JP2013040645A - 管継手 - Google Patents

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伸二 瀧本
Chihiro Hagiwara
千広 萩原
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Abstract

【課題】管体にクリープ現象が発生しても抜け強度を高く維持する。
【解決手段】ニップル1の外周面1aに沿って形成される管体Bの挿入空間Sに管体Bが挿入された状態で、第1傾斜面2と第2傾斜面3が相対的に接近移動してスリーブ4を縮径変形させることにより、スリーブ4の内周面で管体Bの外表面B2が部分的に圧縮変形すると同時に、この圧縮変形した容量分が、管体Bの先端外周部位B3から環状凹部5に向け膨出変形して嵌入し、この膨出変形した管体Bの先端外周部位B3が段部5aに引っ掛かって、管体B全体がその挿入方向Nと逆方向Uへ移動不能に保持される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば合成樹脂やゴムなどの軟質材料で形成された可撓性を有する変形可能なホースやチューブなどの管体を接続するために用いられる管継手に関する。
従来、この種の管継手として、一側に接続管の端部が嵌入可能な凹環溝を設けて、上記凹環溝の外壁の端面を内向な傾斜面とする一方、その内壁側を延長して内筒とし、上記内筒の外周面に多数の係止溝を周設した継手主体と、内奥面を上記継手主体の傾斜面に対応する逆斜面とした袋ナットと、両端部に上記継手主体の傾斜面と上記袋ナットの逆斜面に見合う傾斜面とし、更に軸方向に対して一定角度傾斜した割溝を通設してなる楔環とを備え、上記接続管の端部が上記凹環溝に挿入された後、上記継手主体のネジ部に上記袋ナットを螺合緊締して、対向する上記継手主体の傾斜面と上記袋ナットの逆斜面の間に上記楔環を押圧することにより、上記楔環が上記割溝で内縮し、上記楔環の内周面に突出形成された多数の歯条が上記接続管の外周面に食い込むと同時に、圧迫される上記接続管の内周面が上記内筒の係止溝に嵌入するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
実開昭57−182691号公報
このような従来の管継手では、対向する傾斜面の接近移動により楔環が縮径変形して楔環の内周面を接続管の外周面に圧接させている。
しかし乍ら、接続管が例えば合成樹脂製のホースやチューブなどで、その経時変化により楔環との圧接部分にクリープ(永久歪)現象が発生して圧接部分の肉厚寸法が薄くなると、管体が抜け易くなるだけでなく、それらの間から流体が漏れ易くなるという問題があった。
このような問題点を解決するため、接続管の内周面と対向する内筒の外周面に弾性変形可能な環状のシール部材を、その先端が接続管の内周面に食い込むように設けることが考えられる。しかし、この場合には、シール部材の厚みだけ内筒の肉厚寸法が厚くなり、それにより内筒を通る流量が減少するだけでなく、内筒と接続管の内周面との間に生じる段差に滓などが溜まって汚染(コンタミネーション)の原因となるという問題があった。
本発明は、このような問題に対処することを課題とするものであり、管体にクリープ現象が発生しても抜け強度を高く維持することなどを目的とするものである。
このような目的を達成するために本発明は、可撓性を有する管体の挿入空間に沿って設けられるニップルと、前記ニップルの外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向するように設けられ、前記管体の挿入方向に向かって内径が徐々に小さくなるように形成された第1傾斜面を有する筒状部材と、前記ニップルの前記外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向するとともに、前記第1傾斜面と前記管体の挿入方向に対向し、且つ前記第1傾斜面と相対的に前記管体の挿入方向へ往復動自在に設けられ、前記管体の挿入方