JP2013056796A - グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法及びグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板 - Google Patents

グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法及びグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板 Download PDF

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Abstract

【課題】グラフェンリボンの幅を揃えることを可能にすると共に、幅の揃ったグラフェンリボンを基板全面に備えることが出来る、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法、及び、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板を提供する。
【解決手段】単結晶絶縁性基板を用意し、基板表面にグラフェンを固定し、コア粒子を内包するタンパク質の外径をピッチとして、コア粒子を内包するタンパク質を等間隔にグラフェン上に配置し、タンパク質を除去してコア粒子をグラフェン上に配置し、コア粒子によりグラフェンを切断して、グラフェンリボンを形成する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法及びグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板に関する。
グラフェンは一層の炭素原子層からなる物質である。このような二次元の層状物質は不安定であると考えられてきたが、2004年に単層グラフェンが安定に基板上に存在できることが非特許文献1により報告された。グラフェンは、シリコン(Si)の200倍以上に及ぶ電子移動度が期待されると共に、散乱の無い弾道型のバリスティック伝導が室温で可能であることから、超高速電子デバイス材料として極めて有望である。既にグラフェンを用いた電界効果型トランジスタの動作実証がなされている。また、スピントロニクスにおける新材料としての期待も大きい。
グラフェンの製造方法としては、前記非特許文献1に、積層構造を持つグラファイトをセロテープ(登録商標)など粘着テープで剥がす方法が開示されている。その他の製造方法としては、積層構造のグラフェンを化学的に酸化処理して、シート状のグラフェンを剥がす方法や、炭化ケイ素(SiC)の表面を熱分解する方法、またはCVD法(化学気相成長法:Chemical Vapor Deposition)などが考案されている。
CVD法では、銅(Cu)やニッケル(Ni)製の膜上にグラフェンを形成し、そのグラフェンをポリマーに移して前記膜を塩化第二鉄(FeCl3)等で溶解し、更にポリマーに移したグラフェンをサファイア等からなる基板上に固定する方法がある。
またグラフェンは一層の炭素原子層物質であるため自立して利用できず、グラフェンを固定する下地となる基板(下地基板)に貼り付けて利用する必要がある。
前記の通り、グラフェンは安定した特性及び高い電子移動度を示すと思われるため、次世代半導体デバイスに用いる材料として、非常に関心が高まっている。しかしながらグラフェンは基本的に金属特性を有するので、グラフェンが半導体としての特性を示すには、グラフェンをナノスケールの線幅を有するリボン状のチャネルに形成する必要がある。
グラフェンのサブナノレベルの特性を生かすためには、グラフェンの加工技術にもナノレベルが要求される。例えば、グラフェンでシリコンバンドギャップ、即ち約1.11eVを有するためには、ナノスケールとして一桁台のナノメーター(nm)サイズのリボン幅に加工を行う必要がある。しかしながら、前記ナノスケールのリボン幅にグラフェンを加工することは、現在利用可能な半導体加工技術では不可能である。一例として、従来の光リソグラフィでは40〜50nmが限界であった。従って、集積デバイス等のグラフェン電子デバイスを実現するための、新しい加工技術が要求されている。
そこで、グラフェンの加工方法の一例として、例えば特許文献1記載の加工方法が考案されている。
