JP2013062180A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍋の位置を精度よく検知することのできる誘導加熱調理器を得る。
【解決手段】複数の温度センサ20の少なくとも1つは、加熱口の中心からの距離が他の温度センサ20と異なるように配置され、制御部13は、複数の温度センサ20による検出値と、温度センサ20と加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数とに基づいて、被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断するものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、誘導加熱調理器に関する。
従来の誘導加熱調理器として、「平面状に捲回された中央コイルと、前記中央コイルの周辺に配設された複数の周辺コイルと、前記中央コイルおよび前記周辺コイルのそれぞれに独立して高周波電流を供給する複数の電源回路部と、被加熱体が前記中央コイルおよび前記各周辺コイルの上方に載置されている状態を検出する検知手段と、前記検知手段が検出する前記被加熱体の載置状態に応じて、前記中央コイルおよび前記周辺コイルのそれぞれに選択的に高周波電流が供給されるように前記電源回路部を制御する駆動制御部とを備えた」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
WO2010/101202号公報(第3頁〜第7頁、図3)
上記特許文献1に記載の誘導加熱調理器によれば、様々な大きさや形状を有する鍋を使用でき、また、鍋が加熱口の中央から外れて配置された場合であっても効率よく加熱できる。このように、使用する鍋の形、大きさや鍋配置の自由度を高めつつ、効率よく加熱するという特徴をさらに生かすためには、鍋の温度や鍋の位置をより精度よく検知することが求められる。上記特許文献1においては、複数の加熱コイル(中央コイル、複数の周辺コイル)のインピーダンスの変化を検出して鍋等の被加熱物が載置されている加熱コイルを検知することが記載されているが、被加熱物の材質によっては誤判定が生じる可能性もある。このため、被加熱物の載置位置(鍋ずれ)をより精度よく検知することが望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、被加熱物の位置を精度よく検知することのできる誘導加熱調理器を得るものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物が載置される天板と、前記天板に形成され、前記被加熱物の載置位置を示す加熱口と、前記加熱口に対応して前記天板の下方に配置され、複数の加熱コイルから構成される加熱コイル群と、前記複数の加熱コイルのそれぞれに、高周波電流を供給する駆動部と、前記加熱口に対応して前記天板の下方に設けられた複数の温度検知装置と、前記複数の温度検知装置の検出値の差異に基づいて、前記加熱口における前記被加熱物の載置位置を判断する載置位置検知部と、前記載置位置検知部により検知された前記被加熱物の載置位置に基づいて、前記複数の加熱コイルに供給する高周波電流を可変するよう前記駆動部を制御する制御部とを備え、前記複数の温度検知装置の少なくとも1つは、前記加熱口の中心からの距離が他の温度検知装置と異なるように配置され、前記載置位置検知部は、前記複数の温度検知装置による検出値と、前記温度検知装置と前記加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数とに基づいて、前記被加熱物が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断するものである。
本発明は、複数の温度検知装置による検出値と、温度検知装置と加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数とに基づいて、被加熱物が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断する。このため、鍋の位置を精度よく検知することができる。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す上面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の主要部の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の鍋ずれの判断処理を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の鍋ずれの判断処理を説明する図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る被加熱物の載置位置と加熱コイルの駆動状態を説明する図である。 実施の形態1に係る被加熱物の載置位置と加熱コイルの駆動状態を説明する図である。 実施の形態1に係る被加熱物の載置位置と加熱コイルの駆動状態を説明する図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る温度センサ位置と重み付け動作を説明する図である。 実施の形態4に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。 実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。 実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの他の配置を説明する図である。
実施の形態1.
本実施の形態1では、厨房家具に形成された設置口に設置されるいわゆるビルトイン型の誘導加熱調理器に本発明を適用した場合を例に説明する。
(全体構成)
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す上面図である。
図2は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器を示す分解斜視図である。
なお、図1、図2及び後述の各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
図1、図2に示すように、誘導加熱調理器は、本体1と、本体1の上に設けられ、鍋などの被加熱物9が載置される天板2とを備える。この誘導加熱調理器は、3つの加熱口を備え、各加熱口に対応して、第一加熱部3a、第二加熱部3b、第三加熱部3cという加熱部を備えており、それぞれの加熱口に対して被加熱物9を載置して加熱することができるものである。本実施の形態1では、本体1の手前側に左右に並べて第一加熱部3aと第二加熱部3bが設けられ、本体1の奥側ほぼ中央に第三加熱部3cが設けられている。
天板2は、全体が耐熱強化ガラスや結晶化ガラス等の赤外線を透過する材料で構成されており、本体1の上面開口外周との間にゴム製パッキンやシール材を介して水密状態に固定される。天板2には、第一加熱部3a、第二加熱部3b及び第三加熱部3cの加熱範囲(加熱口)に対応して、鍋の大まかな載置位置を示す円形の鍋位置表示が、塗料の塗布や印刷等により形成されている。
本体1の手前側には、第一加熱部3a、第二加熱部3b、及び第三加熱部3cで被加熱物9を加熱する際の火力や調理メニューを設定するための入力装置として、操作部8a、操作部8b、及び操作部8c(以下、操作部8と総称する場合がある)が設けられている。また、操作部8の近傍には、誘導加熱調理器の動作状態や操作部8からの入力・操作内容等を表示する表示部7a、表示部7b、表示部7c(以下、表示部7と総称する場合がある)が設けられている。
