JP2013031460A - 土付着防止部材及びロータリカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】振動によって土砂の付着を防ぎながら、土付着防止部材間への土砂の進入を防ぐ土付着防止部材及び該土付着防止部材を設けたロータリカバーを供する。
【解決手段】トラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体10に支持される作業ロータ5の上方を覆うシールドカバー2に設けられる複数の土付着防止部材4であって、土付着防止部材4は、シールドカバー2の内側面に作業ロータ5の回転の周方向一方側の位置で固定され、該固定された側の反対側に、その側に隣接する土付着防止部材4に対して平常状態において接触する当接部41が形成される。また、このようなシールドカバー2によってロータリカバー1を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明はトラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体に支持される作業ロータの上方を覆うシールドカバーに設けられる複数の板状部材からなる土付着防止部材及び該土付着防止部材を設けたロータリカバーに関するものである。
耕耘作業機のような、ロータリ軸の周りに複数の耕耘爪等の爪が突設された作業ロータを備えるロータリ作業機では、爪が跳ね上げる土砂が作業機本体に及ぶことを防止すると共に、耕耘性能(特に砕土性)の向上を図るために、作業ロータの上方にシールドカバーが固定される。シールドカバーは作業機本体の幅方向に張り出し、ロータリ軸に動力を伝達する伝動フレームと、ギアボックスを挟んで伝動フレームに連続する支持フレームに支持される。
シールドカバーの内周面が直接、ロータリ軸に面する場合には、土砂はシールドカバーの内周面(作業ロータ側の面)に付着することになるが、付着した土砂は回転する爪の抵抗になり、作業効率を低下させる問題を招く。そこで、シールドカバーの内周面への土砂の付着と堆積を防止する目的で、シールドカバーの内周面に土砂の付着を防止する板を固定することがある(特許文献1、2参照)。
ロータリ軸の回転に伴って爪が跳ね上げる土砂の付着先は爪(ロータリ軸)の回転の向きによって決まり、例えば爪が圃場面に対し、進行方向前方から後方へ向かって(ダウンカット)回転する場合には、爪は土砂を前方から後方へ掻き上げるため、土砂はシールドカバーの後方側に付着しようとする。シールドカバーの後方にエプロンが連結される場合にはエプロンにより多く付着し易い。
特開平11−9002号公報(請求項1、段落0016〜0018、図3) 実公平8−3205号公報(請求項1、第3欄第12行〜第4欄第42行、図1、図2)
特許文献1、2のようにシールドカバーの内周面に例えばゴム製の土付着防止部材を固定した場合、土付着防止部材に付着した土砂は作業機の振動によってある程度、土砂が付着した時点で、自重で落下することを期待することはできる。特に特許文献2においては、土付着防止部材の一端側をシールドカバーに固定し、他端側をフリーにしているため、作業中の振動の影響を受けて上下動しやすい。
また特許文献2のように隣接する土付着防止部材を互いに重複させながら、シールドカバーの周方向に複数枚の土付着防止部材を配列させた場合には、ロータリ軸の回転の向きに合わせ、隣接する土付着防止部材の一方が他方を下面側から覆うように重複させることで、隣接する土付着防止部材間への土砂の進入をある程度、阻止することができる。
しかしながら、複数枚の土付着防止部材を重複させながら配列させた場合には、土砂が土付着防止部材のシールドカバーへの固定位置、あるいは土質によっては土付着防止部材間に進入し、溜まり易くなることがある。この現象は排水性がよく、水分の含有が少ない軽い土質の場合に起こり易い。
このように土砂が土付着防止部材とシールドカバーとの間に溜まり始めると、土付着防止部材が機能しなくなる上、土付着防止部材がシールドカバーに作業ロータ側から固定されている関係で、付着土砂の除去作業が難しい。
また、土付着防止部材間への土砂の進入を防止するために、土付着防止部材間の両端をシールドカバーに固定すると、一端側のみを固定した場合に比し作業中の振動の影響が出難くなるため土砂の自重による落下が少なくなる虞がある。
本発明は上記背景より、振動によって土砂の付着を防ぎながら、土付着防止部材間への土砂の進入を防ぐ土付着防止部材及び該土付着防止部材を設けたロータリカバーを提案するものである。
請求項1に記載の発明の土付着防止部材は、トラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体に支持される作業ロータの上方を覆うシールドカバーに設けられる複数の板状部材からなる土付着防止部材であって、前記板状部材は、前記シールドカバーの内側面に前記作業ロータの回転の周方向一方側の位置で固定され、該固定された側の反対側に、その側に隣接する板状部材に対して自然状態において接触する当接部が形成されていることを構成要件とする。
また、請求項2に記載の発明のロータリ作業機のロータリカバーは、前記土付着防止部材を備えたことを構成要件とする。ロータリカバーは作業ロータの上方を覆う前記シールドカバーを指す場合と、シールドカバーとその後方側に連結されるエプロンを含む場合とがある。
