JP2013027938A - 回転体部品組付装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】回転体部品組付装置1は、フレーム81を保持するフレーム保持部2と、仮組体80を載置する仮組体載置部3と、仮組体80における複数の円筒ころ83の内周側に進入してダミーシャフト86を押し出すシャフト押出部4と、油穴付きシャフト85を載置するシャフト載置部5と、シャフト載置部5に載置された油穴付きシャフト85を、仮組体80における複数の円筒ころ83の内周側に挿入するシャフト挿入部6と、を備えている。シャフト挿入部6は、その先端面611の一箇所に、切欠854に係合する突起612を有し、前進するとともに油穴付きシャフト85の軸方向端面に当接してから1回転以上回転して、突起612の周方向位置を規定位置に合わせる。
【選択図】図9
Description
また、特許文献1の遊星歯車組付け装置は、ターンテーブルと、ターンテーブルの上に各々回動可能に設けた2個の遊星キャリア用治具と、ターンテーブルの回転範囲内に遊星キャリア用治具の配置間隔と同じ間隔で設けた遊星歯車組込み部及び止めピン圧入部を備えている。この遊星歯車組付け装置においては、遊星歯車組込み部には、遊星キャリア内の遊星歯車からダミーシャフトを外すダミーシャフト離脱機構を設けている。また、止めピン圧入部には、遊星キャリア用治具を回動させる治具回動機構と、遊星キャリア及び遊星歯車に挿入された歯車軸を共通の加工基準面で位置決め固定する位置決め固定機構と、遊星キャリア及び歯車軸にまたがって止めピンを圧入する止めピン圧入機構を設けている。
上記フレームを保持するフレーム保持部と、
上記複数の円筒ころを介して上記回転部材の内周穴にダミーシャフトを挿入してなる仮組体を載置する仮組体載置部と、
上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に進入して上記ダミーシャフトを押し出すシャフト押出部と、
上記油穴付きシャフトを載置するシャフト載置部と、
該シャフト載置部に載置された上記油穴付きシャフトを、上記シャフト押出部を押し戻しながら上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に挿入するシャフト挿入部と、を備えており、
該シャフト挿入部は、その先端面の一箇所に、上記切欠に係合する突起を有しており、かつ、前進するとともに上記油穴付きシャフトの軸方向端面に当接してから1回転以上回転して、上記突起の周方向位置を規定位置に合わせるよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置にある(請求項1)。
具体的には、フレーム保持部、仮組体載置部、シャフト押出部、シャフト載置部及びシャフト挿入部を用い、シャフト押出部の移動によって、仮組体載置部に載置された仮組体からダミーシャフトを押し出し、シャフト挿入部の移動によって、油穴付きシャフトをダミーシャフトと入れ替える。このとき、シャフト挿入部の動作によって、油穴付きシャフトの油穴の周方向位置をフレームにおける一対の組付穴の規定位置に合わせることができる。
そして、フレーム保持部に保持されたフレームにおける一対の組付穴の中心軸線上に、仮組体載置部に載置された仮組体におけるダミーシャフトの中心軸線を一致させる。次いで、シャフト押出部を、仮組体における複数の円筒ころの内周側に進入させて、仮組体からダミーシャフトを押し出す。そして、シャフト押出部は、仮組体の中に挿入したまま維持する。
ここで、シャフト挿入部の前進は、シャフト挿入部が回転することによって突起の周方向位置が規定位置に合ってからも行うことができ、シャフト挿入部が回転することによって突起の周方向位置が規定位置に合うまで行うことができる。
これにより、油穴付きシャフトの油穴の周方向位置を、フレームにおける一対の組付穴の規定位置に合わせて、油穴付きシャフトをフレームにおける一対の組付穴に組み付けることができる。
上記シャフト挿入部は、前進しながら1回転以上2回転以下で回転させることができ、好ましくは、前進しながら1回転以上1.5回転以下で回転させることができる。シャフト挿入部の回転量が1回転未満である場合には、シャフト挿入部の先端面の一箇所に形成された突起を、油穴付きシャフトに形成された切欠に係合させることができないことがある。
この場合には、挿入シャフトと一対の係合ガイドとを用いたシャフト挿入部の簡単な構成により、シャフト挿入部が、前進しながら1回転以上回転した後に直進する動作を、シャフト挿入部を前進させることによって容易に行うことができる。
