JP2013051017A - 記憶装置及び印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的なメモリーアクセスができる記憶装置及び印刷装置等を提供すること。
【解決手段】記憶装置100は、バスBSを介して接続されるホスト装置400との通信処理を行う制御部110と、ホスト装置400からのデータがシーケンシャルに書き込まれる記憶部120と、記憶部120のアクセス制御を行う記憶制御部130と、クロック信号が入力されるクロック端子TCKと、データ信号が入力されるデータ端子TDAと、リセット信号が入力されるリセット端子TRSTとを含む。制御部110は、クロック信号及びリセット信号の電圧レベルに基づいて、記憶部120に対するアクセスを制御するモードであるアクセス制御モードが通常モードであるか、或いはスキップモードであるかを判断する。記憶制御部130は、アクセス制御モードがスキップモードである場合には、スキップアドレスを開始アドレスとして記憶部120のアクセス制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、記憶装置及び印刷装置等に関する。
印刷装置において、印刷材の残量又は消費量などの情報を記憶するためにシーケンシャルアクセス型の半導体記憶装置(例えばEEPROMなど)が用いられている。例えば、特許文献1には、印刷装置のインク残量等のデータをシーケンシャルアクセス型の半導体記憶装置に記憶する手法が開示されている。
しかしながらシーケンシャルアクセスメモリーは、常に先頭アドレスから順番にデータを読み書きするため、アクセスするアドレスによっては通信時間が長くなるなどの問題がある。
特開2007−193417号公報
本発明の幾つかの態様によれば、効率的なメモリーアクセスができる記憶装置及び印刷装置等を提供できる。
本発明の一態様は、バスを介して接続されるホスト装置との通信処理を行う制御部と、前記ホスト装置からのデータがシーケンシャルに書き込まれる記憶部と、前記記憶部のアクセス制御を行う記憶制御部と、前記ホスト装置からのクロック信号が入力されるクロック端子と、前記ホスト装置からのデータ信号が入力されるデータ端子と、前記ホスト装置からのリセット信号が入力されるリセット端子とを含み、前記制御部は、前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルに基づいて、前記記憶部に対するアクセスを制御するモードであるアクセス制御モードが、通常モードであるか、或いはスキップモードであるかを判断し、前記記憶制御部は、前記アクセス制御モードが前記通常モードである場合には、先頭アドレスを開始アドレスとして前記記憶部のアクセス制御を行い、前記アクセス制御モードが前記スキップモードである場合には、スキップアドレスを前記開始アドレスとして前記記憶部のアクセス制御を行う記憶装置に関係する。
本発明の一態様によれば、スキップモードによるアクセス制御を行うことで記憶部の先頭アドレスからではなく途中のアドレスからデータを書き込み又は読み出すことができる。こうすることで、アクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、誤ったデータの書き込みを低減することなどができる。その結果、効率的なメモリーアクセスができ、さらに信頼性の高い記憶装置を実現することなどが可能になる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記アクセス制御モードが前記スキップモードである場合には、所定の期間において前記データ信号の信号パルス数をカウントし、前記信号パルス数のカウント結果に基づいて前記スキップアドレスを設定してもよい。
このようにすれば、制御部は、所定の期間においてホスト装置からのデータ信号の信号パルス数をカウントすることでスキップアドレスを設定して、アクセスする必要のないアドレスをスキップすることができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記クロック信号が第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合に、前記アクセス制御モードは前記スキップモードであると判断してもよい。
このようにすれば、制御部は、ホスト装置からのクロック信号及びリセット信号に基づいて、アクセス制御モードをスキップモードに設定することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記クロック信号が前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルである期間に前記リセット信号がアクティブレベルから非アクティブレベルに変化した場合に、前記ホスト装置との通信開始タイミングであると判断してもよい。
このようにすれば、制御部は、ホスト装置からのクロック信号及びリセット信号に基づいて、ホスト装置との通信を開始することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記ホスト装置との前記通信開始タイミングの後に、前記ホスト装置からの書き込みコマンドを受信し、前記書き込みコマンドの受信後に、前記クロック信号が前記第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合には、前記スキップモードにより前記記憶部に対する書き込み制御を行い、前記制御部は、前記ホスト装置との前記通信開始タイミングの後に、前記ホスト装置からの読み出しコマンドを受信し、前記読み出しコマンドの受信後に、前記クロック信号が前記第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合には、前記スキップモードにより前記記憶部に対する読み出し制御を行ってもよい。
このようにすれば、記憶装置は、アクセスする必要のないアドレスをスキップしてデータの書き込み又は読み出しを行うことができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。
また本発明の一態様では、前記記憶部は、当該記憶装置が設けられる印刷材供給ユニットのインク量情報を前記記憶部の第1の記憶領域に記憶し、前記印刷材供給ユニットの性能情報を、前記第1の記憶領域よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有する第2の記憶領域に記憶し、前記記憶制御部は、前記スキップモードにより前記第2の記憶領域にアクセスして前記性能情報を読み出してもよい。
