JP2013055757A - ブラシレスモータ及びそれを備えた電気機器 - Google Patents

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彰彦 渡辺
Takehiko Hasegawa
武彦 長谷川
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Abstract

【課題】長期耐久性を有し、雑音端子電圧を抑制したブラシレスモータを提供する。
【解決手段】固定子巻線12を巻装した固定子鉄心11を含む固定部材を不飽和ポリエステル樹脂成形材料13にてモールド一体成形した固定子10と、シャフト16を中心として、周方向にフェライト樹脂磁石32を保持した円板状の鉄心を固定子10に対向して配置した回転子14と、シャフト16を回転自在に支持する軸受15と、軸受15を固定する導電性のブラケット17、19とを備え、ブラケット17、19を、固定子10内部の絶縁樹脂で被覆された導通部材22により電気的に接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアコン機器などに搭載されるブラシレスモータに関するもので、特にファンモータの雑音端子電圧の発生レベルを低減するように改良されたブラシレスモータおよびそれを備えた電気機器に関する。
近年、エアコン用ファンモータは高効率化のためブラシレスモータを使用するものが主流になってきている。ブラシレスモータは、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)方式(以下、適宜、PWM方式という)のインバータにより駆動する方式を採用するケースが多くなってきている。こうしたPWM方式のインバータ駆動の場合、高周波パルスの駆動信号で駆動されるため、このような駆動信号がノイズとして外部機器に電磁妨害を引き起こす可能性があった。電気機器として一般的に、電源内部で発生したノイズが電源の出力を通して他機器の回路の電源系統に流入したものを、雑音端子電圧と呼ばれている。この雑音端子電圧はノイズ源となるため、電磁妨害を引き起こし周辺機器に悪影響を与える。
例えば、エアコン機器の場合、エアコンに内蔵したモータから発生する雑音端子電圧が、エアコン本体としての雑音端子電圧のレベルに大きな影響を与える場合がある。すなわち、このような場合、エアコンのモータから発生した雑音端子電圧が、エアコン電源、商用電源系統を介し、他機器の電源へと回り込み電磁妨害を引き起こすなどのおそれがあった。
雑音端子電圧を低減させる方法としては、エアコン本体側での対策法や、ファンモータ側での対策法それぞれに様々な方法がある。例えば、エアコン本体側での対策方法としては電源ラインのノイズフィルタを強化したり、対アース間のコンデンサ(パスコン)などを設置したりする方法などがある。また、ファンモータ側での対策法としてはリード線にフェライトコアを取り付けたり、電源ラインのコンデンサ容量を調整したりするなどの方法がある。これらの方法は一般的に古くから実施されており、周知の事実となっている。
このような中、モータの構造を改良し、モータからのノイズ放射を防止するような技術がある。このような技術の一例として、従来、固定子を樹脂でモールドしたモールドモータにおいて、モータのシャフトを支持する軸受を2個の金属製のブラケットで固定し、さらに、これらブラケット同士を金属製のばね部材で弾性結合し、ブラケット同士を同電位とすることによって、モータからのノイズ放射を防止し、雑音端子電圧を低減するような技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭62−159143号公報
しかしながら、特許文献1のような従来の方法は、モータ外郭で金属製のばね部材によりブラケット同士を結合する構成であったため、ばね部材は外部からの水、埃、衝撃などの影響を受けやすく、耐久性の面での課題があった。また、導通部材にて樹脂と一体に固定した場合には、導通部材と固定子鉄心が接触し電気的な耐圧不良の原因になる課題があった。
本発明のブラシレスモータは、上記課題に鑑みなされたものであり、長期耐久性を有するとともに、モータから発生する雑音端子電圧を抑制したブラシレスモータおよびそれを備えた電気機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のブラシレスモータは、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定部材を不飽和ポリエステル樹脂成形材料にてモールド一体成形した固定子と、シャフトを中心として、周方向に永久磁石を保持した円板状の鉄心を前記固定子に対向して配置した回転子と、前記シャフトを回転自在に支持する軸受と、前記軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、前記2つのブラケットを、絶縁樹脂で被覆された前記固定子内部の導通部材により電気的に接続した構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、導通部材をフッ素樹脂は四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂で被覆した構成である。
