JP2013044194A - 免震構造物のフェイルセーフ装置及びこのフェイルセーフ装置を備えた免震構造物 - Google Patents

免震構造物のフェイルセーフ装置及びこのフェイルセーフ装置を備えた免震構造物 Download PDF

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茂 平野
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Abstract

【課題】対応可能な地震の振幅ストロークに一定の範囲又は限界を有する免震構造物に対して、その範囲又は限界を越える振幅ストロークの地震が発生した場合であっても、免震装置が破損することを防止する等のフェイルセーフ装置を提供する。
【解決手段】地盤1側又は構造物側の何れか一方に固定される油圧緩衝器22と、一端が油圧緩衝器22の先端側に回動可能に連結され回動支軸46を中心に回動する回動部材40と、一端が回動部材40の他端に回動可能に連結された線状体50と、油圧緩衝器22が固定された地盤1側又は構造物側とは反対側である構造物側又は地盤1側に固定され線状体50の他端が固定される線状体固定具51と、回動部材40の近傍に固定され線状体50の中途部が挿通されてなる線状体挿通部材53とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、地震の振動から構造物を保護するために使用される免震装置と共に使用される免震構造物のフェイルセーフ装置及びこのフェイルセーフ装置を備えた免震構造物に関するものである。
周知の通り、これまで地震による振動から構造物を保護するために設けられる免震装置の種類としては、例えば(1)ゴム板を重ね合わせた(又は間に鉄板を介在させた)積層ゴムにより上部構造物を下方から支持するもの(積層ゴム免震)や、(2)地震による震動をダンパー装置により吸収するもの、(3)地盤と上部構造物との間を絶縁するもの等が提案されている。そして、例えば上記(3)の絶縁方法としては、液体や磁力で上部構造物を浮上させるものや、地盤と上部構造物とを滑らせるもの(滑り支承又は滑り免震)、或いはロールベアリング等の球体を転動させるもの(コロ免震)等がそれぞれ提案され、一部では実用化されているものもある。また、従来の免震装置又は免震構造物では、上述した(1)の装置又は構造と(3)の装置又は構造を併用させたもの等も提案されている。したがって、これらの免震装置又は免震構造を採用することにより、地震の震動から構造物を保護することができ、地震による被害を回避することが可能となる。
ところで、上述した各免震装置又は免震構造を採用する場合であっても、あらゆる地震の規模又は程度にも対応することができる構造とすることは事実上不可能である。例えば、上述した(1)の所謂積層ゴムを利用した免震装置又は免震構造とする場合では、地震による地盤側と構造物側との相対的変位長さをどの程度まで許容するか否か(最大許容範囲)は、設計上当然に決定されるべき事項である。また、上述した所謂滑り支承又は滑り免震と称される免震装置又は免震構造を採用する場合において決定されるべき滑り面を形成する部材の上面又は下面の径の長さは、振幅ストロークが長い場合でも常に効果的に免震機能を期待する場合には、それに応じた径とすることで理論上足りるが、建物の敷地面積は通常限られているとともに、施工する建物と隣接する家屋や塀その他の構造物との距離を考慮すると、無制限に広い径とすることは事実上不可能である。このことは、上述した所謂コロ免震と称される免震装置又は構造を採用する場合においても同様であり、地盤側に固定された下部支承板や構造物側に固定された上部支承板の面積を無制限に広いものとすることは、コスト面から考慮しても事実上不可能である。したがって、具体的に採用される免震装置又は免震構造は、施工する建物の敷地面積や周辺の構造物等の環境に応じて、免震可能な振幅ストロークに一定の範囲又は限界を設け、その範囲又は限界以上の振幅ストロークを有する地震(長周期地震動など)が発生した場合には、該免震装置が破壊されたり、又はそれまで支承していた上部構造物が支承できなくなり該上部構造物のみが所定の部材上から脱落してしまう等の事態を回避するための構造又は装置を設けなければならない(所謂フェイルセーフ機能を有する技術が要求される。)。
