JP2013052463A - ワイヤソー装置およびワーク切断方法、ウエハの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊離砥粒および固定砥粒の双方を用いてワーク切断能力(切れ味)を向上させてワーク切断を早くする。
【解決手段】固定砥粒23と遊離砥粒21の双方を用い、遊離砥粒21の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒23の平均砥粒外径以下であるかまたは、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下の規定範囲であるため、遊離砥粒21が固定砥粒23による切断を阻害することなく、固定砥粒23が主体となってワーク7に対して遊離砥粒21と固定砥粒23の双方が確実に作用するようにワーク切断を行う。
【選択図】図5
【解決手段】固定砥粒23と遊離砥粒21の双方を用い、遊離砥粒21の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒23の平均砥粒外径以下であるかまたは、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下の規定範囲であるため、遊離砥粒21が固定砥粒23による切断を阻害することなく、固定砥粒23が主体となってワーク7に対して遊離砥粒21と固定砥粒23の双方が確実に作用するようにワーク切断を行う。
【選択図】図5
Description
本発明は、所定の間隔で配置された複数の溝付きローラ間の外周に巻回した切断用ワイヤを走行させることによって、切断用ワイヤでワークを切断するワイヤソー装置およびこれを用いたワーク切断方法、このワーク切断方法を用いてウエハ素材を製造するウエハの製造方法に関する。
この種の従来のワイヤソー装置は、メインローラに掛け渡されたワイヤの張力を制御しながらワークを切断してウエハ素材を作製している。この場合、ワークの有効活用の観点から、ワイヤの細線化が進んでいる。細線ワイヤは破断強度が低く、ワイヤに高い張力をかけることができず、従来ほど高い張力では切断できない一方で、切断に時間かかると非実用的になるため、ワイヤそのものの切れ味の向上が必須になっている。このため、固定砥粒ワイヤに遊離砥粒を併用する従来のワーク切断方法が特許文献1、2に開示されている。
図6は、特許文献1に開示されている従来のワイヤソー装置の要部構成例を模式的に示す斜視図である。
図6に示すように、従来のワイヤソー装置100は、支持台101、ガイドローラ102a,102b,102c、スラリーノズル103、支持材104および固定砥粒ワイヤ105を備えている。加工対象となる被加工部材Wは、例えばサファイアやSiといった硬脆材料からなる円柱状のインゴットである。
支持台101は、昇降可能に設置され、支持材104を介して軸線方向X(例えば水平方向)に延びる被加工部材Wを載置する。この支持台101は、例えば、ガイドローラ102a,102b,102cおよびスラリーノズル103の下方に配置される。被加工部材Wの切断加工時において、支持台101は、被加工部材Wを移動方向Z(例えば鉛直方向)に移動させる。
支持材104は、被加工部材Wと支持台101との間に介在する支持部材である。この支持材104は、例えば、カーボン、レジン、ガラスなどによって構成される。被加工部材Wの切断加工時において、支持材104は、被加工部材Wの切断加工に伴って固定砥粒ワイヤ105によって切削される。
スラリーノズル103は、固定砥粒ワイヤ105にスラリー106を供給する。このスラリーノズル103は、例えば、被加工部材Wおよび固定砥粒ワイヤ105の上方に配置される。被加工部材Wの切断加工時において、スラリーノズル103は、固定砥粒ワイヤ105側に開口する噴射口103aより固定砥粒ワイヤ105と被加工部材Wとの接触箇所に向けてスラリー106を噴射する。
ガイドローラ102a,102b,102cは、固定砥粒ワイヤ105を巻架する。このガイドローラ102a,102b,102cの外周面には、例えば、複数列の平行なワイヤ案内溝が一定ピッチで形成されている。このワイヤ案内溝によって、固定砥粒ワイヤ105を平行に並べたマルチワイヤが被加工部材W側に形成される。被加工部材Wの切断加工時において、ガイドローラ102a,102b,102cは、正回転および逆回転を同期しつつ繰り返すことにより、固定砥粒ワイヤ105を運動方向Yに往復運動させるようになっている。