また、本発明のブラシレスモータは、固定子内部の導通部材と巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定部材を、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で一体に成形され、かつ、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で完全に覆われている構成である。
このような構成により、モータ外郭に大きな導電性の端板を構成する必要がなく、固定子内部に導通部材を配置するような簡易な構成によって、2つのブラケットを電気的に接続できる。このため、導通部材はモールド樹脂にて保護され、水、粉塵、衝撃などの影響を受けることなく、導電性として長期耐久性を兼ね添えた構成とすることができる。
また、本発明の電気機器は、上述のブラシレスモータを搭載している。
以上のように、本発明のブラシレスモータによれば、固定子内部の導通部材により2つのブラケットを電気的に接続しているため、長期耐久性を有しており、また2つのブラケットを電気的に接続することで雑音端子電圧を低減させている。このため、本発明のブラシレスモータによれば、長期耐久性を有するとともに、モータから発生する雑音端子電圧を抑制したブラシレスモータおよびそれを備えた電気機器を提供することができる。
本発明の実施例1におけるブラシレスモータの構成を示す図 同ブラシレスモータの固定部材をモールド成形する前の固定子の構成を示す図 同ブラシレスモータの導通ピンの形状を示した図 本発明の実施例2における電気機器の例としてのエアコン室内機の構成を示した模式図
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態及び実施例によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1におけるブラシレスモータの構成を示す図である。本実施例では、電気機器としてのエアコン用に搭載され、送風ファンを駆動するための電動機であるブラシレスモータの一例を挙げて説明する。また、本実施例では、回転子が固定子の内周側に回転自在に配置されたインナロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。
図1において、固定子鉄心11には、固定子鉄心11を絶縁するための樹脂であるインシュレータ21が介在して、固定子巻線12が巻装されている。そして、このような固定子鉄心11は、他の固定部材とともにモールド材としての不飽和ポリエステル樹脂成形材料13にてモールド成形されている。本実施例では、これらの部材をこのようにモールド一体成形することにより、外形が概略円筒形状をなす固定子10が構成されている。
固定子10の内側には、空隙を介して回転子14が挿入されている。回転子14は、回転子鉄心31を含む円板状の回転体30と、回転体30の中央を貫通するようにして回転体30を締結したシャフト16とを有している。回転体30は、固定子10の内周側に対向して周方向に永久磁石であるフェライト樹脂磁石32を保持している。このように、回転体30は、金属製の鉄心である回転子鉄心31とその周方向に配置したフェライト樹脂磁石32とを備えている。このように、固定子10の内周側と回転体30の外周側とが対向するように配置されている。
回転子14のシャフト16には、シャフト16を支持する2つの軸受15が取り付けられている。軸受15は、複数の鉄ボールを有した円筒形状のベアリングであり、軸受15の内輪側がシャフト16に固定されている。図1では、シャフト16がブラシレスモータ本体から突出した側となる出力軸側において、軸受15aがシャフト16を支持し、その反対側(以下、反出力軸側と呼ぶ)において、軸受15bがシャフト16を支持している。
そして、これらの軸受15は、それぞれ導電性を有した金属製のブラケットにより、軸受15の外輪側が固定されている。図1では、出力軸側の軸受15aがブラケット17により固定され、反出力軸側の軸受15bがブラケット19により固定されている。以上のような構成により、シャフト16が2つの軸受15に支承され、回転子14が回転自在に回転する。
さらに、このブラシレスモータには制御回路を含めた駆動回路を実装したプリント基板18が内蔵されている。このプリント基板18を内蔵したのち、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、ブラシレスモータが形成される。また、プリント基板18には、駆動回路の電源、グランド線や制御信号などの接続線20が接続されている。
