JP2013029173A - 流体圧緩衝器 - Google Patents

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Tomio Imaizumi
富雄 今泉
Naoto Kanazawa
尚人 金澤
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Abstract

【課題】減衰力特性を向上させることができる流体圧緩衝器の提供。
【解決手段】通路40aの開口側に環状に設けられた弁座41aと、弁座41aに離着座するとともに通路40aの流体の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブ45aとを備え、ディスクバルブ45aが、孔55を備えた凹状部61を弁座41aの内側に有して弁座41aに離着座する有孔ディスク56と、凹状部61とで圧力室70を形成するとともに圧力室70に連通する切欠部57を有する切欠ディスク58と、切欠ディスク58の有孔ディスク56とは反対側に設けられたディスクバルブ本体60とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、流体圧緩衝器に関する。
流体圧緩衝器において、減衰力特性を滑らかに推移させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−38192号公報
ところで、流体圧緩衝器において、減衰力特性をより向上させることが望まれている。
したがって、本発明は、減衰力特性を向上させることができる流体圧緩衝器の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ディスクバルブが、孔を備えた凹状部を弁座の内側に有して該弁座に離着座する有孔ディスクと、前記凹状部とで圧力室を形成するとともに該圧力室に連通する切欠部を有する切欠ディスクと、該切欠ディスクの前記有孔ディスクとは反対側に設けられたディスクバルブ本体とを有する。
本発明によれば、減衰力特性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器を示す全体断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器のピストン周辺を示す部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器のディスクバルブ周辺を示す部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器の有孔ディスクを示すもので、(a)は正断面図、(b)は下面図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器の切欠ディスクを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器の減衰力特性を示す特性線図である。 本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器の変形例のディスクバルブ周辺を示す部分拡大断面図である。
本発明の一実施形態に係る流体圧緩衝器を図面を参照して以下に説明する。
図1に示す本実施形態の流体圧緩衝器10は、複筒式のもので、例えば自動車のサスペンション装置に用いられるものである。この流体圧緩衝器10は、作動流体である油液が封入される略円筒状のシリンダ11と、このシリンダ11を覆う略有底円筒状の外筒12と、シリンダ11内に嵌装されてシリンダ11内を二つの室14,15に画成する略円板状のピストン16と、シリンダ11内に挿入されて一端がピストン16に連結されるとともに他端がシリンダ11の外部へ延出される棒状のピストンロッド17とを有している。
また、この流体圧緩衝器10は、外筒12内にその底部に当接するように配置されるベースバルブ20と、外筒12の底部とは反対の開口側に嵌合されるロッドガイド21と、ロッドガイド21よりも外筒12の開口側に配されるシール部材22と、外筒12の底部の外側に溶接により固定される取付アイ23とを有している。シリンダ11は一端側がロッドガイド21に嵌合され他端側がベースバルブ20に嵌合されている。シリンダ11と外筒12とは同心状に配置されており、これらの間にリザーバ室24が形成されている。
ピストンロッド17は、主軸部27と、その一端側にこれより小径に形成された取付軸部28とを有しており、取付軸部28が内側に位置する向きでシリンダ11内に挿入されている。ロッドガイド21には、ピストンロッド17の主軸部27が挿通されており、ロッドガイド21は、この主軸部27の摺動を案内する。シール部材22は、外筒12の開口側の端縁部が内側に加締められることにより、この加締め部分とロッドガイド21とで挟持されている。シール部材22には、ピストンロッド17の主軸部27が挿通されており、シール部材22は、この主軸部27との間および外筒12との間をシールする。ピストン16はピストンロッド17の取付軸部28に嵌合されることになり、取付軸部28に螺合されるナット29でピストンロッド17に保持されている。
