JP2013044071A - 衛生用紙及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ティシュペーパー用又はトイレットペーパー用の原紙の片面に、水溶性柔軟剤及び/又は水溶性保湿剤を含む風合い改善剤が塗着されてなる衛生用紙であって、水溶性柔軟剤は、炭素数8〜24の脂肪族基を含む界面活性剤、水溶性オルガノポリシロキサン、及び該水溶性オルガノポリシロキサンの水溶性誘導体の群から選ばれる少なくとも1つからなり、水溶性保湿剤は、多価アルコール、糖類、及びアミノ酸系化合物の群から選ばれる少なくとも1つからなり、原紙にHLB11以上の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが内添されているか、又は、原紙の片面に水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが塗着されている。
【選択図】図1
Description
又、ティシュペーパーやトイレットペーパーのウェブの表面にスプレー等で薬液を塗布(外添)して柔軟性を改善する技術として、ヤンキードライヤー又はプレスパート上のシートに、カチオン系化合物、非イオン界面活性剤、有機酸又は無機酸、及び有機溶剤からなる自己乳化型柔軟組成物を付与する技術が開示されている(特許文献2)。
さらに、ティッシュペーパーの折り加工設備で、スプレーや印刷により柔軟剤や保湿剤からなる薬剤成分を塗布する技術が開示されている(特許文献3,4)。
従って本発明は、水溶性の風合い改善剤の原紙への塗着量が少なくても風合い改善効果が十分に得られる衛生用紙及びその製造方法の提供を目的とする。
前記風合い改善剤の噴霧を、スプレー又はローターダンプニングを用いて行うことが好ましい。
又、上記原紙にはHLB11以上の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが内添されているか、又は、原紙の上記片面に上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが塗着されている。
なお、後述するように、本発明の実施形態に係る衛生用紙はクレーピングされていることが好ましい。又、「塗着」とは、原紙の表面やその内部に水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステル等の成分が付着しているものをいい、塗着の方法は塗布、噴霧等が挙げられる。
ティシュペーパー用又はトイレットペーパー用の原紙は、パルプを含む抄紙原料を抄紙して製造される。パルプは、例えば針葉樹パルプ又は広葉樹パルプなどのバージンパルプや、古紙から再生した古紙パルプを用いることができる。これらパルプは衛生用紙の品質に大きく影響するので、要求品質に合わせて所定の種類及び配合割合で適宜配合される。抄紙原料は、要求品質及び操業の安定のために様々な薬品を添加(内添)してもよく、これら薬品としては、柔軟剤、嵩高剤、染料、分散剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力剤、濾水向上剤、ピッチコントロール剤、歩留向上剤などが挙げられる。
原紙は例えば、坪量7〜40g/m2とすることができる。
原紙にHLB11以上の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが内添されているか、又は、原紙の片面に上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが塗着されている。このようにすると、後述する風合い改善剤の塗布に先立って、原紙の表面及び紙層の繊維表面に予め上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステル成分が付着してアンカーとなり、風合い改善剤の繊維への拡散・吸着を抑えたり、風合い改善剤をつなぎ止めると考えられる。従って、風合い改善剤を過度に塗着して無駄になることが防止される。水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルは分子構造に親水基と疎水基を有することから、繊維表面に定着させることで外添する風合い改善剤との親和性が高く、ティッシュペーパーやトイレットペーパーに必要な吸水性への影響が比較的小さく、食品添加物で安全性が高い。
また、HLB11以上であれば、親水性が高く、吸水性の低下影響が小さい。
