JP2013039040A - 細長状ゲル食品の製造方法及び製造装置並びに当該装置を用いた自動製造システム - Google Patents

細長状ゲル食品の製造方法及び製造装置並びに当該装置を用いた自動製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】 小型で、しかも大量生産を可能にできる、細長状ゲル食品の製造方法及び製造装置、並びに本発明の製造装置を用いた自動化製造システムを提供する。
【解決手段】 液状原料から細長状ゲル食品を製造するための装置であって、1本の細長状ゲル食品量の液状原料を充満できる複数本の円筒体;前記各円筒体に、往復動可能に挿入されたロッドであって、該ロッドの往復動により、前記液状原料を収容した容器から前記液状原料を前記円筒体内に吸入でき、前記円筒体内で凝固されたゲル食品を、前記吸入口から該円筒体外への押し出しを可能とした複数本のロッド;及び前記複数本の各ロッドを、前記複数本の各円筒体内で、一体的に相対移動させる駆動手段を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ところてんや糸こんにゃく等の細長状ゲル食品を製造する方法及び装置、並びに当該製造装置を用いて、液状原料から細長状ゲル食品を製造し、容器又は袋詰めまでを自動化した製造システム及び当該装置を用いて得られる細長状ゲル食品に関する。
細長状ゲル食品であるところてんは、従来より、原料となる天草、寒天を水に浸漬し、煮て得られた煮汁(ところてん原料液)を、箱状の型枠に充填し、一夜放置して凝固させて箱状のゲル状体を得、このゲル状体を所定の大きさにカッターで切り、続いて切断刃が格子状に配設された突き出し目皿に、天突きで突き出すことにより製造している。そして、このようにして得られた断面四角形の細長状のところてんが容器に盛られてレストラン等で提供されたり、あるいは袋体や包装容器等に収納包装されて、製品として市場に上市される。
固化したところてんを、所定の大きさにカット及び突き出し目皿に押し通す作業は、手作業によって行われることが多く、衛生的でないといった問題や作業性が悪いといった問題から、自動化した製造装置の研究開発が進められている。
例えば、特開昭59−106272号公報(特許文献1)には、ところてん原料液を冷却して、ゾル状としたものを原料タンクから、連結パイプを通じて、シリンダが取り付けられた送り出しパイプに送り、送り出しパイプの周囲に巻回配置された冷却パイプ中の冷却水または冷却空気によりゲル化させた後、送り出しパイプから、シリンダの往復動により、押出パイプに押し出すとともに、押出パイプの出口に設けられたカッターによりところてんをカットする方法及び製造装置が開示されている。カットされたところてんは、そのまま製品として、トレー等に自動的に収容されること、送出パイプの出口の形状により、種々の形状のところてんが得られ、また、送り出しパイプの出口に金網を配設することで、細長い糸状のところてんが得られることが開示されている。
また、実願昭60−61772号(特許文献2)には、ところてん、こんにゃくといったゲル状食品の製造について、原料液を型枠に流し込み、自然冷却により凝固させるといった作業性を改善するために、凝固液(こんにゃくであれば熱湯、ところてんであれば冷却水)を充満したタンク内にセットされた複数の型枠内に、原料液が注入され、原料液を凝固させて得られたゲル状食品を、自重により降下させ、所定量落下したら、切断刃で、落下口をふさぐとともに、所定量のゲル状食品をコンベアで受け止め、製品として搬出する製造システムが提案されている。
ここでは、原料液を枠体に注入する機構が示されていないが、自重で降下させることを考慮すると、枠内に空気を流出入させることができるように、空気調節口が開設されているのではないかと推測される。
また、特開2007−320003号公報(特許文献3)には、一端に切断刃が設けられた筒状部材の他端から、天突き棒を用いて押し出すことにより細長状のところてんを製造する方法では、サイコロ状のところてんを製造する場合に、別途切断手段が必要となるという問題を解決するために、糸状ところてんを得るための切断手段とサイコロ状ところてんを得るための切断手段とを併用することにより小型化した食品ゲル成形体の切断装置及びこれを備えた製造装置が提案されている。