流体圧緩衝器10は、ピストンロッド17の突出側の端部が例えば車体側に連結され、取付アイ23が例えば車輪側に連結されることで車体に対する車輪の動きを緩衝する。流体圧緩衝器10は、ピストンロッド17のシリンダ11からの突出量が増大して流体圧緩衝器10の全長が長くなる伸び行程ではピストン16がシリンダ11内で室14を狭める方向に摺動することになり、ピストンロッド17のシリンダ11からの突出量が減少して流体圧緩衝器10の全長が短くなる縮み行程ではピストン16がシリンダ11内で室15を狭める方向に摺動することになる。なお、ピストンロッド17の主軸部27には軸方向の所定位置にリテーナ30が固定されており、このリテーナ30のロッドガイド21側に緩衝体31が配置されている。ピストンロッド17は、伸び方向の限界位置にて緩衝体31をロッドガイド21に当接させることになり、これにより、それ以上の伸びが規制される。
上記したベースバルブ20は、シリンダ11と外筒12との間のリザーバ室24と、室15との間の油液の流れを制御するもので、室15側の圧力がリザーバ室24側の圧力よりも高い状態で、室15からリザーバ室24への油液の流れを許容する。また、ベースバルブ20は、室15側の圧力がリザーバ室24側の圧力よりも低い状態で、リザーバ室24から室15への油液の流れを許容する。
つまり、伸び行程で、ピストンロッド17のシリンダ11からの突出量が増大すると、その分の油液がベースバルブ20を介してリザーバ室24から室15に流れることになり、逆に縮み行程でピストンロッド17のシリンダ11への挿入量が増大すると、その分の油液がベースバルブ20を介して室15からリザーバ室24に流れることになる。なお、このような油液の給排に対応するため、リザーバ室24には、下部に配置されるベースバルブ20側に油液が貯留されており、この油液の上側となるロッドガイド21側に油液の量変化を吸収するガスが封入されている。
図2に示すように、ピストン16は、ピストンロッド17に保持されるピストン本体35と、ピストン本体35の外周面に装着されてシリンダ11の内周面に摺接する円環状の摺動部材36とからなっている。
ピストン本体35には、中央にピストンロッド17の取付軸部28を挿通させる挿通穴38が軸方向にそって貫通形成されている。そして、ピストン本体35には、この挿通穴38を囲むようにして、室14側が径方向外側に開口し、室15側が径方向内側に開口するように傾斜する複数(図2では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路40aと、室15側が径方向外側に開口し、室14側が径方向内側に開口するように傾斜する複数(図2では断面とした関係上一カ所のみ図示)の通路40bとが形成されている。これら複数の通路40aおよび複数の通路40bは、ピストン本体35の円周方向において一カ所ずつ交互に配置されるように形成されている。
また、ピストン本体35には、その室15側の端部に、通路40aの開口側にて環状をなす弁座41aが形成されている。弁座41aは、円環状をなして軸方向外側に突出しており、通路40aの室15側の開口部をピストン本体35の外周側において囲み、しかも通路40bの室15側の開口部よりもピストン本体35の中心側に位置している。また、ピストン本体35の室15側の端部には、通路40aの室15側の開口部よりもピストン本体35の中心側に、弁座41aと軸方向の高さを合わせて段部42aが挿通穴38を囲むように円環状に形成されている。
同様に、ピストン本体35には、その室14側の端部に、通路40bの開口側にて環状をなす弁座41bが形成されている。弁座41bは、円環状をなして軸方向外側に突出しており、通路40bの室14側の開口部をピストン本体35の外周側において囲み、しかも通路40aの室14側の開口部よりもピストン本体35の中心側に位置している。また、ピストン本体35の室14側の端部には、通路40bの室14側の開口部よりもピストン本体35の中心側に、弁座41bと軸方向の高さを合わせて段部42bが挿通穴38を囲むように円環状に形成されている。
そして、ピストン本体35の室15側には、弁座41aに対して離着座するディスクバルブ45aが設けられている。ディスクバルブ45aは、室14の圧力が室15の圧力よりも高くなると弁座41aから離座することになり、通路40aを介しての室14から室15への油液の流れを許容する。一方、室14の圧力が室15の圧力よりも低くなると弁座41aに着座することになり、通路40aを介しての室15から室14への油液の流れを規制する。よって、通路40aは、ピストン16がシリンダ11内で室14側つまり伸び側に摺動すると油液が流通することになり、伸び側の通路を構成する。そして、通路40aに対して設けられたディスクバルブ45aは、弁座41aに離着座することで伸び側の通路40aの油液の流れを制御して減衰力を発生させる伸び側の減衰バルブとなっている。なお、ピストン本体35の弁座41aと段部42aとの間とディスクバルブ45aとで囲まれる部分は圧力室46aとなっている。
