JP2013054023A - Git1遺伝子欠損マウス及びこれを用いた薬物スクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】脳の神経シナプスタンパク質であるGIT1(G protein−coupled receptor kinase interacting protein 1)の遺伝子が欠損された、人間を除く、特に、哺乳類を注意欠陥多動性障害モデルとして提供すること、及びGIT1遺伝子欠損マウスを使用してADHD候補物質である薬物を投与して回復を誘導することができる新たな薬物のスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】GIT1欠損マウスに対する分子生物学的、細胞生物学的、電気生物学的、動物行動学的分析に関し、候補物質である薬物投与により注意欠陥多動性障害である多動と前頭葉におけるシータ波の回復を観察し、注意欠陥多動性障害の回復を誘導することができる新たな薬物のスクリーニングを行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、脳の神経シナプスタンパク質であるGIT1(G protein−coupled receptor kinase interacting protein 1)の遺伝子が欠損された、人間を除く、特に、哺乳類を注意欠陥多動性障害モデルとして使用する方法に関する。
また、本発明は、GIT1欠損マウスに対する分子生物学的、細胞生物学的、電気生物学的、動物行動学的分析に関し、候補物質である薬物投与により注意欠陥多動性障害である多動と前頭葉におけるシータ波の回復を観察し、注意欠陥多動性障害の回復を誘導することができる新たな薬物のスクリーニング方法を提供する。
注意欠陥多動性障害(以下、ADHDとする)は、注意欠陥、多動、衝動性を見せる公知された精神疾患の一種である。全世界の就学児童の5%程度がADHD関連症状を示すほど、有病率が非常に高い疾患である。また、Leibsonなど(2001,JAMA,285,60−66.)の研究によると、ADHD症状を示す児童がある家庭の場合、そうでない家庭に比べて2倍程度高い医療費がかかる。また、ADHD児童の親はストレスと罪悪感、さらにはうつ症状を示すなど、社会全般的にADHDの治療に対する必要性が高まっている。このような高い有病率とこれによる社会的影響により、ADHDの発症メカニズムを明かすために世界的に多くの研究が行われてきた。
ADHDのメカニズムを説明するために多くの仮説が提示されており、このうちドーパミン仮説が最も多く注目されて来た。しかし、誘電体疫学研究(genome−wide linkage or association studies)により、ドーパミンと関係のない多くの遺伝子がADHDに係わっていることが明らかになった。さらに、ADHDの異質性と強い遺伝性は、様々なADHD関連遺伝子の存在を強く示唆している。
その一方で、H3受容体拮抗剤は、ADHD、肥満症、てんかん、精神分裂症、うつ病、痛症、薬物乱用/中毒など非常に様々な疾患に関する機能的効果を有している。さらに、ADHD、認知機能障害(アルツハイマー疾患)、睡眠障害または精神病を治療するための多数の新規の化合物が製造されている。
このようなADHDの研究のために多くの種類の化合物の開発だけでなく、ADHDの様々なモデル動物が提案された。Wultzなど(Behavioral and neural biology,1990,53(1),88−102.)は、既存の自然発生高血圧ラット(Spontaneous Hypertensive Rat、以下、SHRとする)がADHDモデル動物として活用されることができることを明かし、現在までも様々なADHD関連研究に使用されている。特に、SHRはドーパミンの分泌と代謝において問題があることが明らかになり(Russell et al.,Behav.Brain.Res.,1998,163−171.)、これはADHDにおけるドーパミンの重要性を意味する研究結果である。しかし、SHRのADHD関連症状に対する病理学的原因に関する明白な研究結果はなく、ドーパミンとADHDの連関性は持続的に研究されているが、因果関係が明確になったと見るには無理がある状況である。
Gainetdinovなど(Science,1999,283(5400),397−401.)は、ドーパミン輸送体を遺伝的に除去したマウス(DAT−KO mice)を用いた実験により新たなADHDモデル動物を提案した。これはドーパミン信号伝達に関するタンパク質がADHDに係わるということを直接証明した論文であって、既存のドーパミン仮説を裏付けることができる発見である。しかし、DAT−KO miceの場合、ADHD症状を回復することにおいてドーパミンよりはセロトニンがさらに重要であることを示すなど、ドーパミン仮説とは相反する研究結果でもある。
Hessなど(J Neurosci.,1992,12(7),2865−74.)は、2番染色体の一部が除去された突然変異マウスであるコロボーマ(以下、Colobomaとする)マウスの多動に注目し、その後、誘電体関連研究などにより除去された2番染色体上に存在するSNAP−25というタンパク質がADHDに係わっていることが明らかになった。しかし、その後、ADHDの基底原因を明かすための試みが行われず、ColobomaマウスにおけるADHDメカニズムに対する研究は足踏み状態である。
