JP2013062521A - 有機エレクトロニクス用材料及びこれを用いた有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロニクス用材料及びこれを用いた有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子 Download PDF

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芳伊 森下
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重昭 舟生
Yoshihiro Tsuda
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Abstract

【課題】容易に多層化することが可能な有機エレクトロニクス用材料を提供することを目的とする。さらに、本発明は、従来よりも優れた発光効率、発光寿命を有する有機エレクトロニクス素子及び有機EL素子を提供することを目的とするものである。
【解決手段】エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物、および下記一般式(1)で示すポリマーを含む、有機エレクトロニクス用材料を提供する。
【化1】

(式中、Ar及びArは、各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基またはトリフェニルアミン誘導体を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、有機エレクトロニクス用材料及びこれを用いた有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子という)に関する。
有機エレクトロニクス素子は、有機物を用いて電気的な動作を行う素子であり、省エネルギー、低価格、柔軟性といった特長を発揮できると期待され、従来のシリコンを主体とした無機半導体に替わる技術として注目されている。
有機エレクトロニクス素子の中でも有機EL素子は、例えば、白熱ランプ、ガス充填ランプの代替えとして、大面積ソリッドステート光源用途として注目されている。また、フラットパネルディスプレイ(FPD)分野における液晶ディスプレイ(LCD)に置き換わる最有力の自発光ディスプレイとしても注目されており、製品化が進んでいる。
有機EL素子は、用いる材料及び製膜方法から低分子型有機EL素子、高分子型有機EL素子の2つに大別される。高分子型有機EL素子は、有機材料が高分子材料により構成されており、真空系での成膜が必要な低分子型有機EL素子と比較して、印刷やインクジェットなどの簡易成膜が可能なため、今後の大画面有機ELディスプレイには不可欠な素子である。
低分子型有機EL素子、高分子型有機EL素子とも、これまで精力的に研究が行われてきたが、未だに発光効率の低さ、素子寿命の短さが大きな問題となっている。この問題を解決する一つの手段として、低分子型有機EL素子では多層化が行われている。
図1に多層化された有機EL素子の一例を示す。図1において、発光を担う層を発光層1、それ以外の層を有する場合、陽極2に接する層を正孔注入層3、陰極4に接する層を電子注入層5と記述する。さらに、発光層1と正孔注入層3の間に異なる層が存在する場合、正孔輸送層6と記述、さらに発光層1と電子注入層5の間に異なる層が存在する場合、電子輸送層7と記述する。なお、図1において、8は基板である。
低分子型有機EL素子は蒸着法で製膜を行うため、用いる化合物を順次変更しながら蒸着を行うことで容易に多層化が達成できる。一方、高分子型有機EL素子は印刷やインクジェットといった湿式プロセスを用いて製膜を行うため、多層化するためには、新たな層を製膜する際に既に製膜した層が変化しないような方法が必要である。
実際、ほとんどの高分子型有機EL素子は、水分散液を用いて製膜を行うポリチオフェン:ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)からなる正孔注入層、トルエン等の芳香族系有機溶媒を用いて製膜を行う発光層の2層構造からなる素子がほとんどである。この場合、PEDOT:PSS層はトルエンに溶解しないため、2層構造を作製することが可能となっている。
高分子型有機EL素子でさらなる多層化が困難であったのは、類似溶媒で積層を行った場合に下層が溶解してしまうことが原因である。この問題に対処するために、溶解度の大きく異なる化合物を利用した3層構造の素子が提唱されている(例えば、非特許文献1参照)。他に、光硬化反応を利用した正孔輸送層を有する3層構造の素子(例えば、非特許文献2参照)及びシロキサン化合物の架橋反応を利用した正孔輸送層を有する3層構造の素子(例えば、非特許文献3参照)が報告されている。これらは重要な手法であるが、溶解度の観点から使用できる材料が制限されるたり、シロキサン化合物は空気中の水分に不安定といった問題点があり、またいずれも素子特性が十分ではなかった。