上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの原紙への内添方法は、抄紙原料に上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを加えればよい。又、繊維への水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの定着を促進するよう、内添を行う場所は、ペーパーマシンの図1のインレット3直前でファンポンプ2の直後(図1のファンポンプ2からインレット3の間)が望ましい。
なお、上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙に外添する場合、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルと風合い改善剤とは同じ面(ヤンキードライヤー面)に添加する。そして、外添の場合、得られた衛生用紙の片面を見ると、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルと風合い改善剤とがほぼ一体に混じっていると考えられる。
風合い改善剤は、水溶性柔軟剤及び/又は水溶性保湿剤を含み、水溶性である。風合い改善剤の原紙への添加量が水分を含む液量として、原紙がティシュペーパーの場合は乾燥繊維重量比で2〜15%であることが好ましく、2〜10%であることがより好ましい。一方、原紙がトイレットペーパーの場合は、乾燥繊維重量比で2〜5%が好ましい。原紙がティシュペーパーの場合、風合い改善剤の原紙への添加量が乾燥繊維重量比で2%未満であると、原紙の風合い改善効果が生じず、15%を超えても効果が飽和し、風合い改善剤が無駄になる場合がある。又、風合い改善剤の原紙への添加量が液量として乾燥繊維重量比で15%を超えると、風合い改善剤の水系成分と、原紙中のパルプの水和作用によりウェブの強度が低下し、巻シワが入りやすくなる。又、原紙がトイレットペーパーの場合、5%を超えるとウエブが破断しやすくなる。
なお、水溶性柔軟剤として、炭素数8〜24の脂肪族基を含むHLBが低い(10以下)ノニオン(非イオン)界面活性剤を用いた場合、カチオン界面活性剤と併用又はHLBの高い(12以上)非イオン界面活性剤と併用することで、HLBが低い(10以下)ノニオン界面活性剤に自己乳化性を付与し、水溶性化することもできる。
水溶性オルガノポリシロキサンとしては、ポリエーテル変性シリコーンであるポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、エマルジョン化したアミノ変性シリコーンであるアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。
水溶性柔軟剤は、「滑らかさ」や「ふんわり感」を与える。従って、風合い改善剤が水溶性柔軟剤を含み、水溶性保湿剤を含まない場合、「滑らかさ」や「ふんわり感」のみが得られる。
水溶性保湿剤は、「しなやかさ」や「しっとり感」を与える。従って、風合い改善剤が水溶性保湿剤を含み、水溶性柔軟剤を含まない場合、「しなやかさ」や「しっとり感」のみが得られる。風合い改善剤が水溶性保湿剤と水溶性柔軟剤を共に配合する場合は、両者の特性が得られる。
又、上記した水溶性保湿剤の原紙への添加量が乾燥繊維重量比1〜10wt%であることが好ましい。
そして、ストックインレット3からワイヤー4及びフェルト5の間に紙料をジェット吐出し、フェルト5上にシート(ウェブ、湿紙)100を形成する。なお、図1は、クレセントフォーマーを例示するが、湿紙の形成は、丸網式、長網(フォードリニアー)式、サクションブレスト式、短網式、ツインワイヤー式のいずれを採用しても良い。
ここで、クレーピングは、紙を縦方向(マシン走行方向)に機械的に圧縮してクレープと称される波状の皺を形成する方法であり、衛生用紙に嵩(バルク感)、柔らかさ、吸水性、表面の滑らかさ、美観(クレープの形状)などを付与する。そして、ヤンキードライヤー8とリール14の速度差(リールの速度がヤンキードライヤーより遅い)により、クレーピングドクター11でクレープが形成される。クレープの特性は、上記速度差にもよるが、ヤンキードライヤー8上の原紙の坪量が7〜40g/m2であれば、リール14上での坪量は概略9〜50g/m2となり、ヤンキードライヤー8上の坪量より大きくなる。
クレープ率(%)=100×(ヤンキードライヤー速度(m/分)−リール速度(m/分))÷リール速度(m/分)
クレープの品質やクレーピングの操業性は、クレープ率によってほぼ決まり、本発明において、クレープ率は10〜50%の範囲が好適である。
