JP2013038613A - 無線回路、無線装置、および、無線装置の制御方法 - Google Patents

無線回路、無線装置、および、無線装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線装置を把持したときや、金属のようなアンテナ特性に影響のある物体を無線装置に近づけたときに、アンテナのインピーダンスが変動する。従来技術では、前記変動に対してアンテナのVSWRを補正しているが、位相補正を行っていないため、位相関係がずれている。
【解決手段】無線回路101は、アンテナ20とパワーアンプ140との間に接続され、アンテナ側と電力増幅器側の位相関係を補正する移相器141を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線回路、無線装置、および、無線装置の制御方法に関する。
無線装置を手で持ったとき、または、金属のようなアンテナ特性に影響を及ぼす物体を無線装置を近づけたときに、アンテナの負荷が変動し、無線装置に好ましくない影響を与える場合がある。
特に、アイソレータを備えていない無線装置では、アンテナのインピーダンス変動によりVSWR特性が劣化するだけでなく、前記変動が電力増幅器(パワーアンプ)につたわり、アンテナと電力増幅器との位相関係が変動して、電力増幅器の電流、出力電力、電力効率のような特性が劣化する場合がある。
公知技術として、アンテナのインピーダンス変動を検知して、VSWR特性を補償する技術が知られている(特許文献1、2)。すなわち、(i)パワーアンプとアンテナとの間に可変負荷を配置し、(ii)パワーアンプの電流値、利得の変化等に基づいてアンテナのインピーダンス変動を検知し、(iii)変動を補償するように、上記可変負荷を制御することにより、VSWR特性の劣化を抑制する。
特開2000−295055号公報(平成12年10月20日公開) 国際公開第2006/080304号パンフレット(平成18年8月3日公開)
無線装置を把持したとき、または、金属のようなアンテナ特性に影響のある物体を無線装置に近づけたときに、アンテナのインピーダンスが変動する。前記特許文献の技術では、前記変動に対してアンテナのVSWRを補正しているが、アンテナと増幅器のインピーダンスの位相関係がずれるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、アンテナのインピーダンスが変動したときに、アンテナと増幅器のインピーダンスの位相関係のずれを解消するための技術を提供することを主たる目的とする。
本発明に係る無線回路は、上記課題を解決するために、アンテナと電力増幅器との間に接続され、該アンテナ側と該電力増幅器側とのインピーダンスの位相関係を補正する移相器を備えていることを特徴としている。
無線回路のアンテナと電力増幅器との間では、リターンロスが同じ値をとる場合でも、電力増幅器側とアンテナ側との位相関係により、電力増幅器の消費電流、出力電力、電力効率といった特性が変化する。上記の構成によれば、アンテナと電力増幅器との間に移位相器が挿入されており、該移相器を基準としてアンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係を補正することができるため、電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
なお、本明細書において、「アンテナ側と電力増幅器側との位相関係を補正する」とは、上記特性を改善するようにアンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの間の位相関係を、移相器の位相を回して変えることを意味する。
また、本明細書において、「移相器がアンテナと電力増幅器との間に接続されている」とは、アンテナと電力増幅器が移相器を介して接続されている状態を意味し、アンテナと移相器との間、および、移相器と電力増幅器との間に、他の素子または回路が挿入されることを妨げない。例えば、アンテナと移相器との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
本発明に係る無線回路では、上記アンテナと上記電力増幅器との間にはアイソレータが挿入されていないことが好ましい。
アイソレータを備えない無線回路は、電力損失が少なく回路の専有面積を小さくすることができる反面、電力増幅器の特性が不安定になるという問題がある。上記の構成によれば、移相器からアンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係を補正することができるため、上記問題を軽減し、電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
本発明に係る無線回路では、上記電力増幅器は、上記アンテナから送信される送信信号を増幅する送信系電力増幅器であり、上記移相器は、該送信系電力増幅器と、上記アンテナとの間に接続されている送信系移相器であってもよい。
上記の構成によれば、上記アンテナから送信される送信信号を増幅する送信系電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
上記無線回路は、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する移相器制御手段を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、移相器制御手段は、送信系移相器による上記位相の補正量を制御するので、アンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係を容易に調整することができる。ここで、上述したように、アンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係により、電力増幅器の消費電流、送信電力といった特性が変化する。よって、上記構成によれば、首尾良く、上記送信信号の送信電力、上記送信系電力増幅器の消費電流、および、該消費電流に対する該送信電力の比である電力効率の少なくとも何れかの特性を向上させることができる。
上記無線回路は、上記送信系電力増幅器の消費電流および上記送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定手段を備え、上記移相器制御手段は、該測定手段の測定結果に基づいて、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、上記消費電流および上記送信電力の少なくとも何れかを容易に測定することができるため、移相器制御手段は、より容易に上記の制御を行うことができる。
上記無線回路では、上記移相器制御手段は、上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記測定手段を介して上記消費電流および上記送信電力の少なくとも何れかを測定し、その測定結果に基づいて、上記送信電力、上記消費電流、および、上記消費電流に対する上記送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、移相器制御手段が、所望の特性を向上させることができる上記位相の補正量を首尾よく見出すことができるため、送信系電力増幅器の良好な特性を容易に得ることができる。
上記無線回路は、上記送信系移相器と上記アンテナまたは上記整合回路との間に送受信帯域の信号を分波するデュプレクサが挿入されており、上記アンテナによって受信された受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と該デュプレクサとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器とをさらに備えており、