天板2の下方であって本体1の内部には、第一加熱部3a、第二加熱部3b、及び第三加熱部3cにそれぞれ対応した加熱手段を備えている。本実施の形態1では、第一加熱部3a、第二加熱部3b、及び第三加熱部3cの加熱手段は、複数の誘導加熱コイルで構成されている。なお、これらの加熱手段はいずれも同様の構成であるので、以降の説明では、第一加熱部3aの加熱手段(加熱コイル)を例に説明する。
本体1の内部には、第一加熱部3a、第二加熱部3b、及び第三加熱部3cの加熱手段である加熱コイルに高周波電流を供給する駆動回路10と、駆動回路10を含め誘導加熱調理器全体の動作を制御するための各種制御回路が実装された回路部11が設けられている。
本体1の上面後方には、本体1内部と連通し、本体1内部に冷却風を取り込むための吸気口17と、本体1内部に取り込んだ冷却風を排出するための排気口18とが設けられている。吸気口17から本体1内に吸引された空気は、本体1内部の駆動回路10や回路部11等の各種電気部品や加熱コイル等を冷却した後、排気口18から本体1の外部へと排気される。
なお、本実施の形態1では天板2の後方に通気孔を形成する例を示しているが、通気孔の形成位置はこれに限定されるものではなく、例えば、天板2の後方には通気孔を設けず、本体1の前面及び背面に通気孔を形成してもよい。
図3は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の主要部の機能ブロック図である。
第一加熱部3aの加熱手段は、加熱口のほぼ中央に配置された中央コイル4と、中央コイル4の周辺に配置された複数の周辺コイル5とを備える。中央コイル4と周辺コイル5の形状及び配置の例については後述する。中央コイル4と周辺コイル5は、コイル支持台(図示せず)によって保持されている。
なお、以降の説明において、中央コイル4と周辺コイル5を、「加熱コイル」と総称する場合がある。
なお、1つの加熱口に対応して設けられた中央コイル4および周辺コイル5は、本発明における「加熱コイル群」を構成する。
駆動回路10は、インバータ回路により構成され、中央コイル4と周辺コイル5に高周波電流を供給する。駆動回路10は、中央コイル4と複数の周辺コイル5のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、第一加熱部3aの加熱手段を構成する各加熱コイルは、それぞれに対応した駆動回路10によって独立して駆動される。図3では、各加熱コイルに対応した駆動回路10を、駆動回路a、b、cのように区別して記載している。
なお、駆動回路10は、本発明における「駆動部」に相当する。
駆動制御部12は、駆動回路10の動作を制御して被加熱物9への投入電力(出力)を制御する。駆動制御部12は、複数の駆動回路10を、個々に制御できるように構成されており、各加熱コイルに対して任意の駆動条件で高周波電流を流すことができる。
制御部13は、操作部8からの信号、負荷検知部14からの信号、及び温度センサ20の検出値等に基づいて駆動制御部12を制御する。また、制御部13は、報知部16を制御して使用者に対する報知を行う他、誘導加熱調理器全体の動作を制御する。
なお、本実施の形態1では、報知部16は、表示部7や、図示しないブザー、音声出力装置等により構成されているが、使用者に対して視覚的あるいは聴覚的に情報を報知できる装置であれば具体的構成は問わない。
また、制御部13は、後述するように、温度センサ20の検出値等に基づいて、被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断するものである。鍋ずれの判断動作については後述する。
なお、制御部13は、本発明の「載置位置検知部」に相当する。
温度センサ20は、接触式温度センサあるいは非接触式温度センサであり、天板2または天板2の上方に載置される被加熱物9の温度を検出するためのものである。温度センサ20が接触式温度センサである場合には、温度センサ20は、天板2の下面に接触するように配置され、天板2の温度を示す検知信号を出力する。温度センサ20が非接触式温度センサである場合には、温度センサ20は、天板2の上方に載置される被加熱物9からの熱放射を捉えることができるようにして天板2の下方に配置され、検知した熱放射量を示す検知信号を出力する。本実施の形態1では、第一加熱部3aに対して複数の温度センサ20が設けられており、以降の説明では、それぞれを温度センサ20a、20b...のように区別して表記する場合がある。温度センサ20の配置については後述する。
なお、温度センサ20は、本発明における「温度検知装置」に相当する。
温度検出部21は、温度センサ20と電気的に接続されており、温度センサ20からの検知信号に基づいて、天板2の温度または天板2の上に載置された被加熱物9の温度を検出する。温度検出部21は、検出した温度情報を制御部13に出力する。
負荷検知部14は、第一加熱部3aの加熱手段を構成する中央コイル4、及び複数の周辺コイル5の上方への、被加熱物9の載置状態を検知するものである。
なお、負荷検知部14は、本発明の「コイル負荷検知部」に相当する。
負荷検知部14の具体的構成としては、例えば、中央コイル4及び周辺コイル5のそれぞれに流れる電流量を検出するための電流検出回路を設けることができる。一般に、加熱コイルのインピーダンスは、加熱コイルの上方に載置された被加熱物9の有無、大きさ(面積)、及び材質に依存して変化し、これに伴って駆動回路10を構成するインバータ回路に流れる電流量も変化する。そこで、中央コイル4及び周辺コイル5に流れる電流量を検出することによって各加熱コイルのインピーダンス値を検出し、これによって各加熱コイル上への被加熱物9の載置状態を判別する。なお、負荷検知部14の具体的構成はこれに限定されるものではない。
負荷検知部14の検知結果は制御部13に出力される。制御部13は、負荷検知部14の検知結果に基づいて、被加熱物9が上方に載置された加熱コイルに対しては高周波電流を供給するよう駆動制御部12を制御し、被加熱物9が載置されていない加熱コイルに対しては高周波電流を抑制あるいは供給しないよう、駆動制御部12を制御する。
[加熱コイルの構成・温度センサ20の配置]
図4は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。
図4において、中央コイル4と周辺コイル5は、円形の平面形状を有し、絶縁被膜された任意の金属からなる導電線が円周方向に巻回されることにより構成されている。本実施の形態1では、中央コイル4の方が周辺コイル5よりも径が大きく、また、導電線の巻数も多いが、これに限定するものではない。
本実施の形態1では、6つの周辺コイル5(周辺コイル5a、5b、5c、5d、5e、5fと区別して称する場合がある)が設けられている。各周辺コイル5は、中央コイル4の外周側に、円形状に実質的に沿うようにしてほぼ等間隔で配置されている。なお、周辺コイル5の数や配置は、図示のものに限定されない。
複数の温度センサ20の少なくとも1つは、加熱口の中心からの距離が他の温度センサ20と異なるように配置されている。また、温度センサ20は、加熱口の中心部を中心とする円を等分する線上に配置されている。
図4の例では、中央コイル4の中心部を中心とする円を、奥行き方向(紙面上下方向)と幅方向(紙面左右方向)に4等分する線上に4つの温度センサ20a〜20dを配置している。また、温度センサ20a、20cは、中央コイル4と周辺コイル5との間に配置し、温度センサ20b、20dは、周辺コイル5の略中心に配置している。つまり、温度センサ20b、20dは、加熱口の中心からの距離が、温度センサ20a、20cより大きくなるように配置されている。
このような配置により、温度センサ20a〜20dは、加熱口の幅方向の相互間の距離Hが、加熱口の奥行き方向の相互間の距離Vより長くなるように配置されている。なお、温度センサ20の数および配置位置はこれに限定するものではない。