上記のADHDモデル動物のほかにも様々なモデルが提案されたが、ADHDに係わっている遺伝子が明らかになっていなかったり、ほとんどが動物行動実験レベルの研究にとどまった。そのため、ADHDの基底原因を究明するための分子生物学的、細胞生物学的、電気生理学的な接近方法の必要性が台頭された。このような方法により得られたADHDに対する研究結果は、ADHDの基底原因に対するさらに広い視野を提供するだけでなく、新たな治療剤の発見可能性を提案することができる。
既存のADHD治療剤としては、神経刺激剤に分類されるアンフェタミンとメチルフェニデートがある。Swansonなど(Neuropsychol.Rev.,2007,17,39−59.)の報告によると、1990年以降にADHDの治療のための神経刺激剤の処方が持続的に増加している。
しかし、このような神経刺激剤の使用は幻覚と不安などの深刻な副作用を誘発する可能性がある。Fleckensteinなど(Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.,2007,47,681−698.)の研究は、神経刺激剤がドーパミン分泌神経細胞とセロトニン分泌神経細胞に損傷を与える可能性があるということを示唆しており、Kolbなど(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2003,100,10523−10528.)の研究結果は、持続的なアンフェタミンの服用が神経細胞の構造可塑性(structural plasticity)に影響を与え、新たな経験による学習及び記憶作用を制限する可能性があるということを示唆している。このような神経刺激剤の副作用と神経細胞の毒性、そして記憶と学習能力に与える悪影響は、新たなADHD治療剤の必要性を強調する。
G protein−coupled receptor kinase interacting protein 1(以下、GIT1とする)は、多機能アダプタータンパク質であって、ARF small GTPasesのためのGTPase−活性化ドメイン(ARF GAP domain)を含むいくつかのドメインからなっている。GIT1のARF GAP ドメインは、β2−アドレナリン受容体と他のG−タンパク質結合受容体の食菌作用による輸送に重要な機能を担当している。また、GIT1、GRK、PIX、FAK、PLCγ、MEK1、Piccolo、liprin−α、paxillinなどのような様々な信号伝達タンパク質とアダプタータンパク質と結合を行っており、これはGIT1が信号伝達アダプターとして機能できることを意味する。
脳におけるGIT1は、シナプスに存在し、神経突起の成長、樹状突起棘構造の形成、シナプス形成、シナプスAMPA(2−amino−3−(5−methyl−3−oxo−1、2−oxazol−4−yl)propanoic acid)受容体の局在(AMPA receptor localization)などに関与する。GIT1は、ハンチントン疾病に係わるハンチントンタンパク質に結合し、ハンチントン患者の脳でGIT1タンパク質が分裂された現象を観察した研究結果がある。また、GIT1欠損マウスを用いた他の研究結果では、樹状突起の成長と樹状突起棘の密度減少、また学習及び記憶能力の損傷が報告されており(Prashanthi Menon et al.,Brain Res.2010;1317:218226)、これはGIT1が脳で重要な機能を行っていることを示唆する。
しかし、GIT1に対する今までの研究は、分子生物学的、細胞生物学的な研究に限定されている。また、従来技術の行動実験の場合、実験結果を説明することができる正確なメカニズムを提示することができなかった。
本発明者は、GIT1欠損マウスをADHDモデル動物として使用し、既存の分子生物学的、細胞生物学的、動物行動学的な研究方法のほかにもシステムレベルにおける脳波図(Electroencephalogram、以下、EEGとする)測定などの実験を行い、ADHDの基底原因に対する遺伝的な原因を提供し、ADHD症状を示すGIT1欠損マウスを用いて新たなADHD治療剤をスクリーニングする方法を提供する。
韓国特許登録第10−0827470号:ヒスタミンH3拮抗剤として有用な(1−4−ピペリジニル)ベンズイミダゾール誘導体、登録日:2008年04月28日、出願人:シェリングコーポレーション
Leibson et al.,JAMA,2001,285,60−66. Wultz et al.,Behavioral and neural biology,1990,53(1),88−102. Russell et al.,Behav.Brain.Res.1998,163−171. Gainetdinov et al.,Science,1999,283(5400),397−401. Hess et al.,J Neurosci.1992,12(7),2865−74. Swanson et al.,Neuropsychol.Rev.2007,17,39−59. Kolb et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2003,100,10523−10528.