ここで提案されている、細長状ところてんを製造するための装置としては、ゾル状原料液を収容したタンクから、ノズル配管を通じて短冊状の型内にゾル状原料液が注入され、この型を冷媒等で冷却してゲル成形体を得る。ゲル成形体は、型の排出口を開放し、シリンダ装置を駆動することで押出し、切断装置によって、ところてんを糸状又はサイコロ状に切断するというものである。
原料液を収容するタンクを装置上方に設けることで、原料溶液を型へ充満するための送液ポンプ等が不要になると説明されている(段落番号0021)。
特開昭59−106272号公報 実願昭60−61772全文 特開2007−320003号公報
以上のような文献で提案されている製造装置によれば、原料液から、製品となる細長状のゲル食品、いわゆるところてんを、途中で人の手を介することなく、自動化することが可能である。
しかしながら、いずれも細長状のゲル食品、すなわち、食品として供される1本1本のところてんは、凝固させて得られたゲル体を、カッターまたは切断刃が設けられた目皿や金網などを通過させることにより製造している。従って、冷却凝固は、製品1袋分、あるいは1食分に該当する容量(通常、縦×横×高さ=100mm×150mm×50mm〜200mm×300mm×100mm)程度の角柱状で、冷却、凝固させることになる。ところてん本来の風味、食感を損なうことなく、原料液を凝固させるためには、5〜20℃程度の冷却水等の冷媒を用いて冷却する必要があることから、芯まで均一に固化するまでには、3〜20時間程度放置しておく必要がある。大量生産するためには、一度に多数の型を冷却する必要があることから、設備、設置面積が大型化するという問題を招来し、結果的に大量生産は困難であるというのが実情である。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、小型で、しかも大量生産を可能にできる、細長状ゲル食品の製造方法及び製造装置、並びにこれを用いた自動化製造システムを提供することにある。
本発明者は、小型の装置で、大量生産を可能とするために、1ロットあたりの生産時間(包装される製品1個又は1食分あたりの生産時間)を短縮すべく、凝固時間の短縮について、研究、開発を進めた。検討の結果、ところてん本来の食感、風味を損なわずに、凝固時間を短縮するためには、凝固させるときの冷却効率を上げること、すなわち、冷却に供するときの個々の容量を少なくすることが有効であると考え、角柱状のゲル食品をカットすることにより細長状のゲル食品を得るという方式に代えて、ところてん1本に対応する、細長状態で冷却できる製造方法、装置の開発を試みた。
上記特許文献では、いずれもカッターないし金網が、ゲル体押出口に設けられていることから明らかなように、ところてん1本1本の状態で冷却することまでは意図されていないが、カッターが不要となるまで型を細くするといった考え方がある。しかしながら、単に、ところてん1本に該当するような細長い型枠を使用するだけでは、装置の小型化、生産効率をアップできるとは限らない。例えば、上記特許文献3に開示されているように、ノズルを用いることにより、細長い型枠の底面部に注入することにより、型枠内に原料液を充満することはできる。
しかしながら、このような方法で、1食分あるいは製品1個分、換言すると、細長状ゲル食品を、通常15〜40本を一度に製造しようとすると、これらの本数に対応する本数のノズルについて、注入量を個々にコントロールする必要がある。流入量をコントロールするバルブを各ノズルに設置し、さらにそれらを個々に制御しようとすると、その制御部は複雑なものとなり、ひいては装置の小型化には反した、大がかりな装置となってしまう。
本発明者は、さらに検討を進め、ところてん1本の状態で冷却することが可能であり、1食分あるいは製品1個分に対応する本数を、画一的に制御することで小型化、自動化を可能にするとともに、1ロットあたりの生産時間の短縮を可能にできる製造装置及び製造システムについて、種々の検討を行い、本発明に到達した。