上記移相器制御手段は、上記送信系移相器における上記位相の補正量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御するものであってもよい。
上記の構成によれば、移相器制御手段が受信系移相器による位相の補正量を制御して、特性を改善することができる。なぜなら、送信系移相器における位相の補正量に受信系移相器による位相の補正量を予め対応づけておくことで、受信系移相器の補正量を決めることができるからである。それゆえ、移相器制御手段は、送信系移相器における位相の補正量に対応するように、受信系移相器における位相の補正量を制御することで、受信系移相器による位相の補正量を制御して特性を改善することができる。
上記無線回路は、上記移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段を、さらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、さらに、上記アンテナの負荷変動を補償することができるため、電力増幅器のより好適な特性を得ることができる。
上記無線回路は、上記送信系移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段を、さらに備え、上記移相器制御手段は、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記送信系移相器における上記位相の補正量を制御するものであってもよい。また、このとき、上記送信系移相器と上記負荷変動補償手段との間に送受信帯域の信号を分波するデュプレクサが挿入されており、上記アンテナによって受信された受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と該デュプレクサとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器とをさらに備えており、上記移相器制御手段は、上記負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御するものであってもよい。
上記の構成によれば、移相器制御手段が、送信系移相器または送受信系移相器による位相の補正量を適切な値に制御することができる。なぜなら、アンテナの負荷が変動するような場面、つまりは、アンテナ側回路のインピーダンスと電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係の変化は、ある程度、想定することが可能であるとともに、アンテナの負荷変動の補償量から補償後のアンテナ側インピーダンスの位置を想定することも可能であることから、負荷変動の補償量に対して送信系移相器または送受信系移相器による位相の補正量とを予め対応づけておくことが可能である。それゆえ、移相器制御手段は、負荷変動補償手段による負荷変動の補償量に対応するように、送信系移相器または送受信系移相器における位相の補正量を制御することで、送信系移相器または送受信系移相器による位相の補正量を制御することができる。これにより、移相器制御手段は、電力増幅器の消費電流、送信信号の送信電力等をモニタして補正量を決定する場合よりも、簡易に補正量を決定することができる。
上記デュプレクサと上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段とをさらに備えており、上記移相器制御手段は、上記負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御するものであってもよい。
上記の構成によれば、移相器制御手段は、送信系移相器における位相の補正量と、受信系移相器における位相の補正量とを並行して決定することができる。
本発明に係る無線回路では、上記電力増幅器は、上記アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器であり、上記移相器は、該受信系電力増幅器と、上記アンテナとの間に接続されている受信系移相器であってもよい。
上記の構成によれば、アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
上記の構成によれば、移相器制御手段が、受信系移相器による位相の補正量を適切な値に制御することができる。なぜなら、アンテナの負荷が変動するような場面、つまりはアンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係の変化は、ある程度想定することが可能であるため、受信系移相器による位相の補正量とを予め数種類記憶しておき、その中から選択することで改善が可能だからである。それゆえ、移相器制御手段は、受信系移相器における位相の補正量を制御することができる。
上記無線回路では、上記受信系移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段と、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御する移相器制御手段とを備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、移相器制御手段が、受信系移相器による位相の補正量を適切な値に制御することができる。なぜなら、アンテナの負荷が変動するような場面、つまりは、アンテナ側回路のインピーダンスと電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係の変化は、ある程度、想定することが可能であるとともに、アンテナの負荷変動の補償量から補償後のアンテナ側インピーダンスの位置を想定することも可能であることから、負荷変動の補償量に対して受信系移相器による位相の補正量とを予め対応づけておくことが可能である。それゆえ、移相器制御手段は、負荷変動補償手段による負荷変動の補償量に対応するように、受信系移相器における位相の補正量を制御することで、受信系移相器による位相の補正量を制御することができる。
上記無線回路では、アンテナに対して複数の受信帯域/送信帯域に対応している場合、各受信系はそれぞれ、上記受信系電力増幅器と上記受信系移相器との組み合わせを備えていてもよく、各送信系はそれぞれ、上記送信系電力増幅器と上記送信系移相器との組み合わせを備えていてもよい。
本発明に係る無線装置は、本発明に係る無線回路を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る無線回路と同等の効果を得ることができる。
本発明に係る無線装置の制御方法は、上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記送信系電力増幅器の消費電流、および、上記送信系電力増幅器によって増幅された該送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定工程と、該測定工程の測定結果に基づいて、該送信電力、該消費電流、および、該消費電流に対する該送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する第1制御工程とを包含するものであってもよい。
上記構成によれば、アンテナから送信される送信信号を増幅する送信系電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
