JP2013067542A - 微小中空流路を有する石英ガラス物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平坦なシリカ基板10の上面に燃焼除去可能な物質からなる凸状微小流路パターン部12を形成する工程と、該微小流路パターン部を被覆するようにシリカ粉含有グリーン層14を設けシリカ基板及びシリカ粉含有グリーン層からなるシリカ複合体16を形成する工程と、該シリカ複合体を酸化性雰囲気で加熱保持して該微小流路パターン部を燃焼除去することにより微小中空流路12Aを形成し微小中空流路を有するシリカ複合体16Aを形成する工程と、該微小中空流路を有するシリカ複合体を高温に加熱して焼結透明化しかつ溶融一体化することにより微小中空流路を有する石英ガラス物品20を形成する工程と、を含むようにした製造方法。
【選択図】図1
Description
(石英ガラス基板の作製)
合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して石英ガラス基板を作製した。
スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いて、上記石英ガラス基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷した。次に、その微小流路パターン部を印刷した石英ガラス基板を100℃の恒温オーブンで加熱処理し上記エポキシ樹脂インクを硬化させ、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記石英ガラス基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とエポキシ樹脂インクの硬化処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、エポキシ樹脂インクを重ねて印刷硬化し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)を混合し、これに純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%となるように調整)とした。得られたシリカスラリーの粒度分布測定をしたところ、粒径分布は20μm以下であり、中心粒径は1.5μmであった。
上記したように微小流路パターン部を形成した石英ガラス基板を型枠(石英ガラス基板の上面よりも500mm高い型枠を使用)で囲い、当該石英ガラス基板上に、上記組成のシリカスラリーを投入し500μm厚さで当該シリカスラリーを積層させ(上記型枠より溢れているシリカスラリーは合成樹脂製ヘラで除去した)、室温で5時間乾燥させた後、型枠を外した。このとき、石英ガラス基板の上面には微小流路パターンを被覆した状態でシリカ粉含有グリーン層が設けられて、石英ガラス基板とシリカ粉含有グリーン層からなるシリカ複合体が形成されていた。なお、この状態で型枠に接触していた面に上記した微小流路パターン部の端部がシリカ粉含有グリーン層から露出している事を確認した。
上記したシリカ複合体を大気雰囲気で600℃2時間保持し、シリカ粉含有グリーン層によって被覆されかつ端部が外部に露出している状態のエポキシ樹脂からなる微小流路パターン部を燃焼除去し、微小中空流路を形成した。
上記した微小中空流路を形成したシリカ複合体から金属不純物元素を低減する(シリカ複合体の純化)ため当該シリカ複合体を塩化水素雰囲気の管状炉で1200℃で2時間加熱した。
上記純化処理を受けたシリカ複合体(石英ガラス基板とシリカ粉含有グリーン層)を窒素雰囲気下で1600℃まで加熱し、20分保持した後、そのまま放冷した。上記シリカ粉含有グリーン層は焼結されて石英ガラス基板とシリカ粉含有グリーン層とは一体となり、微小中空流路を有する石英ガラス物品を得た。
(シリカ粉含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを成型、乾燥してグリーン体でシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を次の手順で作製した。市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)に純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布測定したところ、粒径分布は20μm以下であり、中心粒径は1.5μmであった。このシリカスラリーを石膏型に流し込み室温で5時間以上乾燥させて、型から外し、板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いて、上記シリカ粉含有グリーン体基板の上面にスクリーン印刷で微小流路パターン部を印刷した。以下は実施例1と同様の手順で微小流路パターン部を形成した。
(シリカ含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを次の手順で押出し成型機で板状に押出しカットしてグリーン体の板(40mm×40mm×厚さ2mm)を作成した。市販の微小球状シリカ2種類(アドマテックス社:アドマファインSO−E3及びSO−E5)を同量で混合し、純水を添加し撹拌してスラリー(水分量は20wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布を測定したところ、粒径分布は10μm以下であり、中心粒径は1.2μmであった。このシリカスラリーを押出し成型機で開口40mm×3mmから板状に押出し、長さ40mmにカットし、そのまま室温で5時間以上乾燥させて板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
このシリカ粉含有グリーン体基板にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷した。スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクはエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いた。以下は実施例1と同様の手順で微小流路パターン部を形成した。
(石英ガラス基板の作製)
合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して石英ガラス基板を作製した。
作成する予定の微小中空流路と同一形状の樹脂構成物(樹脂フィルムを切り抜き微小流路パターン形状としたもの)を上記石英ガラス基板の上面に戴置した。この樹脂構成物として厚さ80μmの樹脂フィルム(アクリプレン:三菱レイヨン株式会社製アクリル樹脂)を使用し、切り抜いた樹脂フィルムの微小流路パターン幅は200μmとした。