なお、本実施の形態1のように、独立して駆動可能な中央コイル4とその周辺に配置された複数の周辺コイル5とによって一つの加熱口の加熱手段を構成した場合、各加熱コイル同士は、なるべく近くに配置するのが望ましい。加熱コイル同士が離れすぎていると、例えば大型の被加熱物9であれば加熱ムラが生じる可能性があり、例えば小型の被加熱物9であれば載置位置によっては十分に加熱されない可能性があるためである。
また、複数の温度センサ20のうち少なくとも1つ以上は、なるべく加熱コイルの近くに配置するのが好ましい。温度センサ20と加熱コイルとが離れすぎていると、温度検出位置と加熱位置とが離れすぎることとなり、被加熱物の温度を精度よく検出することができないためである。
上述のように、複数の温度センサ20の少なくとも1つは、加熱口の中心からの距離が他の温度センサ20と異なるように配置されている。
温度センサ20の配置位置は、例えば加熱コイルの冷却構造(冷却ダクトやコイル支持台)などの本体内の構造物により、その配置位置に制約が生じることがあり、加熱口の中心からの距離を均等にすることができない場合がある。
また、楕円形や角形などの異形の被加熱物9に対応して温度検出を行うため、温度センサ20の数を増やすことなく、その配置位置によって異形の被加熱物9に対応した温度検知を行う場合もある。
このように配置された複数の温度センサ20を用いて鍋ずれを判断する場合、中心からのずれ量が同じであっても、そのずれ方向によって温度センサ20の検出値に違いが生じることがある。本実施の形態においては、加熱口の中心からの距離が異なる複数の温度センサ20を用いる場合であっても、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断するものである。
次に、上記のような温度センサ20の検出値等に基づいて、被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断する動作の概要について説明する。
[鍋ずれ判断]
図5〜図6は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の鍋ずれの判断処理を説明する図である。
図5は被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態(鍋ずれ状態)を示し、図6は被加熱物9が予め定められた領域に載置され、鍋ずれが発生していない状態を示している。
なお、本実施の形態においては、被加熱物9が少なくとも中央コイル4の全面を覆う位置に載置から外れた状態を鍋ずれ状態とする例を説明する。なお、鍋ずれ状態を判断する載置位置はこれに限るものではない。
また、各図面(a)では被加熱物9が奥行き方向(紙面上下方向)にずれて載置された状態を示し、各図面(b)では被加熱物9が幅方向(紙面左右方向)にずれて載置された状態を示している。
また、図面左側には加熱コイル及び被加熱物9の配置を示し、図面右側には加熱時間と各温度センサ20の検出温度の変化を概念的に示している。
以下の説明では、図5、図6に示す被加熱物9の載置位置で、当該被加熱物9が誘導加熱が開始された状態(加熱初期)、または加熱された高温の被加熱物9が図5、図6に示す位置に移動された状態(載置直後)であるものとする。なお、加熱動作の詳細は後述する。
図5(a)に示す載置状態においては、被加熱物9が加熱口の中心から手前側に外れた位置に載置され、温度センサ20cは被加熱物9によって覆われており、温度センサ20a、20b、20dは被加熱物9によって覆われていない状態である。
この場合、被加熱物9によって覆われている温度センサ20cの検出温度は、加熱時間の経過とともに上昇していく。これに対し、被加熱物9によって覆われていない温度センサ20a、20b、20dの検出温度は、天板2を介した伝熱によって上昇するものの、温度センサ20cの検出温度と比べると低い値となる。また、被加熱物9からの距離が離れている温度センサ20aの検出温度は、最も低い値となる。
図5(b)に示す載置状態においては、被加熱物9が加熱口の中心から左側に外れた位置に載置され、温度センサ20a、20b、20cは被加熱物9によって覆われており、温度センサ20dは被加熱物9によって覆われていない状態である。
この場合、被加熱物9によって覆われている温度センサ20a、20b、20cの検出温度は、加熱時間の経過とともに上昇し、ほぼ同様の値となる。
これに対し、被加熱物9によって覆われていない温度センサ20dの検出温度は、天板2を介した伝熱によって上昇するものの、温度センサ20a、20b、20cの検出温度と比べると低い値となる。
このように、被加熱物9と温度センサ20との位置関係によって温度センサ20の検出温度が異なることとなる。このため、各温度センサ20による温度検出値の最大値Tmaxと最小値Tminとの差分に基づいて、被加熱物9の鍋ずれ(鍋位置)を判断することができる。
次に、図6(a)に示す載置状態においては、被加熱物9が加熱口の中心から手前側の位置であって、中央コイル4の全面を覆う位置に載置されている。
この場合、被加熱物9によって温度センサ20cが覆われており、温度センサ20cの検出温度は加熱時間の経過とともに上昇していく。また、被加熱物9によって覆われていない温度センサ20a、20b、20dの検出温度は、温度センサ20cの検出温度よりは低いものの、被加熱物9との距離が近いために温度センサ20cの検出温度と近い値となる。
このように、各温度センサ20による温度検出値の最大値Tmaxと最小値Tminとの差分が小さいため、被加熱物9の鍋ずれが発生していないと判断することができる。
図6(b)に示す載置状態においては、被加熱物9が加熱口の中心から左側の位置であって、中央コイル4の全面を覆う位置に載置されている。
この場合、被加熱物9によって覆われている温度センサ20a、20b、20cの検出温度は、加熱時間の経過とともに上昇し、ほぼ同様の値となる。
これに対し、被加熱物9によって覆われていない温度センサ20dの検出温度は、温度センサ20a、20b、20cの検出温度と比べると低い値となる。
温度センサ20dは、加熱口の中心からの距離が温度センサ20aよりも大きいため、上述した図6(a)の載置状態における温度センサ20aの検出温度と比べると、温度センサ20dの検出温度は低い値となる。
このように、被加熱物9の鍋ずれが生じていない場合であっても、温度センサ20の位置によっては、温度検出値の最大値Tmaxと最小値Tminとの差分が大きくなる場合がある。
このようなことから、本実施の形態においては、温度センサ20と加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数を用いることで、温度センサ20の設置位置に関わらず、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断する。
[加熱動作]
次に、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱動作と、鍋ずれ判断の詳細について説明する。
図7は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。
使用者が、天板2上に被加熱物9を載置し、操作部8により所望の火力で調理を行うよう火力を設定し、加熱開始のスイッチ等を押下すると、制御部13は、操作部8から火力設定に関する情報と加熱開始指示の信号を受ける(S1)。
制御部13は、加熱開始指示の信号を受けると、負荷検知部14を用いて各加熱コイルの上方への被加熱物9の載置状態を検知する(S2)。具体的には、例えば、各加熱コイルに微弱電流(鍋判定電流)が流れるように駆動制御部12を制御し、駆動回路10によって各加熱コイルに高周波電流を供給する。そして、負荷検知部14により検知された各加熱コイルに流れる電流値に基づいて、それぞれの加熱コイル上への被加熱物9の載置状態を検出する。なお、以降の説明において、上方に被加熱物9が載置された加熱コイルを「負荷あり加熱コイル」、上方に被加熱物9が載置されていない加熱コイルを「負荷なし加熱コイル」と称する場合がある。