特許文献1には、下地基板としてサファイア単結晶基板を用い、そのサファイア単結晶基板の面上にグラフェンを貼り付けて固定し、更にグラフェン表面のナノスケール加工に金属製(鉄製)の粒子を用いる加工方法が開示されている。サファイアは絶縁性を示し、更にサファイア単結晶基板の表面には単原子分の高さを有するステップ構造、マルチステップ構造、ステップ配列制御構造のいずれかが形成されている。そのサファイア単結晶基板の面上にグラフェンが貼り付けられ、金属製の粒子により加工が行われる。粒子によるグラフェン加工は、800℃〜1000℃で水素雰囲気中により、グラフェン上に鉄粒子を配置する方法が開示されている。グラフェンの炭素と、雰囲気中の水素との反応により、鉄粒子が触媒として働き、その結果、鉄粒子はグラフェンを切断しながら下地基板のステップ配列の影響を受けて移動し、グラフェン表面にナノスケールの溝を形成する。グラフェンに含まれる炭素と雰囲気の水素はメタンガスになって揮発する。
鉄粒子が下地基板上を移動する理由は、下地基板にグラフェンを密着させて形成すると、下地基板のテラス上の平坦なグラフェンと、原子ステップ上に密着した歪んだグラフェンとが形成され、歪んだ部分に沿ったカッティングや、歪んだ部分で進路を曲げられたカッティングが進行するためであると考えられる。
K.S.Novoselov,A.K.Geim,S.V.Morozov,D.Jiang,Y.Zhang,S.V.Dubonos,I.V.Grigorieva,and A.A.Firsov,"Science",2004,Vol.306,p.666. 国際公開WO2011/027585
リボン状に形成されたグラフェン(以下、グラフェンリボン)を電子デバイスに用いる際は、電流量を確保するため複数のリボンをまとめて使用することが考えられる。従って、下地基板主面の全面に亘ってグラフェンリボンが固定されていることが望ましい。もしリボンの幅と間隔が揃ったグラフェンリボンが下地基板全面に敷き詰められていれば、従来の光リソグラフィ等と併せて、グラフェンが集積した電子デバイスを作製することが可能となる。しかしながら、従来のグラフェンリボン作製技術では、一つのグラフェンリボンの作製は可能であっても、下地基板全面に亘って一定方向に配列したグラフェンリボンを作製することは出来なかった。前述の金属製の粒子を用いてグラフェンを水素と反応させて溝を形成する方法では、溝形成開始時の粒子の位置決め制御が困難なため、溝形成を開始する点が不均一となり、その結果、幅と間隔が均一なグラフェンリボンを下地基板面上に作製することは困難であった。
更に、下地基板にグラフェンを貼り合わせる際に、グラフェンの方位を揃える方法が確立されていない。従って下地基板に貼り合わせたグラフェンの方位が揃っていないため、そのグラフェンを加工して作製されるグラフェンリボンも、方位がばらついたものしか作製できず、方位のバラツキに起因してグラフェンリボンの幅の制御も不可能であった。
本願発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、グラフェンリボンの幅を揃えることを可能にすると共に、幅の揃ったグラフェンリボンを基板全面に備えることが出来る、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法、及び、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板を提供することを目的とする。
上記目的は以下の本願発明により達成される。即ち、
(1)本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法は、単結晶絶縁性基板を用意し、
基板表面にグラフェンを固定し、
コア粒子を内包するタンパク質の外径をピッチとして、コア粒子を内包するタンパク質を等間隔にグラフェン上に配置し、
タンパク質を除去してコア粒子をグラフェン上に配置し、
コア粒子によりグラフェンを切断して、グラフェンリボンを形成することを特徴とする。
(2)本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法の一実施形態は、前記単結晶絶縁性基板がサファイア単結晶から成ることが好ましい。
