JP2013043383A - バリア性積層体、ガスバリアフィルムおよびこれらを用いたデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア性と密着性に優れたバリア性積層体の提供。
【解決手段】少なくとも1層の有機層と、少なくとも1層のアルミまたはケイ素の、酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物を含む無機層とを有し、前記有機層は、下記一般式(1)または(2)で表される重合性化合物を含む重合性組成物を重合させてなるポリマーを含む、バリア性積層体。
Figure 2013043383

【選択図】なし

Description

本発明は、バリア性積層体、ガスバリアフィルムおよびこれらを用いたデバイスに関する。
従来、プラスチックフィルムの表面に、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化、窒化、酸窒化珪素等の金属酸化物薄膜を形成したガスバリアフィルムは、水蒸気や酸素など各種ガスの遮断を必要とする物品の包装や、食品、工業用品および医薬品等の変質を防止するための包装用途に広く用いられている。
近年、有機デバイス(有機ELデバイス、有機太陽電池デバイス、有機TFTデバイス等)の分野においては、ガラス基板に代わって、ガスバリアフィルムを採用するニーズが高まっている。ガスバリアフィルムは軽量であり、ロールトゥロール(Roll to Roll)方式に適用可能であることから、コストの点で有利である。しかし、ガスバリアフィルムはガラス基板と比較して水蒸気バリア性に劣るという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1には有機層と無機層の複数層の交互積層体(バリア性積層体)により、水蒸気透過率として0.005g/m2/day未満を実現する技術が開示されている(特許文献1)。該明細書によれば有機層と無機層がそれぞれ1層ずつしか積層されていない場合は、水蒸気透過率が0.011g/m2/dayであり、多層積層することの技術的価値が明確に示されている。バリア性積層体をフィルム上に設置したガスバリアフィルムは有機デバイスの基板としての応用が期待される。
米国特許第6,413,645号明細書
しかしながら、有機層と無機層の交互積層を重ねていくと、有機層と無機層との間の密着性が問題となる。特に高温プロセスを必要とするデバイスでは、基板が高温に晒される。高温にさらされたガスバリアフィルムはバリア性が劣化することが問題でその改善が求められていた。
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、有機層と無機層との間の密着性が高く、高温にさらされても高いバリア性を維持するバリア性積層体、ガスバリアフィルムを提供することを目的とする。
ここで、有機層と無機層の密着性を向上させる手段として、有機層にシランカップリング剤を数%添加する方法が知られている。しかしながら、本願発明者が検討を行ったところ、従来公知のシランカップリング剤は高温で熱分解し、メタノールなどの脱ガスを生じてしまうことが分かった。図1は、その状態を示したものであって、1は無機層を、2’は無機層の表面に設けられたシランカップリング剤を用いて形成した有機層を、3は有機層の表面にさらに設けられた無機層を示している。従来の有機層2’には、カップリング剤由来のアルコール4が残存しており、この状態で加熱や脱気が起こると、かかるアルコールガスが放出し、ガスバリア性を低下させてしまう。特に、図1に示す本実施形態のように、有機層の表面に無機層3が設けられている場合、アルコール4由来のガスが無機層3を破壊してしまうこともあった。かかるバリア性積層体を組み込んだデバイスを、100℃以上の高温プロセスに曝された際に、副生成物の残存によるこの傾向が顕著であることが分かった。
上記課題のもと、有機層として、特定の構造の重合性化合物を含む重合性組成物を重合させてなるものを含むものを重合硬化してなる層を採用することにより、高温下においても破壊されることなく、高いバリア性を維持できるバリア性積層体が得られ、上記課題を解決することを見出した。具体的には、下記手段<1>により、好ましくは<2>〜<15>により、上記課題を解決しうることを見出した。
<1>少なくとも1層の有機層と、少なくとも1層のアルミまたはケイ素の、酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物を含む無機層とを有し、前記有機層は、下記一般式(1)または(2)で表される重合性化合物を含む重合性組成物を重合させてなるポリマーを含む、バリア性積層体。
Figure 2013043383
(一般式(1)中、R11は、水素原子またはメチル基を表す。L11は2価の連結基を表す。)
Figure 2013043383
(一般式(2)中、R21は、水素原子またはメチル基を表す。L21は2価の連結基を表す。)
<2>前記有機層が、無機層の表面に設けられている、<1>に記載のバリア性積層体。
<3>少なくとも1層の有機層が芳香族基を含む、<1>または<2>に記載のバリア性積層体。
<4>前記無機層、前記有機層、前記無機層が、該順に、隣接して設けられている、<1>〜<3>のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
<5>前記重合性組成物が、(メタ)アクリレートを含む、<1>〜<4>のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
<6>一般式(1)におけるL11または一般式(2)におけるL12が、それぞれ、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、およびこれらの2価の基が複数個直列に結合した2価の基から選択される、<1>〜<5>のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
<7>基材フィルム上に、<1>〜<6>のいずれか1項に記載のバリア性積層体を有するガスバリアフィルム。
<8>基材フィルム上に、少なくとも一層のアンカー層を有し、かつ、該アンカー層の上に前記有機層を有する、<7>記載のガスバリアフィルム。
<9>基材フィルムの表面に前記有機層を有する、<7>または<8>に記載のガスバリアフィルム。
<10>前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレンナフタレートフィルムである、<7>〜<9>いずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
<11><7>〜<10>のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを基板として用いたデバイス。
<12><1>〜<6>のいずれか1項に記載のバリア性積層体または<7>〜<10>のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを用いて封止したデバイス。
<13>前記デバイスが、電子デバイスである、<11>または<12>に記載のデバイス。