なお、加熱コイル上の一部に被加熱物9が載置されている状態を検出するようにしても良い。例えば、加熱コイルの上方のほぼ半分以上の範囲に被加熱物9が載置された場合には、その加熱コイル上への載置状態を検出し、加熱コイルの上方のほぼ半分未満の範囲に被加熱物9が載置された場合には、その加熱コイル上の一部の載置状態を検出する。なお、以降の説明において、加熱コイル上の一部に被加熱物9が載置された加熱コイルを「一部負荷あり加熱コイル」と称する場合がある。
加熱コイル上への被加熱物9の載置状態を検出した制御部13は、負荷あり加熱コイルに高周波電流が供給されるよう、駆動制御部12を制御する(S3)。このとき、制御部13は、操作部8にて設定された火力(投入電力)が得られるように、駆動制御部12を介して駆動回路10を制御する。この加熱制御においては、制御部13は、温度センサ20の検出温度に基づいて被加熱物9の温度を判断し、操作部8にて設定された加熱状態となるように駆動制御部12を制御する。
なお、一部負荷あり加熱コイルについても高周波電流が供給されるように、駆動制御部12を制御するようにしても良い。このとき、一部負荷あり加熱コイルに設定する火力(投入電力)は負荷あり加熱コイルよりも小さくするようにしても良い。
ここで、被加熱物9の載置位置と加熱コイルの駆動状態の具体例を図8〜図10により説明する。
図8〜図10は、実施の形態1に係る被加熱物の載置位置と加熱コイルの駆動状態を説明する図である。
図8に示すように、円形の被加熱物9が中央コイル4上と周辺コイル5a〜5f上の全面に載置された場合、制御部13は、負荷あり加熱コイルである中央コイル4及び周辺コイル5a〜5fの全てについて高周波電流が供給されるよう、駆動制御部12を制御する。
この加熱制御においては、制御部13は、温度センサ20a〜20dの各検出温度に基づいて被加熱物9の温度を判断し、操作部8にて設定された加熱状態となるように駆動制御部12を制御する。
図9に示すように、楕円形の被加熱物9が中央コイル4上と周辺コイル5b、5e上の全面に載置され、周辺コイル5a、5c、5d、5f上の一部に載置された場合、制御部13は、一部負荷あり加熱コイルである周辺コイル5a、5c、5d、5fについて中程度の火力を供給し、負荷あり加熱コイルである中央コイル4及び周辺コイル5b、5eについては一部負荷あり加熱コイルよりも大きい火力(大火力)を供給するよう、駆動制御部12を制御する。この加熱制御においては、制御部13は、温度センサ20a〜20dの各検出温度に基づいて被加熱物9の温度を判断し、操作部8にて設定された加熱状態となるように駆動制御部12を制御する。
なお、本実施の形態においては、温度センサ20b、20dを、加熱口の中心からの距離が温度センサ20a、20cより大きくなるように配置することで、加熱口の幅方向の相互間の距離Hが、加熱口の奥行き方向の相互間の距離Vより長くなるように配置されている。このため、楕円形の被加熱物9の形状に対応した位置で温度を検出することができる。
図10に示すように、角形で幅の狭い被加熱物9が中央コイル4上と周辺コイル5a、5f上の略全面に載置され、周辺コイル5c、5d上の一部に載置され、周辺コイル5b、5e上には載置されていない場合、制御部13は、負荷なしコイルである周辺コイル5b、5eについては電力を投入せず、一部負荷あり加熱コイルである周辺コイル5c、5dについて中程度の火力を供給し、負荷あり加熱コイルである中央コイル4及び周辺コイル5a、5fについては一部負荷あり加熱コイルよりも大きい火力(大火力)を供給するよう、駆動制御部12を制御する。この加熱制御においては、制御部13は、温度センサ20a及び20cの検出温度に基づいて被加熱物9の温度を判断し、操作部8にて設定された加熱状態となるように駆動制御部12を制御する。すなわち、負荷なし加熱コイル近傍の温度センサ20b、20dの検知温度はほとんど上昇が見込めないため、駆動中の加熱コイルの近傍(駆動中の加熱コイルの間)に配置された温度センサ20を用いて被加熱物9の温度を判断している。
このように、加熱コイルの上方への被加熱物9の載置状態に応じた駆動をすることで、小型の鍋や、楕円形の鍋、角形の鍋など、被加熱物9の形状に応じて、効率よく加熱することができる。
図7の説明に戻る。
制御部13は、温度検出部21から、各温度センサ20による温度検出値の最大値Tmaxと最小値Tminを取得する(S4)。
そして、制御部13は、最小値Tminを検出した温度センサ20の位置に応じて重み付け係数Lを決定する(S5)。この重み付け係数Lは、最小値Tminを検出した温度センサ20と加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる値とする。
図4に示す例において、温度センサ20b、20dの中心からの距離が、温度センサ20a、20cの1.5倍の場合、温度センサ20a又は20cが最小値を検出したときには重み付け係数Lを「1」とし、温度センサ20b又は20dが最小値を検出したときには重み付け係数Lを「1.5」とする。
なお、重み付け係数Lの決定方法はこれに限るものではない。例えば中心からの距離に加え、天板2の熱伝導、加熱コイルによる磁界分布等を考慮した関数を用いても良い。
次に、制御部13は、所定のしきい値A(例えば、50℃)に、上記ステップS4で決定した重み付け係数Lを乗算することで、しきい値Aを更新する(S6)。
制御部13は、最大値Tmaxと最小値Tminの差分が、重み付け係数Lを用いて重み付けしたしきい値Aを超えたか否かを判定することにより、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行う(S7)。
このように、所定のしきい値Aを重み付け係数Lで重み付けすることで、最小値Tminを検出した温度センサ20の位置が中心から遠い場合には、しきい値Aの値が大きくなり、近い場合にはしきい値Aの値が小さくなる。
例えば図5(a)に示す状態においては、温度センサ20cで検知された最大値Tmaxと温度センサ20aで検知された最小値Tminとの差が、しきい値A×1(例えば、50℃)を超えたとき、鍋ずれ状態であると判断でき、しきい値Aを大きくすることなく感度良く鍋ずれを検知することができる。
また、図6(b)に示す状態においては、温度センサ20a〜20cで検知された最大値Tmaxと温度センサ20dで検知された最小値Tminとの差が、しきい値A×1.5(例えば、75℃)を超えていないときには、鍋ずれが発生していないと判断でき、温度センサ20の設置位置に関わらず、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断する。
なお、本実施の形態においては、負荷検知部14により加熱コイル上への被加熱物9の載置状態を検出しているが、温度センサ20の検出温度によって、より精度よく被加熱物9の位置を検出することができる。
ステップS7の条件を満たさない場合、すなわち、鍋ずれが生じていないと判断した場合には(S7;No)、制御部13は、ステップS2に戻って設定された火力を得るための制御を継続する。
一方、ステップS7の条件を満たす場合、すなわち、鍋ずれが生じていると判断した場合には(S7;Yes)、制御部13は、報知部16を制御して鍋がずれていることを使用者に報知する(S8)。報知は、表示部7にてランプを点灯したり警告メッセージを表示したりしてもよいし、これに代えてあるいはこれに加えて、図示しないブザーやスピーカにて音声を出力してもよい。このようにすることで、使用者に鍋ずれが生じていることを認識させることができる。
ステップS8にて鍋ずれが生じている旨の報知を行った後、制御部13は、再び、各温度センサ20による温度検出値の最大値Tmaxと最小値Tminを取得する(S9)。また、制御部13は、再び、最小値Tminを検出した温度センサ20の位置に応じて重み付け係数Lを決定する(S10)。
