JP2013039595A - 摩擦攪拌接合装置及びそれを用いた摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】オフセット動作において、接合ツールの没入量を確保するとともに、接合強度を向上させることのできる摩擦攪拌接合装置及びそれを用いた摩擦攪拌接合方法を提供する。
【解決手段】接合ツール1を回転させながら、加圧軸2を駆動してワークWの表面に接合ツール1の先端のツールピン1cを押し付け、所定の深さまで接合ツール1の先端のツールピン1cを没入させる押し込み動作を行った後、加圧軸2による押し込み動作を停止し、加圧軸2が停止した状態で接合ツール1を回転させながらワークWに対する接合ツール1の没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるようにワークWの表面に沿って接合ツール1を移動させるオフセット動作を行い、目標距離だけオフセット動作を行った後に、加圧軸2を押し込み動作の時と逆方向に駆動させて、接合ツール1をワークWより退避させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、接合ツールの回転による摩擦熱を利用してワークを接合する摩擦攪拌接合装置及びそれを用いた摩擦攪拌接合方法に関する。
特許文献1には、接合ツールをワークに押し付けつつ回転させることにより、接合ツールとワークの接触点に摩擦熱を発生させて接触点の周囲の材料を軟化させると共に攪拌し、それによりワークを接合する摩擦撹拌接合方法が開示されている。
特許文献2には、接合ツールをワークに対して傾斜させて摩擦攪拌接合を行う例が開示されている。また、特許文献3には、オフセット動作において、オフセット動作時加圧力あるいは接合ツールの移動方向にワークから受ける力(オフセット荷重)をある大きさに制御することで、押し込み量が一定になるようにする技術が開示されている。
特許第2712838号公報 特許第2792233号公報 特開2001−198683号公報
特許文献1〜3に開示されている従来の摩擦攪拌接合方法では、ワークを定盤のような剛性の高い架台の上にのせて接合するのが一般的であった。このため、接合ツールを回転させながら所定の押し込み量まで没入させる押し込み動作の後、比較的長い距離オフセット動作を行う場合に、押し込み動作時加圧力とオフセット動作時加圧力が異なっていても、ワーク側の剛性が高いので、押し込み動作とオフセット動作とで押し込み量はそれほど変化しなかった。そのため、押し込み動作時加圧力とオフセット動作時加圧力の違いが問題となることはなかった。
ところで、自動車の生産等で用いられている摩擦攪拌接合装置では、ガンアーム(以下、アームと呼ぶ。)を多間接ロボットの先端部に取り付け、裏当て部材をアームの先に取り付けて構成されている。アームの剛性は架台等の剛性に比べて低いため、アームが加圧力に応じて撓み、アームに設けた裏当て部材が接合ツールの押し込み動作に対して逃げてしまう。
そこで、押し込み動作時加圧力と同じ加圧力でオフセット動作を行なうと、接合ツールの没入速度(以下、ツール没入速度とも呼ぶ。)が大きいので、オフセット動作開始点でのツール押し込み量より、オフセット動作終点でのツール押し込み量が大きくなってしまう。
また、接合ツールを傾斜させて、特許文献2で述べられているように接合ツールを押し込み方向に対して押し戻す力(以下、浮力と呼ぶ。)を得たとしても、浮力に比べてオフセット動作時加圧力が大きいとツール没入速度を抑えることは難しい。
オフセット動作開始点でのツール押し込み量より、オフセット動作終点でのツール押し込み量がより大きくなると、特に薄肉のワークを接合する場合や、比較的長い距離を接合ツールが移動する場合には、オフセット動作終点でのツール押し込み量が大きくなり、ワーク残厚(裏当て部材〜ツール間距離)が減少し、条件によってはワークを突き抜けてしまうという問題が生じる。
また、ワーク突き抜けを防止するために、オフセット動作開始点での押し込み量を小さくすると、押し込み量の減少に伴い、接合強度が低下するので、十分な接合強度が得られない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、オフセット動作において、接合ツールの没入量を確保するとともに、接合強度を向上させることのできる摩擦攪拌接合装置及びそれを用いた摩擦攪拌接合方法を提供することにある。
本発明は以下の態様を提供する。
(1)接合すべき板状のワークの裏面を支持する裏当て部材と、
前記ワークの表面側に、前記裏当て部材との間に前記ワークを挟むように位置する接合ツールと、
前記接合ツールを保持するツール保持部と、
前記ツール保持部をその回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動手段と、
前記ツール保持部を前記ワークの表面の法線方向に沿って変位駆動することで、前記接合ツールを前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動させて、回転する前記接合ツールの先端を前記ワークの表面に押し付け、摩擦熱で軟化した前記ワークの材料の内部に前記接合ツールの先端を押し込む押し込み動作を行うと共にその押し込み量を調節する加圧軸と、