そこで、このように免震可能な振幅ストロークに一定の範囲又は限界を設け、その範囲や限界以上の振幅ストロークを有する地震が発生した場合を考慮して、上記フェイルセーフ機能を有する構造を備えた免震装置や、免震装置とは別体として、こうしたフェイルセーフ機能を備えた装置が提案されている。例えば、特開平6−158912号公報(特許文献1)記載の免震装置は、下部支承板(球体ケース1B)の上面外周縁と上部支承板(球体ケース1A)の下面外周縁とからそれぞれ起立し又は垂下してなるストッパ部(内壁10)が形成され、また、該下部支承板と上部支承板とが相対的に水平移動するのを一定の範囲で規制する多数の引っ張りバネ6が構成要素とされている。この免震装置によれば、地震の振動により、間に備えた球体の転動を介して相対的に下部支承板と上部支承板とが水平移動を開始し、やがて球体がストッパ部まで到ると、該ストッパ部によりそれ以上下部支承板と上部支承板との水平移動が規制される。また、こうした下部支承板と上部支承板との水平移動は、上記多数の引っ張りバネの弾性力によっても規制されるとともに、該引っ張りバネは、この免震装置が地震発生以前の状態に復帰させる復元力としても作用する。また、上述したように、免震可能な地震の振幅ストロークに一定の範囲又は限界を設け、その範囲又は限界以上の振幅ストロークを有する地震が生じた場合には、免震効果を制限する装置として、免震装置の設置位置とは離れた位置に、ダンパーやストッパ等を設けたものも提案されている。ダンパーに関しては、実公平7−23442号公報(特許文献2)に開示された鋼棒ダンパーのように、地震によるあらゆる方向の揺れに対し、鋼棒5に曲げ、捩じれ等の変形を与えることによって得られる復元力により地震による震動や衝撃を吸収するものがある。また、オイルダンパーに代表される粘性ダンパーは、シリンダとピストンと、を備え、ピストンに設けられたオリフィスをシリンダ内の流体が通過する際の粘性抵抗により地震による震動や衝撃を吸収するものである。
特開平6−158912号公報 実公平7−23442号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された免震装置では、免震可能な範囲を越える振幅ストロークの地震が発生した場合には、球体がストッパに衝突することとなり、衝撃の度に大きな衝撃力と衝撃音が発生することとなる。また、この免震装置では、多数の引っ張りバネによっても下部支承板と上部支承板との相対的な水平移動を規制する作用を有するが、引っ張りバネの弾性率をどのように設定するかは技術的に困難であり、取替え作業にも手間がかかることとなる。また、特許文献2に開示された鋼棒ダンパーでは、地震が強く、地盤の振幅ストロークが大きい場合には、鋼棒に残留変形が残り、地震の発生の度に交換が必要になりコスト高となる。また、粘性ダンパーを設ける場合には、あらゆる方向の地震動に対応しなければならない。すなわち、こうしたダンパーを用いる場合には、例えば東西南北に一か所ずつ設置したとしても全部で4つのダンパーが必要となる。こうしたことを考慮すると、一つの構造物に対して極めて多く設置する必要があるとともに、施工上も工期が大幅に延長され又コスト高となることから、一般の戸建住宅を対象とした場合には現実的には採用することが難しい。
そこで、本発明は、上述した従来の免震装置又はダンパー等が有する種々の課題を解決するために提案されたものであって、対応可能な地震の振幅ストロークに一定の範囲又は限界を有する免震構造物に対して、その範囲又は限界を越える振幅ストロークの地震が発生した場合であっても、免震装置が破損することを防止する等のフェイルセーフ機能を有するばかりではなく、地震の振動による大きな衝撃力や衝撃音の発生を有効に低減することができるとともに上部構造物への影響も低減することができる画期的な免震構造物のフェイルセーフ装置及びこの装置が設けられてなる免震構造物を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、第1及び第2の各発明は、それぞれフェイルセーフ装置に係る発明であり、第3及び第4の各発明は、該フェイルセーフ装置を備えた免震構造物に係る発明である。そこで、この第1の発明(請求項1記載の発明)は、免震装置により免震される免震構造物に配置されるものであって、地盤側又は構造物側の何れか一方に固定されシリンダとピストンとを有する油圧緩衝器と、一端が上記ピストンの先端側に回動可能に連結され回動支軸を中心に回動する回動部材と、一端が上記回動部材の他端に回動可能に連結されてなり紐,ロープ,ワイヤ等の線状体と、上記油圧緩衝器が固定された地盤側又は構造物側とは反対側である構造物側又は地盤側に固定され上記線状体の他端が固定される線状体固定具と、上記回動部材の近傍に固定され上記線状体の中途部が挿通されてなる線状体挿通部材と、を備え、地震による振動により、上記油圧緩衝器と線状体固定具とが相対的に移動するとともに所定の距離に亘って互いに離間すると、上記線状体が緊張して上記回動部材が回転することにより上記ピストンがシリンダ内に押圧され又はシリンダ内からピストンが引き出されることを特徴とするものである。
