JP2013068160A - エンジンのノック制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 定常状態、過度状態にかかわらず点火時期の安定化を実現する。
【解決手段】 ノックセンサからの信号に基づいてノックの有無を検出し、ノック有りのときに点火時期を遅角し(S7)、ノック無しのときに点火時期を進角する(S12)。ノックを検出して点火時期を遅角した後、所定の応答遅れ時間の間、ノック制御の感度を低下させ(S4、S5)、過遅角を防止する。また、ノック無しのときに点火時期を進角した後、所定の応答遅れ時間の間、点火時期の進角を禁止する(S11)。所定の学習条件にて、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間を学習する(S3、S14〜S17)。
【選択図】 図2
【解決手段】 ノックセンサからの信号に基づいてノックの有無を検出し、ノック有りのときに点火時期を遅角し(S7)、ノック無しのときに点火時期を進角する(S12)。ノックを検出して点火時期を遅角した後、所定の応答遅れ時間の間、ノック制御の感度を低下させ(S4、S5)、過遅角を防止する。また、ノック無しのときに点火時期を進角した後、所定の応答遅れ時間の間、点火時期の進角を禁止する(S11)。所定の学習条件にて、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間を学習する(S3、S14〜S17)。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ノックセンサからの信号に基づいてノック(ノッキング)の有無を検出し、これに基づいて点火時期を遅角又は進角するノック制御を行うエンジンのノック制御装置に関する。
一般的なノック制御では、エンジンのノック状態に応じた振動波形の信号を出力するノックセンサを用い、ノックセンサからの信号に基づいてノックの有無を検出し、ノック有りのときに点火時期を遅角し、ノック無しのときに点火時期を進角する。
より詳しくは、次のように制御する。シリンダブロック表面に設置されたノックセンサで振動を検出する。この振動波形に、ノック特有の周波数のみを取り出すためのバンドパスフィルタ処理、及び、ノック発生時間帯の振動波形のみを取り出すためのウィンドウ処理を行い、得られた波形の最大値や積分値を振動強度とする。
この振動強度を燃焼毎に算出すると同時に、ノックを判別するための閾値を振動強度の推移から算出する。振動強度と閾値とを比較し、振動強度が閾値を超えた場合は、ノックの発生が認められたとして、点火時期を遅角することによりノックを抑制する。振動強度が閾値を超えなかった場合は、ノックが発生していないとして、一定時間毎に点火時期を進角する。
このとき、点火時期の制御が安定せずに大きく振れた場合、トルク変動による運転性の悪化や、過遅角による出力、燃費性能の悪化が問題となる。
この問題に対応する技術が特許文献1に開示されている。これは先述の一般的な制御に加え、ある一定時間における振動強度の分散形状を求めることが特徴である。この分散形状から、ノックが定常的に発生しているか、そうでないかを判断する。ノックが定常的に発生していれば点火時期を遅角する補正を行い、そうでなければ進角する補正を行う。この処理により、点火時期を安定化させる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、振動強度の分散形状を求めるために、ある一定の時間が必要なことが欠点である。このため、回転数や負荷が変化する過渡状態においては、この技術を用いて点火時期の安定化を図ることができない。
本発明は、以上の問題点を解決し、定常状態、過渡状態にかかわらず点火時期の安定化を実現することを課題とする。
このため本発明では、ノックを検出して点火時期を遅角した後、所定の応答遅れ時間の間、ノック制御の感度を低下させる構成とする。
また、所定の学習条件にて、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間を測定する構成とし、ここで測定した応答遅れ時間をノック制御の感度を低下させる際の前記所定の応答遅れ時間として用いる。
また、所定の学習条件にて、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間を測定する構成とし、ここで測定した応答遅れ時間をノック制御の感度を低下させる際の前記所定の応答遅れ時間として用いる。