そして、制御部13は、所定のしきい値A(例えば、50℃)に、上記ステップS10で決定した重み付け係数Lを乗算することで、しきい値Aを更新し(S11)、最大値Tmaxと最小値Tminの差分が、重み付け係数Lを用いて重み付けされたしきい値Aを超えたか否かを判定する(S12)。
ここでは、報知によって使用者が鍋ずれを解消したか否かを、再び判断しているのである。
そして、ステップS12の条件を満たさない場合、すなわち、鍋ずれが解消された場合には(S12;No)、制御部13は、ステップS2に戻って設定された火力を得るための制御を継続する。
一方、ステップS12の条件を満たす場合、すなわち、鍋ずれ状態が継続している場合には(S12;Yes)、制御部13は、ステップS8にて報知を行ってから所定時間αが経過したか否か判断する(S13)。
所定時間αの経過前においては(S13;No)、制御部13は、ステップS9に戻って上述した動作を繰り返し、鍋ずれの判断を行う。
所定時間αが経過した場合には(S13;Yes)、制御部13は、駆動制御部12を制御して、操作部8にて設定された火力に対して火力制限を行う(S14)。このようにすることで、鍋ずれ状態が生じている場合における被加熱物9や加熱コイルの過度な昇温を抑制することができる。
次に、図7に示した誘導加熱調理器の加熱動作の応用例を説明する。
(ステップS4の応用例)
鍋ずれを判断するに際して検出温度を参照する温度センサ20を、ステップS2での負荷検知結果に基づいて選定してもよい。例えば、複数の温度センサ20のうち、ステップS2にて負荷なし加熱コイルと判断された加熱コイル近傍の温度センサ20については、その検出温度を参照しないようにする。このように、加熱コイル上への被加熱物9への載置の有無に基づいて参照する温度センサ20を選定することで、鍋ずれ判断の誤差を低減することができる。
(ステップS6の応用例)
重み付け係数Lを用いて重み付けする前のしきい値(更新前のしきい値)を、ステップS2での負荷検知結果に基づいて異なる値としてもよい。例えば、最小値Tminを検出した温度センサ20が、負荷なし加熱コイルの近傍のものである場合には、鍋ずれ判断に用いるしきい値を、負荷あり加熱コイルの近傍のものを用いる場合よりも、大きい値とする。本実施の形態1では、中央コイル4と複数の周辺コイル5は独立して駆動可能であり、例えば1つ以上の負荷なし加熱コイルがある場合でも効率よく加熱調理が可能な点が特長の1つである。
このような状態で加熱している場合には、負荷なし加熱コイル近傍の温度センサ20の検知温度はほとんど上昇が見込めないため、鍋ずれ判断のしきい値が小さいと、加熱可能であるにもかかわらず鍋ずれと判断してしまい、被加熱物9の形状、大きさ、載置位置の自由度が高いという本実施の形態1の加熱部の特長を生かすことができず、使用者の使いにくさにつながりうる。
このため、負荷なし加熱コイルの近傍の温度センサ20の検出値を参照する場合には、しきい値を大きい値に設定することで、被加熱物9の自由度が高いという特長を生かしつつ、鍋ずれの判断も行うことができる。
(ステップS14の応用例)
(1)火力制限の動作例
火力制限を行う場合には、駆動中の加熱コイルのすべてについて、投入電力を低下または停止させてもよい。このようにすることで、被加熱物9や加熱コイル全体の急激な温度上昇を抑制することができる。
また、複数の周辺コイル5のうち、最小値Tminを検出した温度センサ20の近傍に配置されている加熱コイルへの投入電力を、選択的に低下または停止させてもよい。また、最小値Tminを検出した温度センサ20の方向(加熱コイルの中央を基準とした方向)に配置されている加熱コイルへの投入電力を、選択的に低下または停止させてもよい。すなわち、温度センサ20の検出温度に基づいて、被加熱物9が載置されていない、あるいは載置面積が小さい可能性の高い加熱コイルを判定し、その加熱コイルについて選択的に投入電力を低下または停止させるのである。
このようにすることで、被加熱物9の加熱に寄与しない無駄な電力を削減でき、また、加熱コイルの過度な温度上昇を抑制することができる。
(2)火力制限前の動作
鍋ずれの検知に伴って火力制限を行う前に、報知部16により、火力制限を行う旨の報知を行ってもよい。このようにすることで、使用者に対して鍋ずれの解消を促すことができる。そして、火力制限を行う旨の報知を行った後、再び温度センサ20の検出値の最大値Tmaxと最小値Tminの差分としきい値Aとの比較を行い、差分がしきい値Aを下回っていれば、報知部16による報知を停止するとともに、火力制限を行わないこととする。鍋ずれが解消されれば、火力制限が行われないため、使用者にとっての調理感を損なうこともなく、使い勝手のよい誘導加熱調理器とすることができる。なお、火力制限を行う旨の報知を行った後においても、最大値Tmaxと最小値Tminの差分がしきい値よりも大きい場合には火力制限を行うものとする。
(ステップS8〜S14の応用例)
図7では、ステップS7にて鍋ずれが検知された場合、ステップS8にて鍋ずれの報知を行った後、所定時間αが経過してから火力制限を行うものとして説明した。しかし、制御部13は、ステップS7にて鍋ずれを検知した場合、鍋ずれの報知と火力制限を、同時に行うこととしてもよい。このようにすることで、より早期に火力制限が行え、被加熱物9や加熱コイルの過度な温度上昇を抑制することができる。
(効果)
以上のように本実施の形態においては、加熱口に対応して設けられた複数の温度センサ20の少なくとも1つは、加熱口の中心からの距離が他の温度センサ20と異なるように配置した。そして、制御部13(載置位置検知部)は、複数の温度センサ20による検出値と、温度センサ20と加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数Lとに基づいて、被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断する。
このため、加熱口の中心からの距離が異なる複数の温度センサ20を用いる場合であっても、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断することができる。よって、被加熱物9の位置を精度よく検知することができる。
また本実施の形態においては、複数の温度センサ20による検出値の最大値と最小値との差異と、最小値を検出した温度センサ20と加熱口の中心との間の距離に応じた重み付け係数とに基づいて、鍋ずれと判断する。
このため、最小値を検出した温度センサ20の位置に関わらず、被加熱物9が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断することができる。
また本実施の形態においては、複数の温度センサ20による検出値の最小値と最大値との差異が、重み付け係数Lを用いて重み付けした所定のしきい値Aを超えたとき、鍋ずれと判断する。
このため、最小値を検出した温度センサ20の位置に応じてしきい値を設定することができ、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断することができる。
また本実施の形態においては、複数の温度センサ20は、加熱口の幅方向の相互間の距離Hが、加熱口の奥行き方向の相互間の距離Vより長くなるように配置されている。
このため、被加熱物9の載置位置が加熱口の幅方向にずれた場合には、加熱口の奥行き方向にずれた場合よりも少ないずれ量で、温度センサ20が被加熱物9により覆われなくなる。よって、被加熱物9の載置位置が加熱口の幅方向にずれた場合における鍋ずれ判断を、加熱口の奥行き方向にずれた場合よりも感度を良くすることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、複数の温度センサ20による検出値の最小値を、重み付け係数Lを用いて重み付けする形態について説明する。