上記第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置は、免震装置により免震される免震構造物に配置されるものである。この免震装置は、先に説明した(1)積層ゴム免震、又は(3)滑り支承又は滑り免震若しくはコロ免震等を単体として、又は複合的に使用することができる。そして、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置によれば、地震による振動が発生し、上記油圧緩衝器と線状体固定具とが相対的に移動し、所定の距離に亘って互いに離間すると、それまで弛緩していた線状体は緊張状態となり、さらに油圧緩衝器と線状体固定具とが離間すると、この線状体により、上記回動部材が回動し、この回動部材の回動により油圧緩衝器を構成するピストンがシリンダ内に押圧され又はシリンダ内からピストンが引き出される。そして、このようにピストンに力が作用すると、該ピストンは徐々に移動し、これが緩衝効果(衝撃吸収効果)として発揮される。なお、上記ピストンが最大限移動した時点は、上記免震装置による免震可能な地震の振幅ストロークの最大値と同じか、該最大値よりも若干下回るものとされている。
したがって、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置によれば、免震装置により免震される最大の振幅ストロークを上回る程に大きな変位(例えば、長周期の振動)が発生した場合であっても、上記免震装置が破壊されたり、又はそれまで支承していた上部構造物が支承できなくなり該上部構造物のみが所定の部材上から脱落してしまったりする事態を有効に回避することができ、しかも大きな衝撃を伴うことがない。
さらに、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置では、上述した通り、紐,ロープ,ワイヤ等の線状体を構成要素としており、この線状体は中途部が線状体挿通部材に挿通されているところに大きな特徴を有している。すなわち、こうした構成を採用していることから、地盤側と構造物側との相対的変位の方向がどの方向であったとしても、その方向に拘わらず、線状体挿通部材を通過した後の線状体は、常に同じ方向に回動部材を回転させ上記ピストンを移動させる。すなわち、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置は、上記線状体と線状体挿通部材とにより、地盤との関係で構造物が水平方向において相対的に変位する変位方向を、常に上記油圧緩衝器を構成するピストンを移動させる方向に変換させることができる。
したがって、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置によれば、これまのダンパーのように複数個(例えば、東西南北に一か所ずつ設置したとしても全部で4つのダンパー)を配置する必要性は(少なくとも理論的には)なく、例えば作用する力に耐えることができるのであれば単一のフェイルセーフ装置を使用することで足りることとなる。
次に、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることを特徴とするものである。
このフェイルセーフ装置では、地震による振動が発生し、線状体が緊張状態となる度に上記線状体挿通部材の内周面と該線状体とが摺接することとなり、特に、設計上の振動ストロークの最大限に近い振動ストロークが発生し、地盤側と構造物側とが大きく変位した場合には、線状体挿通部材の内周面と該線状体とは極めて大きな力で摺接ないし圧接することとなるところ、この第2の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置では、前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることから、線状体挿通部材の内周面と該線状体との摺動抵抗を大幅に低減することができ、また、上記振動ストロークが発生し、地盤側と構造物側とが大きく変位した結果、線状体挿通部材の内周面と該線状体とは極めて大きな力で摺接ないし圧接した場合でも、線状体が切断してしまう危険性を回避することができる。
