JP2013040819A - 複数の分析モードで動作可能な分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析モードに応じて絞りを高速かつ高精度に調節可能な分析装置を提供すること。
【解決手段】本発明による分析装置では、絞り部に絞り調節機構がついていることにより、比色系項目等の散乱光の影響を受けにくい分析項目や必要光量の大きい分析項目の測定の際には絞りを広げるように構成されており、より多くの光量を得ることができ、比濁系項目等の散乱光の影響を受けやすい分析項目や必要光量の少ない分析項目の測定の際には絞りを狭めるように構成されており、余計な散乱光を遮断でき、両項目測定において測定精度を向上させることができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、複数の分析モードで動作可能な分析装置に関する。特に、本発明は、生化学分析装置に代表される検体(例えば、血液、尿)を自動で光学的に分析する分析装置に関し、複数の分析モード(例えば、比色系分析モード、比濁系分析モード)において動作可能である。
検体の成分を光学的に分析する方法として、主に生化学検査項目を対象とする比色分析法や、主に免疫血清検査項目を対象とする比濁分析法が知られている。比色分析法とは、溶液の色調またはその色の濃さを、標準液のそれと比較して物質を定量する化学分析法をいう。比色分析法では、容器に分注した検体と分析項目に対応する試薬の混合液の反応によって生じる色調の変化を測定することにより、検体の被分析物質または酵素の濃度/活性を測定する。比濁分析法とは、懸濁液の濁りの度合いを測ってその濃度を求める化学分析法をいう。比濁分析法では、容器に分注した検体と分析項目に対応する試薬の混合液の反応によって生じる凝集に起因した濁りの度合いを測定することにより、検体の被分析物質の濃度を測定する。比色分析法では、色調の変化は、透過光を測定することにより測定することが多く、比濁分析法では、濁りの度合いは、散乱光を測定することにより測定することが多い。このように測定対象が異なること等の理由から、従来では、比色分析法、比濁分析法にはそれぞれ別々の装置が用いられていたが、分析の効率化、コスト削減等の目的で、比色分析法、比濁分析法を1つの装置で行なうことができるような装置が要望されていた。その要望を満たすために開発された装置では、比色分析法用の装置をベースとして、比色分析法と同様に透過光を利用して濁りの度合いを測定している。そのような装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
しかし、比色分析法用の装置では、散乱光がほとんどないために散乱光を抑制するような機構は存在しないので、透過光を利用して濁りの度合いを測定しようとすると、散乱光の影響や透過光量の低下により測定精度が低下してしまうという問題が生じてしまう。
散乱光の影響を抑制させるために反応管と回折格子との間に少なくとも2つの遮光手段を設けた装置が、例えば、特許文献1に記載されている。
散乱光の影響を抑制させるために光源の直前にスリットを設けた装置が、例えば、特許文献2、特許文献3に記載されている。
測定ノイズを低減するためにS/N比によって分光器のスリット幅を制御する装置が、例えば、特許文献4に記載されている。
散乱光の影響を抑制させるために分光部と受光素子との間にスリットを設け、波長ごとに光の取り込み角度を変更する装置が、例えば、特許文献5に記載されている。
散乱光の影響を抑制させるために比色分析法には白色光源を用い、比濁分析法には単色光源を用いる装置が、例えば、特許文献6に記載されている。
散乱光の影響を考慮して真の濁度を測定するために試料と受光素子との間の絞りを変化させる装置が、例えば、特許文献7に記載されている。
しかし、これらの装置には、例えば以下に示すような問題がある。
特許文献1に記載の装置には、スリットの移動機構が煩雑であるために、高速な動作に対応できず、かつ、高精度な調節が難しいという問題がある。
特許文献2、特許文献3に記載の装置には、スリットが可変でも移動式でもないために、全ての分析において光量が小さくなり、測定のダイナミックレンジが狭くなってしまうという問題がある。
特許文献4に記載の装置には、スリット幅を制御できるが、高速な動作への対応、高精度な調節ができず、かつ、比濁分析法および比色分析法の両方の測定の精度を向上することはできないという問題がある。
特許文献5に記載の装置には、比色分析法および比濁分析法の両方に用いられる波長に対して、両方法の測定精度を確保できなくなってしまうという問題がある。