土付着防止部材は複数枚のカバー材の内、少なくともいずれかのカバー材の作業ロータ側の面に、土付着防止部材の周方向一方側の位置で固定される。シールドカバーの、作業機本体の進行方向後方側に作業ロータの後方を覆うエプロンが連結され場合には、エプロンの作業ロータ側の面に、1枚以上の土付着防止部材がその周方向一方側の位置で固定される。土付着防止部材が周方向一方側の位置でカバー材、もしくはエプロンに固定される理由は、作業機本体の振動による土付着防止部材の振動によって土付着防止部材自身に付着している土砂の落下を促すためである。エプロンはシールドカバーに対し、作業ロータの軸と平行な軸の回りに回転(開閉)自在に連結される。
作業ロータ(爪)が圃場面に対し、進行方向前方から後方へ向かって回転(ダウンカット回転)する場合には、土砂はシールドカバーの後方側に付着しようとし、爪が進行方向後方から前方へ向かって回転(アップカット回転)する場合には、土砂はシールドカバーの前方側に付着しようとする。
この関係から、シールドカバーに1枚以上の土付着防止部材が固定される場合には、作業ロータの回転方向上流側に位置する土付着防止部材が下流側に位置する土付着防止部材を作業ロータ側から覆う状態で重なって配置されることが合理的である。
爪がダウンカット回転するか、アップカット回転するかに関係なく、回転方向上流側の土付着防止部材が下流側の土付着防止部材を作業ロータ側から覆うことで、作業ロータの半径方向に見たとき、重なり部分で作業ロータ側に位置する土付着防止部材がシールドカバー側に位置する土付着防止部材の固定位置を含む部分を作業ロータ側から覆うことになる。すなわち下流側の土付着防止部材の固定位置を上流側の土付着防止部材が覆う状態になるため、下流側の土付着防止部材の固定位置を上流側の土付着防止部材で保護することができ、土付着防止部材の固定位置への土砂の付着を回避、もしくは抑制することが可能になる。
土付着防止部材には耐久性の面からゴムの使用が適するが、基本的には作業機本体の振動に伴って振動できる弾性を有し、付着した土砂を落下させる機能を持てば、材料は問われず、金属、合成樹脂等も使用される。
エプロンに固定された土付着防止部材も、シールドカバーに固定される土付着防止部材と同じ働きをするため、爪がダウンカット回転する場合には、エプロンの土付着防止部材がシールドカバーの進行方向後方側に固定される土付着防止部材に作業ロータ側から覆う状態で重なり、アップカット回転する場合には、シールドカバーの土付着防止部材がエプロンの土付着防止部材に作業ロータ側から覆う状態で重なる。
シールドカバーの周方向に隣接する2枚の土付着防止部材間への土砂の進入は、その隣接する2枚の土付着防止部材の内、作業ロータの回転方向上流側に位置する土付着防止部材の周方向固定側の反対側に、その側に隣接する土付着防止部材に接触し得る当接部を形成することで、阻止することが可能である。
特許文献2のように当接部がない場合、回転方向上流側に位置する土付着防止部材は固定端側から自由端側へかけて垂れ下がろうとするため、下流側に位置する土付着防止部材の内周面との間に空隙が形成される。しかし、上流側に位置する土付着防止部材が自由端側に、下流側の土付着防止部材の内周面に接触する当接部を有することで、上記空隙は平常時に閉塞されることになる。この結果、当接部がない場合より隣接する土付着防止部材間に進入する土砂の量が削減されるため、シールドカバーの開口を通じた土砂の排除作業が軽減されることになる。
土付着防止部材は作業機本体の振動に伴って自ら振動するため、平常時に当接部が下流側の土付着防止部材に接触した状態を維持しながらも、自らの振動によって当接部が下流側の土付着防止部材から分離することもある。
このような場合には、土付着防止部材自体、もしくは当接部に、当接部が常に下流側の土付着防止部材に接触する向きに復元力を発揮できるだけの弾性を与えることで、作業機本体の振動に拘らず、常に上流側の土付着防止部材が下流側の土付着防止部材に接触した状態を維持することが可能である。当接部は土付着防止部材と同じ材料であっても異なる材料であっても構わない。例えば、当接部に発泡性の材料を使用する等により当接部が収縮状態で下流側の土付着防止部材に接触し、土付着防止部材から分離しようとするときに伸長、あるいは膨張する性能を持たせることによっても常に接触状態を維持することが可能である。
シールドカバーがその周方向に配列する複数枚のカバー材から構成され、複数枚のカバー材の内、周方向に隣接するいずれかのカバー材間に、土砂排除用の開口を形成しているため、開口を通じてシールドカバーの内周側にブラシやホース等の清掃具を挿入すること、あるいはホース等から噴射される液体や気体が通過させることができる。この結果、シールドカバーに土付着防止部材が固定され、隣接する土付着防止部材間に土砂が詰まっている場合にも、シールドカバーの外側から容易に排除することができる。