(シリカ粉含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを成型、乾燥してグリーン体でシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を次の手順で作製した。市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)に純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布測定したところ、粒径分布は10μm以下であり、中心粒径は2μmであった。このシリカスラリーを石膏型に流し込み室温で5時間以上乾燥させて、型から外し、板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
作成する予定の微小中空流路と同一形状の樹脂構成物(樹脂フィルムを切り抜き微小流路パターン形状としたもの)を上記石英ガラス基板の上面に戴置した。この樹脂構成物として厚さ80μmの樹脂フィルム(アクリプレン:三菱レイヨン株式会社製アクリル樹脂)を使用し、切り抜いた樹脂フィルムの微小流路パターン幅は200μmとした。
(シリカ含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを次の手順により押出し成型機で板状に押出しカットしてシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を作成した。市販の微小球状シリカ2種類(アドマテックス社:アドマファインSO−E3及びSO−E5)を同量で混合し、純水を添加し撹拌してスラリー(水分量は20wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布を測定したところ、粒径分布は10μm以下であり、中心粒径は1.2μmであった。このシリカスラリーを押出し成型機で開口40mm×3mmから板状に押出し、長さ40mmにカットし、そのまま室温で5時間以上乾燥させて板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
作成する予定の微小中空流路と同一形状の樹脂構成物(樹脂フィルムを切り抜き微小流路パターン形状としたもの)を上記石英ガラス基板の上面に戴置した。この樹脂構成物として厚さ80μmの樹脂フィルム(アクリプレン:三菱レイヨン株式会社製アクリル樹脂)を使用し、切り抜いた樹脂フィルムの微小流路パターン幅は200μmとした。
(石英ガラス基板の作製)
合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して石英ガラス基板を作製した。
上記石英ガラス基板の上面を市販の感光性樹脂フィルム(東洋紡UVフレキソ版)を貼り、さらにその上に形成する予定の微小流路パターンの形成されたネガタイプのマスクフィルムを密着させ、UV露光機で約3分露光した。ついで、上記マスクフィルムを剥がし、未硬化樹脂部分を洗浄液(水道水)で除去して光硬化部分を残し、この残存光硬化部分を微小流路パターン部(幅100μm、厚50μm)とした。
(シリカ含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを次の手順により押出し成型機で板状に押出しカットしてシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を作成した。市販の微小球状シリカ2種類(アドマテックス社:アドマファインSO−E3及びSO−E5)を同量で混合し、純水を添加し撹拌してスラリー(水分量は20wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布を測定したところ、粒径分布は10μm以下であり、中心粒径は1.2μmであった。このシリカスラリーを押出し成型機で開口40mm×3mmから板状に押出し、長さ40mmにカットし、そのまま室温で5時間以上乾燥させて板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。このシリカ粉含有グリーン体基板を1200℃に加熱して1時間保持した。
上記シリカ粉含有グリーン体基板の上面を市販の感光性樹脂フィルム(東洋紡UVフレキソ版)を貼り、さらにその上に形成する予定の微小流路パターンの形成されたネガタイプのマスクフィルムを密着させ、UV露光機で約3分露光した。ついで、上記マスクフィルムを剥がし、未硬化樹脂部分を洗浄液(水道水)で除去して光硬化部分を残し、この残存光硬化部分を微小流路パターン部(幅100μm、厚50μm)とした。
(シリカ粉含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを成型、乾燥してグリーン体でシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を次の手順で作製した。シリカガラスを粉砕したものと、市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)と、シラン化合物を酸水素火炎で加水分解して得られたヒュームドシリカを4:5:1の割合で混合し、純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は30wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布を測定したところ、粒径分布は70μm以下で、30μm付近と2μm付近の粒径が多く分布し、平均粒径は20μmであった。このシリカスラリーを石膏型に流し込み室温で5時間以上乾燥させて、型から外し、板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いて、上記石英ガラス基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷した。次に、その微小流路パターン部を印刷した石英ガラス基板を100℃の恒温オーブンで加熱処理し上記エポキシ樹脂インクを硬化させ、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記石英ガラス基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とエポキシ樹脂インクの硬化処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、エポキシ樹脂インクを重ねて印刷硬化し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