特許文献6に記載の装置には、2つの光源を搭載することとなり装置が複雑になってしまうという問題がある。
特許文献7に記載の装置には、比濁分析法の測定のみしか精度が向上されておらず、比色分析法の測定の精度を向上することができなく、高速な動作に対応できず、かつ、高精度な調節ができないという問題がある。
特開2005−049109号公報 特開2008−051822号公報 特開2003−149157号公報 特開平5−172745号公報 特開2008−286567号公報 特開2009−014602号公報 特開昭60−159635号公報
本発明の分析装置は、複数の分析モードで動作可能な分析装置であり、前記複数の分析モードは、少なくとも第1の分析モードと第2の分析モードとを含み、
前記分析装置は、
液体が収容されている複数の容器と、
前記複数の容器のうち所定の位置にある1つの容器に光を照射する光源と、
光線透過領域を有する絞り部と、
前記光線透過領域を調節する絞り調節手段と、
前記1つの容器を透過した光を分光する分光部と、
前記分光された光を測定することにより、前記1つの容器に含まれる液体を分析する分析部と
を備え、
前記絞り部は、前記光源と前記所定の位置との間、前記所定の位置と前記分光部との間のうちの少なくとも1つにあり、
前記絞り調節手段は、前記第2の分析モードにおける光線透過領域が前記第1の分析モードにおける光線透過領域を前記絞り部における光の短手方向のみにおいて狭めたものとなるように、前記光線透過領域を調節する。
前記絞り調節手段は、長方形の切り欠きを有する遮光板を有し、
前記遮光板は、前記切り欠きの長手方向に移動可能であり、
前記絞り調節手段は、前記第1の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を遮らないような位置に前記遮光板を配置し、前記第2の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を部分的には遮るが、前記切り欠きにより前記光線透過領域を完全には遮らないような位置に前記遮光板を配置する。
前記絞り調節手段は、2つの移動可能な遮光板と、前記光線透過領域の周辺に配置された2つの移動止め部とを有し、
前記絞り調節手段は、前記第1の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を遮らないような位置に前記遮光板を配置し、前記第2の分析モードで分析するときには、前記移動止め部に接触して前記光線透過領域を部分的に遮るように前記遮光板を配置する。
前記複数の容器は、順次、前記所定の位置を通過するように移動可能であり、
前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体には、それぞれ、前記複数の分析モードのうちの1つが割り当てられており、
前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体は、前記液体を含んでいる容器が前記所定の位置にあるときに、前記割り当てられた分析モードで分析される。
前記複数の容器は、前記第1の分析モードが割り当てられている液体を含む容器が連続して前記所定の位置を通過し、前記第2の分析モードが割り当てられている液体を含む容器が連続して前記所定の位置を通過するような順番に並べられている。
前記絞り調節手段は、1つの容器についての測定を終えてから次の容器が前記所定の位置に移動するまでの間に、前記光線透過領域を調節する。
前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体に割り当てられた分析モードを識別する分析モード識別手段をさらに含み、
前記絞り調節手段は、前記分析モード識別手段により識別された分析モードに基づいて、前記光線透過領域を調節する。
前記第1の分析モードは、比色系項目分析モードであり、前記第2の分析モードは、比濁系項目分析モードである。