上記付着剤の成分としては、ハーキュリス社のクレプトロール190を代表例とするポリアミドポリアミン樹脂(PA樹脂)やハーキュリス社のカイメン557Hを代表例とするポリアミドアミンエピクロルヒドリン(PAE樹脂)、カチオン性ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアミド可塑剤付加品、ポリアミドソフナー付加品、変性ポリアミドアミン、ポリビニルアセテートなどが挙げられ、これらを単独又は混合して使用することができる。
また、ヤンキードライヤー8からのウェッブ100の剥がれを良くする剥離剤として、パラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油、植物油、動物油、高級脂肪酸、炭化水素化合物、非イオン界面活性剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール油脂のエステル化物、シリコーン系化合物、ジプロピレングリコール、トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルなどを単独又は2種以上混合して使用することができる。
最適なクレーピング処理を得るため、これら付着剤及び/又は剥離剤の濃度を適宜調整し、ヤンキードライヤー8表面にスプレー噴霧することができる。
上記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙へ外添する場合は、所定のスプレーヘッダを用い、ヤンキードライヤー8又はフェルトパート5上のシートへ水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む噴霧液を噴霧すればよい。ヤンキードライヤー8上のシートへ噴霧する場合、上記した付着剤及び剥離剤に噴霧液を混合し、付着剤、剥離剤及び噴霧液を同時に1つのスプレーヘッダ(通常、図1のヤンキースプレー10)で塗着することもできる。
ヤンキードライヤー8上のシートへ水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む液を噴霧する場合、原紙の乾燥繊維重量あたり0.1wt%程度が上限である。フェルトパート5上のシートへ噴霧する場合、添加量は任意であるが、フェルトへ噴霧液が転移することによる汚れ発生や、ヤンキードライヤ−8へのウェブの付着不良などの原因となるため、原紙の乾燥繊維重量あたり2wt%以下を限度とするのがよい。
風合改善剤を原紙に塗着する位置は、衛生用紙を巻取るリールドラム13直前が好ましく、この位置に配置されたスプレーヘッダ12(又はローターダンプニング装置)を用いて塗着を行うことができる。
図2は、スプレーヘッダ12を用いた場合の、図1のガイドロール17からリール14までの部分拡大図である。スプレーヘッダ12は液溜15内に設置されて風合改善剤をウェブ100の片面に塗着する。又、ウェブ100の裏面側にバックアッププレート20(又はバックアップロール)を設けることで、風合い改善剤の裏抜けを捕捉して風合い改善剤を回収できると共に、裏面側からウエブ100に風合い改善剤を接触させて塗着することができる。
図3は、ウエブ100の幅方向Lに沿ったスプレーヘッダ12の概略図である。図3に示すように、複数のスプレーヘッダ12をウエブ100の幅方向Lに沿って並べると共に、ウエブ100の進行方向の前後に二段以上千鳥状に配置して、ウエブ100に塗布することで均一な塗布が可能になる。ウエブ100の幅方向Lにスプレーヘッダ12を摺動させても均一な塗布が可能になる。
図4は、ローターダンプニング30を用いた場合の、図1のガイドロール17からリール14までの部分拡大図である。なお、図4の例では、ガイドロール17を経たウェブ100は、ロール18で垂直に立ち上がり、この状態でローターダンプニング30により風合改善剤が噴霧される。
ローターダンプニング30は、図4の上下方向に回転軸を持つ円錐状のロータを、ウェブ100の幅方向(図4の紙面方向)に沿って複数並べた構成を有し、ローターダンプニング30前面の開口部から風合い改善剤が噴霧するようになっている。
図1に示すペーパーマシンにて、原紙1(ティッシュペーパー、坪量15.5g/m2、NBKP40wt%、LBKP60wt%の原料を配合、湿潤紙力増強剤(アラフィックス255 荒川化学工業株式会社製)0.2wt%添加)を抄紙し、フェルトパート5上の原紙シートの片面へ以下の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙の乾燥繊維重量あたり0.49wt%(成分量)噴霧した。その後、リールドラム13直前で以下の風合改善剤を原紙の片面(水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを噴霧した側)に原紙の乾燥繊維重量あたり9.8wt%(液量)塗着し、衛生用紙を得た。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステル:ポリグリセリンモノステアリルエステル(ユニグリGS-106 日油株式会社製)の25wt%水溶液
