生じるため、移動するシリコーンゴム成分同士が衝突し、その結果、めっき層から離れる方向へ移動する。
一方、シリコーンゴム成分が移動後のフッ素樹脂を含む粒子の近傍には、再び、成形金型内のシリコーンゴム成分が移動してくる。これらが繰り返され、成形金型内のシリコーンゴム成分は、フッ素樹脂を含む粒子の近傍において対流する。その際、液状シリコーンゴム混合物中の酸性カーボンブラックは、対流するシリコーンゴム成分と共に移動する。ここで、酸性カーボンブラックは、中性または塩基性のカーボンブラックに比べ、表面に負に帯電した官能基を多く有する。そのため、酸性カーボンブラックはめっき層中の金属部分に接した時、酸性カーボンブラック表面の官能基(−極性)と、帯電しためっき層(+極性)との静電的相互作用により、めっき層中の金属部分に吸着・保持されやすいのだと考えられる。
以上のように、本発明者らは、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっきを施した成形金型に酸性カーボンブラックを含むシリコーンゴムを注入して成形した弾性層は、弾性層表面に存在するカーボンブラックの量が多いことを見出した。また、該弾性層に、表面層を設けて作製した現像ローラは、大量の画像出力をおこなった場合でも、部分的な高抵抗化を生じにくい現像ローラであることを見出し、本発明に至った。
以下、本発明につき、さらに詳しく説明する。
<現像ローラ>
本発明に係る現像ローラの一例を図1に示す。図1に係る現像ローラ1は、軸芯体2の外周に、弾性層3と、さらにその外周に表面層4を有している。
軸芯体2としては、良好な導電性を有するものであれば、いずれのものも使用でき、炭素鋼、合金鋼及び鋳鉄及び、導電性樹脂の中から、適宜選択して用いることが出来る。なかでも、強度の観点から金属製のものが好ましい。軸芯体2の外径の目安は、通常4mmから10mmの範囲が適当である。
<弾性層成形用金型>
弾性層3は例えば、図2に示す成形用金型5を用いて成形されている。弾性層3は、軸芯体2を予め配した成形金型5のキャビティ内に、酸性カーボンブラックと液状シリコーンゴムとを混練した混合物を注入して作製することができる。
成型用金型5のキャビティ内の軸芯体の表面と対向する面は、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっき層28で構成されている。めっき金属種としては、ニッケル、コバルト、銅、錫、パラジウム、金等が挙げられ、なかでも、汎用性、耐摩耗性、耐食性の観点及び、シリコーンゴム注入時の摩擦帯電の観点から、ニッケルまたはニッケル合金が好ましい。また、めっき方法としては被膜均一性の観点から、無電解めっきが好ましく、また本発明においては、粒子分散型の無電解複合めっきが好ましい。
<分散粒子>
分散粒子は金型内でのシリコーンゴムとの濡れ性の観点から、フッ素樹脂を含む粒子が必須である。粒子径の目安としては、めっき層の厚さよりも十分小さい直径の粒子径を選択すればよく、また、金型内でシリコーンゴム表面に酸性カーボンブラックを均一に存在させるために、平均粒径が0.1μm以上5μm以下の範囲内のものを用いることが好ましい。また、分散粒子を構成するフッ素樹脂としては、例えば、完全フッ素化樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFEまたはCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)などを例示することができる。これら樹脂は1種または2種以上混合されていても良い。また、異なる粒子を2種以上併用しても良い。上記フッ素樹脂を含む粒子としては、シリコーンゴム材料との離型性に優れる点から、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子が好ましい。また、金属めっき層28中における共析量が5体積%以上35体積%以下の範囲内となるよう、めっき浴にフッ素樹脂を含む粒子を分散させることが好ましい。金属めっき層28中における共析量を上記範囲とすることで、金型のキャビティ表面におけるシリコーンゴムの対流箇所を十分に確保しつつ、酸性カーボンブラックが吸着・保持されるめっき中の金属成分の面積を十分に確保することができる。
めっき層の厚みは、金型の材質、形状、マトリックス金属の種類などにより適当に設定することができるが、通常1μm以上30μm以下であれば十分に被膜としての役割を果たし得る。また、めっき浴の組成やめっき条件は、公知の組成・条件を用いることができ、本発明において特に限定されるものではない。
<弾性層>