本発明の細長状ゲル食品の製造装置は、液状原料から細長状ゲル食品を製造するための装置であって、1本の細長状ゲル食品量の液状原料を充満できる複数本の円筒体;前記各円筒体に、往復動可能に挿入されたロッドであって、該ロッドの往復動により、前記液状原料を収容した容器から前記液状原料を前記円筒体内に吸入でき、前記円筒体内で凝固されたゲル食品を、前記吸入口から該円筒体外への押し出しを可能とした複数本のロッド;及び前記複数本の各ロッドを、前記複数本の各円筒体内で、一体的に相対移動させる駆動手段を備えている。
前記円筒体は、食される1本の細長状ゲル食品に対応する内径を有していることが好ましく、前記細長状ゲル食品がところてんの場合には、前記円筒体の内径は、2〜8mmであることが好ましい。
前記複数本のロッドが、往復動する各円筒体に対応するように配設された支持体を備え、前記駆動手段は、前記支持体を昇降させるものであることが好ましい。また、前記駆動手段は、相対移動距離を、細長状ゲル食品の所望長さに応じて設定できるものであることが好ましい。
本発明の細長状ゲル食品の製造方法は、複数本の円筒体内のそれぞれに嵌合されたロッドを、各円筒体内で相対移動させることにより、前記各円筒体内に液状原料を吸入する工程;前記液状原料が吸入された円筒体を、凝固媒体と接触させることにより、前記液状原料をゲル化する工程;及び前記各ロッドを、前記各円筒体内で相対移動させることにより、各円筒体からゲル化物を押し出す工程を含む。
複数本の円筒体から押し出されたゲル化物が、そのまま包装容器内に投入する工程を含むことが好ましく、前記ゲル化物がところてんの場合、前記凝固媒体との接触は、冷却水を収容した水槽への浸漬により行うことが好ましい。
本発明の細長状ゲル食品の自動製造システムは、上記本発明の細長状ゲル食品製造装置;及び前記細長状ゲル食品製造装置を、所定位置に搬送する搬送手段を備え、前記搬送手段は、ゲル食品の液状原料収容容器、前記液状原料をゲル化させる温度に設定された恒温部、及び製造された細長状ゲル食品を収納する包装容器設置部の順で、移動するように設定されている。
前記搬送手段は、所定位置から別の所定位置への移送を連続的又は間欠的に行うもののいずれでもよい。また、前記恒温部は、液状原料をゲル化させる温度を有する凝固媒体を収容した恒温槽であり、該恒温槽は、液状原料収容容器と、包装容器設置部との間に配設されていることが好ましい。
本発明は、上記方法又は上記製造装置を利用することにより容易に製造される、直径2〜8mm、長さ50〜250mmの断面略円形の細長状ところてんも包含する。
本発明の細長状ゲル食品の製造装置によれば、食される1本の細長状ゲル食品が1本の円筒体への液状原料の充満及び押出により製造されるので、カッターや金網といった切断手段が不要となり、断面円形の細長状ゲル食品を製造することができる。さらに、食される1本の細長状ゲル食品の状態で液状原料を凝固させるので、凝固時間を短縮でき、ひいては個々の製品の生産時間(1ロットの生産時間)の短縮が図れる。
さらに、個別包装あるいは消費者に提供される1食分に相当する量の細長状ゲル食品を、1台の製造装置の操作1サイクルで製造することができ、駆動手段により、複数本の円筒体とロッドの相対移動を一体的に行うことができるので、制御が簡便であり、一連の操作の自動化が容易となる。よって、本発明の製造装置を用いた、自動製造システムによれば、実質的に人手を介さずに、液状原料から個別包装される1食分のゲル食品の製造を自動的に且つ複雑な制御システムを伴わなくても、高効率で大量生産することができる。
本発明の細長状ゲル食品製造装置の一実施形態を示す構造模式図である。 本発明の細長状ゲル食品製造装置の一実施形態を示す構造模式図である。 本発明の細長状ゲル食品製造装置の他の実施形態を示す構造模式図である。 本発明の細長状ゲル食品自動製造システムを説明するための図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、今回、開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