向と逆方向に向かって内径が徐々に小さくなるように形成された第2傾斜面を有する締め付け部材と、前記ニップルの外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向し、且つ前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の間に前記管体の挿入方向へ往復動自在で且つ径方向へ弾性的に変形可能に設けられ、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の相対的な接近移動に伴って縮径変形するように形成されるスリーブとを備え、前記スリーブよりも前記管体の挿入方向の奥側に、段部を介して前記管体の前記挿入空間と径方向に対向して互いに連通するように環状凹部を設け、前記環状凹部は、前記スリーブの縮径時における内径よりも大径で、且つ前記スリーブの縮径変形に伴い、前記管体の先端外周部位を環状に膨出変形させて該環状凹部内に嵌入するように形成されることを特徴とする。
前述した特徴を有する本発明は、ニップルの外周面に沿って形成される管体の挿入空間に管体が挿入された状態で、第1傾斜面と第2傾斜面が相対的に接近移動してスリーブを縮径変形させることにより、スリーブの内周面で管体の外表面が部分的に圧縮変形すると同時に、この圧縮変形した容量分が、管体の先端外周部位から環状凹部に向け膨出変形して嵌入し、この膨出変形した管体の先端外周部位が段部に引っ掛かって、管体全体がその挿入方向Nと逆方向Uへ移動不能に保持されるので、管体にクリープ現象が発生しても抜け強度を高く維持することができる。
その結果、対向する傾斜面の接近移動により楔環が縮径変形して楔環の内周面を接続管の外周面に圧接させる従来のものに比べ、管体にクリープ現象に関係なく長期に亘り管体の抜けを防止できて、安全性の向上が図れる。
本発明の実施形態に係る管継手を示す縦断正面図で、(a)が第1傾斜面及び第2傾斜面の移動前を示し、(b)が第1傾斜面及び第2傾斜面の接近移動後を拡大して示している。 斜視図であり、(a)が全体の分解状態を示しており、(b)がスリーブのみを逆方向から見た斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る管継手を示す縦断正面図で、(a)が第1傾斜面及び第2傾斜面の移動前を示し、(b)が第1傾斜面及び第2傾斜面の接近移動後を拡大して示している。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る管継手Aは、図1〜図3に示すように、可撓性を有する管体Bの挿入空間Sに沿って設けられるニップル1と、ニップル1の外周面1aと管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向に対向するように設けられる筒状部材20と、ニップル1の外周面1aと管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向に対向し且つ第1傾斜面2と相対的にニップル1の軸方向へ往復動自在に設けられる締め付け部材30と、ニップル1の外周面1aと径方向に対向して第1傾斜面2及び第2傾斜面3の間にニップル1の軸方向へ往復動自在で且つ径方向へ弾性的に変形可能に設けられるスリーブ4を、主要な構成要素として備えている。
筒状部材20は、ニップル1の軸方向に向かって内径が徐々に小さくなるように形成された第1傾斜面2を有している。
締め付け部材30は、第1傾斜面2と逆向きに内径が徐々に小さくなるように形成された第2傾斜面3を有している。
そして、図1(a)に示されるように、第1傾斜面2と第2傾斜面3がニップル1の軸方向へ離れた状態で、ニップル1の外周面1aに沿って円筒状に形成される管体Bの挿入空間Sに向け、管体Bの一端に配置される接続端部Baを挿入する。