前記ツール保持部を前記ワークの表面方向に沿って移動させるオフセット動作を行うオフセット軸と、
前記ツール保持部を回転自在および前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動自在かつ前記ワークの表面方向に沿った方向に移動自在に支持する基体と、
該基体から延設されて、先端に前記裏当て部材が設けられたアームと、
前記回転駆動手段、前記加圧軸、およびオフセット軸を駆動制御する制御手段と、
を備え、
前記接合ツールは、ツール本体の先端面に該ツール本体よりも小径なピンを突設し、該ツール本体の先端面におけるピンの取付部の周辺をショルダー部として構成したものであり、前記接合ツールの軸線が、前記ワークの表面の法線方向に対して、前記オフセット動作における前記接合ツールの進行方向に該接合ツールの先端が先行するように僅かに傾斜した摩擦攪拌接合装置であって、
前記制御手段は、前記接合ツールを前記回転駆動手段により回転させながら、前記加圧軸を駆動して前記ワークの表面に前記接合ツールの先端のピンを押し付け、所定の深さまで前記接合ツールの先端のピンを没入させる押し込み動作を行った後、前記加圧軸による押し込み動作を停止し、前記加圧軸が停止した状態で前記接合ツールを回転させながら前記ワークに対する前記接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるように前記ワークの表面に沿って前記接合ツールを移動させるオフセット動作を行い、目標距離だけオフセット動作を行った後に、前記加圧軸を押し込み動作の時と逆方向に駆動させて、前記接合ツールを前記ワークより退避させることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
(2)前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量がオフセット動作開始点よりも大きくなるように前記オフセット軸を制御することを特徴とする(1)に記載の摩擦攪拌接合装置。
(3)前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット速度を制御することを特徴とする(2)に記載の摩擦攪拌接合装置。
(4)前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット荷重を制御することを特徴とする(2)に記載の摩擦攪拌接合装置。
(5)接合すべき板状のワークの裏面を支持する裏当て部材と、
前記ワークの表面側に、前記裏当て部材との間に前記ワークを挟むように位置する接合ツールと、
前記接合ツールを保持するツール保持部と、
前記ツール保持部をその回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動手段と、
前記ツール保持部を前記ワークの表面の法線方向に沿って変位駆動することで、前記接合ツールを前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動させて、回転する前記接合ツールの先端を前記ワークの表面に押し付け、摩擦熱で軟化した前記ワークの材料の内部に前記接合ツールの先端を押し込む押し込み動作を行うと共にその押し込み量を調節する加圧軸と、
前記ツール保持部を前記ワークの表面方向に沿って移動させるオフセット動作を行うオフセット軸と、
前記ツール保持部を回転自在および前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動自在かつ前記ワークの表面方向に沿った方向に移動自在に支持する基体と、
該基体から延設されて、先端に前記裏当て部材が設けられたアームと、を備え、
前記接合ツールは、ツール本体の先端面に該ツール本体よりも小径なピンを突設し、該ツール本体の先端面におけるピンの取付部の周辺をショルダー部として構成したものであり、前記接合ツールの軸線が、前記ワークの表面の法線方向に対して、前記オフセット動作における前記接合ツールの進行方向に該接合ツールの先端が先行するように僅かに傾斜した摩擦攪拌接合装置を用いた摩擦攪拌接合方法であって、
前記接合ツールを前記回転駆動手段により回転させながら、前記加圧軸を駆動して前記ワークの表面に前記接合ツールの先端のピンを押し付け、所定の深さまで前記接合ツールの先端のピンを没入させる押し込み動作を行った後、前記加圧軸による押し込み動作を停止し、前記加圧軸が停止した状態で前記接合ツールを回転させながら前記ワークに対する前記接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるように前記ワークの表面に沿って前記接合ツールを移動させるオフセット動作を行い、目標距離だけオフセット動作を行った後に、前記加圧軸を押し込み動作の時と逆方向に駆動させて、前記接合ツールを前記ワークより退避させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