なお、本実施の形態2における誘導加熱調理器の構成は上記実施の形態1と同様であり同一部分には同一の符号を付する。
図11は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。
以下、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱動作と、鍋ずれ判断の詳細について、実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、図11において、上記図7と同一の動作には同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
ステップS1〜S5は、実施の形態1と同様である。
制御部13は、ステップS5の後、最小値Tminに、ステップS4で決定した重み付け係数Lを乗算することで、最小値Tminを更新する(S21)。
制御部13は、最大値Tmaxと、重み付け係数Lを用いて重み付けした最小値Tminの差分が、しきい値Aを超えたか否かを判定することにより、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行う(S22)。
ステップS8〜S10は、実施の形態1と同様である。
制御部13は、ステップS10の後、最小値TminにステップS10で決定した重み付け係数Lを乗算することで、最小値Tminを更新する(S23)。
制御部13は、最大値Tmaxと、重み付け係数Lを用いて重み付けした最小値Tminの差分が、しきい値Aを超えたか否かを判定することにより、再び、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行う(S24)。
以降の動作は実施の形態1と同様である。
以上のように本実施の形態においては、複数の温度センサ20による検出値の最大値Tmaxと、重み付け係数Lを用いて重み付けした最小値Tminとの差異が、所定のしきい値Aを超えたとき、鍋ずれと判断する。
このような動作においても、実施の形態1と同様に、加熱口の中心からの距離が異なる複数の温度センサ20を用いる場合であっても、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、温度センサ20の奥行き方向の位置と幅方向との位置とに応じて重み付けをして、鍋ずれを判断する形態について説明する。
なお、本実施の形態3における誘導加熱調理器の構成は上記実施の形態1と同様であり同一部分には同一の符号を付する。
図12は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器の加熱動作を説明するフローチャートである。
以下、実施の形態3に係る誘導加熱調理器の加熱動作と、鍋ずれ判断の詳細について、実施の形態1との相違点を中心に説明する。なお、図12において、上記図7と同一の動作には同一のステップ番号を付し、説明を省略する。
ステップS1〜S3は、実施の形態1と同様である。
制御部13は、ステップS3の後、各温度センサ20の検出値のそれぞれについて、中心から幅方向の距離および中心から奥行き方向の距離に応じた重み付け係数H、Vを用いて重み付けする。
例えば温度センサ20a〜20dの検出値をTa〜Tdとし、各温度センサ20の中心から幅方向の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数をHa〜Hdとし、各温度センサ20の中心から奥行きの距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数をVa〜Vdとすると、以下のような重み付けを行う。
Ta_h=Ta×Ha,Ta_v=Ta×Va
Tb_h=Tb×Hb,Tb_v=Tb×Vb
Tc_h=Tc×Hc,Tc_v=Tc×Vc
Td_h=Td×Hd,Td_v=Td×Vd
ここで、Ta_h〜Td_hは、幅方向の距離に応じた重み付け係数Hにより重み付けされた検出値であり、Ta_v〜Td_vは、奥行き方向の距離に応じた重み付け係数Vにより重み付けされた検出値である。
制御部13は、重み付け係数Hにより重み付けされた検出値Ta_h〜Td_hのうち最大値T_hmax及び最小値T_hminを取得する。また、重み付け係数Vにより重み付けされた検出値Ta_v〜Td_vのうち最大値T_vmax及び最小値T_vminを取得する(S32)。
すなわち、以下のように、幅方向のずれを考慮した最大値T_hmax及び最小値T_hminと、奥行き方向のずれを考慮した最大値T_vmax及び最小値T_vminとを取得する。
T_hmax=(Ta_h,Tb_h,Tc_h,Td_hのうち最大値)
T_hmin=(Ta_h,Tb_h,Tc_h,Td_hのうち最小値)
T_vmax=(Ta_v,Tb_v,Tc_v,Td_vのうち最大値)
T_vmin=(Ta_v,Tb_v,Tc_v,Td_vのうち最小値)
制御部13は、幅方向のずれを考慮した最大値T_hmaxと最小値T_hminとの差分が、所定のしきい値Aを超えたか否か、または、奥行き方向のずれを考慮した最大値T_vmaxと最小値T_vminとの差分が、所定のしきい値Aを超えたか否かを判定することにより、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行う(S33)。
ステップS8は、実施の形態1と同様である。
制御部13は、ステップS8の後、上記ステップS31〜S33と同様の動作により、再び、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行う(S34〜S36)。
以降の動作は実施の形態1と同様である。
次に、図12に示した誘導加熱調理器の加熱動作の応用例を説明する。
(ステップS31、S32の応用例)
上記の説明では、各温度センサ20の検出値のそれぞれについて重み付け係数H、Vを用いて重み付けする動作を説明したが、各温度センサ20の検出値から最大値と最小値とを予め取得し、これに対して幅方向と奥行き方向の距離を考慮した重み付けを行うようにしても良い。一例について図13を用いて説明する。
図13は、実施の形態3に係る温度センサ位置と重み付け動作を説明する図である。
図13においては、加熱口の奥行き方向を垂直座標Vとし、幅方向を水平座標Hとして、原点oが加熱口の中心に対応している。そしてこの座標上の、TH−A、TH−B、TH−Cに、温度センサ20が配置されたものとして説明する。なお、図13は、重み付けの動作を説明するための図であり、温度センサ20の位置は、他の図と対応していないことを付言しておく。
図13において、TH−Aは座標(−80,20)に位置し、TH−Bは座標(−20,−40)に位置し、TH−Cは座標(90,40)に位置している。
例えば、TH−BとTH−Cとについて、水平方向(幅方向)の比較をする場合、2点間の距離と中心からの距離とを用いて、中心から離れている比率を計算する。
|(L_hb)/{(L_hb)-(L_hc)}|:|(L_hc)/{(L_hb)-(L_hc)}|
これに数値を代入すると以下となる。
20/110:90/110
よって、hb:hc=2:9となる。
この例の場合において、TH−Bが最大値、TH−Cが最小値となる場合、幅方向(水平方向)の比較においては、TH−Cの検出値に、9/2倍の重み付け係数Hを乗算して、最大値と最小値との差分がしきい値を超えたか否かにより、鍋ずれの判断を行う。
なお、垂直方向(奥行き方向)についても同様に中心からの比率を計算することで比較を行う。
(ステップS33の応用例)
幅方向のずれを考慮した差分と比較するしきい値と、奥行き方向のずれを考慮した差分と比較するしきい値を異なる値としても良い。
