JP2013033003A - 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 - Google Patents
走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013033003A JP2013033003A JP2011169902A JP2011169902A JP2013033003A JP 2013033003 A JP2013033003 A JP 2013033003A JP 2011169902 A JP2011169902 A JP 2011169902A JP 2011169902 A JP2011169902 A JP 2011169902A JP 2013033003 A JP2013033003 A JP 2013033003A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probe
- potential
- sample
- current
- microscope
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
Abstract
【解決手段】試料1、参照極2、対極3、プローブ4を溶液中に設置した電気化学セル5を有し、試料表面の凹凸形状を、プローブ4を用いて測定する走査型プローブ顕微鏡であって、さらに、次の手段を備える。参照極2に対するプローブ4の電位を可変制御するプローブ電位制御手段(7,8,100)と、可変制御されるプローブ電位の下で、プローブ4と3対極との電気化学反応によりプローブに流れるプローブ電流を検出する電流検出手段と、を備える。前記プローブ電位及びプローブ電流から、溶液中に存在するイオンがプローブ4に捕獲されて酸化もしくは還元反応を示す電位の範囲を特定して、溶液中のイオンの同定と定量を行なうよう構成してある。
【選択図】図3
Description
前記参照極に対する前記プローブの電位を可変制御するプローブ電位制御手段と、
可変制御されるプローブ電位の下で、前記プローブと前記対極との電気化学反応により前記プローブに流れるプローブ電流を検出する電流検出手段と、を備え、
前記プローブ電位と前記プローブ電流から、前記溶液中に存在するイオンが前記プローブに捕獲されて酸化もしくは還元反応を示す電位の範囲を特定して、溶液中のイオンの同定と定量を行なうよう構成したことを特徴とする。
(II)もう一つは、走査型プローブ顕微鏡を用いて溶液中のイオン検出方法に関する発明である。
参照極に対する前記プローブの電位を可変制御して、このプローブ電位制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて、前記溶液中に存在するイオンを前記プローブにより捕獲し酸化もしくは還元反応させ、この電気化学反応により前記プローブと前記対極との間に流れるプローブ電流を検出するプローブ電流検出ステップと、
前記プローブ電位及びプローブ電流を入力してプローブに関する電位−電流曲線データを作成し、この電位−電流曲線データを、予め記憶しておいた種々の元素に関する標準電極電位及び検量線と照合して、前記溶液中のイオンを同定し且つ定量するイオン判定ステップと、を有することを特徴とする。
図1は、公知の先行技術(特許文献2)の走査型プローブ顕微鏡として、走査型トンネル顕微鏡の回路構成の一例を示すものである。
ここで、I1pは検出された電流I1pのピーク電流値、nは反応に関与する電子数、Fはファラデー定数、cは検出されたイオンの濃度、Dは拡散定数、aはプローブの半径である。この式から明らかなように、プローブ4に流れる電流(すなわちプローブ4・対極3間に流れる電流I1)は、拡散定数Dが同じ場合、例えば、反応が同じである場合、イオンの種類が同じである場合などでは、イオンの濃度に比例する。本実施例では、予め濃度が既知の溶液を数種類の濃度で準備し、濃度に対するピーク電流値の変化を調べて検量線を作成し記憶しておき、これを用いて、イオン判定手段としてのコンピュータ100によりイオンの定量を行う。
Claims (12)
- 試料、参照極、対極、プローブを溶液中に設置した電気化学セルを有し、試料表面の凹凸形状を、前記プローブを用いて測定する走査型プローブ顕微鏡において、
前記参照極に対する前記プローブの電位を可変制御するプローブ電位制御手段と、
可変制御されるプローブ電位の下で、前記プローブと前記対極との電気化学反応により前記プローブに流れるプローブ電流を検出する電流検出手段と、を備え、
前記プローブ電位と前記プローブ電流から、前記溶液中に存在するイオンが前記プローブに捕獲されて酸化もしくは還元反応を示す電位の範囲を特定して、溶液中のイオンの同定と定量を行なうよう構成したことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。 - 請求項1において、前記走査型プローブ顕微鏡は、走査型トンネル顕微鏡あるいは原子間力顕微鏡である走査型プローブ顕微鏡。
- 請求項1又は2において、
前記プローブ電位制御手段は、電圧入力部の下流で且つ前記プローブと前記参照極との間に配置されるボルテージフォロアとポテンショスタットを含んでいる走査型プローブ顕微鏡。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記プローブ電位と前記プローブ電流の関係を示す電位−電流データを入力し、これらのデータを、予め記憶しておいた種々の元素に関する標準電極電位及び検量線と照合して、前記溶液中のイオンを同定し且つ定量するイオン判定手段を備える走査型プローブ顕微鏡。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記プローブ顕微鏡が走査型トンネル顕微鏡であり、
前記プローブと前記試料の間にトンネル電流を流して前記試料の表面凹凸形状が測定されている時には、前記プローブ電位制御手段を介して、前記プローブの電位を該プローブと前記対極の間に電流が流れないように自然電位にし、
前記プローブ電位の可変制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて前記溶液中に存在するイオンの同定と定量のためのプローブ電流検出を行なう時には、試料電位制御手段を介して、前記試料の電位を該試料に電流が流れないように自然電位にする設定するよう構成した走査型プローブ顕微鏡。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記プローブ顕微鏡が原子間力顕微鏡であり、
前記プローブと前記試料の間の原子間力を利用して前記試料の表面凹凸形状が測定されている時には、前記プローブ電位制御手段を介して、前記プローブの電位を該プローブと前記対極の間に電流が流れないように自然電位にし、
前記プローブ電位の可変制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて前記溶液中に存在するイオンの同定と定量のためのプローブ電流検出を行なう時には、試料電位制御手段を介して、前記試料の電位を該試料に電流が流れないように自然電位にする設定するよう構成した走査型プローブ顕微鏡。 - 請求項5又は6において、前記プローブ電位設定のための電圧入力部および前記試料の電位設定のための電圧入力部は、ファンクションジェネレータで構成されている走査型プローブ顕微鏡。