本発明に係る無線装置の制御方法は、上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記送信系電力増幅器の消費電流、および、上記送信系電力増幅器によって増幅された該送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定工程と、該測定工程の測定結果に基づいて、該送信電力、該消費電流、および、該消費電流に対する該送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する第1制御工程と、第1制御工程の後、上記送信系移相器における上記位相の補正量に対応するように、該受信系移相器における該位相の補正量を制御する第2制御工程をさらに包含するものであってもよい。
上記構成によれば、送信系電力増幅器の良好な特性に加えて、アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
本発明に係る無線装置の制御方法は、アンテナと、該アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と、該アンテナとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器と、該受信系移相器と該アンテナとの間に接続され、該アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段とを備えている無線装置の制御方法であって、該負荷変動補償手段が、該アンテナの負荷変動を補償する補償工程と、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御する制御工程とを包含するものであってもよい。
上記構成によれば、アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器の良好な特性を得ることができる。
また、上記無線装置が備えているコンピュータを動作させるプログラムであって、上記コンピュータを上記移相器制御手段として実行させるためのプログラム、及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明により、パワーアンプとアンテナの位相関係の補正を行い電力、または電流、または電力効率の特性の少なくとも1つを改善する。
本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第1実施形態)における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態(第1実施形態)における位相補正を含む動作の各段階におけるインピーダンスの一例を示すスミスチャートである。 本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第2実施形態)における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態(第2実施形態)における位相補正を含む動作の各段階におけるインピーダンスの一例を示すスミスチャートである。 本発明の一実施形態(第3実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第3実施形態)における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態(第4実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第4実施形態)における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態(第5実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第5実施形態)における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態(第6実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第7実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第8実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第9実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第10実施形態)に係る無線装置の概略構成を示す模式図である。
〔第1実施形態〕
本発明に係る無線装置および無線回路のいくつかの実施形態について図面を参照して説明すれば以下のとおりである。なお、各実施形態に係る無線装置および無線回路は、通話のための無線通信を基地局との間で行なう携帯電話端末および当該携帯電話端末が備える無線回路として実現されている。以下では、各実施形態に係る無線装置を端的に携帯電話端末と称する。
ただし、本発明は、通話のための無線通信を基地局との間で行なう携帯電話端末に限らず、何らかの信号が重畳された搬送波を、アンテナを用いて受信および/または送信する無線装置一般および当該無線装置が備える無線回路に適用することができる。例えば、本発明の無線装置および無線回路は、無線で放送を受信する放送受信装置および当該放送受信装置が備える無線回路であってもよい。
図1に、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る無線装置1の概略構成を示す。図1に示すように、無線装置1は、アンテナ20、レシーバ21、マイク22、LCD23、LCDコントローラ24および無線回路101を備えている。無線回路101は、RFIC120、ベースバンドIC(送信系移相器制御手段)121、送信系パワーアンプ(送信系電力増幅器)140、送信系移相器(送信系移相器)141、カプラ(測定手段)142、および、検流器(測定手段)143を備えている。なお、アンテナ20と移相器141との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
RFIC120から出力されたRF信号(送信信号)は、送信系パワーアンプ140によって増幅され、アンテナ20によって送信される。
送信系移相器141は、送信系パワーアンプ130の出力側の位相特性を補正する。カプラ142は、送信系パワーアンプ140によって増幅されたRF信号の電力を測定する。
また、検流器143は、送信系パワーアンプ140において消費される電流を測定する。そして、ベースバンドIC121は、送信系移相器141による位相の補正量を制御する。
なお、本明細書において、位相の補正とは、VSWRを変化させずに、位相を変化させることを指し、スミスチャート上において、チャートの中心(例えば、50Ω)を中心とした円内を移動するように調整することを指す。
図2は、本実施形態における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。当該動作は、特に限定されないが、無線装置1の起動時、所定の時間毎などの任意のタイミングでもかまわない。
例えば、通話開始ボタンの押下などによる通信の開始の検知、双方向カプラにより読み取れる進行波と後退波の電力レベルの比の変化の検知、双方向カプラから読み取る進行波の電力レベルと電力増幅器に接続された検流器が読み取る電流値より計算する電力効率の変化の検知、近接センサーによる通信機への物体近接を検知した場合のいずれか、もしくは複数の条件に当てはまった場合に開始することが好ましい。なぜならば、アンテナ負荷の変動により位相関係が変化している可能性が高いためである。
(ステップS0)。
このとき、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAと、アンテナ側回路のインピーダンスBとは、一例を示せば、図3(a)に示すような位置関係にある。