固定砥粒ワイヤの切れ味を向上する方法として、ワイヤそのものを改良する方法があるが、特に細線ワイヤの改良は困難である。これに対して、特許文献1、2に開示されている従来のワーク切断方法では、固定砥粒ワイヤに遊離砥粒を併用しているが、単純に特許文献1、2の従来のワーク切断方法を適用して固定砥粒ワイヤに遊離砥粒を併用しても、遊離砥粒によって必ずしも切れ味が向上するとは限らず、使用する固定砥粒並びに遊離砥粒の粒径や形状によっては、逆に切れ味が悪くなってしまうという問題が生じる虞があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、遊離砥粒および固定砥粒の双方を用いてワーク切断能力(切れ味)を向上させてワーク切断を早くすることができるワイヤソー装置およびこれを用いたワーク切断方法、このワーク切断方法を用いてウエハ素材を製造するウエハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のワイヤソー装置は、ワイヤ芯線の外周面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを走行させて、遊離砥粒を含むスラリーを該固定砥粒ワイヤに供給しながらワークを切断するワイヤソー装置において、該遊離砥粒の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上かつ前記固定砥粒の平均突き出し量以下である。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における固定砥粒の外径は、前記固定砥粒の突き出し量に、前記ワイヤの外周面に設けられた固定層の層厚を加えた値である。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を80μmより大きく120μm以下とした場合に、該固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は10μmよりも小さい値とする。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を50μm以上80μm以下とした場合に、前記固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は6μmよりも小さい値とする。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値以上の値である。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置における遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値よりも小さい値である。
さらに、好ましくは、本発明のワイヤソー装置において、所定の間隔で配置された複数の溝付ローラ間に巻き付けられる前記固定砥粒ワイヤの一方端を第1ダンサーローラを介して供給ボビンに巻き付け、該固定砥粒ワイヤの他方端を第2ダンサーローラを介して回収ボビンに巻き付けて、該固定砥粒ワイヤを往復走行させて該複数の溝付ローラ間の該固定砥粒ワイヤの複数列に、前記遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら前記ワークを切断する。
本発明のワーク切断方法は、ワイヤ芯線の外周面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを走行させて、遊離砥粒を含むスラリーを該固定砥粒ワイヤに供給しながらワークを切断するワーク切断方法において、該遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上でかつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のワーク切断方法における遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上かつ前記固定砥粒の平均突き出し量以下である。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法における固定砥粒の外径は、前記固定砥粒の突き出し量に、前記ワイヤの外周面に設けられた固定層の層厚を加えた値である。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法における固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を80μmより大きく120μm以下とした場合に、該固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は10μmよりも小さい値とする。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法における固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を50μm以上80μm以下とした場合に、前記固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は6μmよりも小さい値とする。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法における遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値以上の値である。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法における遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値よりも小さい値である。