(3)本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法の他の実施形態は、前記コア粒子を内包するタンパク質が溶液中に分散され、前記溶液を前記グラフェン上に滴下し、前記コア粒子を内包するタンパク質を、スピンコートにより前記グラフェン上に前記等間隔に配置し、更に前記タンパク質を加熱して分解することにより除去することが好ましい。
(4)また、本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板は、単結晶絶縁性基板を用意し、
基板表面にグラフェンを固定し、
コア粒子を内包するタンパク質の外径をピッチとして、コア粒子を内包するタンパク質を等間隔にグラフェン上に配置し、
タンパク質を除去してコア粒子をグラフェン上に配置し、
コア粒子によりグラフェンを切断して、グラフェンリボンを形成したことを特徴とする。
(5)本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の一実施形態は、前記単結晶絶縁性基板がサファイア単結晶から成ることが好ましい。
(6)本願発明のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の他の実施形態は、前記コア粒子を内包するタンパク質が溶液中に分散され、前記溶液を前記グラフェン上に滴下し、前記コア粒子を内包するタンパク質を、スピンコートにより前記グラフェン上に前記等間隔に配置し、更に前記タンパク質を加熱して分解することにより除去することが好ましい。
コア粒子を内包するタンパク質には、同一のアミノ酸配列を有するサブユニットで構成されるタンパク質、もしくは単一のモノマーから構成されるリコンビナントであるタンパク質から成るリコンビナントフェリチンを用いても良い。
コア粒子の直径は、50nm以下で且つ粒子として安定に存在する大きさ以上であり、単結晶絶縁性基板に予め固定されるグラフェンの層数は、層の総数の厚みがコア粒子の直径以下となる層数とされる。
本願発明請求項1または4に記載の発明(即ち、前記(1)又は(4)の発明)に依れば、各々のコア粒子の中心間距離をタンパク質外径をピッチとして等間隔にして、コア粒子をグラフェン上に配置することが可能となる。コア粒子が等間隔にグラフェン上に配置された状態でグラフェンリボンの形成を開始することが出来るため、各々のグラフェンリボンの幅を均一に制御してグラフェンリボンを作製することが可能となる。更に、請求項4記載の発明に依れば、リボン幅が一桁台のナノメーター(nm)サイズのグラフェンリボンを実現することが出来る。
更に、請求項2または5に記載の発明(即ち、前記(2)又は(5)の発明)に依れば、単結晶絶縁性基板をサファイア単結晶で形成することで、化学的な安定性及び高絶縁性を得ることが出来る。
更に、請求項3または6に記載の発明(即ち、前記(3)又は(6)の発明)に依れば、コア粒子を内包するタンパク質を、スピンコートによりグラフェン上に等間隔に配置できる。従って、グラフェン上におけるコア粒子の配置位置をグラフェン周縁に設定でき、グラフェン周縁からグラフェンを切断してグラフェンリボンの形成を開始することが可能となる。また、タンパク質を加熱して分解し除去することにより、フェリチン外部のタンパク質部分と分子膜を同時に除去しつつ、内部のコア粒子のみをグラフェン上に配置した状態で、グラフェン上にコア粒子を残すことが可能となる。
本願発明の本実施の形態に係る、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板のAFM観察像写真である。 本願発明の実施例において、グラフェン周縁にコア粒子が配置されたグラフェンのAFM観察像写真である。 本願発明の実施例において、グラフェン加工プロセス後の、グラフェンのAFM観察像写真である。
以下、図1を参照して、本願発明の実施形態を詳細に説明する。グラフェンを固定する下地となる基板(以下、下地基板)には、絶縁性基板が電子デバイスの作製に適しているとの点から絶縁性の基板を用いることが好ましい。用意する絶縁性基板として、酸化チタン基板、石英基板、酸化亜鉛基板、ダイヤモンド基板、Si、SiC、SOI(silicon on insulator)、a-Si(amorphous-Si)、poly-Si、a-SiCまたはガラス基板等を下地基板に用いることも出来るが、化学的な安定性及び絶縁性の高さの点から、サファイア単結晶が最も下地基板に好ましい。