まず、ステップS1において、カプラ142が、送信系パワーアンプ140によって増幅された送信電力を測定し、検流器143が、送信系パワーアンプ140における消費電流を測定する。測定結果は、RFIC120を介してベースバンドIC121に送られ、ベースバンドIC121は、当該測定結果を示す情報を、送信系移相器150における位相の補正量に関連づけてメモリ等(図示せず)に記憶しておく。なお、ベースバンドIC121は、上記送信電力を示す情報および上記消費電流を示す情報を記憶しておいてもよいし、当該両情報から算出される電力効率(消費電力に対する送信電力の比)を示す情報を記憶しておいてもよい。
続いて、ステップS2において、ベースバンドIC121が、送信系移相器141における位相の補正量が一定の方向(スミスチャート上で時計回り、または、反時計回り)に変化するように、送信系移相器141を制御する。当該変化量は、特に限定されず、適宜設定すればよい。ベースバンドIC121による送信系移相器141の制御方法は、これに限定されるものではないが、例えば、(i)各補正量に対応したパラメータをメモリ(図示せず)に予め記憶しておき、補正量に応じたパラメータを呼び出し、呼び出したパラメータに基づいて送信系移相器141内の可変容量素子、可変誘導素子、スイッチ素子等を制御してもよいし、(ii)補正量に応じたパラメータを都度演算して、得られたパラメータに基づいて送信系移相器141内の可変容量素子、可変誘導素子、スイッチ素子等を制御してもよい。
そして、ステップS3において、送信系移相器141における位相の補正量が、位相の補正の開始から規定(例えば、360°)の位相の変化量を変化させたか否かを判定し、
その変化量(規定量)に満たない場合には、ステップS1に戻り、規定量変化させた場合には、ステップS4に移る。以上により、図3(b)に示すように、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAを、円Cの周りで一周させながら、各位置における特性(送信電力、消費電流、または電力効率)を取得することができる。
ステップS4では、ベースバンドIC121は、これまで記憶してきた各補正量に関連づけられた特性(送信電力、消費電流、または電力効率)を比較して、所望の条件を満たす補正量に対応するパラメータを用いて送信系移相器141を制御する。すなわち、送信電力を大きくすることを目的とする場合には、送信系パワーアンプ140において測定した中で最大の送信電力にとなる位相に対応した移相補正量となるように送信系移相器141を制御すればよいし消費電流を小さくすることを目的とする場合には、送信系パワーアンプ140において測定した中で最小の消費電流となる位相に対応した移相補正量となるように送信系移相器141を制御すればよいし、電力効率を高めることを目的とする場合には、送信系パワーアンプ140において、測定した中で最高の電力効率となる位相に対応した位相補正量となるように送信系移相器141を制御すればよい。また、測定した特性(送信電力、消費電流、または電力効率)の中で閾値より上または下のものからいずれかを選んでもよい。送信系移相器141におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第2実施形態〕
図4は、本発明の一実施形態(第2実施形態)に係る無線装置2の概略構成を示す図である。以下、第1実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図4では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図4に示すように、無線装置2は、アンテナ20および無線回路102を備えている。無線回路102は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140、送信系移相器141、カプラ142、検流器143、および、可変負荷(負荷変動補償手段)122を備えている。可変負荷122は、特許文献1および2に記載されていたような、アンテナの負荷変動を補償するための負荷変動補償手段である。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
図5は、本実施形態における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。当該動作の開始時(ステップS10)において、一例として、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAと、アンテナ側回路のインピーダンスBとは、図6(a)に示すような位置関係にあるものとする。
ここで、環境的な要因などにより、アンテナの負荷が変動して、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAと、アンテナ側回路のインピーダンスBとが、図6(b)に示すような関係になったとする。このとき、ベースバンドIC121は、このアンテナ負荷の変化を検知し(ステップS11)、当該アンテナ負荷の変動を補償するように可変負荷122を制御する(ステップS12)。その結果、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAと、アンテナ側回路のインピーダンスBとは、例えば、図6(c)に示すような関係になる。
なお、ステップS11およびS12におけるベースバンドIC121の動作は、例えば、一実施形態において、特許文献1および2に記載されているように行えばよい。すなわち、送信系パワーアンプ140の消費電流、利得等に基づいて、負荷の変動量を算出し、当該変動を補償するように可変負荷122の負荷を調整してもよい。なお、ベースバンドIC121は、送信系パワーアンプ140の消費電流、利得等を、カプラ142および検流器143を介して容易に取得することができる。
また、他の実施形態において、ベースバンドIC121は、予めメモリ等(図示せず)に記憶しておいた実験的に求めたデータに基づいて、ステップS11およびS12を実施してもよい。すなわち、アンテナの負荷変動を引き起こすような場面は、ある程度想定することが可能である。例えば、無線装置2が携帯電話端末である場合には、当該携帯電話端末を手で持った場面が想定される。このとき、携帯電話端末の持ち方は、数パターンに限定されると見なすことができるため、各パターンについて、当該パターンに対応する送信系パワーアンプ140の消費電流、利得等の変化量、および、最適な可変負荷122の調整量を、予め実験的に求めておくことができる。そして、その実験的に求めたデータを予めメモリ等(図示せず)に記憶しておくことにより、ベースバンドIC121は、当該データに基づいて、アンテナ負荷変動の検知(ステップS11)および可変負荷122の調整(ステップS12)を実施することができる。
ベースバンドIC121は、ステップS12の次に、ステップS13において、第1実施形態のステップS1〜S4と同様の工程を実施する。すなわち、ベースバンドIC121は、カプラ143および検流器150を介して、送信電力および送信系パワーアンプ140における消費電流を測定しつつ、送信系移相器141における位相の補正量を規定量(例えば、360°)変化させる。以上により、図6(d)に示すように、送信系パワーアンプ140側のインピーダンスAを、円Cの周りで変化させながら、各位置における特性(送信電力、消費電流、または電力効率)を取得することができる。そして、ベースバンドIC121は、最も所望の特性(送信電力、消費電流、または電力効率)が高くなるように、送信系移相器141における位相の補正量を制御する。これにより、実施形態1と同様に、送信系移相器141におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