Y. Goto, T. Hayashida, M. Noto, IDW ’04 Proceedings of The 11th International Display Workshop, 1343−1346(2004) 熊木大介、廣瀬健吾、小池信明、栗山晃、時任静士、有機EL討論会(2005年)第1回例会予稿集、P27 H. Yan, P. Lee, N. R. Armstrong, A. Graham, G. A. Evmenenko, P. Dutta, T. J. Marks, J. Am. Chem. Soc., 127, 3172−4183(2005)
有機EL素子の高効率化、長寿命化のためには、有機層を多層化し、各々層の機能を分離することが望ましいが、高分子型有機EL素子を製造する場合において、大面積でも製膜が容易な湿式プロセスを用いて有機層を多層化するためには、下層が上層製膜時に溶解しないようにする必要があった。
本発明は、上記した問題に鑑み、容易に多層化が可能な有機エレクトロニクス用材料を提供することを目的とする。さらに、本発明は、従来よりも優れた発光効率、発光寿命を有する有機エレクトロニクス素子及び有機EL素子を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、エポキシ基もしくはオキセタン基を持つ化合物及び特定のポリマーを含む混合物が、安定的かつ容易に薄膜を形成でき、また光照射によって溶解度が変化することを見出し、さらにこの混合物が、有機エレクトロニクス用材料として有用であることを見出し、本研究を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記<1>〜<7>の事項をその特徴とするものである。
<1>エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物、および下記一般式(1)で示すポリマーを含む、有機エレクトロニクス用材料。
(式中、Ar及びArは、各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基またはトリフェニルアミン誘導体を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1である。)
<2>前記ポリマーとして、下記一般式(2)で示す架橋性ポリマーを含む、上記<1>に記載の有機エレクトロニクス用材料。
(式中、Ar、ArおよびArは各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基、トリフェニルアミン誘導体を表し、Zは単結合、酸素原子、エステル基、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、オキシアリーレン基、ヘテロアリーレン基を表し、Eは置換されていてもよいエポキシ基もしくはオキセタン基を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1であり、nは1以上の整数を表す。)
<3>光開始剤をさらに含む、上記<1>または<2>に記載の有機エレクトロニクス用材料。
<4>上記<1>〜<3>のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を用いて作製された有機エレクトロニクス素子。
<5>上記<1>〜<3>のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を用いて作製された有機エレクトロルミネセンス素子。
<6>少なくとも陽極、発光層および陰極を積層してなる有機エレクトロルミネセンス素子であって、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を含む層を前記陽極と前記発光層との間に有する有機エレクトロルミネセンス素子。
<7>少なくとも陽極、正孔注入層、発光層および陰極を積層してなる有機エレクトロルミネセンス素子であって、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を含む層を正孔注入層と発光層との間に有する有機エレクトロルミネセンス素子。
本発明の有機エレクトロニクス用材料は、安定的かつ容易に薄膜を形成でき、また光照射によって溶解度が変化するため、有機薄膜層の多層化を容易に行うことができ、それゆえ、有機エレクトロニクス素子、特に高分子型有機EL素子の発光効率や発光寿命、さらには生産性を向上させる上で極めて有用な材料である。
多層化された有機EL素子の概略図である。
本発明の有機エレクトロニクス用材料は、エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物、および下記一般式(1)で示すポリマーを含むことをその特徴とするものである。
(式中、Ar及びArは、各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基、またはトリフェニルアミン誘導体を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1である。)
