JP2013062347A - プラズマ光源とプラズマ光発生方法 - Google Patents

プラズマ光源とプラズマ光発生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同軸状電極内に発生する面状放電(電流シート)の密度を高め、かつ同軸状電極内の周方向に均一な面状放電を生成することができるプラズマ光源とプラズマ光発生方法を提供する。
【解決手段】1対の同軸状電極10の中心電極12とガイド電極14との間に、中心電極とガイド電極間の浮遊容量Csより大きい静電容量C2を有する補助コンデンサ18をそれぞれ備え、補助コンデンサ18により中心電極とガイド電極間の電圧を放電電圧より短い周期で変動させて、擬似的に高周波の面状放電2を発生させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、EUV放射のためのプラズマ光源とプラズマ光発生方法に関する。
次世代半導体の微細加工のために極端紫外光源を用いるリソグラフィが期待されている。リソグラフィとは回路パターンの描かれたマスクを通して光やビームをシリコン基盤上に縮小投影し、レジスト材料を感光させることで電子回路を形成する技術である。光リソグラフィで形成される回路の最小加工寸法は基本的には光源の波長に依存している。従って、次世代の半導体開発には光源の短波長化が必須であり、この光源開発に向けた研究が進められている。
次世代リソグラフィ光源として最も有力視されているのが、極端紫外(EUV:Extreme Ultra Violet)光源であり、およそ1〜100nmの波長領域の光を意味する。以下、この領域の光をプラズマ光又は単にEUVと呼ぶ。
プラズマ光(EUV)はあらゆる物質に対し吸収率が高く、レンズ等の透過型光学系を利用することができないので、反射型光学系を用いることになる。またこの領域の光学系は非常に開発が困難で、限られた波長にしか反射特性を示さない。
現在、13.5nmに感度を有するMo/Si多層膜反射鏡が開発されており、この波長の光と反射鏡を組み合わせたリソグラフィ技術が開発されれば30nm以下の加工寸法を実現できると予測されている。さらなる微細加工技術の実現のために、波長13.5nmのリソグラフィ光源の開発が急務であり、高エネルギ密度プラズマからの輻射光が注目されている。
光源プラズマ生成はレーザー照射(LPP:Laser Produced Plasma)方式と、パルスパワー技術によって駆動されるガス放電(DPP:Discharge Produced Plasma)方式とに大別できる。DPPは、投入した電力が直接プラズマエネルギに変換されるので、LPPに比べて変換効率で優位であるうえに、装置が小型で低コストという利点がある。
ガス放電(DPP)方式の光源プラズマ生成手段として、特許文献1〜3が既に開示されている。
特開2010−147231号、「プラズマ光源とプラズマ光発生方法」 特開2011−54729号、「プラズマ光源」 特開2011−54730号、「プラズマ光源」
特許文献1〜3に開示されたプラズマ光源は、1対の対向する同軸状電極間でプラズマを封じ込める構造のものであり、2つの同軸状電極から進展する面状放電(電流シート)を、同軸状電極間の中央部で衝突させ、かつ電流路の繋ぎ変えにより、プラズマの封じ込めを行うものである。
しかし、かかるプラズマ光源を実際に製作し試験した結果、同軸状電極内に発生する面状放電(電流シート)の密度が低く、かつその発生箇所が周方向の一部に偏在する問題点があった。
そのため、面状放電の安定性、再現性が低く、同軸状電極内の周方向に均一な面状放電が生成できず、その結果、プラズマ光源の出力、安定性、信頼性に問題があった。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案したものである。すなわち、本発明の目的は、同軸状電極内に発生する面状放電(電流シート)の密度を高め、かつ同軸状電極内の周方向に均一な面状放電を生成することができるプラズマ光源とプラズマ光発生方法を提供することにある。