また、第3の発明(請求項3記載の発明)は、前記フェイルセーフ装置を備えた免震構造物に係り、免震装置により免震されてなる免震構造物であって、地盤側又は構造物側の何れか一方にシリンダとピストンとを有する油圧緩衝器が固定され、この油圧緩衝器を構成するピストンの先端側に、回動支軸を中心に回動する回動部材の一端が回動可能に連結されてなるとともに、該回動部材の他端には紐,ロープ,ワイヤ等の線状体の一端が回動可能に連結され、上記油圧緩衝器が固定された地盤側又は構造物側とは反対側である構造物側又は地盤側には、上記線状体の他端が固定される線状体固定具が固定され、上記回動部材の近傍には、上記線状体の中途部が挿通されてなる線状体挿通部材が固定されてなり、地震による振動により、上記油圧緩衝器と線状体固定具とが相対的に移動するとともに所定の距離に亘って互いに離間すると、上記線状体が緊張して上記回動部材が回転することにより上記ピストンがシリンダ内に押圧され又はシリンダ内からピストンが引き出されることを特徴とするものである。
上記第3の発明に係る免震構造による場合であっても、上記第1の発明と同じ作用効果を奏する。
また、第4の発明(請求項4記載の発明)は、上記第3の発明において、前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることを特徴とするものである。
この第4の発明に係る免震構造も前記第2の発明と同じ作用効果を奏する。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る免震構造物のフェイルセーフ装置や第3の発明(請求項3記載の発明)に係る免震構造によれば、それぞれ免震装置により免震される最大の振幅ストロークを上回る程に長周期の振動が発生した場合であっても、上記免震装置が破壊されたり、又はそれまで支承していた上部構造物が支承できなくなり該上部構造物のみが所定の部材上から脱落してしまったりする事態を有効に回避することができ、しかも大きな衝撃を伴うことがない。
さらに、この第1の発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置や第3の発明(請求項3記載の発明)に係る免震構造によれば、これまのダンパーのように複数個(例えば、東西南北に一か所ずつ設置したとしても全部で4つのダンパー)を配置する必要性は(少なくとも理論的には)なく、例えば作用する力に耐えることができるのであれば単一のフェイルセーフ装置を使用することで足りることとなる。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)に係る免震構造物のフェイルセーフ装置や第4の発明(請求項4記載の発明)に係る免震構造物では、前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることから、線状体挿通部材の内周面と該線状体との摺動抵抗を大幅に低減することができ、また、上記長周期の振動ストロークが発生し、地盤側と構造物側とが大きく変位した結果、線状体挿通部材の内周面と該線状体とは極めて大きな力で摺接ないし圧接した場合でも、線状体が切断してしまう危険性を回避することができる。
フェイルセーフ装置が免震構造物に配置されている状態を模式的に示す側面図である。 図1に示すフェイルセーフ装置の主要な構成を示す平面図である。 油圧緩衝器を模式的に示す断面図である。 図1に示す状態から地震が発生し地盤側と免震構造物側とが変位した後の状態を模式的に示す側面図である。 免震構造物に対して地盤が図中右側に変位した後の状態を模式的に示す平面図である。 免震構造物に対して地盤が図中左側に変位した後の状態を模式的に示す平面図である。 免震構造物に対して地盤が図中下側に変位した後の状態を模式的に示す平面図である。 免震構造物に対して地盤が図中上側に変位した後の状態を模式的に示す平面図である。
以下、本発明に係る免震構造物のフェイルセーフ装置及びこのフェイルセーフ装置を備えた免震構造物に係る実施をするための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。先ず、免震構造物の免震構造について簡単に説明し、次いで、この免震構造に用いられるフェイルセーフ装置について詳細に説明する。
この免震構造は、図1に示すように、基礎コンクリート(以下、これを地盤という場合がある。)1と免震構造物2を構成する土台3との間に、第1の免震装置4と、第2の免震装置5とが配置されている。上記第1の免震装置4は、上記基礎コンクリート1の上面に水平に設けられた第1の支持プレート7上に固定された下部円盤プレート8と、この下部円盤プレート8と同じ形状からなる上部円盤プレート9と、上記下部円盤プレート8と上部円盤プレート9とにより挟持され図示しない多数の円盤状のゴムが積層された円柱状の積層体10とから構成されている。なお、この例では、上記土台3の下面には、固定部材11が固定され、この固定部材11の下面に固定された固定プレート12に対して上記上部円盤プレート9が図示しないボルト・ナットからなる複数の締結具により固定されている。