なお、駆動回路を実装したプリント基板18上のゼロ電位点部は、大地のアースおよび1次側(電源)回路とは絶縁され、大地のアースおよび1次側電源回路の電位とは、フローティングされた状態である。ここで、ゼロ電位点部とは、プリント基板18上における基準電位としての0ボルト電位の配線のことであり、通常グランドと呼ばれるグランド配線を示している。接続線20に含まれるグランド線は、このゼロ電位点部、すなわちグランド配線に接続される。
また、駆動回路が実装されたプリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路、制御電圧を印加するリード線および制御回路のグランド線などは、巻線の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、制御回路の電源電圧を供給する電源回路に対する1次側(電源)回路、これら1次側(電源)回路と接続された大地のアースおよび独立して接地された大地のアースのいずれとも電気的に絶縁されている。
つまり、1次側(電源)回路電位および大地のアースの電位に対して、プリント基板18に実装された駆動回路は電気的に絶縁された状態であることから、電位が浮いた状態となっている。これは電位がフローティングされた状態とも表現され、よく知られている。また、このようなことから、プリント基板18に接続される巻線の電源電圧を供給する電源回路および制御回路の電源電圧を供給する電源回路の構成は、フローティング電源とも呼称され、これもよく知られた表現である。
以上のように構成された本ブラシレスモータに対して、接続線20を介して各電源電圧および制御信号を供給することにより、プリント基板18の駆動回路により固定子巻線12が駆動される。固定子巻線12が駆動されると、固定子巻線12に駆動電流が流れ、固定子鉄心11から磁界が発生する。そして、固定子鉄心11からの磁界とフェライト樹脂磁石32からの磁界とにより、それら磁界の極性に応じて吸引力および反発力が生じ、これらの力によってシャフト16を中心に回転子14が回転する。
次に、本ブラシレスモータのより詳細な構成について説明する。
まず、本ブラシレスモータは、上述したように、シャフト16が2つの軸受15で支持されるとともに、それぞれの軸受15もブラケットにより固定され、支持されている。さらに、軸受15を固定するための強度を確保し、またクリープによる不具合なども抑制するため、本実施例では、それぞれの軸受15が、導電性を有した金属製のブラケットにより固定されるような構成としている。
なお、ベアリングのような軸受は一般的に、例えば外輪とハウジング内周面との間に隙間がある場合、伝達負荷によってシャフトにラジアル方向の力が発生する。このような力が発生すると、径方向の相対差によって滑り現象が発生しやすくなり、このような滑り現象がクリープと呼ばれている。このような観点から、本実施例では、予め鋼板で加工され寸法精度の良好な導電性のブラケットを軸受15の固定に採用している。特に、電動機の高出力化が要求される場合には、このような構成とすることがより好ましい。
具体的には、まず、反出力軸側の軸受15bに対して、軸受15bの外周径とほぼ等しい外周径のブラケット19により固定している。また、このブラケット19は、不飽和ポリエステル樹脂成形材料13とモールド一体成形されている。すなわち、図1に示すように、反出力軸側における不飽和ポリエステル樹脂成形材料13の形状は、本ブラシレスモータ本体から反出力軸方向へと突出する本体突出部13aを有した形状である。
この本体突出部13aの本体内部側に、インナーブラケットとしてブラケット19を配置し、不飽和ポリエステル樹脂成形材料13とモールド一体成形している。ブラケット19は中空円筒状となるカップ形状を有しており、より具体的には、一方を開いた円筒部19aと、開いた側の円筒端部から外方向に少しだけ広がった環状のつば部19bとを有している。円筒部19aの内周径は軸受15bの外周径とほぼ等しく、円筒部19aに軸受15bを圧入することにより、軸受15bはブラケット19を介するようにして不飽和ポリエステル樹脂成形材料13にも固定されることになる。このように構成することで、軸受15bの外輪側は金属製のブラケット19に固定されるため、クリープによる不具合を抑制できる。
また、環状のつば部19bの外周径は軸受15bの外周径よりも少しだけ大きくしている。すなわち、環状のつば部19bの外周径は、軸受15bの外周径よりも大きく、かつ少なくとも回転体30の外周径よりも小さくしている。ブラケット19をこのような形状とすることにより、例えばつば部が回転体30の外周を超えて固定子10まで広がるような構造に比べて、コスト高となる金属材料の使用を抑制している。また、このように金属製のブラケット19の面積を抑制し、さらに不飽和ポリエステル樹脂成形材料13でブラケット19の外郭を覆うようにモールド一体成形しているため、軸受15bから発生する騒音を抑制することもできる。
