JP2013067890A - 紡績ユニット及び紡績機 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸込口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みを防止する。
【解決手段】紡績ユニット2は、紡績糸10を供給する空気紡績装置9と、紡績糸10をパッケージ45に巻取る巻取装置28と、糸継ぎを行うスプライサ43と、パッケージ45から紡績糸10の糸端をサクションマウス104によって捕捉して、捕捉した紡績糸10の糸端をスプライサ43の糸継位置へ案内するサクションマウスモジュール46と、サクションマウス104を移動可能とするカム駆動機構53と、を備える。カム駆動機構53は、少なくとも、サクションマウス104の位置を、パッケージ45から紡績糸10の糸端を捕捉する捕捉位置、捕捉した糸端をスプライサ43の糸継位置へ案内する案内位置、及び、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも、空気紡績装置9と巻取装置28との間の糸道から離れた退避位置、に移動させる。
【選択図】図2
【解決手段】紡績ユニット2は、紡績糸10を供給する空気紡績装置9と、紡績糸10をパッケージ45に巻取る巻取装置28と、糸継ぎを行うスプライサ43と、パッケージ45から紡績糸10の糸端をサクションマウス104によって捕捉して、捕捉した紡績糸10の糸端をスプライサ43の糸継位置へ案内するサクションマウスモジュール46と、サクションマウス104を移動可能とするカム駆動機構53と、を備える。カム駆動機構53は、少なくとも、サクションマウス104の位置を、パッケージ45から紡績糸10の糸端を捕捉する捕捉位置、捕捉した糸端をスプライサ43の糸継位置へ案内する案内位置、及び、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも、空気紡績装置9と巻取装置28との間の糸道から離れた退避位置、に移動させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、紡績ユニット及び紡績機に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載された技術が知られている。特許文献1に記載された紡績ユニットは、巻取装置によってパッケージに巻き取られた紡績糸の糸端を吸引空気流によって捕捉するサクションマウス(吸込口部)を有する捕捉装置を備えている。また、捕捉装置は、糸端を捕捉した状態でサクションマウスを上方に回動させ、糸端を糸継装置の糸継位置へ案内している。
また、特許文献2には、サクションマウスの吸引空気流を制御するシャッタが記載されている。
特許文献1に記載された糸継台車に備えられた捕捉装置は、糸継動作の完了後においてもサクションマウスを上方に回動させた状態(糸端を糸継装置の糸継位置へ案内する位置)のままとしている。この状態のサクションマウスに、切断された紡績糸の糸端が予期せず吸い込まれてしまう恐れがあり、この予期せぬ吸い込みを防止することが望まれている。また、特許文献2に記載のように、シャッタを設けることが考えられるが、サクションマウスの吸引空気流を完全には止めることができず、シャッタを用いただけでは予期せぬ吸引を防止することはできなかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、吸込口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる紡績ユニット及び紡績機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る紡績ユニットは、紡績糸を供給する給糸装置と、紡績糸をパッケージに巻き取る巻取装置と、パッケージに巻き取られた紡績糸、及び、給糸装置から供給された紡績糸の糸継ぎを行う糸継装置と、パッケージに巻き取られた紡績糸の糸端を吸引口部における吸引空気流によって捕捉して、吸引口部によって捕捉した糸端を糸継装置の糸継位置へ案内する捕捉装置と、移動手段と、を備える。移動手段は、少なくとも、パッケージに巻き取られた紡績糸の糸端を捕捉する捕捉位置、吸引口部によって捕捉した糸端を糸継装置の糸継位置へ案内する案内位置、及び、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも給糸装置と巻取装置との間を走行する紡績糸の糸道から離れた退避位置、に吸引口部を移動可能である。
この紡績ユニットでは、吸引口部を、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも給糸装置と巻取装置との間を走行する紡績糸の糸道から離れた退避位置に移動させることができる。このように、紡績糸の糸道から離れた位置である退避位置に吸引口部を移動させることで、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績機は、複数の紡績ユニットと、糸継台車と、を備える。紡績ユニットは、紡績糸を供給する給糸装置、及び、紡績糸をパッケージに巻き取る巻取装置を有する。糸継台車は、パッケージに巻き取られた紡績糸と給糸装置から供給された紡績糸の糸継ぎを行う糸継装置、パッケージに巻き取られた紡績糸の糸端を吸引口部における吸引空気流によって捕捉して、捕捉した糸端を糸継装置の糸継位置へ案内する捕捉装置、及び、移動手段を有する。移動手段は、少なくとも、パッケージに巻き取られた紡績糸の糸端を捕捉する捕捉位置、吸引口部によって捕捉した糸端を糸継装置の糸継位置へ案内する案内位置、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも給糸装置と巻取装置との間を走行する紡績糸の糸道から離れた退避位置、に吸引口部を移動可能とする。糸継台車は、紡績ユニット間を走行可能に設けられている。