本発明は、脳の神経シナプスタンパク質であるGIT1(G protein−coupled receptor kinase interacting protein 1)の遺伝子が欠損された、人間を除く、特に、哺乳類を注意欠陥多動性障害モデルとして提供することを目的とする。
本発明は、GIT1遺伝子欠損マウスを使用してADHD候補物質である薬物を投与して回復を誘導することができる新たな薬物のスクリーニング方法を提供することを他の目的とする。
本発明は、脳疾患の一種である注意欠陥または多動障害を有している人間を含む哺乳類からこのような中枢神経系疾患及び精神疾患の薬物をスクリーニングすることができ、治療予防することができる方法であって、GIT1遺伝子が欠損された、人間を除く哺乳類を使用する方法を提供する。
上記中枢神経系疾患及び精神疾患は、睡眠障害、覚醒障害、睡眠発作(narcolepsy)、認知機能障害(cognitive disorder)、ADHD、肥満症(obesity)、てんかん(epilepsy)、精神分裂症(shizophrenia)、うつ病、痛症及び薬物乱用/中毒からなる群から選択される何れか一つであることができる。
本発明における注意欠陥または多動の予防剤または治療剤候補物質としては、集中力強化剤であるメチルフェニデート(Methylphenidate)、アンフェタミン(d−Amphetamine)及びペモリン(Pemoline)から選択される一つ以上を使用することができるが、抗精神薬物として中樞神経を刺激するメカニズムを有しているだけに多くの副作用を発生させるおそれがあり、特に、不眠、反跳現象(rebound phenomena)、食欲低下、不快感、眩暈、易刺激性や不安及び苛立ちなどの症状が現われる可能性がある。
さらに、上記候補物質は、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、醗酵生成物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液または血漿などがあり、このような化合物は新規化合物であってもよく、公知の化合物であってもよい。このような候補物質は、塩を形成していても良い。候補物質の塩には生理学的に許容される酸(例えば、無機酸など)や塩基(例えば、有機酸など)などの塩があり、このうち生理学的に許容される酸添加塩が好ましい。このような塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸または硫酸など)の塩または有機酸(例えば、酢酸、ホルム酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、安息香酸、メタンスルホン酸またはベンゼンスルホン酸など)の塩などが用いられる。
上記のような候補物質を投与する方法は、例えば、経口投与、静脈注射、皮下投与、皮内投与または腹腔内投与のうち対象動物の症状、候補物質の性質などに合わせて適当に選択されることができる。また、候補物質の投与量は、投与方法、候補物質の性質などに合わせて適当に選択されることができる。
本発明における候補物質の投与動物は、哺乳類、好ましくはマウス、ラット、豚及び猿から選択される一つ以上のものであってもよく、本発明者が発明したGIT1欠損マウスが最も好ましい。
前記GIT1遺伝子は、脳のシナプスに存在し、神経突起の成長、樹状突起棘構造形成、シナプス形成、シナプスAMPA受容体の局在(AMPA receptor localization)などに関与するものとして公知である。また、GIT1はハンチントンタンパク質と結合し、ハンチントン患者の脳ではGIT1タンパク質が分裂される現象が観察され、GIT1欠損マウスを用いた他の研究結果では樹状突起の成長と樹状突起棘の密度減少、そして学習及び記憶能力が損傷されることから、GIT1が脳で重要な機能をしていることが分かる。
本発明における治療薬物または精神疾患をスクリーニングする方法は、神経細胞、特定遺伝子標的の細胞及び動物モデルを利用する方法であって、このうち選択される一つ以上を含むが、これに限定されない。