風合改善剤:ジ硬化牛脂アルキルジメチル・アンモニウムクロライド(ニッサンカチオン2ABT 日油株式会社製)10wt%、グリセリン40wt%、ジグリセリン5wt%、及び精製水45wt%からなる水溶液
なお、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの噴霧量は、スプレー圧と流量の検量線を予め作成し、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを単独で原紙に塗布したときの実際の塗布量を熱水抽出にて測定して換算係数を設定した。そして、各実施例及び比較例にて、スプレー圧から水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの噴霧量を算出した。
風合い改善剤の塗着量は、熱水抽出及びトルエン抽出により各実施例及び比較例の塗着量を実測し、ブランクの抽出分量を差し引いて求めた。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの原紙1の片面への噴霧量を、原紙の乾燥繊維重量あたり0.95 wt%(成分量)に変更し、風合改善剤の塗着量を原紙の乾燥繊維重量あたり15wt%(液量)に変更したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
図1に示すペーパーマシンにて、原紙2(トイレットペーパー、坪量15.5g/m2、NBKP40wt%、LBKP60wt%の原料を配合)を抄紙し、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの片面への噴霧量を、原紙の乾燥繊維重量あたり0.18wt%(成分量)に変更し、風合改善剤の塗着量を原紙の乾燥繊維重量あたり3.9wt%(液量)に変更したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを以下の組成に変更すると共に、付着剤と剥離剤の混合物に対して1:1の質量比で混合して噴霧液を調製し、この噴霧液をヤンキースプレー10にて原紙片面へ原紙1の乾燥繊維重量あたり0.05wt%(成分量)噴霧した。又、風合改善剤を以下の組成に変更し、原紙の乾燥繊維重量あたり11.0wt%(液量)添加したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステル:ポリグリセリンラウリルエステル(ポエムL-021 理研ビタミン社製)(水分約10%含む)
風合改善剤:ポリエチレングリコール・ジステアレート(ユニセーフNKL-9520 日油株式会社製)10 wt%、ポリオキシエチレン・ヤシ脂肪酸グリセリル(ユニグリMK-230 日油株式会社製)10 wt%、グリセリン50 wt%、ソルビトール10 wt%、及び精製水20 wt%からなる水溶液
付着剤:クレプトロールA6115(理研グリーン製)
剥離剤:サントールFT(日華化学製)
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの原紙1の片面への噴霧量を、原紙の乾燥繊維重量あたり0.09wt%(成分量)に変更したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルの原紙1の片面への噴霧量を、原紙の乾燥繊維重量あたり0.11wt%(成分量)に変更し、風合改善剤を以下の組成に変更すると共にその塗着量を原紙の乾燥繊維重量あたり4.7wt%(液量)に変更したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
風合改善剤:アミノ変性シリコーン(X‐52-2265 信越化学社製)5 wt%、グリセリン40 wt%、ジグリセリン5 wt%、精製水45 wt%からなる水溶液
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙1の片面へ噴霧しなかったこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙片面へ噴霧せず、風合改善剤を以下の組成に変更すると共にその塗着量を原紙1の乾燥繊維重量あたり5.4wt%(液量)に変更したこと以外は実施例1と同様にして衛生用紙を得た。