なお、変形例として、ベースバンドIC121は、ステップS13において、ステップS12にて求めた最適な可変負荷122の調整量に基づいて、送信系移相器141における位相の補正量を決定してもよい。これにより、簡易な構成で、送信系移相器141における位相の補正量を決定することができる。なぜなら、アンテナの負荷が変動するような場面、つまりは、アンテナ側回路のインピーダンスと電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係の変化は、ある程度、想定することが可能であるとともに、アンテナの負荷変動の補償量から補償後のアンテナ側インピーダンスの位置を想定することも可能であることから、負荷変動の補償量に対して送信系移相器による位相の補正量とを予め対応づけておくことが可能である。それゆえ、移相器制御手段は、負荷変動補償手段による負荷変動の補償量に対応するように、送信系移相器における位相の補正量を制御することで、送信系移相器による位相の補正量を制御することができる。これにより、移相器制御手段は、電力増幅器の消費電流、送信信号の送信電力等をモニタして補正量を決定する場合よりも、簡易に補正量を決定することができる。
〔第3実施形態〕
図7は、本発明の一実施形態(第3実施形態)に係る無線装置3の概略構成を示す図である。以下、第1〜第2実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図7では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図7に示すように、無線装置3は、アンテナ20および無線回路103を備えている。無線回路103は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140、カプラ142、可変負荷(負荷変動補償手段)122、デュプレクサ(アンテナ共有器)123、受信系パワーアンプ(受信系電力増幅器)160、および、受信系移相器161を備えている。デュプレクサ123は、アンテナ20を送信系と受信系とで共有するための部材である。アンテナ20が受信した受信信号は、受信系移相器161によって位相特性が補正された伝送路を通り、受信系パワーアンプ160によって増幅されてRFIC120へと送られる。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
図8は、本実施形態における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。当該動作の開始(ステップS20)後、まず、ベースバンドIC121は、アンテナ20のアンテナ負荷の変化を検知し(ステップS21)、当該アンテナ負荷の変動を補償するように可変負荷122を制御する(ステップS22)。ステップS21およびS22は、第2実施形態のステップS11およびS12と同様に行うことができる。
次に、ステップS23において、ベースバンドIC121は、ステップS22における可変負荷122の補償量(負荷変動補償値)に応じて、受信系移相器161による位相の補正量を制御する。例えば、上記負荷変動補償値と上記補正量との対応関係をテーブルとして予めメモリ等(図示せず)に記憶しておき、ベースバンドIC121が当該対応関係を呼び出して、受信系移相器161による位相の補正量が、ステップS22における負荷変動補償値に対応する補正量となるように受信系移相器161を制御する。これにより、受信系電力増幅器160の特性を向上させることができる。これは、以下のような理由による。
アンテナの負荷が変動するような場面における位相関係の変化、つまりはアンテナ側回路のインピーダンスと、電力増幅器側回路のインピーダンスとの位相関係の変化は、ある程度推定することが可能であることと、アンテナの負荷変動の補償量から補償後のアンテナ側インピーダンスの位置を推定できるため、それに対して移相器による位相の補正量とを予め対応づけておくことが可能である。それゆえ、移相器制御手段は、負荷変動補償手段による負荷変動の補償量に対応するように、移相器における位相の補正量を制御することで、移相器による位相の補正量を制御することができる。
具体的には、携帯電話端末の持ち方の各パターンについての可変負荷122の負荷変動補償値における受信系移相器161の補正量(受信系パワーアンプ160の特性を向上させる値)を、予め実験的に求めておき関連づけておく。
そして、その実験的に求めたデータを予めメモリ等(図示せず)に記憶しておくことにより、アンテナ負荷変動を検知(ステップS21)したときに、ベースバンドIC121は当該データに基づいて可変負荷122の調整(ステップS22)に加えて、受信系移相器161の制御(ステップS23)を実施することができる。
なお、同じ理由により、無線装置2において、上記負荷変動補償値と送信系移相器141の位相の補正量との対応関係をテーブルとして予めメモリ等(図示せず)に記憶しておき、ベースバンドIC121が当該対応関係を呼び出して、送信系移相器141による位相の補正量が、ステップS12における負荷変動補償値に対応する補正量となるように送信系移相器141を制御するという構成をとることも可能である。
なお、負荷変動補償値に対応する位相の補正量は、必ずしも一つに限定されず、複数の補正量が、一つの負荷変動補償値に対応していてもよい。その場合、ベースバンドIC121は、負荷変動補償値に対応する複数の位相の補正量から何れかを選択して移相器を制御してもよいし、各補正量を試して消費電流等の特性を比べ、最も特性がよい補正量を選択してもよい。
上記のように受信系移相器161を動かすことで、受信系移相器161におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、受信系パワーアンプ160にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第4実施形態〕
図9は、本発明の一実施形態(第4実施形態)に係る無線装置4の概略構成を示す図である。以下、第1〜第3実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図9では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図9に示すように、無線装置4は、アンテナ20および無線回路104を備えている。無線回路104は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140、送信系移相器141、カプラ142、検流器143、デュプレクサ123、受信系パワーアンプ160、および、受信系移相器161を備えている。このように、本実施形態では、無線装置4は、送信系パワーアンプ140および送信系移相器141の組み合わせ、ならびに、受信系パワーアンプ160および受信系移相器161の組み合わせの両方を備えている。なお、アンテナ20とデュプレクサ123との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
図10は、本実施形態における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。当該動作の開始(ステップS30)後、まず、ベースバンドIC121は、第1実施形態のステップS1〜S4と同様に、送信系移相器141の位相の補正量を制御する(ステップS31)。続いて、ステップS32において、ベースバンドIC121は、ステップS31における送信系移相器141の位相の補正量に応じて、受信系移相器161による位相の補正量を制御する。例えば、送信系移相器141の位相の補正量と受信系移相器161による位相の補正量との対応関係をテーブルとして予めメモリ等(図示せず)に記憶しておき、ベースバンドIC121が当該対応関係を呼び出して、受信系移相器161による位相の補正量が、ステップS31における送信系移相器141の位相の補正量に対応する補正量となるように受信系移相器161を制御する。これにより、受信系電力増幅器160の特性を向上させることができる。これは、以下のような理由による。