さらに、好ましくは、本発明のワーク切断方法において、所定の間隔で配置された複数の溝付ローラ間に巻き付けられる前記固定砥粒ワイヤの一方端を第1ダンサーローラを介して供給ボビンに巻き付け、該固定砥粒ワイヤの他方端を第2ダンサーローラを介して回収ボビンに巻き付けて、該固定砥粒ワイヤを往復走行させて該複数の溝付ローラ間の該固定砥粒ワイヤの複数列に、前記遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら前記ワークを切断する。
本発明のウエハの製造方法は、本発明の上記ワーク切断方法において、前記ワークが半導体インゴットであって、該半導体インゴットをワイヤソー装置の前記固定砥粒ワイヤの複数列で多数枚のウエハ状に切断するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、ワイヤ芯線の外周面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを走行させて、遊離砥粒を含むスラリーを固定砥粒ワイヤに供給しながらワークを切断するワイヤソー装置において、遊離砥粒の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるかまたは、1μm以上かつ固定砥粒の平均突き出し量以下の規定範囲である。
このように、固定砥粒と遊離砥粒の双方を用い、遊離砥粒の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるかまたは、1μm以上かつ固定砥粒の平均突き出し量以下の規定範囲であるため、遊離砥粒が固定砥粒による切断を阻害することなく、固定砥粒が主体となってワーク切断を行うことができて、固定砥粒によるワーク切断能力(切れ味)に遊離砥粒によるワーク切断能力(切れ味)を加えることができてワーク切断能力を向上できワーク切断を早くすることが可能となる。
以上により、本発明によれば、ワーク切断時に、ワークに対して固定砥粒および遊離砥粒の双方が確実に作用するようにしたため、従来よりも高い切断能力でワークを確実に早く切断することができる。また、固定砥粒に遊離砥粒を併用しても、切りしろは固定砥粒ワイヤだけによる切断の場合と同等であり、ワークの材料ロスの少ない状態を維持することができる。
以下に、本発明のワイヤソー装置およびこれを用いたワーク切断方法、このワーク切断方法を用いたウエハの製造方法の実施形態1について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるワイヤソー装置の要部構成例を模式的に示す斜視図である。
図1は、本発明の実施形態1におけるワイヤソー装置の要部構成例を模式的に示す斜視図である。
図1において、本実施形態1のワイヤソー装置1は複数(ここでは2個)の溝付ローラ2,3が所定間隔を置いて水平に配置されている。2個の溝付ローラ2,3の回転軸はその軸方向が平行でその回転軸の外側の外周溝と共に回転自在に設けられている。これらの溝付ローラ2,3はそれぞれ、その周面に所定ピッチ間隔で複数の外周溝が螺旋状に形成されている。所定の間隔で配置された複数の溝付きローラ2,3の外周溝に切断用のワイヤ4が巻き付けられている。
溝付ローラ2,3の外周溝に巻き付けられるワイヤ4は、螺旋状に巻き付けられる。溝付ローラ2,3間で巻き回数が多い場合には数千回程度にもなる。溝付ローラ2,3間に螺旋状に巻き付けられたワイヤ4の一方端が新線供給側の供給ボビン5に巻き付けられ、その他方端が旧線回収側の回収ボビン6に巻き付けられている。これらの溝付ローラ2,3、供給ボビン5および回収ボビン6を同期駆動することにより、溝付ローラ2,3間に巻き付けられたワイヤ4を走行させてワイヤ4の複数列でワーク7(ここでは半導体インゴット)を多数枚同時に切断するようになっている。切断枚数は多い場合には、数千枚程度を同時に切断する。ワイヤ4は、芯線径が例えばここでは50μm〜500μmのものを用い、芯線の周囲にダイヤモンドなどの砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを用いる。ワーク切断には、固定砥粒ワイヤと遊離砥粒を併用する。ワイヤ4の芯線径および固定砥粒の突き出し量によって「切り代」が決まり例えばワイヤ4の外径が50μm(0.05mm)の場合に切り代も50μm(0.05mm)程度となるのが理想的である。供給ボビン5には、例えば数十〜数百Kmのワイヤ4が巻かれている。