ここで、本発明において、アリーレン基とは、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団であり、ヘテロアリーレン基とは、ヘテロ原子を有する芳香族化合物から水素原子2個を除いた原子団である。また、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、置換または非置換であってもよい。アリーレン基としては、例えば、フェニレン、ビフェニル−ジイル、ターフェニル−ジイル、ナフタレン−ジイル、アントラセン−ジイル、テトラセン−ジイル、フルオレン−ジイル、フェナントレン−ジイルなどが挙げられ、ヘテロアリーレン基としては、例えば、ピリジン−ジイル、ピラジン−ジイル、キノリン−ジイル、イソキノリン−ジイル、アクリジン−ジイル、フェナントロリン−ジイル、フラン−ジイル、ピロール−ジイル、チオフェン−ジイル、オキサゾール−ジイル、オキサジアゾール−ジイル、チアジアゾール−ジイル、トリアゾール−ジイル、ベンゾオキサゾール−ジイル、ベンゾオキサジアゾール−ジイル、ベンゾチアジアゾール−ジイル、ベンゾトリアゾール−ジイル、ベンゾチオフェン−ジイルなどが挙げられる。置換または非置換であってもよいアリーレン基またはヘテロアリーレン基の例を下記構造式(1)〜(30)に示す。
上記構造式におけるアリーレン基またはヘテロアリーレン基の置換基Rは、各々独立に−R、−OR、−SR、−OCOR、−COOR又はSiR(ただし、R〜Rは、水素原子、炭素数1〜22個の直鎖、環状若しくは分岐アルキル基又は炭素数6〜30個のアリール基若しくはヘテロアリール基を表す)からなる群から選択される置換基であって、それぞれは同一であっても異なっていてもよく、アリーレン又はヘテロアリーレン骨格の置換可能な位置に結合した置換基である。これらの置換基のうち、Rとしては、それぞれ独立して、未置換のもの、すなわち水素原子であるか、あるいは−Rで表されるアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基が直接置換したもの、−ORで表される水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基が、重合反応性及び耐熱性の点から好ましい。なお、上記構造式(29)、(30)におけるl、m、nは1から5の整数であり、2から4の整数であることが好ましい。また、本発明の有機エレクトロニクス用材料を有機EL素子の正孔輸送層や正孔注入層に用いる場合、発光層に電子を効率よく閉じ込めて発光効率を向上させるために、正孔輸送層や正孔注入層のLUMOレベルが高いことが望ましい。この観点から、多環構造を有する上記の構造式(29)、式(30)がより好ましい。
また、本発明において、トリフェニルアミン誘導体としては、置換又は非置換のトリフェニルアミン骨格を有するものであればよく、特に限定されないが、例えば、トリフェニルアミン、N―(4―ブチルフェニル)―N,N―ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル―N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(3−メチルフェニル−N,N’−ビス(2−ナフチル)−[1,1’−ビフェニル]―4,4’−ジアミン等が挙げられる。なお、これらトリフェニルアミン誘導体の芳香族性の環に置換可能な基としては、炭素数1〜22のアルキル基、アルコキシ基等が挙げられる。
本発明の有機エレクトロニクス用材料を有機EL素子の正孔注入層、正孔輸送層に用いる場合には、上記ポリマーのモノマー単位Arおよび/またはArがトリフェニルアミン誘導体であることが好ましく、特に好ましくは、上記構造式(29)、(30)の構造を有するトリフェニルアミン誘導体である。また、全モノマー単位総数中のトリフェニルアミン誘導体のモル分率が1〜99%であることが好ましく、10〜90%であることがより好ましく、25〜75%であることが最も好ましい。トリフェニルアミン誘導体のモル分率が1%未満であると、有機EL素子の発光効率が低下する傾向があり、99%を越えると有機溶媒に対する溶解度が低下して塗布溶液を調製しにくくなる傾向がある。
また、上記ポリマーの重量平均分子量は、1,000〜1,000,000であることが好ましく、1,000〜800,000であることが好ましい。1,000未満であるとフィルム形成能が低下する傾向があり、1,000,000を超えると溶解性が低下する傾向がある。なお、上記の重量平均分子量とは、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて、ポリスチレン換算で測定したときの重量平均分子量のことである。
本発明の有機エレクトロニクス用材料に含まれる上記エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物は、置換されていてもよいエポキシ基もしくはオキセタン基を1つ以上有する化合物であればよく、また、これら両方の基を有する化合物でもよく、特に制限はない。エポキシ基を有する化合物は下記一般式(3)で表すことができ、上記オキセタン基を有する化合物は下記一般式(4)で表すことができる。
