JP2013068565A - イメージング質量分析装置及び質量分析データ処理方法 - Google Patents

イメージング質量分析装置及び質量分析データ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生体試料中で特定の物質の分布状況等を把握するためにMSイメージングデータに基づくクラスタ解析を実行する際に、より信頼度の高い分割数でクラスタリングを実行できるようにする。
【解決手段】特定部位抽出部24は、試料4上の特定部位を染色又は蛍光標識することで取得した顕微画像から特定部位を抽出する。クラスタ解析部25及び分割数決定処理部26は、その特定部位の空間分布とMSイメージングデータの類似性に基づいて、各ピクセルを複数のクラスタに分類したときの或る1つのクラスタに属する全ピクセルの空間分布との類似性を評価する。特定部位は特徴的な同一物質を含む部位であるから、それら空間分布の類似性が高い場合にはクラスタリングが適切であると判断できる。そこで、それら空間分布の相関性に基づいて、クラスタ解析における適切な分割数を決定し、該分割数の下でのクラスタ解析結果を表示部31より出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料上の2次元領域内における特定の質量電荷比m/zの信号強度分布を示す質量分析イメージング画像を取得可能であるイメージング質量分析装置、及び該質量分析装置で得られる質量分析データを処理する質量分析データ処理方法に関する。
質量分析イメージング(以下「MSイメージング」という)は、生体組織切片などの試料の2次元領域内の複数の微小領域においてそれぞれ質量分析を行うことにより、特定の質量電荷比を有する物質の分布を調べる手法であり、創薬やバイオマーカ探索、各種疾病・疾患の原因究明などに利用できるものと期待されている。MSイメージングを実施するための質量分析装置は一般にイメージング質量分析装置と呼ばれている。また、通常、試料上の任意の範囲について顕微観察を行い、その顕微観察画像に基づいて分析対象領域を定めて該領域のイメージング質量分析を実行することから顕微質量分析装置と呼ばれることもある。例えば非特許文献1には、一般的なイメージング質量分析装置の構成や分析例が開示されている。
イメージング質量分析装置では、試料上の2次元領域内の多数の測定点(微小領域)それぞれにおいて質量分析データ(MSスペクトルデータ、MSnスペクトルデータ)が得られる。質量分解能を上げるほど1測定点当たりの質量分析データの量は多くなる。また、試料上の測定点の間隔が空間分解能を左右するから、精緻なMSイメージング画像を得るべく空間分解能を上げるほど測定点の数は多くなり、測定対象である2次元領域における質量分析データの量は多くなる。こうしたことから、一般に、MSイメージングのデータの量は膨大であり、解析担当者がその中から有意な情報を見つけ出すためには膨大な時間と労力を要する。なお、一般に1つの測定点における特定の質量電荷比の強度情報はMSイメージング画像では1つのピクセルの色情報や濃淡情報で表されるため、以下、測定点をピクセルという。
上記問題を解決するために、MSイメージングデータに対してコンピュータを用いた統計的解析を実行することで有意な情報を抽出する試みが行われている。具体的には、癌組織と正常組織とが含まれる生体試料を測定したMSイメージングデータに対し多変量解析の一手法であるクラスタ解析やサポートベクターマシン(SVM)などを適用し、試料中のどの部分が癌組織でどの部分が正常部位であるのかを識別する試みがなされている(非特許文献2、3参照)。
クラスタ解析の場合には、各ピクセルにおけるマススペクトルの形状に基づいて、そのピクセルが癌組織、正常部位、又はそれ以外の部位、のいずれであるかを判断し分類して、つまりクラスタリングしていく。このとき、組織・部位の分割数、つまりクラスタの総数、をより大きな値に設定するほど組織・部位の状態に応じたより細かい区分が可能となるが、その反面、例えば夾雑成分の影響を受けやすくなり、夾雑成分の僅かな相違のために同一組織が異なるクラスタに分類される等、分類が不正確になってしまう傾向にある。クラスタ解析では、例えばk-means法などにより最も適切であると推定されるクラスタ総数を自動的に算出した上で、そのクラスタ総数の下で各ピクセルを分類するアルゴリズムも知られている。
しかしながら、生体試料中の病変組織と正常組織とを識別するような場合には、共通に存在している物質が多いためにマススペクトルの相違が明瞭でないことが多く、上述した自動的なクラスタ総数算出の信頼度はあまり高くない。そのため、分類結果は大まかな目安程度でしかなく、最終的には解析担当者が分類結果の妥当性を判断し、不適切な分類である場合にはクラスタ総数を手動で指定し直して解析を再試行する必要があった。また、このような判断は解析担当者の技量や経験に頼るところが大きいため、解析担当者の相違による最終的な結果のばらつきが生じる一因にもなる。
他方、SVMを用いる場合には、正常部位及び癌組織に代表的である参照データ(これを教師データと呼ぶ)をそれぞれ予め記憶しておき、それに基づいて各ピクセルを分類していく。解析担当者は最初に例えば癌組織等、着目する特定部位に代表的な教師データを選択しなければならないが、適切に選択を行うことは難しい。また、クラスタ解析と同様に、最終的には解析担当者が分類結果の妥当性を判断しなければならず、結局のところ、分析結果の正確性は解析担当者の技量や経験に頼るところが大きい。