上記の構成によれば、移相器制御手段が受信系移相器による位相の補正量を制御して、特性を改善することができる。なぜなら、送信系移相器における位相の補正量に受信系移相器による位相の補正量を予め対応づけておくことで、受信系移相器の補正量を決めることができるからである。それゆえ、移相器制御手段は、送信系移相器における位相の補正量に対応するように、受信系移相器における位相の補正量を制御することで、受信系移相器による位相の補正量を制御して特性を改善することができる。
具体的には、送信系移相器の補償値における受信系移相器161の補正量(受信系パワーアンプ160の特性を向上させる値)を、予め実験的に求めておき関連づけておく。そして、その実験的に求めたデータを予めメモリ等(図示せず)に記憶しておくことにより、ベースバンドIC121は、アンテナ負荷変動を検知(ステップS21)したときに、当該データに基づいて可変負荷122の調整(ステップS22)に加えて、受信系移相器161の制御(ステップS23)を実施することができる。
上記のように送信系移相器141および受信系移相器161を動かすことで、送信系移相器141および受信系移相器161におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側、および、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および受信系パワーアンプ160にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第5実施形態〕
図11は、本発明の一実施形態(第5実施形態)に係る無線装置5の概略構成を示す図である。以下、第1〜第4実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図11では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図11に示すように、無線装置5は、アンテナ20および無線回路105を備えている。無線回路105は、RFIC120、ベースバンドIC121、可変負荷122、送信系パワーアンプ140、送信系移相器141、カプラ142、検流器143、デュプレクサ123、受信系パワーアンプ160、および、受信系移相器161を備えている。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
図12は、本実施形態における位相補正を含む動作の一例を示すフローチャートである。当該動作の開始(ステップS40)後、まず、ベースバンドIC121は、アンテナ20のアンテナ負荷の変化を検知し(ステップS41)、当該アンテナ負荷の変動を補償するように可変負荷122を制御する(ステップS42)。ステップS41およびS42は、第2実施形態のステップS11およびS12と同様に行うことができる。
続いて、ベースバンドIC121は、第1実施形態のステップS1〜S4と同様に、送信系移相器141の位相の補正量を制御する(ステップS43)。続いて、ステップS44において、ベースバンドIC121は、ステップS43における送信系移相器141の位相の補正量に応じて、受信系移相器161による位相の補正量を制御する。
なお、変形例において、ステップS44では、ステップS42における負荷変動補償値に対応する補正量となるように受信系移相器161を制御するという構成をとることも可能である。
上記のように送信系移相器141および受信系移相器161を動かすことで、送信系移相器141および受信系移相器161におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側、および、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および受信系パワーアンプ160にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第6実施形態〕
図13は、本発明の一実施形態(第6実施形態)に係る無線装置6の概略構成を示す図である。本実施形態は、第1実施形態における送信系が複数備えられた構成を有しており、当該複数の送信系のうち、アンテナ20に接続する送信系をスイッチ125によって切り替える構成を有している。以下、第1実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図13では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図13に示すように、無線装置6は、アンテナ20および無線回路106を備えている。無線回路106は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140および150、送信系移相器141および151、カプラ142および152、検流器143および153、並びにスイッチ125を備えている。なお、アンテナ20とスイッチ125との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
このような構成であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、送信系移相器141および151を動かすことで、送信系移相器141および151におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および150にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第7実施形態〕
図14は、本発明の一実施形態(第7実施形態)に係る無線装置7の概略構成を示す図である。本実施形態は、第2実施形態における送信系が複数備えられた構成を有しており、当該複数の送信系のうち、アンテナ20に接続する送信系をスイッチ125によって切り替える構成を有している。以下、第2実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図14では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図14に示すように、無線装置7は、アンテナ20および無線回路107を備えている。無線回路107は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140および150、送信系移相器141および151、カプラ142および152、検流器143および153、可変負荷122、並びにスイッチ125を備えている。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
このような構成であっても、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、送信系移相器141および151を動かすことで、送信系移相器141および151におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および150にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第8実施形態〕