(6)オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくすることを特徴とする(5)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(7)オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット速度を制御することを特徴とする(6)に記載の摩擦攪拌接合方法。
(8)オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット荷重を制御することを特徴とする(6)に記載の摩擦攪拌接合方法。
上記(1)及び(5)に記載の発明によれば、加圧軸が停止した状態で接合ツールを回転させながらワークに対する接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるようにワークの表面に沿って接合ツールを移動させるオフセット動作を行うことにより、オフセット動作中又はオフセット動作終点において接合ツールがワークを突き破る事態を回避することができる。これにより、オフセット動作開始点で十分なツール没入量を確保し、オフセット動作終点で攪拌を十分に行うために、オフセット動作終点から接合ツールを退避させるまでの間、接合ツールをワークに没入させておく時間をある程度設けることで、接合強度を向上且つ安定させることができる。
上記(2)及び(6)に記載の発明によれば、オフセット動作中、アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくすることで、接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくすることができる。
上記(3)及び(7)に記載の発明によれば、オフセット速度を制御することで、裏当て部材を押す浮力の分力に対する反力の大きさを調整することができ、これによりオフセット動作中、アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくすることができる。
上記(4)及び(8)に記載の発明によれば、オフセット荷重を制御することで、裏当て部材を押す浮力の分力に対する反力の大きさを調整することができ、これによりオフセット動作中、アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくすることができる。
本発明の一実施形態の摩擦撹拌接合装置の側面図である。 図1の摩擦撹拌接合装置に組み込まれている2軸駆動ユニットの平面図である。 図2の2軸駆動ユニットの側面図である。 図2の2軸駆動ユニットに使用されているボールねじ一体型直動案内ユニットの断面図である。 摩擦撹拌接合装置の正面図であり、接合ツールが傾斜していることを示す図である。 同実施形態の作用説明用の拡大図で、(a)はワークの表面に接合ツールを回転させながら接近させている状態を示す図、(b)はワークの内部に接合ツールの先端のツールピンを没入させて押し込み動作を行った後のオフセット動作開始時の状態を示す図、(c)はオフセット動作中に没入方向に加わる力を大きくしながらオフセット動作を行った後のオフセット動作終点時の状態を示す図であり、(d)はオフセット動作終了後にワークから接合ツールを退避させている状態を示す図である。 (a)はオフセット動作開始時の裏当て部材の逃げ量と没入方向に加わる力を示す図であり、(b)はオフセット動作終点時の裏当て部材の逃げ量と没入方向に加わる力を示す図である。 オフセット動作中における接合ツールに発生する力を説明する図である。 接合ツールを裏当て部材に接触させて加圧した状態を示す側面図である。 接合ツールの加圧力と裏当て部材の逃げ量(アームの弾性変形量)との関係を示すグラフである。 (a)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力より小さい場合のワークに対する接合ツールの経路を説明する図であり、(b)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力と等しい場合のワークに対する接合ツールの経路を説明する図であり、(c)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力より大きい場合のワークに対する接合ツールの経路を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態の摩擦撹拌接合装置の側面図、図2は図1の摩擦撹拌接合装置に組み込まれている2軸駆動ユニットの平面図、図3は図2の2軸駆動ユニットの側面図、図4は図2の2軸駆動ユニットに使用されているボールねじ一体型直動案内ユニットの断面図、図5は摩擦撹拌接合装置の正面図である。
図1に示すように、この摩擦撹拌接合装置Mには、摩擦撹拌接合のための接合ツール1をワークに接近/離間させる加圧軸2と、接合ツール1を加圧軸2と略直交する方向に移動させるオフセット軸3と、接合ツール1をその中心軸Q(図5参照)まわりに回転させる旋回軸4とが設けられている。ここで、加圧軸2は、互いに直交するX軸とY軸のうちのX軸として設定され、オフセット軸3はY軸として設定されている。これら加圧軸2とオフセット軸3は、2軸駆動ユニット5の互いに直交する2軸をなしている。