作業ロータ側の面に複数枚の土付着防止部材を固定したロータリカバーと作業ロータとの関係を示した、エプロンのレベルが低い状態でのロータリ軸に直交する断面図である。 図1に示すシールドカバーの単体を示した斜視図である。 図1に示すシールドカバーとエプロンとの関係を示した斜視図である。 エプロンのレベルが高い状態にあるときのロータリカバー(土付着防止部材)と作業ロータとの関係を示したロータリ軸に直交する断面図である。 エプロンを跳ね上げたときのロータリカバー(土付着防止部材)と作業ロータとの関係を示したロータリ軸に直交する断面図である。 作業ロータを備える作業機本体を示した背面図である。 図6の側面図である。 (a)は図10の状態からエプロンの跳ね上げを開始したときの様子を示した側面図、(b)は更にエプロンを跳ね上げたときの様子を示した側面図である。 (a)は土付着防止部材の当接部を折り曲げることによって形成した例である。(b)は土付着防止部材の当接部を2度の折り曲げによって形成した例である。(c)は土付着防止部材4の当接部を厚肉部として形成した例である。(d)は土付着防止部材の当接部を中空部として形成した例である。(e)は、土付着防止部材の当接部を別体によって形成した例である。(f)は作業ロータの回転の最も下流側に位置する土付着防止部材にも当接部を設けた例である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、トラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体10に支持される作業ロータ5の上方を覆うロータリカバー1に設けられる土付着防止部材4であって、ロータリカバー1の内側面に作業ロータ5の回転の周方向一方側の位置で固定され、他端側には隣接する土付着防止部材4の固定位置を覆って自然状態において接触する当接部が形成されている土付着防止部材4の構成例を示す。
作業機本体10は図6、図10に示すようにトラクタ後部のトップリンクとロアリンクからなる3点リンクヒッチ機構に連結されるトップマスト11と、ロアリンク連結部12を備え、この3点リンクヒッチ機構を介してトラクタの後部に昇降可能に装着される。トップマスト11の下端部には、トラクタのPTO軸にユニバーサルジョイント、伝動シャフト等を介して連結されるギアボックス13が配置され、ギアボックス13から作業機本体10の幅方向に伝動フレーム14と支持フレーム15が架設される。PTO軸からの動力はギアボックス13の入力軸13aに伝達され、入力軸13aで受けた動力は伝動フレーム14の内部を挿通する伝動シャフトに伝達される。
伝動フレーム14の先端部にはチェーン伝動ケース16が垂下する形で固定され、支持フレーム15の先端にはチェーン伝動ケース16に対向する端部カバー17が固定される。このチェーン伝動ケース16と端部カバー17との間に作業ロータ5のロータリ軸6が軸回りに回転自在に架設される。チェーン伝動ケース16内において、伝動フレーム14の内部を挿通する伝動シャフトとロータリ軸6間にはチェーンが張架され、チェーンを通じて伝動シャフトの動力がロータリ軸6に伝達される。シールドカバー2はその両端部の端板22、22(図2参照)においてチェーン伝動ケース16と端部カバー17に接合される。
ロータリ軸6の外周には周方向に適度な間隔を置いて耕耘爪等の爪7が突設される。爪7は主にナタ爪であるが、圃場面の土砂を掻き上げる機能を有すれば、代掻き機用や畦塗り機用等の爪も含む。爪7はロータリ軸6の軸方向には互いに干渉しない程度の間隔を置いて配置される。ロータリ軸6の軸方向に隣接する爪7、7は軸の中心に関して互いに角度が付いて配列し、作業ロータ5の全体では爪7の先端部が図1に2点鎖線で示す円弧を描く。作業ロータ5はロータリ軸6とその外周に突設された爪7から構成され、作業ロータ5は耕耘ロータになる。
伝動フレーム14と支持フレーム15の下には作業ロータ5の爪7の回転範囲を覆い、作業機本体10を土砂から保護するシールドカバー2が配置される。シールドカバー2は図6に示すようにその上面(外周面)に突設された連結材2aにおいて伝動フレーム14と支持フレーム15の下に突設された下部ブラケット14a、15aに接合されることにより両フレーム14、15に支持される。図10、図11中、20は圃場面上を転動することで、図4に示すように作業中にある作業ロータ5の圃場面からの深度を調整するためのゲージホイールである。
シールドカバー2の、作業機本体10の進行方向後方側には作業ロータ5の後方を覆うエプロン3が伝動フレーム14の軸と平行な軸(後述の軸31a)の回りに回転自在に連結される。エプロン3の表面側、すなわち作業ロータ5の反対側の面にはエプロン3の圃場面との接地圧を適度に保つためと、エプロン3を跳ね上げた状態に保持するためのコンプレッションロッド18が接続される。
コンプレッションロッド18の一端、すなわちトラクタ側の端部(上端)は伝動フレーム14と支持フレーム15の上に固定された上部ブラケット14b、15bに回転自在に連結され、他端(下端)はエプロン3の表面に固定されたブラケット3aに軸方向の位置調整が自在な状態に接続される。コンプレッションロッド18にはコイルスプリング18aが内蔵されるか、外周を巻回することにより装着される。
コイルスプリング18aの一端(上端)はその軸方向に摺動可能な係止部18bに係止し、他端(下端)はコンプレッションロッド18の軸方向に移動可能で、任意の位置で停止可能なストッパ19に係止し、コイルスプリング18aは常に圧縮力を負担した状態にある。ストッパ19にはエプロン3のブラケット3aが接続され、ストッパ19はエプロン3の回転に伴い、コンプレッションロッド18に沿って移動する。