図15は、本発明の一実施形態(第8実施形態)に係る無線装置8の概略構成を示す図である。本実施形態は、第3実施形態における送受信系が複数備えられた構成を有しており、当該複数の送受信系のうち、アンテナ20に接続する送受信系をスイッチ125によって切り替える構成を有している。以下、第3実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図15では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図15に示すように、無線装置8は、アンテナ20および無線回路108を備えている。無線回路108は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140および150、カプラ142および152、可変負荷122、デュプレクサ123および124、受信系パワーアンプ160および170、受信系移相器161および171、並びにスイッチ125を備えている。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
このような構成であっても、第3実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、上記のように受信系移相器161および171を動かすことで、受信系移相器161および171におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、受信系パワーアンプ160および170にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第9実施形態〕
図16は、本発明の一実施形態(第9実施形態)に係る無線装置9の概略構成を示す図である。本実施形態は、第4実施形態における送受信系が複数備えられた構成を有しており、当該複数の送受信系のうち、アンテナ20に接続する送受信系をスイッチ125によって切り替える構成を有している。以下、第4実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図16では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図16に示すように、無線装置9は、アンテナ20および無線回路109を備えている。無線回路109は、RFIC120、ベースバンドIC121、送信系パワーアンプ140および150、送信系移相器141および151、カプラ142および152、検流器143および153、デュプレクサ123および124、受信系パワーアンプ160および170、受信系移相器161および171、並びにスイッチ125を備えている。なお、アンテナ20とスイッチ125との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
このような構成であっても、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、上記のように送信系移相器141および151ならびに受信系移相器161および171を動かすことで、送信系移相器141および151ならびに受信系移相器161および171におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側、および、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および150ならびに受信系パワーアンプ160および170にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔第10実施形態〕
図17は、本発明の一実施形態(第10実施形態)に係る無線装置10の概略構成を示す図である。本実施形態は、第5実施形態における送受信系が複数備えられた構成を有しており、当該複数の送受信系のうち、アンテナ20に接続する送受信系をスイッチ125によって切り替える構成を有している。以下、第5実施形態において説明したものと同じ部材については、同じ部材番号を付し、説明を省略する。なお、図17では、レシーバ21、マイク22、LCD23、およびLCDコントローラ24は省略している。
図17に示すように、無線装置10は、アンテナ20および無線回路110を備えている。無線回路110は、RFIC120、ベースバンドIC121、可変負荷122、送信系パワーアンプ140および150、送信系移相器141および151、カプラ142および152、検流器143および153、デュプレクサ123および124、受信系パワーアンプ160および170、受信系移相器161および171、並びにスイッチ125を備えている。なお、アンテナ20と可変負荷122との間に、アンテナのインピーダンス整合のための整合回路が挿入されていてもよい。
このような構成であっても、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。すなわち、上記のように送信系移相器141および151ならびに受信系移相器161および171を動かすことで、送信系移相器141および151ならびに受信系移相器161および171におけるアンテナ側と電力増幅器側との回路インピーダンスの位相関係が複素共役の関係に近づけば、虚数部が打ち消されて同じ抵抗成分に近づくため、電力増幅器側からアンテナ側、および、アンテナ側から電力増幅器側により大きい電力が供給されることになり、電力改善が可能となる。また、送信系パワーアンプ140および150ならびに受信系パワーアンプ160および170にはデバイス固有の負荷マップが存在しており、同じインピーダンス値でも位相により電力、電流特性、出力電力効率等が変わるため、移相器により位相を変えることで所望の特性を首尾よく向上させることができる。
〔プログラム及び記録媒体〕
また、上述したベースバンドIC(移相器制御手段)120は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、無線装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである無線装置1の制御プログラム(認証プログラム)のプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯通信機1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、無線装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、本発明に係る無線回路は、必ずしも基板上に各部材が配置された構造に限定されず、全ての部材が一つの素子内に構成された構造であってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、無線回路および無線装置の製造分野一般において利用可能である。
1〜10 無線装置
20 アンテナ
101〜110 無線回路
120 RFIC
121 ベースバンドIC(移相器制御手段)
122 可変負荷(負荷変動補償手段)
123、124 デュプレクサ
125 スイッチ
140、150 送信系パワーアンプ(送信系電力増幅器)
141、151 送信系移相器(送信系移相器)
142、152 カプラ(測定手段)
143、153 検流器(測定手段)
160、170 受信系パワーアンプ(受信系電力増幅器)
161、171 受信系移相器(受信系移相器)

Claims (22)

  1. アンテナと電力増幅器との間に接続され、該アンテナ側と該電力増幅器側とのインピーダンスの位相関係を補正する移相器を備えていることを特徴とする無線回路。
  2. 上記アンテナと上記電力増幅器との間にはアイソレータが挿入されていないことを特徴とする請求項1に記載の無線回路。
  3. 上記電力増幅器は、上記アンテナから送信される送信信号を増幅する送信系電力増幅器であり、上記移相器は、該送信系電力増幅器と、上記アンテナとの間に接続されている送信系移相器であることを特徴とする請求項1または2に記載の無線回路。
  4. 上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する移相器制御手段を備えていることを特徴とする請求項3に記載の無線回路。
