JP2013037217A - 計測器校正用の光学ガラスフィルタ - Google Patents

計測器校正用の光学ガラスフィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】透過率の極小領域の近くに極大領域が存在し、その極大領域の透過率が高い光学ガラスフィルタを提供する。
【解決手段】酸化物換算による重量%表示で、SiOを12%〜45%、Bを10%〜40%、Alを0〜9.0%、LiO、NaO、KOの任意の組合せを総量で1%〜10%、BaO、CaO、MgO、SrO、ZnOの任意の組合せを総量で1%〜40%、Yを0%〜20%、ZrOを0%〜7.0%、及び、Hoを1.0%〜20.0%含有し、波長範囲270〜300nmに透過率の極小点を有し、この極小点より低波長側10nmの波長範囲内に、極小点の透過率の二倍以上の透過率を有する極大点を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、分光光度計など計測器において、透過率や吸光度などを校正する場合に使用される光学ガラスフィルタに関するものである。
分光光度計で実行される校正処理には、一般に、可視域(440nm〜650nm)、紫外域(220nm〜290nm)、近紫外域(320nm〜400nm)などに区分された光学フィルタが用意されており、これらの光学フィルタを用いることで、分光光度計の性能維持が図られている。
特開2001−343283号公報 特開平7−10594号公報
しかしながら、紫外域から近紫外域における校正用フィルタとしては、透過率が低いものが多く、しかも、透過率の極小領域の波長範囲が広いので、かえって、校正精度を悪化させていた(特許文献1、特許文献2)。
ここで、校正精度を上げるためには、透過率の極小領域がそれほど広くなく、かつ、その極小領域に近接して、透過率の極大領域があるのが望ましい。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、透過率の極小領域の近くに極大領域が存在し、しかも、その極大領域の透過率が高い光学ガラスフィルタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の光学ガラスフィルタは、酸化物換算による重量%表示で、SiOを12%〜45%、Bを10%〜40%、Alを0〜9.0%、LiO、NaO、KOの任意の組合せを総量で1%〜10%、BaO、CaO、MgO、SrO、ZnOの任意の組合せを総量で1%〜40%、Yを0%〜20%、ZrOを0%〜7.0%、及び、Hoを1.0%〜20.0%含有し、波長範囲270〜300nmに透過率の極小点を有し、この極小点より低波長側10nmの波長範囲内に、極小点の透過率の二倍以上の透過率を有する極大点を有することを特徴とする。
本発明の組成物の濃度は、ガラス原料から計算される濃度である。例えば、CaOの濃度は、CaCOを原料にした場合、このCaCOから生じるCaOをもとに計算される。また、本発明の組成物の数値範囲は、以上と以下を意味する。
本発明の光学ガラスフィルタは、波長範囲270〜300nmに透過率の極小点を有し、この極小点より低波長側10nmの波長範囲内に、極小点の透過率の二倍以上の透過率の極大点を有するという狭小な吸収域を有するので、校正精度を高めることができる。
本発明は、好ましくは、波長範囲270〜300nmに有する透過率の極小点についての透過率の半値幅が、肉厚2.0mmの試料で15nm以下(より好ましくは10nm以下)であるべきである。ここで、半値幅とは、極小点の両側に特定される、透過率の極小値の二倍の透過率を示す高波長点と低波長点との間の波長差(波長幅)を意味する。
前記極小点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で、好ましくは18%以上、より好ましくは23%以上である。また、前記極小点の低波長側に位置する極大点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で、好ましくは48%以上、より好ましくは55%以上である。
本発明において、波長範囲230〜250nmに、更に別の極小点を有するのも好適であり、この場合に、波長範囲230〜250nmに形成される極小点の透過率と、波長範囲270〜300nmに形成される極小点の透過率との偏差は、肉厚2.0mmの試料で5%以下である。
また、波長270nmにおける透過率は、肉厚2.0mmの試料で、好ましくは48%以上、より好ましくは60%以上である。より好ましい範囲は、典型的には、微細結晶が形成されている光学ガラスフィルタで実現される。何れにしても、本発明の光学ガラスフィルタは、分光光度計の校正に使用されるのが一典型例である。