原田、ほか8名、「顕微質量分析装置による生体組織分析」、島津評論、第64巻、第3・4号、2008年4月24日発行、pp.139-145 グレゴール・マッコムビ(Gregor McCombie)、ほか3名、 「スペイシャル・アンド・スペクトラル・コリレイションズ・イン・マルディ・マス・スペクトロメトリ・イメージズ・バイ・クラスタリング・アンド・マルチバリエイト・アナリシス(Spatial and Spectral Correlations in MALDI Mass Spectrometry Images by Clustering and Multivariate Analysis)」、アナリティカル・ケミストリ(Analytical Chemistry)、2005年、Vol. 77、pp.6118-6124 クリスチナ・シュワムボーン(Kristina Schwamborn)、ほか5名、「アイデンティファイイング・プロステイト・カルシノマ・バイ・マルディ-イメージング(Identifying prostate carcinoma by MALDI-Imaging)」、インターナショナル・ジャーナル・オブ・モレキュラ・メディシン(International Journal of Molecular Medicine)2007年、Vol.20、pp.155-159
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、イメージング質量分析装置において試料中の特異的な部位を識別したりその分布を調べたりするためにクラスタ解析を利用する際に、その分割数を適切に設定することにより、試料中の異なる特徴部位を的確に分類できるようにすることを主な目的としている。また、本発明の他の目的は、イメージング質量分析装置において試料中の特異的な部位を識別したりその分布を調べたりするためにSVMを利用する際に、解析担当者の判断に頼ることなく適切な教師データを指定することで、試料中の異なる特徴部位を的確に分類できるようにすることである。
生体試料の観察では、特定の組織や特定の分子を観察・検出するために、いわゆる可視化マーカで標識することがよくある。例えば、特定の物質と結合し易い染色用試薬を用いた染色により試料中の特定部位を他とは異なる色で発現させたり、蛍光染色により或いは蛍光色素で標識した抗体の導入などにより試料中の特定部位を蛍光標識して蛍光顕微観察したりすることが行われる。このように可視化マーカで標識された部位が試料中で散在していたとしても、それらは同一の特異的部位であり、例えばクラスタ解析では同じクラスタに分類されるべき部位であると考えられる。そこで、本願発明者は、可視化マーカで標識された試料に対する観察画像に現れている情報を、クラスタ解析やSVMなどの際の分割数の決定や分割が適切であるか否かの判断に利用することに想到した。
即ち、上記課題を解決するために成された第1発明は、試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ得られる質量分析データを処理する質量分析データ処理方法であって、
a)前記2次元領域又はその中の一部の領域について、試料上の特定部位が可視化マーカにより標識されることで得られる顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出ステップと、
b)微小領域毎の質量分析データの類似性・相違性に基づいて、類似性の高い微小領域が同一のクラスタに属するように各微小領域を複数のクラスタに分類する解析処理ステップと、
c)前記解析処理ステップにより各微小領域が複数のクラスタに分類されたときに、その中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の空間分布とを比較した結果に基づいて、前記解析処理ステップにおけるクラスタの総数を決定する分割数決定ステップと、
を有することを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、第1発明に係る質量分析データ処理方法を実施するイメージング質量分析装置であり、試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ質量分析データを取得するイメージング質量分析装置であって、
a)前記2次元領域又はその中の一部の領域に存在する特定部位が可視化マーカにより標識された試料に対し、その試料上の顕微画像を取得する撮像手段と、
b)前記撮像手段により取得された顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出手段と、
c)微小領域毎の質量分析データの類似性・相違性に基づいて、類似性の高い微小領域が同一のクラスタに属するように各微小領域を複数のクラスタに分類する解析処理手段と、
d)前記解析処理手段により各微小領域が複数のクラスタに分類されたときに、その中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出手段により抽出された特定部位の空間分布とを比較した結果に基づいて、前記解析処理手段におけるクラスタの総数を決定する分割数決定手段と、
を備えることを特徴としている。
第1及び第2発明において(さらには後述する第3及び第4発明でも)において、「試料」は典型的には生体から切り出された切片などの生体由来の試料であり、その場合、上記「特定部位」とは例えば特定の生体組織や癌などの病変組織などである。
また、可視化マーカによる標識とは、例えば、特定の組織や特定の物質を染色用試薬等により染色する処理、或いは、特定の組織や特定の物質に蛍光物質を結合させたり導入したりする処理、である。後者の場合には、蛍光顕微画像を得るために通常の光学顕微観察ではなく蛍光顕微観察が行われる。
上述したように染色等の可視化マーカによる標識は特定の組織や特定の物質に対してなされるから、標識によって可視化された特定部位には同じ物質が多く存在する。そのため、試料上で該特定部位に対応した微小領域において得られる質量分析データ、具体的には例えばマススペクトルデータ(又はMSnスペクトルデータ)或いはそれらデータから波形処理により求められたピークリストなど、は高い類似性を有している。即ち、解析処理ステップにより、類似性の高い質量分析データを示す微小領域が同一のクラスタに属するようにクラスタリングが実行されたとき、上記特定部位の空間分布と或る1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布とが近ければ、そのクラスタリングは試料上の各部位を適切に分割できている可能性が高いと考えられる。そこで、分割数決定ステップでは、クラスタリングにより生成された複数のクラスタの中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と上記特定部位の空間分布とを比較し、空間分布が近いときのクラスタリングにおけるクラスタ総数が適切なクラスタ総数であると判断する。
