JP2013023402A - ガラス基板の加工装置 - Google Patents

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【課題】ガラス基板、特に外周部に反りが発生しやすい強化ガラスにおいてもガラス基板の外周部の反りの影響を確実に防止するとともに、ガラス基板の内部部分の歪みもなく割断予定線に沿った高品質のスクライブ加工を可能とするガラス基板の加工装置を提供する。
【解決手段】
ガラス基板1を載置するガラス基板保持テーブル10として多孔質部材からなる平面テーブルを使用し、この多孔質平面テーブルに載せるガラス基板1の外周部に対応する部分を支持する外周部15の多孔質部材の粒径とガラス基板1の内部に対応する部分を支持する内部16の多孔質部材の粒径を異ならせて、多孔質平面テーブルの外周部における吸着力を強く、内部部分における吸着力を弱くする。
【選択図】図2

Description

本発明はスマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン、タッチテーブルのスクリーンやテレビのスクリーンなどに使用されるフラットパネルディスプレイ用ガラスなどに使用されるガラス基板の加工装置に関し、特にガラス表面を化学強化したアルミノケイ酸ガラスやフロートガラスに熱処理を加えて風冷強化した強化ガラス、あるいは厚さが3mm以上の肉厚ガラス(以下これらを強化ガラスと総称する)の加工に好適なガラス基板の加工装置に関する。
最近ガラス割断において、過去1世紀にわたって使用されてきたダイヤモンドチップによる機械的方法に代わって、レーザビーム照射による熱応力スクライブ方法(以下レーザスクライブと略記する)が使用されるようになってきた。
レーザスクライブによれば、機械的方法に固有の欠点、すなわちマイクロクラック発生によるガラス強度の低下、割断時のカレット発生による汚染、適用板厚の下限値の存在などが一掃できる。
レーザスクライブにおいては一般に、ガラスを局所的に加熱し、気化、溶融やクラックが発生しない程度のレーザ光照射を行なう。この時ガラス加熱部は熱膨張しようとするが周辺ガラスからの反作用にあい十分な膨張ができず、この加熱領域には圧縮応力が発生する。周辺の非加熱領域でも、加熱部からの膨張に押されてさらに周辺に対して歪みが発生し、その結果圧縮応力が発生する。こうした圧縮応力は加熱中心点を原点とした半径方向のもので、加熱が発生後ほとんど音速でガラス板全域に伝播する。ところで物体に圧縮応力がある場合には、その直交方向にはポアソン比に比例した引っ張り応力が発生する。
引張り応力の存在位置に亀裂がある場合にはこの亀裂先端では応力拡大が発生し、この拡大された応力が材料の破壊靱性値を超えると亀裂が拡大する。すなわち、亀裂先端から加熱中心に向かって亀裂が進展するという制御された割断が生じることになる。したがって、レーザ照射点を先行走査することで、亀裂を延長させていくことができる。
ガラスのレーザスクライブはこの原理を使用しており、引張り応力の最大点付近に冷却を行なうと、このときガラスの収縮によって増幅される引張り応力が割断強化に役立ち、加熱と冷却の併用によって割断が効率よく実現できることが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1によれば、加熱用レーザ光としてはCOレーザ光が使用される。COレーザ光のビームスポットにおけるエネルギーの99%は、ガラス板6の深さ3.7μmのガラス表面層において吸収され、ガラス板の全厚さにわたって透過しない。これは、CO2レーザ波長におけるガラスの吸収係数が著しく大きいことによる。この結果、加熱はガラス板の表面層のみで発生し、この加熱領域では圧縮応力が発生する。
一方、この加熱領域から外れた位置にある冷却点で冷却を行なうと引張り応力が発生し、この冷却点から後方に初亀裂を出発点とする表面スクライブが発生する。このスクライブの深さは、ソーダガラスなどでは通常100μm程度である。しかしながら、ガラス板は脆性が強く、このスクライブ線にあわせて曲げ応力を印加し機械的に割断することが容易である。この曲げ応力の印加によって割断するプロセスをブレイクと称する。レーザビームは走査方向の方向に走査される。この方法は従来方法である機械的方法に比較すれば数多くの長所があり、フラットパネルディスプレイ装置の生産に徐々に応用されるようになって来た。