上記したシリカ粉含有グリーン体基板の作製に使用したものと同様のシリカスラリーを調整し、これを積層用シリカスラリーとした。
(石英ガラス基板の作製)
2枚の合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して第1及び第2の石英ガラス基板を作製した。
スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いて、上記第1の石英ガラス基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷した。次に、その微小流路パターン部を印刷した石英ガラス基板を100℃の恒温オーブンで加熱処理し上記エポキシ樹脂インクを硬化させ、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記第1の石英ガラス基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とエポキシ樹脂インクの硬化処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、エポキシ樹脂インクを重ねて印刷硬化し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)混合し、これに純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%となるように調整)とした。得られたシリカスラリーの粒度分布測定をしたところ、粒径分布は20μm以下であり、中心粒径は1.5μmであった。
上記したように微小流路パターン部を形成した第1の石英ガラス基板を型枠(第1の石英ガラス基板の上面よりも500mm高い型枠を使用)で囲い、当該第1の石英ガラス基板上に、上記組成のシリカスラリーを投入し500μm厚さで当該シリカスラリーを積層させ(上記型枠より溢れているシリカスラリーは合成樹脂製ヘラで除去した)、この積層させたシリカスラリーの上面にさらに第2の石英ガラス基板を載置して当該シリカスラリーを第1及び第2の石英ガラス基板で挟み込んで互いに固定し、室温で5時間乾燥させた後、型枠を外した。このとき、第1の石英ガラス基板の上面には微小流路パターンを被覆した状態でシリカ粉含有グリーン層が設けられて、第1及び第2石英ガラス基板とその2枚の石英ガラス基板の間に挟み込まれたシリカ粉含有グリーン層からなるシリカ複合体が形成されていた。なお、この状態で型枠に接触していた面に上記した微小流路パターン部の端部がシリカ粉含有グリーン層から露出している事を確認した。
(石英ガラス基板の作製)
合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して石英ガラス基板を作製した。
スクリーン印刷用のエポキシ樹脂インクをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものを用いて、上記石英ガラス基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷した。次に、その微小流路パターン部を印刷した石英ガラス基板を100℃の恒温オーブンで加熱処理し上記エポキシ樹脂インクを硬化させ、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記石英ガラス基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とエポキシ樹脂インクの硬化処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、エポキシ樹脂インクを重ねて印刷硬化し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)混合し、これに純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%となるように調整)とした。得られたシリカスラリーの粒度分布測定をしたところ、粒径分布は20μm以下であり、中心粒径は1.5μmであった。
上記したように微小流路パターン部を形成した石英ガラス基板を型枠(石英ガラス基板の上面よりも500mm高い型枠を使用)で囲い、当該石英ガラス基板上に、上記組成のシリカスラリーを投入し500μm厚さで当該シリカスラリーを積層させ(上記型枠より溢れているシリカスラリーは合成樹脂製ヘラで除去した)、室温で5時間乾燥させた後、型枠を外した。このとき、石英ガラス基板の上面には微小流路パターン部を被覆した状態で第1のシリカ粉含有グリーン層が設けられて、石英ガラス基板と第1のシリカ粉含有グリーン層からなる初期シリカ複合体が形成されていた。この初期シリカ複合体を裏返して石英ガラス基板の下面を上側とし第1のシリカ粉含有グリーン層を形成した上面を下側とし、再度型枠で囲い、上側の石英ガラス基板の下面(微小流路パターン部及びシリカ粉含有グリーン層の形成されていない面)に上記組成のシリカスラリーを投入し500μm厚さで当該シリカスラリーを積層させ、室温で5時間乾燥させた後、型枠を外した。このとき、石英ガラス基板の上面には微小流路パターンを被覆した状態で第1のシリカ粉含有グリーン層が設けられ、石英ガラス基板の下面には第2のシリカ粉含有グリーン層が設けられている最終シリカ複合体が形成されていた。なお、この状態で型枠に接触していた面に上記した微小流路パターン部の端部が第1のシリカ粉含有グリーン層から露出している事を確認した。
(石英ガラス基板の作製)
合成石英ガラス板(40mm×40mm×厚2mm)を作成して鏡面研磨し、さらに5%HFで15分洗浄した後、純水でリンスし研削加工汚染を除去して石英ガラス基板を作製した。
スクリーン印刷用のグラファイトペーストをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものインクとして用いて、上記石英ガラス基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷し、印刷してインクを充分に乾燥して、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記石英ガラス基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とインクの乾燥処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、上記インクを重ねて印刷乾燥し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