作業機本体10の作業時には図1、図4に示すようにコイルスプリング18aが係止部18bと停止状態のストッパ19に係止した状態にあり、係止部18bがコイルスプリング18aの反力に応じて軸方向に摺動することで、エプロン3の圃場面との接地圧が一定範囲内に納まるよう、エプロン3のレベルを調整する。エプロン3の跳ね上げ時には、図5、図9、図11−(b)に示すようにストッパ19がコンプレッションロッド18の上端側へ移動させられて停止させられることで、エプロン3の跳ね上げ状態を維持する。
図1はロータリ軸6の回りを回転する爪7が通過する最下点のレベルとエプロン3の下端のレベルが等しいか、ほぼ等しい場合での作業ロータ5の作業時の様子を、図4は爪7が通過する最下点のレベルよりエプロン3の下端のレベルが例えば200mm程度、上に位置する場合での作業ロータ5の作業時の様子を示す。エプロン3の下端のレベルはコンプレッションロッド18のストッパ19の位置を調整することにより自由に設定される。図5はエプロン3を跳ね上げ、その状態で静止させたときの様子を示す。シールドカバー2の内周側の面の清掃は図5の状態で行われる。
シールドカバー2は図1、図2に示すように作業ロータ5の周方向に配列する複数枚のカバー材21と、カバー材21の幅方向両端に位置し、カバー材21が接合される端板22から構成される。図面では各カバー材21に1枚の土付着防止部材4を固定していることに対応し、2枚のカバー材21からシールドカバー2を構成しているが、カバー材21の枚数は任意であり、必ずしも土付着防止部材4の枚数に等しい必要もない。例えば、カバー材21を1枚で構成し(この場合、後述する開口21Aは形成されない)、1枚のカバー材に複数枚の土付着防止部材4を設けてもよい。
周方向に配列するカバー材21、21の内、いずれか隣接する2枚のカバー材21、21は両者の対向する端部間に間隔が確保された状態で配列し、カバー材21、21間に間隔が空くことにより土砂の排除用の開口21Aが形成される。カバー材21、21間の開口21Aは図2に示すようにシールドカバー2の全幅に亘って連続的に形成される場合と、幅方向に断続的に形成される場合がある。
図2に示すように両カバー材21、21の端部が直線状である場合には、開口21Aはシールドカバー2の全幅に亘って連続的に形成されるが、例えば少なくともいずれか一方のカバー材21の端部が互いに連結可能な片を有し、凹凸状に形成されている場合には、開口21Aは幅方向に断続的に形成されることになる。
シールドカバー2の内周面に付着した土砂を排除する際には、主にシールドカバー2の外周側からブラシやホース等の清掃具を差し込み、土砂を内周側へ落下させるか、外周側へ排出させることにより排除が行われる。このため、図2に示すように開口21Aがシールドカバー2の全幅に亘って連続的に形成されている場合には、清掃具を開口21Aに挿入したまま、幅方向に往復させながら排除作業が行える利点がある。
開口21Aが断続的に形成されている場合にも、開口21Aの長さ(シールドカバー2幅方向の長さ)が幅(シールドカバー2周方向の幅)より大きければ、その開口21A内では清掃具を往復させることができるため、開口21A単位での排除作業は良好になる。
図面では周方向に隣接するカバー材21、21の幅方向の中間部に、シールドカバー2を伝動フレーム14と支持フレーム15に支持させるための連結材2aを突設しているため、幅方向に連続して形成されている開口21Aは連結材2aの位置で不連続になるが、清掃具を幅方向に往復させる作業性は確保されている。連結材2aが突設されなければ、開口21Aは幅方向に完全に連続する。
図面では各カバー材21に1枚の土付着防止部材4を固定しているが、1枚のカバー材21に複数枚の土付着防止部材4を固定することも、複数枚のカバー材21の内、いずれかのカバー材21にのみ土付着防止部材4を固定することもある。図面では特に各カバー材21に固定された土付着防止部材4、4間に土砂が詰まり、相対的に作業ロータ5の回転方向上流側に位置する土付着防止部材4の外周面のカバー材21への固定部分にまで土砂が進入した場合を想定し、その固定部分からの土砂の排除を容易にするために、上流側の土付着防止部材4をシールドカバー2の内、進行方向後方側に位置するカバー材21の開口21A寄りに固定している。
開口21A内への清掃具の挿入は、シールドカバー2の内周面に隣接して固定されている土付着防止部材4、4間に詰まった土砂を排除する目的で行われるから、開口21Aは固定状態にある土付着防止部材4の面に沿った方向に、詳しくは土付着防止部材4のシールドカバー2への固定部分に平行、もしくはそれに近い方向に形成されることが適切である。固定部分は固定具8によってカバー材21の内周面に平行になった部分を指す。そこで、図1、図2では開口21Aを作業ロータ5の軸に直交する断面上、清掃具がシールドカバー2の周方向(接線方向)に沿って挿入可能に、作業ロータ5の半径方向に対し、傾斜した方向に開放する形で形成している。