<14>前記デバイスが、有機EL素子または太陽電子素子である、<11>〜<13>のいずれか1項に記載のデバイス。
<15><1>〜<6>のいずれか1項に記載のバリア性積層体または<7〜10のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを用いた封止用袋。
本発明における有機層を採用することにより、密着性および耐熱性能が向上したバリア性積層体を提供することが可能になった。
従来のバリア性積層体からガスが放出する状態を示す断面概略図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における有機EL素子とは、有機エレクトロルミネッセンス素子のことをいう。本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を含む意味で使用される。
<バリア性積層体>
本発明のガスバリアフィルム積層体は、少なくとも1層の有機層と、少なくとも1層のアルミまたはケイ素の、酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物からなる無機層とを有し、前記有機層は、下記一般式(1)または(2)で表される重合性化合物を含む重合性組成物を重合させてなるポリマーを含むことを特徴とする。
Figure 2013043383
(一般式(1)中、R11は、水素原子またはメチル基を表す。L11は2価の連結基を表す。)
Figure 2013043383
(一般式(2)中、R21は、水素原子またはメチル基を表す。L21は2価の連結基を表す。)
このような有機層を有するバリア性積層体とすることにより、不必要なガス発生をもたらすことなく有機層と無機層の密着性を向上させることができ、耐熱温度を向上することができる。本発明者らの検討によれば、カルボン酸基が無機層、基材に保有される水酸基、カルボン酸基、基材に塗布されたプライマー層と水素結合を形成することにより、強固な密着性が得られる。
本発明のバリア性積層体は、好ましくは、有機層の表面に無機層を設けた構成であり、さらに好ましくは、少なくとも2層の上記構成の有機層と、少なくとも2層の無機層とが交互に積層した構造である。このような構成とすることにより、有機層と無機層の密着性が向上し、バリア性がより向上する。
有機デバイス(有機ELデバイス、有機太陽電池デバイス、有機TFTデバイス等)の分野において、ガスバリアフィルム積層体をガラス基板に代わりに採用する場合、デバイス作製プロセスにおいて、100℃〜200℃、数時間の熱プロセスに耐えることが必要になる。その際、公知のガスバリアフィルムでは、無機層間に挟まれた有機層で、脱ガスが生じると、両側が極めて高いガスバリア性能を持っている無機層であるため、内部圧力が上昇し、無機有機界面に剥離力を及ぼしてしまっていた。本発明では、低脱ガス性能の有機層とすることにより、無機層間に挟まれた有機層における密着性を向上させたものである。
(有機層)
本発明における有機層のうち少なくとも1層は、一般式(1)または一般式(2)で表される重合性化合物を含む組成物を重合させてなるものである。
Figure 2013043383
(一般式(1)中、R11は、水素原子またはメチル基を表す。L11は2価の連結基を表す。)
Figure 2013043383
(一般式(2)中、R21は、水素原子またはメチル基を表す。L21は2価の連結基を表す。)
11およびL21は、それぞれ、2価の連結基を表す。2価の連結基の例としては、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロピレン基、1,6−ヘキシレン基、1,9−ノニレン基、1,12−ドデシレン基、1,16−ヘキサデシレン基等)、アリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基)、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、およびこれらの2価の基が複数個直列に結合した2価の基を挙げることができる。
11およびL21は、それぞれ、置換基を有してもよく、L11およびL21の置換基の例としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、ピレニル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基等)等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換されていてもよい。
以下に、本発明で用いられる重合性化合物の具体例を示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2013043383
Figure 2013043383
重合性組成物
本発明における重合性組成物は一般式(1)または(2)で表される重合性化合物を含む。一般式(1)または(2)で表される重合性化合物以外に、その他の重合性化合物、光重合開始剤、溶媒、その他添加剤を含有しても良い。
一般式(1)または(2)で表される重合性化合物およびその他の重合性化合物が、重合性組成物の固形分(揮発分が揮発した後の残分)中に占める割合は、好ましくは、0.2〜70質量%であり、1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%が特に好ましい。
本発明において、その他の重合性化合物としては、公知の重合性化合物を広く採用することができ、(メタ)アクリレートが好ましく、芳香族基を含有する(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(メタ)アクリレート系化合物としては、(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートやポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が好ましい。
以下に、(メタ)アクリレート系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
さらに、本発明では、下記一般式(3)で表されるメタアクリレート系化合物も好ましく採用できる。
一般式(3)
Figure 2013043383
(一般式(3)中、R1は、置換基を表し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。nは、0〜5の整数を示し、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、R1の少なくとも1つは重合性基を含む。)
1の置換基としては、−CR2 2−(R2は水素原子または置換基)、−CO−、−O−、フェニレン基、−S−、−C≡C−、−NR3−(R3は水素原子または置換基)、−CR4=CR5−(R4、R5は、ぞれぞれ、水素原子または置換基)の1つ以上と、重合性基との組み合わせからなる基が挙げられ、−CR2 2−(R2は水素原子または置換基)、−CO−、−O−およびフェニレン基の1つ以上と、重合性基との組み合わせからなる基が好ましい。