次に、出力軸側の軸受15aに対しては、固定子10の外周径とほぼ等しい外周径のブラケット17により固定している。ブラケット17は概略円板形状であり、円板の中央部に軸受15aの外周径とほぼ等しい径の突出部を有しており、この突出部の内側は中空となっている。プリント基板18を内蔵したのち、このようなブラケット17の突出部の内側を軸受15aに圧入するとともに、ブラケット17の外周に設けた接続端部と固定子10の接続端部とが嵌合するように、ブラケット17を固定子10に圧入することにより、本ブラシレスモータが形成される。このように構成することで、組立作業の容易化を図るとともに、軸受15aの外輪側は金属製のブラケット17に固定されるため、クリープによる不具合も抑制している。
ところで、2つの軸受15に対し、内輪側は金属製のシャフト16を挿入する構成となるため、必然的に軸受15の内輪同士は電気的に同電位となる。一方、2つの軸受15の外輪は、それぞれブラケット17とブラケット19とに納まる構造となるが、ブラケット17は出力軸側、ブラケット19は反出力軸側というように、固定子のほぼ両側に配置される。
このため、一般的には2つのブラケットは同電位にはならない。本実施例においては、2つのブラケット、すなわち、ブラケット17とブラケット19とを同電位とするため、次の説明する絶縁樹脂で被覆された導通部材22および導通ピン23により両ブラケットを電気的に接続した構成としている。そして、上述したように、このような複数のブラケットを電気的に接続することにより、モータからのノイズ放射や雑音端子電圧が低減されることができる。
ブラケット17とブラケット19とを接続するため、まず、ブラケット19には、導通部材としての絶縁樹脂で被覆された導通部材22が予め電気的に接続されている。接続ははんだ付けまたはヒュージング溶接で行うのが好ましい。すなわち、図1に示すように、ブラケット19の環状のつば部19bに絶縁樹脂で被覆された導通部材22の一方の先端部22aが接続されている。絶縁樹脂で被覆された導通部材22は不飽和ポリエステル樹脂成形材料13の内部に配置され、ブラケット19と同様に不飽和ポリエステル樹脂成形材料13とモールド一体成形されている。
なお、絶縁樹脂で被覆された導通部材22を不飽和ポリエステル樹脂成形材料13の内部に配置することで、絶縁樹脂で被覆された導通部材22を錆や外力などから予防し、使用環境や外部応力などに対して、信頼性の高い電気的接続としている。また、導通部材を絶縁樹脂で被覆することで、モールド時の成形圧で固定子鉄心11と導通部材の電気的接触を防止し、固定子鉄心11からブラケット17,19へ流れる漏れ電流を防止し、電気的耐圧不良を防ぐことができる。
また、被覆する絶縁樹脂に四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂を使用することで、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で一体成形するときの熱による絶縁樹脂の熱軟化を防止し、成形圧力による絶縁樹脂被覆の傷や破れを防止することができる。また、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂は比較的柔らかい樹脂であり、他の耐熱性が良いシリコーン系樹脂やフッ素系樹脂と比較し、モータ生産時の作業性が良いという効果もある。本実施例では(株)クラベ製フルボン電線FW(導体径0.5mmの単線、絶縁体厚さ0.3mm)を使用した。
絶縁樹脂で被覆された導通部材22は、不飽和ポリエステル樹脂成形材料13の内部において、環状のつば部19bから本ブラシレスモータの外周側を通して、出力軸側へと接続している。そして、絶縁樹脂で被覆された導通部材22の他方の先端部22bにおいて、ブラケット17と電気接続するための導通ピン23がこの先端部22bに接続されている。導通ピン23は、不飽和ポリエステル樹脂成形材料13の出力軸側の端面から、導通ピン23の先端部23bが露出している。
すなわち、ブラケット17を固定子10に圧入したとき、導通ピン23の先端部23bがブラケット17に接触し、ブラケット17と導通ピン23との導通が確保される。このような構成により、ブラケット17とブラケット19との2つのブラケットは、絶縁樹脂で被覆された導通部材22および導通ピン23を介して電気的に接続される。
次に、絶縁樹脂で被覆された導通部材22、導通ピン23の詳細な構成について説明する。図2は、本判明の実施例におけるブラシレスモータの固定部材をモールド成形する前の固定子の構成を示す図である。図2において、図2(a)は、モールド成形前の各固定部材に分解斜視図、図2(b)は、モールド成形前の各固定部材を一体化した様子を示す図である。