本発明によれば、ノックを検出して点火時期を遅角した後、所定の応答遅れ時間の間、ノック制御の感度を低下させる構成とすることにより、過遅角を防止し、トルク変動による運転性の悪化や、過遅角による出力、燃費性能の悪化を防ぐことができる。また、一定時間データを蓄積するような処理が不要なため、定常状態、過渡状態を問わず、点火時期の安定化を図ることができる。
また、ここで用いる応答遅れ時間は、適時的に学習するため、すなわち、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、学習するため、経時劣化などにかかわらず、常に過不足無く的確に制御できるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示すエンジンのノック制御装置のシステム構成図である。
図1は本発明の一実施形態を示すエンジンのノック制御装置のシステム構成図である。
エンジン1は、火花点火式の内燃機関であり、各気筒の点火プラグ(図示せず)ごとに点火コイル2が設けられている。エンジン1にはまた、クランク角センサ3、カム角センサ4、及び、ノックセンサ5が設けられている。
クランク角センサ3は、エンジン1のクランク軸の回転に同期して、単位クランク角ごとに単位角信号を出力する。
カム角センサ4は、エンジン1のカム軸の回転に同期して、4気筒の場合クランク角180°毎、3気筒の場合クランク角240°毎に、各気筒の基準クランク角位置に対応する基準角信号を出力する。
カム角センサ4は、エンジン1のカム軸の回転に同期して、4気筒の場合クランク角180°毎、3気筒の場合クランク角240°毎に、各気筒の基準クランク角位置に対応する基準角信号を出力する。
ノックセンサ5は、エンジン1のシリンダブロック表面に設置され、シリンダブロック表面の振動を検出する(図3の「ノックセンサ波形」)。
クランク角センサ3、カム角センサ4、及び、ノックセンサ5の信号は、制御装置(ECU)6に入力される。
クランク角センサ3、カム角センサ4、及び、ノックセンサ5の信号は、制御装置(ECU)6に入力される。
制御装置6は、ノックセンサ5の信号処理回路としてのフィルタ7及びA/D変換器8と、マイクロコンピュータにより構成される演算装置9と、出力インターフェイスとしての点火信号発生装置10とを含んで構成される。
フィルタ7は、ノックセンサ5の検出波形にフィルタ処理を行い、ノック振動が現れる周波数帯のみ抽出する(図3の「フィルタ処理後の波形」)。
A/D変換器8は、フィルタ7通過後の波形のA/D変換を行う。この際、クランク角センサ3の信号よりクランク角を検知し、ノックの発生するクランク角範囲(ノック発生時間帯)のみA/D変換を行うことで、ウィンドウ処理も兼ねる(図3の「ウィンドウ処理後の波形」)。
A/D変換器8は、フィルタ7通過後の波形のA/D変換を行う。この際、クランク角センサ3の信号よりクランク角を検知し、ノックの発生するクランク角範囲(ノック発生時間帯)のみA/D変換を行うことで、ウィンドウ処理も兼ねる(図3の「ウィンドウ処理後の波形」)。
演算装置9は、フィルタ7及びA/D変換器8を介して入力されるノックセンサ5の信号に基づき、図2のフローチャートに示すノック制御を行って、点火時期を決定し、決定された点火時期を点火信号発生装置10に出力する。
点火信号発生装置10は、クランク角センサ3及びカム角センサ4の信号より点火すべき気筒の判別を行うと共に、クランク角センサ3の信号よりクランク角位置を検知して、決定された点火時期となるように、点火すべき気筒の点火コイル2に対し点火信号を送信する。
次に、演算装置9にて実行されるノック制御について、図2のフローチャートにより説明する。本ルーチンは所定クランク角毎(例えば、各気筒の燃焼時期後の所定のタイミングで、4気筒の場合クランク角180°毎、3気筒の場合クランク角240°毎)に実行される。
S1では、フィルタ7及びA/D変換器8を介して入力されるノックセンサ5の信号より振動強度NKを算出する。具体的には、ウィンドウ処理後の波形より最大値を算出するか、積分値を算出し(図3)、これを振動強度NKとする。
S2では、ノックを判別するための閾値SLを振動強度NKの推移から算出する。あるいは、ノック発生前のタイミングの信号レベルを基に閾値SLを作成してもよい。
S2では、ノックを判別するための閾値SLを振動強度NKの推移から算出する。あるいは、ノック発生前のタイミングの信号レベルを基に閾値SLを作成してもよい。
S3では、学習中(学習フラグ=1)か否かを判定し、学習中でない場合は、S4へ進む。
S4では、タイマにより計測される前回の点火時期遅角(後述するS7での処理)後の経過時間(タイマ値)t1と、点火時期変化に対するノックレベルの所定の応答遅れ時間RTとを比較し、t1<RT(遅角直後)か否かを判定する。NO(t1≧RT)であれば、S5を実行することなく、S6へ進む。尚、応答遅れ時間RTはバックアップRAMに予め初期値として記憶されているが、学習により書換え可能である。