この場合には、1つの駆動源による駆動軸の回転を受けて、シャフト押出部及びシャフト挿入部の動作を行うことができる。これにより、必要最低限の駆動源を用いることにより、小さな動力で回転体部品組付装置を動作させることができる。
この場合には、簡単な構造の回転体部品組付装置によって、遊星歯車部品の組付を行うことができる。
この場合には、1つの駆動源による駆動軸の回転を受けて、フレーム保持部を所定角度ずつ回動させることができる。そして、駆動軸が1回転するごとに、複数の一対の組付穴に対して、複数の円筒ころを介して回転部材を外装した油穴付きシャフトを、順次組み付けることができる。
また、駆動軸が1回転するごとに、フレーム保持部の第1動作と、仮組体載置部の第2動作と、シャフト押出部の第3動作と、シャフト載置部の第4動作と、シャフト挿入部の第5動作とを連続して繰り返し行うことができる。そして、プラネタリキャリヤにおける複数の一対の組付穴に対して、複数の円筒ころを介して回転部材を外装した油穴付きシャフトを、順次組み付けることができる。
本例の回転体部品8は、図14に示すごとく、周方向に複数配列された円筒ころ83を介して回転部材82の内周穴821に挿入された油穴付きシャフト85を、フレーム81における一対の組付穴811に掛け渡して組み付けられている。油穴付きシャフト85は、軸方向端面から外周の一方向まで内部に形成された油穴851と、油穴851の一方向と関連して軸方向端面に形成された切欠854とを有し、油穴851の一方向をフレーム81の特定方向に向けて組み付けられている。
シャフト挿入部6は、図9、図12に示すごとく、その先端面611の一箇所に、切欠854に係合する突起612を有している。シャフト挿入部6は、前進するとともに油穴付きシャフト85の軸方向端面に当接してから1回転以上回転して、突起612の周方向位置を規定位置に合わせるよう構成されている。
図14に示すごとく、本例の回転体部品8は遊星歯車部品8であり、回転部材82はピニオンギヤ82であり、油穴付きシャフト85はピニオンシャフト85であり、フレーム81は、一対の組付穴811が複数形成されたプラネタリキャリヤ81である。本例のフレーム保持部2に保持するプラネタリキャリヤ81には、サンギヤを固定するサンギヤシャフト84が取り付けられている。
プラネタリキャリヤ81は、その中心軸線の回りに並ぶピニオンギヤ82を間に配置する一対のベース部品812を組み合わせて構成されている。
油穴付きシャフト85は、プラネタリキャリヤ81が回転する際に生じる遠心力によって、軸方向端面から油穴851に流れ込む潤滑油を、外周の一方向としてのプラネタリキャリヤ81の外周側へ導くものである。油穴851は、油穴付きシャフト85の軸方向端面から軸方向の中間位置まで形成された軸方向油穴部分852と、軸方向油穴部分852の中間位置から周方向の一方向である外周面まで形成された径方向油穴部分853とを有している。油穴付きシャフト85の軸方向両端面には、凹部855が形成されている。本例の切欠854は、径方向油穴部分853を形成した径方向と、180°反対側の径方向に形成されている。
回転体部品組付装置1は、フレーム保持部2、仮組体載置部3、シャフト押出部4、シャフト載置部5及びシャフト挿入部6を、架台11に配設して構成されている。
シャフト挿入部6は、一対の係合ガイド62が2条の螺旋状溝613に係合することにより、前進する挿入シャフト61が回転し、一対の係合ガイド62が二面幅614に係合することにより、挿入シャフト61が直進するよう構成されている。
本例のシャフト挿入部6は、前進しながら1回転以上回転した後、突起612の周方向位置を規定位置に合わせて直進するよう構成されている。
なお、シャフト挿入部6の前進は、突起612の周方向位置が規定位置に合わさると同時に停止することができる。
回転体部品組付装置1は、駆動軸13の回転運動をカム45,63及びリンク46,64によってシャフト押出部4及びシャフト挿入部6のスライド運動に変換し、駆動軸13の回転を受けて、シャフト押出部4によるダミーシャフト86の押出を行った後、シャフト挿入部6による油穴付きシャフト85の挿入を行うよう構成されている。
プラネタリキャリヤ81において、一対の組付穴811は、本例においては周方向の4箇所に等間隔に形成されている。フレーム保持部2は、一対の組付穴811の形成間隔と同じ角度だけ回動するよう構成されている。