本発明によれば、対向配置された1対の同軸状電極と、該同軸状電極内にプラズマ媒体を供給しかつプラズマ発生に適した温度及び圧力に保持する放電環境保持装置と、を備え、
前記同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極を一定の間隔を隔てて囲む管状のガイド電極と、中心電極とガイド電極の末端部間に位置しその間を絶縁するリング状の絶縁体とからなり、
前記中心電極は、前記軸線上に位置し、かつそれぞれの先端部が互いに間隔を隔てて対向しており、
さらに、前記1対の中心電極の末端部に極性を反転させた放電電圧を印加して、中心電極とガイド電極の間にそれぞれ面状放電を発生させ、該面状放電により1対の中心電極間の中間位置に単一のプラズマを形成し、次いで前記面状放電を1対の中心電極間の管状放電に繋ぎ変えて前記プラズマを封じ込めるプラズマ封じ込み磁場を形成するプラズマ制御装置を備えるプラズマ光源であって、
前記1対の同軸状電極の中心電極とガイド電極との間に、前記中心電極とガイド電極間の浮遊容量より大きい静電容量を有する補助コンデンサをそれぞれ備える、ことを特徴とするプラズマ光源が提供される。
また本発明によれば、対向配置された1対の同軸状電極と、該同軸状電極内にプラズマ媒体を供給しかつプラズマ発生に適した温度及び圧力に保持する放電環境保持装置と、を備え、
前記同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極を一定の間隔を隔てて囲む管状のガイド電極と、中心電極とガイド電極の末端部間に位置しその間を絶縁するリング状の絶縁体とからなり、
前記中心電極を、前記軸線上に位置し、かつそれぞれの先端部を互いに間隔を隔てて対向させ、
前記1対の中心電極の末端部に極性を反転させた放電電圧を印加して、中心電極とガイド電極の間にそれぞれ面状放電を発生させ、該面状放電により1対の中心電極間の中間位置に単一のプラズマを形成し、次いで前記面状放電を1対の中心電極間の管状放電に繋ぎ変えて前記プラズマを封じ込めるプラズマ封じ込み磁場を形成するプラズマ光発生方法であって、
前記1対の同軸状電極の中心電極とガイド電極との間に、前記中心電極とガイド電極間の浮遊容量より大きい静電容量を有する補助コンデンサをそれぞれ備え、
該補助コンデンサにより中心電極とガイド電極間の電圧を前記放電電圧より短い周期で変動させて、擬似的に高周波の面状放電を発生させる、ことを特徴とするプラズマ光発生方法が提供される。
上記本発明の装置及び方法によれば、1対の同軸状電極の中心電極とガイド電極との間に、中心電極とガイド電極間の浮遊容量より大きい静電容量を有する補助コンデンサをそれぞれ備えるので、中心電極とガイド電極間の静電容量が増大してその間の蓄積エネルギが増大し、同軸状電極内に発生する面状放電(電流シート)の密度を高めることができる。
また、補助コンデンサの放電時定数は、放電電圧の放電時定数より短いので、補助コンデンサから放出されたエネルギは、第1周期では完全に吸収されず、残りのエネルギが補助コンデンサに反転充電されるので、中心電極とガイド電極間の電圧を放電電圧より短い周期で変動させて、擬似的に高周波の面状放電を発生させることができ、その結果、同軸状電極内の周方向に均一な面状放電を生成することができる。
本発明によるプラズマ光源の実施形態図である。 従来例における放電電圧と放電電流の実施例である。 本発明による放電電圧と放電電流の実施例である。
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明によるプラズマ光源の実施形態図である。
この図において、本発明のプラズマ光源は、1対の同軸状電極10及び放電環境保持装置20を備える。
1対の同軸状電極10は、対称面1を中心として対向配置されている。