この紡績機では、吸引口部が、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも給糸装置と巻取装置との間を走行する紡績糸の糸道から離れた退避位置に移動可能となっている。このため、紡績糸の糸道から離れた位置である退避位置に吸引口部を移動させることで、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、退避位置から案内位置までの距離は、案内位置から捕捉位置までの距離よりも短いことが好ましい。この構成によれば、案内位置において紡績糸を糸継装置の糸継位置に案内した後、吸引口部をすばやく退避位置に移動させることができる。これにより、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、移動手段は、糸継装置による糸継ぎ動作の終了後に、吸引口部を退避位置に移動するように捕捉装置を移動させることが好ましい。この構成によれば、糸継ぎ動作の終了後に、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、捕捉装置は、吸引口部における吸引空気流の強さを制御するシャッタを備える。シャッタは、吸引口部の位置の移動と連動して、吸引空気流の強さを制御することが好ましい。この構成によれば、吸引口部の位置の移動と連動して吸引空気流の強さを制御可能となり、吸引口部の位置に応じて、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みを防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、シャッタは、吸引口部が退避位置にあるときに、吸引口部が案内位置にあるときよりも吸引空気流が弱くなるように制御する。また、シャッタは、吸引口部が捕捉位置にあるときに、吸引口部が案内位置にあるときよりも吸引空気流が強くなるように制御することが好ましい。この構成によれば、吸引口部の位置に応じて、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、捕捉装置は、吸引口部が案内位置及び退避位置にあるときの吸引口部の位置と、給糸装置及び巻取装置の間を走行する紡績糸の糸道と、の間に吸引口部を覆う遮蔽板を更に有することが好ましい。この構成によれば、吸引口部が退避位置にあるときに、吸引口部が遮蔽板によって覆われる。これにより、吸引口部が案内位置及び退避位置にあるときに、吸引口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
本発明に係る紡績ユニット及び紡績機において、給糸装置は、繊維束をドラフトするドラフト装置と、繊維束を旋回気流によって紡績し紡績糸を生成する空気紡績装置と、を有することが好ましい。この構成によれば、空気紡績装置によって生成された紡績糸の糸端を、吸引口部から予期せず吸引してしまうことを防止できる。
本発明によれば、吸込口部による紡績糸の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において「上流」及び「下流」とは、紡績時での糸の走行方向における上流及び下流を意味するものとする。図1は紡績機の全体的な構成を示した正面図、図2は紡績機の縦断面図である。
図1に示す紡績機1は、並設された多数の紡績ユニット2を備えている。この紡績機1は、糸継台車3と、ブロアボックス80と、原動機ボックス5と、を備えている。なお、紡績機1が設置される工場では、図1における紡績機1から見て紙面手前側(紡績機1の前面側)に、紡績ユニット2の配列方向に略平行な方向に延びる作業者通路が設けられる。作業者は、作業者通路側から、各紡績ユニット2の操作や監視等を行うことができる。
図1に示すように、各紡績ユニット2は、上流から下流へ向かう順に、ドラフト装置(給糸装置)7と、空気紡績装置(給糸装置)9と、糸弛み取り装置12と、ワキシング装置14と、巻取装置28と、を備えている。紡績ユニット2では、ドラフト装置7が紡績機1の筐体6の上端近傍に設けられている。ドラフト装置7から送られてくる繊維束8は、空気紡績装置9で紡績される。空気紡績装置9から送出された紡績糸10は後述のヤーンクリアラ52を通過した後、糸弛み取り装置12で更に下方に送られてワキシング装置14でワックスが付与される。その後、紡績糸10は、巻取装置28によって巻き取られ、これによりパッケージ45が形成される。
ドラフト装置7は、スライバ15を延伸して繊維束8にするためのものである。このドラフト装置7は図2に示すように、バックローラ対16、サードローラ対17、エプロンベルト18を装架したミドルローラ対19、及びフロントローラ対20の4つのローラ対を備えている。各ローラ対16,17,19,20のボトムローラは、原動機ボックス5からの動力、又はそれぞれの紡績ユニット2に配置された図示しない電動モータの動力により駆動される。各ローラ対16,17,19,20は、回転速度を異ならせて駆動され、この結果、上流側から供給されたスライバ15を延伸して繊維束8にし、下流側の空気紡績装置9に送ることができる。
空気紡績装置9は、旋回気流を利用して繊維束8に撚りを与え、紡績糸10を生成する。空気紡績装置9は、詳細な説明や図示は省略するが、繊維案内部と、旋回流発生ノズルと、中空ガイド軸体と、を備えている。繊維案内部は、ドラフト装置7から送られた繊維束8を、空気紡績装置9の内部に形成される紡績室に案内する。旋回流発生ノズルは、繊維束8の経路の周囲に配置され、紡績室内に旋回流を発生させる。この旋回流によって、紡績室内の繊維束8の繊維端が反転され旋回する。中空ガイド軸体は、紡績された紡績糸10を紡績室から空気紡績装置9の外部へと案内する。