そして、駆動源12によって駆動軸13及びカム33が回転し、カム33に係合するリンク34によって上下シャフト32が上下することにより、載置受け部31を退避位置301と上昇位置302との間で上下させることができる。
そして、駆動源12によって駆動軸13及びカム53が回転し、カム53に係合するリンク54によって上下シャフト52が上下することにより、載置受け部51を退避位置501と上昇位置502との間で上下させることができる。
そして、駆動源12によって駆動軸13及びカム73が回転し、カム73に係合するリンク74の回動を受けて、スライド機構部72にガイドされてスライドすることにより、シャフト受取部7を受取位置702と後退位置701との間でスライドさせることができる。
本例の回転体部品組付装置1は、1つの駆動源12による駆動軸13の駆動により、次の各動作を行って、プラネタリキャリヤ81における一対の組付穴811に、ピニオンシャフト85を介してピニオンギヤ82を組み付ける。
まず、仮組体保持台35に複数の仮組体80を保持するとともに、シャフト保持台55に複数の油穴付きシャフト85を保持しておく。
次いで、図8に示すごとく、第1動作として、駆動源12によって駆動軸13が所定角度回転し、フレーム保持部2が所定角度回動して、プラネタリキャリヤ81におけるいずれか一対の組付穴811が組付ラインL上に配置される。また、第1動作を行う際には、シャフト受取部7が後退位置701から受取位置702へ前進する。
次いで、図10に示すごとく、第3動作として、駆動源12によって駆動軸13がさらに所定角度回転し、シャフト押出部4が、仮組体80における複数の円筒ころ83の内周側に進入し、ダミーシャフト86を押し出す。そして、仮組体80から押し出されたダミーシャフト86は、受取位置702にあるシャフト受取部7に受け渡される。この後、シャフト押出部4は、仮組体80の中に挿入したまま維持する。
また、駆動源12によって駆動軸13がさらに回転する過程において、ダミーシャフト86を受け取ったシャフト受取部7が、受取位置702から退避位置701へ後退する。
次いで、図12に示すごとく、第5動作として、駆動源12によって駆動軸13がさらに所定角度回転し、挿入シャフト61は、2条の螺旋状溝613が一対の係合ガイド62によって案内され、回転しながら前進する。そして、挿入シャフト61の先端面611が油穴付きシャフト85の端面に当接し、挿入シャフト61が回転する際に、挿入シャフト61の先端面611の一箇所に形成された突起612を、油穴付きシャフト85に形成された切欠854に係合させることができる。また、挿入シャフト61は、油穴付きシャフト85を押すとともに、油穴付きシャフト85を介してシャフト押出部4を押し戻す。
こうして、駆動源12によって駆動軸13が1回転する間に、仮組体80におけるピニオンギヤ82からダミーシャフト86を抜き出すとともに、油穴付きシャフト85によってピニオンギヤ82をプラネタリキャリヤ81に組み付けることができる。
それ故、回転体部品組付装置1によれば、簡単な方法によって、油穴付きシャフト85における油穴851の外周側開口位置(周方向位置)をプラネタリキャリヤ81における外周側位置に合わせて、遊星歯車部品8の組付を行うことができる。
11 架台
12 駆動源
13 駆動軸
2 フレーム保持部
3 仮組体載置部
35 仮組体保持台
4 シャフト押出部
5 シャフト載置部
55 シャフト保持台
6 シャフト挿入部
61 挿入シャフト
611 先端面
612 突起
613 2条の螺旋状溝
614 二面幅
62 一対の係合ガイド
7 シャフト受取部
8 回転体部品(遊星歯車部品)
80 仮組体
81 フレーム(プラネタリキャリヤ)
811 一対の組付穴
82 回転部材(ピニオンギヤ)
821 内周穴
83 円筒ころ
85 油穴付きシャフト(ピニオンシャフト)
851 油穴
854 切欠
86 ダミーシャフト
L 組付ライン
Claims (6)
- 周方向に複数配列された円筒ころを介して回転部材の内周穴に挿入された油穴付きシャフトを、フレームにおける一対の組付穴に掛け渡して組み付けられ、上記油穴付きシャフトは、軸方向端面から外周の一方向まで内部に形成された油穴と、該油穴の一方向と関連して軸方向端面に形成された切欠とを有し、上記油穴の一方向を上記フレームの特定方向に配置して形成される回転体部品を組み付ける装置であって、
上記フレームを保持するフレーム保持部と、
上記複数の円筒ころを介して上記回転部材の内周穴にダミーシャフトを挿入してなる仮組体を載置する仮組体載置部と、