(シリカ粉含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを成型、乾燥してグリーン体でシリカ粉含有グリーン体基板(40mm×40mm×厚さ2mm)を次の手順で作製した。市販の微小球状シリカ(アドマテックス社:アドマファインSO−E5)に純水を添加し撹拌してシリカスラリー(水分量は35wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布測定したところ、粒径分布は20μm以下であり、中心粒径は1.5μmであった。このシリカスラリーを石膏型に流し込み室温で5時間以上乾燥させて、型から外し、板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
スクリーン印刷用のグラファイトペーストをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものインクとして用いて、上記シリカ粉含有グリーン体基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷し、印刷してインクを充分に乾燥して、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記シリカ粉含有グリーン体基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とインクの乾燥処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、上記インクを重ねて印刷乾燥し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
(シリカ含有グリーン体基板の作製)
シリカスラリーを次の手順により押出し成型機で板状に押出しカットしてグリーン体の板(40mm×40mm×厚さ2mm)を作成した。市販の微小球状シリカ2種類(アドマテックス社:アドマファインSO−E3及びSO−E5)を同量で混合し、純水を添加し撹拌してスラリー(水分量は20wt%)とし、これに少量(約1%)の有機バインダー(メチルセルロース)を添加して、よく撹拌した。このシリカスラリーの粒度分布を測定したところ、粒径分布は10μm以下であり、中心粒径は1.2μmであった。このシリカスラリーを押出し成型機で開口40mm×3mmから板状に押出し、長さ40mmにカットし、そのまま室温で5時間以上乾燥させて板状のグリーン体を得た。このグリーン体をシリカ粉含有グリーン体基板とした。
スクリーン印刷用のグラファイトペーストをエーテル系溶剤で希釈し粘性を調整したものインクとして用いて、上記シリカ粉含有グリーン体基板の上面にスクリーン印刷機で微小流路パターン部を印刷し、印刷してインクを充分に乾燥して、幅100μm、厚さ20μmの初期微小流路パターン部を形成した。同様の手順で上記シリカ粉含有グリーン体基板の初期微小流路パターン部の上面に重なるように微小流路パターン部の印刷とインクの乾燥処理を全部で3回(初期微小流路パターン部の形成を含めて)繰返し、上記インクを重ねて印刷乾燥し、幅100μm、厚さ50μmの最終微小流路パターン部を形成した。
Claims (10)
- 平坦なシリカ基板の上面に燃焼除去可能な物質からなる凸状微小流路パターン部を形成する工程と、該微小流路パターン部を被覆するようにシリカ粉含有グリーン層を設けシリカ基板及びシリカ粉含有グリーン層からなるシリカ複合体を形成する工程と、該シリカ複合体を酸化性雰囲気で加熱保持して該微小流路パターン部を燃焼除去することにより微小中空流路を形成し微小中空流路を有するシリカ複合体を形成する工程と、該微小中空流路を有するシリカ複合体を高温に加熱して焼結透明化しかつ溶融一体化することにより微小中空流路を有する石英ガラス物品を形成する工程と、を含むことを特徴とする微小中空流路を有する石英ガラス物品の製造方法。
- 前記シリカ基板が、石英ガラス基板であることを特徴とする請求項1記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記シリカ基板が、シリカスラリーを成型乾燥して形成されたシリカ粉含有グリーン体基板であることを特徴とする請求項1記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記シリカ粉含有グリーン層は、前記シリカ基板の上面にシリカスラリーを所望の厚さに積層し乾燥することによって形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記シリカスラリーは、シリカガラスを粉砕したシリカ紛、又はゾルゲル法によって形成されたシリカ粉、又は火炎溶融法によって形成された球状シリカ粉、又はシラン化合物を火炎加水分解して得られるヒュームドシリカ、あるいはこれらの混合粉からなることを特徴とする請求項3又は4記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記燃焼除去可能な物質がインクであり、該インクを前記シリカ基板の上面にスクリーン印刷することによって前記凸状微小流路パターン部を形成しかつ該インクが高分子有機合成樹脂又はグラファイトを含有するインクであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記燃焼除去可能な物質が合成樹脂フィルムであり、該合成樹脂フィルムを該凸状微小流路パターン部と同様の形状に切り抜き該切り抜いた合成樹脂フィルムを前記シリカ基板の上面に載置することによって前記凸状微小流路パターン部を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記燃焼除去可能な物質が感光性樹脂であり、前記燃焼除去可能な物質からなる凸状微小流路パターン部の形成をフォトリソグラフィ法によって行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記燃焼除去可能な物質が、燃焼すると気体になり炭素を主成分とする物質であって、該燃焼除去可能な物質からなる微小流路パターン部の燃焼除去が酸化性雰囲気において300℃〜1200℃で加熱することによって行われることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の石英ガラス物品の製造方法。
- 前記微小中空流路を有するシリカ複合体を高温に加熱して焼結透明化しかつ溶融一体化することを、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気において1350℃〜1750℃で加熱することによって行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の石英ガラス物品の製造方法。
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