本発明の組成物のうち、SiOは、ガラスの網目形成酸化物であり化学的耐久性、耐水性を維持する。含有率が45%を超えるとガラスの溶融性が悪くなり、12%以下では耐久性が悪くなる。
も、ガラスの網目形成酸化物であり、欠かすことができない成分である。但し、多すぎると化学的耐久性が悪くなり、少なすぎるとガラスの溶融性が悪くなるので、10%〜40%の含有量とすべきである。
Alは、ガラスの分相や失透を抑える効果や化学耐久性、耐水性を改善する効果があるが、9.0%を超えるとガラスの溶融性に問題があるので、0〜9.0%とすべきである。
LiOは、ガラスの粘性を下げる効果があり、ガラスの溶融性を良好にするが、5%を超えるとガラスの結晶性が大きくなり化学的耐久性、耐水性も悪くなるので、LiOの含有量は0〜5%とすべきである。
NaO、KOは、ガラスの溶融性を良好にするが、共に8%を超えるとガラスの化学耐久性、耐水性が悪くなるので、含有量は、NaOを0〜8%、KOを0〜8.0%とすべきである。したがって、アルカリ成分の範囲は、上記の条件下で、LiO、NaO、KOの任意の組合せの総量が1%〜10%とするのが好ましい。
本発明の光学ガラスフィルタは、BaO、CaO、MgO、SrO、ZnOの任意の組合せを総量で1%〜40%とする。この場合、BaOは、40%を超えるとガラスの化学耐久性、耐水性が悪くなる。
CaO、ZnOは化学耐久性、耐水性を改善するために有効な成分であるが、40%を超えると結晶性が大きくなる。そこで、CaO:0%〜40%、MgO:0%〜20%、SrO:0%〜30%、ZnO:0%〜30%の条件下で、BaOとの総量を1%〜40%とするのが望ましい。
ガラスの化学耐久性、耐水性を改善するためZrOを含有させても良い。但し、7.0%を超えるとガラスの溶融性が悪くなり、結晶化も激しくなるので、ZrO:0%〜7.0%とすべきである。
希土類元素酸化物Hoは、波長校正フィルタの必須成分であるが、20%を超えると結晶化が激しく溶融性にも問題が生じるので、含有率を1.0%〜20.0%とすべきである。
なお、フッ化物は、紫外域を透過させる意味で有効である。但し、F成分が1%を超えると結晶化が激しくなるので、最適範囲は、Fの重量比として0〜1.0%である。なお、原材料としては、例えば、AlFが使用される。
上記した本発明によれば、透過率の極小領域の近くに極大領域が存在し、しかも、その極大領域の透過率が高い光学ガラスフィルタを実現できる。
実施例と比較例の組成を示す図面である。 実施例1と実施例2の透過率曲線を示している。 実施例3と実施例4の透過率曲線を示している。 実施例5と実施例6の透過率曲線を示している。 実施例7と実施例8の透過率曲線を示している。 実施例9と実施例10の透過率曲線を示している。 実施例1〜10について極小点や極大点についての特性を示す図面である。 蛍光について検討した検討結果を示す図面である。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが何ら本発明を限定するものではない。図1に示す組成の各ガラス100gが得られるように調整された原料バッチを白金製坩堝に入れ、1400℃〜1450℃に設定された炉内で溶融し攪拌・静澄後、溶融温度を下げシメを行うことで、実施例1〜実施例8のガラス試料を製造した。
また、実施例9及び実施例10の結晶化ガラスについは、溶融温度を液相温度まで下げて微細な結晶を析出させた上で、サス製の型に流し込み試料とした。なお、実施例1〜8のガラス試料に熱処理を施して微細な結晶を析出させても良いことは確認済みである。
その後、何れの試料についても厚み2.0mm±0.05mmで研磨を行い、日立分光光度計U−4100で800nm〜200nmの範囲で透過率を測定した。
図2〜図6は、波長範囲200nm〜400nmについての透過率を図示したものである。なお、比較例は、自社の旧製品であるホルミウム波長校正フィルタであるが、波長範囲250nm〜340nmについての透過率は、ほぼゼロであるので図示省略している。
図2〜図6から確認されるとおり、実施例1〜実施例10は、波長範囲270〜300nmに透過率の極小点を有し、この極小点より低波長側10nmの波長範囲内に、極小点の透過率の二倍以上の透過率を有する極大点を有することが確認される。実施例9及び実施例10は、微細な結晶を生じさせた試料であり、結晶化させることで、紫外域の透過率を全体的に向上させることができる。なお、実施例4と実施例10は同一組成であり、結晶化の有無において、紫外域に透過率の大きな差異が生じることが確認される。