図2(a)に示すように、固定子鉄心11には、固定子巻線12がインシュレータ21を介して巻装されている。また、本実施例での絶縁樹脂で被覆された導通部材22は、ブラケット19側の先端部22aから固定子鉄心11に沿うように先端部22bまで接続した形状を有している。図2(b)に示すように、絶縁樹脂で被覆された導通部材22の先端部22aは、ブラケット19の環状のつば部19bに接続される。これによって、絶縁樹脂で被覆された導通部材22は、固定子巻線12との絶縁性を確保しながら、固定子鉄心11上に保持される。
図3は、導通ピン23の形状を示した図である。図3において、図3(a)は上面から、図3(b)は前面から、また図3(c)は側面から導通ピン23をみた形状を示している。図3に示すように、導通ピン23は、先端部23a側と先端部23b側との2枚の延伸板状体を、挟み部23cを介して接続したような形状を有している。インシュレータ21を挟むように挟み部23cをインシュレータ21に挿入し、先端部23aをはんだなどにより、絶縁樹脂で被覆された導通部材22と接続することで、導通ピン23が固定される。
以上、図3(b)で示すような固定部材を不飽和ポリエステル樹脂成形材料13にてモールド一体化することで固定子10が形成される。また、固定子10において、導通ピン23の先端部23bは不飽和ポリエステル樹脂成形材料13から露出している。
また、ここで言う、不飽和ポリエステル樹脂成形材料とは不飽和ポリエステルアルキドの共重合性単量体溶液と、スチレン、ビニルトルエン、メチルアクリレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等の共重合性単量体と、ポリスチレン、飽和ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の低収縮剤と、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーベンゾエイト等のラジカル重合開始剤としての有機過酸化物と、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、クレー、タルク等の無機充填材と、ガラス繊維、ビニロン繊維等の補強剤と、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤と、顔料等の混合成形材料であり、金型温度120℃から160℃で成形・硬化される熱硬化性樹脂成形材料である。
また、導通部材は銅、真鍮、鉄等の金属で作製された単線または2本以上の細線を撚って作られたより線を使用するのが好ましい。
また、以上のように構成された本実施例のブラシレスモータは、次のような工程に従って製造される。まず、インシュレータ21を備えた固定子鉄心11に固定子巻線12が巻装され、図2に示すような固定子鉄心11が形成される。このように形成された固定子鉄心11に対し、絶縁樹脂で被覆された導通部材22に接続された導通ピン23をインシュレータ21に挿入して固定する。これにより、固定子巻線12を巻装した固定子鉄心11に、絶縁樹脂で被覆された導通部材22および、導通ピン23が取り付けられる。
この後、固定子鉄心11は不飽和ポリエステル樹脂成形材料13にてモールド成形され、固定子10が形成される。このとき、導通ピン23の先端部23bが不飽和ポリエステル樹脂成形材料13から露出して突出するように、固定子10を形成する。
次に、このように形成した固定子10に、軸受15を取り付けた回転子14を挿入する。すなわち、固定子10内側の中空円筒部に軸受15bを挿入して、固定子10に軸受15bを固定する。次に、出力軸側からプリント基板18を挿入する。そして、ブラケット17の突出部の内側を軸受15aに圧入するとともに、ブラケット17の外周に設けた接続端部と固定子10の接続端部とが嵌合するように、ブラケット17を固定子10に圧入する。これによって、導通ピン23の先端部23bがブラケット17に接触し、ブラケット17とブラケット19とが電気的に接続される。このようにして、本ブラシレスモータが形成される。
以上説明したように、本発明のブラシレスモータは、巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定部材を樹脂にてモールド一体成形した固定子と、シャフトを中心として、周方向に永久磁石を保持した円板状の鉄心を固定子に対向して配置した回転子と、シャフトを回転自在に支持する軸受と、軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、2つのブラケットを、固定子内部の絶縁樹脂で被覆された導通部材により電気的に接続している。