その後、図1(b)に示されるように、第1傾斜面2と第2傾斜面3を相対的に両者が接近するように移動させることにより、スリーブ4が第1傾斜面2と第2傾斜面3の間に挟まって縮径変形し、それに伴いスリーブ4の内周面が管体Bの接続端部Baにおける外表面B2に圧接して部分的に圧縮変形すると同時に、接続端部Baにおける先端外周部位B3が膨出変形して、管体Bの挿入方向Nと逆方向Uへ引き抜き不能に接続保持される。
ニップル1は、例えば真鍮などの金属や硬質合成樹脂などの硬質材料で、後述する管体Bの内径と略同じか又はそれよりも若干大きいか若しくは若干小さな外径を有する円筒状に形成されるか、或いは例えばステンレスなどの変形可能な剛性材料からなる板材をプレス加工やその他の成形加工することで、管体Bの内径と略同じか又はそれよりも若干大きいか若しくは若干小さな外径を有する肉厚が薄い円筒状に形成される。
さらに、ニップル1の外周面1aには、後述する管体Bの接続端部Baにおける内表面B1と対向する抜け止め用の凹凸部1bと、管体Bの挿入方向N(以下「管挿入方向N」という)の奥側端近くに、接続端部Baにおける先端面B4と対向する突き当たり部1cを形成することが好ましい。
図示される例では、抜け止め用の凹凸部1bとして、ニップル1の外周面1aの軸方向中間位置に、環状凹部と環状凸部が交互に連続する竹の子状に形成している。
また、その他の例として図示しないが、ニップル1の外周面1aを平滑面に形成することも可能である。
筒状部材20は、後述する管体Bの外径よりも大きい内径を有する円筒状に形成され、ニップル1の外側に二重筒状となるように一体形成することで、管挿入方向Nへ移動不能に配置するか、又はニップル1と別個に形成して、ニップル1の外側に二重筒状となるように挿着することで、管挿入方向Nへ移動不能に配置される。
筒状部材20の内周面には、管挿入方向Nに向かって内径が徐々に小さくなる第1傾斜面2を、ニップル1の外周面1aと対向するように形成している。
締め付け部材30は、例えばステンレスなどの錆難い金属材料やその他の剛性材料で、その軸方向一部が後述するスリーブ4の外径よりも大きい内径を有する略円筒状に形成され、ニップル1側に対しスライド手段31を介して管挿入方向N及び管抜け方向Uへ往復動自在に支持している。
締め付け部材30の内周面には、第1傾斜面2と管挿入方向Nの逆方向U(以下「管抜け方向U」という)に対向し、且つ管抜け方向Uに向かって内径が徐々に小さくなる第2傾斜面3を、ニップル1の外周面1aと対向するように形成するか、又は締め付け部材30の内周面に嵌挿した別部材の内周面に第2傾斜面3が一体形成される。
さらに、締め付け部材30の外周面には、回転操作用の工具係合部32として、例えば図示例のように工具などが係合する平面部を周方向へ適宜間隔毎に複数形成したり、ローレットなどの凹凸部を形成したり、することが好ましい。
スリーブ4は、例えばポリアセタール樹脂やそれ以外の表面の滑り性と耐熱性に優れた合成樹脂などの弾性変形可能な材料で略円筒状に形成され、ニップル1の外周面1aと管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向に対向するとともに、第1傾斜面2と第2傾斜面3の間に挟まれて管挿入方向N及び管抜け方向Uへ往復動自在に配置している。
さらに、スリーブ4は、その径方向へ弾性的に拡径及び縮径変形させる弾性変形部4aを有し、その内径を、拡径時において後述する管体Bの外径と略同じか又はそれよりも大きく設定し、縮径時において管体Bの外径よりも小さくなるように設定している。
スリーブ4の外周面には、第1傾斜面2と略平行に対向し管挿入方向Nに向かって徐々に小径となるテーパー面4bと、第2傾斜面3と略平行に対向し管抜け方向Uに向かって徐々に小径となる逆テーパー面4cを有している。
弾性変形部4aの具体例としては、スリーブ4の軸方向一部にすり割りやスリットや凹みなどの切欠部4a1を形成することで、径方向へ弾性的に伸縮変形してスムーズに拡径又は縮径されるように構成され、テーパー面4bを第1傾斜面2に接触させると同時に逆テーパー面4cを第2傾斜面3に接触させた状態で、第1傾斜面2及び第2傾斜面3の相対的な接近移動により、第1傾斜面2及び第2傾斜面3に沿ってテーパー面4b及び逆テーパー面4cがそれぞれ摺動し、スリーブ4全体が縮径変形されるように構成している。