ガラスのレーザスクライブ加工においては、ガラスをガラス基板保持テーブル上に載置し、ガラスの割断予定線に沿ってガラスが気化、溶融やクラックが発生しない程度のレーザ光を照射して局所的に加熱し、加熱領域から外れた位置を冷却すると、この冷却位置から後方に初亀裂を出発点とする表面スクライブ溝が形成される。その後スクライブ溝に沿っていわゆるブレイク加工を行なうことによりガラスを割断している。
このガラスのレーザスクライブ加工の際、ガラスの平面性を保つためにガラスを載置するガラス基板保持テーブルとしてカーボンなどの多孔質の物質からなる平面テーブルを使用し、この多孔質平面テーブル上に載置したガラス基板を下方から真空吸着してガラス基板の平面性を維持しながら固定する方法が採用されている(たとえば特許文献2参照)。
特許第3027768号明細書 特開2010−100495号公報
一方、近年、スマートフォンやタブレット端末、ノートパソコン、タッチテーブルのスクリーンやテレビのスクリーンなどのフラットパネルディスプレイ用ガラスとしてガラス表面の硬度を増すためにガラス表面を化学強化したアルミノケイ酸ガラスやフロートガラスに熱処理を加えて風冷強化したガラスや厚さが3mm以上の肉厚ガラスなどの強化ガラスが活用されている。
ガラス基板が強化ガラスである場合、ガラス基板の外周部に反りが発生しやすい。反りが発生したガラス基板を多孔質のガラス基板保持テーブル上に載置して下方から真空吸着した場合、真空吸着力が小さいとガラス基板の外周部がガラス基板保持テーブルの表面から浮いた状態になってしまい、この状態でスクライブするとガラス基板の端面付近が大きく割れて割れ目が裏面にまで達して、外周部において割断予定線から外れた曲がった割断面が形成されてしまう。したがって、割断予定線からに沿ったスクライブ溝を形成することができない。
これを防止するために真空吸着力を大きくしてガラス基板の外周部をガラス基板保持テーブルの表面に密着させると、ガラス基板の外周部以外の内部部分が多孔質のガラス基板保持テーブルに強い引張力で吸引されるので、ガラス基板の内部部分に歪みが発生し、その歪みのためにレーザ照射と冷却により制御されたスクライブ力が影響を受けてスクライブ品質に悪影響が生じ、特にガラス基板の内部部分における真空吸着力が大きすぎると歪み力がスクライブ力より大きくなって、スクライブ加工することができなくなり所望のスクライブ溝が形成できないという課題がある。
本発明はこのような課題を解決するもので、ガラス基板、特に外周部に反りが発生しやすい強化ガラスにおいてもガラス基板の外周部の反りの影響を確実に防止するとともに、ガラス基板の内部部分の歪みもなく割断予定線に沿った高品質のスクライブ加工を可能とするガラス基板の加工装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、ガラス基板を載置するガラス基板保持テーブルとしてカーボンなどの多孔質の物質からなる平面テーブルを使用し、この多孔質平面テーブルに載せるガラス基板の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径とガラス基板の内部部分に対応する部分の多孔質部材の粒径を異ならせて、多孔質平面テーブルの外周部における吸着力を強く、内部部分における吸着力を弱くしたものである。多孔質平面テーブルの外周部における吸着力を強くするには、多孔質平面テーブルの外周部において多孔質部材の粒径を大きくし、多孔質平面テーブルの内部部分における吸着力を弱くするには、多孔質部材の粒径を外周部の粒径よりも小さくすればよい。
上記構成によれば、ガラス基板をガラス基板保持テーブル上に載置してガラス基板保持テーブルの下方から真空吸着してガラス基板を固定した際に、ガラス基板の外周部に対応する部分の吸着力が大きいので、外周部が上方に反った強化ガラスのようなガラス基板であっても、ガラス基板の外周部がガラス基板保持用テーブルに比較的強めの力で吸着され、ガラス基板の内部部分はガラス基板保持用テーブルに比較的弱めの力で吸着される。この結果、ガラス基板の浮きやすい外周部を確実にガラス基板保持用テーブル面上に固定しつつガラス基板の内部部分には歪みが加わらない状態、すなわち、ガラス基板の外周部における反りが矯正された平面状で固定することができる。したがって、ガラス基板をスクライブする際に、レーザ照射と冷却により制御されたスクライブ力に悪影響を与えずに良好な品質のスクライブ加工をすることができる。