また、ピストン本体35の室14側には、弁座41bに対して離着座するディスクバルブ45bが設けられている。ディスクバルブ45bは、室15の圧力が室14の圧力よりも高くなると弁座41bから離座することになり、通路40bを介しての室15から室14への油液の流れを許容する。一方、室15の圧力が室14の圧力よりも低くなると弁座41bに着座することになり、通路40bを介しての室14から室15への油液の流れを規制する。よって、通路40bは、ピストン16がシリンダ11内で室15側つまり縮み側に摺動すると油液が流通することになり、通路40bは縮み側の通路を構成する。そして、通路40bに対して設けられたディスクバルブ45bは、弁座41bに離着座することで縮み側の通路40bの油液の流れを制御して減衰力を発生させる縮み側の減衰バルブとなっている。なお、ピストン本体35の弁座41bと段部42bとの間とディスクバルブ45bとで囲まれる部分は圧力室46bとなっている。
縮み側のディスクバルブ45bは、同外径且つ同内径の円環状の平坦なディスク48が複数、具体的には3枚積層されて構成されている。ディスク48の内径はピストンロッド17の取付軸部28を嵌合可能な大きさとなっており、ディスク48の外径は、ピストン16の弁座41bの外径よりも大径となっている。ディスク48はプレス成形により成形される。
ディスクバルブ45bのピストン16とは反対側には、ディスクバルブ45bと同内径の円環状のスペーサ49が設けられている。このスペーサ49は、その外径がディスクバルブ45bの外径よりも小径であり、段部42bの外径よりも若干小径となっている。スペーサ49もプレス成形により成形される。
スペーサ49のディスクバルブ45bとは反対側には、ディスクバルブ45bと同内径の円環状のバルブ規制部材50が設けられている。このバルブ規制部材50は、その外径が、ディスクバルブ45bよりも小径且つスペーサ49よりも大径であり、弁座41bの内径よりも若干小径となっている。このバルブ規制部材50は、剛性が高く、ディスクバルブ45bが弁座41bから離座するように変形したときに、ディスクバルブ45bに当接してその所定以上の変形を規制する。バルブ規制部材50は、ピストンロッド17の主軸部27の取付軸部28側の端面に当接しており、ピストン16の段部42bとでスペーサ49の全体およびディスクバルブ45bの内周側を挟持する。
図3に示すように、伸び側のディスクバルブ45aは、ピストン16側から順に、孔55を有する有孔ディスク56と、切欠部57を有する切欠ディスク58と、スペーサ59と、ディスクバルブ本体60とからなっている。
有孔ディスク56は、円環状をなしており、その内径がピストンロッド17の取付軸部28を嵌合可能な大きさとなっている。また、その外径は、ピストン16の弁座41aの外径よりも大径となっている。そして、有孔ディスク56のピストン16とは反対側には、弁座41aよりも径方向の内側且つ段部42aよりも径方向の外側となる位置に、この有孔ディスク56と同心の円環状をなして軸方向のピストン16側に凹む凹状部61が形成されている。この凹状部61は、ピストン16側に円環状に突出しており、弁座41aおよび段部42aの間位置において、これらに干渉せずにピストン16側に突出することになる。
凹状部61は、段部42aよりも弁座41a側に形成されており、有孔ディスク56の中心軸を含む断面の形状が円弧状に湾曲している。そして、この凹状部61が上記孔55を備えている。具体的に、孔55は、凹状部61の最も凹む位置に有孔ディスク56の軸方向に沿って貫通形成されている。孔55の流路断面積は通路40aの流路断面積よりも狭くなっている。図4に示すように、孔55は複数、具体的には4カ所が有孔ディスク56の円周方向に等間隔で形成されている。有孔ディスク56は、凹状部61よりも径方向内側の平坦な円環状の基部63で段部42aに当接することになり、凹状部61よりも径方向外側の平坦な円環状の当接部64で弁座41aに当接する。このように弁座41aに当接した状態で、有孔ディスク56がピストン16との間に上記圧力室46aを形成することになり、孔55はこの圧力室46aに開口する。有孔ディスク56もプレス成形により成形される。
切欠ディスク58は、有孔ディスク56と同内径且つ同外径の円環状をなしており、全体として平坦な形状をなしている。切欠ディスク58には、その外周縁部から径方向に沿って凹状をなす上記した切欠部57が、軸方向に貫通して形成されている。切欠部57は、図5に示すように、その切欠ディスク58の中心側が中心側に凹む半円状をなしており、切欠ディスク58の外周側が周方向に一定の幅となっている。