図示される例では、スリーブ4の軸方向両端部から軸方向へ直線状に延びるすり割り(スリット)を千鳥状に周方向へ複数切欠形成することで、スリーブ4の軸方向全長がスムーズに拡径及び縮径変形可能にしている。
また、その他の例として図示しないが、スリーブ4の軸方向一端部から軸方向へ延びるすり割りを周方向へ複数切欠形成したり、スリーブ4の軸方向全長に亘って一つのすり割りを切欠形成したり、曲線などの非直線状に延びるすり割りを形成することも可能である。
スリーブ4の内周面には、周方向へ環状又は環状に近い状態でニップル1の外周面1a及び管体Bの挿入空間Sに向け突出する突起部4dと、突起部4dの先端よりも内周端6aがニップル1の外周面1a及び管体Bの挿入空間Sに向け突出する環状のシール部材6を設けることが好ましい。
シール部材6は、図2(a)に示されるように、例えばゴムなどの圧縮変形可能な材料で円環状に形成され、その外周部分を、スリーブ4の内周面に形成される取付凹部4eに対し、嵌合させるなどして移動不能に配置することにより、シール部材6の内周端6aが管体Bの外表面B2に向け突出するように位置決めしている。さらに、シール部材6の内周面は、断面略円弧状に湾曲形成され、その表面には、シール部材6が圧縮変形した際にその膨出変形した部分が入り込む凹溝部6bを形成することが好ましい。
図示される例では、スリーブ4の内周面においてその軸方向へ複数の突起部4dを突設し、これらの軸方向中間位置に環状の取付凹部4eを形成し、環状の取付凹部4e内に例えばOリングなどの弾性変形可能なシール部材6を嵌入して軸方向へ移動不能に保持している。
また、その他の例として図示しないが、スリーブ4の内周面に突起部4d又はシール部材6のいずれか一方若しくは両方を設けずに、スリーブ4の内周面において軸方向の一部又は全部を平滑に形成することも可能である。
スリーブ4よりも管挿入方向Nの奥側には、段部5aを介して管体Bの挿入空間Sと径方向に対向して互いに連通するように環状凹部5が設けられる。詳しくは、スリーブ4における管挿入方向Nの奥側端に段部5aを連設して、スリーブ4よりも管挿入方向Nの奥側に配置される第1傾斜面2との間に環状凹部5を形成するか、又は第1傾斜面2における管挿入方向Nの奥側端に段部5aと環状凹部5を管挿入方向Nに連続して形成する。
環状凹部5は、ニップル1の外周面1aにおいてスリーブ4との対向位置よりも管挿入方向Nの奥側部位と管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向に対向し、段部5aを介して管体Bの挿入空間Sと互いに連通するように形成される。環状凹部5は、スリーブ4の縮径時における内周面の最大内径か、または第1傾斜面2の最小内径よりも大径であり、その管抜け方向Uの内側面を段部5aとして、環状凹部5の内底面と略直角状に連続するように形成している。
さらに、環状凹部5は、第1傾斜面2と第2傾斜面3の相対的な接近移動によるスリーブ4の縮径変形に伴い、後述する管体Bの接続端部Baにおける先端外周部位B3を環状に膨出変形させて環状凹部5内に嵌入するように構成している。
一方、管体Bは、例えば塩化ビニルなどの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料で成形される例えばホースやチューブなどであり、その内表面B1と外表面B2が平坦なものが好ましい。
管体Bの具体例として、図示される例では単層構造のホースを用いている。
また、その他の例として図示しないが、その透明又は不透明な外層と内層との間に中間層として、複数本か又は単数本の合成樹脂製ブレード(補強糸)が螺旋状に埋設される積層ホース(ブレードホース)や、中間層として合成樹脂製又は金属製の断面矩形などの帯状補強材と断面円形などの線状補強材を螺旋状に巻き付けて一体化した螺旋補強ホース(フォーランホース)や、金属製線材や硬質合成樹脂製線材を螺旋状に埋設した螺旋補強ホースなどを用いることも可能である。