各同軸状電極10は、棒状の中心電極12、管状のガイド電極14及びリング状の絶縁体16からなる。
棒状の中心電極12は、単一の軸線Z−Z上に延びる導電性の電極である。中心電極12は、軸線Z−Zに対して線対称の外周面を有する。
管状のガイド電極14は、軸線Z−Zに対して回転対称に構成されることが望ましく、中心電極12を一定の間隔を隔てて囲み、その間にプラズマ媒体を保有するようになっている。
プラズマ媒体は、Xe,Sn,Li等のガスであることが好ましい。
また、ガイド電極14の形状は回転対称に限られず、例えば長方形でもよい。
リング状の絶縁体16は、中心電極12とガイド電極14の末端部間に位置する中空円筒形状の電気的絶縁体であり、中心電極12とガイド電極14の末端部間を電気的に絶縁する。
なお、絶縁体16は、本実施形態では、軸線Z−Zに対して回転対称であるが、本発明はこの形状に限定されず、ガイド電極14が長方形のときは絶縁体16も長方形でもよい。
上述した1対の同軸状電極10の各中心電極12は、同一の軸線Z−Z上に位置し、かつそれぞれの先端部が互いに間隔を隔てて対向している。
放電環境保持装置20は、同軸状電極10内にプラズマ媒体を供給し、かつプラズマ発生に適した温度及び圧力に同軸状電極10を保持する。プラズマ発生に適した温度は、例えば0〜300℃であり、プラズマ発生に適した圧力は、例えば1〜10×10−6torrの真空度である。
放電環境保持装置20は、例えば、真空チャンバー22、排気装置24、ガス供給系、温度調節器、及びプラズマ媒体供給装置により構成することができる。なお、真空チャンバーと排気装置は必須であるが、ガス供給系、温度調節器、及びプラズマ媒体供給装置は必須ではない。
図1において、本発明のプラズマ光源は、さらにプラズマ制御装置30を備える。
プラズマ制御装置30は、1対の中心電極12の末端部に極性を反転させた放電電圧を印加して、中心電極12とガイド電極14の間にそれぞれ面状放電2を発生させ、面状放電2により1対の中心電極12間の中間位置に単一のプラズマ3を形成し、次いで面状放電2を1対の中心電極12間の管状放電4(図1参照)に繋ぎ変えてプラズマ3を封じ込める磁場を形成する機能を有する。
プラズマ3を形成する「中間位置」は、対称面1上に限定されず、中心電極12先端の中点以外の位置であってもよい。
図1において、プラズマ制御装置30は、正電圧源34、負電圧源36及びタイミング制御装置40を有する。
正電圧源34は、放電用コンデンサ37bにエネルギを蓄積し、蓄積したエネルギを一方(図で左側)の中心電極12に接地電圧(0V)より高い正の放電電圧で供給する。
負電圧源36は、放電用コンデンサ37bにエネルギを蓄積し、蓄積したエネルギを他方(図で右側)の中心電極12に接地電圧(0V)より低い負の放電電圧で供給する。
タイミング制御装置40は、正電圧源34と負電圧源36の印加タイミングを制御する。
図1において、正電圧源34と負電圧源36は、それぞれ高電圧蓄電装置37とトリガスイッチ38とを有する。
高電圧蓄電装置37は、それぞれ高電圧電源37aと放電用コンデンサ37bを有し、放電用コンデンサ37bに所定の高電圧を充電する。所定の高電圧(充電電圧)は、好ましくは10〜15kVの正電圧又は負電圧である。
トリガスイッチ38は、高電圧パルス発生器38a及びギャップスイッチ38bからなり、高電圧パルス発生器38aから高電圧パルスを出力し、ギャップスイッチ38bを作動させるようになっている。また、この例では、抵抗R1,R2を有し、ギャップスイッチ38bを保護している。
タイミング制御装置40は、高電圧パルス発生器38aにそれぞれパルス信号を出力し、このパルス信号により高電圧パルス発生器38aを作動させて、ギャップスイッチ38bを作動させる。
このギャップスイッチ38bの作動により、ギャップスイッチ38bが短絡し、放電用コンデンサ37bに充電された高電圧がそれぞれの同軸状電極12に印加される。