ここで、図3に示すように、切欠ディスク58の径方向における切欠部57の内端位置は、上記した有孔ディスク56の凹状部61の径方向の外端位置よりも切欠ディスク58および有孔ディスク56の中心側に位置しており、よって、切欠部57は切欠ディスク58および有孔ディスク56の径方向において凹状部61と位置が重なる。そして、凹状部61が円環状をなすことから、切欠部57は、切欠ディスク58および有孔ディスク56の円周方向においても凹状部61と位置が重なる。ただし、切欠部57は切欠ディスク58および有孔ディスク56の径方向において凹状部61の孔55とは位置が重ならない。図5に示すように、切欠部57は複数、具体的には4カ所が切欠ディスク58の円周方向に等間隔で形成されている。切欠ディスク58もプレス成形により成形される。
平坦な切欠ディスク58は、図3に示すように、有孔ディスク56の凹状部61以外の平坦な中心側の基部63および外周側の当接部64に当接可能であり、その結果、凹状部61とで間に圧力室70を形成する。そして、上記した有孔ディスク56の孔55と、切欠ディスク58の切欠部57とは、共に圧力室70に開口する。ここで、切欠ディスク58が有孔ディスク56の基部63および当接部64に当接した状態にあるとき、切欠部57は切欠ディスク58の径方向の内側の一部のみが圧力室70に開口することになり、この開口部71の流路断面積は、有孔ディスク56の孔55の流路断面積よりも狭くなっている。
スペーサ59は、切欠ディスク58と同内径の円環状をなしており、その外径が切欠ディスク58の外径よりも小径であり、段部42aの外径よりも若干小径となっている。
ディスクバルブ本体60は、切欠ディスク58の有孔ディスク56とは反対側に設けられており、同外径且つ同内径の円環状の平坦なディスク75が複数、具体的には3枚積層されて構成されている。ディスク75の内径は、有孔ディスク56等と同径となっており、ディスク75の外径は、スペーサ59の外径よりも大径且つ切欠ディスク58および有孔ディスク56の外径よりも小径であり、ピストン16の弁座41aの内径よりも若干小径で、切欠ディスク58の切欠部57の内端位置と同径になっている。ディスク75ももプレス成形により成形される。
ディスクバルブ本体60のピストン16とは反対側にはディスクバルブ本体60と同内径の円環状のスペーサ77が設けられている。このスペーサ77は、その外径がディスクバルブ本体60の外径よりも小径であり、段部42aの外径よりも若干小径となっていて、上記スペーサ59と同外径となっている。スペーサ77もプレス成形により成形される。
スペーサ77のディスクバルブ本体60とは反対側には、ディスクバルブ本体60と同内径且つ同外径の円環状のバルブ規制部材78が設けられている。このバルブ規制部材78は、弁座41aの内径よりも若干小径となっている。このバルブ規制部材78は、剛性が高く、ディスクバルブ本体60が弁座41aから離間する方向に変形したときに、ディスクバルブ本体60に当接してその所定以上の変形を規制する。バルブ規制部材78は、図2に示すように、ピストンロッド17の取付軸部28に取り付けられたナット29に当接しており、ピストン16の段部42aとで、有孔ディスク56の内周側、切欠ディスク58の内周側、スペーサ59の全体、ディスクバルブ本体60の内周側およびスペーサ77の全体を挟持する。
以上に述べた本実施形態に係る流体圧緩衝器10では、伸び側のディスクバルブ45aによって、図6に示すように、伸び行程における特にピストン速度が微低速の領域での減衰力特性をより詳細に制御することになる。
つまり、図3に示すピストン16が室15とは反対側(図3の上側)に移動する伸び行程において、図6に示す微低速領域の中でもピストン速度が最も遅い領域X1では、図3に示すように有孔ディスク56が弁座41aに密着し、切欠ディスク58が有孔ディスク56に密着した状態であり、この状態では、室14から室15に流れる油液が、通路40aから、圧力室46aと有孔ディスク56の孔55と圧力室70と開口部71とを介して流れることになる。この領域X1では、流路断面積が最も狭く一定のオリフィスとして機能する開口部71によるオリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生する。
また、図6に示すピストン速度が上記領域X1よりも速い領域X2では、図3に示す圧力室70の前後の孔55および開口部71の流路断面積の差から圧力室70内の圧力が高まり、切欠ディスク58が弾性変形して、弁座41aへの当接状態を維持する有孔ディスク56から離間することになる。この状態では、室14から室15に流れる油液が、通路40aから、圧力室46aと、有孔ディスク56の孔55と、有孔ディスク56および切欠ディスク58の離間した隙間とを介して流れることになる。この領域X2において、低速では切欠ディスク58の変形によるバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力が発生し、高速になると、流路断面積が一定のオリフィスとして機能する有孔ディスク56の孔55によるオリフィス特性の減衰力が発生する。