風合改善剤:アミノ変性シリコーン(X‐52-2265 信越化学社製)5 wt%、グリセリン40 wt%、ジグリセリン5 wt%、精製水45 wt%からなる水溶液
オフライン(ロールコーター設備)にて実施例1と同一の原紙1の片面に、実施例1と同一の風合改善剤を原紙の乾燥繊維重量あたり20.5wt%(液量)直接塗布した。
1.坪量
最終的な衛生用紙の坪量(g/m2)をJIS P8124に準じて測定した。
2.厚み
最終的な衛生用紙の厚み(mm/10枚)を、40g/cm2の荷重下でPeacockダイヤルゲージで測定した。
3.引張り強度
衛生用紙のタテ引張り強度(gf/25mm)を、JIS P8113に準じて破断までの最大荷重を測定した。
4.吸水性
衛生用紙の吸水性(sec)をJIS S3104に準じて測定した。
衛生用紙の風合改善剤の塗着面につき、5人のパネラーにより触感評価を行った。5段階(5:非常に優れている、4:優れている、3:普通、2:やや劣る、1:劣る)で評価し、5人の平均値とした。評価が4.0以上であればハンドフィール(風合い改善効果)が良好である。
なお、実施例2は、風合い改善剤の原紙への塗着量が15%に近く、強度が若干低いが十分使用できるレベルであった。
一方、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙に塗着せずに水溶性の風合い改善剤を塗着した比較例1、2の場合、風合い改善剤が原紙内部に浸透してしまい、実施例風合い改善効果が十分に得られなかった。
又、水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを原紙に塗着せず、水溶性の風合い改善剤を15%を超えて多量に塗着した比較例3の場合、風合い改善効果は得られたが、風合い改善剤が無駄になり、コストアップとなった。
なお、表中のブランクは、原紙のみの評価を示す。
8 ヤンキードライヤー
13 リール
100 原紙
Claims (5)
- ティシュペーパー用又はトイレットペーパー用の原紙の片面に、水溶性柔軟剤及び/又は水溶性保湿剤を含む風合い改善剤が塗着されてなる衛生用紙であって、
前記水溶性柔軟剤は、炭素数8〜24の脂肪族基を含む界面活性剤、水溶性オルガノポリシロキサン、及び該水溶性オルガノポリシロキサンの水溶性誘導体の群から選ばれる少なくとも1つからなり、
前記水溶性保湿剤は、多価アルコール、糖類、及びアミノ酸系化合物の群から選ばれる少なくとも1つからなり、
前記原紙にHLB11以上の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが内添されているか、又は、前記原紙の前記片面に前記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルが塗着されている衛生用紙。 - 前記風合い改善剤の前記原紙への添加量は、水分を含む液量として、前記原紙がティッシュペーパーの場合は前記原紙の乾燥繊維重量の2〜15wt%であり、前記原紙がトイレットペーパーの場合は前記原紙の乾燥繊維重量の2〜5wt%である請求項1記載の衛生用紙。
- ティシュペーパー用又はトイレットペーパー用の原紙にHLB11以上の水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを内添し、又は、前記原紙の片面に前記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを塗着し、
前記原紙の前記片面に、水溶性柔軟剤及び/又は水溶性保湿剤を含む風合い改善剤を塗着する衛生用紙の製造方法であって、
前記水溶性柔軟剤は、炭素数8〜24の脂肪族基を含む界面活性剤、水溶性オルガノポリシロキサン、及び該水溶性オルガノポリシロキサンの水溶性誘導体の群から選ばれる少なくとも1つからなり、
前記水溶性保湿剤は、多価アルコール、糖類、及びアミノ酸系化合物の群から選ばれる少なくとも1つからなり、
前記原紙の抄紙工程でのプレスパートのフェルト上、又は当該フェルトから前記原紙を転送したヤンキードライヤー上で、前記水溶性ポリグリセリン脂肪酸エステルを前記原紙の前記片面に噴霧する衛生用紙の製造方法。 - 前記風合い改善剤を、前記ヤンキードライヤー出口から前記原紙を巻き取るリールの間で噴霧する請求項3記載の衛生用紙の製造方法。
- 前記風合い改善剤の噴霧を、スプレー又はローターダンプニングを用いて行う請求項4記載の衛生用紙の製造方法。
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