シールドカバー2はその周方向に配列する複数枚のカバー材21から構成されるから、具体的には図1、図2に示すように開口21Aを形成する、あるいは開口21Aに面する2枚の隣接するカバー材21、21の内、少なくともいずれか一方のカバー材21の開口21A側の端部がシールドカバー2の外周側へ屈曲、もしくは湾曲させられることにより、開口21Aがシールドカバー2の周方向に沿った方向に向けられる。
カバー材21の開口21A側の端部が屈曲等しない場合、開口21Aを周方向(接線方向)に見たときの開口の幅(開口の周方向の幅)は小さく、清掃具の挿入が困難であるが、カバー材21の開口21A側の端部が外周側へ屈曲等させられることで、開口21Aを周方向に見たときの開口の周方向の幅(開口幅)が確保され、清掃具を寝かせた状態で挿入し易くなる利点がある。この場合、周方向に見たときの開口幅が確保される反面、平面視で見たときの開口幅を小さくすることができることで、万一、土付着防止部材4が破損したとしても、開口から上方へ直接抜け出る土がほとんどないため、シールドカバー2表面(外周面)側への、開口21Aを通じた土の噴出を回避できる利点も有する。
図1に示すように爪7が矢印で示す向きにダウンカット回転する場合には、複数枚の土付着防止部材4は回転方向上流側に位置する土付着防止部材4が下流側に位置する土付着防止部材4を作業ロータ5側から覆うように配列し、各土付着防止部材4は周方向に回転方向上流側の位置でカバー材21に固定される。シールドカバー2は、この土付着防止部材4の傾斜に合わせてカバー材21の開口21A側の端部が屈曲等させられる。
ここで、開口21Aを形成する2枚のカバー材21、21の内、爪7の回転方向下流側に位置するカバー材21の端部を屈曲等させれば、上流側に位置するカバー材21の開口21A側の端部を屈曲等させる場合より小さい屈曲角度になり、加工が容易であるため、図面では下流側に位置するカバー材21の端部を屈曲させ、屈曲部21bを形成している。この場合、開口21Aの開口幅は作業ロータ5の半径方向、あるいは周方向の寸法ではなく、土付着防止部材4の傾斜に沿った方向の寸法になる。
図面ではまた、1枚の鋼鈑(表板21a)を折り曲げ加工することにより、もしくは折り曲げ加工された複数枚の鋼鈑(表板21aと裏板21c)を組み合わせることにより前方側(下流側)のカバー材21を製作している。ここでは下流側のカバー材21の開口21A側の端部寄りの部分を折り返した状態でその部分を屈曲させ、屈曲部21bを形成することで、開口21Aに面する部分の強度と剛性を確保している。
開口21Aに面するカバー材21は図面ではシールドカバー2の最も前方に位置するカバー材でもあるが、最も前方に位置するカバー材21の前方寄り部分の内周面には、最も前方に位置する土付着防止部材4に接触し、その土付着防止部材4を傾斜状態にさせるための裏板21cを接合している。裏板21cはカバー材21の前方部分の剛性を確保する役目も持つ。
裏板21cはまた、土付着防止部材4に接触してこれを傾斜させることで、シールドカバー2の内周面を爪7の先端が描く円形の軌跡に合わせて曲面(円弧面)に近い形状に形成し、複数枚の土付着防止部材4がロータリ軸6の断面上、円弧面をなすように配置できるようにする機能も持つ。この場合、複数枚の土付着防止部材4が、回転する爪7を最小の領域内で包囲する状態になるため、土砂がシールドカバー2側へ飛散する範囲を最小に留めることができる利点がある。
図示するようにシールドカバー2の後方側にエプロン3が連結される場合には、シールドカバー2の最も後方に位置するカバー材21とエプロン3との間にも、両者間に間隔が空くことにより開口21Bが形成される。
エプロン3は図3、図6に示すようにシールドカバー2に対しては蝶番31によって開閉自在に連結され、作業時以外の清掃時には図5に示すようにシールドカバー2の後方側から跳ね上げられた状態に保持されるため、開口21Bを通じての土砂の除去はエプロン3を跳ね上げた状態で行われる。
このため、開口21Bはエプロン3を跳ね上げた図5の状態にしたときに清掃具を挿入し、土砂を排除し易い方向に開放していることが適切である。この関係で、図面では跳ね上げた状態にあるエプロン3とシールドカバー2に干渉することなく、清掃具を深くまで挿入できるよう、作業ロータ5の半径方向、もしくはそれに近い範囲の方向に向けて開口21Bを形成している。
図面ではシールドカバー2の最も後方に位置するカバー材21を折り曲げ加工された2枚の鋼鈑(表板21dと裏板21e)から構成している。この場合、カバー材21の内周側に位置する鋼鈑(裏板21e)が開口21Bの内周側の空間を形成するため、鋼鈑(裏板21e)のエプロン3寄りの屈曲角度によって開口21Bの向きが決まる。図示する場合の開口21Bの開口幅は作業ロータ5の周方向の幅になる。カバー材21の内周側に位置する鋼鈑(裏板21e)は外周側に位置する鋼鈑(表板21d)と対になることで、カバー材21の剛性を確保すると共に、カバー材21とエプロン3に跨る蝶番31を接合するボルトを土砂から保護する役目を持つ。
爪7が掻き上げる土砂の飛散をシールドカバー2が抑制する上では、作業ロータ5を包囲するように複数枚の土付着防止部材4を配置することが望ましい。そこで、図面では前方側に位置するカバー材21と後方側に位置するカバー材21を共に、表板21a、21dと裏板21c、21eから構成することで、シールドカバー2の内周面を爪7の先端が描く円形の軌跡に合わせて曲面(円弧面)に近い多角形状に形成し、この多角形状の内周面に土付着防止部材4を固定している。
結果として複数枚の土付着防止部材4がロータリ軸6の断面上、円弧面をなすように配置されることで、回転する爪7を最小の領域内で包囲するため、土砂がシールドカバー2側へ飛散する範囲を最小に留めることができる利点がある。シールドカバー2の周方向両側に位置する土付着防止部材4が裏板21c、21eによって作業ロータ5側へ押されることで、複数枚の土付着防止部材4は作業ロータ5を包囲するように円弧面をなすように配列するため、土砂の飛散を極力、抑制することができる。
シールドカバー2の作業ロータ5側の面(内周面)、または図1に示すようにシールドカバー2とエプロン3の作業ロータ5側の面(内周面)には、複数枚の土付着防止部材4がシールドカバー2の周方向に配列し、固定される。エプロン3がない場合にはシールドカバー2にのみ土付着防止部材4が固定される。
シールドカバー2にエプロン3が連結される場合、エプロン3は例えばシールドカバー2のエプロン3側の端部に伝動フレーム14の軸と平行(水平)に配置され、エプロン3の一部になる軸31aが蝶番31によって最も後方に位置するカバー材21に連結されることによりシールドカバー2に対して回転自在になる。エプロン3の一部である軸31aはその軸31aを包囲する形状をした羽根板31bに挿通することにより蝶番31を構成する。
シールドカバー2とエプロン3を合わせたロータリカバー1に複数枚の土付着防止部材4が重なって固定される場合、2枚の土付着防止部材4、4が重複しない範囲に開口21A、21Bが位置するように、各土付着防止部材4のシールドカバー2とエプロン3への固定位置が決められる。具体的には図1に示すように回転方向上流側に位置する土付着防止部材4が下流側に位置する土付着防止部材4に重ならない範囲に開口21A、21Bが位置するように各土付着防止部材4がシールドカバー2とエプロン3に固定される。
土付着防止部材4には主に数mm〜10数mm程度の肉厚を持つ硬質のゴムが使用され、作業機本体10の振動に伴って自ら振動できる程度の弾性を有する。土付着防止部材4がここで言う適度の弾性を有すれば、土付着防止部材4の材料は限定されず、プラスチック製やステンレススティール等の金属製の板も使用される。土付着防止部材4にはまた、シールドカバー2の周方向に一定の周長を持ち、幅方向に連続した形状の板状部材の他、その幅方向に連続した板状部材をロータリ軸6に直交する断面で切断した短冊状の板も使用される。
シールドカバー2の周方向に隣接する2枚の土付着防止部材4、4の内、作業ロータ5の回転方向上流側に位置する土付着防止部材4の周方向固定側の反対側に、2枚の土付着防止部材4、4間への土砂の進入を阻止するために、その側に隣接する土付着防止部材4の内周側の面に接触し得る当接部41が形成される。
当接部41は、例えば、図1に示すように土付着防止部材4の、下流側に隣接する土付着防止部材4側の端部(先端部)を折り返すことにより形成される。また、図9(a)乃至(e)に示すように、当接部は他の形状等によっても形成することができる。(a)は土付着防止部材4の先端がシールドカバー2側に接触するように折り曲げることによって当接部41aを形成した例である。(b)は土付着防止部材4の先端部をシールドカバー2側であって土付着防止部材4の固定端側に一旦折り曲げ、さらに固定端と反対側に折り曲げることで当接部41bを形成した例である。(c)は土付着防止部材4の先端部に厚みを有する厚肉部として当接部41cを形成した例である。(d)は土付着防止部材4がゴムの場合であって、例えば先端部を膨出させた状態で、あるいは内部に中空部を有する先端部を形成することによって先端部に厚みを設け当接部41dとした例である。
これら(a)乃至(d)は、当接部41a,41b,41c,41d及び土付着防止部材4が同一の材料によって形成されることが好ましいが、材料の異なる別体であっても製造可能である。例えば(e)は、土付着防止部材4の先端部に材料の異なる別体の部品を一体化させることにより、その隣接する土付着防止部材4の内周面に接触する厚みを有する当接部41eを形成した例である。上記各例によれば、当接部41が作業ロータ5の下流側に隣接する土付着防止部材4の固定位置(固定具8)を覆い隠すことができる。また、当接部41によって土付着防止部材4,4間への土砂の進入が防止される。
先端部を折り返す(折り曲げる)ことは、主に土付着防止部材4自身が先端部を折り返した形態を維持できる塑性変形可能な金属材料、もしくは合成樹脂等の場合に実施される。例えば土付着防止部材4を金属材料で製作し、土付着防止部材4の先端部を折り返すことにより当接部41の弾性を維持しながら、折り返し(屈曲)部分を塑性変形させた場合には、土付着防止部材4の振動に拘らず、当接部41を常に下流側の土付着防止部材4の内周側の面に接触させた状態を得ることが可能である。例えば当接部41が図1、図4及び図5に示すように隣接する土付着防止部材4との接触時の圧力が大きいときに収縮し、圧力が小さくなったときに原形に復帰するような弾性を当接部41に付与しておくことで、常に隣接する土付着防止部材4との接触状態を維持し、その土付着防止部材4との間に空隙が形成されることを防止することが可能である。