前記神経細胞は、例えば、ドーパミン性神経細胞としてMES23.5細胞、MN9D細胞、PC12細胞、SHSY5Y細胞とCATH.a細胞等が含まれ、このようなドーパミン性神経細胞は、この細胞において変化されるバイオマーカーと神経保護ターゲットを見つけるために使用されている。特に、遺伝性パーキンソン病(familial Parkinso’s disease)を起こす遺伝子突然変異であるDJ−1、ParkinまたはPINK1の遺伝子の機能が欠損された場合に現われる変化により神経保護のための治療剤及びバイオマーカーを発見しようとする研究が試みされているが、前記細胞モデルはドーパミン神経細胞だけの細胞内環境が維持されておらず、細胞の起源が全く異なかったりまたは融合された細胞の遺伝的特性をともに保有している短所がある。
また、特定遺伝子標的の細胞モデルによるスクリーニング方法も遺伝子欠損ではなくsiRNAのような遺伝子部分欠損の細胞モデルにより完全な遺伝子機能欠損の場合に現われる可能性のある変化に対するターゲット発見には充分でない点がある。
本発明で前記細胞モデルとともに精神疾患の治療剤及び薬物をスクリーニングすることに使用される動物モデルとしては、SHR、ドーパミン輸送体を遺伝的に除去したマウス(DAT−KO mice)、パーキンソンDJ−1遺伝子欠損(knockout)動物、SNAP−25タンパク質が欠けたコロボーママウス及びGIT1遺伝子欠損マウスから選択される一つ以上を使用することが分かる。
前記動物モデルからは、特に、分子、生化学的研究の進行に十分な純粋ドーパミン性細胞を得るのが難しく、実際にパーキンソン病の患者からもサンプルを得るのが難しい状態であると公知されている。例えば、パーキンソン発病に対する病因遺伝子としてのDJ−1に関する詳細なメカニズムに対しては明らかになっておらず、DJ−1遺伝子上の変異によりタンパク質が正常に生成されない場合にパーキンソン病が誘発されるという事実もまだ不明確である。
従って、特に、本発明では、GIT1欠損マウスの注意欠陥、多動、散漫及び行動障害テストに、治療剤または薬物をスクリーニングする方法が使用されることが好ましいということが分かる。
本発明におけるGIT1欠損マウスを使用した具体的なスクリーニング方法としては、オープンフィールド試験(Open field test)、ホームケージ活動性試験(Homecage activity test)、モリス水迷路試験(Morris water maze test)、物体認識試験(Novel object recognition test)及び脳波図(Electroencephealogram、以下、EEGとする)試験から選択される一つ以上を特徴とする方法を提供する。
前記オープンフィールド試験及びホームケージ活動性試験により、GIT1欠損マウスに前記で提供される候補物質を投与する場合、正常マウスである対照群に比べて多動が驚くほどに改善される効果を示すことができ、モリス水迷路試験と物体認識試験のスクリーニング方法により、記憶、空間知覚及び学習能力が前記のように改善した効果を示す特徴があるため、前記候補物質の選別のための好ましい動物モデルとして使用されることができることが分かる。
特に、本発明におけるGIT1欠損マウスは、システムレベルでのEEGによるスクリーニング方法により、前頭葉における非正常のシータ波領域の波形及び電力スペクトル密度を分析して、ADHDを有した哺乳類の大脳機能を評価する基準と、基底原因に対する新たな評価方法として提供できることが分かる。
本発明は、GIT1遺伝子欠損マウスを使用して注意欠陥または多動障害発病の原因となる神経化学的要因、遺伝的要因及び環境的要因を分析し、このような疾患及び各種不安障害の原因を解読して、予防剤または治療剤をスクリーニングするための効果的な動物モデルとして提供することができる。
GIT1遺伝子の1番イントロンに遺伝子トラップ(gene−trap)が挿入された状況の図解(エクソンの番号は各灰色のボックスに数字で示され、β−geoはβ−ガラクトシダーゼとネオマイシンの結合体を意味し、矢印は遺伝子型検定のために使用されたプライマーセットを意味する)である。 本発明に使用されたGIT1欠損マウスの遺伝子型を検定したPCR結果(a)と、タンパク質発現を確認したウエスタンブロット実験結果(b)を示すものである。 GIT1欠損マウスから観察されるオープンフィールドにおける多動(a)とADHD治療薬物であるアンフェタミンとメチルフェニデート処理による多動の回復(b、c)を示すものである。 正常マウスとGIT1欠損マウスの親しい空間での移動距離を24時間測定したことを示すものである。 GIT1欠損マウスの空間知覚及び学習能力観察のためのモリス水迷路の結果(aは正常マウス及びGIT1欠損マウスが5日間の訓練期間中、隠されている踏み段を見つけるためにかかる時間が減少されたことを示すものであり、bはプローブテスト中に踏み段の位置を通過した回数であり、cは水迷路の各四分面における滞留時間である)を示すものである。 物体認識及び学習能力観察のための物体認識試験の結果(aはサンプル期間中の全体物体探索時間であり、bは試験期間中に観察される新たな物体に対する選好度であり、cはGIT1欠損マウスの物体認識能力がアンフェタミン処理によって回復されることを示す図)を示すものである。 GIT1欠損マウスの前頭葉から観察される非正常のシータ波形(a)とそれによるパワースペクトル密度(b)、及びアンフェタミン処理による非正常のシータ波形の回復図(c)を示すものである。 染色体17番の24,926,101番目塩基位置(Genome Build 36.3)に存在するrs550818の1個の単一塩基多型性図である。
以下、本発明を具体的な実施例を参照してより詳細に説明する。しかし、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明のアイディアと範囲内で様々な変形または修正することができることはこの分野における当業者においては明白なことである。
この時に使用される技術用語及び科学用語において他の定義がない限り、この発明が属する技術分野における通常の知識を有した者が通常理解している意味を有する。
また、従来と同様な技術的構成及び作用に対する重複説明は省略する。
[実施例1]GIT1遺伝子欠損マウスの確認
本発明におけるGIT1欠損マウスの製作に使用された胚性幹細胞(ES cell、FHCRC−GT−S10−12C1)は、Fred Hutchinson Cancer Centerから購入した。ES cell(embryonic stem cell)を500λのβ−mercaptoethanol、1%(v/v)ペニシリン/ストレプトマイシン、15%(v/v)のFBS(牛胎児血清)を含む培養液(Dulbecco's Modified Eagle Medium、DMEM、Gibco)に培養した後、前記細胞をC57BL/6マウスの胚盤胞(Blastcyst)に注入(microinjection)した。注入された胚盤胞はICR代理母マウスの子宮に着床させてキメラマウスを製作した。前記キメラマウスはアグチ色の毛の発現と重合酵素連鎖反応(PCR)を用いて遺伝子型を確認した。前記キメラマウスは、C57BL/6種と129/SV/Jae種とそれぞれ交配して繁殖した。各種から得られた異型接合体(Heterozygote)マウス間の交配により出たマウスを用いて本発明の実験に用いた。
[実施例1−1]重合酵素連鎖反応を用いたGIT1遺伝子の欠損確認
前記実施例1のGIT1遺伝子の欠損を確認するために大きく二つの実験方法を使用した。第一の方法は、重合酵素連鎖反応を用いる方法であって、GIT1遺伝子の特定部分を増幅することができるプライマーセットを用いて、GIT1遺伝子の欠損有無を確認することができた。また、GIT1欠損マウスと異型マウスのみに含まれている外来遺伝子であるβgeoを増幅することができるプライマーをともに使用して、各マウスの遺伝子型を正確に把握することができた。重合酵素連鎖反応に使用されたプライマーセットの塩基配列は下記表1のとおりである。
前記表1のプライマーセットの位置は図1に表示されている。前記プライマーセットを使用して重合酵素連鎖反応を行う場合、正常マウスの場合には500塩基対サイズのDNA断片が増幅され、GIT1欠損マウスの場合には680塩基対サイズのDNA断片が増幅された。異型マウスでは前記の二つのサイズの塩基対断片が増幅された。このような重合酵素連鎖反応の結果は図2aに示されたように観察された。
前記重合酵素連鎖反応のための混合物は、14.8μlの2次蒸留水、1.6μlの10mM dNTP、2.0μlのTaq重合酵素バッファー、0.4μlのTaq重合酵素(Sungenetics)、0.1μl(100pM)のプライマー、1μl(100μg/ml)のDNA原型で構成した。前記混合液は重合酵素連鎖反応を用いて遺伝子型を確認した。前記重合酵素連鎖反応は95℃で5分間反応させた後、95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で40秒に構成されたサイクルを40回繰り返した。その後、72℃で5分間反応させた後、前記の生成物を1%アガロースゲルで電気泳動により確認した。
前記実施例1のGIT1遺伝子欠損を確認するための第二の方法であって、前記GIT1タンパク質の欠損をウエスタンブロット(Western blotting)実験を用いて確認した。ウエスタンブロットに使用する試料の製作のために8週齢以上の正常マウスとGIT1欠損マウスの全体脳組織を使用した。抽出した脳組織を均質化バッファー(Homogenization Buffer;0.32M Sucrose、4mM HEPES、1mM MgCl、0.5mM CaCl、1mM PMSF、5μg/ml PepstatinA、2mM Benzamidin、2μg/ml Leupeptin)と混合して均質機(Homogenizer)を用いて破砕した後、破砕された脳組織はブラッドフォード(Bradford)実験により組織内のタンパク質濃度を確認した。前記のタンパク質を2X SDS バッファー(pH6.8の100mM TrisCl、5%β−Mercaptoethanol、4%Sodium Dodesyl Sulfate、0.2%BromoPhenyl Blue、20%グリセロール)と混合して、100℃で10分間変性(denaturalization)させて脳組織試料を準備した。
前記の過程により準備された脳組織試料を7.5%アクリルアミドゲルに掛けて、16mAでタンパク質分離がなされるまで電気泳動した。電気泳動後にアクリルアミドゲルをニトロセルローストランスファーメンブレン(Nitrocellulose transfer membrane;Whatman)に密着させた後、トランスファーバッファー(14.4g Glycine、3.03g Tris、200ml メタノール、800ml 蒸留水)に完全に浸漬した後、85Vで90分間電気泳動した。前記過程によりタンパク質はトランスファーメンブレンに移動され、移動されたタンパク質はGIT1抗体を用いて検出した。
前記ウエスタンブロットを行うために、トランスファーメンブレンをPonceau S染色薬を用いて染色し、タンパク質の大略の位置を確認した。蒸留水でメンブレインを複数回洗浄してPonceau S染色薬を除去し、ブロッキング溶液(5%の脱脂粉乳をTBST溶液に溶解したもの)に30分間停滞した。その後、GIT1に対する抗体(Neuromab)を希釈(1:1000)したTBST溶液に1時間反応させた。前記GIT1タンパク質に結合していない抗体を除去するために10分間3回TBST溶液を用いて洗浄した。2次抗体を希釈(1:10000)したTBST溶液にメンブレインを30分間停滞して、GIT1抗体に2次抗体が結合されるようにした。その後、結合していない2次抗体を除去するために10分間3回TBST溶液を用いて洗浄し、前記メンブレインをECL溶液(GE Healthcare)に反応させた後、暗室でx−rayフィルム(Fujifilm)に露出してGIT1タンパク質の有無を確認した。前記のような結果は、図2のbから観察されたように、GIT1−/−である同型マウスのみからGIT1遺伝子が欠損されることが確認された。
[実施例2]GIT1欠損マウスのオープンフィールド試験(Open field test)
本発明のGIT1欠損マウスを用いて多動観察のために新たな環境でオープンフィールド試験(Open field test)を行った。前記GIT1欠損マウスと対照群である正常マウス(Wild type)は2ヶ月〜5ヶ月のマウスを準備した。前記オープンフィールドはマウスに露出したことのない40−40−40cm(横−縦−高さ)の白色のボックスを準備し、マウスをオープンフィールドの中央に配置した後、60分間の移動距離をビデオ撮影し、行動分析プログラムを用いて全体移動距離、平均移動速度、中央空間侵入の割合などの結果を分析した。前記オープンフィールドにおける行動分析のために、オープンフィールドにマウスを配置する直前に、注意欠陥多動性障害を予防するための薬物として使用されるアンフェタミン(4mg/kg/day、1回)とメチルフェニデート(2mg/kg/day、1回)を腹腔注射した後、直ちにオープンフィールド中央に配置した。前記のような実験結果は図3のaに示されたように、正常マウスに比べてGIT1欠損マウスの移動距離は大きく、アンフェタミンとメチルフェニデートを投与した結果、図3のbとcでGIT1欠損マウスの移動距離は正常マウスのように驚くほど回復することを観察することができた。しかし、正常マウスに前記のような二つの薬物を投与した場合、移動距離が大きいと観察されたことはアナログ応答であると認識された。