図1において、1対のガイド電極14は、それぞれ接地(アース)されている。
また、正電圧源34の放電用コンデンサ37bの一端が接地(アース)され、他端はガイド電極14より高い正(+)の高電圧に印加される。
また、負電圧源36の放電用コンデンサ37bの一端が接地(アース)され、他端はガイド電極14より低い負(−)の高電圧に印加される。
正電圧源34と負電圧源36の高電圧は、好ましくは10〜15kVの正電圧又は負電圧である。
さらに、タイミング制御装置40は、それぞれの高電圧パルス発生器38aに出力するパルス信号の時間差を設定するタイマー(図示せず)を備え、それぞれの同軸状電極10に放電電圧を印加するタイミングを制御できるようになっている。
図1において、トリガスイッチ38と中心電極12の間には、図示しない残留抵抗Rと浮遊インダクタンスLが存在する。上述した電圧印加時の電流波形は、上述した印加電圧V、浮遊インダクタンスL、放電用コンデンサ37bの静電容量C1、及び抵抗R1,R2及び残留抵抗Rによって決定される。
本発明において、電圧印加時の電流波形は、周期Tのサイン波であり、その4分の1周期(T/4)は、0.5〜3μsであることが好ましく、1〜2μsであることが特に好ましい。
この電圧印加時の放電電流のピーク(T/4)は、面状放電2(電流シート)の同軸状電極10の出口到達時点、同軸状電極10から進展する2つの面状放電2(電流シート)が衝突する衝突タイミング、又はその中間時点に合わせて調整できるようになっている。
図1において、本発明のプラズマ光源はさらに、1対の同軸状電極10の中心電極12とガイド電極14との間に、補助コンデンサ18をそれぞれ備える。
補助コンデンサ18の両端は、それぞれ中心電極12とガイド電極14に直結されており、その自己インダクタンス成分を低く抑えるために、中心電極12とガイド電極14に近接させて設けることが好ましい。
上述した放電用コンデンサ37bの静電容量C1は、例えば0.5〜2μF(後述する実施例では0.8μF)であり、中心電極12とガイド電極14間の浮遊容量Csは、同軸状電極10の構造と大きさにより変化するが5〜20pFの範囲にある。
従って、浮遊容量Csは、放電用コンデンサ37bの静電容量C1の10分の1のオーダである。
補助コンデンサ18の静電容量C2は、好ましくは、放電用コンデンサ37bの静電容量C1より2桁以上小さく、かつ中心電極12とガイド電極14間の浮遊容量Csより2桁以上大きい静電容量を有する。
例えば補助コンデンサ18の静電容量C2は、0.5〜2nF(後述する実施例では0.5nF)であり、放電用コンデンサ37bの静電容量C1の1000分の1のオーダであり、浮遊容量Csの100倍のオーダである。
図2は、従来例における放電電圧と放電電流の実施例である。この例は、図1において、補助コンデンサ18がない場合を示している。
またこの図は、負電圧源36による同軸状電極10(図1の右側)における中心電極12とガイド電極14間の放電電圧(負極電圧)と放電電流(負極電流)を示している。
この図において、横軸は時間(μs)、縦軸(左側)は負極電流(kA)、縦軸(右側)は負極電圧(kV)である。また、図中の実線は負極電流、破線は負極電圧を示している。
図1において、タイミング制御装置40により高電圧パルス発生器38aを作動させると、ギャップスイッチ38bが短絡する。
図2におけるパルス信号の出力(0μs)からギャップスイッチ38bの短絡までの時間は、およそ1μsである。
図1において、ギャップスイッチ38bが短絡すると、放電用コンデンサ37bに充電された高電圧がそれぞれの同軸状電極12に印加される。
上述したように、電圧印加時の電流波形は、印加電圧V、浮遊インダクタンスL、放電用コンデンサ37bの静電容量C1、及び抵抗R1,R2及び残留抵抗Rによって決定されており、図2における電圧印加時の電流波形(負極電流)は、周期Tのサイン波であり、その4分の1周期(T/4)は、およそ1μsである。