当接部41にゴムを使用した場合にも、例えば厚みを有する先端部に形成される中空部の内部と外部を等圧にしておけば、下流側の土付着防止部材4との接触時に受ける圧力が大きいときに収縮し、圧力が低下したときに膨張することが可能であり、常に隣接する土付着防止部材4との接触状態を維持することが可能である(図9(d))。この他、当接部41には隣接する土付着防止部材4への接触時に収縮し、土付着防止部材4から分離しようとするときに伸長、あるいは膨張する発泡性の材料を使用することもできる(図9(e))。
なお、図1、図9(a)乃至(e)には、作業ロータ5の回転の最も下流側に位置する土付着防止部材4の先端部に当接部41を設けていない例を示したが、図9(f)に示すように当接部41fを設けることができる。この場合、該当接部41fは、これより下流側に土付着防止部材4が存在しないため、裏板21cに当接する。これによって、裏板21cへの土砂の付着が防止され、さらに裏板21cと土付着防止部材4との間に土砂が進入することも防止される。
土付着防止部材4はシールドカバー2とエプロン3にはボルトやピン等の固定具8によって交換可能に、着脱自在に固定される。固定具8は土付着防止部材4の周方向(シールドカバー2の周方向)には1箇所、もしくは2箇所程度、配置される。隣接する土付着防止部材4、4は後述のように固定具8による固定位置が進行方向後方側に、もしくは前方側に位置する土付着防止部材4に覆われるように重なるから、ロータリ軸6の断面上は固定具8の配置数は少ない方がよく、図面では1箇所で固定している。固定具8は土付着防止部材4の長さ方向(シールドカバー2の長さ(幅)方向)には適度の間隔をおいて配置される。
複数枚の土付着防止部材4は、上流側の土付着防止部材4が下流側の土付着防止部材4を作業ロータ5側から覆うように重なるから、爪7が土砂を進行方向後方側へ掻き上げるように回転する場合には、図示するように後方側の土付着防止部材4が前方側の土付着防止部材4を覆うように固定され、逆向きに回転する場合には、前方側の土付着防止部材4が後方側の土付着防止部材4を覆うように固定される。
図1ではエプロン3を除くシールドカバー2に対して2枚の土付着防止部材4を重ねて固定しているが、図示するようにエプロン3にも土付着防止部材4が固定される場合には、その土付着防止部材4とシールドカバー2の土付着防止部材4を重ねることができるため、シールドカバー2には少なくとも1枚の土付着防止部材4が固定されれば足りる。シールドカバー2には3枚以上の土付着防止部材4が固定される場合もある。
複数枚の土付着防止部材4は、隣接する2枚の土付着防止部材4、4がシールドカバー2の周方向に一部において互いに重なり合いながら、シールドカバー2とエプロン3に固定される。シールドカバー2の周方向に隣接する土付着防止部材4、4の重なり方は爪7の回転の向きによって決まる。
爪7が矢印で示す向きに、ダウンカット回転する場合には、隣接する土付着防止部材4、4間への土砂の進入を防止する観点から、後方側に位置する土付着防止部材4が前方側に位置する土付着防止部材4をロータリ軸6側から重なるように隣接する土付着防止部材4、4が配置される。爪7が逆向きに、アップカット回転する場合には、進行方向前方側に位置する土付着防止部材4が後方側に位置する土付着防止部材4をロータリ軸6側から重なるように配置される。
図示するように爪7が進行方向後方へ向かって土砂を蹴るようにダウンカット回転する場合には、互いに重なる2枚の土付着防止部材4、4の内、相対的にトラクタの進行方向前方側に位置する土付着防止部材4はその重なり部分においてシールドカバー2に固定され、その土付着防止部材4の固定位置(固定具8)は進行方向後方側に位置する土付着防止部材4に覆われ、ロータリ軸6側から隠蔽される。
この場合、進行方向後方側に位置する土付着防止部材4は前方側に位置する土付着防止部材4の固定位置を覆いつつ、その土付着防止部材4にロータリ軸6側から重なってシールドカバー2に固定される。エプロン3に固定される土付着防止部材4はシールドカバー2の最も後方側に位置する土付着防止部材4の固定位置を覆いつつ、その土付着防止部材4にロータリ軸6側から重なる。各土付着防止部材4のシールドカバー2への固定作業は、トラクタの進行方向前方側に位置する土付着防止部材4から後方側に隣接する土付着防止部材4へかけて順次、シールドカバー2に固定していく、という手順で行われる。
爪7がダウンカット回転する場合、進行方向前方側に位置する土付着防止部材4は後方側に位置する土付着防止部材4に覆われ、シールドカバー2には後方側の土付着防止部材4に覆われる位置で固定されるから、シールドカバー2への固定位置は土付着防止部材4の周方向に対し、進行方向後方側になる。
土付着防止部材4は周方向後方側においてシールドカバー2に固定され、前方側は当接部41が隣接する土付着防止部材4に接触しているのみであるため、先端部は上方側への変位に制限があるもののそれ以外は自由に変位可能である。よって、土付着防止部材4の先端部から固定位置までの区間は拘束がないため、この区間は作業機本体10の振動に伴って比較的自由な振動が生じ、土付着防止部材4は自身の振動によって付着している土砂を落下させる機能を有する。
当接部41が設けられない場合には、回転方向上流側に位置する土付着防止部材4は固定端側から先端部側(自由端側)へかけて垂れ下がろうとするため、平常時(作業機本体10の作業時)に下流側に隣接する土付着防止部材4の内周面との間に空隙が形成される。また土付着防止部材4は作業機本体10の振動に伴って振動するため、下流側に隣接する土付着防止部材4との間の空隙が増減する。
これに対し、上流側の土付着防止部材4が自由端側に、下流側の土付着防止部材4の内周面との接触状態を維持する当接部41を有することで、平常時に、あるいは平常時に加え、土付着防止部材4に生ずる振動が大きいときにも上記空隙を閉塞した状態に維持することが可能である。この結果、当接部41がない場合より、隣接する土付着防止部材4、4間に進入する土砂の量が削減されるため、シールドカバー2の開口21A、21Bを通じた土砂の排除作業が軽減されることになる。
なお、各土付着防止部材4は独立して振動することから、上流側の土付着防止部材4の自由端に対して作業ロータ5側への力が加わり、下流側の土付着防止部材4の自由端に対してシールドカバー2側への力が加わると、当接部41が土付着防止部材4から離れてしまう可能性がある。このとき、瞬間的に土付着防止部材4の内周面に衝突した軽くて微細な土砂が下流側の土付着防止部材4と上流側の土付着防止部材4との間に入り込む可能性がある。このことが繰り返される結果、2枚の土付着防止部材4、4間に進入した土砂が堆積していくことが想定される。
土砂が2枚の土付着防止部材4、4間に堆積したときには、シールドカバー2の外周側から土付着防止部材4、4間までにブラシ等を差し込み、塊状態にある土砂をシールドカバー2の外周側へ掻き出すか、内周側へ掻き落とすこと、またはホース等を差し込み、水や空気を噴射して土砂を洗い落とすことが行われる。シールドカバー2の後方に位置するカバー材21に固定された土付着防止部材4と、エプロン3に固定された土付着防止部材4との間に進入し、堆積した土砂の排除は図5に示すようにエプロン3を跳ね上げ、コンプレッションロッド18により静止させた状態で行われる。エプロン3の跳ね上げは作業機本体10を圃場から平坦な地盤上に移動させた場所で行われる。
エプロン3を跳ね上げた状態では、エプロン3に固定されている土付着防止部材4のシールドカバー2側の面が蝶番31に接触する一方、自由端側がいずれかの爪7に接触し、固定端側がエプロン3の跳ね上げに追従することで、土付着防止部材4は作業ロータ5側に凸に湾曲しようとする。結果として土付着防止部材4とカバー材21との間の間隔が拡大するため、エプロン3を跳ね上げない状態よりエプロン3に固定されている土付着防止部材4のシールドカバー2側の面の清掃が容易に、確実に行える。
1……ロータリカバー、2……シールドカバー、2a……連結材、
21……カバー材、21a……表板、21b……屈曲部、21c……裏板、21d……表板、21e……裏板、22……端板、
21A……開口(カバー材21、21間)、21B……開口(カバー材21とエプロン3間)、
3……エプロン、3a……ブラケット、
31……蝶番、31a……軸、31b……羽根板、
4……土付着防止部材(板状部材)、41……当接部、41a〜41f……当接部
5……作業ロータ、6……ロータリ軸、7……爪、8……固定具(ボルト)、
10……作業機本体、11……トップマスト、12……ロアリンク連結部、
13……ギアボックス、13a……入力軸、
14……伝動フレーム、14a……下部ブラケット、14b……上部ブラケット、
15……支持フレーム、15a……下部ブラケット、15b……上部ブラケット、
16……チェーン伝動ケース、17……端部カバー、
18……コンプレッションロッド、18a……コイルスプリング、18b……係止部、
19……ストッパ、20……ゲージホイール
請求項1に記載の発明の土付着防止部材は、トラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体に支持される作業ロータの上方から後方を覆うシールドカバー並びにエプロンに設けられる複数の板状部材からなる土付着防止部材であって、前記板状部材は、前記シールドカバー並びに前記エプロンの内側面に前記作業ロータの回転の周方向一方側の位置で固定され、該固定された側の反対側に、その側に隣接する板状部材に対して自然状態において接触する当接部が形成されていることを構成要件とする。
また、請求項2に記載の発明のロータリ作業機のロータリカバーは、前記土付着防止部材を備えたことを構成要件とする。ロータリカバーは作業ロータの上方を覆う前記シールドカバーを指す場合と、シールドカバーとその後方側に連結されるエプロンを含む場合とがある。

Claims (2)

  1. トラクタの後部に装着されトラクタと共に進行する作業機本体に支持される作業ロータの上方を覆うシールドカバーに設けられる複数の板状部材からなる土付着防止部材であって、
    前記板状部材は、
    前記シールドカバーの内側面に前記作業ロータの回転の周方向一方側の位置で固定され、
    該固定された側の反対側に、その側に隣接する板状部材に対して平常状態において接触する当接部が形成されていることを特徴とする土付着防止部材。
  2. 請求項1記載の土付着防止部材を備えたことを特徴とするロータリ作業機のロータリカバー。
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