[実施例3]GIT1欠損マウスのホームケージ活動性試験(Homecage activity test)
本発明のGIT1欠損マウスを用いて見慣れた空間における多動症状を観察するために、ホームケージ活動性試験(Homecage activity test)を行った。本発明の試験は20−35−17cm規格のホームケージに前記の配置されたマウスを行動測定室に24時間配置して、マウスが行動実験室に馴化(habituation)するようにした。その後、12時間の明るい周期と12時間の暗い周期の間のマウスの行動をビデオ撮影し、動物行動分析プログラムを用いて全体移動距離を分析した。その結果、図4に示されたように、マウスの夜行性のため昼間にはマウスの行動が減少して移動距離が非常に短く、正常マウスとGIT1欠損マウスの間の移動距離に差がなかったが、行動が活発になる夜の場合には、本発明のGIT1欠損マウスが、親しい空間で、正常マウスに比べてより多い距離を移動し、多動を示す特徴があることを確認した。
[実施例4]GIT1欠損マウスのモリス水迷路試験(Morris water maze test)
本発明のGIT1欠損マウスを用いてモリス水迷路試験(Morris water maze test)によるマウスの空間学習及び記憶能力を測定した。前記モリス水迷路は直径120cmの白色の水槽に、不透明の直径10cmの踏み段を準備したものであって、前記マウスは一日に2回、30分ごとに踏み段の位置を把握して憶えるための訓練機会を有し、訓練は5日間連続して行われた。前記訓練による学習効果は図5に示したように、aでは正常マウスがGIT1欠損マウスに比べてより速い時間内に隠された踏み段を見つける結果が確認され、GIT1欠損マウスの空間知覚学習及び記憶能力が問題があることを確認することができた。また、bとcは、6日目に踏み段が除去された水槽で1分間のプローブテスト(probe test)を行い、水槽の各四分面でマウスが消耗する時間の割合を観察した結果、GIT1欠損マウスが実際に踏み段のある四分面で正常マウスに比べて時間を少なく消耗し、踏み段の位置を正確に通過する回数を動物行動分析プログラムにより分析した結果、GIT1欠損マウスが正常マウスに比べて踏み段の位置を正確に通過する回数が減少することが確認できた。
[実施例5]GIT1欠損マウスの物体認識試験(Novel object recognition test)
本発明のGIT1欠損マウスを用いて物体に対する認識及び記憶能力を分析するための物体認識試験(Novel object recognition test)は、オープンフィールド試験で使用されたオープンフィールドボックスで行われた。前記物体認識試験はサンプル期間(Sample phase)と試験期間(Test phase)とで構成された。サンプル期間中のマウスはオープンフィールドボックスに位置した同一の二つの物体を10分間探索し、これをビデオ撮影して前記マウスが二つの物体を観察した時間を記録した。その結果、図6で確認したように、aでは正常マウスとGIT1欠損マウスが物体を探索する時間は統計的に差がないと示された。また、例えば、二つの同一の物体のうち一つをマウスに露出しなかった新たな物体に変更し、24時間後に試験期間を行った。前記試験期間には10分が与えられ、この時間の間マウスが二つの物体を観察した時間を測定した。この場合、マウスの鼻先が物体に接触したり、マウスが物体から2cm以内で物体に向けていることを観察と規定した。本実験の物体認識及び記憶能力の回復を観察するため、サンプル期間20分前に、本発明のマウスに4mg/kg/dayの量のアンフェタミンあるいは食塩水を腹腔注射してオープンフィールドボックスに配置した。本実験結果、図6のbからは、GIT1欠損マウスが正常マウスに比べて新たな物体を認識する能力が劣ることが確認され、このような物体認識能力はADHD治療薬物であるアンフェタミンによって回復することを図6のcから確認することができた。