各溝付ローラ2,3に巻き付けられるワイヤ4に所要の張力を与えるため、慣性駆動のガイドローラ8,9の間にダンサローラ10が設けられている。このガイドローラ8,9は、溝付ローラ2と供給ボビン5との間に設けられている。ダンサローラ10により溝付ローラ2へのワイヤ4の張力を一定に制御している。また、溝付ローラ3と回収ボビン6との間の慣性駆動のガイドローラ11,12が設けられ、ガイドローラ11,12の間に張力付与用のダンサローラ13が設けられている。ダンサローラ13により溝付ローラ3からのワイヤ4の張力を一定に制御している。要するに、ダンサローラ10,13は、ワイヤ4の向きを変えるためのガイドローラ8,9間とガイドローラ11,12間に設けられ、一定の付勢力が下方に働いてワイヤ4に一定の張力が作用するようになっている。
ガイドローラ9と供給ボビン5との間にはトラバーサ14が設けられ、トラバーサ14により供給ボビン5に整列して巻き付けられているワイヤ4が順次取り出されるように作用する。また、ガイドローラ12と回収ボビン6との間にもトラバーサ15が設けられ、トラバーサ15により回収ボビン6に整列してワイヤ4が巻き取られるように作用する。
供給側のトラバーサ14は、供給ボビン5からワイヤ4を取り込むときに順次ワイヤ位置に上下移動して整列巻き付けされたワイヤ4をスムーズに取り出す機能を有している。また、回収側のトラバーサ15は、回収ボビン6もワイヤ4を整列巻き付けするために順次上下移動してワイヤ4をスムーズに順次巻き付ける機能を有している。
溝付ローラ2、3間のワイヤ4の上側ワイヤ列面はワーク7の切断面であり、この切断面を左右に横切るように加工液供給部19が設けられ、この切断面の各ワイヤ列に加工液供給部19の加工液供給口から冷却用のクーラントをかけながら、例えばワーク7をその切断面のワイヤ列面に押し付けて切断する。このように、冷却の目的で液体のクーラントをワーク7および各ワイヤ4にかけると共に、ワーク7の切断切込部およびワイヤ4の複数列に、後述する規定粒径範囲の遊離砥粒を含むスラリーをかけながら多数本のワイヤ4で一括して同時にワーク7をウエハ状に切断するようになっている。
このワイヤ列へのワーク7の押付けは、ワーク7を固定した固定部17をワーク送り機構18により下降させて、ワーク7を溝付ローラ2、3間のワイヤ列に上から押し付ける。多数本が平行に並んだワイヤ4の列面上にワーク7を押し付けることにより、厚さが均一な多数の薄いウエハ状に同時に切断する。これによって、厚さの揃ったウエハ素材を製造することができる。
加工室には、溝付ローラ2、3、その間のワイヤ4、ワーク7、これを固定した固定部17およびワーク送り機構18が収容され、それ以外の部材は加工室の外部に配置されている。
なお、図1では、ワーク7をその切断面の上側のワイヤ列面に押し付けて切断するように示したが、ワーク7をその切断面の下側のワイヤ列面に押し付けて切断するようにしてもよい。
ここで、固定砥粒ワイヤと遊離砥粒を併用してワーク切断を行う本実施形態1の特徴構成についてさらに詳細に説明する。
図2は、遊離砥粒11の平均砥粒外径(μm)に対するたわみ量(mm)の関係を示す図、図3は、遊離砥粒11の平均砥粒外径(μm)に対する切り代(μm)の関係を示す図である。
図2および図3において、試験条件として、図5で後述する遊離砥粒21の平均粒径を0.5μm、1〜10μm(Δ1μm)とし、固定砥粒ワイヤ4の図5で後述するワイヤ芯線24における芯線径を80μm、図5で後述する固定砥粒23の平均砥粒外径を9μm、図5で後述する固定層としてのめっき層25のめっき厚(層厚)を3μm、固定砥粒23の平均突き出し量を6μmとし、さらに、ワーク切断条件として、ワイヤ張力を14N、ワイヤ速度を1000m/分、サイクル数を「1」(即ち、1分間にワイヤ往路、復路を1回ずつ)、ワーク送り量を0.5mm/分とする。この試験条件下でワーク7を切断したときのワーク7内のワイヤたわみ量(mm)と切り代(μm)について試験結果を確認した。
図2に示すように、図5で後述する遊離砥粒21の砥粒外径を0.5μmとした場合、固定砥粒23のみの場合と同じワイヤ4の「たわみ量」の3mmとなった。これは固定砥粒ワイヤ4の切断能力が固定砥粒23に遊離砥粒21を併用しても変わらないことを示している。また、遊離砥粒21の砥粒径を2〜6μmとした場合、固定砥粒23のみを用いた場合の「たわみ量」の3mmと比べて「たわみ量」が2.5mmで小さくなった。これは固定砥粒ワイヤ4の切断能力が遊離砥粒21を併用することで向上したものと考えられる。さらに、遊離砥粒21の砥粒径が1μmの場合、固定砥粒23のみを用いた場合の「たわみ量」の3mmと比べて「たわみ量」が2.8mmで多少小さくなっている。ワイヤ4の「たわみ量」が少なくなると「切断能力」が向上したことを示しているが、遊離砥粒21の砥粒径が2μmから1μm、さらに0.5μmと小さくなるほど、ワイヤ4の「たわみ量」が順次増えて「切断能力」が順次低下していることがわかる。