〔細長状ゲル食品製造装置〕
図1は、本発明の細長状ゲル食品製造装置の一実施形態の構成を示す模式図(一部破断断面図)である。
図1の装置において、方形状の第1支持体1に円筒体2が横×縦で5×8=40本が所定間隔をあけて取り付けられている。当該円筒体2の本数に対応する本数(40本)のロッド3が取りけられた第2支持体4が、2本の支柱5により、第1支持体1に連結されている。前記各ロッド3が前記円筒体2内に嵌挿され、往復動できるように、各円筒体2に対応する位置に、各ロッド3が位置するように、第1支持体1と第2支持体4とは連結されている。第2支持体4は、駆動モータ等の駆動手段(図示せず)により、支柱5に沿って、昇降できるようになっている。
図2は、第2支持体4を支柱5に沿って上昇させた場合を示している。第2支持体4の昇降動作により、円筒体2内をロッド3が往復動ができるようになっており、ひいては、円筒体2内に、開口部2aから液状原料を吸入したり、円筒体2内から押し出したりすることができるようになっている。
支柱5は、天井その他の固定構造物に取り付けて使用することができる。また、支持体4を昇降させる駆動手段を備えた構造物に取り付けられていてもよい。さらに、後述の本発明の製造システムに利用する場合には、搬送用レール等に取り付けてもよい。
前記円筒体2は、1本の細長状ゲル食品量の液状原料を充満できる程度のサイズであればよく、細長状ゲル食品の種類(ところてん、糸こんにゃくなど)、製造業者により適宜選択され、通常、直径2〜8mm、好ましくは3〜6mm程度である。製品として提供されるゲル食品のサイズに対応する円筒体を用いることにより、従来、製造装置又は製造器具で必要とされていたカッター、突き出し目皿、金網などを不要とすることができる。
また、円筒体2の長さも、細長状ゲル食品の種類(ところてん、糸こんにゃくなど)、1本の太さに応じて、製造業者により適宜選択され、通常、50〜250mm、好ましくは50〜200mm、より好ましくは150〜200mm程度である。
次に、以上のような構成を有する製造装置の使用方法について説明する。
図1の状態、すなわち、ロッド3が円筒体2に嵌挿された状態で、装置の円筒体2部分を、ゲル食品の原料となる液体(例えば、ところてん原液、こんにゃく原液など)を収容したタンク又は容器に入れ、次いで、第2支持体4を上昇させることにより、円筒体2の開口部2aから、液状原料を吸入し、円筒体2内に充満させる。図2の状態では、円筒体2内に、液状原料が充満した状態となる。
この状態で、装置の円筒体2部分を、恒温槽に浸漬する。恒温槽には、液状原料を凝固(ゲル化)できる温度に管理された媒体が収容されており、通常、ところてんであれば、−5〜20℃程度の冷却水又は冷媒が入った水槽である。こんにゃくの場合には、熱湯がはいった加熱缶又は加熱手段を備えた釜などになる。
凝固時間は、ゲル食品の種類、恒温槽で使用する凝固媒体の種類、温度、円筒体2のサイズ等により異なるが、直径2〜8mmの円筒体を用いてところてんを、恒温槽として、−5〜20℃程度の冷却水又は冷媒が入った水槽を用いて製造する場合、1分〜3時間程度である。
食品としてそのまま提供できるサイズの円筒体を使用し、その状態で凝固させることから、1分〜3時間程度の短時間で凝固を完了させることが可能となる。
凝固後、第2支持体4を下降させることにより、円筒体2内にロッド3が嵌挿され、円筒体2内でゲル化した食品が押出される。押し出されたゲル化物(ところてんなど)を入れる容器として、製品として提供される受け皿、包装袋、包装容器を用いればよい。
以上のように、本発明の製造装置を用いることにより、短時間で液状原料からゲル食品を製造することができ、しかも従来、必須であったカッター、切断網などが不要になる。さらに、従来、カッターを用いる場合には、断面四角いところてんをはじめとするゲル食品しか製造できなかったが、本発明の製造装置を用いることにより、本発明に係る断面円形のところてん、糸こんにゃくを製造することができる。断面円形のところてんは、断面四角のところてんと比べて、食感、喉越しが軟らかい傾向にあるという効果もある。