空気紡績装置9の下流には、糸弛み取り装置12が設けられている。この糸弛み取り装置12は、紡績糸10に所定の張力を与えて空気紡績装置9から引き出す機能と、糸継台車3による糸継ぎ時などに空気紡績装置9から送出される紡績糸10を滞留させて紡績糸10の弛みを防止する機能と、巻取装置28側の張力の変動が空気紡績装置9側に伝わらないように張力を調節する機能と、を有している。図2に示すように、糸弛み取り装置12は、弛み取りローラ21と、糸掛け部材22と、上流側ガイド23と、電動モータ25と、下流側ガイド26と、糸貯留量センサ27と、を備えている。
糸掛け部材22は、紡績糸10に係合する(引っ掛ける)ことが可能に構成されており、紡績糸10に係合した状態で弛み取りローラ21と一体回転することにより、当該弛み取りローラ21の外周面に紡績糸10を巻き付ける。
弛み取りローラ21は、その外周面に紡績糸10を一定量巻き付けて貯留する。また、弛み取りローラ21は、電動モータ25によって回転駆動される。この構成で、弛み取りローラ21の外周に巻き付けられた紡績糸10は、弛み取りローラ21が回転することにより当該弛み取りローラ21を締め付けるようにして巻かれ、糸弛み取り装置12よりも上流側の紡績糸10を引っ張る。すなわち、外周に紡績糸10を巻き付けた状態の弛み取りローラ21を所定の回転速度で回転させることで、糸弛み取り装置12は、紡績糸10に所定の張力を与えて紡績糸10を空気紡績装置9から所定の速度で引き出し、所定の速度で下流側に搬送することができる。
そして、弛み取りローラ21の外周に所定量の紡績糸10を巻き付けることで、弛み取りローラ21と紡績糸10との間で所定の接触面積を確保することができる。これにより、弛み取りローラ21が十分な力で紡績糸10を保持して引っ張ることが可能となり、糸弛み取り装置12は、スリップ等を発生させることなく空気紡績装置9から安定した速度で紡績糸10を引き出すことができる。
図2に示すように、糸貯留量センサ27は、弛み取りローラ21上に貯留されている紡績糸10の貯留量を非接触式で検出し、不図示のユニットコントローラに送信するように構成されている。
上流側ガイド23は、弛み取りローラ21のやや上流側に配置されている。上流側ガイド23は、弛み取りローラ21の外周面に対して紡績糸10を適切に案内する案内部材であると共に、空気紡績装置9から伝播してくる紡績糸10の撚りが当該上流側ガイド23よりも下流側に伝わることを防止する撚り止めの役割を兼ねている。
紡績機1の筐体6の前面側であって空気紡績装置9と糸弛み取り装置12との間の位置には、ヤーンクリアラ52が設けられている。空気紡績装置9で紡出された紡績糸10は、糸弛み取り装置12で巻き取られる前にヤーンクリアラ52を通過するようになっている。ヤーンクリアラ52は、走行する紡績糸10の太さを監視し、紡績糸10の糸欠点を検出した場合に、糸欠点検出信号をユニットコントローラへ送信するように構成されている。
上記ユニットコントローラは、糸欠点検出信号を受信すると、直ちに、空気紡績装置9の旋回気流発生ノズルからの圧空の噴出を停止させる。これにより、旋回気流が停止して繊維束8の加撚が停止すると共に空気紡績装置9への繊維束8の導入も停止する。そして、空気紡績装置9において繊維の連続状態が分断され、紡績糸10が切断される。その後、ユニットコントローラは、更にドラフト装置7等を停止させる。また、ユニットコントローラは、糸継台車3に制御信号を送り、当該紡績ユニット2の前まで走行させる。その後、空気紡績装置9等を再び駆動し、糸継台車3に糸継ぎを行わせて巻取りを再開させる。このとき、糸弛み取り装置12は、空気紡績装置9が紡績を再開してから巻取りが再開されるまでの間、空気紡績装置9から連続的に送出される紡績糸10を弛み取りローラ21に滞留させて紡績糸10の弛みを取る。
図1及び図2に示すように、糸継台車3は、複数の紡績ユニット2の間で移動可能に構成され、これら複数の紡績ユニット2の何れかにおける糸継動作を行う。具体的には、糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸切れや糸切断が発生した際、当該紡績ユニット2まで走行して糸継動作を行う。糸継台車3は、スプライサ(糸継装置)43と、サクションパイプ44と、サクションマウスモジュール(捕捉装置)46とを備え、これらがキャリッジフレーム50により保持されて構成されている。
サクションパイプ44は、軸を中心に上下方向に回動しながら、空気紡績装置9から送出される糸端を吸い込みつつ捕捉してスプライサ43へ案内する。サクションマウスモジュール46は、軸を中心に上下方向に回動しながら、巻取装置28に支持されたパッケージ45から糸端を吸引しつつ捕捉してスプライサ43へ案内する。スプライサ43は、案内された糸端同士の糸継ぎを行う。キャリッジフレーム50は、糸継台車3の構造を支持するものであり、糸継台車3の骨格を構成する。
また、この糸継台車3は、カム駆動機構(移動手段)53と、吸引配管54と、モータ56と、車輪58とを備えている。カム駆動機構53は、サクションマウスモジュール46を回動させるためのものであり、リンク機構(移動手段)60を介してサクションマウスモジュール46に着脱自在に連結されている。吸引配管54は、サクションマウスモジュール46の吸引による吸引空気流を流通させる流路であり、サクションマウスモジュール46に接続されている。この吸引配管54のサクションマウスモジュール46側の管端部は、紡績機1の前後方向に沿って延在している。モータ56及び車輪58は、糸継台車3を走行させる走行機構として機能するものであり、紡績ユニット2の配列方向に略平行な方向に沿って敷設されたレール41上にて糸継台車3を走行可能とする。これらカム駆動機構53、吸引配管54、モータ56及び車輪58は、キャリッジフレーム50に取り付けられて保持されている。
糸弛み取り装置12の下流には、ワキシング装置14が設けられている。ワキシング装置14は、糸弛み取り装置12から巻取装置28に向けて走行する紡績糸10に、ワックスを付与する装置である。