  5. 上記送信系電力増幅器の消費電流および上記送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定手段を備え、
    上記移相器制御手段は、該測定手段の測定結果に基づいて、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項4に記載の無線回路。
  6. 上記移相器制御手段は、上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記測定手段を介して上記消費電流および上記送信電力の少なくとも何れかを測定し、その測定結果に基づいて、上記送信電力、上記消費電流、および、上記消費電流に対する上記送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項5に記載の無線回路。
  7. 上記送信系移相器と上記アンテナとの間に送受信帯域の信号を分波するデュプレクサが挿入されており、
    上記アンテナによって受信された受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と該デュプレクサとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器とをさらに備えており、
    上記移相器制御手段は、上記送信系移相器における上記位相の補正量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の無線回路。
  8. 複数の、周波数帯域が互いに異なる受信系を備えており、
    該受信系はそれぞれ、上記受信系電力増幅器と上記受信系移相器との組み合わせを備えていることを特徴とする請求項7に記載の無線回路。
  9. 複数の、周波数帯域が互いに異なる送信系を備えており、
    該送信系はそれぞれ、上記送信系電力増幅器と上記送信系移相器との組み合わせを備えていることを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載の無線回路。
  10. 上記移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段を、さらに備えていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の無線回路。
  11. 上記送信系移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段を、さらに備え、
    上記移相器制御手段は、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記送信系移相器における上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項4に記載の無線回路。
  12. 上記送信系移相器と上記負荷変動補償手段との間に送受信帯域の信号を分波するデュプレクサが挿入されており、
    上記アンテナによって受信された受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と該デュプレクサとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器とをさらに備えており、
    上記移相器制御手段は、上記負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項11に記載の無線回路。
  13. 上記デュプレクサと上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段とをさらに備えており、
    上記移相器制御手段は、上記負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御することを特徴とする請求項7に記載の無線回路。
  14. 上記電力増幅器は、上記アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器であり、上記移相器は、該受信系電力増幅器と、上記アンテナとの間に接続されている受信系移相器であることを特徴とする請求項1または2に記載の無線回路。
  15. 上記受信系移相器と上記アンテナとの間に接続され、上記アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段と、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御する移相器制御手段とを備えていることを特徴とする請求項14に記載の無線回路。
  16. 複数の、周波数帯域が互いに異なる受信系を備えており、
    該受信系はそれぞれ、上記受信系電力増幅器と上記受信系移相器との組み合わせを備えていることを特徴とする請求項14または15に記載の無線回路。
  17. 請求項1〜16の何れか1項に記載の無線回路を備えていることを特徴とする無線装置。
  18. 請求項3に記載の無線回路を備えた無線装置の制御方法であって、
    上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記送信系電力増幅器の消費電流、および、上記送信系電力増幅器によって増幅された該送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定工程と、
    該測定工程の測定結果に基づいて、該送信電力、該消費電流、および、該消費電流に対する該送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する第1制御工程とを包含することを特徴とする無線装置の制御方法。
  19. 請求項7に記載の無線回路を備えた無線装置の制御方法であって、
    上記送信系移相器による上記位相の補正量を変化させながら、上記送信系電力増幅器の消費電流、および、上記送信系電力増幅器によって増幅された該送信信号の送信電力の少なくとも何れかを測定する測定工程と、
    該測定工程の測定結果に基づいて、該送信電力、該消費電流、および、該消費電流に対する該送信電力の比である電力効率からなる群より選ばれる少なくとも何れかの特性が向上するように、上記送信系移相器による上記位相の補正量を制御する第1制御工程と、
    第1制御工程の後、上記送信系移相器における上記位相の補正量に対応するように、該受信系移相器における該位相の補正量を制御する第2制御工程をさらに包含することを特徴とする無線装置の制御方法。
  20. アンテナと、該アンテナが受信した受信信号を増幅する受信系電力増幅器と、該受信系電力増幅器と、該アンテナとの間に接続され、該受信信号の位相を補正する受信系移相器と、該受信系移相器と該アンテナとの間に接続され、該アンテナの負荷変動を補償する負荷変動補償手段とを備えている無線装置の制御方法であって、該負荷変動補償手段が、該アンテナの負荷変動を補償する補償工程と、該負荷変動補償手段による該負荷変動の補償量に対応するように、上記受信系移相器における上記位相の補正量を制御する制御工程とを包含することを特徴とする無線装置の制御方法。
  21. 請求項4〜7および15の何れか1項に記載の無線回路を備えている無線装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記移相器制御手段として機能させるためのプログラム。
  22. 請求項21に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

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