多孔質平面テーブルの外周部と多孔質平面テーブルの内部部分で粒径を異ならせる場合、外周部全体を粒径の大きい第1の粒径にし、
内部部分全体を粒径の小さい第2の粒径とすればよいが、外周部の一部を部分的に粒径の大きい第1の粒径とし、内部部分の一部を部分的に粒径の小さい第2の粒径とするようにしてもよく、多孔質平面テーブルが全体として外周部における吸着力が強く内部部分における吸着力が弱くなるように構成すればよい。
多孔質平面テーブルとしては、グラファイト、多孔質金属、セラミックス、シリカ、アルミナ、ゼオライトなどの各種の多孔質材料を使用することができる。
本発明によれば、ガラス基板を載置するガラス基板保持テーブルとして多孔質材料からなる平面テーブルを使用し、この多孔質平面テーブルに載せるガラス基板の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径とガラス基板の内部部分に対応する部分の多孔質部材の粒径を異ならせて、多孔質平面テーブルの外周部における吸着力を強く、内部部分における吸着力を弱くしたものである。上記構成によれば、ガラス基板をガラス基板保持テーブル上に載置してガラス基板保持テーブルの下方から真空吸着してガラス基板を固定した際に、ガラス基板の外周部に対応する部分の吸着力が大きいので、外周部が上方に反った強化ガラスのようなガラス基板であっても、ガラス基板の外周部がガラス基板保持テーブルに比較的強めの力で吸着され、ガラス基板の内部部分はガラス基板保持テーブルに比較的弱めの力で吸着される。この結果、ガラス基板の浮きやすい外周部を確実にガラス基板保持テーブル面上に固定しつつガラス基板の内部部分には歪みが加わらない状態で固定することができる。したがって、レーザ照射と冷却により制御されたスクライブ力に影響を与えずに良好な品質のスクライブ加工をすることができる。
本発明の実施例に係るガラス基板の加工装置の概略図 本発明の実施例に係るガラス基板の加工装置に使用されるガラス基板保持用テーブルの概略斜視図
本発明は、ガラス基板を載置するガラス基板保持テーブルとして多孔質部材からなる平面テーブルを使用し、この多孔質平面テーブルに載せるガラス基板の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径とガラス基板の内部部分に対応する部分の多孔質部材の粒径を異ならせて、多孔質平面テーブルの外周部における吸着力を強く、内部部分における吸着力を弱くしたものである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の実施例においては、ガラス基板として周辺が反りやすい強化ガラスを例に説明するが、強化ガラスではない通常のガラス基板についても適用可能であることは勿論である。
図1は本発明によるガラスの加工装置の全体構成を示す概念図である。強化ガラス基板1はガラス基板保持テーブル10上に載置され、ガラス基板保持テーブル10はX−Y駆動装置によりX−Y平面において移動する。図においては、ガラスの移動方向であるY軸駆動用のサーボモータ8とシャフト軸9のみが示されており、X軸駆動系は図示省略されている。
ガラス基板1を加熱するレーザ発振器2は、ガラス基板1に対して不透明な波長のレーザ光線を出力するレーザ光源、例えば、波長10.6μmのレーザ光線を出力するCOガスレーザ光源が使用される。レーザ発振器2はたとえば最大出力100Wのガス封じ切り型が使用される。なお、ガラス基板1の表面強化層が厚い強化ガラスやガラス基板1の厚さが3mm以上など厚い肉厚ガラスの場合にはブレイクが困難である場合がしばしばあるので、最大出力が200Wのレーザ発振器を使用することが好ましい。レーザ照射装置2から出力されるレーザビーム3は、反射鏡4により下向きに反射されてビーム変換装置12に入射される。
レーザ発振器2はたとえば最大出力100Wのガス封じ切り型が使用される。ガラス基板11の表面強化層が厚かったりガラス基板11の厚さが3mm以上など厚い強化ガラス基板の場合にはブレイクが困難である場合がしばしばあるので、最大出力が200Wのレーザ発振器を使用することが好ましい。
ビーム変換装置12は、平行に対向配置された全反射面および部分反射面を備えており、反射鏡4から反射された一本のレーザビーム3をビーム変換装置12に斜入射させると、レーザビーム3は全反射面および部分反射面の間において複数回多重反射して、部分反射面からビームエネルギーの一部を順次に透過することにより割断予定線の方向に配列した複数本のビームよりなるレーザビーム列5に変換される。このレーザビーム列5はガラス基板1に斜照射される。