巻取装置28は、支軸70まわりに揺動可能に支持されたクレードルアーム71を備える。このクレードルアーム71は、紡績糸10を巻回するためのボビン48を回転可能に支持することができる。
また、巻取装置28は、巻取ドラム72と、トラバース装置75と、を備えている。巻取ドラム72は、ボビン48やそれに紡績糸10を巻回して形成されるパッケージ45の外周面に接触して駆動できるように構成されている。また、トラバース装置75は、紡績糸10に係合可能なトラバースガイド76を備えている。この構成で、巻取装置28は、トラバースガイド76を図略の駆動手段によって往復動させながら巻取ドラム72を図略の電動モータによって駆動することで、巻取ドラム72に接触するパッケージ45を回転させ、紡績糸10を綾振りしつつパッケージ45を巻き取るようになっている。なお、トラバース装置75のトラバースガイド76は、複数の紡績ユニット2で共有されるシャフトにより、各紡績ユニット2で共通に駆動される。なお、巻取ドラム72についても、複数の紡績ユニット2で共有されるシャフトにより、各紡績ユニット2で共通に駆動してもよい。
ブロアボックス80には、紡績ユニット2の各部や糸継台車3等に供給するエアーを発生させるエアー供給源(負圧源)が格納されている。
次に、前述のサクションマウスモジュール46について、詳細に説明する。図3は図1のサクションマウスモジュールの前方側を示す斜視図である。図4は図1のサクションマウスモジュールの後方側を示す斜視図である。なお、以下の説明では、サクションマウスモジュール46(後述の回動支持部106)に対し糸道が位置する側である紡績機1の前側を「前方」とし、その反対側を「後方」とし、紡績機1の左右方向(紡績ユニット2の配列方向)を「左右方向」として説明する。
図3及び図4に示すように、サクションマウスモジュール46は、アーム102、サクションマウス(吸引口部)104、及び回動支持部106を有している。アーム102は、左右方向に延びる回動軸G回りに回動するものであり、本体部102aと、本体部102aに設けられた軸部102bと、を含んで構成されている。本体部102aは、その内部が中空とされた構体であって、例えば、矩形柱状の外形を呈している。軸部102bは、アーム102の回動軸Gを構成するものであり、本体部102aの基端側に直交するように左右方向に沿って延在している。軸部102bは、例えば、円筒状を呈し、本体部102aに内部が連通するように固定されている。軸部102bの外周面において回動支持部106の接続口106a(後述)に対応する位置には、吸引空気流を流出させるための貫通孔102cが形成されている。
これら本体部102aと軸部102bとの間には、アーム102をカム駆動機構53に連結するためのものとして、軸部102bの外周面に対し径方向外側に突出するように連結部102dが設けられている。この連結部102dは、リンク機構60を介してカム駆動機構53に着脱自在に取り付けられている。カム駆動機構53が、リンク機構60を介して連結部102dを回転軸G周りに回動させることで、連結部102dの回動と共に軸部102bも回動する。
サクションマウス104は、糸端を吸引し捕捉するためのものである。このサクションマウス104は、中空の構体であって、アーム102の本体部102aの先端側に内部が連通するように固定されている。具体的には、サクションマウス104は、本体部102aの先端側から、軸部102bとは反対側へ左右方向に沿って曲がるように延びた後、前方側へ曲がるように延びている。このサクションマウス104の先端には、吸引口104aを有するヘッド部104bが設けられている。
回動支持部106は、回動軸G回りに回動可能にアーム102を支持するものであり、例えばベアリング等を介してアーム102の軸部102bに外嵌されている。この回動支持部106の外周面において後方側には、吸引配管54(図2参照)を嵌合して接続するためのものとして、後方へ開口する接続口106aが形成されている。
サクションマウスモジュール46は、その回動支持部106がキャリッジフレーム50の固定用フレーム50a(図1参照)に着脱自在(着脱可能)に固定される。このため、図3に示すように、回動支持部106におけるアーム102側には、回動支持部106を固定用フレーム50aに着脱自在に固定するための固定板108が設けられている。サクションマウスモジュール46の固定板108に設けられたボルト孔108aと、キャリッジフレーム50の固定用フレーム50aに設けられた図示しないボルト孔とにボルトを挿通して締結することにより、固定板108を固定用フレーム50aに固定する。
次に、カム駆動機構53によって回動されるサクションマウス104の回動位置について説明する。図5はサクションマウスが捕捉位置にある状態を示す模式図である。図6はサクションマウスが案内位置にある状態を示す模式図である。図7はサクションマウスが退避位置にある状態を示す模式図である。アーム102の先端に取り付けられたサクションマウス104は、カム駆動機構53の駆動により回動軸G周りに回動する。本実施形態におけるサクションマウス104は、カム駆動機構53の駆動により3箇所の位置で停止可能となっている。
具体的には、まず、サクションマウス104は、図5に示すように、巻取装置28においてパッケージ45に巻き取られた紡績糸10の糸端を、吸引口104aからの吸引空気流によって捕捉する捕捉位置に停止可能となっている。また、サクションマウス104は、図6に示すように、吸引口104aによって捕捉した紡績糸10の糸端を、スプライサ43の糸継位置へ案内する案内位置に停止可能となっている。また、サクションマウス104は、図7に示すように、案内位置よりも、更に紡績機1の後方側に位置する退避位置に停止可能となっている。この退避位置は、案内位置よりも捕捉位置から離れている。更に、退避位置は、案内位置よりも糸弛み取り装置12と巻取装置28との間を走行する紡績糸10の糸道から離れた位置となっている。また、サクションマウス104の退避位置から案内位置までの距離は、サクションマウス104の案内位置から捕捉位置までの距離よりも短くなっている。