2は、水素原子または置換基であるが、好ましくは、水素原子またはヒドロキシ基である。
1の少なくとも1つが、ヒドロキシ基を含むことが好ましい。ヒドロキシ基を含むことにより、有機層の硬化率が向上する。
1の少なくとも1つの分子量が10〜250であることが好ましく、70〜150であることがより好ましい。
1が結合している位置としては、少なくともパラ位に結合していることが好ましい。
nは、0〜5の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、いずれも1であることがさらに好ましい。
一般式(3)で表される化合物は、R1の少なくとも2つが同じ構造であることが好ましい。さらに、nは、いずれも1であり、4つのR1の少なくとも2つずつがそれぞれ同じ構造であることがより好ましく、nは、いずれも1であり、4つのR1が同じ構造であることがさらに好ましい。一般式(3)が有する重合性基は、(メタ)アクリロイル基またはエポキシ基であることが好ましく、(メタ)アクリロイル基であることがより好ましい。一般式(3)が有する重合性基の数は、2つ以上であることが好ましく、3つ以上であることがより好ましい。また、上限は特に定めるものではないが、8つ以下であることが好ましく、6つ以下であることがより好ましい。
一般式(3)で表される化合物の分子量は、600〜1400が好ましく、800〜1200がより好ましい。
本発明では、一般式(3)で表される化合物を1種類のみ含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含んでいる場合、例えば、同じ構造のR1を含み、かつ、該R1の数が異なる化合物およびそれらの異性体を含んでいる組成物が例示される。
以下に、一般式(3)で表される化合物の具体例を示すが、これによって本発明が限定されることはない。また、下記化合物では、一般式(3)の4つのnがいずれも1の場合を例示しているが、一般式(3)の4つのnのうち、1つまたは2つまたは3つが0のもの(例えば、2官能や3官能化合物等)や、一般式(3)の4つのnのうち、1つまたは2つまたは3つ以上が2つ以上のもの(R1が1つの環に、2つ以上結合しているもの、例えば、5官能や6官能化合物等)も本発明の好ましい化合物として例示される。
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
Figure 2013043383
一般式(3)で表される化合物は、市販品として入手することができる。また、上記化合物は、公知の方法によって合成することもできる。例えば、エポキシアクリレートは、エポキシ化合物とアクリル酸との反応で得ることができる。これらの化合物は、通常、反応の際、2官能、3官能、5官能やその異性体なども生成する。これらの異性体を分離したい場合は、カラムクロマトグラフィによって分離できるが、本発明では、混合物として用いることも可能である。
(重合開始剤)
本発明における有機層は、通常、重合性芳香族シランカップリング剤等の重合性化合物を含む重合性組成物を塗布硬化させて得られる。本発明では、前記重合性組成物に熱または各種のエネルギー線を照射して重合、架橋させることにより高分子を主成分とする有機層を形成する。エネルギー線の例としては紫外線、可視光線、赤外線、電子線、エックス線、ガンマ線等が挙げられる。このとき、熱で重合させる場合は熱重合開始剤を、紫外線で重合させる場合は光重合開始剤を、可視光線で重合させる場合は光重合開始剤と増感剤を用いる。以上の中では、光重合開始剤を含有する重合性化合物を紫外線で重合、架橋することが好ましい。
光重合開始剤を用いる場合、その含量は、重合性化合物の合計量の0.1モル%以上であることが好ましく、0.5〜2モル%であることがより好ましい。このような組成とすることにより、活性成分生成反応を経由する重合反応を適切に制御することができる。光重合開始剤の例としてはチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社から市販されているイルガキュア(Irgacure)シリーズ(例えば、イルガキュア651、イルガキュア754、イルガキュア184、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819など)、ダロキュア(Darocure)シリーズ(例えば、ダロキュアTPO、ダロキュア1173など)、クオンタキュア(Quantacure)PDO、サートマー(Sartomer)社から市販されているエザキュア(Ezacure)シリーズ(例えば、エザキュアTZM、エザキュアTZTなど)等が挙げられる。
本発明ではさらに、密着性を向上させるために、重合性組成物に、下記一般式(4)で表されるシランカップリング剤を添加することも好ましい。
一般式(4)
Figure 2013043383
(一般式(4)中、R1〜R6は、それぞれ、置換もしくは無置換のアルキル基またはアリール基である。但し、R1〜R6のうち少なくとも1つは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基である。)
1〜R6は、それぞれ置換もしくは無置換のアルキル基またはアリール基である。R1〜R6は、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基である場合を除き、無置換のアルキル基または無置換のアリール基が好ましい。アルキル基としては炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。アリール基としては、フェニル基が好ましい。R1〜R6は、メチル基が特に好ましい。
1〜R6のうち少なくとも1つは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基を有し、R1〜R6の2つがラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基であることが好ましい。さらに、R1〜R3のなかでラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基を有するものの数が1であって、R4〜R6のなかでラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基を有するものの数が1であることが特に好ましい。
一般式(4)で表されるシランカップリング剤が2つ以上のラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基は、それぞれの置換基は同じであってもよいし、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。
ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基は、−X−Yで表されることが好ましい。ここで、Xは、単結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アリーレン基であり、好ましくは、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、フェニレン基である。Yは、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合基であり、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイルアミノ基、ビニル基、プロペニル基、ビニルオキシ基、ビニルスルホニル基が好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基がより好ましい。