具体的な実施態様として、上記分割数決定ステップは、複数のクラスタの中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と上記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の空間分布との相関性を評価し、相関性が最も高くなる唯一のクラスタ総数、又は相関性が高い順に選択した所定数のクラスタ総数を、適切なクラスタ総数として決定するようにすればよい。相関性を評価するためには、予め定めた規則に則って相関性の高さを示す指標値を求めるようにし、その指標値が最大になるクラスタ総数を選ぶか、又は該指標値が高い順に所定個数のクラスタ総数を選ぶようにすればよい。
また、一般的なクラスタ解析のアルゴリズムには最適な(最も確からしい)分割数を算出する機能が含まれるから、それを利用することで分割数を探索する範囲を絞ることができる。即ち、本発明の一態様として、解析処理ステップは各微小領域を複数のクラスタに分類する際に最適のクラスタ総数を求め、分割数決定ステップはその最適クラスタ総数を目安として所定のクラスタ総数の範囲で、特定部位の空間分布を用いて適切なクラスタの総数を決定するとよい。
また、特定部位は1種類に限る必要はなく、複数種類の特定部位のそれぞれの空間分布と複数のクラスタの中のそれぞれ1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布とを比較し、それら比較結果から最も可能性の高いクラスタ総数を選ぶようにしてもよい。また、可視化マーカにより標識される部位は解析担当者が着目する、つまりイメージング質量分析によって分布等を確認したい組織や部位である必要はなく、解析担当者が任意に決めることができる。
なお、特定部位の空間分布と1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布とを比較するためには、質量分析データが得られた各微小領域の位置と顕微画像上の位置との対応関係が明確になっている必要がある。そのためには、例えば国際公開第2008/068847号パンフレットに開示された方法を利用して、顕微画像撮影時とイメージング質量分析の実行時とで位置ずれが生じないように位置合わせ又は位置ずれの補正を行うとよい。
上記第1及び第2発明は、クラスタ解析により質量分析データを統計的に処理する場合に適用されるものであるが、サポートベクターマシンなどの統計的学習手法により質量分析データを処理する場合には、学習を行うための参照データを選択する際に顕微画像から抽出された特定部位の情報を利用することができる。
即ち、上記課題を解決するためになされた第3発明は、試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ得られる質量分析データを処理する質量分析データ処理方法であって、
a)前記2次元領域又はその中の一部の領域について、試料上の特定部位が可視化マーカにより標識されることで得られる顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出ステップと、
b)前記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の範囲に含まれる試料上の微小領域から得られた質量分析データを参照データとし、該参照データに基づく統計的学習手法により各微小領域を複数のグループに分類する解析処理ステップと、
を有することを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第4発明は、第3発明に係る質量分析データ処理方法を実施するイメージング質量分析装置であり、試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ質量分析データを取得するイメージング質量分析装置であって、
a)前記2次元領域又はその中の一部の領域に存在する特定部位が可視化マーカにより標識された試料に対し、その試料上の顕微画像を取得する撮像手段と、
b)前記撮像手段により取得された顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出手段と、
c)前記特定部位抽出手段により抽出された特定部位の範囲に含まれる試料上の微小領域から得られた質量分析データを参照データとし、該参照データに基づく統計的学習手法により各微小領域を複数のグループに分類する解析処理手段と、
を備えることを特徴としている。
ここでいう「統計的学習手法」とは典型的にはサポートベクターマシンである。
また、第3及び第4発明ではさらに、特定部位の空間分布を利用して、統計的学習手法による微小領域のグループ分けが妥当であるか否かを判断することができる。即ち、第1及び第2発明と同様に、特定部位の空間分布と複数のグループの中の1つのグループに属する全ての微小領域の空間分布とを比較し、その比較結果に基づいてグループ分けが適切か否かを判定し、その判定結果を出力したり、グループ分けが適当でないと判定された場合には特定部位の範囲に含まれる試料上の別の微小領域から得られる質量分析データを参照データとして再度グループ分けを試行したりすることができる。