図2及び図3に示すように、2軸駆動ユニット5は、第1のボールねじ一体型直動案内ユニット10Aと第2のボールねじ一体型直動案内ユニット10Bとを、両者の軸線方向を互いに直交する関係に設定して組み合わせることで構成されている。
加圧軸2(X軸)を構成する第1のボールねじ一体型直動案内ユニット10A及びオフセット軸3(Y軸)を構成する第2のボールねじ一体型直動案内ユニット10Bは、それぞれ、例えば図4に示すように、直動案内軸受11とボールねじ12の組み合わせで構成されている。
直動案内軸受11は、断面が略U字状に形成された案内レール13と、案内レール13のU字状の凹部内に配置されたスライダ14と、案内レール13とスライダ14の間に配置された複数の転動体15と、を備えている。案内レール13は、スライダ14と対向配置される各袖部13Aの内側面に転動面16Aを有し、スライダ14は、案内レール13の転動面16Aに対向配置される転動面16Bを有しており、案内レール13の転動面16Aとスライダ14の転動面16Bとの間に転動体(図ではコロ)15が介在され、それにより、スライダ14と案内レール13とが相対的に直線移動可能とされている。
この場合、案内レール13の転動面16Aとスライダ14の転動面16Bとの間には、転動体15の移動する転動通路16が左右それぞれ上下に二列、即ち全体で二対四列形成される。スライダ14には、転動体15の戻し通路16Dと、戻し通路16Dと転動通路16とを連通する方向転換路(図示略)とが形成され、転動体15が、転動通路16と方向転換路と戻し通路16Dとから構成される無限循環路を循環するようになっている。
また、ボールねじ12は、案内レール13と平行に形成されたボールねじナット17と、ボールねじナット17を貫通するボールねじ軸18と、ボールねじナット17の螺旋溝とボールねじ軸18の螺旋溝との間に配置された複数のボール19と、を備えている。そして、ボールねじ一体型直動案内ユニット10A、10Bは、ボールねじ12の要素であるボールねじナット17を直動案内軸受11の要素であるスライダ14に直接形成することにより、ボールねじ12と直動案内軸受11とを一体に備えた機構部品として構成されている。
また、2軸駆動ユニット5は、図3に示すように、第1、第2の2つのボールねじ一体型直動案内ユニット10A、10Bを、各ユニット10A、10Bの直動案内軸受11の案内方向(軸線方向)が互いに交差(本実施形態では略直交する)する2軸となるように、各ユニット10A、10Bのスライダ14を、互いのフランジ14a同士がボルト等の結合手段により結合して互いに組み合わせることにより構成されている。なお、2つのスライダ14は、最初から一体に成形してあってもよい。
第1、第2の2つのボールねじ一体型直動案内ユニット10A、10Bは、図2に示すように、X軸(加圧軸2)側の第1のボールねじ一体型直動案内ユニット10Aのスライダ14のスライダ中心PA(以下、「加圧軸スライダ中心」とも言う)と、Y軸(オフセット軸3)側の第2のボールねじ一体型直動案内ユニット10Bのスライダ14のスライダ中心PB(以下、「オフセット軸スライダ中心」とも言う)の位置を互いにずらしたうえで、両スライダ14同士を結合することにより、互いに組み合わせられており、2つのスライダ中心PA、PB間の距離(ずれ量Ls)は任意に設定されている。ここで、スライダ中心とは、スライダ上面から見て、長手軸方向に沿った有効長の中心且つスライダ断面の中心にある点である。
この場合、オフセット軸スライダ中心PBは、加圧軸スライダ中心PAに対して、オフセット軸3の軸線に沿って位置がずれている。すなわち、加圧軸スライダ中心PA上をオフセット軸3の軸線が通っており、そのオフセット軸3の軸線上にオフセット軸スライダ中心PBが位置している。しかも、オフセット軸スライダ中心PBは、加圧軸スライダ中心PAに対して、接合ツール1のオフセット動作時の進行方向YA(図2及び図5の紙面右方向)と逆の方向に位置がずれている。
図1に示すように、このように2軸駆動ユニット5を用いて加圧軸(X軸)2とオフセット軸(Y軸)3を構成した摩擦撹拌接合装置Mは、接合ツール1をワーク(図示略)に押し付けつつ回転させることにより、接合ツール1とワークの接触点に摩擦熱を発生させて当該接触点の周囲の材料を軟化させると共に撹拌し、それにより接合ツール1をワークに没入させ、没入後、接合ツール1をワークの表面方向に移動させることで、ワークを線状に接合するものである。
その際、接合ツール1は、ワークの表面側に、後述する裏当て部材52との間にワークを挟むように位置する。加圧軸2は、接合ツール1を加圧軸2の軸線方向に移動させてワークに接近/離間させる。すなわち、接合ツール1をワークの表面の法線方向に移動させて、回転する接合ツール1の先端をワークの表面に押し付け、摩擦熱で軟化したワークの材料の内部に接合ツール1の先端を押し込む押し込み動作を行なうと共に、その押し込み量を調節する役目を果たす。
また、オフセット軸3は、接合ツール1を加圧軸2と直交する方向であるワークの表面方向(Y軸)に移動させるオフセット動作を実行する役目を果たす。