- 請求項3において、
ファンクションジェネレータで印加された入力電圧が、前記ボルテージフォロア及びポテンショスタットを介して前記参照極に対する前記プローブ電位となるよう設定され、このとき前記対極と前記プローブ間で行われる電気化学反応によって流れる電流が、対極に接続された電流フォロアを介して電流出力部により検出され、この電流と可変制御されるプローブ電位とによって、前記プローブの電流−電位曲線データを求めるよう構成した走査型プローブ顕微鏡。 - 試料表面凹凸形状を測定する走査型プローブ顕微鏡の電気化学セルを構成する試料、参照極、対極、プローブを溶液中に設置し、この走査型プローブ顕微鏡を用いて前記溶液中に存在するイオンを検出する方法であって、
参照極に対する前記プローブの電位を可変制御して、このプローブ電位制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて、前記溶液中に存在するイオンを前記プローブにより捕獲し酸化もしくは還元反応させ、この電気化学反応により前記プローブと前記対極との間に流れるプローブ電流を検出するプローブ電流検出ステップと、
前記プローブ電位及びプローブ電流を入力してプローブに関する電位−電流曲線データを作成し、この電位−電流曲線データを、予め記憶しておいた種々の元素に関する標準電極電位及び検量線と照合して、前記溶液中のイオンを同定し且つ定量するイオン判定ステップと、を有することを特徴とする溶液中のイオン検出方法。 - 請求項9において、
前記参照極に対する前記プローブの電位は、ファンクションジェネレータで印加される電圧入力部により且つ前記プローブと前記参照極との間に配置されるボルテージフォロアとポテンショスタットを介して設定されるようにしてある溶液中のイオン検出方法。 - 請求項9又は10において、
前記プローブ顕微鏡が走査型トンネル顕微鏡であり、
前記プローブと前記試料の間にトンネル電流を流して前記試料の表面凹凸形状が測定されている時には、前記プローブの電位を該プローブと前記対極の間に電流が流れないように自然電位にし、
前記プローブ電位の可変制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて前記溶液中に存在するイオンの同定と定量のためのプローブ電流検出を行なう時には、前記試料の電位を該試料に電流が流れないように自然電位にする設定する溶液中のイオン検出方法。 - 請求項9又は10において、
前記プローブ顕微鏡が原子間力顕微鏡であり、
前記プローブと前記試料の間の原子間力を利用して前記試料の表面凹凸形状が測定されている時には、前記プローブの電位を該プローブと前記対極の間に電流が流れないように自然電位にし、
前記プローブ電位の可変制御により前記プローブと前記対極との間に電気化学反応を生じさせて前記溶液中に存在するイオンの同定と定量のためのプローブ電流検出を行なう時には、前記試料の電位を該試料に電流が流れないように自然電位にする設定する溶液中のイオン検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011169902A JP5526086B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011169902A JP5526086B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013033003A true JP2013033003A (ja) | 2013-02-14 |
JP5526086B2 JP5526086B2 (ja) | 2014-06-18 |
Family
ID=47788992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011169902A Expired - Fee Related JP5526086B2 (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5526086B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019049420A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | 国立大学法人金沢大学 | 表面計測方法、イオン伝導顕微鏡およびプローブ |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06105262B2 (ja) * | 1987-11-27 | 1994-12-21 | セイコー電子工業株式会社 | 電気化学測定およびトンネル電流同時測定方法および装置 |
JPH09143799A (ja) * | 1995-11-24 | 1997-06-03 | Toshiba Corp | 電気化学反応の制御方法および制御装置 |
JP2003139689A (ja) * | 2001-11-06 | 2003-05-14 | Japan Nuclear Cycle Development Inst States Of Projects | 溶液中のイオン濃度のその場測定方法および装置 |
JP2009121895A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Hitachi Ltd | プローブ顕微鏡 |
JP2010276488A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Hitachi Ltd | プローブ顕微鏡 |
-
2011
- 2011-08-03 JP JP2011169902A patent/JP5526086B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06105262B2 (ja) * | 1987-11-27 | 1994-12-21 | セイコー電子工業株式会社 | 電気化学測定およびトンネル電流同時測定方法および装置 |
JPH09143799A (ja) * | 1995-11-24 | 1997-06-03 | Toshiba Corp | 電気化学反応の制御方法および制御装置 |
JP2003139689A (ja) * | 2001-11-06 | 2003-05-14 | Japan Nuclear Cycle Development Inst States Of Projects | 溶液中のイオン濃度のその場測定方法および装置 |
JP2009121895A (ja) * | 2007-11-14 | 2009-06-04 | Hitachi Ltd | プローブ顕微鏡 |
JP2010276488A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Hitachi Ltd | プローブ顕微鏡 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019049420A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | 国立大学法人金沢大学 | 表面計測方法、イオン伝導顕微鏡およびプローブ |