第1発明に係る質量分析データ処理方法及び第2発明に係るイメージング質量分析装置によれば、多数の組織や部位が複雑に入り組んだような試料を測定する場合、或いは、測定領域全体に満遍なく共通の物質が存在していて各組織や部位を特徴付ける物質が見つけにくいような場合でも、クラスタ解析を行う際に各組織や部位を適切に分割し得るクラスタ総数を求めることができる。また、クラスタ総数を1つに絞ることができない場合であっても、適切である可能性が高い複数のクラスタ解析結果を解析担当者に提示することによって、従来よりも効率的に且つ解析担当者に与える負担を軽減しながら、最適なクラスタリングを解析担当者が選択することができるようになる。これにより、例えば試料中の病変組織の分布状況などの把握をより正確に行うことが可能となる。
また第3発明に係る質量分析データ処理方法及び第4発明に係るイメージング質量分析装置によれば、試料上の特定部位に対応した物質の分布状況をより正確に把握することが可能となる。
本発明の一実施例によるイメージング質量分析装置の要部の構成図。 本実施例によるイメージング質量分析装置における特徴的なデータ処理を示すフローチャート。 本実施例によるイメージング質量分析装置における分割数判定の原理説明図。 本実施例によるイメージング質量分析装置におけるピクセル調整処理の概念図。 本実施例によるイメージング質量分析装置における分割数決定処理の概念図。 本発明の他の実施例によるイメージング質量分析装置に特徴的なデータ処理を示す概念図。
以下、本発明に係るイメージング質量分析装置の一実施例について、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例のイメージング質量分析装置の要部の構成図である。
このイメージング質量分析装置は、内部が略大気圧に維持される気密チャンバ1と、図示しないターボ分子ポンプなどの真空ポンプによって内部が高真空度の真空雰囲気に維持される真空チャンバ14と、を備える。気密チャンバ1の内部には、試料4を上に載せた試料プレート3を保持する試料ステージ2が、モータ等を含む駆動機構6によりガイド5に沿ってX方向に大きくスライド往復動可能に配設されている。図1中に、試料ステージ2を実線で示した位置が分析位置Pbであり、点線で示した位置が観察位置Paである。なお、試料ステージ2は、ステージ駆動部9により駆動される駆動機構6によって、ガイド5に沿ったx方向だけでなく、これと水平方向に直交するy方向、及び、高さ方向であるz方向にも所定の範囲で移動可能となっている。
観察位置Pa上部の気密チャンバ1外側にはCCDカメラやレンズなどを含む撮像部7が設置され、この撮像部7と対向するように気密チャンバ1内部には透過照明部8が設置されている。試料ステージ2が観察位置Paにあるとき、透過照明部8から出射した光が試料ステージ2に形成されている開口を通して試料4の下面に当たり、その透過光による試料像を撮像部7により観察できるようになっている。撮像部7による顕微観察の倍率は所定の範囲で可変であり、倍率を上げるほど試料4の表面を精緻に観察できる反面、観察可能な範囲、つまり観察視野は狭くなる。撮像部7で取得された画像データは後述する制御/処理部20に送られる。なお、このような透過観察のほかに反射観察や蛍光観察のための照明を別途設けてもよい。
分析位置Pb上部の気密チャンバ1外側には、試料4の表面に微小径に絞ったレーザ光を照射するために、レーザ駆動部12により駆動されるレーザ光照射部10及びレーザ集光光学系11が配設されている。また、気密チャンバ1の内部には、レーザ光の照射に応じて試料4から発生したイオンを真空チャンバ14に輸送するためのイオン輸送管13のイオン採取口が、試料4に対向して配設されている。
制御/処理部20に含まれる分析制御部27の制御の下にレーザ光照射部10から出射されたイオン化用のレーザ光は、レーザ集光光学系11により絞られて試料4に照射される。このときの試料4上でのレーザ光の照射径は例えば1μm〜数十μmと微小径である。前述のように駆動機構6により試料ステージ2がx−y面内で移動されると、試料4上のレーザ光照射位置、つまり試料4上で質量分析の実行対象となる微小領域が移動する。これにより、試料4上で質量分析が実行される位置が2次元的に走査され、任意の形状の2次元領域内を格子状に細かく区切った各微小領域(測定点)の質量分析がそれぞれ実施される。
真空チャンバ14内には、イオンを収束させつつ後段に送るイオン輸送光学系15、16と、イオンを一時的に保持するイオントラップ17と、イオンを質量電荷比m/zに応じて分離するリフレクトロン型の飛行時間型質量分析器18と、飛行時間型質量分析器18で分離されたイオンを検出する検出器19と、が配設されている。ここでは、イオン輸送光学系15、16は、静電的な電磁レンズと多極型の高周波イオンガイドとの組み合わせであるが、この構成に限るものではない。イオントラップ17は3次元四重極型の構成であり、単にイオンを保持するだけでなく、導入された各種イオンの中で特定の質量電荷比を持つイオンをプリカーサイオンとして選別し、衝突誘起解離(CID)により開裂を生じさせてプロダクトイオンを生成させることも可能である。即ち、このイメージング質量分析装置では、通常の(つまり開裂を伴わない)質量分析のほか、MS/MS分析又はMSn分析も可能である。
撮像部7から制御/処理部20に送られてきた画像データは、必要に応じてデータ保存部22の光学画像データ保存部221又は染色画像データ保存部222に格納される。また、制御/処理部20は、検出器19から送られてきた検出信号を処理するためのスペクトル処理部21のほか、ピクセル調整部23、特定部位抽出部24、クラスタ解析部25、分割数決定処理部26、などの機能ブロックを含み、データ保存部22はMSイメージングデータ保存部223を含む。また、制御/処理部20には、解析担当者等が操作する操作部30と解析結果等が表示される表示部31が接続されている。
なお、制御/処理部20の機能の少なくとも一部は、パーソナルコンピュータに搭載した専用のソフトウエアを該コンピュータ上で実行することにより実現することができる。その場合、制御/処理部20に含まれる各部はソフトウエアにより実現される機能ブロックである。