このようにすれば、スキップモードを用いることで、第1の記憶領域をスキップして第2の記憶領域に記憶された性能情報を読み出すことができるから、読み出し時間を短縮することができる。
また本発明の一態様では、前記記憶部は、前記印刷材供給ユニットの使用履歴情報を、前記第2の記憶領域よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有する第3の記憶領域に記憶し、前記記憶制御部は、前記スキップモードにより前記第3の記憶領域にアクセスして前記使用履歴情報を読み出してもよい。
このようにすれば、スキップモードを用いることで、第1、第2の記憶領域をスキップして第3の記憶領域に記憶された使用履歴情報を読み出すことができるから、読み出し時間を短縮することができる。
また本発明の一態様では、前記制御部は、前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルに基づいて前記アクセス制御モードを判断するモード判断部と、前記モード判断部の判断結果に基づいて前記記憶部のアドレスを生成するアドレス生成部とを有してもよい。
このようにすれば、モード判断部がクロック信号及びリセット信号の電圧レベルに基づいてアクセス制御モードをスキップモードに設定し、アドレス生成部がスキップアドレスを開始アドレスとして記憶部のアドレスを生成することができる。
本発明の他の態様は、上記いずれかに記載の記憶装置と、前記記憶装置が設けられる印刷材供給ユニットと、印刷制御を行う前記ホスト装置とを含む印刷装置に関係する。
本発明の他の態様によれば、スキップモードを用いることでアクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、誤ったデータの書き込みを低減することなどができる。その結果、効率的で信頼性の高い印刷装置を実現することなどが可能になる。
また本発明の他の態様では、前記ホスト装置は、前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルを設定することで、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記通常モード又は前記スキップモードに設定し、前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定した場合には、前記所定の期間において前記データ信号の信号パルスを前記記憶装置に対して出力し、前記記憶装置は、前記所定の期間において前記データ信号の信号パルス数をカウントし、前記信号パルス数のカウント結果に基づいて前記スキップアドレスを設定してもよい。
このようにすれば、ホスト装置は、記憶装置のアクセス制御モードをスキップモードに設定し、所定の期間においてデータ信号の信号パルスを記憶装置に対して出力することで、スキップアドレスを設定することできる。
また本発明の他の態様では、前記ホスト装置は、通常動作時においてインク量情報を前記記憶装置から読み出し、又は前記記憶装置に前記インク量情報を書き込む場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記通常モードに設定し、通常動作時において使用履歴情報を前記記憶装置から読み出し、又は前記記憶装置に前記使用履歴情報を書き込む場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定してもよい。
このようにすれば、ホスト装置は、通常動作時において使用履歴情報を読み出し又は書き込む場合には、スキップモードを用いることでアクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。
また本発明の他の態様では、前記ホスト装置は、検査時において製造情報を前記記憶装置から読み出す場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定してもよい。
このようにすれば、ホスト装置は、検査時において製造情報を読み出す場合には、スキップモードを用いることでアクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。
記憶装置及び印刷装置の基本的な構成例。 通常モードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの一例。 スキップモードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの第1の例。 スキップモードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの第2の例。 スキップモードによる書き込み処理の制御を説明するフローチャート。 通常モード及びスキップモードによる記憶部へのアクセスの一例。 印刷装置の構成例。 印刷材供給ユニットの詳細な構成例。 図9(A)、図9(B)は、記憶装置が設けられた回路基板の詳細な構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.記憶装置
図1に本実施形態の記憶装置100の基本的な構成例を示す。本実施形態の記憶装置100は、制御部110、記憶部120、記憶制御部130を含む。なお、本実施形態の記憶装置は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
複数の記憶装置100−1〜100−n(nは2以上の整数)は、バスBSを介してホスト装置400と接続される。バスBSは、例えば図1に示すように、クロック信号線SCK、データ信号線SDA、リセット信号線XRSTを含む。クロック信号線SCKを介して、ホスト装置400は、複数の記憶装置100−1〜100−nに対してクロック信号を供給する。また、データ信号線SDAを介して、ホスト装置400と各記憶装置100との間でデータ等のやり取りが行われる。また、リセット信号線XRSTを介して、ホスト装置400は、複数の記憶装置100−1〜100−nに対してリセット信号を出力する。
記憶装置100−1〜100−nは各々ID情報を有し、ホスト装置400は、このID情報を指定することで、記憶装置100−1〜100−nのうちの1つの記憶装置に対してコマンドやデータを送信することができる。例えば図1では、第1の記憶装置100−1のID情報はID=1であり、第2の記憶装置100−2のID情報はID=2である。