このような本発明の実施形態に係る管継手Aによると、図1(a)に示されるように、ニップル1の外周面1aに沿って形成される管体Bの挿入空間Sに向け、管体Bの接続端部Baを挿入して、接続端部Baにおける先端面B4が、第1傾斜面2よりも管挿入方向Nの奥側に至った状態で、図1(b)に示されるように、例えば締め付け部材30がスライド手段31により管挿入方向Nへ移動されるなどして、第1傾斜面2と第2傾斜面3を相対的に接近移動させると、それらに沿ってスリーブ4のテーパー面4b及び逆テーパー面4cがそれぞれ摺動することに伴い、スリーブ4全体が徐々に縮径変形する。
それにより、スリーブ4の内周面が管体Bの外表面B2に圧接し、管体Bの外表面B2を部分的に圧縮変形して、スリーブ4の内周面が管体Bの外表面B2に食い込むと同時に、この圧縮変形した容量分が、管体Bの先端外周部位B3から環状凹部5に向け膨出変形して嵌入し、この膨出変形した先端外周部位B3が段部5aに対し管抜け方向Uに引っ掛かることで、管体B全体が管抜け方向Uへ移動不能に保持される。
したがって、経時変化により管体Bにクリープ(永久歪)現象が発生してスリーブ4との圧接部分の肉厚寸法が薄くなったとしても、管体Bの膨出変形した先端外周部位B3が段部5aに引っ掛かり続けることで、管体Bの抜け強度を高く維持することができる。
特に、スリーブ4の内周面に環状のシール部材6を、その内周端6aが管体Bの挿入空間Sへ向け突出するように設けた場合には、第1傾斜面2と第2傾斜面3の相対移動に伴ってスリーブ4が縮径変形することにより、スリーブ4の内周面から突出したシール部材6の内周端6aが管体Bの外表面B2に食い込んで密着する。
それにより、管体Bにクリープ現象が発生してスリーブ4との圧接部分の肉厚寸法が薄くなったとしてもシール性を高く維持することができる。
その結果、対向する傾斜面の接近移動により楔環が縮径変形して楔環の内周面を接続管の外周面に圧接させる従来のものに比べ、管体Bにクリープ現象に関係なく長期に亘り密閉保持できて更なる安全性の向上が図れる。
さらに、管体Bの内表面B1と対向するニップル1の外周面1aに環状のシール部材を埋設するものに比べ、ニップル1の肉厚寸法を薄くすることができ、それによりニップル1を通る流量が減少しないとともに、ニップル1と管体Bの内表面B1との間に大きな段差ができず、滓などの溜まりによる汚染(コンタミネーション)を防止できて、長期に亘り衛生的に維持することができる。
次に、本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例1は、図1(a)(b)及び図2に示すように、スリーブ4における管挿入方向Nの奥側端に段部5aを介して環状凹部5が形成される場合を示すものである。
詳しく説明すると、スリーブ4において管挿入方向Nの奥側端面を段部5aとし、これと隣り合う第1傾斜面2を有する筒状部材20と亘って環状凹部5が形成され、スリーブ4の縮径変形に伴って、その内周面を管体Bの外表面B2に食い込ませることにより、圧縮変形した管体Bの外表面B2が、スリーブ4の奥側端面となる段部5aに沿って、縮径時におけるスリーブ4の内周面の最大内径よりも大径に膨出変形するように構成している。
図1(a)(b)及び図2に示される例では、第1傾斜面2を形成した筒状部材20が、ニップル1の外側に管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向へ対向し二重筒となるように一体形成されている。そして、第2傾斜面3を形成した締め付け部材30が、スライド手段31として雌ネジ部を刻設したナットであり、この雌ネジ部を、ニップル1に一体形成される筒状部材20の外周面に刻設した雄ネジ部21に螺合させることで、ニップル1側に対してその軸方向へ往復動自在に取り付けられている。
さらに、図1(a)(b)に示される例では、管体Bの先端面B4と対向する突き当たり部1cとして、ニップル1の外周面1aから若干突出する凸部を形成し、この凸部よりも外側に、管体Bの先端面B4が膨張変形可能なスペースを形成している。