本実施例のイメージング質量分析装置では、試料4上の所定領域に対するMSイメージングデータを解析処理する際に、試料4上の同じ領域に関し特定部位を可視化マーカで標識して他の部位とは視覚的に識別可能とした状態で撮影した染色顕微画像を利用する。この例では、可視化マーカによる標識は染色用試薬を用いた染色であるが、標識の手法はこれに限らない。例えば、蛍光染色試薬を用いた蛍光染色、蛍光色素で標識した抗体を特定の物質に導入する抗体蛍光染色、或いは、緑色蛍光タンパク質(GFP)などの蛍光タンパク質を誘導する遺伝子を遺伝子組み替えによって目的物質に導入する手法などにより、試料中の特定の部位や特定の組織を蛍光染色し、該試料を蛍光顕微観察して取得した蛍光顕微画像を利用することもできる。
まず、試料4に対してMSイメージングデータの取得及び染色顕微画像データの取得を行う手順を説明する。質量分析のためのマトリクス塗布や染色を行うために、試料4を試料ステージ2から取り外したり再び載置したりする必要があるが、その際に、位置ずれなく同じ領域を観察・測定できるように、ここでは国際公開第2008/068847号パンフレットに開示された方法を利用する。即ち、ここでは、試料プレート3(又は試料プレート3を保持する図示しない試料ホルダ)上に一定の距離を置いて2つのマーキングを設けておき、このマーキングの位置を認識することで試料ステージ2上での試料4の位置ずれの大きさや方向(角度)を認識し、これに基づいて位置ずれを補正する。
前処理を行う前の試料4の光学顕微画像を観察位置Paにおいて撮像部7により撮影する際には、試料プレート3上のマーキングが入るように撮影を行う。そして、制御/処理部20では、マーキングを撮影した光学顕微画像に対して画像認識を行い、画像上のマーキング位置座標を算出し、質量分析装置の特定の基準位置からの座標を求める。また2つのマーキングの位置座標から試料ステージ2上における試料プレート3の水平面内の傾き角を求める。そして、光学顕微画像データに、マーキングの位置座標及び回転角の情報を関連付けて光学画像データ保存部221に保存する。
解析担当者は、撮影後に試料ステージ2上から試料プレート3を取り出し、試料4上面にマトリクスを付着させる。なお、試料プレート3上のマーキング部分にはマトリクスが付着しないようにマスキングなどを行っておく。マトリクス付加後、試料プレート3を試料ステージ2上に戻し、観察位置Paにおいてマーキングを含む光学顕微画像を取得し、以前と同様に画像認識によって2つのマーキングの位置座標を算出する。マトリクス付加の前後におけるマーキングの位置座標の比較から、試料ステージ2上での試料4の装着位置の平行移動量及び回転角を算出し、これを位置ずれ情報として分析制御部27のメモリに格納する。
解析担当者が操作部30で所定の操作を行うと、制御/処理部20はマトリクス付加前の試料4の光学顕微画像を表示部31の画面上に表示する。解析担当者は、その表示画面上で操作部30により質量分析イメージングを行う2次元領域を指定する。これにより、質量分析を行う測定範囲が決定される。その後、分析制御部27による制御の下に、上記決定された測定範囲に含まれる全ての測定点に対する質量分析が順次実行される。即ち、分析制御部27は上記位置ずれ情報を参照してステージ駆動位置を補正しつつ、ステージ駆動部9及び駆動機構6により試料ステージ2を分析位置Pbにおいて移動させる。試料4上の或る測定点がレーザ照射位置に移動されると、上述したようにレーザ光が短時間照射され、試料4から各種イオンが放出される。このイオンは真空チャンバ14に導入され、イオン輸送光学系15、16を経てイオントラップ17に送られ、イオントラップ17で一時保持された後に飛行時間型質量分析器18に送られる。そして、イオンは飛行時間型質量分析器18により質量電荷比に応じて時間的に分離され検出器19に到達する。検出器19は入射したイオンの量に応じた検出信号を出力し、この検出信号はスペクトル処理部21に入力される。
スペクトル処理部21は検出信号をデジタル化して所定のデータ処理を実行する。具体的には、その測定点における検出信号から飛行時間スペクトルを作成し、飛行時間を質量電荷比に換算してマススペクトルを作成する。さらにスペクトル毎に総イオンカウントによる規格化を行う。そうして得られたMSイメージングデータはデータ保存部22のMSイメージングデータ保存部223に格納される。試料4上の測定範囲内において試料ステージ2の移動によって次の測定点がレーザ照射位置に来る毎に上記のようにマススペクトルデータが求められ、これによるMSイメージングデータがMSイメージングデータ保存部223に格納される。そうして測定範囲に含まれる全ての測定点に対するMSイメージングデータが収集される。
質量分析の後、解析担当者は試料プレート3を試料ステージ2上から取り外し、試料4上からマトリクスを除去する。また解析担当者は、試料プレート3に載せられたままの状態でマトリクスが除去された試料4を所定の染色用試薬により染色する。そして、染色後に試料プレート3を再び試料ステージ2上に戻す。その後、上述したマトリクス付加後と同様に、観察位置Paにおいて撮像部7によりマーキングを含む光学顕微画像(染色顕微画像)を取得し、画像認識によって2つのマーキングの位置座標を算出する。染色前後におけるマーキングの位置座標の比較から、試料ステージ2上での試料4の装着位置の平行移動量及び回転角を算出する。これをMSイメージング画像と染色顕微画像との位置ずれ情報として、染色顕微画像データに関連付けて染色画像データ保存部222に保存する。
次に、上述したようにデータ保存部22に同一の試料4に対するMSイメージングデータと染色顕微画像データとが保存されている状態で、MSイメージングデータに対するデータ処理を実行する際の動作を図2〜図5を参照して説明する。図2は本実施例によるイメージング質量分析装置における特徴的なデータ処理を示すフローチャート、図3は分割数判定の原理説明図、図4はピクセル調整処理の概念図、図5は分割数決定処理の概念図である。
まず図3により、各微小領域から得られるMSイメージングデータに対してクラスタ解析による統計処理を適用して微小領域を分類する、即ち、MSイメージング画像上で領域を複数に分割する際の分割数判定の原理を説明する。