さらに、遊離砥粒21の砥粒径を7μmおよび8μmとした場合、固定砥粒23のみを用いた場合のワイヤ4の「たわみ量」の3mmと比べて、「たわみ量」が小さくなっている。固定砥粒23の平均砥粒径を9μm−めっき厚3μm=固定砥粒23の平均突き出し量6μmであるが、遊離砥粒21の砥粒外径が平均突き出し量の6μmを超えた遊離砥粒21の砥粒径として7μmおよび8μmであっても、固定砥粒23のみの場合の「たわみ量」の3mmと比べて「たわみ量」が小さくなっている。この場合も固定砥粒ワイヤ4の切断能力が遊離砥粒21を併用することで向上したものと考えられる。このことからも、遊離砥粒21の砥粒径が固定砥粒23の平均砥粒径9μmよりも小さければ、固定砥粒ワイヤ4の切断能力が遊離砥粒21を併用することで向上するものと考えられる。
また、遊離砥粒21の砥粒径を2〜6μmの場合で、「たわみ量」が共に2.5mmであるが、このうちで「切断能力」が最も高いのは、遊離砥粒21の砥粒径が大きい6μmの場合である。したがって、遊離砥粒21の平均砥粒外径は、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下の範囲の中間値以上の値または平均突き出し量以下の近傍の値であるのが好ましい。
図3に示すように、図5で後述する遊離砥粒21の砥粒径を6μm以下とした場合、ワーク7の「切り代」の大きさが固定砥粒23のみを用いた場合と同じ切り代の大きさ(芯線径80μm+20μm)になった。これは、固定砥粒ワイヤ4に遊離砥粒21を併用してもワーク7の「切り代」が広がっていないことを示している。また、遊離砥粒21の砥粒径を7μm以上とした場合、「切り代」の大きさが固定砥粒23のみの場合の「切り代」(芯線径80μm+20μm)と比べて大きくなっている。これは、遊離砥粒21の砥粒径を7μm以上とした場合に「切り代」が大きくなることを示している。遊離砥粒21の砥粒径が固定砥粒23の平均砥粒径9μmよりも小さい場合において、例えば遊離砥粒21の砥粒径が8μmの場合、「切り代」が2μm分大きくなっていることが分かる。
ワーク7の「切り代」に関して、遊離砥粒21の砥粒径を0.5μm〜6μmとした場合に、「切り代」の大きさが芯線径80μm+20μmであるが、このうちでベストモードは、遊離砥粒21の砥粒径が小さいほどよく、遊離砥粒21の砥粒径が0.5μm、1μmである。よって、遊離砥粒21の平均砥粒外径は、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下の範囲の中間値よりも小さい値であるかまたは1μm近傍の値であることが好ましい。
したがって、白抜きで示す実施例のように、遊離砥粒21の砥粒外径が1〜6μmの規定範囲にすると、固定砥粒23のみの場合と、遊離砥粒21および固定砥粒23の併用の場合とで比較して、併用の場合の方が「切り代」(μm)を大きく広げることなく、高速切断を達成することができる。
このことからも、細線ワイヤによりワーク切断のベストモードとして、固定砥粒ワイヤ4のワイヤ芯線24の線径を50μm以上80μm以下の細線とした場合、固定砥粒ワイヤ4の固定砥粒23の平均突き出し量を6μmよりも小さい値とし、遊離砥粒21の砥粒外径が1〜6μmの規定範囲にする。
次に、固定砥粒ワイヤ4と遊離砥粒21を併用してワーク切断を行う場合のワーク切断のメカニズムについて図4および図5を用いて更に詳細に説明する。
図4は、固定砥粒ワイヤ4と遊離砥粒21を併用してワーク切断を行う場合のワーク切込状態を模式的に示す切断方向に直行する方向のワーク7およびワイヤ4の縦断面図、図5は、固定砥粒ワイヤ4と遊離砥粒21を併用してワーク切断を行う場合のワーク切込状態を模式的に示す切断方向のワイヤ4によるワーク切削部分の拡大縦断面図である。
図4および図5に示すように、固定砥粒23はワイヤ芯線24の表面に固着層としてのめっき層25によって固着されている。これらの固定砥粒23、ワイヤ芯線24およびめっき層25で構成される固定砥粒ワイヤ4に対して、規定粒径範囲の遊離砥粒21を含むスラリー22を供給してワーク7を切断する。固定砥粒ワイヤ4の走行に伴って、固定砥粒23がワーク7の切り込み部に対して移動することによってワーク7を切断するようになっている。このとき、固定砥粒23の走行に伴ってかき集められかつ引きずられるようにして固定砥粒23の前方領域Cの遊離砥粒21がワーク切断に寄与する。これによって、細線ワイヤであっても、固定砥粒23に遊離砥粒21を併用することで切断能力を向上させることができて、高速切断を達成することができる。