以下、下地基板にサファイア単結晶基板を用いた場合の実施形態を例にして説明する。サファイア単結晶の結晶面には、r面、c面、a面、m面等がある。サファイア単結晶は、アルミニウム(Al)原子および酸素(O)原子を有する六方晶系結晶構造であり、より正確には三方晶系結晶構造(菱面体構造)のユニットセルを3つ合わせた結晶構造である。また、六方晶を対角状に斜めに切断する面をr面、六方晶の上面および下面に位置する六角形状の面をc面と呼ぶ。なお、本願発明でいうr面とは(1-102)面のことを言い、c面とは(0001)面のことを言う。
なお、サファイア単結晶基板の主面として比較的入手しやすいのはc面であるため、c面をグラフェン固定表面に用いても良い。なお、グラフェン固定用の下地基板表面は、少なくとも表面粗さRa(JIS B 0601-2001(ISO4287-1997準拠))が1.0nm以下に研磨されたものを用いる。
次に、下地基板にグラフェンを固定する方法には、グラフェンを粘着テープで剥がして下地基板のグラフェン固定表面上の全面に亘って直接、貼り付ける方法を用いることが出来る。但し、この方法は、大面積な基板表面に均一にグラフェンを貼り付けることは難しい場合があるため、大面積基板に形成されたグラフェンを下地基板に転写して固定するという方法を用いても良い。
上記のグラフェン固定方法以外にも、CVD法等の方法でグラフェンを下地基板上に固定しても良い。CVD法では、銅(Cu)やニッケル(Ni)製の膜上にグラフェンを形成し、そのグラフェンをポリマーに移して前記膜を塩化第二鉄(FeCl3)等で溶解し、更にポリマーに移したグラフェンを下地基板上に固定する方法がある。
次に、コアとなる粒子(以下、コア粒子)を内包し、グラフェンをリボン状に加工するために用いるタンパク質について説明する。本願発明において、コア粒子並びにコア粒子を内包するタンパク質から成る複合体としては、フェリチンやリコンビナントフェリチン、リステリアフェリチンを利用できる。また、タンパク質としては他にCCMVおよびTMV等のウイルスタンパク質等も利用できる。
フェリチンは、コア粒子並びに球殻構造を有してコア粒子を内包する中空状のタンパク質から成る複合体であり、外径約12nmの球殻構造であり、球殻の内部にコア粒子を格納できる空洞が形成されており、その空洞の直径は約7nmである。中空状のタンパク質(アポフェリチン)は、1本のポリペプチド鎖から形成されるモノマーサブユニットが非共有結合により24個集合した分子量約46万の球状タンパク質である。
リコンビナントフェリチンは、コア粒子並びに多数(24個)のモノマーサブユニットにより構成され、内部に空洞が形成された外殻状のタンパク質から成る複合体である。
リステリアフェリチンは、リステリア菌由来のDpsタンパク質であり、12個のモノマーサブユニットで構成され、外径約9nmの球殻構造である。リステリアフェリチンもフェリチンと同様に、球殻の内部にコア粒子を格納できる空洞が形成されており、その空洞径は約5nmである。
コア粒子を内包するタンパク質としては、単一種類のアミノ酸配列から成るサブユニットから構成されているタンパク質であっても良いし、複数のサブユニットから構成されているタンパク質であっても良い。
以上のようなタンパク質の中でも、同一のアミノ酸配列を有するサブユニットで構成されるタンパク質、もしくは単一のモノマーから構成されるリコンビナントであるタンパク質から成るリコンビナントフェリチンは、構造が安定で温度に対する耐性が高いため好ましい。
タンパク質に内包されるコア粒子は、ナノスケールの直径を有し、無機材料から形成される粒子であれば、特に限定されない。具体例としては、各種金属や、各種金属の化合物、酸化物、水酸化物、酸化・水酸化物、酸化物水和物、半導体、化合物半導体で構成された粒子を利用できる。金属としては鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、銅(Cu)、セリウム(Ce)、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)が利用でき、化合物半導体としてはヒ化ガリウム(GaAs)、硫化カドミウム(CdS)が利用できるが、これに限定されるものでは無い。