例えば、幅方向のずれを考慮した最大値T_hmaxと最小値T_hminとの差分が、しきい値Aを超えたか否か、または、奥行き方向のずれを考慮した最大値T_vmaxと最小値T_vminとの差分が、しきい値Bを超えたか否かを判定することにより、鍋ずれ(鍋位置)の判断を行うようにしても良い。これにより、幅方向の鍋ずれの感度と奥行き方向の鍋ずれの感度を相違させることができる。
以上のように本実施の形態においては、複数の温度センサ20による検出値を、重み付け係数Hと重み付け係数Vとを用いて重み付けする。そして、重み付け係数Hを用いて重み付けした複数の温度センサ20による検出値の最大値と最小値との差異が、所定のしきい値を超えたとき、または、重み付け係数Vを用いて重み付けした複数の温度センサ20による検出値の最大値と最小値との差異が、所定のしきい値を超えたとき、鍋ずれと判断する。
このため、加熱口の中心からの距離が異なる複数の温度センサ20を用いる場合であっても、被加熱物9の鍋ずれを精度良く判断することができる。よって、被加熱物9の位置を精度よく検知することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4では、温度センサの他の配置例を説明する。なお、本実施の形態4では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図14は、実施の形態4に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。
図14に示す中央コイル4と周辺コイル5は、実施の形態1と同様の構成である。
図14の例では、中央コイル4の中心部を中心とする円を、奥行き方向(紙面上下方向)と幅方向(紙面左右方向)に4等分する線上に4つの温度センサ20a〜20dを配置している。また、温度センサ20b、20dは、中央コイル4と周辺コイル5との間に配置し、温度センサ20a、20cは、周辺コイル5の略中心に配置している。つまり、温度センサ20a、20cは、加熱口の中心からの距離が、温度センサ20b、20dより大きくなるように配置されている。
このような配置により、温度センサ20a〜20dは、加熱口の奥行き方向の相互間の距離Vが、加熱口の幅方向の相互間の距離Hより長くなるように配置されている。なお、温度センサ20の数および配置位置はこれに限定するものではない。
このような構成においても、実施の形態1と同様に鍋ずれ判断を行うことで、実施の形態1で説明した効果を得ることができる。
また、被加熱物9の載置位置が加熱口の奥行き方向にずれた場合には、加熱口の幅方向にずれた場合よりも少ないずれ量で、温度センサ20が被加熱物9により覆われなくなる。よって、被加熱物9の載置位置が加熱口の奥行き方向にずれた場合における鍋ずれ判断を、加熱口の幅方向にずれた場合よりも感度を良くすることができる。
ここで、使用者は加熱調理器の手前側に立って調理するため、奥行き方向(前後方向)のずれが幅方向(左右方向)に比較して調整し難く、鍋ずれが生じやすい事情がある。また、加熱口の手前側には表示部7や操作部8を配置し、加熱口の奥側には吸気口17や排気口18を設けているため、奥行き方向(前後方向)の鍋ずれを感度良く検知することが望まれる。
本実施の形態においては、温度センサ20の数を増やすことなく、その配置位置によって、加熱口の奥行き方向にずれた場合における鍋ずれ判断の感度を良くすることができる。
実施の形態5.
本実施の形態5では、加熱コイルと温度センサの他の配置例を説明する。
なお、本実施の形態5では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図15は、実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの配置を説明する図である。
図15に示す中央コイル4と周辺コイル5は、実施の形態1と同様の構成である。
図15における温度センサ20a〜20fは、中央コイル4の中心Oと周辺コイル5の中心Oとを結ぶ線上に配置されている。また、温度センサ20a、20c、20d、20fは、中央コイル4と周辺コイル5との間に配置し、温度センサ20b、20eは、周辺コイル5の略中心に配置している。
このような構成においても、実施の形態1と同様に鍋ずれ判断を行うことで、実施の形態1で説明した効果を得ることができる。
また、各温度センサ20は、各周辺コイル5と対応して配置されることとなる。このため、鍋ずれを判断した際には、複数の周辺コイル5のうち、最小値Tminを検出した温度センサ20に対応する加熱コイルへの投入電力を、選択的に低下または停止させることが可能となる。これにより、被加熱物9の加熱に寄与しない無駄な電力を削減でき、また、加熱コイルの過度な温度上昇を抑制することができる。
次に、加熱コイルの他の構成例を説明する。
図16は、実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度センサの他の配置を説明する図である。
図16に示す中央コイル4は、導電線が円周方向に巻回されて構成され円形の平面形状を有する内側中央コイル4aと、内側中央コイル4aよりも径方向外側において導電線が円周方向に巻回されて構成され環状の平面形状を有する外側中央コイル4bとを有する。内側中央コイル4aと外側中央コイル4bとの間には、環状の隙間が設けられている。内側中央コイル4aと外側中央コイル4bは、本実施の形態5では直列に接続されており、単一の駆動回路10(インバータ回路)で駆動される。なお、内側中央コイル4aと外側中央コイル4bとを並列接続してもよく、この場合は、それぞれ独立した駆動回路(インバータ回路)を用いて駆動することができる。
周辺コイル5は、導電線を、ほぼ1/4円弧状の平面形状を成す環状に巻き回して構成されている。周辺コイル5の中央コイル4に近接する側のほぼ円弧状の辺は、所定間隔をおいて中央コイル4の円形の外周にほぼ沿っており、中央コイル4と周辺コイル5との間には所定長さの円弧状の空間が設けられている。
図16では、4つの周辺コイル5(周辺コイル5a、5b、5c、5dと区別して称する場合がある)が設けられており、中央コイル4の円形の外形にほぼ沿うようにして、中央コイル4の外側に配置されている。各周辺コイル5は、中央コイル4に対してほぼ90°ずつずれた配置となっている。なお、周辺コイル5の数は4つに限定されるものではない。
温度センサ20は、中央コイル4の円形の外形と、周辺コイル5の1/4円弧状の外形が、最も近接している箇所同士を結んだ線上に配置されている。また、温度センサ20a、20cは、中央コイル4と周辺コイル5との間に配置し、温度センサ20b、20dは、周辺コイル5の内周に配置している。
このような構成においても、実施の形態1と同様に鍋ずれ判断を行うことで、実施の形態1で説明した効果を得ることができる。
また、各温度センサ20は、各周辺コイル5と対応して配置されることとなる。このため、鍋ずれを判断した際には、複数の周辺コイル5のうち、最小値Tminを検出した温度センサ20に対応する加熱コイルへの投入電力を、選択的に低下または停止させることが可能となる。これにより、被加熱物9の加熱に寄与しない無駄な電力を削減でき、また、加熱コイルの過度な温度上昇を抑制することができる。
なお、上記実施の形態1〜5で示した構成は、互いに組み合わせて用いることができる。
なお、上記実施の形態1〜5では、加熱口に対応する加熱コイル群の構成として、中央コイル4とその周辺に周辺コイル5を配置した構成について説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、径の異なる複数の加熱コイルを同心円状に配置しても良い。
また、上記説明では、第一加熱部3a、第二加熱部3b、及び第三加熱部3cのうちいずれかの加熱手段を、例えば輻射によって加熱するタイプの電気ヒータ(例えばニクロム線やハロゲンヒータ、ラジエントヒータ)で構成してもよい。