また、上記第2の免震装置5は、上記基礎コンクリート1上に形成され、上面は平滑な滑り面とされた支承プレート14と、上端は上記土台3の下面に固定され該土台3から垂下してなるスライダー15とから構成されている。上記支承プレート14は、円盤状に成形されてなるものであり、上面には図示しないフッ素樹脂等の滑材が塗布されている。上記円盤状に成形された支承プレート14の直径の長さは、また、上記スライダー15の下面は上記支承プレート14の上面に載置されてなるものであり、該支承プレートとの間で互いに摺接するように構成されている。これら第1及び第2の免震装置4,5は、それぞれ複数配置されてなるとともに、免震構造物2全体の荷重は、これら第1及び第2の免震装置4,5により支持されている。したがって、地震の発生により地盤側が振動すると、その加速度は大きく減衰されて免震構造物2側に伝達される(すなわち、免震される)。
そして、上記基礎コンクリート1上には、固定板21を介して油圧緩衝器22が配置されている。この油圧緩衝器22は、アウターチューブ23と、ピストンロッド24と、このピストンロッド24の外側に配置されてなるリターンスプリング(引っ張りバネ)25を備えている。上記アウターチューブ23は、本発明を構成するシリンダであり、図3に示すように、内部にはオイル26が充填されてなるとともに、該アウターチューブ23の内側には、インナーチューブ27が形成され、このインナーチューブ27には、上記オイル26が流通する多数のオリフィス27aが形成されている。また、上記ピストンロッド24の先端には、ロッド側固定板28が固定されてなり、基端側は上記インナーチューブ27内に挿入されてなるとともに該基端には、外周面が上記インナーチューブ27の内周面に摺接するピストン29が固定されている。なお、上記アウターチューブ23の後端面には該アウターチューブ23の外形よりも大径となされた固定用フランジ部23aが形成されている。したがって、ピストンロッド24に何らの力が作用していない平常時には、上記リターンスプリング25の弾性力により、図3に示すように、シリンダロッド24は、外側に突出した状態とされ、後述するように、上記ピストンロッド24に対して後退する力が作用すると、上記ピストン29の外周面がインナーチューブ27の内周面に摺接しながら移動するとともに、該インナーチューブ27とピストン29とにより囲まれた部位に充満していたオイル26は加圧され、この結果、該インナーチューブ27内に充満されていたオイル26は上記複数のオリフィス27a外側に徐々に排出される。しかも、上記オリフィス27aの数は、ピストン29が押されて移動するに従い減少することから、オイル26の流出面積(流出量)は減少し、この結果、上記ピストンロッド24ないしピストン29の全ストロークの区間(範囲)に亘ってほぼ一定の油圧抵抗力を発生しながら作動(移動)し、緩衝しながら該ピストンロッド24ないしピストン29の移動を停止させる。なお、上記ピストン29に作用する力が無くなった場合には、再び上記リターンスプリング25の弾性力により、図3に示す状態に復帰する。
また、上記固定板21上には、図1に示すように、嵩上げブロック31と、この嵩上げブロック31上に配置された水平固定プレート33が締結具32(図2参照)により固定されている。そして、上記水平固定プレート33の先端側は、上記油圧緩衝器22の固定用フランジ部23a側に突出した突出部33aとされ、図4に示すように、該突出部33aと上記固定板21との間は空間が形成されている。そして、上記突出部33aには、該突出部33aの肉厚方向に貫通穴33bが形成されている。一方、上記油圧緩衝器22の固定用フランジ部23aの背面には、該固定用フランジ部23aの背面にボルト及びナット(符号は省略する。)により固定された固定板部35aを備えた第1の連結部材35が配置されている。この第1の連結部材35は、上記固定板部35aと、この固定板部35aの背面から上記水平固定プレート33の上面上に突出した上部連結板部35bと、該固定板部35aの背面から上記水平固定プレート33の上面上に突出した下部連結板部35cとから構成されている。そして、上記上部連結板部35bと下部連結板部35cとにはそれぞれの肉厚方向に貫通穴(符号は省略する。)が形成されてなるとともに、これらの貫通穴と上記水平プレート33に形成された貫通穴33bとには、第1の連結ピン36が挿通されている。したがって、上記油圧緩衝器22は、上記水平固定プレート33に対して、上記第1の連結ピン36を中心に回動可能に連結されている。