本発明により、比色系項目等の散乱光の影響を受けにくい分析項目や必要光量の大きい分析項目の測定、比濁系項目等の散乱光の影響を受けやすい分析項目や必要光量の少ない分析項目の測定の両方の測定精度を向上させるとともに、高速な動作に対応でき、かつ、高精度な調節をすることができる。より具体的には、本発明では、絞り部に絞り調節機構がついていることにより、比色系項目等の散乱光の影響を受けにくい分析項目や必要光量の大きい分析項目の測定の際には絞りを広げることでより多くの光量を得ることができ、比濁系項目等の散乱光の影響を受けやすい分析項目や必要光量の少ない分析項目の測定の際には絞りを狭めることで余計な散乱光を遮断でき、両項目の測定において測定精度を向上させることができる。また、本発明により、絞り調節機構により遮光板を移動させて絞りを調節することを測定と測定の合間に行なうことにより、測定を阻害することがないので、全体としての高速な測定を実現できる。さらに、本発明により、複数の項目を分析するときに、比色系項目等の散乱光の影響を受けにくい分析項目や必要光量の大きい分析項目の測定、比濁系項目等の散乱光の影響を受けやすい分析項目や必要光量の少ない分析項目の測定をそれぞれ別々にまとめて行なうように順番を整理することにより、遮光板の余計な移動を省略することができるので、全体としての高速な測定を実現できる。さらに、本発明により、絞り部の光線透過領域を一方向のみに狭めることにより調節機構が簡略化され、高速な動作に対応でき、かつ、高精度な調節を実現できる。
図1は、本発明の実施の形態の自動分析装置1の構成の一例を示す。 図2は、図1の自動分析装置1の構成を示すブロック図を示す 図3は、図1の自動分析装置1で使用される反応容器5の斜視図を示す。 図4は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の様々な例を示す。 図5は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構の様々な例を示す。 図6は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構の図5とは別の例を示す。 図7は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構による絞り方の例を示す。 図8は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の比色系項目測定時(図8(a))、比濁系項目測定時(図8(b))の絞りの例を示す。 図9は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構による絞り量を調節するタイミングの例を示す。 図10は、図1の自動分析装置1の動作のフロー図を示す。 図11は、本発明の絞り調節機構を搭載した際の測定精度を示す。
以下、本発明の実施の形態の自動分析装置1について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の自動分析装置1の構成の一例を示す。図2は、図1の自動分析装置1の構成を示すブロック図を示す。図3は、図1の自動分析装置1で使用される反応容器5の斜視図を示す。
自動分析装置1は、図1および図2に示すように、試薬テーブル2、3、反応テーブル4、検体容器移送機構8、分析光学系12、洗浄機構13、制御部15および攪拌機構20を備えている。
試薬テーブル2、3は、図1に示すように、それぞれ周方向に配置される複数の試薬容器2a、3aを保持し、図示しない駆動手段に回転されて試薬容器2a、3aを周方向に搬送する。
反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列され、図示しない駆動手段によって矢印で示す方向に正転あるいは逆転されて反応容器5を搬送する。反応容器5は、近傍に設けた試薬分注機構6、7によって試薬テーブル2、3の試薬容器2a、3aから試薬が分注される。ここで、試薬分注機構6、7は、それぞれ水平面内を矢印方向に回動するアーム6a、7aに試薬を分注するプローブ6b、7bが設けられ、洗浄水によってプローブ6b、7bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。
一方、反応容器5は、図3に示すように、光学的に透明な素材から成形され、液体を保持する保持部5aを有する四角筒からなる容器である。反応容器5は、後述する分析光学系12から出射された分析光(340〜800nm)に含まれる光の80%以上を透過する素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス、環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。反応容器5は、下部側の点線によって囲まれた部分が前記分析光を透過させる測光用の窓5bとして利用される。