弾性層3の構成材料は、感光体との当接幅を安定的に確保し、画像の均一性や長時間安定な画像を出力し続けるために、弾性に富むものが好ましく、本発明ではシリコーンゴムを用いる。また、本発明において、弾性層3の導電性付与剤としては酸性のカーボンブラックを用いることが必須となる。本発明におけるカーボンブラックの酸性度、すなわち、pHは、カーボンブラック表面の官能基の数により決まるもので、酸性、塩基性を知る指標となるものである。一般的に、カーボンブラックの表面には、フェノール性水酸基、カルボキシル基、キノン型酸素などの含酸素官能基が存在する。これらの表面官能基の数はカーボンブラックの種類により異なることが知られている。
酸性カーボンブラックのpHとしては、2.0以上5.0以下が好ましい。pHをこの範囲内とすることで、カーボンブラックがめっき層の金属めっき部に吸着・保持されるための、カーボンブラック表面の官能基数を十分に有することができる。使用するカーボンブラック種は、導電性のカーボンブラック、ゴム用カーボンブラック、カラー(インク)用カーボンブラックのいずれでもよい。シリコーンゴムに対する酸性カーボンブラックの配合量の目安としては、シリコーンゴム100質量部に対して、3.0質量部以上20質量部以下の範囲で用いられる。
カーボンブラックのpH測定は、具体的には以下の手順で行うことができる。
(1)カーボンブラック5gとpH7の蒸留水50mlを容器に採取し混合する。
(2)これを15分間煮沸し、その後常温まで30分で冷却する。
(3)この上澄み液中にpHメータ「HM30R」(東亜ディーケーケー社製)の電極を浸し、pHを測定する。
<表面層>
弾性層3の外周に形成される表面層4に用いられる材料としては、ジエンゴム(ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴムが挙げられる。これらの材料は単独で又は複数種を組み合わせて用いることができる。特に被膜の硬度を小さくでき、トナーの帯電性の高いウレタンゴムを用いることが好ましい。また、表面層4には、導電性を確保するためカーボンブラックを配合する必要がある。表面層4に用いられるカーボンブラックの種類としては、導電性のカーボンブラック、ゴム用カーボンブラック、カラー(インク)用カーボンブラック等を用いることができる。
表面層4を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、ボールミルの如きビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して、分散させる。ここで得られた表面層4形成用の分散体を、スプレー塗工法、ディッピング法等により弾性層3の表面に塗布し、必要に応じて加熱処理を行うことで表面層4が形成される。
本発明で得られる現像ローラを使用する際、現像ローラは、潜像を担持する潜像担持体としての感光体に対向して、当接または圧接した状態でトナーを担持する。そして、現像ローラは、感光体にトナーを付与することにより、潜像をトナー像として可視化する機能を持つ。
本発明で得られる現像ローラを搭載した一般的な電子写真プロセスカートリッジ及び画像形成装置の一例を図3に示す。図3の画像形成装置は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像を形成する画像形成ユニット6a〜6dがあり、タンデム方式で設けられている。また、感光体7、帯電ローラ8、現像装置10及びクリーニング装置11が一体となり、電子写真プロセスカートリッジを形成している。
現像装置10は、トナー24を収容した現像容器25と、現像容器25内の長手方向に延在する開口部に位置し、感光体7と対向設置された現像ローラ1とを備え、感光体7上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。さらに、現像ローラ1にトナー24を供給する機能と、現像に使用されずに現像ローラ1に担持されているトナーを掻き取る機能を併せ持つトナー供給ローラ26が設けられている。また、現像ローラ1上のトナーの担持量を規制し、摩擦帯電させる現像ブレード27が設けられている。
感光体7の表面が帯電ローラ8により所定の極性・電位に一様に帯電され、画像情報に対応する露光光9が像露光手段(不図示)から感光体7の表面に照射され、静電潜像が形成される。次いで、形成された静電潜像に、現像ローラ1からトナー24が供給され、潜像が可視化され、トナー像となる。このトナー像は、転写ローラ12と対向する場所に来たときに記録材21に転写される。
なお、本画像形成装置では、4つの画像形成ユニット6a〜6dが、連動して所定の色画像を記録材21上に重ねて形成する。転写搬送ベルト13は駆動ローラ14、テンションローラ15及び従動ローラ16に架けまわされている。記録材21は転写搬送ベルト13に吸着ローラ17の働きにより静電的に吸着された形で搬送されている。なお、18は記録材21を供給するための供給ローラであり、22は転写ローラ12へのバイアス電源を示し、23は吸着ローラ17へのバイアス電源を示す。