更に、前記ナノスケールとは、50nm以下で且つ粒子として安定に存在する大きさ以上の粒子をいう。一例を挙げれば、直径1nm〜50nmの粒子がナノスケールの粒子に相当する。尚、コア粒子は真球でなくても良く、若干歪んだ形状で計測する部位によって粒径が約1nmの範囲内で変化する粒子も含まれるものとする。フェリチンの場合は、球殻のタンパク質の空洞直径が約7nmであるので、内包されるコア粒子の直径も約7nmであり、同様にリステリアフェリチンの場合のコア粒子直径は約5nmである。
以下、前記複合体としてフェリチンを用いた場合の実施形態を例にして説明する。コア粒子を内包したタンパク質複合体であるフェリチンは、溶液中に分散される。溶液としては、純水または緩衝溶液を用いる。緩衝溶液には、pH6.0から7.6の範囲の溶液を用い、一例としては10 mM HEPES(N-2-hydroxyethylpiperazine-N'-2-ethanesulfonic acid) 水溶液を水酸化ナトリウム(NaOH)によってPH調整した溶液が挙げられる。次に、内部にコア粒子として例えば酸化鉄(Fe2O3)粒子と、そのコア粒子を内包する中空状のタンパク質から成るフェリチンを溶液に加えることで、フェリチンが分散した溶液(以下、フェリチン溶液)を作製する。
フェリチンを例えば1.0 μg/mL含むフェリチン溶液を、下地基板に固定したグラフェン上に滴下して、グラフェンとフェリチン溶液とを接触させることにより、フェリチンをグラフェン上に配置する。更にフェリチン溶液を滴下後に、スピンコート装置を用いてグラフェンごと下地基板を回転させ、スピンコートによりフェリチンを、グラフェン上の特にグラフェン周縁に均一に散布させると共に、吸着により固定していない余剰のフェリチンを除去する。なお、スピンコート後に、グラフェンが固定された下地基板(以下、グラフェン固定基板)を乾燥させ、熱処理を施すことで、グラフェン上へのフェリチンの固定をより強固にしても良い。
各フェリチンは約12nmという均一の外径を有しているため、フェリチンを並列に配置すると、各フェリチンはタンパク質外径をピッチとして等間隔にグラフェン周縁に固定される。従って、コア粒子はその中心間距離が約12nmピッチで均一にグラフェン周縁に配置されることとなる。また、グラフェン上にフェリチン溶液を滴下してスピンコートで散布することにより、グラフェン上におけるコア粒子の配置位置を、グラフェン周縁に設定できると共に、フェリチンの外径が約12nmに揃っているため、コア粒子を等間隔ピッチで均一にグラフェン周縁に配置することが可能となる。
フェリチンを固定後にグラフェン固定基板を加熱して、フェリチンのタンパク質を分解することにより、フェリチン外部のタンパク質部分と分子膜を同時に除去しつつ、内部のコア粒子のみをグラフェン上の特にグラフェン周縁に配置した状態で、グラフェン上にコア粒子を残す。
なお、加熱処理によりタンパク質と分子膜を除去する時、雰囲気としては、大気、酸素、窒素、水素を用いる。この加熱処理により、コア粒子が還元され(コア粒子が酸化鉄の場合は、還元によりFe2O3からFeOとなる)、コア粒子の直径は還元前に比べて若干縮小する。
なお、フェリチン外部のタンパク質は、室温で酸素プラズマに暴露する酸化処理等で除去しても良い。
次に、グラフェン表面に配置されたコア粒子による、グラフェン加工プロセスについて説明する。コア粒子として引き続きFeOを例に挙げて説明する。コア粒子が配置されたグラフェン固定基板を、水素雰囲気中で700℃〜1200℃に加熱するとコア粒子の還元反応が生じて、グラフェンの炭素と雰囲気の水素の反応においてコア粒子(以下、必要に応じて鉄粒子と表記)が触媒として働き、Cと2H2の化合反応によりメタンガス(CH4)が発生する。その結果、グラフェンに含まれる炭素がメタンガスになって揮発する。鉄粒子を触媒としてグラフェンを構成する炭素原子が水素と反応してメタンガスとなる結果、鉄粒子の移動に伴ってエッチングが進行する。