以上のように、円筒体2内でのロッド3の往復動を利用して、円筒体2内に、液状原料を吸入し、ゲル食品を押出す作業を、複数のロッド3を一体的に制御することで、製品1食分を一度に生産することができる。このような吸入、押出操作は、上記実施形態では、第2支持体4の昇降動作の制御だけで済むので、従来のノズルを用いる方法と比べて、調節制御が簡便であり、品質が安定した製品の提供が容易となる。しかも、液状原料からゲル食品を製造するまでの時間(製品1個当たりの生産時間)を大幅に短縮できる。
また、本発明の製造装置によれば、食される1本のゲル食品の長さは、円筒体2の長さによって決められるほか、ロッド3のストローク、ひいては第2支持体4の昇降距離によって調節することも可能である。従って、本発明の製造装置1台で、ゲル食品の1本の長さを、円筒体2の長さ範囲内であれば自由に設定することが可能となる。
上記製造装置に於いて、第1支持体1に取り付けられる円筒体2の本数は、円筒体2のサイズとともに、対象となる製品のゲル食品の種類に応じて、適宜選択すればよい。
また、上記実施形態においては、第2支持体4が駆動手段に連結されて、昇降できるような構成であったが、本発明の製造装置はこれに限定されない。例えば、支柱5が、別途、駆動手段を有する支持部材に連結され、支持部材に取り付けられたフックにより第2支持体4が持ち上げられ、第2支持体4を押し下げる場合には、例えば第2支持体4に開設された穴(図2の4a)にエアシリンダが装着されて、当該エアシリンダにより支持体4を押し下げるようにしてもよい。
さらに、円筒体2へのロッド3の往復動の制御について、ロッド3を取り付けた第2支持体4を使用し、当該第2支持体4を昇降させることにより行ったが、本発明の製造装置はこれに限定せず、複数本の円筒体2内でロッド3が一体的に往復動できる構成であればよく、この場合、ロッドが移動する場合に限定せず、円筒体が移動する構成であってもよい。例えば、図3に示すような構成では、第2支持体4’を取り付けたシャフト6が天井等の固定構造物に固定され、第1支持体1’が駆動手段(図示せず)に接続されていて、第1支持体1’を昇降させることにより、円筒体2’内に、液状原料が吸入され、押し出される。
なお、本発明の製造装置では、1本の円筒体が食する1本の細長状ゲル食品に対応するので、円筒体から押し出されたゲル化物から細長状ゲル食品を製造するためのカッターは、上述の通り不要であるが、例えばサイコロ状のゲル食品を製造する場合には、各円筒体の吸入口(図1では、開口部2a)に向けて操出できるようなカッターを併設しておくことにより、あるいは手動でカッターを各円筒体の吸入口のところに操出できるようにしておくことにより、細長状のゲル食品だけでなく、サイコロ状ゲル食品に代わる円柱状ゲル食品の製造にも適用できる。
〔細長状ゲル食品の製造方法及びこれを用いた自動製造システム〕
本発明の自動製造方法及びこれを用いた自動製造システムについて、図4に基づいて説明する。
本発明の製造方法は、複数本の円筒体内のそれぞれに嵌合されたロッドを、各円筒体内で相対移動させることにより、前記各円筒体内に液状原料を吸入する工程;
前記液状原料が吸入された円筒体を、凝固媒体と接触させることにより、前記液状原料をゲル化する工程;及び
ゲル化させた後、前記各ロッドを各円筒体内で相対移動させることにより、各円筒体からゲル化物を押し出す工程を含む。
複数本の円筒体から押し出されたゲル化物は、そのまま、包装容器、包装袋、提供される容器内に投入されることが好ましい。
前記凝固媒体とは、液状原料をゲル化する温度媒体で、ところてんの場合、冷却水が好ましく用いられる。ゲル食品の種類に応じて、冷却水、温水、熱水、熱湯、冷媒、熱風、大気などが挙げられる。
以上のような、本発明の方法は、例えば、図4に示すような自動製造システムにより、実現できる。
図4において、10は、図1及び図2で示した本発明一実施形態の製造装置である。第2支持体4は、所定ストロークの往復動可能なエアシリンダに連結され、長さを可変できる可変軸19に軸支され、可変軸19は、搬送手段としてのレール20に取り付けられ、レール20に沿って搬送されるようになっている。レール20の下方には、液状原料を収容した容器11、凝固媒体を収容した恒温槽12、製造したゲル化物を包装容器14に投入するホッパー13が、各順に配設されている。従って、このレール20にそって、装置10を、原料液を収容した容器11、恒温槽12、製品包装用容器の設置場所に、順次搬送することにより、液状原料から、ゲル食品を自動的に生産できる。