画像が形成された記録材21は、剥離装置19の働きにより転写搬送ベルト13から剥離され、定着装置20に送られる。定着装置20によってトナー像は記録材21に定着されて、印画が完了する。一方、トナー像の記録材21への転写が終わった感光体7はさらに回転して、クリーニング装置11により表面がクリーニングされ、必要により除電装置(不図示)によって除電される。その後、感光体7は次の画像形成に供される。
なお、ここでは記録材上へ直接各色のトナー像を転写する画像形成装置で説明したが、本発明によって製造された現像ローラを使用する画像形成装置であればいずれでもよい。例えば、白黒の単色画像形成装置、中間転写ローラや中間転写ベルトを介して転写材へ転写する画像形成装置が挙げられる。また、各色の現像ユニットがロータ上に配置されたり、感光体に並列して配置されたりした画像形成装置等が挙げられる。また、電子写真プロセスカートリッジではなく、感光体、帯電ローラ、現像装置等が直接画像形成装置に組み込まれていても構わない。
以下、本発明を実施例および比較例を用いて詳細に説明する。
〔実施例1〕
[弾性層成形用金型]
弾性層成形用金型として、表1に記載の円筒形金型を用意した。
Figure 2013068852
[弾性層の作製]
軸芯体2として外径6mm、長さ260mmの芯金(材質名:SUS304)にプライマ−(商品名:DY39−051、東レダウコーニングシリコーン社製)を塗布し、焼付けしたものを用いた。軸芯体2を上記金型に同心となるように配置し、表2に記載の配合の付加型シリコーンゴム組成物を、金型内に形成されたキャビティに注入した。
Figure 2013068852
続いて、金型を温度150℃で15分間加熱し、金型から脱型した後、温度200℃で2時間加熱した。このようにして、直径11.5mmの弾性層を作製した。
[表面層の作製]
上記の弾性層の外周に、表3に記載した材料からなる表面層を設けた。
Figure 2013068852
表3に記載した混合物にメチルエチルケトン(MEK)を加え、横型分散機(商品名:NVM−03、アイメックス社製)で周速7m/sec、流量1cc/min、分散液温度15℃の条件下で1時間分散した。分散後さらにMEKを加え固形分25質量%で、膜厚が20μmとなるように調整したものを表面層の原料液とした。
次にこの表面層の原料液を液流速250cc/min、液温23℃で循環させた直径32mmのシリンダ中に浸入速度100mm/secで前記弾性層外周に浸漬させ、10秒間停止させた。その後に、初速40mm/sec、終速20mm/secの条件で引上げて、10分間自然乾燥させた。次いで、温度140℃にて60分間加熱処理することで表面層の原料の硬化を行い、表面層を設けた弾性層(以下、現像ローラ)を得た。
本実施例における、弾性層の成形に用いた金型のめっき被膜の種類およびシリコーンゴム組成物中のカーボンブラックの諸条件を表4に示す。
[性能評価]
まず、現像ローラの軸に沿う方向の抵抗ムラの測定方法を、図4を用いて説明する。測定対象である現像ローラ1の軸芯体2の両端をV字型の切れ込みを有する絶縁性のブロック(不図示)で支持し、現像ローラ1を水平に保つ。厚み2mm、直径20mmの金属製の円盤41を、転がり方向が現像ローラ1の軸方向と平行になるように、現像ローラ1に4.9Nの荷重で押し当てた。そして、50Vの電圧を印加しながら現像ローラ1の軸方向に60mm/secの速度で円盤41を転がしながら移動させた。現像ローラ1の軸芯体と直列につないでいる1kΩの抵抗にかかる電圧値から、現像ローラ1に流れる電流値を1.0mmピッチで求めた。測定が終了すると、現像ローラ1を30°回転させ同様の測定を行った。これを計12回(現像ローラの1周分)繰り返し、得られた電流値の結果から抵抗値の計算を行った。次に、任意の軸方向位置において現像ローラ周方向の抵抗値(12点)を平均し、これを周方向の平均抵抗値とした。この計算を、各軸方向位置(1.0mmピッチ)に対して行い、それらの最大値と最小値の比を、その現像ローラの抵抗ムラとした。
そして、当接部材との物理的ストレスによる現像ローラの高抵抗化を、以下の手順で評価した。
(1)作製した現像ローラを温度23℃、湿度50%の環境下に24時間静置し、その後同環境下で抵抗ムラを求めた。
(2)図5に示す冶具を用いて、現像ローラに物理的ストレスを与えた。具体的には、温度23℃、湿度50%の環境下で現像ローラ1の軸芯体両端部に4.9Nずつ荷重をかけ、現像ローラ1を外径24mmの金属ドラム29に押し当てた。続いて、荷重をかけたまま現像ローラ1を周速160mm/sec、金属ドラム29を周速90mm/secの速度で順方向に回転させ、現像ローラ1を金属ドラム29に摺擦させながら4時間回転させた。
(3)上記のように現像ローラ1に物理的ストレスを与えた後、再び現像ローラを温度23℃、湿度50%の環境下に24時間静置し、その後同環境下で抵抗ムラを求めた。