Cと2H2の化合反応を促進しながら、鉄粒子はグラフェンをエッチングによって切断する。更に鉄粒子は、下地基板表面における原子配列の異方性を示す方向に沿って移動し、切断が進行してグラフェン表面にナノスケールの溝が形成される。溝の形成は、図1に示すように、本願発明者らにより実験して確かめられ、一方向にグラフェンが切断される。グラフェン上には、複数のコア粒子が約12nmピッチで等間隔に配置されているので、グラフェン加工プロセスでは複数の溝によりグラフェンが切断されることになる。その結果、下地基板表面には図1に示すように、グラフェンから成る短冊状のリボン(以下、グラフェンリボン)が形成される。
フェリチンのコア粒子の直径は約7nmであるので、グラフェンに形成される溝幅も約7nmとなる。約7nm幅の溝が約12nmピッチで平行に形成されるため、グラフェンリボン幅は約5nmに揃えられる。また、前記スピンコートによりフェリチンはグラフェン全面に亘って均一に散布されているため、コア粒子もグラフェン全面に亘って等間隔に配置されている。従って、コア粒子によるグラフェンの切断はグラフェン全面に亘って同時に進行するため、下地基板の全面に亘ってグラフェンリボンを短時間で容易に形成することが可能となる。
また、前記の通りグラフェン上にフェリチン溶液を滴下してスピンコートで散布することにより、グラフェン上におけるコア粒子の配置位置をグラフェン周縁に設定できるため、グラフェン周縁からグラフェンの切断即ちグラフェンリボンの形成を開始することが可能となる。
更に、コア粒子がフェリチンの外径をピッチとして、等間隔にグラフェン上に配置された状態でグラフェンリボンの形成を開始することが出来るため、各々のグラフェンリボンの幅を均一に制御してグラフェンリボンを作製することが可能となる。
なお、コア粒子が銀などの場合は、グラフェン加工プロセスを酸素雰囲気で行うことにより、グラフェンの炭素(C)と雰囲気の酸素(O2)が化合反応しながら、二酸化炭素(CO2)となって排出されると共に、コア粒子の移動に伴ってエッチングが進行し、グラフェンを切断する。この時もコア粒子は下地基板表面の原子配列の異方性を示す方向に沿って移動し、グラフェン表面にナノスケールの溝が形成される。
リステリアフェリチンに内包されるコア粒子によりグラフェンを切断する場合、コア粒子の直径は約5nmなので、グラフェンに形成される溝幅も約5nmとなる。一方、リステリアフェリチンの外径は約9nmなので、約5nm幅の溝が約9nmピッチで平行に形成されることとなり、グラフェンリボン幅は約4nmに揃えられる。以上、更に、本願発明に依れば、リボン幅が一桁台のナノメーター(nm)サイズのグラフェンリボンを実現することが出来る。
なお、下地基板に予め固定されるグラフェンの層数は特に限定されないが、溝加工の可能性という点から、層の総数の厚みがコア粒子の直径以下となる層数とする。また、グラフェン層数が少ないほど溝形成加工は容易となり、且つ溝の直線性も良い。単層のグラフェンの厚みを約0.34nmとすると、フェリチンのコア粒子(直径約7nm)の場合は還元による直径の縮小を考慮して、15層以下の層数が溝加工の可能性という点から好ましいと考えられる。
なお、グラフェンリボン形成の開始位置は、グラフェン周縁に限定されない。
以上の本実施形態に係るグラフェンリボンを備えた単結晶絶縁性基板を用いて、従来にないグラフェン電子デバイスを製造することが出来る。
以下に、実施例及び図2と図3を挙げて本願発明を説明するが、本願発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。なお、コア粒子とそのコア粒子を内包するタンパク質から成る複合体として、本実施例では前記フェリチンを用いた。
−下地基板−
用意する下地基板にはサファイア単結晶からなる基板を用い、寸法5mm×5mmの平面四角形の基板を使用した。更にr面{(1-102)面}をグラフェン固定表面とし、r面はステップ構造の無い完全平坦面とした。また、r面の表面粗さRa(JIS B 0601-2001(ISO4287-1997準拠))を1.0nmとした。
−下地基板表面へのグラフェンの固定プロセス−
次に、スコッチテープ(登録商標)にグラファイトを貼り、グラファイトからグラフェンを剥がし(機械的剥離法)、そのグラフェンを下地基板のグラフェン固定表面の全面に押し付けて貼り付け、固定した。なお下地基板に固定するグラフェンは、厚み約0.34nmの一層で構成されたグラフェンとした。
−フェリチンのコア粒子及びフェリチン溶液−
フェリチンのコア粒子には、直径約7nmの酸化鉄(Fe2O3)粒子を使用した。溶液には純水を使用し、純水にフェリチンを加えてフェリチン溶液とした。