以下、細長状ゲル食品の代表例としてのところてんを、本発明の一実施形態の自動製造システムを用いて自動生産する方法について、具体的に説明する。
液状原料収容容器11には、ところてんの原料液がはいっている。この原料液中に、ロッド3が円筒体2内に嵌挿された状態にセットした製造装置10を、浸漬する。具体的には、可変軸19を下方に伸ばすことにより、製造装置10を原料収容容器11内に下降させればよい。第1支持体1を固定手段等(図示せず)で固定し、第2支持体4を支柱5に沿って上昇させると、円筒体2内に、原料液が吸入される。このときのストロークは、円筒体2に充満された量が、製品としての1本のところてんに該当する量である。
円筒体2に原料液体を充満した状態で、可変軸19を短くすることで、製造装置10を原料液収容容器11から引き上げ、レール20により製造装置10を、冷却水が収容された恒温槽(水槽)12の設置位置に搬送する。次いで、可変軸19を再び伸ばすことで、製造装置10を下降させて、水槽12内に円筒体2が浸漬されるようにする。レール20は、水槽12と平行に敷設されていて、レール20にそって装置10が水槽12内を移動し、この間に円筒体2内の原料液が冷却されてゲル化する。
ゲル化が完了したら、再び可動軸19を短くすることで、装置10を水槽12から引き上げるとともに、レール20に沿って、ホッパー13の設置位置へ搬送する。製造装置10をホッパー13の上方に搬送したら、第1支持体1を固定手段(図示せず)で固定し、第2支持体4を支柱5に沿って下降させることにより、ロッド3を円筒体2内に嵌挿し、円筒体2内のゲル化物を押し出す。押し出されたところてんは、いわゆる断面円形のところてんであり、ホッパー13下方にセットされた包装容器14内に投入される。装置10には、包装容器14に収納される製品1個分に対応する本数の円筒体を具備しているので、1回の吸入・押出操作により、包装製品1個分が製造できる。
円筒体2内が空になった製造装置10は、再び、レール20に沿って原料液収容容器11の位置にまで搬送すればよい。以上のような製造システムによれば、レール20にそって、製造装置が1往復することで、製品1個を自動的に生産できる。そして、これを繰り返すことで、ところてんを、自動的に大量生産することが可能となる。
さらに、大量生産をしたい場合には、レールを環状に敷設し、円筒体が空になった装置を液状原料収容容器11に戻すルートと、液状原料収容容器11から包装容器14へのルートとを、1つのサイクルとし、複数の製造装置が連続的に搬送されていくようにすればよい。
図4のシステムにおいて、恒温槽12の長さは、恒温槽12内に収容される水温、円筒体2のサイズ、レール20の長さなどに応じて、移動中に冷却されるようにすればよい。また、水槽12についても、適宜水を冷却部との間で循環させることにより、一定温度が保たれるようにしておくことが好ましい。あるいは水槽に代えて、自然放置冷却を利用する場合(この場合、凝固媒体は大気となる)には、製造装置10の移動を止めて、装置10を一定時間、静止させておくようにしてもよい。
上記製造システムでは、製造装置10として、第2支持体が可動する装置を用いたが、第2支持体が固定され、第1支持体が昇降することにより、各円筒体内でロッドが相対移動できる装置を用いてもよい。
また、上記製造システムでは、搬送手段として、所定位置の搬送を連続的に行うことができるレール20を用いたが、本発明の自動製造システムはこれに限定されない。細長状ゲル食品製造装置を、実質的に人手を介さなくても、液状原料収容容器、恒温部、包装容器設置部に搬送できる手段であればよく、間欠的に所定位置に移送する機構であってもよい。例えば、製造装置を把持し、エアシリンダ等で所定ストロークで所定位置まで順に送り出す機構でもよく、この場合、エアシリンダのスイッチオンオフ操作は人手により行ってもよい。