また、R1〜R6はラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を含む置換基以外の置換基を有しても良い。置換基の例としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基等)、アシルオキシ基(例えば、アセトキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェニルオキシカルボニル基等)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基等)、等が挙げられる。
以下に、一般式(4)で表される化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 2013043383
Figure 2013043383
本発明で用いられるシランカップリング剤は、重合性組成物中に、1〜30質量%の範囲で含まれることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%であり、さらに好ましくは5〜25質量%である。このような範囲とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される傾向にある。
また、本発明で用いる重合性組成物は、一般式(4)で表されるシランカップリング剤以外のシランカップリング剤を実質的に含まないことが好ましい。実質的に含まないとは、例えば、重合性組成物の全成分の0.1質量%以下であることをいう。
本発明では、通常、重合性化合物を含む組成物を、光照射して硬化させるが、照射する光は、通常、高圧水銀灯もしくは低圧水銀灯による紫外線である。照射エネルギーは0.5J/cm2以上が好ましく、2J/cm2以上がより好ましい。重合性芳香族シランカップリング剤が、(メタ)アクリレート系化合物の場合、空気中の酸素によって重合阻害を受けるため、重合時の酸素濃度もしくは酸素分圧を低くすることが好ましい。窒素置換法によって重合時の酸素濃度を低下させる場合、酸素濃度は2%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。減圧法により重合時の酸素分圧を低下させる場合、全圧が1000Pa以下であることが好ましく、100Pa以下であることがより好ましい。また、100Pa以下の減圧条件下で2J/cm2以上のエネルギーを照射して紫外線重合を行うのが特に好ましい。
光重合開始剤を用いる場合、重合開始剤が重合性組成物の固形分中に占める割合は0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
重合性組成物中の溶媒の含有量については特に制限はなく、望まれる塗布液の粘度や膜厚に応じて適宜選択される。例えば、フラッシュ蒸着法の場合は無溶剤であり、各種塗布の場合は、重合性組成物の固形分に対して質量比で0.5〜50倍の範囲が例示される。
その他添加剤についても、種類に関して特に制限はないが、例えば増粘剤、界面活性剤、ズベリ剤、光反応増感剤、連鎖移動剤、重合禁止剤などが適宜使用される。なお、重合禁止剤は重合性組成物の安定な保存のために用いられる。なお、その他添加剤の添加量は30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
(有機層の形成方法)
有機層の形成方法としては、特に定めるものではないが、例えば、溶液塗布法や真空成膜法により形成することができる。溶液塗布法としては、例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパ−を使用するエクストル−ジョンコート法により塗布することができる。真空成膜法としては、特に制限はないが、蒸着、プラズマCVD等の成膜方法が好ましい。本発明においてはポリマーを溶液塗布しても良いし、特開2000−323273号公報、特開2004−25732号公報に開示されているような無機物を含有するハイブリッドコーティング法を用いてもよい。
本発明における有機層は、平滑で、膜硬度が高いあることが好ましい。有機層の表面にはパーティクル等の異物、突起が無いことが要求される。このため、有機層の成膜はクリーンルーム内で行われることが好ましい。クリーン度はクラス10000以下が好ましく、クラス1000以下がより好ましい。有機層の平滑性は1μm角の平均粗さ(Ra値)として10nm未満であることが好ましく、0.52nm未満であることがより好ましい。モノマーの重合率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、92%以上であることが特に好ましい。ここでいう重合率とはモノマー混合物中の全ての重合性基(アクリロイル基およびメタクリロイル基)のうち、反応した重合性基の比率を意味する。重合率は赤外線吸収法によって定量することができる。
有機層の膜厚については特に限定はないが、薄すぎると膜厚の均一性を得ることが困難になるし、厚すぎると外力によりクラックを発生してバリア性が低下する。かかる観点から、有機層の厚みは50nm〜5000nmが好ましく、500nm〜2500nmがより好ましい。
有機層の硬度は高いほうが好ましい。有機層の硬度が高いと、無機層が平滑に成膜されその結果としてバリア能が向上することがわかっている。有機層の硬度はナノインデンテーション法に基づく微小硬度として表すことができる。有機層の微小硬度は150N/mm以上であることが好ましく、180N/mm以上であることがより好ましく、200N/mm以上であることが特に好ましい。
(無機層)
無機層は、アルミまたはケイ素の、酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物を含む薄膜の層であり、実質的には、これらのみからなる薄膜の層であることがより好ましい。無機層は、ケイ素の酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物からなる薄膜の層であることが好ましい。無機層の形成方法は、目的の薄膜を形成できる方法であればいかなる方法でも用いることができる。例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD)、種々の化学的気相成長法(CVD)、めっきやゾルゲル法等の液相成長法がある。本発明では、CVD法、スパッタリング法で作成した場合であっても、高いバリア性を維持することができる。