また、図6及び図7に示すように、糸継台車3のキャリッジフレーム50には、サクションマウス104が案内位置及び退避位置にある状態において、吸引口104aの上部を覆う遮蔽板200が取り付けられている。遮蔽板200は、サクションマウス104が案内位置及び退避位置にあるときの吸引口104aと、糸弛み取り装置12と巻取装置28との間を走行する紡績糸10の糸道と、の間に配置されている。
次に、軸部102bの外周面に設けられた吸引空気流を流通させるための貫通孔102cと、回動支持部106の接続口106aとの関係について説明する。図8は、軸部の外周面に設けられた貫通孔と接続口との位置関係を示す拡大図であり、図8(a)は、サクションマウスが捕捉位置にある状態、図8(b)は、サクションマウスが案内位置にある状態、図8(c)はサクションマウスが退避位置にある状態を示している。また、図9は、軸部の外周面に設けられた貫通孔の形状を図示するために、円筒状の軸部を軸線方向に切断して展開した図であり、図9(a)はサクションマウスが捕捉位置にあるときの貫通孔と接続口との位置関係、図9(b)はサクションマウスが案内位置にあるときの貫通孔と接続口との位置関係、図9(c)はサクションマウスが退避位置にあるときの貫通孔と接続口との位置関係を示す図である。
図9(a)に示すように、軸部102bの外周面102gに設けられた貫通孔102cは、軸部102bの周方向(図9(a)における上下方向)に沿って延びる形状を成している。貫通孔102cは、幅広部102caと幅狭部102cbとを有し、幅広部102caと幅狭部102cbとが貫通孔102cの周方向に繋がっている。幅広部102caの幅(貫通孔102cの軸線方向から見たときの幅)は、幅狭部102cbの幅(貫通孔102cの軸線方向から見たときの幅)よりも広くなっている。
ここで、カム駆動機構53によってサクションマウス104が回動駆動されると、軸部102bも回転軸Gを軸として回転する。一方、軸部102bを収容する回動支持部106はキャリッジフレーム50の固定用フレーム50aに固定されている。従って、カム駆動機構53によってサクションマウス104が回動駆動されると、回動支持部106内で軸部102bが回転し、この回転によって、回動支持部106に設けられた接続口106aと、軸部102bの外周面102gに設けられた貫通孔102cと、の位置関係が変化する。これにより、貫通孔102cと接続口106aとが重って吸引気流の流通が可能な流通部Rの大きさ(断面積)が変化する。
具体的には、図8(a)及び図9(a)に示すように、サクションマウス104が捕捉位置にある場合、接続口106aに対して、貫通孔102cの幅広部102caが対向する。これにより、接続口106aと貫通孔102cとの重なり部分において、吸引空気流の流通が可能な流通部Rが形成される。この流通部Rの大きさは、サクションマウス104が案内位置にある場合、及び、サクションマウス104が退避位置にある場合における流通部Rの大きさよりも大きい。即ち、サクションマウス104が捕捉位置にある場合、サクションマウス104の吸引口104aにおける吸引空気流が最も強くなる。このように、サクションマウス104が捕捉位置にある場合、最も強い吸引空気流によって、パッケージ45に巻き取られた紡績糸10の糸端を捕捉することができる。
図8(b)及び図9(b)に示すように、サクションマウス104が案内位置にある場合、接続口106aに対して、貫通孔102cにおける幅広部102caと幅狭部102cbとの接続部分が対向する。即ち、接続口106aには、幅広部102caの一部と幅狭部102cbの一部とが対向する。これにより、接続口106aと、幅広部102caの一部及び幅狭部102cbの一部との重なり部分において、吸引空気流の流通が可能な流通部Rが形成される。この流通部Rの大きさは、サクションマウス104が捕捉位置にある場合における流通部Rの大きさよりも小さく、サクションマウス104が退避位置にある場合における流通部Rの大きさよりも大きい。即ち、サクションマウス104が案内位置にある場合、吸引口104aにおける吸引空気流の強さは、サクションマウス104が捕捉位置にある場合のサクションマウス104の吸引口104aにおける吸引空気流よりも弱くなる。また、サクションマウス104が案内位置にある場合、吸引口104aにおける吸引空気流の強さは、サクションマウス104が退避位置にある場合のサクションマウス104の吸引口104aにおける吸引空気流よりも強くなる。これにより、糸継位置に案内した紡績糸10に弛みが生じることがない程度の吸引空気流によって、案内位置において紡績糸10を吸引することができる。
図8(c)及び図9(c)に示すように、サクションマウス104が退避位置にある場合、接続口106aに対して、貫通孔102cにおける幅狭部102cbの一部が対向する。これにより、接続口106aと、幅狭部102cbの一部との重なり部分において、吸引空気流の流通が可能な流通部Rが形成される。この流通部Rの大きさは、サクションマウス104が捕捉位置にある場合、及び、サクションマウス104が案内位置にある場合における流通部Rの大きさよりも小さい。即ち、サクションマウス104が退避位置にある場合、吸引口104aにおける吸引空気流の強さは、サクションマウス104が捕捉位置にある場合、及び、サクションマウス104が案内位置にある場合のサクションマウス104の吸引口104aにおける吸引空気流よりも弱くなる。これにより、退避位置において、吸引口104aから予期せず紡績糸10の糸端を吸い込んでしまうことを抑制することができる。
このように、接続口106aと貫通孔102cとの連通部分で形成される流通部Rの大きさを変化させることで、吸引口104aにおける吸引空気流の強さを変化させることができる。即ち、接続口106a及び貫通孔102cによって、吸引口104aにおける吸引空気流の強さを制御するシャッタ150が構成されている。