(式中、Xは、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜30個の、置換又は未置換のアリール基、ヘテロアリール基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、トリフェニルアミン誘導体を表し、pは1〜8の整数を表す。)
(式中、Xは、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜30個の、置換又は未置換のアリール基、ヘテロアリール基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、トリフェニルアミン誘導体を表し、qは1〜8の整数を表す。)
また、エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物1分子中に含まれるエポキシ基又はオキセタン基の数(上記一般式のp、q)は、1〜8の整数であることが好ましく、1〜4の整数であることがより好ましく、2であることが最も好ましい。エポキシ基又はオキセタン基の数が多すぎると電気的特性が低下する傾向があり、少なすぎると積層化が困難になる傾向がある。
また、本発明の有機エレクトロニクス用材料を有機EL素子の正孔注入層又は正孔輸送層に用いる場合には、エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物は、上記一般式(3)または下記一般式(4)のXがトリフェニルアミン誘導体であるものが好ましく、下記一般式(5)や(6)で表す化合物であることがより好ましい。
(式中、Eは置換されていてもよいエポキシ基又はオキセタン基を表し、Zは単結合、酸素原子、エステル基、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、オキシアリーレン基、ヘテロアリーレン基を表す。)
また、本発明の有機エレクトロニクス用材料に用いる上記ポリマーとして、下記一般式(2)に示す架橋性ポリマーを混合してもよい。この架橋性ポリマーは、上記一般式(1)に示すポリマーのモノマー単位にエポキシ基又はオキセタン基を持つモノマー(以下、架橋性モノマー単位という、下記一般式(2)中のAr−Z−E)を共重合させたポリマーである。
(式中、Ar、ArおよびArは各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基、トリフェニルアミン誘導体を表し、Zは単結合、酸素原子、エステル基、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、オキシアリーレン基、ヘテロアリーレン基を表し、Eは置換されていてもよいエポキシ基もしくはオキセタン基を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1であり、nは1以上の整数を表す。)
上記架橋性ポリマーは、架橋性モノマー単位を1種類以上含む高分子共重合体であり、架橋性モノマー単位を高分子主鎖中に有していても、高分子主鎖の末端に有していても、主鎖中及び末端双方に有していてもよい。
上記架橋性ポリマーが、架橋性モノマー単位を高分子主鎖中に有する場合の架橋性モノマー単位の一例を下記一般式(8)に示す。
また、架橋性モノマー単位を高分子主鎖の末端に有する架橋性ポリマーは、例えば、下記一般式(7)で表される。なお、両末端の架橋性モノマー単位は同一であっても異なっていてもよい。
上記架橋性ポリマーが、架橋性モノマー単位を高分子主鎖の末端に有する場合の架橋性モノマー単位の一例を下記一般式(9)に示す。
また、上記架橋性ポリマーにおける各モノマー単位は、いわゆるランダムコポリマーのように共重合体中にランダムに含まれていてもよいし又はブロックコポリマーやグラフトコポリマーのように一部に特定のモノマー単位が局在して存在するような共重合体であってもよい。なお、上記の共重合体を構成する2種の各モノマー単位は、それぞれ一種類のモノマーであっても、2種類以上のモノマーが組み合わされたものであってもよい。また、架橋性モノマー単位中に含まれるエポキシ基もしくはオキセタン基の数は1以上であればよく、特に限定されない。
また、上記架橋性ポリマーにおいて、全モノマー単位総数中の架橋性モノマー単位のモル分率は、0.1〜99.9%であることが好ましく、1〜50%であることがより好ましく、10〜50%であることが最も好ましい。架橋性モノマー単位のモル分率が0.1%未満であると多層化が困難になる傾向があり、99.9%を越えると電気的特性が低下する傾向がある。
本発明の有機エレクトロニクス用材料で用いる上記ポリマーは、種々の当業者公知の合成法により製造できる。例えば、各モノマー単位が芳香族環を有し、芳香族環同士を結合させたポリマーを製造する場合には、ヤマモト(T. Yamamoto)らの文献(Bull. Chem. Soc. Jap.、51巻、7号、2091頁(1978))やゼンバヤシ(M. Zembayashi)らの文献(Tet.lett.,47巻 4089頁(1977))に記載されている方法を用いることができるが、スズキ(A. Suzuki)らの文献(Synthetic Communications, Vol.11, No.7, p.513 (1981))に報告されている方法が一般的である。