上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に進入して上記ダミーシャフトを押し出すシャフト押出部と、
上記油穴付きシャフトを載置するシャフト載置部と、
該シャフト載置部に載置された上記油穴付きシャフトを、上記シャフト押出部を押し戻しながら上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に挿入するシャフト挿入部と、を備えており、
該シャフト挿入部は、その先端面の一箇所に、上記切欠に係合する突起を有しており、かつ、前進するとともに上記油穴付きシャフトの端面に当接してから1回転以上回転して、上記突起の周方向位置を規定位置に合わせるよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置。 - 請求項1に記載の回転体部品組付装置において、上記シャフト挿入部は、2条の螺旋状溝及び該2条の螺旋状溝の形成位置よりも後端側に位置する二面幅を有する挿入シャフトと、上記2条の螺旋状溝と上記二面幅とにそれぞれ順次係合する一対の係合ガイドと、を備えており、かつ、該一対の係合ガイドが上記2条の螺旋状溝に係合することにより、前進する上記挿入シャフトが回転し、上記一対の係合ガイドが上記二面幅に係合することにより、上記挿入シャフトが直進するよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置。
- 請求項1又は2に記載の回転体部品組付装置において、上記シャフト押出部と上記シャフト挿入部とは、駆動源によって回転する駆動軸にリンクを介して接続されており、
上記駆動軸の回転運動を上記リンクによって上記シャフト押出部及び上記シャフト挿入部のスライド運動に変換し、上記駆動軸の回転を受けて、上記シャフト押出部による上記ダミーシャフトの押出を行った後、上記シャフト挿入部による上記油穴付きシャフトの挿入を行うよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転体部品組付装置において、上記回転部材はピニオンギヤであり、上記油穴付きシャフトはピニオンシャフトであり、上記フレームは、上記一対の組付穴が複数形成されたプラネタリキャリヤであり、上記回転体部品は、遊星歯車部品であることを特徴とする回転体部品組付装置。
- 請求項4に記載の回転体部品組付装置において、上記フレーム保持部は、上記駆動軸の回転を受けて所定角度ずつ回動して、上記プラネタリキャリヤにおける上記複数の一対の組付穴を、上記シャフト押出部による上記ダミーシャフトの押出及び上記シャフト挿入部による上記油穴付きシャフトの挿入を行う組付ラインに、順次対向させるよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置。
- 請求項5に記載の回転体部品組付装置において、上記仮組体載置部は、下方に退避する退避位置と、該仮組体載置部に載置された上記仮組体における上記回転部材の内周穴が上記組付ライン上に位置する上昇位置との間で上下するよう構成されており、
上記シャフト載置部は、下方に退避する退避位置と、該シャフト載置部に載置された上記油穴付きシャフトが上記組付ライン上に位置する上昇位置との間で上下するよう構成されており、
上記フレーム保持部の下方には、上記シャフト押出部によって押し出される上記ダミーシャフトを受け取るシャフト受取部が配設されており、
上記フレーム保持部が所定角度回動して、上記プラネタリキャリヤにおけるいずれか上記一対の組付穴が上記組付ライン上に位置する第1動作と、
上記仮組体載置部が上記退避位置から上昇して、該仮組体載置部に載置された上記仮組体における上記回転部材の内周穴が上記組付ライン上に位置する第2動作と、
上記シャフト押出部が、上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に進入し、上記ダミーシャフトを押し出して上記シャフト受取部へ受け渡す第3動作と、
上記シャフト載置部が上記退避位置から上昇して、該シャフト載置部に載置された上記油穴付きシャフトが上記組付ライン上に位置する第4動作と、
上記シャフト挿入部が、上記シャフト載置部に載置された上記油穴付きシャフトを、上記シャフト押出部を押し戻しながら上記仮組体における上記複数の円筒ころの内周側に挿入する第5動作と、を上記駆動軸が1回転することによって連続して繰り返し行うよう構成されていることを特徴とする回転体部品組付装置。
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