加圧軸2を構成する第1のボールねじ一体型直動案内ユニット10Aの案内レール13は、摩擦攪拌接合装置Mの基体をなすもので、この案内レール13の下面には、プレート58を介して、C字形のアーム50の基端が固定されている。アーム50の先端は、片持状態で接合ツール1の先端に対向する位置の近くまで延びている。
また、オフセット軸3を構成する第2のボールねじ一体型直動案内ユニット10Bの案内レール(基体)13に、接合ツール1を回転自在に装着したスピンドル(ツール保持部)30が固定されている。従って、加圧軸2のスライダ14及びオフセット軸3の案内レール13は、それぞれ加圧軸2のボールねじ12及びオフセット軸3のボールねじ12によって駆動される。なお、加圧軸2のボールねじ12及びオフセット軸3のボールねじ12は、それぞれベルト41A、41Bを介して、加圧軸モータ42及びオフセット軸モータ43によって駆動される。
接合ツール1は、旋回軸4を構成するスピンドル30によってツールホルダ35を介して回転自在に保持されたツール本体1aの先端面に、ツール本体1aよりも小径なツールピン1cを突設し、ツール本体1aの先端面におけるツールピン1cの取付部の周辺をショルダー部1bとして構成したものである。
スピンドル30は、オフセット軸3方向(図1のY軸方向)から見てワークの表面の法線方向に沿うように設定された回転軸線(接合ツール1の中心軸Qと一致)を有し、該回転軸線と同軸に接合ツール1を保持するものである。なお、この回転軸線は後述するようにオフセット軸3と加圧軸2に直交する方向(図5のZ軸方向)から見た場合、ワークの表面の法線方向に対し傾斜している。スピンドル30は、複数の軸受31を収容するスピンドルハウジング32と、軸受31と、軸受31によって回転可能に保持されたスピンドルシャフト33とによって構成され、スピンドルシャフト33の接合ツール1側には、接合ツール1を着脱可能に保持するツールホルダ35が設けられている。スピンドルシャフト33は、プーリ46とベルト47を介して旋回軸モータ(回転駆動手段)44によって駆動される。なお、スピンドル30と旋回軸モータ44は、旋回軸ブラケット48を介して、オフセット軸3の案内レール13の取り付け面13aに固定されている。
上述のようにベルト47を介してスピンドルシャフト33を駆動するようにしたことで、接合ツール1と旋回軸モータ44は芯違いになっており、芯違いとしたことで、接合ツール1の高さ、つまりは、2軸駆動ユニット5にとっての外部荷重の作用点を、取り付け面13a(オフセット軸3の案内レール13に旋回軸ブラケット48を固定している面)の法線方向(矢印Z方向、以下取り付け面法線方向とも呼ぶ。)に低く抑えることができるようになる。
これにより、加圧軸2のスライダ14に作用するピッチングモーメント及びオフセット軸3のスライダ14に作用するローリングモーメントを小さく抑えることができ、その結果、転動体15に作用する面圧を低減できるようになる。
また、オフセット軸3のスライダ14と加圧軸2のスライダ14を結合したことで、オフセット軸3の案内レール13がスピンドル30を支持する部材となるので、スピンドル30の取り付け面積を大きくとれると共に、接合ツール1からの加圧力をオフセット軸3の案内レール13の側面13bの大きな面積で受けることができるようになる。
旋回軸ブラケット48とオフセット軸3の案内レール13の側面13bとの間には、傾斜付与部材49が設けられおり、オフセット軸3と加圧軸2に直交する方向(図5のZ軸方向)から見て接合ツール1の中心軸Qが加圧軸2の軸線に対して傾斜している。傾斜の方向は、オフセット動作において、接合ツール1をオフセット(進行)させる方向である。つまり、接合ツール1の軸線(中心軸Q)は、図6に示すように、ワークWの表面の法線方向Hsに対して、オフセット動作における接合ツール1の進行方向YAに接合ツール1の先端が先行するように僅かに、例えば傾斜角α=1°〜6°で傾斜している。
図1に戻って、加圧軸2の案内レール13に基端部が固定されたC字形のアーム50の先端には、加圧力検出手段51及び裏当て部材52が設けられている。裏当て部材52は、図6に示すように、接合すべき板状のワークWの裏面を支持するもので、接合ツール1と裏当て部材52の間にワークWを挟むことで、ワークWに対して接合ツール1により加圧力を作用させることができるようになっている。
接合の際に、ワークWは、2枚以上の薄板を重ね合せて配置される。また、ワークWの最表面とオフセット軸3の案内レール13が平行となるように設定される。なお、ワークWは、表裏が平行な薄板同士であることが多いため、裏当て部材52のワーク接触面とオフセット軸3の案内レール13を平行に配置しているが、ワークWの形状によって適宜変えてもよい。例えば、ワークWがある角度をもった傾斜部材である場合には、裏当て部材52とオフセット軸3の案内レール13を傾斜部材の角度だけ傾けて配置してもよい。
また、この摩擦攪拌接合装置Mは、上述した旋回軸モータ44、加圧軸モータ42及びオフセット軸モータ43を駆動制御するための制御手段(図示略)を有している。この制御手段は、次のように制御を実行する。