検体容器移送機構8は、図1に示すように、フィーダ9に配列した複数のラック10を矢印方向に沿って1つずつ移送する移送手段であり、ラック10を歩進させながら移送する。ラック10は、検体を収容した複数の検体容器10aを保持している。ここで、検体容器10aは、検体容器移送機構8によって移送されるラック10の歩進が停止するごとに、水平方向に回動するアーム11aとプローブ11bとを有する検体分注機構11によって検体が各反応容器5へ分注される。このため、検体分注機構11は、洗浄水によってプローブ11bを洗浄する洗浄手段(図示せず)を有している。
分析光学系12は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体試料を分析するための分析光(340〜800nm)を出射するもので、図1に示すように、光源12a、分光部12bおよび受光部12cを有している。光源12aから出射された分析光は、測定部にある反応容器5内の液体試料を透過し、分光部12bと対向する位置に設けた受光部12cによって受光される。受光部12cは、制御部15と接続されている。
洗浄機構13は、ノズル13aによって反応容器5内の液体試料を吸引して排出した後、ノズル13aによって洗剤や洗浄水等の洗浄液等を繰り返し注入し、吸引することにより、分析光学系12による分析が終了した反応容器5を洗浄する。
制御部15は、自動分析装置1の各部の作動を制御するとともに、光源12aの出射光量と受光部12cが受光した光量に基づく反応容器5内の液体試料の吸光度に基づいて検体の成分や濃度等を分析し、例えば、マイクロコンピュータ等が使用される。制御部15は、図1および図2に示すように、キーボード等の入力部16およびディスプレイパネル等の表示部17と接続されている。入力部16を用いてユーザが検体、試薬、分析項目を含む情報等を入力することができる。表示部17を介して、測定結果等をユーザに表示することができる。
以上のように構成される自動分析装置1は、回転する反応テーブル4によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器5に試薬分注機構6、7が試薬容器2a、3aから試薬を順次分注する。試薬が分注された反応容器5は、検体分注機構11によってラック10に保持された複数の検体容器10aから検体が順次分注される。そして、試薬と検体が分注された反応容器5は、反応テーブル4が停止する都度、攪拌機構20によって順次攪拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル4が再び回転したときに分析光学系12を通過する。このとき、反応容器5内の液体試料は、受光部12cで測光され、制御部15によって成分や濃度等が分析される。そして、分析が終了した反応容器5は、洗浄機構13によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。なお、攪拌機構20は、攪拌棒を用いるものであっても、振動を用いるものであっても、音波を用いるものであってもよい。
以上、図1〜図3を参照して自動分析装置1を説明したが、自動分析装置1は上述した構成に限定されない。例えば、図1に示す例では、試薬テーブルの数は2つだが、試薬テーブルの数は、2つに限定されず、1つでも、3つ以上でもよい。また、図1に示す例では、光源12aが反応テーブル4の外側にあり、分光部12bおよび受光部12cが反応テーブル4の内側にある配置が示されているが、光源12aが反応テーブル4の内側にあり、分光部12bおよび受光部12cが反応テーブル4の外側にある配置であっても、他の配置であってもよい。
図4は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の3つの例を示す。光源12aから出射された分析光は、反応容器5(例えば、図中のキュベット)を透過後、スリットを通り、分光部12b(例えば、図中の回折格子)によって分光され、受光部12c(例えば、図中のフォトダイオードアレイ)にて受光される。図4(a)に示される例では、レンズ、絞り部および絞り調節機構がそれぞれ2つずつ存在する。レンズは、光源とキュベットとの間と、キュベットとスリットとの間とにそれぞれ1つずつある。絞り部および絞り調節機構は、光源とキュベットとの間のレンズとキュベットとの間と、キュベットとスリットとの間のレンズとキュベットとの間とにそれぞれ1つずつある。図4(b)に示される例でも、レンズ、絞り部および絞り調節機構がそれぞれ2つずつ存在する。レンズは、図4(a)に示される例と同様に、光源とキュベットとの間と、キュベットとスリットとの間とにそれぞれ1つずつある。