さらに、上記製造システムは、ところてんの製造に利用した場合について説明したが、恒温槽の種類、恒温槽に用いる凝固媒体の種類を変えることにより、こんにゃくの製造にも応用できる。
本発明の製造装置は、原料液注入から製品となる細長状ゲル食品の包装容器への投入までを行うことができ、しかも連続的に大量生産するシステムに対応できるので、個別包装されるところてん等の細長状ゲル食品を効率よく大量生産、さらには個別包装までを自動的に生産することができ、細長状ゲル食品の製造業者にとって有用である。
1,1’ 第1支持体
2,2’ 円筒体
3,3’ ロッド
4,4’ 第2支持体
5 支柱
10 製造装置
11 液状原料収容容器
12 恒温槽
13 ホッパー
14 包装容器
15 細長状ゲル食品
19 可動軸
20 レール

Claims (12)

  1. 液状原料から細長状ゲル食品を製造するための装置であって、
    1本の細長状ゲル食品量の液状原料を充満できる複数本の円筒体;
    前記各円筒体に、往復動可能に挿入されたロッドであって、該ロッドの往復動により、前記液状原料を収容した容器から前記液状原料を前記円筒体内に吸入でき、前記円筒体内で凝固されたゲル食品を、前記吸入口から該円筒体外への押し出しを可能とした複数本のロッド;及び
    前記複数本の各ロッドを、前記複数本の各円筒体内で、一体的に相対移動させる駆動手段
    を備えた細長状ゲル食品製造装置。
  2. 前記円筒体は、食される1本の細長状ゲル食品に対応する内径を有している請求項1に記載の細長状ゲル食品製造装置。
  3. 前記細長状ゲル食品はところてんであって、前記円筒体の内径は、2〜8mmである請求項1または2に記載の細長状ゲル食品製造装置。
  4. 前記複数本のロッドが、往復動する各円筒体に対応するように配設された支持体を備え、
    前記駆動手段は、前記支持体を昇降させるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の細長状ゲル食品製造装置。
  5. 前記駆動手段は、相対移動距離を、細長状ゲル食品の所望長さに応じて設定できるものである請求項1〜4のいずれかに記載の細長状ゲル食品製造装置。
  6. 複数円筒体内のそれぞれに嵌合されたロッドを、各円筒体内で相対移動させることにより、前記各円筒体内に液状原料を吸入する工程;
    前記液状原料が吸入された円筒体を、凝固媒体と接触させることにより、前記液状原料をゲル化する工程;及び
    前記各ロッドを、前記各円筒体内で相対移動させることにより、各円筒体からゲル化物を押し出す工程
    を含む細長状ゲル食品の製造方法。
  7. 複数本の円筒体から押し出されたゲル化物を、そのまま包装容器内に投入する工程を含む請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記ゲル化物はところてんであって、前記凝固媒体との接触は、冷却水を収容した水槽への浸漬により行う請求項7に記載の製造方法。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の細長状ゲル食品製造装置;及び
    前記細長状ゲル食品製造装置を、所定位置に搬送する搬送手段;
    を備え、
    前記搬送手段は、ゲル食品の液状原料収容容器、前記液状原料をゲル化させる温度に設定された恒温部、及び製造された細長状ゲル食品を収納する包装容器設置部の順で、移送するように設定されている細長状ゲル食品の自動製造システム。
  10. 前記搬送手段は、所定位置から別の所定位置への移送を連続的又は間欠的に行うものである請求項9に記載の自動製造システム。
  11. 前記恒温部は、液状原料をゲル化させる温度を有する凝固媒体を収容した恒温槽であり、
    該恒温槽は、液状原料収容容器と、包装容器設置部との間に配設されている請求項9又は10に記載の自動製造システム。
  12. 直径2〜8mm、長さ50〜250mmの断面略円形の細長状ところてん。
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