このスズキらにより報告された反応は、芳香族ボロン酸(boronic acid)誘導体と芳香族ハロゲン化物の間でPd触媒化クロスカップリング反応(通常、鈴木反応と呼ばれる)を起こさしめるものであり、対応する芳香族環同士を結合する反応に用いることにより、本発明に用いるポリマーを製造することができる。また、この反応はPd(II)塩又はPd(0)錯体の形態の可溶性Pd化合物を必要とする。芳香族反応体を基準として0.01〜5モルパーセントのPd(PhP)、3級ホスフィンリガンドとのPd(OAc)2錯体及びPdCl(dppf)錯体が一般に好ましいPd源である。さらに、この反応は、塩基も必要とし、水性アルカリカーボネート又はバイカーボネートを用いることが最も好ましい。また、相間移動触媒を用いて非極性溶媒中で反応を促進することもでき、このとき用いる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
本発明の有機エレクトロニクス用材料は、さらに光開始剤を含んでいてもよい。光開始剤としては、200〜800nmの光照射によってエポキシ基又はオキセタン基を重合させる能力を発現するものであればよく、特に限定されないが、例えば、下記一般式(10)に示すようなスルホニウム塩、ヨードニウム塩、フェロセン誘導体、ナフタレンイミド誘導体などが挙げられる。
(式中、XはSbF、(CB、CFSO、PF、BF、CSO、CHSOなどを表す。)
また、上記光開始剤と共に、感光性を向上させるための光増感剤を併用してもよい。光増感剤としては、例えば、アントラセン誘導体、チオキサントン誘導体などが挙げられる。
本発明の有機エレクトロニクス用材料において、エポキシ基又はオキセタン基を持つ化合物の割合は、混合物全重量に対して1〜99%であることが好ましく、20〜80%であることがより好ましく、25〜50%であることが最も好ましい。エポキシ基又はオキセタン基を持つ化合物の割合が少なすぎると積層化が困難になり、多すぎると製膜安定性が低下する傾向がある。また、上記ポリマーの割合は、混合物全重量に対して1〜99%であることが好ましく、20〜80%であることがより好ましく、50〜75%であることが最も好ましい。ポリマーの割合が少なすぎると素子特性が低下する傾向があり、多すぎると積層化が困難になる傾向がある。さらに、上記光開始剤の割合は、混合物全重量に対して0.1〜10%であることが好ましく、0.2〜8%であることがより好ましく、1〜5%であることが最も好ましい。光開始剤の割合が少なすぎる積層化が困難になる場合があり、多すぎると素子特性が低下する傾向がある。
本発明の有機エレクトロニクス用材料は、単独で有機エレクトロニクス素子の機能材料として使用することができ、例えば、単独で有機EL素子の正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層などとして使用することができる。
さらに、種々の添加剤を添加させた状態でも有機エレクトロニクス素子や有機EL素子に使用することができる。添加剤としては、例えば、有機EL素子の発光層に用いるのであればIrやPtなどの中心金属を含む金属錯体などが、正孔注入層、正孔輸送層に用いるのであればトリフェニルアミン誘導体、テトラシアノキノジメタン等の電子受容体、種々の酸化剤が使用可能である。
本発明の有機エレクトロニクス用材料を用いて有機エレクトロニクス素子等に用いられる各種の層(薄膜)を形成するためには、例えば、本発明の有機エレクトロニクス用材料を含む溶液を、例えば、インクジェット法、キャスト法、浸漬法、凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平板印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法、スピンコーティング法などの公知の方法で所望の基体上に塗布し、光照射する、または光照射後もしくは光照射と同時に加熱処理することによって達成でき、これを繰り返すことで有機エレクトロニクス素子や有機EL素子の多層化を図ることが可能である。
上記のような塗布方法は、通常、−20〜+300℃の温度範囲、好ましくは10〜100℃、特に好ましくは15〜50℃で実施することができ、また、上記溶液に用いる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレン、メシチレン、アニソール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテート等を挙げることができる。
また、上記光照射には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、蛍光灯、発光ダイオード、太陽光等の光源を用いることができる。また、上記加熱処理は、ホットプレート上やオーブン内で行うことができ、0〜+300℃の温度範囲、好ましくは20〜250℃、特に好ましくは80〜200℃で実施することができる。