絞り部および絞り調節機構は、図4(a)に示される例と同様に、光源とキュベットとの間のレンズとキュベットとの間にそれぞれ1つずつあるが、図4(a)に示される例とは異なり、キュベットとスリットとの間のレンズとスリットとの間とにもそれぞれ1つずつある。図4(c)に示される例では、図4(a)、図4(b)と同様に、絞り部および絞り調節機構はそれぞれ2つずつ存在するが、図4(a)、図4(b)に示される例とは異なり、レンズは1つであり、光源とキュベットとの間にある。また、図4(c)に示される例では、図4(a)、図4(b)に示される例ではキュベット内で光線が結像するのに対して、キュベットの外で光線が結像される。そして、図4(c)に示される例では、絞り部および絞り調節機構は、レンズとキュベットとの間と、スリットと回折格子との間とにそれぞれ1つずつある。
以上、図4を参照して分析光学系12の3つの例を説明したが、分析光学系12はこれらの例に限定されない。例えば、これらの例とは異なる配置であってもよいし、これらの例とは異なる個数の絞り部、絞り調節機構、レンズを有していてもよい。
図5は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構の様々な例を示す。絞り部および絞り調節機構は、例えば、図4に示される場所に配置されている。
図5(a)、図5(b)は、絞り部の光線透過領域の形状が円形である場合での例を示している。比色系項目測定時には、図5(a)のように遮光板を上げた状態にし、光線は光線透過領域の全領域を透過し、比濁系項目測定時には、図5(b)のように遮光板を降ろした状態にし、光線は光線透過領域一部領域のみを透過する。
図5(c)、図5(d)は、絞り部の光線透過領域の形状が長方形である場合の例を示しており、図5(a)、図5(b)と同様に、図5(c)が比色系項目測定時、図5(d)が比濁系項目測定時に対応する。
図5(e)、図5(f)、図5(g)は、多段階絞り調節機構を示している。比色系項目測定時には、図5(e)のように遮光板を上げた状態にし、比濁系項目測定時には、図5(f)、図5(g)のように遮光板を降ろした状態にする。ここで、図5(e)〜図5(g)の遮光板は、多段の切り欠きを有しているため、必要光量と測定精度との関係に応じて、図5(f)、図5(g)のうち一方を選択することにより、適した絞り量を得るようにすることができる。
図5(a)〜図5(g)では、1段、2段の切り欠きを有する遮光板を示したが、3段以上の切り欠きを有する遮光板を用いてもよい。また、図5(a)〜図5(g)では、光線透過領域の形状は、円形、長方形のみを示したが、他の形状であってもよい。なお、遮光板は、図5(a)〜図5(g)では図示していないモーターやギアなどを用いて、図中で上下方向に移動可能である。
図5(a)〜図5(g)の例では、光軸を遮ることなく絞りを変化させることができる。さらに、それぞれ切り欠きの長方形の長手方向の長さに余裕を持たせることにより、遮光板の上下駆動の位置精度が要求されずに毎回の測定時に絞り量を高精度で再現することができる。なお、背景技術の欄に記載したような従来の方法では、位置が変化することにより絞り量も変化してしまうので、絞り量を高精度で再現するためには位置精度が要求されていた。その位置精度の要求を満たすために、従来の方法では、高速な動作に対応することができなかった。それに対して、図5(a)〜図5(g)の例では、構造が単純であるため高速な動作にも対応することができる。
図6は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構の図5とは別の例を示している。絞り部および絞り調節機構は、例えば、図4に示される場所に配置されている。
図6(a)、図6(b)は、遮光板が左右に移動する例を示しており、図6(c)、図6(d)は、遮光板が回転移動する例を示している。それぞれの例において、光線透過領域の周辺に、遮光板の移動を止めるための移動止め部として作用するストッパーが配置されている。比色系項目測定時には、図6(a)のように遮光板を開いた状態にし、光線は光線透過領域の全領域を透過し、比濁系項目測定時には、図6(b)のように2つの遮光板が閉じる方向に遮光板を移動させ、光線は光線透過領域の一部領域のみを透過する。ストッパーにより遮光板の移動が止められる。
図6(a)、図6(b)と同様に、図6(c)が比色系項目測定時、図6(d)が比濁系項目測定時に対応する。遮光板の回転はストッパーによって止められる。