いま、試料4上でイメージング質量分析が実行された測定領域に対する染色顕微画像が図3(a)に示すものであるとする。染色顕微画像では、染色された特定部位が明瞭に現れる。一方、同じ測定領域内の各微小領域から得られたマススペクトルデータに対し、分割数を4としてクラスタ解析を実行したときに上記測定領域は図3(b)に示すように分割されたものとする。また、同じデータに対し、分割数を5としてクラスタ解析を実行したときに上記測定領域は図3(c)に示すように分割されたものとする。A〜Eの同一クラスタに属する微小領域におけるマススペクトルデータは、上記分割数の条件の下で、類似性が高いと判断されたものである。なお、クラスタ解析の際には、マススペクトルデータから各ピークの質量電荷比m/zと信号強度とを収集してピークリストを作成し、そのピークリストの情報に対してクラスタ解析を実行すればよい。
図3(a)に示す、染色された特定部位には同一の特徴的な物質が含まれる。したがって、該特定部位に対応する各ピクセルのMSイメージングデータには上記特徴的な物質が共通に含まれ、クラスタリングが適切であれば他の部位とは別の独立したクラスタに分類される筈である。そこで、染色画像における特定部位の空間分布と、クラスタ分布画像上の各クラスタにおけるピクセルの空間分布との類似性を調べ、或る1つのクラスタに属する全てのピクセルの空間分布と染色画像における特定部位の空間分布とが類似していれば、そのクラスタリングは適切である、即ち、そのときの分割数の信頼性が高いと判断することができる。図3の例では、(b)に示す分割数が4である場合、染色画像における特定部位の空間分布と一致するような或る1つのクラスタに属する全てのピクセルの空間分布は存在しない。これに対し(c)に示す分割数が5である場合には、染色画像における特定部位の空間分布とEクラスタに属する全てのピクセルの空間分布とがよく一致している。したがって、分割数5が適切であると判断できる。
図2に従って、詳細な手順を説明する。データ処理開始が指示されると、ピクセル調整部23は染色画像データ保存部222から染色顕微画像データを読み込み、MSイメージングデータと染色顕微画像データとでピクセル数及び各ピクセルのサイズが一致するように調整を行う(ステップS1)。これは、例えば図3(b)、(c)に示したようなMSイメージングデータに基づくクラスタ分布と図3(a)に示したような染色画像上の特定部位の空間分布とについてピクセル毎に相関性を求めるためである。一般的には、MSイメージングデータのピクセルサイズは染色顕微画像のピクセルサイズよりもかなり大きい。そこで、例えば図4(a)に示すように、染色画像をイメージング質量分析の際のピクセルのサイズに区切り、各ピクセル内に含まれる染色画像のもともとのピクセルのRGB値の平均値を求める。そして、該ピクセルの平均値が特定の範囲内に含まれていれば、そのピクセルを染色された特定部位のピクセルであるとして扱うようにすればよい。このようにして、図4(a)に示す染色画像から図4(b)に示すピクセル単位の染色画像を求めることができる。
次に、特定部位抽出部24が上記のようにピクセル単位に調整された染色画像から染色された部位、つまり特定部位を抽出し該特定部位に含まれるピクセルの位置情報を取得する(ステップS2)。
続いて、クラスタ解析部25はMSイメージングデータ保存部223からMSイメージングデータを読み込み、これらデータに対してクラスタ解析を行ってマススペクトルデータの類似性に基づいて各ピクセルを複数のクラスタに分類し、それに伴って分割するクラスタ数Nを自動的に求める(ステップS3)。例えば、クラスタ解析において最適な分割数を決める指標として、擬似F統計量(Pseudo F statistic)やビールのF値(Beale's F statistic)などの統計量がある。これら統計量は、単純化すると、クラスタ内における平均値のクラスタ間でのばらつきと、クラスタ内における各要素のばらつきとの比と考えればよく、最適な分割数ではこうした統計量は極大値を示す。したがって、クラスタ解析でクラスタリングを行いながら、即ち、各ピクセルをマススペクトルが類似した複数のグループに分け、さらにグループ同士でのマススペクトルの類似性を比較して類似しているもの同士を新たなグループとして扱うという処理を繰り返しながら、グループ数を順次減らす。その過程でグループの数が変わる毎に上記のような統計量を求め、その統計量が極大値を示すような分割数を見つければよい。分割数の自動決定手法については、上述の非特許文献2にも開示されているk-means法を利用してもよく、その手法は特に問わない。
ステップS3において自動的に決定された分割数Nは目安にはなり得るが、ピクセルを分類するのに最適であるとは限らない。そこで、分割数決定処理部26はクラスタ解析部25と協働して、ステップS4〜S7の処理により、分割数N±nの範囲でより適当な分割数を探索する。即ち、まず分割数の変数MをN−nに設定してMSイメージングデータに対するクラスタ解析を実行する(ステップS4)。そうして各ピクセルの分割がなされたならば、M個のクラスタの中で染色画像上で染色された特定部位と重なるピクセルが最も多いクラスタを選択し、該クラスタに分類された全てのピクセルを集めた集合の空間分布と特定部位の空間分布との相関係数を求める(ステップS5)。なお、nが大きすぎると探索範囲が広すぎて計算時間が長くなる。他方、nが小さすぎると最適な分割数を見つけ出せないおそれがある。したがって、例えば目的とする試料の種類などに応じて実験的に適当なnを決めておくとよい。
図5は相関係数の求め方の一例である。図5(a)に示したような特定部位の空間分布を示す画像とこれに対応するクラスタに属するピクセル(図5(b)〜(d)で斜線で示したピクセル)の空間分布を示す画像とを比較し、いずれか一方の画像のみに存在するピクセルに評価点「−1」を、両方の画像に存在する、つまり重なるピクセルに評価点「1」を与え、全てのピクセルの評価点の和を計算する。例えば、いま分割数が2であるときに特定部位に対応するクラスタの画像が図5(b)に示すようになっているとする。この場合、一方の画像のみに存在するピクセルは13個、両方の画像に存在するピクセルは17個であるから、評価点の和は4となる。これを分割数2における相関係数Anとする。