複数本のビームよりなるレーザビーム列5の照射位置の前方には、ガラス基板1の割断予定線の始点に亀裂を形成するための初期亀裂形成装置7が設けられている。初期亀裂形成装置7はたとえばレーザ光になどの局所熱源やダイヤモンドカッタなどで構成される。
一方、複数本のビームよりなるビーム列5の照射位置の後方には、レーザビーム列5による加熱領域に間隔をあけて追従しながら加熱されたガラス基板1の表面に水ミストなどの冷媒を吹き付けて急冷却する冷却装置6が配置されている。
図2にガラス基板保持テーブル10の斜視図を示す。ガラス基板保持テーブル10の一主面には加工するガラス基板1が載置される。ガラス基板保持テーブル10は、多孔質部材からなる多孔質平面テーブルで構成されており、多孔質平面テーブル上に載せるガラス基板1の外周部に対応する部分を支持する外周部15を第1の粒径を有する多孔質部材で構成し、多孔質平面テーブル上に載せるガラス基板1の内部に対応する部分を支持する内部16を第2の粒径を有する部材で構成して粒径を異ならせる。具体的には、多孔質平面テーブルの外周部15の粒径を大きくし、多孔質平面テーブルの内部16の粒径を小さくして、多孔質平面テーブルの外周部15における吸着力を強く、多孔質平面テーブルの内部16における吸着力を弱くする。
ガラス基板保持テーブル10を構成する多孔質部材としては、グラファイト、多孔質金属、セラミックス、シリカ、アルミナ、ゼオライトなどの各種の多孔質材料を使用することができる。
なお、ガラス基板保持テーブル10を構成する多孔質平面テーブルの外周部15を第1の粒径を有する多孔質部材で構成し、内部16を第2の粒径を有する部材で構成する場合、図2に示すように、外周部15の全体を第1の粒径を有する多孔質部材で構成し、内部16の全体を第2の粒径を有する部材で構成すればよいが、外周部15の一部を部分的に第1の粒径とし、内部16の一部を部分的に第2の粒径とするようにしてもよく、ガラス基板保持テーブル10にガラス基板1を載置したとき、全体としてガラス基板1に対する外周部における吸着力が強く、内部における吸着力が弱くなるように構成すればよい。
次に、図1および図2により本発明によるガラス基板の加工装置の動作を説明する。
強化ガラスを加工するために、まず、ガラス基板1の割断予定線25の始端に初亀裂形成装置7により初亀裂26を形成する。この初亀裂26がガラス基板11の加工の出発位置となる。初亀裂26を形成するには、まず、ガラス基板保持テーブル10の上に載置されたガラス基板1をサーボモータ8により−Y方向に移動させ、ガラス基板1の割断予定線25の始端を初亀裂形成装置7の加工具の直下に位置させて、ガラス基板11の割断予定線25の始端に初亀裂26となるクラックを形成する。
つぎに、初亀裂形成装置7をガラス基板1の表面から離間させ、ガラス基板保持テーブル10の上に載置されたガラス基板1をサーボモータ8により+Y方向に移動させながら、レーザ照射装置2を発振させてレーザビーム3を出射する。出射されたレーザビーム3は、反射鏡4により下向きに反射されてビーム変換装置12に斜入射され、ビーム変換装置12の全反射面および部分反射面の間において複数回多重反射して、部分反射面から割断予定線25の方向に配列した複数本のビームよりなるレーザビーム列5に変換されてガラス基板1に斜照射される。この結果、ガラス基板1は初亀裂26を始端として割断予定線25に沿ってレーザビーム列5により加熱される。可動式テーブル10をサーボモータ8によりさらに+Y方向に移動させるとガラス基板1もさらに+Y方向に移動し、レーザビーム列5により加熱された領域は冷却装置6の真下の位置に達する。このとき、冷却装置6から冷媒となる水ミストを噴射すると、ガラス基板1は冷却点直下で初亀裂26から拡大した亀裂がガラス基板11の板厚方向に発生する。
初亀裂26の付近で板厚方向に拡大した亀裂は、レーザビーム列5および冷却点の組み合わせがガラス基板1に対して相対的に移送するのに伴って、割断予定線12に沿って亀裂を拡大させることができる。この結果、ガラス基板11表面にスクライブ溝が形成される。