また、上記無機層に加え、他の無機層を有していてもよい。このような無機層としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物または金属炭化物であり、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、またはTa等から選ばれる1種以上の金属を含む酸化物、窒化物、炭化物もしくは酸化窒化物、酸化窒化炭化物などを好ましく用いることができる。これらの中でも、Si、Al、In、Sn、Zn、Tiから選ばれる金属の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が好ましく、特にSiまたはAlの金属酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が好ましい。これらは、副次的な成分として他の元素を含有してもよい。
本発明では、無機層の材料として、金属酸化物を用い、プラズマプロセスにより成膜した場合であっても、高いバリア性を有するバリア性積層体が得られる点で、極めて有意である。
本発明により形成される無機層の平滑性は、1μm角の平均粗さ(Ra値)として1nm未満であることが好ましく、0.5nm以下がより好ましい。このため、無機層の成膜はクリーンルーム内で行われることが好ましい。クリーン度はクラス10000以下が好ましく、クラス1000以下がより好ましい。
無機層の厚みに関しては特に限定されないが、1層に付き、通常、5〜500nmの範囲内であり、好ましくは15〜100nmである。
(有機層と無機層の積層)
有機層と無機層の積層は、所望の層構成に応じて有機層と無機層を順次繰り返し成膜することにより行うことができる。
(機能層)
本発明のデバイスにおいては、バリア性積層体上、もしくはその他の位置に、機能層を有していても良い。機能層については、特開2006−289627号公報の段落番号0036〜0038に詳しく記載されている。これら以外の機能層の例としてはマット剤層、保護層、帯電防止層、平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層、応力緩和層、防曇層、防汚層、被印刷層、易接着層等が挙げられる。
バリア性積層体の用途
本発明のバリア性積層体は、通常、支持体の上に設けるが、この支持体を選択することによって、様々な用途に用いることができる。支持体には、基材フィルムのほか、各種のデバイス、光学部材等が含まれる。具体的には、本発明のバリア性積層体はガスバリアフィルムのバリア層として用いることができる。また、本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、バリア性を要求するデバイスの封止に用いることができる。本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、光学部材にも適用することができる。以下、これらについて詳細に説明する。
<ガスバリアフィルム>
ガスバリアフィルムは、基材フィルムと、該基材フィルム上に形成されたバリア性積層体とを有する。ガスバリアフィルムにおいて、本発明のバリア性積層体は、基材フィルムの片面にのみ設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。本発明のバリア性積層体は、基材フィルム側から無機層、有機層の順に積層していてもよいし、有機層、無機層の順に積層していてもよい。本発明の積層体の最上層は無機層でも有機層でもよい。
また、本発明におけるガスバリアフィルムは大気中の酸素、水分、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等を遮断する機能を有するバリア層を有するフィルム基板である。
ガスバリアフィルムを構成する層数に関しては特に制限はないが、典型的には2層〜30層が好ましく、3層〜20層がさらに好ましい。
ガスバリアフィルムはバリア性積層体、基材フィルム以外の構成成分(例えば、易接着層等の機能性層)を有しても良い。機能性層はバリア性積層体の上、バリア性積層体と基材フィルムの間、基材フィルム上のバリア性積層体が設置されていない側(裏面)のいずれに設置してもよい。
(プラスチックフィルム)
本発明におけるガスバリアフィルムは、通常、基材フィルムとして、プラスチックフィルムを用いる。用いられるプラスチックフィルムは、有機層、無機層等の積層体を保持できるフィルムであれば材質、厚み等に特に制限はなく、使用目的等に応じて適宜選択することができる。前記プラスチックフィルムとしては、具体的には、金属支持体(アルミニウム、銅、ステンレス等)ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、セルロースアシレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、シクロオレフィルンコポリマー、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂、脂環変性ポリカーボネート樹脂、フルオレン環変性ポリエステル樹脂、アクリロイル化合物などの熱可塑性樹脂が挙げられる。
本発明のガスバリアフィルムを後述する有機EL素子等のデバイスの基板として使用する場合は、プラスチックフィルムは耐熱性を有する素材からなることが好ましい。具体的には、ガラス転移温度(Tg)が100℃以上および/または線熱膨張係数が40ppm/℃以下で耐熱性の高い透明な素材からなることが好ましい。Tgや線膨張係数は、添加剤などによって調整することができる。このような熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN:120℃)、ポリカーボネート(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン(例えば日本ゼオン(株)製 ゼオノア1600:160℃)、ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報の化合物:162℃)、ポリイミド(例えば三菱ガス化学(株)ネオプリム:260℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート(BCF−PC:特開2000−227603号公報の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート(IP−PC:特開2000−227603号公報の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報の化合物:300℃以上)が挙げられる(括弧内はTgを示す)。特に、透明性を求める場合には脂環式ポレオレフィン等を使用するのが好ましい。
本発明のガスバリアフィルムを偏光板と組み合わせて使用する場合、ガスバリアフィルムのバリア性積層体がセルの内側に向くようにし、最も内側に(素子に隣接して)配置することが好ましい。このとき偏光板よりセルの内側にガスバリアフィルムが配置されることになるため、ガスバリアフィルムのレターデーション値が重要になる。このような態様でのガスバリアフィルムの使用形態は、レターデーション値が10nm以下の基材フィルムを用いたガスバリアフィルムと円偏光板(1/4波長板+(1/2波長板)+直線偏光板)を積層して使用するか、あるいは1/4波長板として使用可能な、レターデーション値が100nm〜180nmの基材フィルムを用いたガスバリアフィルムに直線偏光板を組み合わせて用いるのが好ましい。