また、実施例1〜実施例10とも平均的に紫外域での透過率が高いが、図1には、波長270nmにおける透過率を示している。波長270nmにおける透過率が、肉厚2.0mmの試料で48%以上であることが確認される。なお、以下に説明する理由から、波長270nmでの透過率は、蛍光の影響を受けていないと解される。
図7は、各実施例について、波長範囲270〜300nmに有する第1極小点と、その近傍の極大点と、波長範囲230〜250nmに有する第2極小点についての透過率を示している。また、第1極小点についての半値幅を整理して示している。
何れの実施例でも、波長288nm付近に第1極小点が現れ、その近傍の波長283nm付近に極大点が現れる。そして、第1極小点についての半値幅は、何れも10nm以下であり、7〜8nmの性能が典型的である。なお、計測波長間隔は、1nmであるため、極小値の二倍の透過率を示す波長を正確には特定できない。そこで、半値幅は、1nm未満の範囲で、大きめに丸めた値となっている。したがって、半値幅HWは、正確には、5〜6nm<HW<7〜8nmとなる。
図7から確認される通り、第1極小点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で18%以上〜30%以下である。一方、波長283nm付近に位置する極大点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で、48%以上〜70%未満である。そして、第1極小点と第2極小点の透過率との差(偏差)が、肉厚2.0mmの試料で5%以下であることも図7から確認される。
ところで、紫外光を照射した場合に、各試料が蛍光を発する可能性もある。そこで各ガラス試料に励起光波長220nm〜420nmの範囲で蛍光スペクトルを蛍光分光光度計(島津製作所製)で測定した結果、励起光220nmで発生する蛍光380nm付近が最も強いことが確認された。図8(a)に励起光220nmの蛍光スペクトルを示す。図8(b)は、励起光220nm〜360nmにおける蛍光378nmの励起光スペクトルを示す。270nm以上の長波長側には蛍光は確認されなかった。
したがって、本発明が問題にする波長範囲270〜300nmの透過率の極小点は、純粋な透過光によるものと推察され、分光光度計などの正確な校正に支障がないと考えられる。

Claims (9)

  1. 酸化物換算による重量%表示で、
    SiOを12%〜45%、
    を10%〜40%、
    Alを0〜9.0%、
    LiO、NaO、KOの任意の組合せを総量で1%〜10%、
    BaO、CaO、MgO、SrO、ZnOの任意の組合せを総量で1%〜40%、
    を0%〜20%、
    ZrOを0%〜7.0%、及び、
    Hoを1.0%〜20.0%含有し、
    波長範囲270〜300nmに透過率の極小点を有し、この極小点より低波長側10nmの波長範囲内に、極小点の透過率の二倍以上の透過率を有する極大点を有することを特徴とする光学ガラスフィルタ。
  2. 波長範囲270〜300nmに有する透過率の極小点についての透過率の半値幅が、肉厚2.0mmの試料で15nm以下である請求項1に記載の光学ガラスフィルタ。
  3. 前記極小点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で18%以上である請求項1又は2に記載の光学ガラスフィルタ。
  4. 前記極小点の低波長側に位置する極大点の透過率は、肉厚2.0mmの試料で48%以上である請求項1〜3の何れかに記載の光学ガラスフィルタ。
  5. 波長範囲230〜250nmに、更に別の極小点を有する請求項1〜3の何れかに記載の光学ガラスフィルタ。
  6. 波長範囲230〜250nmに形成される極小点の透過率と、波長範囲270〜300nmに形成される極小点の透過率との偏差は、肉厚2.0mmの試料で5%以下である請求項4に記載の光学ガラスフィルタ。
  7. 波長270nmにおける透過率が、肉厚2.0mmの試料で48%以上である請求項1〜6の何れかに記載の光学ガラスフィルタ。
  8. 微細結晶が形成されている請求項1〜7の何れかに記載の光学ガラスフィルタ。
  9. 分光光度計の校正に使用される請求項1〜8の何れかに記載の光学ガラスフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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