次いで、変数Mをインクリメントし、この変数MがN+n+1であるか否かを判定する(ステップS6、S7)。そして、変数MがN+n+1になるまでステップS7からS4へと戻り、上記ステップS4、S5の処理を繰り返す。したがって、変数MがN−nからN+nの範囲で昇順に、M個のクラスタの中で特定部位と重なるピクセルが最も多いクラスタに分類されたピクセルの空間分布と特定部位の空間分布との相関係数Anが求められる。図5の例では、分割数が3及び4であるとき、特定部位に対応するクラスタの画像が(c)及び(d)に示すようになっている。この場合、分割数3では相関係数Anが17、分割数4では相関係数Anが7であると計算される。したがって、この例では、Nが3、nが1であるとした分割数2〜4の範囲において、相関係数Anが最も高いのは分割数3のときである。
ステップS7でYesと判定されると、分割数決定処理部26はそれまで得られた相関係数Anの中で最も大きな値を与える分割数が最適であるとしてこれを選定する(ステップS8)。即ち、クラスタ解析により分類された複数のクラスタの中の1つのクラスタに属するピクセルの空間分布と染色顕微画像から抽出された特定部位の空間分布とが最も類似するように、クラスタの分割数が決定される。そして、選定された分割数に基づいてクラスタリングされた結果を、例えばクラスタ毎に異なる表示色のカラー表示画像などにより表示部31に表示する(ステップS9)。
以上のようにして、本実施例のイメージング質量分析装置では、特定の物質が多く含まれる又は特徴的な物質が含まれる特定部位を染色したり蛍光標識したりして取得される顕微画像を参照して、信頼性の高いクラスタ解析結果を導出することができる。
上記実施例では、最も大きな相関係数を与える分割数を選定したが、異なる分割数に対する相関係数が比較的近い場合にはその中で最大の相関係数を与える分割数が必ずしも最適であるとは限らないことがある。そこで、例えば、ステップS8において、高い相関係数を与える複数の分割数を選定し、ステップS9では、それら分割数の下でそれぞれクラスタリングされた結果を並行して出力するようにしてよい。例えば、分割数が4〜6に対するクラスタ解析結果が並行して表示されるようにしてもよい。このように最適な分割数が1つに絞れない場合でも、解析担当者は限られた数のクラスタ解析結果のみを確認すればよいから、解析に要する手間や時間は従来に比べて大幅に削減できる。
次に、MSイメージングデータの処理にクラスタ解析の代わりにサポートベクターマシンを用いた、本発明の他の実施例によるイメージング質量分析装置におけるデータ処理について、図6により説明する。試料4上の測定領域に対するMSイメージングデータと染色顕微画像データが収集される点は上記実施例と同じである。
サポートベクターマシンでは、MSイメージングデータに基づくピクセルの分類を行う際に、参照すべき教師データが必要になる。そこで、染色画像に対して染色された特定部位を抽出した後、該特定部位に含まれるピクセルのマススペクトルデータと、該特定部位を外れた位置のピクセルのマススペクトルデータを選択し、これを教師データとして、サポートベクターマシンを実行する処理部に供給する。なお、図6に示すように、特定部位に含まれる複数のピクセルを選択し、これら複数のピクセルにおけるマススペクトルデータを平均化したり積算したりして得られたデータを教師データとしてもよい。
上記のような教師データの下で、サポートベクターマシンは各ピクセルのマススペクトルデータに基づいて分類する。その結果をそのまま出力してもよいが、その結果(ピクセルの分類を示す分布画像)と染色画像中の特定部位の空間分布との類似性を判断し、類似性が低いと判断した場合にその旨を報知したり自動的に別の教師データを選択してサポートベクターマシンによる処理を再実行したりしてもよい。このように、サポートベクターマシンを用いる場合には、特定部位を染色したり蛍光標識したりして取得される顕微画像を、教師データの選択と処理結果の評価との両方に利用することができる。
なお、サポートベクターマシンは教師データを利用した典型的な学習アルゴリズムであるが、これに限らず教師データを利用した他の学習アルゴリズムでも同様に、染色画像や蛍光画像などを利用して処理の信頼度を上げたり解析担当者の負担を軽減したりすることができる。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…気密チャンバ
2…試料ステージ
3…試料プレート
4…試料
5…ガイド
6…駆動機構
7…撮像部
8…透過照明部
9…ステージ駆動部
10…レーザ光照射部
11…レーザ集光光学系
12…レーザ駆動部
13…イオン輸送管
14…真空チャンバ
15、16…イオン輸送光学系
17…イオントラップ
18…飛行時間型質量分析器
19…検出器
20…制御/処理部
21…スペクトル処理部
22…データ保存部
221…光学画像データ保存部
222…染色画像データ保存部
223…MSイメージングデータ保存部
23…ピクセル調整部
24…特定部位抽出部
25…クラスタ解析部
26…分割数決定処理部
27…分析制御部
30…操作部
31…表示部
Pa…観察位置
Pb…分析位置

Claims (10)

  1. 試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ得られる質量分析データを処理する質量分析データ処理方法であって、
    a)前記2次元領域又はその中の一部の領域について、試料上の特定部位が可視化マーカにより標識されることで得られる顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出ステップと、