レターデーションが10nm以下の基材フィルムとしてはセルローストリアセテート(富士フイルム(株):富士タック)、ポリカーボネート(帝人化成(株):ピュアエース、(株)カネカ:エルメック)、シクロオレフィンポリマー(JSR(株):アートン、日本ゼオン(株):ゼオノア)、シクロオレフィンコポリマー(三井化学(株):アペル(ペレット)、ポリプラスチック(株):トパス(ペレット))ポリアリレート(ユニチカ(株):U100(ペレット))、透明ポリイミド(三菱ガス化学(株):ネオプリム)等を挙げることができる。
また1/4波長板としては、上記のフィルムを適宜延伸することで所望のレターデーション値に調整したフィルムを用いることができる。
(アンカー層)
アンカー層とは、PET基材、PEN基材に、第一層として、有機層あるいは無機層から積層されるバリアフィルムにおいて、基材と第一層の間に少なくとも1層以上からなり、易接着機能などを付与する層である。
本発明のガスバリアフィルムは有機EL素子等のデバイスとして利用されることから、プラスチックフィルムは透明であること、すなわち、光線透過率が通常80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
本発明のガスバリアフィルムをディスプレイ用途に用いる場合であっても、観察側に設置しない場合などは必ずしも透明性が要求されない。したがって、このような場合は、プラスチックフィルムとして不透明な材料を用いることもできる。不透明な材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、公知の液晶ポリマーなどが挙げられる。
本発明のガスバリアフィルムに用いられるプラスチックフィルムの厚みは、用途によって適宜選択されるので特に制限がないが、典型的には1〜800μmであり、好ましくは10〜200μmである。これらのプラスチックフィルムは、透明導電層、プライマー層等の機能層を有していても良い。機能層については、特開2006−289627号公報の段落番号0036〜0038に詳しく記載されている。これら以外の機能層の例としてはマット剤層、保護層、帯電防止層、平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層、応力緩和層、防曇層、防汚層、被印刷層、易接着層等が挙げられる。
<デバイス>
本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは空気中の化学成分(酸素、水、窒素酸化物、硫黄酸化物、オゾン等)によって性能が劣化するデバイスに好ましく用いることができる。前記デバイスの例としては、例えば、有機EL素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル、電子ペーパー、太陽電池等)等の電子デバイスを挙げることができ有機EL素子に好ましく用いられる。
本発明のバリア性積層体は、また、デバイスの膜封止に用いることができる。すなわち、デバイス自体を支持体として、その表面に本発明のバリア性積層体を設ける方法である。バリア性積層体を設ける前にデバイスを保護層で覆ってもよい。
本発明のガスバリアフィルムは、デバイスの基板や固体封止法による封止のためのフィルムとしても用いることができる。固体封止法とはデバイスの上に保護層を形成した後、接着剤層、ガスバリアフィルムを重ねて硬化する方法である。接着剤は特に制限はないが、熱硬化性エポキシ樹脂、光硬化性アクリレート樹脂等が例示される。
従来のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、これらをデバイスに組み込み、その状態で、100℃以上の温度で加熱したとき、シランカップリング剤由来のアルコールガスを放出し、デバイスにダメージを与えてしまっていた。しかしながら、本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、100℃以上の温度(例えば、100〜200℃)で加熱してもアルコールガスを大量に放出しないため、デバイスにダメージを与えることを効果的に抑制できる。
(有機EL素子)
ガスバリアフィルム用いた有機EL素子の例は、特開2007−30387号公報に詳しく記載されている。有機EL素子の製造工程には、ITOのエッチング工程後の乾燥工程や湿度の高い条件下での工程があるため、本発明のガスバリアフィルムを用いることは極めて優位である。
(液晶表示素子)
反射型液晶表示装置は、下から順に、下基板、反射電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、透明電極、上基板、λ/4板、そして偏光膜からなる構成を有する。本発明におけるガスバリアフィルムは、前記透明電極基板および上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を反射電極と下配向膜との間、または上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。透過型液晶表示装置は、下から順に、バックライト、偏光板、λ/4板、下透明電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、上透明電極、上基板、λ/4板および偏光膜からなる構成を有する。このうち本発明の基板は、前記上透明電極および上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を下透明電極と下配向膜との間、または上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。液晶セルの種類は特に限定されないが、より好ましくはTN型(Twisted Nematic)、STN型(Super Twisted Nematic)またはHAN型(Hybrid Aligned Nematic)、VA型(Vertically Alignment)、ECB型(Electrically Controlled Birefringence)、OCB型(Optically Compensated Bend)、CPA型(Continuous Pinwheel Alignment)、IPS型(In Plane Switching)であることが好ましい。
(太陽電池)
本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、太陽電池素子の封止フィルムとしても用いることができる。ここで、本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは、接着層が太陽電池素子に近い側となるように封止することが好ましい。太陽電池は、ある程度の熱と湿度に耐えることが要求されるが、本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムは好適である。本発明のバリア性積層体およびガスバリアフィルムが好ましく用いられる太陽電池素子としては、特に制限はないが、例えば、単結晶シリコン系太陽電池素子、多結晶シリコン系太陽電池素子、シングル接合型、またはタンデム構造型等で構成されるアモルファスシリコン系太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電池素子、カドミウムテルル(CdTe)等のII−VI族化合物半導体太陽電池素子、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子、色素増感型太陽電池素子、有機太陽電池素子等が挙げられる。中でも、本発明においては、上記太陽電池素子が、銅/インジウム/セレン系(いわゆる、CIS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン系(いわゆる、CIGS系)、銅/インジウム/ガリウム/セレン/硫黄系(いわゆる、CIGSS系)等のI−III−VI族化合物半導体太陽電池素子であることが好ましい。