S4では、タイマにより計測される前回の点火時期遅角(後述するS7での処理)後の経過時間(タイマ値)t1と、点火時期変化に対するノックレベルの所定の応答遅れ時間RTとを比較し、t1<RT(遅角直後)か否かを判定する。NO(t1≧RT)であれば、S5を実行することなく、S6へ進む。尚、応答遅れ時間RTはバックアップRAMに予め初期値として記憶されているが、学習により書換え可能である。
S6では、振動強度NKとノック判別閾値SLとを比較し、NK≧SL(ノック有り)か否かを判定する。この結果、NK≧SL(ノック有り)のときはS7へ進み、NK<SL(ノック無し)のときはS11へ進む。
S7では、ノック有りとの判定を受けて、ノックを抑制すべく、点火時期を遅角する。このときの遅角量は予め定めた値としてもよいが、振動強度NKの大きさに応じて設定するのが望ましい。
S8では、点火時期遅角からの経過時間の計測のため、タイマt1を0からスタートさせる。
S8では、点火時期遅角からの経過時間の計測のため、タイマt1を0からスタートさせる。
S9では、所定の学習条件か否かを判定する。ここでいう学習条件は、定期的に学習が行われるように定めればよく、例えば、運転条件を限定して1トリップに1回とする。学習条件でない場合は、そのまま本ルーチンを終了する。
S11では、ノック無しとの判定を受けて、タイマにより計測される前回の点火時期進角(後述するS12での処理)後の経過時間(タイマ値)t2と、点火時期変化に対するノックレベルの所定の応答遅れ時間RTとを比較し、t2<RT(進角直後)か否かを判定する。NO(t2≧RT)であれば、S12へ進む。
S12では、ノック無しであるので、ノック限界まで出力性能を確保すべく、点火時期を進角する。このときの進角量は絶対値での比較で前述の遅角量より十分に小さく、時間経過と共に少しずつ進角する設定である。
S13では、点火時期進角からの経過時間の計測のため、タイマt2を0からスタートさせる。
S13では、点火時期進角からの経過時間の計測のため、タイマt2を0からスタートさせる。
S6でのノック有りとの判定を受けてS7で点火時期を遅角した後は、次回以降の本ルーチンの実行時に、S4での判定で、点火時期遅角後の経過時間(t1)が所定の応答遅れ時間RT内(t1<RT)であれば、S5へ進む。
S5では、ノック制御の感度を低下させるように、S2で算出したノック判別閾値SLを増大側に補正するか、S1で算出した振動強度NKを減少側に補正して、S6へ進む。
このような補正の結果、S6での振動強度NKと閾値SLとの比較において、NK≧SL(ノック有り)と判定されることが少なくなる。従って、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間内の過遅角を防止できる。
このような補正の結果、S6での振動強度NKと閾値SLとの比較において、NK≧SL(ノック有り)と判定されることが少なくなる。従って、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間内の過遅角を防止できる。
尚、ノック制御の感度を低下させる方法としては、ノック判別閾値SLの増大側への補正や振動強度NKの減少側への補正により、ノックの検出感度を低下させる代わりに、S6での判定にてノック有りのときにS7で点火時期を遅角する際の遅角量を減少側に補正するようにしてもよい。
S6でのノック無しとの判定を受けてS12で点火時期を進角した後は、次回以降の本ルーチンの実行時に、S11での判定で、点火時期進角後の経過時間(t2)が所定の応答遅れ時間RT内(t2<RT)であれば、S12、S13を実行することなく、本ルーチンを終了する。すなわち、点火時期の進角を禁止する。従って、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間内の過進角を防止できる。
一方、S7での点火時期の遅角後、S9にて学習条件と判定された場合は、S10へ進み、学習を開始するために、学習フラグ=1にセットして、本ルーチンを終了する。
学習フラグ=1のセット後は、次回以降の本ルーチンの実行時に、S3にて学習中(学習フラグ=1)と判定されるため、S3からS14へ進む。
学習フラグ=1のセット後は、次回以降の本ルーチンの実行時に、S3にて学習中(学習フラグ=1)と判定されるため、S3からS14へ進む。
S14では、点火時期を前回以前にS7で遅角した点火時期に保持する。