ワーク7の材料の有効活用の観点から、ワーク7の「切り代」をできるだけ小さくするために、細線ワイヤ(ここでは例えば線径50μm以上80μm以下)と小さな固定砥粒23との組み合わせとすることが好ましい。固定砥粒23のみの場合よりも高速でワーク7を切断できる遊離砥粒21の条件として、遊離砥粒21がワーク7の切断のメインとならず、固定砥粒23がワーク切断のメインとなる遊離砥粒21の平均砥粒外径範囲として、遊離砥粒21の平均砥粒外径が1μm以上固定砥粒23の平均砥粒外径以下とする。この固定砥粒ワイヤ4の固定砥粒23の外径は、固定砥粒23の突き出し量に、固定砥粒ワイヤ4におけるワイヤ芯線24の外周面に設けられためっき層25のめっき厚を加えた値である。遊離砥粒21の平均砥粒外径が1μmよりも小さい場合には、遊離砥粒21が切断に寄与する割合が少なく、また、遊離砥粒21の平均砥粒外径が固定砥粒23の平均砥粒外径よりも大きい場合には、固定砥粒23が遊離砥粒21によってワーク7の切り込み部から浮いてしまう確率が大幅に増えて、「切断能力」として固定砥粒23がワーク切断に寄与する確率が大幅に低下する虞がある。
高速切断およびワーク7の「切り代」を小さくする観点から、固定砥粒23に対する遊離砥粒21の条件の詳細についてさらに説明する。
固定砥粒ワイヤ4とワーク7の切込部とが当接する切削面Aでは、固定砥粒ワイヤ4の切断能力が高い方がよい。このように、遊離砥粒21の砥粒外径が大きいと、前述したように、切断能力が高い固定砥粒23がワーク7に接触できなくなり、固定砥粒ワイヤ4の切断能力が低下する。したがって、遊離砥粒21の平均砥粒外径上限を固定砥粒23の砥粒突き出し量とすることができる。一方、遊離砥粒21の平均砥粒外径が小さくとも、固定砥粒23の走行に引きずられるようにして固定砥粒23の前方領域Cの遊離砥粒21がワーク切断に寄与する。遊離砥粒21の平均砥粒外径の下限としては極端に砥粒外径が小さくなければよい。
ワーク切断後のウエハ面Bに関しては固定砥粒ワイヤ4の「切断能力」が小さい方がよい。ワーク切断後の洗浄で遊離砥粒21を除去できる程度のサイズとする。遊離砥粒21の砥粒外径が大きいと、ウェハ面を遊離砥粒21が積極的に切削し、切り代が大きくなってしまう。遊離砥粒21の砥粒外径の上限としては、固定砥粒23の砥粒突き出し量とすることができる。また、遊離砥粒21の砥粒外径が小さ過ぎると、ワーク切断後のウエハ表面に固着した遊離砥粒21の洗浄による除去が困難となる。遊離砥粒21の砥粒外径の下限として、ワーク切断後の洗浄で遊離砥粒21を除去できる砥粒外径(1μm以上)とする。
したがって、「切断能力」として固定砥粒23がワーク7の切断に寄与するための、この遊離砥粒21の平均砥粒外径が1μm以上固定砥粒外径以下の遊離砥粒21の条件に対して、高速切断およびワーク7の「切り代」を小さくする観点から、遊離砥粒21の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒ワイヤ4における固定砥粒23の突き出し量以下であることが更に好ましい。このように、遊離砥粒21の平均砥粒外径が固定砥粒突き出し量以下としているため、遊離砥粒21によるワーク切断の「切り代」の拡大がないようにすることができる。また、ワイヤ芯線24の線径を120μm以下とした場合、固定砥粒ワイヤ4における固定砥粒23の平均突き出し量を10μmよりも小さい値とする。固定砥粒ワイヤ4のワイヤ芯線24の線径を50μm以上80μm以下の細線とした場合、固定砥粒ワイヤ4の固定砥粒の平均突き出し量を6μmよりも小さい値とする。これらによって、ワーク7の切り代を小さく抑制したワーク切断を達成することができる。
以上により、本実施形態1によれば、ワイヤ芯線24の外周面に固定砥粒23が固着された固定砥粒ワイヤ4を走行させて、遊離砥粒21を含むスラリー22を固定砥粒ワイヤ4に供給しながらワーク7を切断するワイヤソー装置1において、高速切断の観点から、遊離砥粒21の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒23の平均砥粒外径以下とする。さらに、好ましくは、高速切断およびワーク有効利用の観点から、遊離砥粒21の平均砥粒外径は、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下とする。
このように、固定砥粒23と遊離砥粒21の双方を用い、遊離砥粒21の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒23の平均砥粒外径以下であるかまたは、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下の規定範囲であるため、遊離砥粒21が固定砥粒23による切断を阻害することなく、固定砥粒23が主体となってワーク7に対して遊離砥粒21と固定砥粒23の双方が確実に作用するようにワーク切断を行うことができて、固定砥粒23だけでワーク切断を行う場合に比べて、ワーク切断能力を向上させることができ、ワーク切断を確実に早く行うことができる。
また、遊離砥粒を追加しても、「切り代」は固定砥粒ワイヤだけによる切断の場合と同等であり、ワーク7の材料ロスの少ない状態を維持することができる。