他方、上記油圧緩衝器22を構成するピストンロッド24の先端に固定されたロッド側固定板28には、第2の連結部材38が固定されている、この第2の連結部材38も上記第1の連結部材35と同じように、上記ロッド側固定板28の正面に固定された固定板部38aと、この固定板部38aの正面からピストンロッド24の長さ方向に突出しそれぞれ平行となされた上部連結板部38b及び下部連結板部38cとから構成されている。そして、上記上部連結板部38b及び下部連結板部38cの中央には、それぞれ貫通穴(符号は省略する。)が形成されている。そして、上記上部連結板部38bと下部連結板部38cとの間には、回動部材40の一端側が挿入され、この回動部材40の一端側にも貫通穴(符号は省略する。)が形成され、上記上部連結板部38b及び下部連結板部38cと回動部材40に形成された貫通穴には、第2の連結ピン41が挿通されている。
また、上記回動部材40は、図4に示すように、上記固定板21上にボルト(符号は省略する。)により固定された固定ブロック45上に配置されてなるとともに、中央には貫通穴(符号は省略する。)が形成され、この貫通穴内には、該固定ブロック45の中央に植立された回動支軸46が挿通されている。なお、上記回動支軸46は、上記ピストンロッ24の長さ方向と直交する方向に位置している。したがって、上記回動部材40は、この回動支軸46を中心に回動自在に配置されている。またさらに、この回動部材40の他端には、貫通穴(符号は省略する。)が形成されている。そして、上記回動部材40の他端側には、上記回動部材40の他端側に形成された貫通穴に挿通された第3の連結軸47を備えた連結金具48により連結されている。上記連結金具48は、上記第3の連結軸47と、この第3の連結軸47が挿通された図示しない挿通穴を備えた拡径部48aを両端に備え全体形状がU字状に成形された金具本体48bとから構成されている。
そして、上記金具本体48bには、本発明を構成する線状体としてのワイヤ50の一端が連結されている。また、上記土台3の下面であって、上記油圧緩衝器22が固定された位置よりもピストンロッド24の先端から延長された位置には、線状体固定具51が固定されている。この線状体固定具51は、上記土台3の下面にボルト(符号は省略する。)により固定されてなるものであり、略C字状に成形されてなり上記土台3の下面と共同して閉塞空間を形成してなるものである。そして、上記ワイヤ50の他端は、この線状体固定具51に係止されている。
そしてさらに、上記ワイヤ50の中途部は、上記固定板21上に固定された線状体挿通部材53に挿通されている。この線状体挿通部材53は、上記固定板21上であって、上記連結金具48の長さ方向の延長線上に固定されてなるものであり、図2に示すように、中央に挿通穴53aが形成されている。また、上記線状体挿通部材53は、金属製の立方体状に成形されたブロックの中央に上記挿通穴53aを形成したものであり、該挿通穴53aは、平面形状が円形状に成形されてなり、図4に示すように、該線状体挿通部材53の中央に形成された最も直径の短い部位を中心に、上下両方向に行くにつれて大径化してなるとともにその変化率は徐々に高くなっている。すなわち、図4に示すように、この線状体挿通部材53の中央で破断した断面図からも明らかなように、肉の部分の断面は左右それぞれ半円状とされている。
そこで、以下上述した油圧緩衝器22その他の部材が配置された免震構造物2に地震が発生した場合の作用効果について説明する。
先ず、図1に示すように、第1及び第2の免震装置4,5が配置され、上記ワイヤ50が弛緩されている状態において地震、特に長周期の地震動が発生することにより、例えば、図5に示すように、地盤1側が免震構造物2に対して図5中左側(図5中矢印側)に変位すると、支承プレート14は左側に移動する結果、上記免震構造物2側に固定された第2の免震装置5を構成するスライダー15は、支承プレート14の右側に位置することとなる。このような変位が生じた場合、それまで弛緩していたワイヤ50は、緊張させられるとともに、該ワイヤ50により上記回動部材40が回動し、この結果、上記シリンダロッド24がリターンスプリング(引っ張りバネ)25の弾性力に抗して徐々に押圧され、やがて支承プレート14上からスライダー15が外れる前段階において、それ以上地盤1側と免震構造物2側とが変位しない状態(すなわち非免震の状態)となる。