本発明の有機エレクトロニクス素子および有機EL素子は、本発明の有機エレクトロニクス用材料を含む層を備えるものであればよく、その構造などは特に限定されない。なお、有機ELの一般的な構造は、例えば、米国特許第4,539,507号や米国特許第5,151,629号等に開示されているものがあり、また、ポリマー含有の有機EL素子については、例えば、国際公開WO第90/13148号や欧州特許公開第0443861号等に開示されている。これらは通常、電極の少なくとも1つが透明であるカソード(陰極)とアノード(陽極)との間に、エレクトロルミネセント層(発光層)を含むものである。さらに、1つ以上の電子注入層及び/又は電子輸送層がエレクトロルミネセント層(発光層)とカソードとの間に挿入されているもの、1つ以上の正孔注入層及び/又は正孔輸送層がエレクトロルミネセント層(発光層)とアノードとの間に挿入されているものもある。
上記カソード材料としては、例えば、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg/Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金であることが好ましい。アノード材料としては、透明基体(例えば、ガラス又は透明ポリマー)上に、金属(例えば、Au)又は金属導電率を有する他の材料、例えば、酸化物(例えば、ITO:酸化インジウム/酸化錫)を使用することもできる。
本発明の有機エレクトロニクス用材料は、前述のとおり、有機エレクトロニクス素子の正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などとして使用することができるが、特に有機EL素子の正孔注入層、正孔輸送層、発光層として用いることが好ましく、正孔注入層、正孔輸送層として用いることがより好ましく、正孔輸送層として用いることが最も好ましい。また、これら層の膜厚は、特に限定されないが、10〜100nmであることが好ましく、より好ましくは20〜60nm、さらに好ましくは20〜40nmである。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに制限するものではない。
(架橋性モノマー合成例1)
丸底フラスコに、テトラヒドロフラン(50ml)、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(10mmol)及びカリウム−t−ブトキシド(10mmol)を加え、窒素気流中で30分間攪拌した。ここに3,5−ジブロモベンズアルデヒド(10mmol)を加え、窒素気流中で5時間攪拌した。次に、水を加えてエーテルで抽出し、カラムクロマトグラフィーによって精製することで3,5−ジブロモスチレンを得た。
その後、丸底フラスコに、上記で得た3,5−ジブロモスチレン(5mmol)、クロロホルム(20ml)及びm−クロロ過安息香酸(5mmol)を加え、窒素気流中で3時間攪拌した。さらに水を加えてエーテルで抽出し、カラムクロマトグラフィーによって精製することで架橋性モノマーAを得た。
(架橋性ポリマー合成例1)
丸底フラスコに、4,4’−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4’’−n−ブチルトリフェニルアミン(0.4mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(0.2mmol)、上記で得た架橋性モノマーA(0.2mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.004mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(10.6mmol)及びAliquat336(0.4mmol)、トルエン(7ml)を入れ、窒素雰囲気下、80℃で48時間撹拌した。
反応溶液をメタノール/水混合溶媒(9:1)に注ぎ、析出したポリマーをろ別した。再沈殿を2回繰り返し行って精製し、下記の構造を有する架橋性ポリマーAを得た。得られたポリマーの分子量はポリスチレン換算で13200であった。
(架橋性モノマー合成例2)
丸底フラスコに、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(1mol)、ピリジン(300mL)を入れた。氷で冷却しながらp−トルエンスルホン酸クロリド(2mol)をゆっくり加え、さらに室温で6時間攪拌した。反応液を氷水2Lに注ぎ、有機層を分離した。有機層は水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去して3−エチル−3−(p−トルエンスルホニルオキシメチル)オキセタンを得た。
その後、丸底フラスコに、上記で得た3−エチル−3−(p−トルエンスルホニルオキシメチル)オキセタン(12mmol)及び4−ヨードフェノール(10mmol)、ジメチルアセトアミド(10mL)を入れた。ここに水酸化カリウム(12mmol)を加え、90℃で6時間加熱攪拌した。冷却後、生じた無機塩をろ別し、有機層に酢酸エチルを加え、1%酢酸、水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去し、カラムクロマトグラフィーで精製して架橋性モノマーBを得た。
(架橋性ポリマー合成例2)