まず、図6(a)のように、接合ツール1を回転させながら加圧軸2の駆動によって接合ツール1を押し込み方向XAに移動させ、接合ツール1をワークW1、W2を上下に重ね合わせたワークW表面に接触させる。次に、加圧軸2を一定の加圧力(押し込み動作時加圧力)で押圧制御し、接合ツール1の先端のツールピン1cとワークW間の摩擦によってワークWを軟化させ、図6(b)のように、ツールピン1cをワークWの中に回転させながら没入させ、接合ツール1を回転させながら、所定の押し込み量まで没入させるという押し込み動作を行う。
この押し込み動作では、アーム50が押し込み動作時加圧力に応じて撓むため、裏当て部材52が接合ツール1の押し込み動作に対して逃げてしまう。よって接合ツール1を目標の押し込み量まで押込むために、アーム50の弾性変形量分を補正して接合ツール1の位置決め動作を行なっている。
ワークWの表面に接合ツール1のショルダー部1bを接触させ、目標位置まで接合ツール1を没入させた後、加圧軸2を停止し、加圧軸2を停止させたまま、図6(c)のように、接合ツール1を回転させながらワークWの表面に沿って矢印YA方向に移動させるオフセット動作を行う。
このオフセット動作中、ワークWに対する接合ツール1の没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるようにワークWの表面に沿って接合ツール1を移動させる。このオフセット動作においては、接合ツール1が傾斜しているので、接合ツール1の進行方向YAのワーク母材が接合ツール1の先端のショルダー部1bにクサビ状に流入し、このワーク母材の流入が動圧を発生させ、接合ツール1を押し込み方向に対して押し戻す浮力が発生する(図8参照)。これに伴って、ワークWには、浮力の垂直方向分力に対する反力が没入方向に作用する。また、オフセット動作中、加圧軸2は停止しているため接合ツール1の先端の位置は変わらない。従って、ワークWに作用する没入方向の反力を増加させるように、オフセット軸3を制御することにより、アーム50の弾性変形量(裏当て部材52の逃げ量)をオフセット動作開始点よりも大きくしながらオフセット動作を行うことでき、接合ツール1の没入量をオフセット動作開始点で最も大きくすることができる。このオフセット軸3の制御は、オフセット速度又はオフセット荷重を制御することによりなされ、これらのパラメータを適切に制御することで、ワークWに作用する没入方向の反力を調整することができる。
図7(a)はオフセット動作開始時の裏当て部材52の逃げ量と没入方向に加わる力(反力)を示す図であり、図7(b)はオフセット動作終点時の裏当て部材52の逃げ量と没入方向に加わる力(反力)を示す図である。図7に示すように、オフセット動作開始時のワークWに作用する没入方向の反力をオフセット動作中最小とし、次第に大きくしてオフセット動作終点時のワークWに作用する没入方向の反力をオフセット動作中最大とすることで、オフセット動作開始時の接合ツール1の没入量が最大、言い換えるとアーム50の弾性変形量δ(裏当て部材52の逃げ量)が最小となり、オフセット動作終点時の接合ツール1の没入量が最小、言い換えるとアーム50の弾性変形量(裏当て部材52の逃げ量)が最大となり、ワークWの断面が接合ツール1の進行方向に向かって板厚が増加するような傾斜面をなすこととなる。即ち、接合ツール1の先端から裏当て部材52の表面(裏当て位置)までの距離は、オフセット動作開始時に最小となり、オフセット動作終点時に最大となる(δ<δ’)。
そして、目標距離だけオフセット動作を行った後に、オフセット動作終点で攪拌を十分に行うために接合ツール1をしばらく没入させておき、所定時間(例えば、板厚2mmのアルミ材の場合、0.1〜0.5秒)だけ接合ツール1を没入後、図6(d)に示すように、加圧軸2を押し込み動作の時と逆方向(XB方向)に駆動させて、接合ツール1をワークWより退避させる。なお、この所定時間は、任意に設定可能であり、板厚が薄くなるほど短くなる。
なお、オフセット動作終点で攪拌を十分に行うためにオフセット動作終点で接合ツール1をワークWに没入させておく際に、加圧軸2を少し没入方向に進行させてもよい。
ここで、本発明の原理について比較例を交えて説明する。
図9に示すように、アーム50に取り付けた裏当て部材52に接合ツール1を接触させ加圧すると、アーム50が撓み、裏当て部材52が下方に移動する。このとき、接合ツール1をさらに裏当て部材52側に進行させ続けるには、加圧力を連続的に大きくしていく必要がある。ただし、実際には図6及び図7に示すように接合ツール1と裏当て部材52間にワークWを挟むため、接合ツール1を回転させながらある一定以上の加圧力でワークWに押し当てる場合、接合ツール1の先端が裏当て部材52に接触するまでの間、ワークWの軟化により加圧力を連続的に大きくしなくとも接合ツール1が没入方向に進行し続ける。
ここで、オフセット動作を行う場合、上記したように加圧軸2が停止しているため、没入方向の接合ツール1の先端位置は決まっている。図10は接合ツールの加圧力と裏当て部材の逃げ量(アームの弾性変形量)との関係を示すグラフである。図10に示すように、裏当て部材52及び裏当て部材52に接するワークWの逃げ量は加圧力に比例する。なお、加圧力を大きくすることで接合ツール1がワークWに没入する速度も大きくなる。なお、図中の数値は、一例でありアームの剛性により変化するものである。