さらに、固定砥粒23だけで切断するとウエハ表面が鏡面になるが、固定砥粒23に遊離砥粒21を併用することによりウエハ表面が梨地面になって光を効率よく内部に入射させることができる。
なお、本実施形態1では、ワイヤソー装置1を用いたワーク切断方法について説明したが、このワーク切断方法は、ワイヤ芯線24の外周面に固定砥粒23が固着された固定砥粒ワイヤ4を走行させて、遊離砥粒21を含むスラリー22を固定砥粒ワイヤ4に供給しながらワーク7を切断するワーク切断方法であって、遊離砥粒21の平均砥粒外径は、1μm以上でかつ固定砥粒23の平均砥粒外径以下である。さらに好ましくは、ワーク切断方法において、遊離砥粒21の平均砥粒外径は、1μm以上かつ固定砥粒23の平均突き出し量以下である。さらに、ワーク切断方法において、固定砥粒ワイヤ4のワイヤ芯線24の線径を80μmより大きく120μm以下とした場合に、固定砥粒ワイヤ4の固定砥粒23の平均突き出し量は10μmよりも小さい値とする。また、ワーク切断方法において、固定砥粒ワイヤ4のワイヤ芯線24の線径を50μm以上80μm以下とした場合に、固定砥粒ワイヤ4の固定砥粒23の平均突き出し量は6μmよりも小さい値とする。
これに対して、本実施形態1のウエハの製造方法は、上記ワーク切断方法において、ワーク7が半導体インゴットであって、この半導体インゴットをワイヤソー装置1のワイヤ4の複数列で多数枚のウエハ状に切断することにより、多数枚のウエハ素材を一括して製造する。これによって、半導体インゴットの材料を有効に利用することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、所定の間隔で配置された複数の溝付きローラ間の外周に巻回した切断用ワイヤを走行させることによって、切断用ワイヤでワークを切断するワイヤソー装置およびこれを用いたワーク切断方法、このワーク切断方法を用いてウエハ素材を製造するウエハの製造方法の分野において、ワーク切断時に、ワークに対して固定砥粒および遊離砥粒の双方が確実に作用するようにしたため、従来よりも高い切断能力でワークを確実に早く切断することができる。また、固定砥粒に遊離砥粒を併用しても、切りしろは固定砥粒ワイヤだけによる切断の場合と同等であり、ワークの材料ロスの少ない状態を維持することができる。
1 ワイヤソー装置
2,3 溝付ローラ
4 ワイヤ(固定砥粒ワイヤ)
5 供給ボビン
6 回収ボビン
7 ワーク(半導体インゴット)
8、9、11,12 ガイドローラ
10、13 ダンサローラ
14,15 トラバーサ
17 固定部
18 ワーク送り機構
19 加工液供給部
21 遊離砥粒
22 スラリー
23 固定砥粒
24 ワイヤ芯線
25 めっき層
A 切削面
B ウエハ面
C 固定砥粒の前方領域
2,3 溝付ローラ
4 ワイヤ(固定砥粒ワイヤ)
5 供給ボビン
6 回収ボビン
7 ワーク(半導体インゴット)
8、9、11,12 ガイドローラ
10、13 ダンサローラ
14,15 トラバーサ
17 固定部
18 ワーク送り機構
19 加工液供給部
21 遊離砥粒
22 スラリー
23 固定砥粒
24 ワイヤ芯線
25 めっき層
A 切削面
B ウエハ面
C 固定砥粒の前方領域
Claims (17)
- ワイヤ芯線の外周面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを走行させて、遊離砥粒を含むスラリーを該固定砥粒ワイヤに供給しながらワークを切断するワイヤソー装置において、該遊離砥粒の平均砥粒外径が、1μm以上かつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるワイヤソー装置。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上かつ前記固定砥粒の平均突き出し量以下である請求項1に記載のワイヤソー装置。
- 前記固定砥粒の外径は、前記固定砥粒の突き出し量に、前記ワイヤの外周面に設けられた固定層の層厚を加えた値である請求項2に記載のワイヤソー装置。
- 前記固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を80μmより大きく120μm以下とした場合に、該固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は10μmよりも小さい値とする請求項1に記載のワイヤソー装置。
- 前記固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を50μm以上80μm以下とした場合に、前記固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は6μmよりも小さい値とする請求項1に記載のワイヤソー装置。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値以上の値である請求項2に記載のワイヤソー装置。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値よりも小さい値である請求項2に記載のワイヤソー装置。