また、図6に示すピストン速度が上記領域X2よりも速い領域X3では、圧力室46aの前後の通路40aおよび孔55の流路断面積の差から圧力室46aの圧力が高まり、有孔ディスク56および切欠ディスク58が弾性変形して弁座41aから離間することになる。この状態では、室14から室15に流れる油液が、通路40aから、主に弁座41aと有孔ディスク56との離間した隙間を介して流れることになる。この領域X3において、低速から中間速までは、有孔ディスク56および切欠ディスク58の変形によるバルブ特性の減衰力が発生し、高速になると、切欠ディスク58がディスクバルブ本体60に当接して有孔ディスク56および切欠ディスク58の変形が規制されることになり、よって、有孔ディスク56と弁座41aとの略一定の隙間によるオリフィス特性の減衰力が発生する。
また、図6に示すピストン速度が上記領域X3よりも速い領域X4では、弁座41aから離間した有孔ディスク56および切欠ディスク58がディスクバルブ本体60を押圧して弾性変形させることになる。この状態では、室14から室15に流れる油液が、通路40aから、主に有孔ディスク56と弁座41aとの隙間を介して流れることになる。この領域X4においては、有孔ディスク56、切欠ディスク58およびディスクバルブ本体60の変形によるバルブ特性の減衰力が発生する。そして、領域X4の中でもピストン速度が高速になると、一定の流路断面積でオリフィスとして機能する通路40aに基づくオリフィス特性の減衰力が発生する。
以上に述べた本実施形態に係るに係る流体圧緩衝器10によれば、伸び側のディスクバルブ45aが、孔55を備えた凹状部61を弁座41aの内側に有して弁座41aに離着座する有孔ディスク56と、凹状部61とで圧力室70を形成するとともに圧力室70に連通する切欠部57を有する切欠ディスク58と、切欠ディスク58の有孔ディスク56とは反対側に設けられたディスクバルブ本体60とを有するため、この伸び側のディスクバルブ45aによって、伸び行程における特にピストン速度の微低速領域での減衰力特性を、変曲点を複数、具体的には3カ所有するようにして、より向上させることができる。
しかも、いずれも簡素な形状でありプレス成形で容易に成形できる有孔ディスク56と切欠ディスク58とディスクバルブ本体60とを用いるため、コスト増を抑制しつつ、微低速領域での減衰力特性をより向上させることができる。
ここで、図7に示すように、切欠ディスク58の切欠部57を径方向内方に拡大するとともに、切欠ディスク58とスペーサ59との間に、切欠ディスク58と同内径且つ同外径の円環状のディスク81を設けても良い。このように構成することで、最もピストン速度が低速の領域X1における、最も流路断面積が狭い部分を、開口部71ではなく、切欠部57と、有孔ディスク56の当接部64と、ディスク81とで囲まれ、径方向に開口する開口部82に形成することができる。
なお、以上の実施形態においては、本発明を、伸び側のディスクバルブ45aに適用したが、縮み側のディスクバルブ45bに適用することも可能であり、両方に適用することも可能である。さらには、ベースバルブ20に適用することも可能である。
10 流体圧緩衝器
11 シリンダ
16 ピストン
17 ピストンロッド
40a 通路
41a 弁座
45a ディスクバルブ
55 孔
56 有孔ディスク
57 切欠部
58 切欠ディスク
60 ディスクバルブ本体
61 凹状部
70 圧力室

Claims (1)

  1. 流体が封入されるシリンダと、
    該シリンダ内に嵌装されるピストンと、
    一端が前記ピストンに連結され他端が前記シリンダの外部へ延出されるピストンロッドと、
    前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって流体が流通する通路と、
    前記通路の開口側に環状に設けられた弁座と、
    該弁座に離着座するとともに前記通路の流体の流れを制御して減衰力を発生させるディスクバルブとを備えた流体圧緩衝器において、
    前記ディスクバルブは、
    孔を備えた凹状部を前記弁座の内側に有して該弁座に離着座する有孔ディスクと、
    前記凹状部とで圧力室を形成するとともに該圧力室に連通する切欠部を有する切欠ディスクと、
    該切欠ディスクの前記有孔ディスクとは反対側に設けられたディスクバルブ本体と、
    を有することを特徴とする流体圧緩衝器。
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