接合ツール1を傾けてオフセット動作を行うと、図8に示すように、浮力の垂直方向分力が生じ、その反力が接合ツール1の没入方向に生じる。オフセット速度を大きくすると、ワーク母材がショルダー部1bに流入する速度も大きくなり浮力が大きくなることから、没入方向に生じる反力も大きくなる。加圧軸2が停止していると、裏当て部材52及び裏当て部材52に接するワークWの逃げ量は反力の大きさで決まってくる。
図11は、ワークに対する接合ツールの経路を説明する図であり、図11(a)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力より小さい場合、図11(b)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力と等しい場合であり、いずれも比較例を示している。なお、図11中、矢印がワークWに対する接合ツール1のツールピン1cの経路を示している。
図11(a)に示すように、オフセット動作中に没入方向に加わる力が減少し続けると、裏当て部材52及び裏当て部材52に接するワークWの逃げ量も小さくなり、ツール没入量が増加し続けるため、薄板のワークWを使用する場合などでは接合ツール1がワークWを突き破るおそれが高い。
また、図11(b)に示すように、ワークWに対する接合ツール1の没入深さが一定となるようにオフセット軸3を制御すると、オフセット中においては接合ツール1がワークWを突き破るおそれは図11(a)の場合よりも低く抑えられる。ただし、オフセット動作終点で攪拌を十分に行うためにオフセット動作終点で接合ツール1をワークWに没入させておく時間をある程度設けた場合、接合ツール1を引き上げるまでの間、図11(a)ほどではないが接合ツール1がワークWを突き破るリスクを伴う。なぜなら、オフセット動作終点において、加圧軸2を進行させた場合それに伴いツール没入量も増加し、加圧軸2をそのまま停止させた場合、没入方向に加わる力が減少するためワークWの逃げ量が小さくなりツール没入量が増加するためである。
これに対し、図11(c)はオフセット動作中に没入方向に加わる力がオフセット動作開始点における没入方向に加わる力より大きい場合、即ち、上述した本発明のワークに対する接合ツールの経路を説明する図である。
本発明では、図11(c)に示すように、オフセット動作中に没入方向に加わる力を増加させ続けている。オフセット動作中に没入方向に加わる力が増加し続けると、裏当て部材52及び裏当て部材52に接するワークWの逃げ量も大きくなり、ツール没入量が減少し続ける。従って、オフセット動作終点で攪拌を十分に行うためにオフセット動作終点で接合ツール1をワークWに没入させておく時間をある程度設けた場合であっても、オフセット動作終点でのツール没入量を抑えることができるため、接合ツール1を引き上げるまでの、接合ツール1がワークWを突き破るリスクは低くなる。そのため、オフセット動作終点で攪拌を十分に行う時間を設けることができ、且つ、オフセット動作開始点でのツール没入量をある程度深くすることができる。これによりオフセット動作終点で攪拌を十分に行う時間を設けることで、接合強度の向上、安定化を図ることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
M 摩擦撹拌接合装置
1 接合ツール
1a ツール本体
1b ショルダー部
1c ツールピン
2 加圧軸
3 オフセット軸
4 旋回軸
13 案内レール(基体)
30 スピンドル(ツール保持部)
42 加圧軸モータ
43 オフセット軸モータ
44 旋回軸モータ(回転駆動手段)
50 アーム
52 裏当て部材
W ワーク
Q 接合ツールの中心軸(回転軸線)

Claims (8)

  1. 接合すべき板状のワークの裏面を支持する裏当て部材と、
    前記ワークの表面側に、前記裏当て部材との間に前記ワークを挟むように位置する接合ツールと、
    前記接合ツールを保持するツール保持部と、
    前記ツール保持部をその回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ツール保持部を前記ワークの表面の法線方向に沿って変位駆動することで、前記接合ツールを前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動させて、回転する前記接合ツールの先端を前記ワークの表面に押し付け、摩擦熱で軟化した前記ワークの材料の内部に前記接合ツールの先端を押し込む押し込み動作を行うと共にその押し込み量を調節する加圧軸と、
    前記ツール保持部を前記ワークの表面方向に沿って移動させるオフセット動作を行うオフセット軸と、
    前記ツール保持部を回転自在および前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動自在かつ前記ワークの表面方向に沿った方向に移動自在に支持する基体と、
    該基体から延設されて、先端に前記裏当て部材が設けられたアームと、
    前記回転駆動手段、前記加圧軸、およびオフセット軸を駆動制御する制御手段と、
    を備え、