記憶装置100は、クロック端子TCK、データ端子TDA及びリセット端子TRSTを含む。クロック端子TCKにはホスト装置400からのクロック信号が入力され、データ端子TDAにはホスト装置400からのデータ信号が入力され、ホスト装置400からのリセット信号が入力される。
制御部110は、バスBSを介して接続されるホスト装置400との通信処理を行う。具体的には、例えば図1に示すように、ホスト装置400からのクロック信号及びリセット信号に基づいて、データ信号線SDAを介してホスト装置400から送信されるコマンドや書き込みデータなどを受信し、またデータ信号線SDAを介してホスト装置400に対して記憶部120から読み出されたデータなどを送信する。
記憶部120は、例えばEEPROMや強誘電体メモリーなどの不揮発性メモリー装置であって、ホスト装置400からのデータがシーケンシャルに書き込まれる。記憶制御部130は、記憶部120のアクセス制御を行う。後述するように、このアクセス制御はアクセス制御モードが通常モードであるか、或いはスキップモードであるかによって異なる。
制御部110は、例えばIDコンパレーターID_COMP、I/OコントローラーI/O_CNTL、オペレーションコードデコーダーOPCDEC、アドレス生成部ADDR_GEN、モード判断部MODE_DCSを含む。IDコンパレーターID_COMPは、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致するか否かを比較する。一致する場合には、オペレーションコードデコーダーOPCDECに対してイネーブル信号を出力し、オペレーションコードデコーダーOPCDECはホスト装置400から送信されたコマンド(オペレーションコード)をデコードする。一方、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致しない場合には、送信されたコマンドは無視される。
ホスト装置400から送信されたコマンドが書き込みコマンドである場合には、I/OコントローラーI/O_CNTLは、ホスト装置400からの書き込みデータを受信し、受信した書き込みデータdataを記憶制御部130に出力する。記憶制御部130は、オペレーションコードデコーダーOPCDECからの書き込み命令wrに基づいて、メモリーデータm_dataを記憶部120に書き込む。この書き込む際のアドレス情報addrは、ホスト装置400からのクロック信号に基づいてアドレス生成部ADDR_GENにより生成される。
モード判断部MODE_DCSは、クロック信号及びリセット信号の電圧レベルに基づいて、記憶部120に対するアクセスを制御するモードであるアクセス制御モードが通常モードであるか、或いはスキップモードであるかを判断する。そしてアクセス制御モードがスキップモードである場合には、制御部110はスキップアドレスを開始アドレスとして記憶部120のアクセス制御を行う。
具体的には、アドレス生成部ADDR_GEN(広義には制御部110)は、アクセス制御モードがスキップモードである場合には、所定の期間においてデータ信号の信号パルス数をカウントし、信号パルス数のカウント結果に基づいてスキップアドレスを設定する。そしてスキップアドレスを開始アドレス(スタートアドレス)として、シーケンシャルなアドレス情報addrを生成する。このようにすることで、制御部110は、スキップアドレスを開始アドレスとして、即ち1又は複数のアドレスをスキップしてデータを書き込むことができる。ここで所定の期間とは、例えばクロック信号及びリセット信号の電圧レベルに基づいて設定される期間である。
一方、アクセス制御モードが通常モードである場合には、モード判断部MODE_DCS(広義には制御部110)は、先頭アドレスを開始アドレス(スタートアドレス)としてシーケンシャルなアドレス情報addrを生成する。このようにすることで、制御部110は、記憶部120の先頭アドレスからシーケンシャルにデータを書き込むことができる。
ホスト装置400から送信されたコマンドが読み出しコマンドである場合には、記憶制御部130は、オペレーションコードデコーダーOPCDECからの読み出し命令rdに基づいて、記憶部120からメモリーデータm_dataを読み出す。この読み出す際のアドレス情報addrもホスト装置400からのクロック信号に基づいてアドレス生成部ADDR_GENにより生成される。
読み出し処理についても書き込み処理の場合と同様に、アクセス制御モードがスキップモードである場合には、制御部110はスキップアドレスを開始アドレスとして記憶部120のアクセス制御を行う。即ち、制御部110は、1又は複数のアドレスをスキップして記憶部120からデータを読み出すことができる。一方、アクセス制御モードが通常モードである場合には、記憶部120の先頭アドレスからシーケンシャルにデータを読み出すことができる。
アクセス制御モードが通常モードであるか、或いはスキップモードであるかの判断は次のようにして実行される。モード判断部MODE_DCS(広義には制御部110)は、クロック信号が第1の電圧レベル(高電位レベル、Hレベル)である期間にリセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合に、アクセス制御モードはスキップモードであると判断する。一方、クロック信号が第1の電圧レベル(Hレベル)である期間にリセット信号が非アクティブレベルを保持する場合には、アクセス制御モードは通常モードであると判断する。
なお、クロック信号が第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベル(低電位レベル、Lレベル)である期間にリセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合には、記憶装置100はリセット状態に設定される。また、クロック信号が第2の電圧レベル(Lレベル)である期間にリセット信号がアクティブレベルから非アクティブレベルに変化した場合には、制御部110は、ホスト装置400との通信開始タイミングであると判断する。
なお、第1の電圧レベルが低電位レベルであり、第2の電圧レベルが高電位レベルであってもよい。
ホスト装置400は、通信処理部410、ホスト制御部420、クロック端子HCK、データ端子HDA、リセット端子HRSTを含む。通信処理部410は、バスBSを介して接続される複数の記憶装置100−1〜100−nとの通信処理を行う。ホスト制御部420は、通信処理部410を制御する。