また、その他の例として図示しないが、突き当たり部1cとして、ニップル1の外周面1aから垂直に突出するように形成し、管体Bの挿入により先端面B4全体が突き当たるようにすることも可能である。
さらに、図1(a)(b)及び図2に示される例では、ニップル1において管挿入方向Nの奥側に、それよりも大径な筒状の継手本体10が一体形成される。継手本体10には、他の機器の管接続口(図示せず)に接続するための接続部10aと、例えばスパナやレンチなどの工具(図示せず)が係合する工具係合部10bが形成されている。
接続部10aは、斯かる管継手Aに接続する他の機器における管接続口の内周面に内ネジが刻設される場合には、これと対応する外ネジを刻設し、また該管接続口の外周面に外ネジが刻設される場合には、これと対応する内ネジを刻設している。図示例では、接続部10aとして外ネジが刻設されている。
工具係合部10bとしては、締め付け部材30の外周面において軸方向一端に、回転操作用の工具係合部32として部分的に形成される六角ナットよりも大径な六角ナットが形成されている。
また、その他の例として図示しないが、ニップル1を継手本体10と別個に形成して、継手本体10に対しニップル1を着脱自在に取り付けることも可能である。
このような本発明の実施例1に係る管継手Aによると、図示される例のように、締め付け部材30がスライド手段31となる螺合で管挿入方向Nへ締め付け移動され、第1傾斜面2に向け第2傾斜面3を接近移動させるなどして、スリーブ4全体が縮径変形されると、スリーブ4の内周面(突起部4dやシール部材6)が管体Bの外表面B2に圧接し、管体Bの外表面B2を部分的に圧縮変形して食い込むと同時に、この圧縮変形した容量分が段部5aに沿って環状凹部5に向け、スリーブ4の縮径時における内周面の最大内径よりも大径に膨出変形する。
それにより、管体Bにおいて膨出変形した先端外周部位B3が段部5aに対し管抜け方向Uに引っ掛かるため、管体B全体が管抜け方向Uへ移動不能に保持される。
したがって、簡単な構造でありながら管体Bのクリープ現象に対応して抜け強度を高く維持することができるという利点がある。
さらに、図示される例のように、管体Bの先端面B4と対向する突き当たり部1cとして、ニップル1の外周面1aから若干突出する凸部を形成した場合には、スリーブ4の縮径変形に伴ってその内周面が管体Bの外表面B2に食い込んだ際に、管体Bの先端面B4が突き当たり部1cとなる凸部よりも管挿入方向Nの奥側に膨張変形するため、スリーブ4の内周面が管体Bの外表面B2に対し、更に締め付け可能となってより深く食い込ませることができるという利点もある。
この実施例2は、図3(a)(b)に示すように、筒状部材20において第1傾斜面2の管挿入方向Nの奥側端に段部5aを介して環状凹部5を形成した構成が、図1(a)(b)及び図2に示した実施例1とは異なり、それ以外の構成は図1(a)(b)及び図2に示した実施例1と同じものである。
詳しく説明すると、筒状部材20において第1傾斜面2の奥側端と連続するように段部5aと環状凹部5が形成され、スリーブ4の縮径変形に伴って、その内周面を管体Bの外表面B2に圧接させることにより、圧縮変形した管体Bの外表面B2が、第1傾斜面2の奥側端となる段部5aに沿って、第1傾斜面2の最小内径よりも大径に膨出変形するように構成している。
図3(a)(b)に示される例では、ニップル1の外側に一体形成された筒状部材20の内側に、それと別個に形成された円筒部材22を管挿入方向Nへ移動不能に嵌挿することで、円筒部材22の内周面に形成された第1傾斜面2が、ニップル1の外周面1aと管体Bの挿入空間Sを挟んで径方向へ対向するように配置されている。
このような本発明の実施例2に係る管継手Aによると、図示される例のように、締め付け部材30がスライド手段31となる螺合で管挿入方向Nへ締め付け移動され、第1傾斜面2に向け第2傾斜面3を接近移動させるなどして、スリーブ4全体が縮径変形されると、スリーブ4の内周面(突起部4dやシール部材6)が、管体Bの外表面B2に圧接し食い込むなどして管体Bの外表面B2を部分的に圧縮変形すると同時に、この圧縮変形した容量分が段部5aに沿って環状凹部5に向け、第1傾斜面2の最小内径よりも大径に膨出変形する。