図6(a)〜図6(d)では、光線透過領域の形状は、円形のみを示したが、他の形状であってもよく、また、遮光板の移動は、左右方向、回転方向のみを示したが、他の方向であってもよい。なお、遮光板は、図6(a)〜図6(d)では図示していないモーターやギアなどを用いて、図中で左右方向または回転方向に移動可能である。
図6(a)〜図6(d)の例では、遮光板はストッパーで止められるため、遮光板の駆動の位置精度を要求せずとも、毎回の測定時に絞り量を高精度で再現することができる。なお、背景技術の欄に記載したような従来の方法では、位置が変化することにより絞り量も変化してしまうので、絞り量を高精度で再現するためには位置精度が要求されていた。その位置精度の要求を満たすために、従来の方法では、高速な動作に対応することができなかった。それに対して、図6(a)〜図6(d)の例では、構造が単純であるため高速な動作にも対応することができる。
図7は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構による絞り方の例を示す。図7の例では、絞り調節機構によって絞られる方向は、絞り部における光線の短手方向である。図7(a)は、光源(例えば、フィラメント)の絞り部における像が縦方向(図中、上下方向)に長く配置されたときの例であり、絞り調節機構による遮光領域は、斜線により表される領域であり、このときの光線が透過する領域は、図中の光線透過領域に示されるように、縦長となる。図7(b)は、光源(例えば、フィラメント)の絞り部における像が横方向(図中、左右方向)に長く配置されたときの例であり、このときの光線が透過する領域は、図中の光線透過領域に示されるように、横長となる。なお、絞りの形状は、円のものを示したが、他の形状を有していてもよい。絞りを絞らない状態では十分な光量が得られるが、従来ではそのまま円形に絞ることにより光量が格段に落ちてしまっていたところを、本発明では、図7(a)、図7(b)に示すように、光源の像に対応させて光線を絞ることにより、受光部に到達してしまうことが望ましくない散乱光を適切に遮断することができるとともに、効率よく光量を得ることができる。
図8は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の比色系項目測定時(図8(a))、比濁系項目測定時(図8(b))の絞りの例を示す。図8(a)は、比色系項目測定時に対応し、絞り調節機構の遮光板を上げた状態であり、十分な光量が得られ、測定のダイナミックレンジを確保することができる。このことは、特に、光量が小さい短波長側で有用である。図8(b)は、比濁項目測定時に対応し、キュベット前の絞りを絞ることにより、光線を平行光に近づけるとともに、高次の散乱光を遮断でき、キュベット後の絞りを絞ることにより、反応容器に含まれるラテックス粒子によって散乱された光を遮断でき、測定に望ましくない余計な光が受光部に到達することを防ぐことができる。このようにして、本発明では、比色系項目測定、比濁系項目測定の両方において測定精度を向上させることができる。
図9は、図1の自動分析装置1で使用される分析光学系12の絞り調節機構による絞り量を調節するタイミングの例を示す。図9(a)は、比色系項目測定時に対応し、図8(a)に示されるような状態であり、絞り調節機構により光線を絞ることはない。図9(b)は、次の測定に用いられるキュベットを反応テーブルにより回転移動させる期間に対応し、この期間に、例えば図5、図6中の矢印に示される方向に遮光板を移動させることにより、絞り調節機構の絞り量を変化させる。図9(c)は、比濁系項目測定時に対応し、図8(b)に示されるような状態であり、絞り調節機構により光線を絞っている。図9(a)〜図9(c)は、比色系項目測定後に比濁系項目を測定する場合に対応するが、絞り量の変化は、1つのキュベットの測定が終わってから次に測定するキュベットが測定部に到達するまでの期間に行なう。逆に、比濁系項目測定の次の測定が比色系項目の場合には、絞り調節機構は、1つのキュベットの測定が終わってから次に測定するキュベットが測定部に到達するまでの期間に、例えば図5、図6中の矢印に示される方向とは逆方向に遮光板を移動させることにより、絞り調節機構の絞り量を変化させて、絞りを広げる。なお、比色系項目測定の次の測定が比色系項目の場合や、比濁系項目測定の次の測定が比濁系項目の場合には、1つのキュベットの測定から次のキュベットの測定の間で絞り調節機構は駆動させずに、絞り量を変化させない。なお、背景技術の欄に記載したような従来のスリットを用いる場合などでは、スリットの移動の際に光軸を遮るので、1つのキュベットの測定と次のキュベットの測定との間にスリットの移動が間に合わなかったときには光軸を遮ってしまい、測定不能な状態を生じさせてしまうが、本発明の絞り調節機構(例えば、図5、図6に示されるもの)では、遮光板により光軸を遮ることがないので、そのような測定不能な状態を生じさせない。