本実施形態の記憶装置100によれば、スキップモードを用いることで記憶部120の先頭アドレスからではなく途中のアドレスからデータを書き込み又は読み出すことができる。こうすることで、アクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、誤ったデータの書き込みを低減することができる。その結果、効率的で信頼性の高い印刷装置を実現することなどが可能になる。
図2は、記憶装置100が通常モードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの一例である。図2には、リセット信号XRST、クロック信号SCK、データ信号SDAのタイミングを示す。ここではリセット信号XRSTがLレベルである場合をアクティブレベルとし、Hレベルである場合を非アクティブレベルとする。
図2では、例としてID情報及びコマンドをそれぞれ4ビットで構成し、1アドレスに書き込まれるデータを16ビットで構成するが、これ以外のビット数で構成してもよい。また、パリティチェックのためのパリティビットを付加してもよい。
通信処理の開始に先立って、リセット信号XRSTは、クロック信号SCKがLレベル(広義には第2の電圧レベル)である期間にアクティブレベル(Lレベル)から非アクティブレベル(Hレベル)に変化する(図2のB1)。制御部110は、このリセット信号XRSTの変化するタイミングを通信開始タイミングと判断する。
制御部110は、通信開始タイミングを認識した後、クロック信号SCKに同期してホスト装置400から送られるデータ信号SDAを受信する。具体的には、制御部110は始めにID情報ID0〜ID3及びコマンドCM0〜CM3を受信する。そしてIDコンパレーターID_COMPは、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致するか否かを比較する。一致する場合には、オペレーションコードデコーダーOPCDECはホスト装置400から送信されたコマンド(オペレーションコード)をデコードする。一方、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致しない場合には、送信されたコマンドは無視される。
コマンドが書き込みコマンドである場合には、I/OコントローラーI/O_CNTLは、書き込みデータを受信し、受信した書き込みデータを記憶制御部130に出力する。記憶制御部130は、アドレス生成部ADDR_GENにより生成されたアドレス情報に基づいて、書き込みデータを記憶部120の先頭アドレスA0からシーケンシャルに書き込む。即ち、最初のデータD0〜D15は先頭アドレスA0に書き込まれ、2番目のデータD0〜D15はアドレスA1に書き込まれ、そして3番目以降のデータはアドレスA2〜Ap(pは3以上の整数)にそれぞれ書き込まれる。
ホスト装置400は、全てのデータの送信が終了した後に、クロック信号SCKがLレベルである期間にリセット信号XRSTを非アクティブレベル(Hレベル)からアクティブレベル(Lレベル)に変化させる(図2のB2)。このリセット信号XRSTの変化により、記憶装置100はリセット状態に設定される。
図2に示すように、通信処理の開始(B1)から終了(B2)までの期間において、リセット信号XRSTは非アクティブレベル(Hレベル)を保持している。即ち、クロック信号SCKがHレベルである期間にリセット信号XRSTが非アクティブレベル(Hレベル)を保持している。従って、通信処理の開始から終了までの期間において、モード判断部MODE_DCSはアクセス制御モードは一貫して通常モードであると判断する。
図3は、記憶装置100がスキップモードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの第1の例である。上述した図2と同様に、リセット信号XRST、クロック信号SCK、データ信号SDAのタイミングを示し、リセット信号XRSTがLレベルである場合をアクティブレベルとし、Hレベルである場合を非アクティブレベルとする。
通信処理の開始に先立って、リセット信号XRSTは、クロック信号SCKがLレベルである期間にアクティブレベル(Lレベル)から非アクティブレベル(Hレベル)に変化する(図3のC1)。制御部110は、このリセット信号XRSTの変化するタイミングを通信開始タイミングと判断する。
制御部110は、通信開始タイミングを認識した後、クロック信号SCKに同期してホスト装置400から送られるデータ信号SDAを受信する。具体的には、制御部110はID情報ID0〜ID3及びコマンドCM0〜CM3を受信する。そしてIDコンパレーターID_COMPは、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致するか否かを比較する。一致する場合には、オペレーションコードデコーダーOPCDECはホスト装置400から送信されたコマンド(オペレーションコード)をデコードする。一方、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致しない場合には、送信されたコマンドは無視される。
ホスト装置400は、ID情報と書き込みコマンドとを送信した後、クロック信号SCKをHレベル(広義には第1の電圧レベル)に設定し、次にリセット信号XRSTを非アクティブレベル(Hレベル)からアクティブレベル(Lレベル)に変化させる(図3のC2)。制御部110(具体的にはモード判断部MODE_DCS)は、このリセット信号XRSTの変化により、アクセス制御モードはスキップモードであると判断する。
アドレス生成部ADDR_GENは、アクセス制御モードがスキップモードである場合には、リセット信号XRSTがアクティブレベルである期間(広義には所定の期間)においてデータ信号SDAの信号パルス数をカウントし、信号パルス数のカウント結果に基づいてスキップアドレスを設定する。例えば図3では、C4、C5、C6に示す3つの信号パルスをカウントし、カウント値=3に基づいてスキップアドレスをA3に設定する。即ち、先頭から3つのアドレスA0、A1、A2をスキップして、A3からシーケンシャルにデータを書き込むように設定する。
ホスト装置400は、データ信号SDAの1又は複数(図3では3つ)の信号パルスを送信した後、リセット信号XRSTを非アクティブレベル(Hレベル)に戻す(図3のC3)。次にクロック信号SCKをLレベルに戻した後、クロック信号SCKに同期させて書き込みデータを送信する。