(その他)
その他の適用例としては、特表平10−512104号公報に記載の薄膜トランジスタ、特開平5−127822号公報、特開2002−48913号公報等に記載のタッチパネル、特開2000−98326号公報に記載の電子ペーパー、特開平9−18042号公報に記載の太陽電池等が挙げられる。
また、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムと、本発明のバリア性積層体またはガスバリアフィルムを積層して封止用袋として用いることができる。これらの詳細については、特開2005−247409号公報、特開2005−335134号公報等の記載を参酌できる。
<光学部材>
本発明のガスバリアフィルムを用いる光学部材の例としては円偏光板等が挙げられる。
(円偏光板)
本発明におけるガスバリアフィルムを基板としλ/4板と偏光板とを積層し、円偏光板を作製することができる。この場合、λ/4板の遅相軸と偏光板の吸収軸とが45°になるように積層する。このような偏光板は、長手方向(MD)に対し45°の方向に延伸されているものを用いることが好ましく、例えば、特開2002−865554号公報に記載のものを好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(実施例1)ガスバリアフィルムの作製
ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN、帝人デュポン社製、テオネックスQ65FA、厚さ100μm)上に、下記表に記載の重合性化合物と重合開始剤(Lamberti社、Esacure KTO46)1グラム、2−ブタノン400グラムとを含む重合性組成物を乾燥膜厚が1000nmとなるように塗布成膜し、酸素含有量100ppm以下の窒素雰囲気下で紫外線照射量0.5J/cm2で照射して硬化させ、有機層を作製した。その有機層表面に、膜厚が40nmとなるように窒化珪素(無機層)をプラズマCVD法で成膜した。さらに、同様の有機層、無機層、有機層を積層し、バリアフィルムを作製した。
得られたガスバリアフィルムについて、下記手法により水蒸気透過率および密着性を測定した。
[バリア性能]
G.NISATO、P.C.P.BOUTEN、P.J.SLIKKERVEERらSID Conference Record of the International Display Research Conference 1435-1438頁に記載の方法を用いて水蒸気透過率(g/m2/day)を測定した。このときの温度は40℃、相対湿度は90%とした。結果を下記表に示した。
Figure 2013043383
上記表中の化合物は下記のとおりである。
Figure 2013043383
化合物B:
B−1
Figure 2013043383
B−2
Figure 2013043383
B−3
Figure 2013043383
(実施例2)密着性の試験
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム 東洋紡製、品番:A4100、厚さ:100 μm)の表面に、実施例1と同様の方法で、有機層、無機層、有機層を該順に形成してガスバリアフィルム(PET/有機層/無機層/有機層)を作製した。得られたガスバリアフィルムについて、以下の試験を行った。
[密着性の試験]
PET基材上に有機層、無機層、有機層からなるガスバリアフィルムの密着性を評価する目的で、JIS K5400に準拠した碁盤目試験を行なった。上記層構成を有するガスバリアフィルムの表面にそれぞれカッターナイフで膜面に対して90°の切込みを1mm間隔で入れ、1mm間隔の碁盤目を100個作製した。この上に2cm幅のマイラーテープ[日東電工製、ポリエステルテープ(No.31B)]を貼り付け、テープ剥離試験機を使用して貼り付けたテープをはがした。積層フィルム上の100個の碁盤目のうち剥離せずに残存したマスの数(n)をカウントした。結果は、%で示した。
Figure 2013043383
上記試料No.1〜10において、有機層のアクリレートを同量の下記の化合物に変え、他は同様に行った。
(メタ)アクリレート
Figure 2013043383
Figure 2013043383
(実施例3)耐熱性試験
ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN、帝人デュポン社製、テオネックスQ65FA、厚さ100μm)上に、実施例1と同様の方法で、有機層、無機層、有機層、無機層の順に積層してガスバリアフィルム(PEN/有機層/無機層/有機層/無機層)を作製した。但し、Aの化合物の配合量ならびにBの化合物の種類及び配合量は下記表に示すとおりとした。得られたガスバリアフィルムについて、耐熱性を評価した。
[耐熱性試験]
ガスバリアフィルムの耐熱性を評価する目的で、200℃の恒温槽に上記ガスバリアフィルムを入れて、1時間保持した。10cm2を観察し、無機層と無機層に挟まれた有機層中でのガス発生による膨れ部の有無を評価した。膨れ部なしのものは、○で表し、膨れ部ありのものは×で表した。揮発ガスを多く含むシランカップリング剤KBM−5103(信越化学)を用いた場合を比較例とした。
Figure 2013043383
上記表のB−4の化合物は、3-アクリロキシプロピル(トリメトキシシラン信越シリコーン製、KBM5103)を用いた。
(実施例4) 基材フィルムと有機層の密着性評価
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PENフィルム 東洋紡製、品番:A4100、厚さ:100 μm)の易接着層が形成されていない表面に、実施例1と同様にして、有機層を形成した。但し、Aの化合物の配合量ならびにBの化合物の種類及び配合量は下記表に示すとおりとした。得られた積層フィルム(PET/有機層)について、密着性を評価した。
[基材との密着性の試験]
JIS K5400に準拠した碁盤目試験を行なった。上記層構成を有するガスバリアフィルムの表面にそれぞれカッターナイフで膜面に対して90°の切込みを1mm間隔で入れ、1mm間隔の碁盤目を100個作製した。この上に2cm幅のマイラーテープ[日東電工製、ポリエステルテープ(No.31B)]を貼り付け、テープ剥離試験機を使用して貼り付けたテープをはがした。積層フィルム上の100個の碁盤目のうち剥離せずに残存したマスの数(n)をカウントした。結果は、%で示した。