1 本体、2 天板、3a 第一加熱部、3b 第二加熱部、3c 第三加熱部、4 中央コイル、4a 内側中央コイル、4b 外側中央コイル、5 周辺コイル、7 表示部、8 操作部、9 被加熱物、10 駆動回路、11 回路部、12 駆動制御部、13 制御部、14 負荷検知部、16 報知部、17 吸気口、18 排気口、20 温度センサ、21 温度検出部。

Claims (18)

  1. 被加熱物が載置される天板と、
    前記天板に形成され、前記被加熱物の載置位置を示す加熱口と、
    前記加熱口に対応して前記天板の下方に配置され、複数の加熱コイルから構成される加熱コイル群と、
    前記複数の加熱コイルのそれぞれに、高周波電流を供給する駆動部と、
    前記加熱口に対応して前記天板の下方に設けられた複数の温度検知装置と、
    前記複数の温度検知装置の検出値の差異に基づいて、前記加熱口における前記被加熱物の載置位置を判断する載置位置検知部と、
    前記載置位置検知部により検知された前記被加熱物の載置位置に基づいて、前記複数の加熱コイルに供給する高周波電流を可変するよう前記駆動部を制御する制御部とを備え、
    前記複数の温度検知装置の少なくとも1つは、前記加熱口の中心からの距離が他の温度検知装置と異なるように配置され、
    前記載置位置検知部は、
    前記複数の温度検知装置による検出値と、
    前記温度検知装置と前記加熱口の中心との間の距離が大きくなる程その値が大きくなる重み付け係数とに基づいて、
    前記被加熱物が予め定められた領域から外れて載置された状態である鍋ずれを判断する
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記載置位置検知部は、
    前記複数の温度検知装置による検出値の最大値と最小値との差異と、
    前記最小値を検出した前記温度検知装置と前記加熱口の中心との間の距離に応じた前記重み付け係数とに基づいて、前記鍋ずれと判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記載置位置検知部は、
    前記複数の温度検知装置による検出値の最小値と最大値との差異が、前記重み付け係数を用いて重み付けした所定のしきい値を超えたとき、前記鍋ずれと判断する
    ことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記載置位置検知部は、
    前記複数の温度検知装置による検出値の最大値と、前記重み付け係数を用いて重み付けした前記最小値との差異が、
    所定のしきい値を超えたとき、前記鍋ずれと判断する
    ことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記載置位置検知部は、
    前記複数の温度検知装置による検出値を、前記加熱口の中心から幅方向の距離に応じた前記重み付け係数と、前記加熱口の中心から奥行き方向の距離に応じた前記重み付け係数と、を用いて重み付けし、
    幅方向の距離に応じた前記重み付け係数を用いて重み付けした前記複数の温度検知装置による検出値の最大値と最小値との差異が、所定のしきい値を超えたとき、または、
    奥行き方向の距離に応じた前記重み付け係数を用いて重み付けした前記複数の温度検知装置による検出値の最大値と最小値との差異が、所定のしきい値を超えたとき、
    前記鍋ずれと判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記複数の温度検知装置は、
    前記加熱口の幅方向の相互間の距離が、前記加熱口の奥行き方向の相互間の距離より長くなるように配置された
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記複数の温度検知装置は、
    前記加熱口の奥行き方向の相互間の距離が、前記加熱口の幅方向の相互間の距離より長くなるように配置された
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記制御部は、
    前記載置位置検知部により前記鍋ずれと判断された場合、
    前記複数の加熱コイルの少なくとも1つへの高周波電流の供給を低下または停止させるよう、前記駆動部を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記制御部は、
    前記載置位置検知部により前記鍋ずれと判断された場合には、
    前記複数の温度検知装置のうち、最小値を検出した温度検知装置の最も近くに配置された前記加熱コイルへの高周波電流の供給を低下または停止させるよう、前記駆動部を制御する
    ことを特徴とする請求項8記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記各加熱コイル上への前記被加熱物の載置状態を検知するコイル負荷検知部を備え、
    前記載置位置検知部は、
    前記コイル負荷検知部によって上方に前記被加熱物が載置されていないと検知された前記加熱コイルの、最も近くに配置された前記温度検知装置を除く前記温度検知装置の検出値に基づいて、前記鍋ずれを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  11. 前記載置位置検知部は、
    前記コイル負荷検知部によって上方に前記被加熱物が載置されていないと検知された前記加熱コイルの、最も近くに配置された前記温度検知装置が、前記最小値を検出した場合には、他の前記温度検知装置が前記最小値を検出した場合よりも大きい値のしきい値を用いて、前記鍋ずれを判断する
    ことを特徴とする請求項10記載の誘導加熱調理器。
  12. 前記載置位置検知部により前記鍋ずれと判断された際に、鍋ずれが生じている旨の報知を行う報知部を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  13. 前記報知部は、
    前記加熱コイルへの高周波電流の供給を低下または停止させる前に、高周波電流の供給を低下または停止させる旨の報知を行う
    ことを特徴とする請求項12記載の誘導加熱調理器。
  14. 前記載置位置検知部が、前記鍋ずれと判断すると、
    報知部により鍋ずれが生じている旨の報知を行い、
    当該報知後、前記載置位置検知部は、再び、前記鍋ずれを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜13の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  15. 前記載置位置検知部が、前記鍋ずれと判断すると、
    前記制御部が、前記複数の加熱コイルのうち少なくともいずれかへの高周波電流の供給を選択的に低下もしくは停止させるよう、前記駆動部を制御するとともに、
    報知部により鍋ずれが生じている旨の報知を行う
    ことを特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  16. 前記加熱コイル群を構成する前記加熱コイルとして、中央コイルと、前記中央コイルの周辺に配置された複数の周辺コイルとを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜15の何れか一項に記載の誘導加熱調理器。
  17. 前記複数の温度検知装置は、前記加熱口の中心部を中心とする円を等分する線上に配置された
    ことを特徴とする請求項16記載の誘導加熱調理器。
  18. 前記複数の温度検知装置は、前記中央コイルの中心部と前記周辺コイルの中心部とを結ぶ線上に配置された
    ことを特徴とする請求項16または17記載の誘導加熱調理器。
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