記憶装置100のI/OコントローラーI/O_CNTLは、書き込みデータを受信し、受信した書き込みデータを記憶制御部130に出力する。記憶制御部130は、アドレス生成部ADDR_GENにより生成されたアドレス情報に基づいて、書き込みデータをスキップアドレスA3からシーケンシャルに書き込む。例えば、最初のデータD0〜D15はアドレスA3に書き込まれ、2番目のデータD0〜D15はアドレスA4に書き込まれ、そして3番目のデータD0〜D15はアドレスA5に書き込まれる。
図4は、記憶装置100がスキップモードにより書き込みデータを受信する場合のタイミングチャートの第2の例である。
通信処理の開始に先立って、リセット信号XRSTは、クロック信号SCKがLレベルである期間にアクティブレベル(Lレベル)から非アクティブレベル(Hレベル)に変化する(図4のE1)。制御部110は、このリセット信号XRSTの変化するタイミングを通信開始タイミングと判断する。
制御部110は、通信開始タイミングを認識した後、クロック信号SCKに同期してホスト装置400から送られるデータ信号SDAを受信する。具体的には、制御部110はID情報ID0〜ID3及びコマンドCM0〜CM3を受信する。そしてIDコンパレーターID_COMPは、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致するか否かを比較する。一致する場合には、オペレーションコードデコーダーOPCDECはホスト装置400から送信されたコマンド(オペレーションコード)をデコードする。一方、ホスト装置400から送信されたID情報が自分自身のID情報と一致しない場合には、送信されたコマンドは無視される。
ホスト装置400は、ID情報とコマンドとを送信した後、続けて書き込みデータの送信を開始する。そして書き込みデータの送信途中に、例えば図4に示すようにアドレスA1に書き込まれるデータD0〜D15の送信後にクロック信号SCKをHレベルに設定し、次にリセット信号XRSTを非アクティブレベル(Hレベル)からアクティブレベル(Lレベル)に変化させる(図4のE2)。制御部110(具体的にはモード判断部MODE_DCS)は、このリセット信号XRSTの変化により、アクセス制御モードはスキップモードであると判断する。
アドレス生成部ADDR_GENは、アクセス制御モードがスキップモードである場合には、リセット信号XRSTがアクティブレベルである期間(広義には所定の期間)においてデータ信号SDAの信号パルス数をカウントし、信号パルス数のカウント結果に基づいてスキップアドレスを設定する。例えば図4では、E4、E5、E6に示す3つの信号パルスをカウントし、カウント値=3に基づいてスキップアドレスをA5に設定する。即ち、3つのアドレスA2、A3、A4をスキップして、A5からシーケンシャルにデータを書き込むように設定する。
ホスト装置400は、データ信号SDAの1又は複数(図4では3つ)の信号パルスを送信した後、リセット信号XRSTを非アクティブレベル(Hレベル)に戻す(図4のE3)。次にクロック信号SCKをLレベルに戻した後、クロック信号SCKに同期させて再び書き込みデータを送信する。
こうすることで、記憶装置100は、最初に受信したデータD0〜D15を先頭アドレスA0に書き込み、2番目に受信したデータD0〜D15をアドレスA2に書き込み、3番目以降に受信したデータをアドレスA5からシーケンシャルに書き込むことができる。
上述した図2、図3、図4では、書き込みデータを受信する場合について説明したが、記憶部120からデータを読み出してホスト装置400に送信する場合にも、スキップモードを用いることができる。読み出し処理の場合には、図2、図3、図4においてコマンドCM0〜CM3は読み出しコマンドになり、データD0〜D15は記憶部120の各アドレスから読み出されたデータになる。
このように本実施形態の記憶装置100によれば、スキップモードを用いることで記憶部120の先頭アドレスではなく途中のアドレスからシーケンシャルにアクセスすることができる。或いは、先頭アドレスからシーケンシャルにアクセスし、途中でスキップして再びシーケンシャルにアクセスすることができる。こうすることで、アクセスする必要のないアドレスをスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、誤ったデータの書き込みを低減することができる。
図5は、スキップモードによる書き込み処理の制御を説明するフローチャートである。図5に示すフローは、記憶装置100の制御部110及び記憶制御部130により実行される。
ステップS1では、制御部110が、通信開始タイミングを認識した後、クロック信号SCKに同期してホスト装置400から送られるID情報及び書き込みコマンドを受信する。
ステップS2では、アドレス生成部ADDR_GENがアドレスレジスターAREGに先頭アドレスA0のアドレス値をセットする。このアドレスレジスターAREGは、アドレス生成部ADDR_GENに設けられる。
ステップS3では、モード判断部MODE_DCSが、リセット信号XRST及びクロック信号SCKの電圧レベルに基づいて、アクセス制御モードがスキップモードであるか否かを判断する。具体的には、クロック信号がHレベルである期間にリセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合に、アクセス制御モードはスキップモードであると判断する。スキップモードであると判断した場合にはステップS4に進む。
ステップS4では、アドレス生成部ADDR_GENがデータ信号SDAの信号パルス数をカウントする。そしてステップS5では、アドレス生成部ADDR_GENが、カウント値に基づいてアドレスレジスターAREGにスキップアドレスAskpのアドレス値をセットする。具体的には、カウント値がnpである場合にはアドレスをnpだけスキップさせる。即ち、直前のアクセスに用いられたアドレスAi(iは0以上の整数)に対するスキップアドレスAskpとして、Ai+npをアドレスレジスターAREGにセットする。例えば図3では、カウント値np=3であり、スキップアドレスAskp=A3である。
一方、ステップS3においてスキップモードではない、即ち通常モードであると判断された場合には、アドレスはスキップされず、先頭アドレスA0が保持されてステップS6に進む。
ステップS6では、制御部110が1アドレス分の書き込みデータ(例えば図3のD0〜D15)を受信する。そしてステップS7において、記憶制御部130が指定されたアドレスにデータを書き込む。通常モードの場合では、先頭アドレスA0にデータが書き込まれる。また、スキップモードの場合では、例えば図3に示すようにアドレスA3にデータが書き込まれる。