丸底フラスコに、2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン(0.41mmol)、4,4’−ジブロモ−4’’−n−ブチルトリフェニルアミン(0.4mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.004mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(10.6mmol)、Aliquat336(0.4mmol)及びトルエン(7ml)を入れ、窒素雰囲気下、80℃で48時間撹拌した。
ここに上記で得た架橋性モノマーB(0.08mmol)を加え、さらに80℃で12時間撹拌した。反応溶液をメタノール/水混合溶媒(9:1)に注ぎ、析出したポリマーをろ別した。再沈殿を2回繰り返し行って精製し、下記の構造を有する架橋性ポリマーBを得た。得られたポリマーの分子量はポリスチレン換算で8300であった。
(正孔輸送ポリマー合成例)
丸底フラスコに、2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−9,9−ジオクチルフルオレン(0.4mmol)、4,4’−ジブロモ−4’’−n−ブチルトリフェニルアミン(0.4mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.004mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(10.6mmol)、Aliquat336(0.4mmol)及びトルエン(7ml)を入れ、窒素雰囲気下、80℃で48時間撹拌した。
反応溶液をメタノール/水混合溶媒(9:1)に注ぎ、析出したポリマーをろ別した。再沈殿を2回繰り返し行って精製し、正孔輸送ポリマーAを得た。得られたポリマーの分子量はポリスチレン換算で60,216であった。
(発光ポリマー合成例)
丸底フラスコに、4,4’−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−4’’−n−ブチルトリフェニルアミン(0.4mmol)、4,4’−ジブロモ−トリフェニルアミン(0.08mmol)、4,7−ジブロモ−2,1,3−ベンゾチアジアゾール(0.32mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.004mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(10.6mmol)、Aliquat336(0.4mmol)及びトルエン(7ml)を入れ、窒素雰囲気下、80℃で48時間撹拌した。
反応溶液をメタノール/水混合溶媒(9:1)に注ぎ、析出したポリマーをろ別した。再沈殿を2回繰り返し行って精製し、黄色発光ポリマーを得た。
<有機EL素子の作製>
(実施例1)
ITO(Indium Tin Oxide)を1.6mm幅にパターンニングしたガラス基板上に、PEDOT:PSS分散液(シュタルク・ヴィテック社製、CH8000―LVW233)を4000min−1でスピン塗布し、ホットプレート上で空気中200℃/10分加熱乾燥して正孔注入層(40nm)を形成した。以後の実験は乾燥窒素環境下で行った。
ついで、正孔注入層上に上記で得た正孔輸送ポリマーA(25mg)、下記一般式(11)で表されるオキセタン基を有する化合物(25mg)、光開始剤(RHODORSIL社製、PI−2074、0.5mg)及びトルエン(29ml)を混合した塗布溶液を、3000min−1でスピンコートし、メタルハライドランプで光照射し(照射量1J/cm)、ホットプレート上で180℃、60分間加熱して正孔輸送層(20nm)を形成した。
次いで、上記正孔輸送層上に黄色発光ポリマーのトルエン溶液(1.5wt%)を3000min−1でスピンコートし、ホットプレート上で80℃、5分間加熱し、発光層(膜厚100nm)を形成した。なお、正孔輸送層と発光層は互いに溶解することなく積層することができた。
さらに、上記で得られたガラス基板を真空蒸着機中に移し、上記発光層上にBa(膜厚3nm)、Al(膜厚100nm)の順に蒸着させ、電極を形成した。
上記電極形成後、大気開放することなく、乾燥窒素環境中に基板を移動し、0.7mmの無アルカリガラスに0.4mmのザグリを入れた封止ガラスとITO基板を、光硬化性エポキシ樹脂を用いて貼り合わせることにより封止を行い、多層構造の高分子型有機EL素子を作製した。以後の実験は大気中、室温(25℃)で行った。
この有機EL素子のITOを正極、Alを陰極として電圧を印加したところ、約5Vで黄色発光が観測され、最高輝度5000cd/m、輝度3000cd/mにおける電流効率は1.65cd/Aであった。なお、電流電圧特性はヒューレットパッカード社製の微小電流計4140Bで測定し、発光輝度はトプコン社製SR−3で測定した。
また、寿命特性として、0.5mAの定電流を印加しながらトプコン社製BM−7で輝度を測定し、輝度が初期輝度(100cd/m)から半減する時間を測定したところ、100時間であった。
(比較例1)