    b)微小領域毎の質量分析データの類似性・相違性に基づいて、類似性の高い微小領域が同一のクラスタに属するように各微小領域を複数のクラスタに分類する解析処理ステップと、
    c)前記解析処理ステップにより各微小領域が複数のクラスタに分類されたときに、その中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の空間分布とを比較した結果に基づいて、前記解析処理ステップにおけるクラスタの総数を決定する分割数決定ステップと、
    を有することを特徴とする質量分析データ処理方法。
  2. 請求項1に記載の質量分析データ処理方法であって、
    前記分割数決定ステップは、複数のクラスタの中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の空間分布との相関性を評価し、相関性が最も高くなる唯一のクラスタ総数、又は相関性が高い順に選択した所定数のクラスタ総数を、適切なクラスタ総数として決定することを特徴とする質量分析データ処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載の質量分析データ処理方法であって、
    前記解析処理ステップは各微小領域を複数のクラスタに分類する際に最適のクラスタ総数を求め、前記分割数決定ステップはその最適クラスタ総数を目安として所定のクラスタ総数の範囲で、特定部位の空間分布を用いて適切なクラスタの総数を決定することを特徴とする質量分析データ処理方法。
  4. 試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ得られる質量分析データを処理する質量分析データ処理方法であって、
    a)前記2次元領域又はその中の一部の領域について、試料上の特定部位が可視化マーカにより標識されることで得られる顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出ステップと、
    b)前記特定部位抽出ステップにより抽出された特定部位の範囲に含まれる試料上の微小領域から得られた質量分析データを参照データとし、該参照データに基づく統計的学習手法により各微小領域を複数のグループに分類する解析処理ステップと、
    を有することを特徴とする質量分析データ処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の質量分析データ処理方法であって、
    前記特定部位が可視化マーカにより標識されることで得られる顕微画像は、試料を染色することで得られる染色顕微画像、又は試料を蛍光標識した後に蛍光顕微鏡で観察して得られる蛍光顕微画像であることを特徴とする質量分析データ処理方法。
  6. 試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ質量分析データを取得するイメージング質量分析装置であって、
    a)前記2次元領域又はその中の一部の領域に存在する特定部位が可視化マーカにより標識された試料に対し、その試料上の顕微画像を取得する撮像手段と、
    b)前記撮像手段により取得された顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出手段と、
    c)微小領域毎の質量分析データの類似性・相違性に基づいて、類似性の高い微小領域が同一のクラスタに属するように各微小領域を複数のクラスタに分類する解析処理手段と、
    d)前記解析処理手段により各微小領域が複数のクラスタに分類されたときに、その中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出手段により抽出された特定部位の空間分布とを比較した結果に基づいて、前記解析処理手段におけるクラスタの総数を決定する分割数決定手段と、
    を備えることを特徴とするイメージング質量分析装置。
  7. 請求項6に記載のイメージング質量分析装置であって、
    前記分割数決定手段は、複数のクラスタの中の1つのクラスタに属する全ての微小領域の空間分布と前記特定部位抽出手段により抽出された特定部位の空間分布との相関性を評価し、相関性が最も高くなる唯一のクラスタ総数、又は相関性が高い順に選択した所定数のクラスタ総数を、適切なクラスタ総数として決定することを特徴とするイメージング質量分析装置。
  8. 請求項6又は7に記載のイメージング質量分析装置であって、
    前記解析処理手段は各微小領域を複数のクラスタに分類する際に最適のクラスタ総数を求め、前記分割数決定手段はその最適クラスタ総数を目安として所定のクラスタ総数の範囲で、特定部位の空間分布を用いて適切なクラスタの総数を決定することを特徴とするイメージング質量分析装置。
  9. 試料上の所定の2次元領域内に設定された複数の微小領域からそれぞれ質量分析データを取得するイメージング質量分析装置であって、
    a)前記2次元領域又はその中の一部の領域に存在する特定部位が可視化マーカにより標識された試料に対し、その試料上の顕微画像を取得する撮像手段と、
    b)前記撮像手段により取得された顕微画像から前記特定部位を抽出する特定部位抽出手段と、
    c)前記特定部位抽出手段により抽出された特定部位の範囲に含まれる試料上の微小領域から得られた質量分析データを参照データとし、該参照データに基づく統計的学習手法により各微小領域を複数のグループに分類する解析処理手段と、
    を備えることを特徴とするイメージング質量分析装置。
  10. 請求項6〜9のいずれかに記載のイメージング質量分析装置であって、
    前記撮像手段により得られる顕微画像は、染色された試料を撮影することで得られる染色顕微画像、又は蛍光標識された試料を蛍光顕微観察して得られる蛍光顕微画像であることを特徴とするイメージング質量分析装置。
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