次に、前述の糸継台車3による糸継動作について説明する。上述したようにヤーンクリアラ52が紡績糸10の糸欠点を検出すると、糸欠点検出信号がユニットコントローラへ送信される。ユニットコントローラは、糸欠点検出信号を受信すると、直ちに空気紡績装置9の旋回気流を停止させて紡績糸10を切断し、更にドラフト装置7、空気紡績装置9、巻取装置28等を停止させた後、当該紡績ユニット2の前まで糸継台車3を走行させて停止させる。
続いて、ユニットコントローラは、当該紡績ユニット2のドラフト装置7及び空気紡績装置9等を再び駆動させると共に、糸継台車3が備えたサクションパイプ44及びサクションマウスモジュール46による糸端の捕捉を開始させる。具体的には、サクションパイプ44は、軸を中心に上下方向に回動しながら、空気紡績装置9から排出される上糸の糸端を、吸引空気流によって吸い込みつつ捕捉してスプライサ43へ移送し案内する。サクションマウスモジュール46のサクションマウス104は、カム駆動機構53の駆動により捕捉位置まで移動する。捕捉位置に移動したサクションマウスモジュール46のサクションマウス104は、巻取装置28に回転自在に支持されたパッケージ45からの下糸の糸端を、吸引口104aにおける吸引空気流によって吸引しつつ捕捉する。そして、カム駆動機構53の駆動によってサクションマウス104が案内位置に移動することで、捕捉された紡績糸10の糸端がスプライサ43の糸継位置に案内される。
上糸と下糸がスプライサ43に案内されると、スプライサ43によって糸端同士の糸継ぎを行う。ここでのスプライサ43は、例えば、圧縮空気流等の流体で糸端同士を撚り合わせる方法によって糸継ぎを行う。そして、糸継ぎが終了すると、巻取装置28による巻取りを再開させる。糸継ぎの終了後、カム駆動機構53は、サクションマウス104を退避位置に移動させる。
以上、本実施形態によれば、サクションマウス104は、パッケージ45に巻き取られた紡績糸10の糸端を捕捉する捕捉位置、吸引口104aによって捕捉した糸端をスプライサ43の糸継位置へ案内する案内位置、及び、案内位置よりも捕捉位置から離れた位置であり、且つ、案内位置よりも糸弛み取り装置12と巻取装置28との間を走行する紡績糸10の糸道から離れた退避位置、の3箇所の位置に停止可能となっている。従って、紡績糸10の糸端の捕捉や、スプライサ43の糸継位置に紡績糸10の糸端を案内しない場合に、サクションマウス104を退避位置に移動させておくことで、吸引口104aによる紡績糸10の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
上記実施形態では、サクションマウス104の退避位置から案内位置までの距離は、サクションマウス104の案内位置から捕捉位置までの距離よりも短くなっている。これにより、サクションマウスモジュール46は、案内位置において紡績糸10をスプライサ43の糸継位置に案内した後、サクションマウス104をすばやく退避位置に移動させることができる。これにより、サクションマウス104による紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
上記実施形態において、サクションマウスモジュール46は、スプライサ43による糸継ぎ動作の終了後に、サクションマウス104を退避位置に移動させる。この構成によれば、糸継ぎ動作の終了後に、サクションマウス104による紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。これにより、糸継ぎ動作の終了後、例えば、糸継台車3を、糸継ぎ作業を行う必要がある他の紡績ユニット2へ移動させている途中や、糸継ぎ作業の要求があるまで待機しているときに、紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みを防止することができる。
上記実施形態において、サクションマウスモジュール46は、サクションマウス104における吸引空気流の強さを制御するシャッタ150(接続口106a及び貫通孔102c)を備える。シャッタ150は、サクションマウス104の位置の移動と連動して、吸引空気流の強さを制御する。この構成によれば、サクションマウス104の位置の移動と連動して吸引空気流の強さを制御可能となり、サクションマウス104の位置に応じて、サクションマウス104の吸引口104aによる紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みを防止することができる。
上記実施形態において、シャッタ150は、サクションマウス104が退避位置にあるときに、サクションマウス104が案内位置にあるときよりも吸引空気流が弱くなるように制御する。また、シャッタ150は、サクションマウス104が捕捉位置にあるときに、サクションマウス104が案内位置にあるときよりも吸引空気流が強くなるように制御する。これにより、サクションマウス104の位置に応じて、サクションマウス104の吸引口104aによる紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
上記実施形態において、サクションマウスモジュール46は、サクションマウス104が案内位置及び退避位置にあるときのサクションマウス104の位置と、糸弛み取り装置12及び巻取装置28の間を走行する紡績糸10の糸道と、の間にサクションマウス104の吸引口104aを覆う遮蔽板200を有する。この構成によれば、サクションマウス104が退避位置にあるときに、サクションマウス104の吸引口104aが遮蔽板200によって覆われる。これにより、サクションマウス104が案内位置及び退避位置にあるときに、サクションマウス104の吸引口104aによる紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みをより確実に防止することができる。