Figure 2013043383
上記結果から明らかなとおり、本発明の化合物は、バリア性および密着性に優れていることが分かった。
(実施例5)有機EL発光素子での評価
バリア性を評価するために、水蒸気や酸素で黒点(ダークスポット)欠陥を生じる有機EL素子を作成し評価した。まず、ITO膜を有する導電性のガラス基板(表面抵抗値10Ω/□)を2−プロパノールで洗浄した後、10分間UV−オゾン処理を行った。この基板(陽極)上に真空蒸着法にて以下の化合物層を順次蒸着した。
(第1正孔輸送層)
銅フタロシアニン:膜厚10nm
(第2正孔輸送層)
N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチルベンジジン:膜厚40nm
(発光層兼電子輸送層)
トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム:膜厚60nm
(電子注入層)
フッ化リチウム:膜厚1nm
この上に、金属アルミニウムを100nm蒸着して陰極とし、その上に厚さ3μm窒化珪素膜を平行平板CVD法によって付け、有機EL素子を作成した。
次に、熱硬化型接着剤(エポテック310、ダイゾーニチモリ(株))を用いて、作成した有機EL素子上と、実施例1で作製した各ガスバリアフィルムを、バリア層が有機EL素子の側となるように貼り合せ、65℃で3時間加熱して接着剤を硬化させた。このようにして封止された有機EL素子を各20素子ずつ作成した。
作成直後の有機EL素子をソースメジャーユニット(SMU2400型、Keithley社製)を用いて7Vの電圧を印加して発光させた。顕微鏡を用いて発光面状を観察したところ、いずれの素子もダークスポットの無い均一な発光を与えることが確認された。
最後に、各素子を60℃・相対湿度90%の暗い室内に24時間静置した後、発光面状を観察した。直径300μmよりも大きいダークスポットが観察された素子の比率を故障率と定義し、各素子の故障率を算出した。故障率は、本発明の素子については、いずれも、5%以下と良好であった。
(実施例6)太陽電池の作成
上記で作成したガスバリアフィルムを用いて、太陽電池モジュールを作成した。具体的には、太陽電池モジュー用充填剤として、スタンダードキュアタイプのエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた。10cm角の強化ガラス上に厚さ450μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体でアモルファス系のシリコン太陽電池セルを挟み込み充填し、さらにその上のガスバリアフィルムを設置することで太陽電池モジュールを作成した。設置条件は、150℃にて真空引き3分行ったあと、9分間圧着を行った。本方法で作成した太陽電池モジュールは、良好に作動し、85℃、85%相対湿度の環境下でも良好な電気出力特性を示した。
(実施例7)封止用袋の作成
上記で作成したガスバリアフィルムを用いて、封止用袋を作成した。ガスバリアフィルムの基材フィルム側と、樹脂フィルムからなるバック(ポリエチレン製のバッグ)をヒートシール法によって融着し、封止用袋を作成した。得られた封止用袋に、薬剤として、セファゾリンナトリウム(大塚製薬工場製)を封入し、40℃相対湿度75%の条件で6ヶ月保存して色調の変化を評価したところ、色調に変化はほとんど見られなかった。
本発明のガスバリアフィルムは、高いバリア性能を有するため、バリア性が求められる各種素子に広く採用することができる。本発明のガスバリアフィルムにおいは、有機層の平滑性を向上させることができるため、無機層も平滑に設けることができる。この結果、最表面の平滑性も向上させることができ、該ガスバリアフィルム上に形成するデバイスの性能を向上させることができる。
1 無機層
2 有機層
3 無機層
4 アルコール

Claims (15)

  1. 少なくとも1層の有機層と、少なくとも1層のアルミまたはケイ素の、酸化物、窒化物、炭化物、またはその混合物を含む無機層とを有し、前記有機層は、下記一般式(1)または(2)で表される重合性化合物を含む重合性組成物を重合させてなるポリマーを含む、バリア性積層体。
    Figure 2013043383
    (一般式(1)中、R11は、水素原子またはメチル基を表す。L11は2価の連結基を表す。)
    Figure 2013043383
    (一般式(2)中、R21は、水素原子またはメチル基を表す。L21は2価の連結基を表す。)
  2. 前記有機層が、無機層の表面に設けられている、請求項1に記載のバリア性積層体。
  3. 少なくとも1層の有機層が芳香族基を含む、請求項1または2に記載のバリア性積層体。
  4. 前記無機層、前記有機層、前記無機層が、該順に、隣接して設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
  5. 前記重合性組成物が、(メタ)アクリレートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
  6. 一般式(1)におけるL11または一般式(2)におけるL12が、それぞれ、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、イミノ基、カルボニル基、およびこれらの2価の基が複数個直列に結合した2価の基から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバリア性積層体。
  7. 基材フィルム上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバリア性積層体を有するガスバリアフィルム。
  8. 基材フィルム上に、少なくとも一層のアンカー層を有し、かつ、該アンカー層の上に前記有機層を有する、請求項7記載のガスバリアフィルム。
  9. 基材フィルムの表面に前記有機層を有する、請求項7または8に記載のガスバリアフィルム。
  10. 前記基材フィルムが、ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリエチレンナフタレートフィルムである、請求項7〜9いずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを基板として用いたデバイス。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のバリア性積層体または請求項7〜10のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを用いて封止したデバイス。
  13. 前記デバイスが、電子デバイスである、請求項11または12に記載のデバイス。
  14. 前記デバイスが、有機EL素子または太陽電子素子である、請求項11〜13のいずれか1項に記載のデバイス。
  15. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のバリア性積層体または請求項7〜10のいずれか1項に記載のガスバリアフィルムを用いた封止用袋。
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