- 所定の間隔で配置された複数の溝付ローラ間に巻き付けられる前記固定砥粒ワイヤの一方端を第1ダンサーローラを介して供給ボビンに巻き付け、該固定砥粒ワイヤの他方端を第2ダンサーローラを介して回収ボビンに巻き付けて、該固定砥粒ワイヤを往復走行させて該複数の溝付ローラ間の該固定砥粒ワイヤの複数列に、前記遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら前記ワークを切断する請求項1に記載のワイヤソー装置。
- ワイヤ芯線の外周面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを走行させて、遊離砥粒を含むスラリーを該固定砥粒ワイヤに供給しながらワークを切断するワーク切断方法において、該遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上でかつ固定砥粒の平均砥粒外径以下であるワーク切断方法。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、1μm以上かつ前記固定砥粒の平均突き出し量以下である請求項9に記載のワーク切断方法。
- 前記固定砥粒の外径は、前記固定砥粒の突き出し量に、前記ワイヤの外周面に設けられた固定層の層厚を加えた値である請求項10に記載のワーク切断方法。
- 前記固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を80μmより大きく120μm以下とした場合に、該固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は10μmよりも小さい値とする請求項9に記載のワーク切断方法。
- 前記固定砥粒ワイヤのワイヤ芯線の線径を50μm以上80μm以下とした場合に、前記固定砥粒ワイヤの固定砥粒の平均突き出し量は6μmよりも小さい値とする請求項9に記載のワーク切断方法。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値以上の値である請求項10に記載のワーク切断方法。
- 前記遊離砥粒の平均砥粒外径は、前記1μm以上前記固定砥粒の平均突き出し量以下の範囲の中間値よりも小さい値である請求項10に記載のワーク切断方法。
- 所定の間隔で配置された複数の溝付ローラ間に巻き付けられる前記固定砥粒ワイヤの一方端を第1ダンサーローラを介して供給ボビンに巻き付け、該固定砥粒ワイヤの他方端を第2ダンサーローラを介して回収ボビンに巻き付けて、該固定砥粒ワイヤを往復走行させて該複数の溝付ローラ間の該固定砥粒ワイヤの複数列に、前記遊離砥粒を含むスラリーを供給しながら前記ワークを切断する請求項9に記載のワーク切断方法。
- 請求項9〜16のいずれかに記載のワーク切断方法において、前記ワークが半導体インゴットであって、該半導体インゴットをワイヤソー装置の前記固定砥粒ワイヤの複数列で多数枚のウエハ状に切断するウエハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011191136A JP2013052463A (ja) | 2011-09-01 | 2011-09-01 | ワイヤソー装置およびワーク切断方法、ウエハの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011191136A JP2013052463A (ja) | 2011-09-01 | 2011-09-01 | ワイヤソー装置およびワーク切断方法、ウエハの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2013052463A true JP2013052463A (ja) | 2013-03-21 |
Family
ID=48129921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011191136A Withdrawn JP2013052463A (ja) | 2011-09-01 | 2011-09-01 | ワイヤソー装置およびワーク切断方法、ウエハの製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013052463A (ja) |
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- 2011-09-01 JP JP2011191136A patent/JP2013052463A/ja not_active Withdrawn
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