正孔輸送層を形成しなかった以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。この有機EL素子について、実施例1と同様の評価を行ったところ、5Vで黄色発光が観測され、最高輝度3000cd/m、輝度3000cd/mにおける電流効率は1.21cd/Aであり、実施例1の方が約1.4倍高効率であった。また、寿命は14時間であり、実施例1の方が7倍長寿命であった。
(比較例2)
文献(熊木大介、廣瀬健吾、小池信明、栗山晃、時任静士、有機EL討論会(2005年)第1回例会予稿集、P27)を参考に、下記一般式(12)で表されるオキセタン基を有する化合物(25mg)、光開始剤(RHODORSIL社製、PI−2074、0.25mg)およびTHF(28ml)を混合した塗布溶液を用いて公知の正孔輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を作製した。
この有機EL素子について、実施例1と同様の評価を行ったところ、約7Vで黄色発光が観測され、最高輝度は780cd/mであった。また、寿命は1時間であり、実施例1の方が100倍長寿命であった。
(実施例2)
ITOを1.6mm幅にパターンニングしたガラス基板上に、実施例1において正孔輸送層を形成するのに用いた塗布溶液を、3000rpmでスピン塗布し、メタルハライドランプで光照射し、(照射量1J/cm)、ホットプレート上で180℃、60分間加熱して、正孔注入層(40nm)を形成した。以後の実験は乾燥窒素環境下で行った。
ついで、上記正孔注入層上に、実施例1と同様にして、黄色発光ポリマーからなる発光層、Ba/Al電極を形成し、封止を行うことで、多層構造の高分子型有機EL素子を作製した。なお、正孔注入層と発光層は互いに溶解することなく積層することができた。
この有機EL素子について、実施例1と同様の評価を行ったところ、約6Vで黄色発光が観測され、最高輝度8300cd/m、輝度3000cd/mにおける電流効率は2.11cd/Aであり、PEDOT:PSSを正孔注入層に用いた比較例1よりも、1.7倍高効率であった。また、寿命は150時間であり、比較例1よりも10.7倍長寿命であった。
(比較例3)
実施例1と同様にして正孔注入層を形成後、正孔輸送ポリマーAのトルエン溶液(0.5重量パーセント)を3000rpm−1でスピンコートし、ホットプレート上で80℃、5分間加熱し、正孔輸送層(40nm)を形成した。その後、実施例1と同様にして発光層、電極の形成、封止を行い、有機EL素子を作製した。この有機EL素子について、実施例1と同様の評価を行ったところ、5Vで黄色発光が観測され、最高輝度は3200cd/m、輝度3000cd/mにおける電流効率は1.25cd/A、寿命は15時間であった。なお、発光層のスピンコート時に正孔輸送層が溶出してしまったため、比較例2と大きな差は見られなかった。
1 発光層
2 陽極
3 正孔注入層
4 陰極
5 電子注入層
6 正孔輸送層
7 電子輸送層
8 基板

Claims (7)

  1. エポキシ基もしくはオキセタン基を有する化合物、および下記一般式(1)で示すポリマーを含む、有機エレクトロニクス用材料。
    (式中、Ar及びArは、各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基またはトリフェニルアミン誘導体を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1である。)
  2. 前記ポリマーとして、下記一般式(2)で示す架橋性ポリマーを含む、請求項1に記載の有機エレクトロニクス用材料。
    (式中、Ar、ArおよびArは各々独立にアリーレン基もしくはヘテロアリーレン基、トリフェニルアミン誘導体を表し、Zは単結合、酸素原子、エステル基、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、オキシアリーレン基、ヘテロアリーレン基を表し、Eは置換されていてもよいエポキシ基もしくはオキセタン基を表し、lおよびmは各々独立に0以上の整数を表し、l+m≧1であり、nは1以上の整数を表す。)
  3. 光開始剤をさらに含む、請求項1または2に記載の有機エレクトロニクス用材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を用いて作製された有機エレクトロニクス素子。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を用いて作製された有機エレクトロルミネセンス素子。
  6. 少なくとも陽極、発光層および陰極を積層してなる有機エレクトロルミネセンス素子であって、請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を含む層を前記陽極と前記発光層との間に有する有機エレクトロルミネセンス素子。
  7. 少なくとも陽極、正孔注入層、発光層および陰極を積層してなる有機エレクトロルミネセンス素子であって、請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロニクス用材料を含む層を正孔注入層と発光層との間に有する有機エレクトロルミネセンス素子。
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