一方、中心電極12とガイド電極14間の浮遊容量Csは、上述したように5〜20pFの範囲にあり、放電用コンデンサ37bの静電容量C1の10分の1のオーダであり、非常に小さい値である。
そのため、浮遊容量Csの時定数は主回路の時定数より、10分の1のオーダで、非常に短く、同軸状電極10内における面状放電2(電流シート)は、高電圧印加の直後に発生する。
従って、面状放電2(電流シート)の発生時における投入エネルギは、高電圧印加の直後の浮遊容量Csに蓄積されたエネルギ(Cs×Vb)だけであり、生成プラズマ量が限定され、発光出力が小さかった。
また、従来例では、浮遊容量Csの時定数が非常に短いため、中心電極12とガイド電極14間の電流及び電圧は、放電用コンデンサ37bの電流及び電圧に追従する。
従って図2からも明らかなように、高電圧の印加直後に発生する放電電圧及び放電電流の変動は少なく、面状放電2の発生時の電極間印加電圧はDC(直流)に等しく、放電が局在化する。
そのため、同軸状電極10内の周方向に均一な面状放電2の生成が困難で、その後の面状放電2の加速、プラズマの封じ込めの過程に乱れが生じ、良好な発光状態が得られなかった。
図3は、本発明による放電電圧と放電電流の実施例である。この例は、図1における補助コンデンサ18の静電容量C2が0.5nFの場合を示している。
またこの図は、負電圧源36による同軸状電極10(図1の右側)における中心電極12とガイド電極14間の放電電圧(負極電圧)と放電電流(負極電流)を示している。
この図において、横軸は時間(μs)、縦軸(左側)は負極電流(kA)、縦軸(右側)は負極電圧(kV)である。また、図中の実線は負極電流、破線は負極電圧を示している。
図1において、ギャップスイッチ38bが短絡すると、放電用コンデンサ37bに充電された高電圧がそれぞれの同軸状電極12に印加される。
図3におけるパルス信号の出力(0μs)からギャップスイッチ38bの短絡までの時間は、この例ではおよそ1.5μsである。
図1において、ギャップスイッチ38bが短絡すると、放電用コンデンサ37bに充電された高電圧がそれぞれの同軸状電極12に印加される。
図3における電圧印加時の電流波形(負極電流)は、周期Tのサイン波であり、その4分の1周期(T/4)は、およそ1μsである。
上述したように中心電極12とガイド電極14間の浮遊容量Csは、5〜20pFの範囲にあり、放電用コンデンサ37bの静電容量C1の10分の1のオーダであり、非常に小さい値である。
しかし本発明では、同軸状電極10の中心電極12とガイド電極14との間に補助コンデンサ18を備えており、補助コンデンサ18の静電容量C2は、この例では0.5nFであり、浮遊容量Csより100倍以上大きい。
従って、面状放電2(電流シート)の発生時における投入エネルギは、高電圧印加の直後の浮遊容量Csと補助コンデンサ18に蓄積されたエネルギ((Cs+C2)×Vb)となり、従来と比較して生成されるプラズマ量が100倍以上大きくなる。
また、本発明では、補助コンデンサ18の放電時定数は、放電用コンデンサ37bの1000分の1のオーダであるが、浮遊容量Csの100倍のオーダである。
従って、補助コンデンサ18からの放電は、浮遊容量Csからの放電よりは遅く、放電用コンデンサ37bからの放電よりは遅い。
そのため、図3からも明らかなように、補助コンデンサ18から放出されたエネルギは、第1周期では完全に吸収されず、残りのエネルギが補助コンデンサ18に反転充電されるので、中心電極12とガイド電極14間の電圧を放電電圧より短い周期で変動させて、擬似的に高周波の面状放電2を発生させることができ、その結果、同軸状電極10内の周方向に均一な面状放電2を生成することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 対称面、2 面状放電、3 プラズマ、