ステップS8では、制御部110が、全データの書き込みが終了したか否かを判断する。具体的には、クロック信号SCKがLレベルである期間にリセット信号XRSTがアクティブレベルに設定された場合に全データの書き込みが終了したと判断して、書き込み処理が終了する。一方、リセット信号XRSTが非アクティブレベルを保持している場合には、全データの書き込みが終了していないと判断して、ステップS9に進む。
ステップS9では、アドレス生成部ADDR_GENがアドレスレジスターAREGのレジスター値(アドレス値)をインクリメントする。例えば図3では、アドレスA4のアドレス値がセットされる。そしてステップS3に戻る。
戻ったステップS3では、再びスキップモードであるか否かが判断される。こうすることで、例えば図4に示したように、アドレスA1にデータを書き込んだ後にスキップモードに設定することができる。ここでスキップモードであると判断した場合には、ステップS4、S5において、アドレスレジスターAREGにスキップアドレスAskpのアドレス値をセットする。例えば図4の場合では、Askp=A5がセットされる。そしてステップS6以降において、アドレスA5からシーケンシャルにデータが書き込まれる。
図6に、通常モード及びスキップモードによる記憶部120へのアクセスの一例を示す。図6に示す記憶部120の記憶領域は、第1の記憶領域MA1、第2の記憶領域MA2及び第3の記憶領域MA3を含む。ここでは1アドレス分のデータが16ビットで構成され、第1、第2、第3の記憶領域MA1、MA2、MA3がそれぞれ8アドレス分のデータで構成されているが、これと異なる構成であってもよい。通常モードによるアクセスでは、先頭アドレスA0からA1、A2、A3、・・・と順番にアクセスされる。
第1の記憶領域MA1は、例えばアドレスA0〜A7の記憶領域であって、インク量情報を記憶する。ここでA0は先頭アドレスである。第2の記憶領域MA2は、第1の記憶領域MA1よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレス(例えばアドレスA8〜A15)を有する記憶領域であって、性能情報を記憶する。また、第3の記憶領域MA3は、第2の記憶領域MA2よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレス(例えばアドレスA32〜A39)を有する記憶領域であって、使用履歴情報を記憶する。
ここで「後のアドレス」とは、シーケンシャルアクセスにおいてアクセスの順番が後になる(アクセスが時間的に後になる)アドレスをいう。例えば、第2の記憶領域MA2が第1の記憶領域MA1よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有するとは、第2の記憶領域MA2の最初のアドレスA8が第1の記憶領域MA1の最後のアドレスA7の後になることをいう。また、第3の記憶領域MA3が第2の記憶領域MA2よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有するとは、第3の記憶領域MA3の最初のアドレスA32が第2の記憶領域MA2の最後のアドレスA15の後になることをいう。
なお、第1、第2、第3の記憶領域MA1、MA2、MA3に記憶される情報は、上記のものに限定されず、他の情報であってもよい。例えば、第3の記憶領域MA3には製造情報が記憶されてもよい。
インク量情報は、当該記憶装置100が設けられる印刷材供給ユニット300内に収容されたインクについて、印刷の実行等に伴い消費されるインク量の累計を示すデータである。このインク量情報は、印刷材供給ユニット300内のインク量を示す情報であってもよく、消費したインク量の割合を示す情報であってもよい。
性能情報は、印刷材供給ユニット300の性能に関する情報であって、例えば収容されたインクのインク色やインク材質などに関する情報を含む。或いは、記憶装置100の性能情報(例えば記憶容量)を含んでもよい。
使用履歴情報は、印刷材供給ユニット300の使用履歴に関する情報であって、例えば使用開始の日付、クリーニングの回数等に関するクリーニング履歴、インクエンド又はインクニアエンドに関するインクエンド履歴などを含む。或いは、記憶装置100の検査履歴を含んでもよい。
製造情報は、印刷材供給ユニット300の製造管理に関する情報であって、例えば記憶装置100又は印刷材供給ユニット300の製造番号(シリアル番号)やロット番号、或いは製造工程の特徴を表す情報などである。
本実施形態の記憶装置100によれば、通常モードにより第1の記憶領域MA1にアクセスしてインク量情報を書き込み、又は読み出すことができる。具体的には、通常モードにより先頭アドレスA0からA7まで順番にアクセスすることができる(図6のF1)。
また、スキップモードにより第1の記憶領域MA1をスキップし、第2の記憶領域MA2にアクセスして性能情報を読み出すことができる。具体的には、A0〜A7をスキップしてA8からA15まで順番にアクセスすることができる(図6のF2)。或いは、スキップモードによりアドレスA0〜A31をスキップして、A32からA39まで順番にアクセスして第3の記憶領域MA3の使用履歴情報を読み出すことができる(図6のF3)。さらに例えば第1の記憶領域MA1をスキップして第2の記憶領域MA2から性能情報を読み出し、次にアドレスA16〜A31をスキップして第3の記憶領域MA3から使用履歴情報を読み出すこともできる(図6のF4)。
このように本実施形態の記憶装置100によれば、スキップモードを用いることでアクセスする必要のないアドレス(又は記憶領域)をスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、誤ったデータの書き込みを低減することができる。その結果、効率的で信頼性の高い記憶装置を実現することなどが可能になる。
2.印刷装置、回路基板及び印刷材供給ユニット
図7に本実施形態の印刷装置500の構成例を示す。本実施形態の印刷装置500は、例えばインクジェット方式のプリンターなどであって、第1の記憶装置100−1〜第n(nは2以上の整数)の記憶装置100−n、記憶装置が実装されるn個の回路基板200−1〜200−n、回路基板を備えるn個の印刷材供給ユニット(液体容器)300−1〜300−n及びホスト装置400を含む。なお、本実施形態の印刷装置は図7の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素に置き換えたり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