図10は、図1の自動分析装置1の動作のフロー図を示す。
ステップS1001:入力部16を介して、各反応容器5について、分析項目を含む分析に必要な情報等を入力する。ここで、情報が入力された反応容器の個数をnとする。
ステップS1002:各反応容器5について、ステップS1001で入力された分析項目が比色系の項目であるか、比濁系の項目であるかを判断し、それに応じて各反応容器5に対する絞り量を算出する。ここで、比色系の項目、比濁系の項目をそれぞれ別々にまとまるように反応容器5の順番を並び替えてもよい。そのように並び替えすることにより、1つの反応容器の測定から次の反応容器の測定までの間に行なう絞り調節機構の駆動を最小限に抑えることができ、さらなる高速化を実現できる。
ステップS1003:各反応容器5に、ステップS1001で入力された情報に基づいて、検体分注機構11を用いて検体を分注し、試薬分注機構6、7を用いて試薬を分注する。
ステップS1004:各反応容器5について、攪拌機構20を用いて、ステップS1003で分注された混合液を攪拌し、反応させる。
ステップS1005:1番目の反応容器5を測定部へと移動させ、移動している間に、ステップS1002で算出した絞り量を得るように絞り調節機構を駆動する。
ステップS1006:光源12aから1番目の反応容器5の反応液に光を照射し、分光部12bを用いて分光し、分光した光を受光部12cにおいて測定する。
ステップS1007:2番目の反応容器5以降について、n番目の反応容器5までステップS1005、S1006を繰り返す。
図11は、本発明の絞り調節機構を搭載した際の測定精度を示す。図11(a)は、キュベットおよび絞り調節機構を示している。光源とキュベットとの間に配置される絞りを絞り1とし、キュベットと受光部との間に配置される絞りを絞り2とする。図11(b)は、比濁系項目の測定値を示している。横軸は、比濁系項目の抗体濃度を示し、縦軸は、4COIで規格化されたOD値を示している。図示されている条件は、条件無し(絞り調節機構が絞り1、絞り2の両方ともにおいて光線透過領域を絞っていない状態)、絞り1(絞り調節機構が絞り1のみにおいて光線透過領域を絞っている状態)、絞り2(絞り調節機構が絞り2のみにおいて光線透過領域を絞っている状態)、絞り1、2(絞り調節機構が絞り1および絞り2の両方ともにおいて光線透過領域を絞っている状態)、理想直線の5つである。図11(c)は、条件無し、絞り1、絞り2、絞り1、2と理想直線との乖離率を示したものである。絞り1、絞り2の一方のみを絞ることにより理想直線からの乖離率が低減されることが示されている。絞り1、絞り2の両方を絞ることにより、理想直線からの乖離率はさらに低減されることが示されている。以上のように、本発明の絞り調節機構により、絞りを一方向のみに絞るだけでも理想直線に近づくという効果が得られる。この効果は、図7に示されるように絞り部における光源の像に対応させて光源の短手方向に絞るようにすることによりさらに強化される。
以上のように、本発明の好ましい実施の形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施の形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施の形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。例えば、例示した実施の形態では、分析項目が比色系項目であるか、比濁系項目であるかに応じて絞り調節機構を駆動していたが、本発明は、これらの項目に限定されない。比色系項目でなくても、散乱光が測定に与える影響が小さい分析項目や、必要光量が大きな分析項目等に対して、比色系項目について上述した動作を適用し、比濁系項目でなくても、散乱光が測定に与える影響が大きい分析項目や、必要光量が小さな分析項目等に対して、比濁系項目について上述した動作を適用するというように、測定精度、必要光量の異なる複数の分析モードを有する分析装置であって、測定精度、必要光量に応じて本発明の絞り調節機構を駆動させる分析装置も本発明の開示の範囲内である。
1 自動分析装置
2、3 試薬テーブル
2a、3a 試薬容器
4 反応テーブル
5 反応容器
5a 保持部
5b 測光用の窓
6、7 試薬分注機構