前述したように、強化ガラスによるガラス基板1はガラス基板保持テーブル10に載置したとき、反りによりガラス基板保持テーブル10の表面から浮きやすい。反りが発生したガラス基板11をガラス基板保持テーブル10上に載置して下方から真空吸着しても、真空吸着力が弱いとガラス基板1の外周部がガラス基板保持テーブル10の表面から浮いた状態になってしまい、この状態でスクライブするとガラス基板1の端面付近が大きく割れて割れ目が裏面にまで達して、ガラス基板1の外周部において割断予定線25から外れた曲がった割断面が形成されてしまう。したがって、割断予定線25に沿ったスクライブ溝を形成することができない。
本発明においては、ガラス基板保持テーブル10として多孔質部材からなる平面テーブルを使用し、ガラス基板保持テーブル10におけるガラス基板1の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径と内部に対応する部分の多孔質部材の粒径を異ならせているので、ガラス基板保持テーブル10にガラス基板1を載置してガラス基板保持テーブル10の下方から真空吸引したとき、ガラス基板1の外周部における吸引力が内部部分における吸引力より強いので、ガラス基板1の外周部に反りがあって浮き上がっていても、浮き上っている外周部が強い吸引力でガラス基板保持テーブル10に固定されて反りによるガラス基板1の浮きが除去される。一方、ガラス基板1の内部部分は外周部に比較して吸引力が小さいので内部部分に歪力が加わることはない。したがって、ガラス基板1全体がガラス基板保持テーブル10上に安定した平面状で固定される。
したがって、ガラス基板1の外周部において割断予定線25から外れた曲がった割断面が形成されてしまうことはなく、内部においても歪力が加わることがないので、レーザ照射と冷却により制御されたスクライブ力に悪影響を与えずに割断予定線25に沿って真直の高品質な割断面を形成することができる。
本発明によるガラス基板の加工装置は、近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどのフラットパネルディスプレイや携帯電話、携帯端末などの表示装置用に用いられているガラス表面に強化層を形成した強化ガラスや厚さが厚い厚ガラスの鏡面割断に適用して好適である。
1 ガラス基板
2 レーザ発振器
3 レーザビーム
4 反射鏡
5 レーザビーム列
6 冷却装置
7 初期亀裂形成装置
8 サーボモータ
9 シャフト軸
10 ガラス基板保持テーブル
12 ビーム変換装置
15 多孔質平面テーブルの外周部
16 多孔質平面テーブルの内部
25 割断予定線
26 初亀裂

Claims (6)

  1. ガラス基板をガラス基板保持用テーブル上に支持し、ガラス基板の割断予定線に沿ってレーザビームで加熱後その加熱位置を冷却し、レーザビームの照射位置および冷却点をガラス基板に対して割断予定線に沿って相対的に移動させてガラス基板にスクライブを形成するガラス基板の加工装置であって、前記ガラス基板保持用テーブルとして多孔質部材からなる多孔質平面テーブルを使用し、前記多孔質平面テーブルの前記ガラス基板の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径とガラス基板の内部部分に対応する部分の多孔質部材の粒径を異ならせたことを特徴とするガラス基板の加工装置。
  2. 多孔質平面テーブルのガラス基板の外周部に対応する部分における吸着力を強く、ガラス基板の内部部分における吸着力を弱くした
    ことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の加工装置。
  3. 多孔質平面テーブルの前記ガラス基板の外周部に対応する部分の多孔質部材の粒径をガラス基板の内部部分に対応する部分の多孔質部材の粒径より大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の加工装置。
  4. 多孔質平面テーブルの外周部全体を粒径の大きい第1の粒径にし、内部部分全体を粒径の小さい第2の粒径としたことを特徴とする請求項3に記載のガラス基板の加工装置。
  5. 多孔質平面テーブルの外周部の一部を部分的に粒径の大きい第1の粒径とし、内部部分の一部を部分的に粒径の小さい第2の粒径としたことを特徴とする請求項4に記載のガラス基板の加工装置。
  6. 多孔質部材が、グラファイト、多孔質金属、セラミックス、シリカ、アルミナ、ゼオライトのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の加工装置。
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