以下では、ホスト装置400がインクジェット方式のプリンター本体であり、印刷材供給ユニット300がインクカートリッジであり、回路基板200がインクカートリッジに設けられた回路基板である場合を例に説明する。
第1の記憶装置100−1〜第nの記憶装置100−nは、それぞれリセット端子TRST、クロック端子TCK、データ端子TDA、第1の電源端子TVDD及び第2の電源端子TVSSを含む。これらn個の記憶装置100−1〜100−nの各々は、記憶部120(例えば不揮発性メモリー等)を含み、それぞれの記憶部120にはn個の印刷材供給ユニット(例えばインクカートリッジ等)300−1〜300−nを識別するためのID(Identification)情報(例えばID=1、ID=2、ID=3など)が記憶されている。IDは、液体容器が収容する液体の色などの種類毎に異なるものが付与される。
ホスト装置400は、例えばプリンター本体などであって、ホスト側リセット端子HRST、ホスト側クロック端子HCK、ホスト側データ端子HDA、第1の電源端子HVDD及び第2の電源端子HVSSを含む。
インクジェット方式のプリンターなどでは、インクカートリッジ(液体容器)は、通常交換可能な構造になっているために、電気的接続部分の接触不良が生じ易い。例えば通信中にデータ端子の接触不良が生じると通信エラーになり、誤ったデータが書き込まれるおそれがある。或いは、記憶部の書き込み動作中に電源端子の接触不良が生じると、書き込みエラーが発生するおそれがある。このような不具合の発生を抑えるためには、ホスト装置から各記憶装置への書き込み処理時間をできるだけ短縮することが望ましい。
以上説明したように、本実施形態の印刷装置500によれば、通常動作時(例えば印刷動作時)においてインク量情報を記憶装置100から読み出し、又は記憶装置100に書き込む場合には、記憶装置100のアクセス制御モードを通常モードに設定することができる。また、通常動作時において使用履歴情報を記憶装置100から読み出し、又は記憶装置100に書き込む場合には、記憶装置100のアクセス制御モードをスキップモードに設定することができる。さらに検査時(例えば工場出荷前の検査時)において製造情報を記憶装置100から読み出す場合には、記憶装置のアクセス制御モードをスキップモードに設定することができる。
スキップモードを用いることでアクセスする必要のないアドレス(又は記憶領域)をスキップすることができるから、データの書き込み又は読み出しの時間を短縮することができる。また、書き込みが必要なアドレスに限定して書き込み処理を行うことができるから、通信エラーや書き込みエラーなどによる誤ったデータの書き込みを低減することができる。その結果、効率的で信頼性の高い印刷装置を実現することなどが可能になる。
図8に、本実施形態の印刷材供給ユニット(インクカートリッジ、液体容器)300の詳細な構成例を示す。印刷材供給ユニット300の内部には、インクを収容するための図示しないインク室が形成される。また、印刷材供給ユニット300には、インク室に連通するインク供給口340が設けられる。このインク供給口340は、印刷材供給ユニット300がプリンターに装着された時に、印刷ヘッドユニットにインクを供給するためのものである。
印刷材供給ユニット300は、回路基板200を含む。回路基板200には、本実施形態の記憶装置100が設けられ、インク消費量などのデータの記憶やホスト装置400とのデータ送受信を行う。回路基板200は、例えばプリント基板により実現され、印刷材供給ユニット300の表面に設けられる。回路基板200には、第1の電源端子TVDD等の端子が設けられる。そして、印刷材供給ユニット300がプリンターに装着された時に、それらの端子とプリンター側の端子が接触(電気的に接続)することで、電源やデータのやり取りが行われる。
図9(A)、図9(B)に、本実施形態の記憶装置100が設けられた回路基板200の詳細な構成例を示す。図9(A)に示すように、回路基板200の表面(プリンターと接続される面)には、複数の端子を有する端子群が設けられる。この端子群は、第1の電源端子TVDD、第2の電源端子TVSS、リセット端子TRST、クロック端子TCK、データ端子TDAを含む。各端子は、例えば矩形状(略矩形状)に形成された金属端子により実現される。そして、各端子は、回路基板200に設けられた図示しない配線パターン層やスルーホールを介して、記憶装置100に接続される。
図9(B)に示すように、回路基板200の裏面(プリンターと接続される面の裏側の面)には、本実施形態の記憶装置100が設けられる。記憶装置100は、例えば、EEPROM、フラッシュメモリーや強誘電体メモリー等を有する半導体記憶装置により実現できる。上述したように、記憶装置100には、インク量情報、性能情報、使用履歴情報、製造情報などが記憶される。
本実施形態では、記憶部120にシーケンシャルにデータを書き込む場合について、A0から昇順にアドレスがインクリメントされて書き込む例で説明したが、シーケンシャルなアクセスとはこれに限定されない。リセット信号が非アクティブとなった後に記憶装置100が受信したコマンドとクロック信号のパルス数に基づきアクセスされるアドレスが所定の順番に決定されるものであればよく、順番は昇順、降順に限定されない。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は全て本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また記憶装置及び印刷装置の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 記憶装置、110 制御部、120 記憶部、130 記憶制御部、
200 回路基板、300 液体容器、340 インク供給口、400 ホスト装置、
410 通信処理部、420 ホスト制御部、500 印刷装置、
ID_COMP IDコンパレーター、I/O_CNTL I/Oコントローラー、
OPCDEC オペレーションコードデコーダー、
ADDR_GEN アドレス生成部、MODE_DCS モード判断部、
SCK クロック信号線、SDA データ信号線、XRST リセット信号線、
TCK クロック端子、TDA データ端子、TRST リセット端子、
HCK クロック端子、HDA データ端子、HRST リセット端子

Claims (12)

  1. バスを介して接続されるホスト装置との通信処理を行う制御部と、
    前記ホスト装置からのデータがシーケンシャルに書き込まれる記憶部と、
    前記記憶部のアクセス制御を行う記憶制御部と、
    前記ホスト装置からのクロック信号が入力されるクロック端子と、