    前記接合ツールは、ツール本体の先端面に該ツール本体よりも小径なピンを突設し、該ツール本体の先端面におけるピンの取付部の周辺をショルダー部として構成したものであり、前記接合ツールの軸線が、前記ワークの表面の法線方向に対して、前記オフセット動作における前記接合ツールの進行方向に該接合ツールの先端が先行するように僅かに傾斜した摩擦攪拌接合装置であって、
    前記制御手段は、前記接合ツールを前記回転駆動手段により回転させながら、前記加圧軸を駆動して前記ワークの表面に前記接合ツールの先端のピンを押し付け、所定の深さまで前記接合ツールの先端のピンを没入させる押し込み動作を行った後、前記加圧軸による押し込み動作を停止し、前記加圧軸が停止した状態で前記接合ツールを回転させながら前記ワークに対する前記接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるように前記ワークの表面に沿って前記接合ツールを移動させるオフセット動作を行い、目標距離だけオフセット動作を行った後に、前記加圧軸を押し込み動作の時と逆方向に駆動させて、前記接合ツールを前記ワークより退避させることを特徴とする摩擦攪拌接合装置。
  2. 前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量がオフセット動作開始点よりも大きくなるように前記オフセット軸を制御することを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合装置。
  3. 前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット速度を制御することを特徴とする請求項2に記載の摩擦攪拌接合装置。
  4. 前記制御手段は、オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット荷重を制御することを特徴とする請求項2に記載の摩擦攪拌接合装置。
  5. 接合すべき板状のワークの裏面を支持する裏当て部材と、
    前記ワークの表面側に、前記裏当て部材との間に前記ワークを挟むように位置する接合ツールと、
    前記接合ツールを保持するツール保持部と、
    前記ツール保持部をその回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ツール保持部を前記ワークの表面の法線方向に沿って変位駆動することで、前記接合ツールを前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動させて、回転する前記接合ツールの先端を前記ワークの表面に押し付け、摩擦熱で軟化した前記ワークの材料の内部に前記接合ツールの先端を押し込む押し込み動作を行うと共にその押し込み量を調節する加圧軸と、
    前記ツール保持部を前記ワークの表面方向に沿って移動させるオフセット動作を行うオフセット軸と、
    前記ツール保持部を回転自在および前記ワークの表面の法線方向に沿った方向に移動自在かつ前記ワークの表面方向に沿った方向に移動自在に支持する基体と、
    該基体から延設されて、先端に前記裏当て部材が設けられたアームと、を備え、
    前記接合ツールは、ツール本体の先端面に該ツール本体よりも小径なピンを突設し、該ツール本体の先端面におけるピンの取付部の周辺をショルダー部として構成したものであり、前記接合ツールの軸線が、前記ワークの表面の法線方向に対して、前記オフセット動作における前記接合ツールの進行方向に該接合ツールの先端が先行するように僅かに傾斜した摩擦攪拌接合装置を用いた摩擦攪拌接合方法であって、
    前記接合ツールを前記回転駆動手段により回転させながら、前記加圧軸を駆動して前記ワークの表面に前記接合ツールの先端のピンを押し付け、所定の深さまで前記接合ツールの先端のピンを没入させる押し込み動作を行った後、前記加圧軸による押し込み動作を停止し、前記加圧軸が停止した状態で前記接合ツールを回転させながら前記ワークに対する前記接合ツールの没入量をオフセット動作開始点で最も大きくなるように前記ワークの表面に沿って前記接合ツールを移動させるオフセット動作を行い、目標距離だけオフセット動作を行った後に、前記加圧軸を押し込み動作の時と逆方向に駆動させて、前記接合ツールを前記ワークより退避させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  6. オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくすることを特徴とする請求項5に記載の摩擦攪拌接合方法。
  7. オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット速度を制御することを特徴とする請求項6に記載の摩擦攪拌接合方法。
  8. オフセット動作中、前記アームの弾性変形量をオフセット動作開始点よりも大きくなるように、オフセット荷重を制御することを特徴とする請求項6に記載の摩擦攪拌接合方法。
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