−グラフェン表面へのフェリチンの配置プロセス−
次にフェリチン溶液を、下地基板に固定したグラフェン上に滴下し、その後、スピンコート装置を用いてグラフェンごと下地基板を回転させ、フェリチンをグラフェン上の特にグラフェン周縁にスピンコートにより均一に散布させると共に、グラフェン上にフェリチンを配置、固定した。
−グラフェン上へのコア粒子の配置プロセス−
次に、グラフェン固定基板を大気中でアニール装置により加熱して、フェリチンのタンパク質を分解、除去した。加熱温度は450℃に設定し、加熱時間は10分間とした。このようにして、図2のAFM(Atomic Force Microscope:原子間力顕微鏡)観察像に示すように、グラフェン周縁(図2中の楕円箇所)にコア粒子が配置され、後述のグラフェン加工プロセスの基点となる。
−コア粒子によるグラフェン加工プロセス−
次に、グラフェン周縁にコア粒子が固定されたグラフェン固定基板を、アニール装置により加熱して、コア粒子(鉄粒子)によるエッチングでグラフェンに溝を形成してグラフェンを短冊状に切断し、グラフェンリボンを備えた固定基板の試料を得た。雰囲気には、水素とアルゴンの混合雰囲気(混合比率は、水素(H2)320sccm:アルゴン(Ar)600sccm)を用い、加熱温度を900℃、加熱時間を10分間とそれぞれ設定した。
(評価結果)
得られた試料をAFM観察により評価した。試料のAFM観察像写真を図3示す。図3に示すように、固定基板の基板表面上にグラフェンリボンが形成されていることが確認された。更に、グラフェンに形成された各々の溝が数nmで平行に形成されていることが確認された。また、方向が揃い、リボン幅が一桁台のナノメーター(nm)サイズのグラフェンリボンが固定基板の基板表面上の全面に亘って形成されていることも確認された。

Claims (6)

  1. 単結晶絶縁性基板を用意し、
    基板表面にグラフェンを固定し、
    コア粒子を内包するタンパク質の外径をピッチとして、コア粒子を内包するタンパク質を等間隔にグラフェン上に配置し、
    タンパク質を除去してコア粒子をグラフェン上に配置し、
    コア粒子によりグラフェンを切断して、グラフェンリボンを形成する、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法。
  2. 前記単結晶絶縁性基板がサファイア単結晶から成る、請求項1記載のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法。
  3. 前記コア粒子を内包するタンパク質が溶液中に分散され、
    前記溶液を前記グラフェン上に滴下し、前記コア粒子を内包するタンパク質を、スピンコートにより前記グラフェン上に前記等間隔に配置し、
    更に前記タンパク質を加熱して分解することにより除去する、請求項1又は2記載のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板の製造方法。
  4. 単結晶絶縁性基板を用意し、
    基板表面にグラフェンを固定し、
    コア粒子を内包するタンパク質の外径をピッチとして、コア粒子を内包するタンパク質を等間隔にグラフェン上に配置し、
    タンパク質を除去してコア粒子をグラフェン上に配置し、
    コア粒子によりグラフェンを切断して、グラフェンリボンを形成した、グラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板。
  5. 前記単結晶絶縁性基板がサファイア単結晶から成る、請求項4記載のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板。
  6. 前記コア粒子を内包するタンパク質が溶液中に分散され、
    前記溶液を前記グラフェン上に滴下し、前記コア粒子を内包するタンパク質を、スピンコートにより前記グラフェン上に前記等間隔に配置し、
    更に前記タンパク質を加熱して分解することにより除去する、請求項4又は5記載のグラフェンリボンを備える単結晶絶縁性基板。
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