上記実施形態において、紡績ユニット2は、ドラフト装置7と、空気紡績装置9と、を含んでいる。これにより、空気紡績装置9によって生成された紡績糸10の糸端を予期せずサクションマウス104の吸引口104aから吸い込んでしまうことを防止できる。従って、紡績ユニット2における紡績糸10の生成作業を効率よく行うことができる。また、このような紡績ユニット2を複数備える紡績機1であっても、サクションマウス104による紡績糸10の糸端の予期せぬ吸い込みが防止されるので、紡績糸10の生成作業を効率よく行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
上記実施形態では、図8(c)及び図9(c)に示すように、サクションマウス104が退避位置にある場合であっても、接続口106aと貫通孔102cとの重なり部分において、吸引空気流の流通が可能な流通部Rが形成されるものとした。しかしながら、サクションマウス104が退避位置にある場合、接続口106aを、軸部102bの外周面102gのうち貫通孔102cが形成されていない部位に対向させて、接続口106aにおける吸引空気流の流通を不可としてもよい。
上記実施形態では、紡績糸10を一定量巻き付けて貯留する弛み取りローラ21によって空気紡績装置9から紡績糸10を引き出しているが、本発明は、デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置から紡績糸を引き出すタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。
上記実施形態では、糸欠点検出時に空気紡績装置9の旋回気流を停止させて紡績糸10の切断を実行しているが、本発明は、カッターを用いて紡績糸10の切断を行うタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。
上記実施形態では、上部のドラフト装置7から下部の巻取装置28に向けて、紡績糸10が下向きに走行するように糸道が配置されているが、本発明は、紡績糸10が機台高さ方向において下から上に向けて走行する糸道が配置された紡績機や紡績ユニットに適用してもよい。
上記実施形態では、空気紡績装置9は、繊維案内部に保持され、紡績室に突出するように配置されたニードルを備えていてもよい。当該ニードルは、繊維束8の撚りが空気紡績装置9の上流側に伝播することを防止する。空気紡績装置9は、ニードルの代わりに、繊維案内部の下流側端部により、繊維束8の撚りの伝播を防止してもよい。また、空気紡績装置9は、互いに反対方向に撚りを掛ける一対のエアジェットノズルを備えていてもよい。
上記実施形態では、ドラフト装置7の複数のボトムローラのうち少なくとも一部やトラバース装置75のトラバース機構が、各紡績ユニット2で共通に駆動されているが、本発明は、紡績ユニットの各部(例えば、ドラフト装置、空気紡績装置、糸巻取装置等)が各紡績ユニット2で独立に駆動されるタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。また、上記実施形態は、紡績ユニット2を複数備えているが、本発明は、紡績ユニット2単体に適用してもよい。
上記実施形態では、サクションマウスモジュール46を糸継台車3に設け、複数の紡績ユニット2に対し紡績糸10の糸端の捕捉作業を実施可能としているが、各紡績ユニット2それぞれ毎にサクションマウスモジュール46を設けてもよい。
実施形態のヤーンクリアラ52は、紡績糸10の太さを監視して紡績糸10の糸欠点を検出するものとしたが、紡績糸10に含まれる異物の有無を監視し、異物が含まれている場合を糸欠点として検出することもできる。
実施形態の紡績ユニット2では、ワキシング装置14を設けるものとしたが、紡績糸10にワックスを付与しない場合には、ワキシング装置14を省略することもできる。
実施形態の巻取装置28は、図1に示すように円柱状(チーズ形状)のパッケージ45を形成する構成としたが、これ以外にも、円錐台状(コーン形状)のパッケージを形成することもできる。
紡績機1が備える紡績ユニット2の数に応じて、紡績機1に複数の糸継台車3を設けてもよい。
実施形態では、糸継台車3のサクションマウス104をカム駆動機構53によって駆動するものとしたが、駆動機構はこれに限定されず、例えば、ステップモータ等のアクチュエータによって駆動してもよい。
実施形態では、サクションマウス104の停止位置を、捕捉位置、案内位置、及び、退避位置の3箇所としたが、4箇所以上であってもよい。例えば、パッケージ45の吸引位置を調整する場合には、捕捉位置が複数となり、サクションマウス104の停止位置が4箇所以上となる。
1…紡績機、2…紡績ユニット、7…ドラフト装置(給糸装置)、8…繊維束、9…空気紡績装置(給糸装置)、10…紡績糸、15…スライバ、16…巻取装置、43…スプライサ(糸継装置)、45…パッケージ、46…サクションマウスモジュール(捕捉装置)、53…カム駆動機構(移動手段)、60…リンク機構(移動手段)、102c…貫通孔(シャッタ)、106a…接続口(シャッタ)、104…サクションマウス(吸引口部)、150…シャッタ、200…遮蔽板。
Claims (14)
- 紡績糸を供給する給糸装置と、
前記紡績糸をパッケージに巻き取る巻取装置と、
前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸、及び、前記給糸装置から供給された前記紡績糸の糸継ぎを行う糸継装置と、
前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸の糸端を吸引口部における吸引空気流によって捕捉して、前記吸引口部によって捕捉した前記糸端を前記糸継装置の糸継位置へ案内する捕捉装置と、