[実施例6]GIT1欠損マウスのシータ領域の波形及び電力スペクトル密度(Power Spectrum Density)の分析
本発明のGIT1欠損マウスを用いて前頭葉における非正常のシータ領域の波形及び電力スペクトル密度(Power Spectrum Density)の分析のための実験は、ケタミン(ketamine)150mg/kgを腹腔注射して麻酔されたマウスの頭を定位固定(stereotaxic)して行った。EEG電極(electrode)は右側前頭葉と左側前頭葉に挿入し、具体的な座標はブレグマ(Bregma)を基準に前方2.8mm、側面0.8mmであり、定位固定(stereotaxic)機器を用いて正確な座標を算定して位置を取る。接地電極(grounding electrode)は後頭葉位置に挿入した。前記マウスは電極挿入後、一週間の回復期を送り、脳波測定時にEEG chamber内に挿入して1時間測定した。EEG信号はGrass model 7H polygraph(Grass Technologies)を用いて増幅した後、DIGIDATA 1320A(Molecular Devices)を用いて2000Hzのサンプリング周波数(sampling frequency)にデジタル化した後、pClamp8.0プログラム(Axon Instruments)を用いてデータを得て分析した。その分析結果は図7に示したように、aはGIT1欠損マウスの非正常のシータ波の波形が前頭葉から現れたことを示すものであり、bはパワースペクトル密度を示すものである。特に、アンフェタミンを投与した後には、cに示されたように、GIT1欠損マウスの多動と損傷された記憶力は、食塩水を投与した群より、非正常のシータ波の波形が回復することが分かった。

Claims (6)

  1. 脳の神経シナプスタンパク質であるGIT1(G protein−coupled receptor kinase interacting protein 1)遺伝子を欠損した非ヒト哺乳類を注意欠陥多動性障害モデルとして使用する方法。
  2. 1)GIT1遺伝子を欠損した非ヒト哺乳類に、注意欠陥または多動の予防剤または治療剤の候補物質を投与する段階と、
    2)前記段階1)の候補物質を投与した後、前記非ヒト哺乳類の注意欠陥または多動テストを行う段階と、
    3)前記候補物質を投与していない対照群と比較して注意欠陥または多動が減少した候補物質を選別する段階と、
    を含む注意欠陥または多動の予防剤または治療剤のスクリーニング方法。
  3. 段階1)の非ヒト哺乳類は、マウス、ラット、豚または猿であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 段階2)の注意欠陥または多動テストは、注意欠陥、多動、散漫及び行動障害から選択される一つ以上を特徴とする疾患を有したGIT1遺伝子欠損マウスに行うことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 段階1)の候補物質は、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成化合物、醗酵生成物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液または血漿であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  6. 段階3)のスクリーニング方法は、オープンフィールド試験(Open field test)、ホームケージ活動性試験(Homecage activity test)、モリス水迷路試験(Morris water maze test)、物体認識試験(Novel object recognition test)及び脳波図(Electroencephealogram)試験から選択される一つ以上であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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