    前記ホスト装置からのデータ信号が入力されるデータ端子と、
    前記ホスト装置からのリセット信号が入力されるリセット端子とを含み、
    前記制御部は、
    前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルに基づいて、前記記憶部に対するアクセスを制御するモードであるアクセス制御モードが、通常モードであるか、或いはスキップモードであるかを判断し、
    前記記憶制御部は、
    前記アクセス制御モードが前記通常モードである場合には、先頭アドレスを開始アドレスとして前記記憶部のアクセス制御を行い、
    前記アクセス制御モードが前記スキップモードである場合には、スキップアドレスを前記開始アドレスとして前記記憶部のアクセス制御を行うことを特徴とする記憶装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御部は、
    前記アクセス制御モードが前記スキップモードである場合には、所定の期間において前記データ信号の信号パルス数をカウントし、前記信号パルス数のカウント結果に基づいて前記スキップアドレスを設定することを特徴とする記憶装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記制御部は、
    前記クロック信号が第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合に、前記アクセス制御モードは前記スキップモードであると判断することを特徴とする記憶装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御部は、
    前記クロック信号が前記第1の電圧レベルと異なる第2の電圧レベルである期間に前記リセット信号がアクティブレベルから非アクティブレベルに変化した場合に、前記ホスト装置との通信開始タイミングであると判断することを特徴とする記憶装置。
  5. 請求項4において、
    前記制御部は、
    前記ホスト装置との前記通信開始タイミングの後に、前記ホスト装置からの書き込みコマンドを受信し、
    前記書き込みコマンドの受信後に、前記クロック信号が前記第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合には、前記スキップモードにより前記記憶部に対する書き込み制御を行い、
    前記制御部は、
    前記ホスト装置との前記通信開始タイミングの後に、前記ホスト装置からの読み出しコマンドを受信し、
    前記読み出しコマンドの受信後に、前記クロック信号が前記第1の電圧レベルである期間に前記リセット信号が非アクティブレベルからアクティブレベルに変化した場合には、前記スキップモードにより前記記憶部に対する読み出し制御を行うことを特徴とする記憶装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記記憶部は、
    当該記憶装置が設けられる印刷材供給ユニットのインク量情報を前記記憶部の第1の記憶領域に記憶し、
    前記印刷材供給ユニットの性能情報を、前記第1の記憶領域よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有する第2の記憶領域に記憶し、
    前記記憶制御部は、
    前記スキップモードにより前記第2の記憶領域にアクセスして前記性能情報を読み出すことを特徴とする記憶装置。
  7. 請求項6において、
    前記記憶部は、
    前記印刷材供給ユニットの使用履歴情報を、前記第2の記憶領域よりもシーケンシャルアクセスにおける後のアドレスを有する第3の記憶領域に記憶し、
    前記記憶制御部は、
    前記スキップモードにより前記第3の記憶領域にアクセスして前記使用履歴情報を読み出すことを特徴とする記憶装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記制御部は、
    前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルに基づいて前記アクセス制御モードを判断するモード判断部と、
    前記モード判断部の判断結果に基づいて前記記憶部のアドレスを生成するアドレス生成部とを有することを特徴とする記憶装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の記憶装置と、
    前記記憶装置が設けられる印刷材供給ユニットと、
    印刷制御を行う前記ホスト装置とを含むことを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項9において、
    前記ホスト装置は、
    前記クロック信号及び前記リセット信号の電圧レベルを設定することで、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記通常モード又は前記スキップモードに設定し、
    前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定した場合には、前記所定の期間において前記データ信号の信号パルスを前記記憶装置に対して出力し、
    前記記憶装置は、
    前記所定の期間において前記データ信号の信号パルス数をカウントし、前記信号パルス数のカウント結果に基づいて前記スキップアドレスを設定することを特徴とする印刷装置。
  11. 請求項10において、
    前記ホスト装置は、
    通常動作時においてインク量情報を前記記憶装置から読み出し、又は前記記憶装置に前記インク量情報を書き込む場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記通常モードに設定し、
    通常動作時において使用履歴情報を前記記憶装置から読み出し、又は前記記憶装置に前記使用履歴情報を書き込む場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定することを特徴とする印刷装置。
  12. 請求項11において、
    前記ホスト装置は、
    検査時において製造情報を前記記憶装置から読み出す場合には、前記記憶装置の前記アクセス制御モードを前記スキップモードに設定することを特徴とする印刷装置。
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