そして、再び上記地盤1がそれまでとは反対方向(図5中右方向)に変位すると、それまで緊張していた上記ワイヤ50は再び弛緩するとともに、上記リターンスプリング(引っ張りバネ)25の弾性力によりシリンダロッド24は元の状態に復帰する。言うまでもなく、上記支承プレート14は、上記スライダー15の下面と摺接しながら(右側に)移動し、やがて該支承プレート14の外周近くにスライダー15が至る直前に、やはり上記ワイヤ50が緊張するとともに、図6に示すように、上記回動部材40の回動により再びシリンダロッド24が押圧される。こうした動作は、地盤1側が免震構造物2に対して図中上下方向に変位した場合でも、図7及び図8に示す動作をする。
すなわち、上記油圧緩衝器22,回動部材40,ワイヤ50,線状体固定具51,線状体挿通部材53等からなるフェイルセーフ装置が配置された免震構造物2によれば、地盤1が免震構造物2との関係でどの方向に変位しても、必ず緊張したワイヤ50により、上記回動部材40が回動してシリンダロッド24を押圧することにより、衝撃力が極めた緩和された状態で徐々に免震状態を規制して非免震の状態とされる。したがって、こうした免震構造によれば、第1及び第2の免震装置4,5に対して、その範囲又は限界を越える振幅ストロークの地震が発生した場合であっても、該免震装置4,5が破損することを防止でき、フェイルセーフ機能を備えたものとすることができる。
なお、上記実施の形態で説明した油圧緩衝器22では、ピストンロッド24がシリンダであるインナーチューブ27内に押圧される構造のものを図示して説明したが、逆に、(上記回動部材40の回動により)ピストンロッド24がシリンダであるインナーチューブ27内から引き出される構造のものを採用しても良い。
1 (基礎コンクリート)地盤
2 免震構造物
4 第1の免震装置
5 第2の免震装置
22 油圧緩衝器
40 回動部材
46 回動支軸
50 ワイヤ
51 線状体固定具
53 線状体挿通部材
53a 挿通穴

Claims (4)

  1. 地盤側又は構造物側の何れか一方に固定されシリンダとピストンとを有する油圧緩衝器と、一端が上記ピストンの先端側に回動可能に連結され回動支軸を中心に回動する回動部材と、一端が上記回動部材の他端に回動可能に連結されてなり紐,ロープ,ワイヤ等の線状体と、上記油圧緩衝器が固定された地盤側又は構造物側とは反対側である構造物側又は地盤側に固定され上記線状体の他端が固定される線状体固定具と、上記回動部材の近傍に固定され上記線状体の中途部が挿通されてなる線状体挿通部材と、を備え、
    地震による振動により、上記油圧緩衝器と線状体固定具とが相対的に移動するとともに所定の距離に亘って互いに離間すると、上記線状体が緊張して上記回動部材が回転することにより上記ピストンがシリンダ内に押圧され又はシリンダ内からピストンが引き出されることを特徴とする免震構造物のフェイルセーフ装置。
  2. 前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の免震構造物のフェイルセーフ装置。
  3. 免震装置により免震されてなる免震構造物であって、地盤側又は構造物側の何れか一方にシリンダとピストンとを有する油圧緩衝器が固定され、
    この油圧緩衝器を構成するピストンの先端側に、回動支軸を中心に回動する回動部材の一端が回動可能に連結されてなるとともに、該回動部材の他端には紐,ロープ,ワイヤ等の線状体の一端が回動可能に連結され、
    上記油圧緩衝器が固定された地盤側又は構造物側とは反対側である構造物側又は地盤側には、上記線状体の他端が固定される線状体固定具が固定され、
    上記回動部材の近傍には、上記線状体の中途部が挿通されてなる線状体挿通部材が固定されてなり、
    地震による振動により、上記油圧緩衝器と線状体固定具とが相対的に移動するとともに所定の距離に亘って互いに離間すると、上記線状体が緊張して上記回動部材が回転することにより上記ピストンがシリンダ内に押圧され又はシリンダ内からピストンが引き出されることを特徴とするフェイルセーフ装置を備えた免震構造物。
  4. 前記線状体挿通部材は、中央に前記線状体が挿通され水平断面が円形状の挿通穴が鉛直方向に形成されてなるとともに、該挿通穴の形状は、最も径が短い部位を境に、その上下方向に行くにつれて徐々に大径とされてなるとともに該挿通穴の径の変化率は徐々に大きくなっていることを特徴とする請求項3記載のフェイルセーフ装置を備えた免震構造。
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