(4)物理的ストレスを与える前後の抵抗ムラの変化比を、下記式を用いて算出した。
抵抗ムラの変化比=物理的ストレスを与えた後の抵抗ムラ÷物理的ストレスを与える前の抵抗ムラ
[画像評価]
上記性能評価試験を行ったものとは別の現像ローラを、カラーレーザープリンタ用の電子写真プロセスカートリッジ(商品名:シアンプリントカートリッジCC531A)に装着し、カラーレーザープリンタ(商品名:Color LaserJet CP2025dn ヒューレットパッカード社製)を用いて評価した。カートリッジとプリンタは、温度23℃、湿度50%の環境下にて24時間静置したものを使用した。評価手順は、温度23℃、湿度50%の環境下にて2%印字画像を、カートリッジ交換警告が出るまで出力し、さらに同じカートリッジを用いて1000枚出力した。その後、画像出力に使用したカートリッジから現像ローラを取り出し、新品のカートリッジに組み込んでプリンタ内に装着した。その後、ハーフトーン画像を記録用紙1枚に出力した。記録用紙にはカラーレーザーA4紙(商品名:セレクトペーパー SC-250 A4、キヤノン株式会社製)を用いた。得られたハーフトーン画像を、左上から順に5cm×5cmの領域に分割し、各領域の中心における濃度を反射濃度計(商品名:マクベス反射濃度計RD918 マクベス社製)を用いて測定した。また、右側および下側で5cmに満たない部分は、測定しなかった。
各領域の画像濃度の最大濃度(MAX)と最小濃度(MIN)との濃度差(MAX−MIN)を算出し、ハーフトーン画像濃度ムラを評価した。
性能評価、画像評価の結果を表5に示す。
〔実施例2〜実施例12〕
弾性層の成形に用いる金型のめっき被膜の種類およびシリコーンゴム組成物中のカーボンブラックの諸条件を表4に示す通りにした以外は実施例1と同様の方法で現像ローラを得た。
得られた現像ローラを用い、実施例1と同様の性能評価および画像評価を行った。結果を表5に示す。
〔比較例1〕
キャビティ内のめっき被膜を、フッ素樹脂を含む粒子を共析させず、単なる無電解ニッケルめっき被膜とした以外は、実施例1と同様の方法で現像ローラを得た。
得られた現像ローラを用い、実施例1と同様の性能評価および画像評価を行った。結果を表5に示す。
〔比較例2〜比較例4〕
めっき被膜やシリコーンゴム中のカーボンブラックの諸条件を表4に示す通りにした以外は実施例1と同様の方法で現像ローラを得た。
得られた現像ローラを用い、実施例1と同様の性能評価および画像評価を行った。結果を表5に示す。
Figure 2013068852
Figure 2013068852
フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっきを施した成形金型を用い、酸性カーボンブラックを混合したシリコーンゴムで成形を行った現像ローラは、抵抗ムラ評価、画像評価においても良好な結果が得られた。一方、比較例1においてはめっき層中にフッ素樹脂を含む粒子が存在しなかったため、シリコーンゴムの対流が十分に起こらず、酸性カーボンブラックを用いても本発明の目的とする効果が得られなかった。比較例2〜比較例4は、塩基性カーボンブラックを用いた場合の結果だが、表5に示すように、抵抗ムラの変化が大きく、またハーフトーン画像の濃度ムラを抑える結果は得られなかった。
1‥‥現像ローラ
2‥‥軸芯体
3‥‥弾性層
4‥‥表面層

Claims (4)

  1. 軸芯体、カーボンブラックを含む導電性の弾性層およびカーボンブラックを含む導電性の表面層を有する現像ローラの製造方法であって、
    該軸芯体を配置した円筒状の成形金型のキャビティ内にカーボンブラックを含む液状シリコーンゴム混合物を注入し、該液状シリコーンゴム混合物を硬化させて該弾性層を形成する工程、および
    該弾性層の上にカーボンブラックを含む該表面層を形成する工程を有し、
    該成形金型のキャビティ内の、該軸芯体の表面と対向する面の少なくとも一部は、フッ素樹脂を含む粒子を共析させた金属めっき層で構成されており、
    該液状シリコーンゴム混合物中の該カーボンブラックは酸性カーボンブラックであることを特徴とする現像ローラの製造方法。
  2. 前記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレンである請求項1に記載の現像ローラの製造方法。
  3. 前記金属めっきが、ニッケルめっきまたはニッケル合金めっきである請求項1または2に記載の現像ローラの製造方法。
  4. 前記酸性カーボンブラックのpH値が、2以上5以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の現像ローラの製造方法。
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