10 同軸状電極、12 中心電極、14 ガイド電極、16 絶縁体、
18 補助コンデンサ、
20 放電環境保持装置、22 真空チャンバー、24 排気装置、
30 プラズマ制御装置、34 正電圧源、36 負電圧源、
37 高電圧蓄電装置、37a 高電圧電源、37b 放電用コンデンサ、
38 トリガスイッチ、38a 高電圧パルス発生器、
38b ギャップスイッチ、40 タイミング制御装置

Claims (4)

  1. 対向配置された1対の同軸状電極と、該同軸状電極内にプラズマ媒体を供給しかつプラズマ発生に適した温度及び圧力に保持する放電環境保持装置と、を備え、
    前記同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極を一定の間隔を隔てて囲む管状のガイド電極と、中心電極とガイド電極の末端部間に位置しその間を絶縁するリング状の絶縁体とからなり、
    前記中心電極は、前記軸線上に位置し、かつそれぞれの先端部が互いに間隔を隔てて対向しており、
    さらに、前記1対の中心電極の末端部に極性を反転させた放電電圧を印加して、中心電極とガイド電極の間にそれぞれ面状放電を発生させ、該面状放電により1対の中心電極間の中間位置に単一のプラズマを形成し、次いで前記面状放電を1対の中心電極間の管状放電に繋ぎ変えて前記プラズマを封じ込めるプラズマ封じ込み磁場を形成するプラズマ制御装置を備えるプラズマ光源であって、
    前記1対の同軸状電極の中心電極とガイド電極との間に、前記中心電極とガイド電極間の浮遊容量より大きい静電容量を有する補助コンデンサをそれぞれ備える、ことを特徴とするプラズマ光源。
  2. 前記プラズマ制御装置は、
    放電用コンデンサにエネルギを蓄積し、蓄積したエネルギを一方の中心電極に接地電圧より高い正の放電電圧で印加する正電圧源と、
    放電用コンデンサにエネルギを蓄積し、蓄積したエネルギを他方の中心電極に接地電圧より低い負の放電電圧で印加する負電圧源と、
    前記正電圧源と負電圧源の印加タイミングを制御するタイミング制御装置と、を有しており、
    前記補助コンデンサは、前記放電用コンデンサより小さい静電容量を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ光源。
  3. 前記補助コンデンサの放電時定数は、前記放電用コンデンサより短い、ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ光源。
  4. 対向配置された1対の同軸状電極と、該同軸状電極内にプラズマ媒体を供給しかつプラズマ発生に適した温度及び圧力に保持する放電環境保持装置と、を備え、
    前記同軸状電極は、単一の軸線上に延びる棒状の中心電極と、該中心電極を一定の間隔を隔てて囲む管状のガイド電極と、中心電極とガイド電極の末端部間に位置しその間を絶縁するリング状の絶縁体とからなり、
    前記中心電極を、前記軸線上に位置し、かつそれぞれの先端部を互いに間隔を隔てて対向させ、
    前記1対の中心電極の末端部に極性を反転させた放電電圧を印加して、中心電極とガイド電極の間にそれぞれ面状放電を発生させ、該面状放電により1対の中心電極間の中間位置に単一のプラズマを形成し、次いで前記面状放電を1対の中心電極間の管状放電に繋ぎ変えて前記プラズマを封じ込めるプラズマ封じ込み磁場を形成するプラズマ光発生方法であって、
    前記1対の同軸状電極の中心電極とガイド電極との間に、前記中心電極とガイド電極間の浮遊容量より大きい静電容量を有する補助コンデンサをそれぞれ備え、
    該補助コンデンサにより中心電極とガイド電極間の電圧を前記放電電圧より短い周期で変動させて、擬似的に高周波の面状放電を発生させる、ことを特徴とするプラズマ光発生方法。

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