それにより、管体Bにおいて膨出変形した先端外周部位B3が段部5aに対し管抜け方向Uに引っ掛かるため、管体B全体が管抜け方向Uへ移動不能に保持される。
したがって、図1(a)(b)及び図2に示した実施例1に比べ、管体Bの外表面B2に対するスリーブ4の内周面(突起部4dやシール部材6)の食い込み量に関係なく、環状凹部5に嵌入する管体Bの先端外周部位B3における膨出変形量を一定に確保できて、管体Bのクリープ現象に対応して抜け強度を高く維持することができるという利点がある。
なお、図示例では、ニップル1に対し締め付け部材30を軸方向移動させるスライド手段31として互いに螺合する雌ネジ部と雄ネジ部10cを形成したが、これに限定されず、少なくともスリーブ4に対して締め付け部材30を軸方向移動させることができれば、ネジ以外の構造であっても良い。
さらに、管体Bとして単層構造のホースを用い、それ以外に積層ホースや螺旋補強ホースなどに変えることも説明したが、これに限定されず、ホースに代えてチューブなどを用いても良い。
1 ニップル 1a 外周面
2 第1傾斜面 3 第2傾斜面
4 スリーブ 5 環状凹部
5a 段部 6 シール部材
6a 内周端 B 管体
B1 内表面 B3 先端外周部位
S 管体の挿入空間 N 管体の挿入方向(管挿入方向)
U 管体の挿入方向と逆方向(管抜け方向)

Claims (2)

  1. 可撓性を有する管体の挿入空間に沿って設けられるニップルと、
    前記ニップルの外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向するように設けられ、前記管体の挿入方向に向かって内径が徐々に小さくなるように形成された第1傾斜面を有する筒状部材と、
    前記ニップルの前記外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向するとともに、前記第1傾斜面と前記管体の挿入方向に対向し、且つ前記第1傾斜面と相対的に前記管体の挿入方向へ往復動自在に設けられ、前記管体の挿入方向と逆方向に向かって内径が徐々に小さくなるように形成された第2傾斜面を有する締め付け部材と、
    前記ニップルの外周面と前記管体の前記挿入空間を挟んで径方向に対向し、且つ前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の間に前記管体の挿入方向へ往復動自在で且つ径方向へ弾性的に変形可能に設けられ、前記第1傾斜面及び前記第2傾斜面の相対的な接近移動に伴って縮径変形するように形成されるスリーブとを備え、
    前記スリーブよりも前記管体の挿入方向の奥側に、段部を介して前記管体の前記挿入空間と径方向に対向して互いに連通するように環状凹部を設け、
    前記環状凹部は、前記スリーブの縮径時における内径よりも大径で、且つ前記スリーブの縮径変形に伴い、前記管体の先端外周部位を環状に膨出変形させて該環状凹部内に嵌入するように形成されることを特徴とする管継手。
  2. 前記スリーブの内周面に環状のシール部材を、その内周端が前記管体の前記挿入空間へ向け突出するように設けたことを特徴とする請求項1記載の管継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3183804U (ja) * 2013-03-21 2013-05-30 秀福銅器股▲ふん▼有限公司 伸縮式ホース構造
CN114222883A (zh) * 2020-04-30 2022-03-22 东洋克斯株式会社 管接头用套筒及具备该管接头用套筒的管接头
WO2022153678A1 (ja) * 2021-01-12 2022-07-21 ニッタ株式会社 ホース用継手

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