6a、7a アーム
6b、7b プローブ
8 検体容器移送機構
9 フィーダ
10 ラック
10a 検体容器
11 検体分注機構
11a アーム
11b プローブ
12 分析光学系
12a 光源
12b 分光部
12c 受光部
13 洗浄機構
13a ノズル
15 制御部
16 入力部
17 表示部
20 攪拌機構

Claims (8)

  1. 複数の分析モードで動作可能な分析装置であって、
    前記複数の分析モードは、少なくとも第1の分析モードと第2の分析モードとを含み、
    前記分析装置は、
    液体が収容されている複数の容器と、
    前記複数の容器のうち所定の位置にある1つの容器に光を照射する光源と、
    光線透過領域を有する絞り部と、
    前記光線透過領域を調節する絞り調節手段と、
    前記1つの容器を透過した光を分光する分光部と、
    前記分光された光を測定することにより、前記1つの容器に含まれる液体を分析する分析部と
    を備え、
    前記絞り部は、前記光源と前記所定の位置との間、前記所定の位置と前記分光部との間のうちの少なくとも1つにあり、
    前記絞り調節手段は、前記第2の分析モードにおける光線透過領域が前記第1の分析モードにおける光線透過領域を前記絞り部における光の短手方向のみにおいて狭めたものとなるように、前記光線透過領域を調節する、分析装置。
  2. 前記絞り調節手段は、長方形の切り欠きを有する遮光板を有し、
    前記遮光板は、前記切り欠きの長手方向に移動可能であり、
    前記絞り調節手段は、前記第1の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を遮らないような位置に前記遮光板を配置し、前記第2の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を部分的には遮るが、前記切り欠きにより前記光線透過領域を完全には遮らないような位置に前記遮光板を配置する、請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記絞り調節手段は、2つの移動可能な遮光板と、前記光線透過領域の周辺に配置された2つの移動止め部とを有し、
    前記絞り調節手段は、前記第1の分析モードで分析するときには、前記光線透過領域を遮らないような位置に前記遮光板を配置し、前記第2の分析モードで分析するときには、前記移動止め部に接触して前記光線透過領域を部分的に遮るように前記遮光板を配置する、請求項1に記載の分析装置。
  4. 前記複数の容器は、順次、前記所定の位置を通過するように移動可能であり、
    前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体には、それぞれ、前記複数の分析モードのうちの1つが割り当てられており、
    前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体は、前記液体を含んでいる容器が前記所定の位置にあるときに、前記割り当てられた分析モードで分析される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分析装置。
  5. 前記複数の容器は、前記第1の分析モードが割り当てられている液体を含む容器が連続して前記所定の位置を通過し、前記第2の分析モードが割り当てられている液体を含む容器が連続して前記所定の位置を通過するような順番に並べられている、請求項4に記載の分析装置。
  6. 前記絞り調節手段は、1つの容器についての測定を終えてから次の容器が前記所定の位置に移動するまでの間に、前記光線透過領域を調節する、請求項4〜5のいずれか一項に記載の分析装置。
  7. 前記複数の容器のそれぞれに含まれる液体に割り当てられた分析モードを識別する分析モード識別手段をさらに含み、
    前記絞り調節手段は、前記分析モード識別手段により識別された分析モードに基づいて、前記光線透過領域を調節する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の分析装置。
  8. 前記第1の分析モードは、比色系項目分析モードであり、前記第2の分析モードは、比濁系項目分析モードである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分析装置。
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