S15では、点火時期を保持した状態で、振動強度NKが収束したか否かを判定する。振動強度NKの収束判定方法としては、例えば、振動強度NKの移動平均値を見て、これが一定になれば収束したと判定する方法を採用することができる。
そして、振動強度NKが収束すると、S16へ進んで、そのときのタイマt1の値を読込み、これを応答遅れ時間RTとして学習する(RT=t1)。
学習終了後、S17で学習フラグ=0として、本ルーチンを終了する。
S15では、点火時期を保持した状態で、振動強度NKが収束したか否かを判定する。振動強度NKの収束判定方法としては、例えば、振動強度NKの移動平均値を見て、これが一定になれば収束したと判定する方法を採用することができる。
そして、振動強度NKが収束すると、S16へ進んで、そのときのタイマt1の値を読込み、これを応答遅れ時間RTとして学習する(RT=t1)。
学習終了後、S17で学習フラグ=0として、本ルーチンを終了する。
ここで学習した応答遅れ時間RTは、バックアップRAMに書込まれ、次回以降、S4及びS11での判定に用いられる。このようにノック制御の安定化に用いている点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間RTを適時的に学習・更新するため、経時劣化などにかかわらず、常に過不足無く的確に制御できるという効果が得られる。
尚、図2のフローチャートにおいて、S1、S2、S6、S7、S12の部分がノック制御手段に相当する。また、S4、S5、S8、S11、S13の部分が制御感度補正手段に相当する。また、S3、S9、S10、S14〜S17の部分が応答遅れ時間学習手段に相当する。
次に、上記の動作を図3〜図12を用いて補足する。
図3にはノックセンサ波形の処理概略を示す。ノックセンサで振動を検出する。この振動波形に、ノック特有の周波数のみを取り出すためのバンドパスフィルタ処理、及び、ノック発生時間帯の振動波形のみを取り出すためのウィンドウ処理を行い、得られた波形の最大値や積分値を振動強度とする。
図3にはノックセンサ波形の処理概略を示す。ノックセンサで振動を検出する。この振動波形に、ノック特有の周波数のみを取り出すためのバンドパスフィルタ処理、及び、ノック発生時間帯の振動波形のみを取り出すためのウィンドウ処理を行い、得られた波形の最大値や積分値を振動強度とする。
図4にはノック制御の動作概略を示す。上記の振動強度を燃焼毎に算出すると同時に、ノックを判別するための閾値を振動強度の推移から算出する。振動強度と閾値とを比較し、振動強度が閾値を超えた場合は、ノックを抑制すべく、点火時期を遅角する。振動強度が閾値を超えなかった場合は、ノック限界へ制御すべく、点火時期を徐々に進角する。
図5には定常状態における点火時期とノックレベルとの関係を示す。尚、ノックレベルが高い場合は、ノックの発生頻度が高くなり、また強度のノックが発生する確率が高くなる。ノックによる弊害を防ぎ、なおかつ熱効率を高めるには、軽度のノックが発生する程度である、図中(b)の点火時期に制御するのが望ましい。(a)の領域ではノックは発生しないが熱効率は悪くなり、出力、燃費性能が低下する。一方、(c)の領域では強度のノックにより、ノック音の発生や燃焼室へのダメージなどの弊害が起こる。また、点火時期が安定せずに(a)の領域から(c)の領域まで大きく振れるような状態では、トルク変動が大きくなるため運転性の低下を招く。
図6には点火時期を変化させたときのノックレベルの時間応答を示す。点火時期をステップ状に変化させた場合、ノックレベルは応答遅れを伴って追従する。この特性により、ノックを検知して遅角してもすぐにノックレベルは低下しないので、遅角した直後に続けてノックが発生することがある。このノックを検知して点火時期を更に遅角してしまうと、必要以上に点火時期を遅角してしまうこと(過遅角)になる。この様子を図7に示す。
また、ノックが検知されない場合は一定時間ごとに点火時期を進角するが、このときの進角の速度が速すぎると、ノックレベルが追従しきれず、ノックを検知しないまま大きく進角してしまうこと(過進角)になる。これはトルク変動を大きくする原因となる。逆に進角の速度が遅すぎても、過遅角状態になった際に長時間その状態が保持されてしまうため、出力や燃費性能の面で好ましくない。
そこで、この応答遅れの特性を考慮して、ノック制御(点火時期制御)を行う。
先ずノックを検知して点火時期を遅角する場合について説明する。一度ノックを検知して点火時期を遅角した後は、ノックレベルの応答遅れの間、一時的にノックを検出しにくい状態にする。図2のフローチャートのS5がこの処理である。この補正により、続けて発生するノックにより点火時期が遅角されにくいようにする。最も簡単な方法は、図8のように閾値を大きくする補正を行うことである。また、図9のようにノックセンサで検出した振動強度を小さくする補正を行ってもよい、もし検出したノックの大きさに応じて点火時期の遅角量を変化させることが可能な場合は、図10のようにノックの大きさに対する遅角量を少なくする方法もある。ノックレベルが低下していくに従って補正量を減少させていく。ノックレベルの応答遅れ時間が経過し、ノックレベルが安定したときには補正量を0とし、完全に元の状態に戻す。
先ずノックを検知して点火時期を遅角する場合について説明する。一度ノックを検知して点火時期を遅角した後は、ノックレベルの応答遅れの間、一時的にノックを検出しにくい状態にする。図2のフローチャートのS5がこの処理である。この補正により、続けて発生するノックにより点火時期が遅角されにくいようにする。最も簡単な方法は、図8のように閾値を大きくする補正を行うことである。また、図9のようにノックセンサで検出した振動強度を小さくする補正を行ってもよい、もし検出したノックの大きさに応じて点火時期の遅角量を変化させることが可能な場合は、図10のようにノックの大きさに対する遅角量を少なくする方法もある。ノックレベルが低下していくに従って補正量を減少させていく。ノックレベルの応答遅れ時間が経過し、ノックレベルが安定したときには補正量を0とし、完全に元の状態に戻す。
次に、ノックが検知されないときに一定時間毎に点火時期を進角する場合について説明する。図11のように、点火時期を進角した後は、ノックレベルの応答遅れ時間が経過し、ノックレベルが安定するまで、次の進角を行わないようにする。
このようにして点火時期の制御を行うことにより、過遅角や過進角を防止し、トルク変動による運転性の悪化や、過遅角による出力、燃費性能の悪化を防ぐことができる。また、一定時間データを蓄積するような処理が不要なため、定常状態、過渡状態を問わず、点火時期の安定化を図ることができる。
ノックレベルの応答遅れ時間については、予め設計者が実験的に求めた値を保存しておくのが最も簡便であるが、より的確に、より精度良く制御するため、本発明では学習することとしている。
すなわち、図12のようにノックを検知して点火時期を遅角させた後、点火時期を一時的にそのまま保持して、移動平均などの方法で振動強度の時間推移が安定するまでの時間から応答遅れ時間を算出し、これを学習値として保存する方法としている。
すなわち、図12のようにノックを検知して点火時期を遅角させた後、点火時期を一時的にそのまま保持して、移動平均などの方法で振動強度の時間推移が安定するまでの時間から応答遅れ時間を算出し、これを学習値として保存する方法としている。
尚、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 エンジン
2 点火コイル
3 クランク角センサ
4 カム角センサ
5 ノックセンサ
6 制御装置(ECU)
7 フィルタ
8 A/D変換器
9 演算装置
10 点火信号発生装置
2 点火コイル
3 クランク角センサ
4 カム角センサ
5 ノックセンサ
6 制御装置(ECU)
7 フィルタ
8 A/D変換器
9 演算装置
10 点火信号発生装置
Claims (3)
- エンジンのノック状態に応じた振動波形の信号を出力するノックセンサと、
ノックセンサからの信号に基づいてノックの有無を検出し、ノック有りのときに点火時期を遅角し、ノック無しのときに点火時期を進角するノック制御を行うノック制御手段と、
を備えるエンジンのノック制御装置であって、
ノックを検出して点火時期を遅角した後、所定の応答遅れ時間の間、ノック制御の感度を低下させる制御感度補正手段と、
所定の学習条件にて、ノックを検出して点火時期を遅角した後、一時的に点火時期を当該遅角した点火時期に保持して、点火時期変化に対するノックレベルの応答遅れ時間を測定する応答遅れ時間学習手段と、を含んで構成され、
前記応答遅れ時間学習手段にて測定した応答遅れ時間を前記制御感度補正手段での前記所定の応答遅れ時間として用いることを特徴とする、エンジンのノック制御装置。 - 前記制御感度補正手段は、ノックの検出感度を低下、若しくは、ノック有りのときの点火時期の遅角量を減少させることを特徴とする請求項1記載のエンジンのノック制御装置。
- 前記制御感度補正手段は、更に、ノック無しのときに点火時期を進角した後、所定の応答遅れ時間の間、点火時期の進角を禁止することを特徴とする請求項2記載のエンジンのノック制御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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