このような構成とすることにより、固定子内部に導通部材を配置するような簡易な構成によって、2つのブラケットを電気的に接続でき、これによって、導通部材はモールド樹脂にて保護され、水、粉塵、衝撃などの影響を受けることなく、導電性として長期耐久性を兼ね添えた構成とできる。また、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で一体成形する際の熱や圧力から導通部材と固定子鉄心の接触を防止することができ、モータの安全性を高めることが出来る。したがって、本発明によれば、長期耐久性を有するとともに、モータから発生する雑音端子電圧を抑制したブラシレスモータを提供できる。
本実施例では、本発明における電気機器の例としてエアコン室内機の構成について説明する。
図4は、本発明の実施例2における電気機器の例としてのエアコン室内機の構成を示した模式図である。
図4において、エアコン室内機200の筐体211内にはブラシレスモータ201が搭載されている。そのブラシレスモータ201の回転軸にはクロスフローファン212が取り付けられている。ブラシレスモータ201はモータ駆動装置213によって駆動される。モータ駆動装置213からの通電により、ブラシレスモータ201が回転し、それに伴いクロスフローファン212が回転する。そのクロスフローファン212の回転により、室内機用熱交換器(図示せず)によって空気調和された空気を室内に送風する。ここで、ブラシレスモータ201は、例えば、上記実施例で示すブラシレスモータが適用できる。
本発明の電気機器は、ブラシレスモータと、そのブラシレスモータが搭載された筐体とを備え、ブラシレスモータとして上記構成の本発明のブラシレスモータを採用したものである。
以上の説明では、本発明にかかる電気機器の実施例として、エアコン室外機に搭載されるブラシレスモータを取り上げたが、その他の電気機器に搭載されるブラシレスモータ、例えば、各種家電用機器に使用されるブラシレスモータや、各種情報機器に搭載されるブラシレスモータ、産業機器に使用されるブラシレスモータにも適用できることは言うまでもない。
本発明のブラシレスモータは、長期耐久性を有するとともに、モータから発生する雑音端子電圧を抑制できるため、主にモータの低価格化および高寿命化が要望される機器で、例えばエアコン室内機、エアコン室外機、給湯機、空気清浄機などに搭載されるブラシレスモータに有効である。
10 固定子
11 固定子鉄心
12 固定子巻線
13 不飽和ポリエステル樹脂成形材料
13a 本体突出部
14 回転子
15,15a,15b 軸受
16 シャフト
17,19 ブラケット
18 プリント基板
19a 円筒部
19b 環状のつば部
20 接続線
21 インシュレータ
22 絶縁樹脂で被覆された導通部材
23 導通ピン
22a,22b,23a,23b 先端部
23c 挟み部
30 回転体
31 回転子鉄心
32 フェライト樹脂磁石
200 エアコン室内機
201 ブラシレスモータ
211 筐体
212 クロスフローファン
213 モータ駆動装置

Claims (4)

  1. 巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定部材を不飽和ポリエステル樹脂成形材料にてモールド一体成形した固定子と、シャフトを中心として、周方向に永久磁石を保持した円板状の鉄心を前記固定子に対向して配置した回転子と、前記シャフトを回転自在に支持する軸受と、前記軸受を固定する2つの導電性のブラケットとを備え、前記2つのブラケットを、絶縁樹脂で被覆された前記固定子内部の導通部材により電気的に接続したことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 前記絶縁樹脂は四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。
  3. 前記固定子内部の導通部材と巻線を巻装した固定子鉄心を含む固定部材を、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で一体に成形し、かつ、不飽和ポリエステル樹脂成形材料で完全に覆われていることを特徴とする請求項1または2に記載のブラシレスモータ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のブラシレスモータを搭載したことを特徴とする電気機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104348323A (zh) * 2014-10-29 2015-02-11 广东威灵电机制造有限公司 一种塑封直流无刷电机和电控设备
WO2024089836A1 (ja) * 2022-10-27 2024-05-02 三菱電機株式会社 電動機、ファン、及び空気調和機

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