少なくとも、前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸の糸端を捕捉する捕捉位置、前記吸引口部によって捕捉した前記糸端を前記糸継装置の前記糸継位置へ案内する案内位置、及び、前記案内位置よりも前記捕捉位置から離れた位置であり、且つ、前記案内位置よりも前記給糸装置と前記巻取装置との間を走行する前記紡績糸の糸道から離れた退避位置、に前記吸引口部を移動可能とする移動手段と、
を備えていることを特徴とする紡績ユニット。 - 前記退避位置から前記案内位置までの距離は、前記案内位置から前記捕捉位置までの距離よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の紡績ユニット。
- 前記移動手段は、前記糸継装置による糸継ぎ動作の終了後に、前記吸引口部が前記退避位置に移動するように前記捕捉装置を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の紡績ユニット。
- 前記捕捉装置は、前記吸引口部における前記吸引空気流の強さを制御するシャッタを備え、
前記シャッタは、前記吸引口部の位置の移動と連動して、前記吸引空気流の強さを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の紡績ユニット。 - 前記シャッタは、
前記吸引口部が前記退避位置にあるときに、前記吸引口部が前記案内位置にあるときよりも前記吸引空気流が弱くなるように制御し、
前記吸引口部が前記捕捉位置にあるときに、前記吸引口部が前記案内位置にあるときよりも前記吸引空気流が強くなるように制御する、
ことを特徴とする請求項4に記載の紡績ユニット。 - 前記捕捉装置は、前記吸引口部が前記案内位置及び前記退避位置にあるときの前記吸引口部の位置と、前記給糸装置及び前記巻取装置の間を走行する前記紡績糸の糸道と、の間に前記吸引口部を覆う遮蔽板を更に有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の紡績ユニット。
- 前記給糸装置は、
繊維束をドラフトするドラフト装置と、
前記繊維束を旋回気流によって紡績し前記紡績糸を生成する空気紡績装置と、
を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の紡績ユニット。 - 紡績糸を供給する給糸装置、及び、前記紡績糸をパッケージに巻き取る巻取装置、を有する複数の紡績ユニットと、
前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸と前記給糸装置から供給された前記紡績糸の糸継ぎを行う糸継装置、前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸の糸端を吸引口部における吸引空気流によって捕捉して、捕捉した前記糸端を前記糸継装置の糸継位置へ案内する捕捉装置、及び、少なくとも、前記パッケージに巻き取られた前記紡績糸の糸端を捕捉する捕捉位置、前記吸引口部によって捕捉した前記糸端を前記糸継装置の前記糸継位置へ案内する案内位置、前記案内位置よりも前記捕捉位置から離れた位置であり、且つ、前記案内位置よりも前記給糸装置と前記巻取装置との間を走行する前記紡績糸の糸道から離れた退避位置、に前記吸引口部を移動可能とする移動手段、を有し、前記複数の紡績ユニット間を走行可能に設けられた糸継台車と、
を備えることを特徴とする紡績機。 - 前記退避位置から前記案内位置までの距離は、前記案内位置から前記捕捉位置までの距離よりも短いことを特徴とする請求項8に記載の紡績機。
- 前記移動手段は、前記糸継装置による糸継ぎ動作の終了後に、前記吸引口部が前記退避位置に移動するように前記捕捉装置を移動させることを特徴とする請求項8又は9に記載の紡績機。
- 前記捕捉装置は、前記吸引口部における前記吸引空気流の強さを制御するシャッタを備え、
前記シャッタは、前記吸引口部の位置の移動と連動して、前記吸引空気流の強さを制御することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の紡績機。 - 前記シャッタは、
前記吸引口部が前記退避位置にあるときに、前記吸引口部が前記案内位置にあるときよりも前記吸引空気流が弱くなるように制御し、
前記吸引口部が前記捕捉位置にあるときに、前記吸引口部が前記案内位置にあるときよりも前記吸引空気流が強くなるように制御する、
ことを特徴とする請求項11に記載の紡績機。 - 前記捕捉装置は、前記吸引口部が前記案内位置及び前記退避位置にあるときの前記吸引口部の位置と、前記給糸装置及び前記巻取装置の間を走行する前記紡績糸の糸道と、の間に前記吸引口部を覆う遮蔽板を更に有することを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の紡績機。
- 前記給糸装置は、
繊維束をドラフトするドラフト装置と、
前記繊維束を旋回気流によって紡績し前記紡績糸を生成する空気紡績装置と、
を有することを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項に記載の紡績機。
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JP2011206485A JP2013067890A (ja) | 2011-09-21 | 2011-09-21 | 紡績ユニット及び紡績機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2011
- 2011-09-21 JP JP2011206485A patent/JP2013067890A/ja not_active Withdrawn
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