JP7067760B2 (ja) | 2017-09-08 | 2022-05-16 | 国立大学法人金沢大学 | 表面計測方法、イオン伝導顕微鏡およびプローブ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5526086B2 (ja) | 2014-06-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Lee et al. | Label-free detection of single living bacteria via electrochemical collision event | |
Yang et al. | A nano-copper electrochemical sensor for sensitive detection of chemical oxygen demand | |
Thomas et al. | Possibilities and limitations of scanning electrochemical microscopy of Mg and Mg alloys | |
Edwards et al. | Scanning ion conductance microscopy: a model for experimentally realistic conditions and image interpretation | |
Klusmann et al. | pH-microscopy—theoretical and experimental investigations | |
JP6097832B2 (ja) | 金属の耐食性評価方法、金属材料の耐食性評価装置、金属材料の組成予測方法、金属材料の組成予測装置 | |
US8343323B2 (en) | Determination of particle properties | |
Lin et al. | Understanding single enzyme activity via the nano-impact technique | |
Dolgikh et al. | Simulation of the role of vibration on Scanning Vibrating Electrode Technique measurements close to a disc in plane | |
US8327460B2 (en) | Probe microscope and measurement method using the same | |
Taryba et al. | Quasi‐simultaneous Mapping of Local Current Density, pH and Dissolved O2 | |
Filotás et al. | Combined amperometric/potentiometric probes for improved chemical imaging of corroding surfaces using scanning electrochemical microscopy | |
JP2010276488A (ja) | プローブ顕微鏡 | |
Miyamoto et al. | Application of chemical imaging sensor to in-situ pH imaging in the vicinity of a corroding metal surface | |
Senöz et al. | SECM and SKPFM Studies of the Local Corrosion Mechanism of Al Alloys–A Pathway to an Integrated SKP‐SECM System | |
Wahl et al. | Gold nanowire electrodes in array: simulation study and experiments | |
Agyekum et al. | Combination of scanning electron microscopy in the characterization of a nanometer-sized electrode and current fluctuation observed at a nanometer-sized electrode | |
JP5526086B2 (ja) | 走査型プローブ顕微鏡及びそれを用いた溶液中イオン検出方法 | |
Gwon et al. | Bioanalytical chemistry with scanning electrochemical microscopy | |
JP6537595B2 (ja) | 電位制御装置、電位制御方法、計測装置及び計測方法 | |
Holder et al. | Combined scanning electrochemical-atomic force microscopy (SECM-AFM): Simulation and experiment for flux-generation at un-insulated metal-coated probes | |
Keddam et al. | Progress in scanning electrochemical microscopy by coupling with electrochemical impedance and quartz crystal microbalance | |
Channon et al. | Selective detection of hydrazine in the presence of excess electrochemically active pharmaceutical ingredients using boron doped diamond metal nanoparticle functionalised electrodes | |
Maljusch et al. | Integrated Scanning Kelvin Probe-Scanning Electrochemical Microscope System: Development and First Applications | |
Fisicaro et al. | Assessment of the uncertainty budget for the amperometric measurement of dissolved oxygen |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130308 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131224 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140203 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140408 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140414 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5526086 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |