JP2013031394A - 土壌処理方法及び土壌処理装置 - Google Patents

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仁 加藤
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晃生 仲川
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Abstract

【課題】安全かつ確実に土壌を消毒する。
【解決手段】土壌に畝6を形成する畝形成工程を包含し、土壌に形成された畝6を加熱する加熱行程を包含し、前記加熱工程においては、畝6の上面及び側面に周波数890〜22250MHzの電磁波を照射し、加熱工程後は、畝6をシート状体で被覆する被覆工程を包含することを特徴とする土壌処理方法及び土壌処理装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、土壌処理方法及び土壌処理装置に関する。
従来、土壌の病虫害を防除するために、薬剤による消毒が一般的に行われている。しかしながら、土壌消毒に広く用いられている臭化メチルが、モントリオール議定書に基づき生産及び使用が禁止されたため、これに代わる新たな土壌病虫害防除方法の開発が求められている。他の土壌病害虫防除方法としては、土壌消毒薬による燻煙消毒、熱水、蒸気等による加熱消毒、マルチシートで被覆して太陽熱により消毒する太陽熱消毒、米ぬか、ふすま等を混和して土壌を灌水する還元消毒、土壌を焼く焦土消毒、土壌にマイクロ波を照射するマイクロ波消毒等が挙げられる(特許文献1及び非特許文献1〜4)。
特許文献1には、マイクロ波を用いた土壌処理方法及びこれに用いられる農作業機が記載されている。特許文献1に記載の土壌処理方法においては、土壌を耕耘しながら、耕耘後整地前の土塊の残された土壌に対してマイクロ波を照射することによって、土壌を消毒する。これにより、効率よく広範囲の土壌の昇温を行い、安全な土壌の消毒を実現している。
特開2009−148207号公報(2009年7月9日公開)
高知農技セ研報(Bull. Kochi Agric. Res. Cent.)15:25−32(2006) 奈良農技セ研報(Bull. Nara Agr. Exp. Sta.)32:1〜8.2001 野菜茶業研究集報、3号、p.1−6、2006年3月 野菜茶業研究集報、3号、p.7−15、2006年3月
従来、最も広く用いられている化学合成農薬による燻煙消毒方法は、燻煙処理から播種又は苗の定植までに一ヶ月前後要すると共に、燻煙剤の取り扱いに危険が伴い、作業性及び安全性の面に課題がある。また、熱水、蒸気等による加熱消毒方法は、土壌内や周囲にホース等を埋め込む又は設置する必要があり、露地での消毒作業には適しておらず、水を大量に使用するため給水設備が整った圃場に限定される。また、太陽熱消毒及び還元消毒は、土壌をマルチシートで被覆する必要があり、露地での大規模な消毒作業には適していない。さらに、焦土消毒は、土壌全面を消毒することは困難である上に、安全性の観点から、住宅地近隣の圃場での使用は制限される。
また、特許文献1に記載のマイクロ波を用いた消毒方法は、ハウス内及び露地において消毒可能な作業性に優れた方法である。しかしながら特許文献1に記載の技術は、耕耘後の土塊の残された土壌表面又は内部に向けてマイクロ波を照射するため、土壌全面を消毒するのは困難であった。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、作業性に優れ、安全かつ確実に土壌を消毒することが可能な土壌処理方法及び土壌処理装置を提供することにある。
本発明者らは、土壌消毒後に改めて畝成型を行う場合に、消毒後の土壌と未消毒土壌と接触又は混入することによって、土壌が再汚染される可能性があるという問題点を見出し、本発明を完成させるに至った。
上記の課題を解決するために、本発明に係る土壌処理方法は、土壌に形成された畝を加熱する加熱工程を包含することを特徴としている。
また、本発明に係る土壌処理方法は、土壌に畝を形成する畝形成工程をさらに包含することが好ましい。
さらに、本発明に係る土壌処理方法は、前記加熱工程において、前記畝に周波数890〜22250MHzの電磁波を照射することが好ましい。
また、本発明に係る土壌処理方法は、前記加熱工程において、前記電磁波を発生する電磁波発生装置を前記畝上において移動させながら、前記畝に対して前記電磁波を照射することが好ましい。
さらに、本発明に係る土壌処理方法は、前記加熱工程において、前記畝の上面及び側面に電磁波を照射することが好ましい。
また、本発明に係る土壌処理方法は、前記加熱工程後の前記畝をシート状体で被覆する被覆工程をさらに包含することが好ましい。
本発明に係る土壌処理装置は、土壌に畝を形成する畝形成手段と、前記畝を加熱する加熱手段とを備えていることを特徴としている。
本発明に係る土壌処理方法及び土壌処理装置は、土壌に形成された畝を加熱するので、効率よく土壌を消毒することが可能であり、さらに消毒前に畝形成するので、畝形成時の再汚染の恐れもなく、安全かつ確実に土壌を消毒することができる。
本発明の一実施形態に係る土壌処理装置を示す概略図である。 本発明の処理の対象となる畝を示す概略図である。 マイクロ波の照射によって加熱された畝内の温度持続性を示すグラフである。 マイクロ波処理区におけるホウレンソウの出芽阻害率を示すグラフである。 マイクロ波処理区におけるホウレンソウの出芽後立枯率を示すグラフである。 マイクロ波処理区におけるホウレンソウの出芽後立枯率を示すグラフである。
本発明に係る土壌処理方法及び土壌処理装置の一実施形態について、図1及び図2を参照して以下に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る土壌処理装置を示す概略図であり、図2は、本発明の処理の対象となる畝を示す概略図である。
〔土壌処理方法〕
(加熱工程)
本発明に係る土壌処理方法は、土壌に形成された畝を加熱する加熱工程を包含する。加熱工程においては、すでに土壌に形成された畝を物理的に加熱する。畝の加熱方法としては、畝の表面に熱水、蒸気等を吹き付ける方法、太陽熱を利用する方法、畝の表面に電磁波を照射する方法等が挙げられ、作業性の観点から、畝の表面に電磁波を照射する方法が好ましい。
畝の表面に照射する電磁波はいわゆるマイクロ波であり、周波数890〜22250MHzであることが好ましく、最も好ましくは2400〜2500MHzである。例えば、915±25MHz、2450±50MHz、5800±75MHz、22125±125MHzのマイクロ波が畝の加熱に好適に用いられる。このようなマイクロ波を畝の表面に照射する装置は、特に限定されないが、1〜10kW出力のマイクロ波発生装置(電磁波発生装置)を好適に使用可能である。マイクロ波発生装置としては、例えば、マグネトロンが挙げられる。なお、加熱工程における土壌加熱の処理速度は、マイクロ波発生装置の総出力に比例する。例えば、後述する実施例においては、3kW出力のマイクロ波発生装置を6機搭載して処理したため、総出力は18kWとなる。この総出力を2倍にすれば、土壌加熱の処理速度も2倍になる。
畝に対するマイクロ波の照射方法としては、例えば、図2の矢印に示すように、畝6の上面及び側面に対してマイクロ波を照射する方法が好ましい。これにより、より効率よく畝内土壌を加熱することができる。また、複数のマイクロ波発生装置を用いて、複数方向からマイクロ波を照射してもよい。畝に対してマイクロ波を照射するとき、マイクロ波発生装置を畝上において移動させながら、畝に対してマイクロ波を照射してもよい。
加熱工程においては、畝表面の温度が60〜80℃、畝表面から深さ5〜15cm部分(以下、畝中心部と称する)の温度が50〜80℃になるように、畝を加熱することが好ましく、より好ましくは、畝表面の温度が70〜80℃、畝中心部の温度が50〜80℃である。このように畝を加熱することによって、土壌内の病虫害をより効果的に防除することができる。また、畝表面の温度を上述した温度に0.5〜1時間保ち、同様に畝中心部の温度を上述した温度に1〜2時間保つように加熱すると、より高い土壌内病虫害防除効果が得られるため、好ましい。
加熱工程において畝を加熱することによって、当該畝において生育させる植物に対する土壌内病虫害防除効果が得られる。本発明により処理した土壌において生育させ得る植物としては特に限定されないが、サツマイモ、花豆、ホウレンソウ等のような畝立栽培に適した作物が好適に用いられる。また、本発明により処理した土壌においてこれらの植物を生育させることにより防除可能な病虫害としては、白絹病菌、リゾクトニア属菌、ピシウム属菌、フザリウム属菌、放線菌(ストレプトマイセス属菌)等による土壌病害が挙げられるが、これに限定されない。
加熱工程においては、後述する畝形成工程において形成した畝を加熱することが好ましい。このとき、作業性の観点から、畝の形成に併せて加熱を施すことがより好ましい。すなわち、図1に示すように、畝形成装置2と加熱装置3とを一体形成した土壌処理装置10を用いて、畝6を形成しつつ当該畝6を加熱することがより好ましい。加熱装置3としてマイクロ波発生装置を用いる場合、図1に示すように、畝形成装置2の後方にマイクロ波発生装置を設けることによって、畝6を形成しつつ形成後の畝6に連続してマイクロ波を照射することが可能である。これにより、効率よく畝6の形成及び土壌消毒処理を行うことができる。
本発明に係る土壌処理方法によれば、形成された畝を加熱工程において物理的に加熱するので、形成された畝の土壌作工部分のみを加熱すればよく、効率よく土壌を消毒することができる。また、本発明に係る土壌処理方法によれば、蒸気、熱湯等を散布するためのホースの設置や配管の埋設を必要としないので、ハウス内のみならず露地での畝消毒にも適している。さらに、温湯消毒のように大量のお湯を必要としないので、給水の困難な圃場においても消毒が可能である。また、本発明に係る土壌処理方法によれば、化学合成農薬を使用しない物理加熱を行っているため、より安全である。したがって、住宅地近隣の圃場においても作業が可能であり、場所を選ばずに消毒することが可能である。さらに、図1に示すように、加熱装置3を実装した車両5を移動させることによって土壌を消毒することができるので、作業性にも優れている。
(畝形成工程)
本発明に係る土壌処理方法は、さらに畝形成工程を包含していてもよい。畝形成工程においては、土壌に畝を形成する。畝形成工程において形成した畝は、上述した加熱工程において加熱される。畝を形成する土壌は、各種植物を畝立栽培する土壌であり、耕耘後整地前の土壌である。畝形成工程において畝形成後に、上述した加熱工程において消毒するため、畝形成時には土壌は未消毒であってもよいが、すでに消毒済みの土壌であってもよい。消毒済み土壌を、さらに畝形成後に加熱工程において加熱することによって、より確実に土壌を消毒することができる。
畝形成工程において形成される畝は、生育させる植物の生育に適した形状及び大きさであればよく、例えば図2に示すような山型の畝6であってもよい。畝の形状及び大きさは、生育させる植物、生育環境等によって適宜選択されるものであり、一般に選択されている畝の形状及び大きさを選択し得る。したがって、畝の形状及び大きさは特に限定されないが、例えば、高さ15〜30cm、幅30〜100cmの山型又は台形の畝を、畝形成工程において形成してもよい。
畝形成工程における畝の形成は、一般に用いられている畝形成装置を用いて行うことができる。畝形成装置2は、図1に示す土壌処理装置10に搭載されて、車両5の移動に伴って土壌上を移動し、畝形成装置2の移動後の土壌に畝が形成されるようになっている。
本発明に係る土壌処理方法は、畝形成工程後の畝を加熱工程において加熱するので、効率よく畝形成及び土壌消毒処理を行うことができる。
(被覆工程)
本発明に係る土壌処理方法は、さらに被覆工程を包含していてもよい。被覆工程においては、上述した加熱工程後の畝をシート状体で被覆する。加熱工程において加熱した畝をシート状体で被覆することによって、畝の温度をより長時間消毒に適した温度に保つことが可能である上に、シート状体で被覆された畝を太陽熱によってさらに加熱することができる。
被覆工程において畝を被覆するシート状体としては、一般に用いられている、いわゆるマルチシートを好適に利用可能であるが、これに限定されず、畝を被覆し、畝内を保温し得るシートであればよい。マルチシートの例として、ポリ塩化ビニルや生分解性プラスチックからなるマルチシートが挙げられ、その用途に応じて、白色、黒色、透明、銀色等のマルチシートを用いることができる。被覆工程における畝の被覆は、一般に用いられているシート被覆装置を用いて行うことができる。シート被覆装置4は、図1に示す土壌処理装置10に搭載されて、車両5の移動に伴って畝上を移動し、シート被覆装置4の移動後の畝がシートで被覆されるようになっている。
本発明に係る土壌処置方法は、加熱工程後の畝を被覆工程においてシート状体で被覆するので、より効果的に土壌消毒処理を行うことができる。
〔土壌処理装置〕
土壌処理装置10は、土壌に畝を形成する畝形成装置(畝形成手段)2と、畝を加熱する加熱装置(加熱手段)3とを備えている。土壌処理装置10において、畝形成装置2と加熱装置3とは、車両5に搭載されている。土壌処理装置10において加熱装置3は、マイクロ波発生装置(電磁波発生装置)であり、車両5に搭載された高電圧発生装置1からマイクロ波発生装置に電圧が供給される。土壌処理装置10は、シート被覆装置4を備えていてもよい。
土壌処理装置10は、耕耘後整地前の土壌において、車両5を移動させることによって、畝形成及び畝加熱を行う。車両5の移動に伴って、畝形成装置2、加熱装置3、及びシート被覆装置4がそれぞれ土壌上を通過する。土壌処理装置10においては、車両5の進行方向に対して、畝形成装置2の後方に加熱装置3が設けられ、加熱装置3の後方にシート被覆装置4が設けられている。
まず、畝形成装置2が車両5の通路上の土壌を通過することによって、通過後の土壌に畝が形成される。加熱装置3は、畝形成装置2と同様に移動しながら、畝形成装置2による形成直後の畝を加熱する。すなわち、土壌処理装置は、畝形成装置2により畝を形成しつつ、形成された畝を連続的に加熱することができる。さらにシート被覆装置4が、畝形成装置2及び加熱装置3と同様に移動しながら、加熱装置3による加熱直後の畝をシート状体により被覆する。
なお、土壌処理装置10において、畝形成装置2、加熱装置3、及びシート被覆装置4は、上述した土壌処理方法の畝形成工程、加熱工程、及び被覆工程において用いられているものである。すなわち、土壌処理装置10は、上述した土壌処理方法の一実施形態であり、土壌処理装置10の一実施形態は、上述した土壌処理方法の実施形態並びに図1及び2の説明に準ずる。
このように、土壌処理装置10によれば、畝形成装置2により形成した畝を、加熱装置により加熱するので、安全かつ確実に土壌を消毒することができる。また、土壌処理装置10には、畝形成装置2と加熱装置3とが一体形成されているので、畝形成しつつ当該畝を連続的に加熱することが可能である。これにより、効率よく畝形成及び土壌消毒処理を行うことができる。
(1:畝内加熱効果)
3kW出力のマグネトロン(日立協和エンジニアリング株式会社製)を6機用いて、18kW出力のマイクロ波によって畝内を加熱した。6機のマグネトロンを用いて、図2に示すように、畝6の上面及び側面に対して、矢印に示す方向にマイクロ波を照射し、畝6を加熱した。畝の上面からの深さ5cm、10cm、及び15cmの位置の温度をそれぞれ測定し、マイクロ波照射からの時間経過による畝内温度の変化を調べた。試験対象として、高さ30cm、幅50cmの山型の畝を用いた。畝内の温度は、加熱後温度測定装置により経時的に測定した。外気温は32℃であった。結果を図3に示す。
図3は、マイクロ波の照射によって加熱された畝内の温度持続性を示すグラフである。図3に示すように、マイクロ波照射による加熱直後の畝表面(深さ0〜5cm)の温度は80.7℃であり、畝の中心部(深さ15cm)の温度は67.9℃であった。なお、本試験においては、マグネトロンによるマイクロ波照射後に畝をマルチシート(みかど化工株式会社製)により被覆した。図3に示すように、マルチシートの被覆によって、畝の中心部の温度は50℃で2時間以上保たれた。
(2:畝内加熱による土壌消毒効果)
マイクロ波による土壌消毒効果を、ホウレンソウ萎凋病の発病抑制を指標として試験した。試験する露地の土壌を2010年10月18日に消毒処理した。試験土壌に高さ30cm、幅50cmの山型の畝を形成し、上記1.の実施例で用いたマグネトロンを用いてマイクロ波を照射したのち、マルチシートにより被覆した。
マイクロ波照射処理速度14.4m/h、21.6m/h、及び86.4m/hでマイクロ波を照射した畝と、マイクロ波による処理をおこなっていない畝(無処理)とにおいて、ホウレンソウの出芽率及び立枯率を測定することによって、ホウレンソウ萎凋病の発病を調査した。コントロールとして、マイクロ波による処理を行わず、ホウレンソウ萎凋病菌無接種の畝(無処理無接種)についても同様に調査した。なお、無処理無接種区以外の処理区には、消毒処理前にホウレンソウ萎凋病の原因菌であるフザリウム菌(カビの一種)を接種させた。
上述した各処理を施した後、白色及び黒色マルチシートで被覆した畝に、2010年10月19日にホウレンソウ「リード」の種を1点あたり3粒播種し、株間を7.5cm間隔とした。
播種後、2010年11月8日に出芽調査し、2010年12月6日に発病調査及び立毛調査し、2011年3月23日に発病調査及び抜取調査した。調査は、30株を1群として行い、1処理当たり6〜7反復行った。結果を図4〜6に示す。
図4は、各マイクロ波照射処理区におけるホウレンソウの出芽阻害率(%)を示すグラフである。図4に示すように、各マイクロ波照射処理区においては、無処理区と比較して、出芽阻害率が低かった。マイクロ波照射処理速度14.4m/h及び21.6m/hの処理区においては、無処理無接種区と同等の出芽率であった。マイクロ波照射処理速度86.4m/hの処理区においては、より出芽率が高かった。
図5は、2010年12月6日に調査した各マイクロ波照射処理区におけるホウレンソウの出芽後立枯率(%)を示すグラフである。図5に示すように、マイクロ波照射処理速度86.4m/hの処理区においては、無処理区と同等の出芽後立ち枯れが生じた。一方、マイクロ波照射処理速度14.4m/h及び21.6m/hの処理区においては、ほとんど発病が認められなかった。
図6は、2011年3月23日に調査した各マイクロ波照射処理区におけるホウレンソウの出芽後立枯率(%)を示すグラフである。図6に示すように、無処理区においてホウレンソウ萎凋病発病率が26.3%である一方で、マイクロ波照射処理区では、発病率が低かった。マイクロ波照射処理速度14.4m/hの処理区で発病率3.6%、21.6m/hの処理区で発病率4.0%、86.4m/hの処理区で発病率10.2%であった。これらを防除価で示すと、マイクロ波照射処理速度14.4m/hの処理区で86.3、21.6m/hの処理区で84.8、86.4m/hの処理区で61.2という高い効果が得られた。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、各種植物の生産等に好適に用いられるため、広く農業分野に利用することができる。
1 高電圧発生装置
2 畝形成装置(畝形成手段)
3 加熱装置(加熱手段、電磁波発生装置)
4 シート被覆装置
5 車両
6 畝
10 土壌処理装置

Claims (7)

  1. 土壌に形成された畝を加熱する加熱工程を包含することを特徴とする土壌処理方法。
  2. 土壌に畝を形成する畝形成工程をさらに包含することを特徴とする請求項1に記載の土壌処理方法。
  3. 前記加熱工程において、前記畝に周波数890〜22250MHzの電磁波を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の土壌処理方法。
  4. 前記加熱工程において、前記電磁波を発生する電磁波発生装置を前記畝上において移動させながら、前記畝に対して前記電磁波を照射する請求項3に記載の土壌処理方法。
  5. 前記加熱工程において、前記畝の上面及び側面に電磁波を照射することを特徴とする請求項3又は4に記載の土壌処理方法。
  6. 前記加熱工程後の前記畝をシート状体で被覆する被覆工程をさらに包含することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の土壌処理方法。
  7. 土壌に畝を形成する畝形成手段と、
    前記畝を加熱する加熱手段とを備えていることを特徴とする土壌処理装置。
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