JP2013019065A - 未修飾セルロースの中空繊維及びその紡糸法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 未修飾セルロース溶液を用いて良好にセルロースの分子量を低下させることなく中空繊維及び中空繊維を湿式紡糸するための方法を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解した未修飾セルロースを原液とし、芯鞘二重ノズルを用いて未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維を紡糸する。
【選択図】 図1

Description

分子量が5万g/mol以上の化学修飾を施されていないセルロース(未修飾セルロースもしくは非誘導体化セルロース)を原液とする湿式紡糸から作製される中空繊維とその作製する方法に関する。
セルロースの水酸基が修飾されたアセチルセルロースを溶液状態とし、中空繊維を製造する方法は既知である。例えば特公平6―80205を上げることができる。これまでにセルロースを原料とする中空繊維は、化学修飾されたセルロースである。
セルロースの水酸基を修飾することなく中空繊維を紡糸する方法は特開2001−29758に開示されており、溶媒は第三級アミンオキシドを用いている。これは基本的にテンセルやリヨセルを製造するのと同じ溶媒N―メチルモルフォリンN―オキシド(NMMOもしくはNMNO)を使用することを意味している。この方法はパルプを原料とする繊維製造としては実用化されていると言うものの、実は溶媒分解とセルロースの分子量低下(Text Res. J.57(1987)、61、特開2008−248466、特開2009−203467)が起こっている。またNMMOを溶媒とする方法には爆発の危険も指摘されている(特開2008−248466、特開2009−203467)。
リヨセル繊維は分子量が5万もしくはそれ以下(ICP8 Class AD02G300FI)であるから、NMMOを溶媒とした未修飾セルロース中空繊維の分子量も5万を超えないと予想できる。
NMMOを溶媒とする方法について、上記の不利な点を克服するために、イオン液体を未修飾セルロースの溶媒として用いて紡糸する方法はすでに開示されているが(特開2008−248466、特開2009−203467)、中空繊維を作製する方法は未だ開示されていない。
またイオン液体を用いると、木片、稲わら、竹などのセルロース成分以外のリグニン成分を含む天然材(リグノセルロース系バイオマス)が使用可能である。
セルロース原料が、リグノセルロース系バイオマスの場合も、イオン液体は、窒素を含む有機分子カチオンと非プロトン性溶媒の組み合わせにより、セルロースを未修飾のまま溶かすことができ、その溶液からリグニンを除去する方法は、特開2010―84104に開示されている。
特公平6―80205 特開2001―29758 WO03/029329 A2 特開2008―248466 特開2009―203467 ICP8 Class AD02G300FI 特開2010―84104
Text Res. J.57(1987)、61
未修飾セルロースがイオン液体に溶けることは既知であるが(WO03/029329、2008―248466、2009―203467)、このセルロース溶液を用いて良好にセルロースの分子量を低下させることなく中空繊維を湿式紡糸するための方法を提供することが本発明の目的である。
本発明は、セルロースを含有する天然材料を原料として、その材料に含まれる未修飾セルロースの分子量の低下をできるだけ抑えて天然素材に近い中空繊維及びその製造方法に関するもので、以下のような構成からなることを特徴とする。
〔1〕イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解させた未修飾セルロースより湿式紡糸された未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維
〔2〕イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解した未修飾セルロースを原液とし、芯鞘二重ノズルを用いて未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維を紡糸することを特徴とする湿式中空繊維紡糸法
〔3〕前記芯鞘二重ノズルの芯部から押出される芯部液(内層液、インナーリキッド)が、イオン液体とプロトン性溶媒の混合液であり、イオン液体:プロトン性溶媒の重量比が、10:1から1:1までの範囲であり、前記芯鞘二重ノズルの鞘部から押し出された前記未修飾セルロースの原液が凝固液に浸漬され、その凝固液が、プロトン性溶媒であることを特徴とする前記〔2〕に記載の湿式中空繊維紡糸法
〔4〕前記未修飾セルロースの原液の溶液粘度が、0.5Pa・s(パスカル・秒)から10Pa・s(パスカル・秒)の範囲であることを特徴とする前記〔2〕又は前記〔3〕に記載の湿式中空繊維紡糸法
〔5〕塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムとN,N―ジメチルアセトアミドの前記混合溶媒の重量比が80:20から65:35であることを特徴とする前記〔2〕から〔4〕のいずれかに記載の湿式中空繊維紡糸法
未修飾のセルロースを原料として中空繊維を作製できれば、天然繊維の応用が広範に拡大し、再生可能性原料でさまざまな製品が可能になるので、カーボンニュートラルの観点から、経済規模を成長させながら二酸化炭素削減に寄与できる。
これまでのセルロース系中空繊維は、アセチルセルロースなどの修飾セルロースが原料となっており、環境負荷が大きい工業製品であった。しかし本発明により、自然の物質循環の中に組み込まれた環境にやさしいシステムで、セルロース中空繊維を製造することが可能となった。
アセチルセルロース系の中空繊維は、水の浄化や透析などで非常に高い性能を発揮することは広く知られている。本発明の未修飾セルロースの中空繊維は、アセチルセルロース系の中空繊維のこれらの性能をより高機能化することができ、水質向上による衛生管理、高速透析膜による医療費低減などに貢献できる。
また、アパレル分野では速乾性で暖かく且つ涼しい繊維を提供できる。これは衣服のみならず、クルマや旅客機のシートなど広い応用が可能である。
水浄化の分野でのセルロース中空繊維の利用は膨大な量が期待され、それは砂漠の緑地化など地球規模の環境改善の基礎材料となる。
未修飾セルロース濃度7重量%のBMImCl:DMAc(65%重量:35%重量)混合溶液を用いて芯鞘二重ノズル方式により作製した中空繊維のSEM写真。 未修飾セルロース濃度7重量%のBMImCl:DMAc(80%重量:20%重量)混合溶液を用いて芯鞘二重ノズル方式により作製した中空繊維のSEM写真。
本発明の中空繊維は、イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解させた未修飾セルロースより湿式紡糸された未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維であり、塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムとN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解した未修飾セルロースを原液とし、芯鞘二重ノズルを用いて中空繊維を紡糸することにより作製される。
未修飾セルロースを溶解させるためには、塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムとN,N―ジメチルアセトアミドの前記混合溶媒の重量比は80:20から65:35とする。
その理由は、80:20よりイオン液体の比が高い(80重量比以上の)ときは、未修飾セルロース溶液の粘度が高すぎてノズルから押し出せないという問題が生じる。また65:35よりイオン液体の比が低い(65重量比以下の)場合は、溶液粘度が低すぎてノズルから押し出した時に繊維形状が維持できないという困難が現れる。
特に、前記芯鞘二重ノズルの芯部から押出される芯部液(内層液、インナーリキッド)が、イオン液体とプロトン性溶媒の混合液であり、イオン液体:プロトン性溶媒の重量比が、10:1から1:1までの範囲であり、前記芯鞘二重ノズルの鞘部から押し出された前記未修飾セルロースの原液が凝固液に浸漬され、その凝固液が、プロトン性溶媒であることにより中空繊維が紡糸されることが好ましい。
使用される未修飾セルロースは特に限定されるものではないが、粘度平均分子量は5万g/mol以上が望ましい。なぜなら機械的強度が大きく、得られる中空繊維の応用範囲が広がるからである。
イオン液体と非プロトン性有機溶媒の組み合わせで未修飾セルロースを溶解させる場合、基本的に分子量は低下しないが、中空繊維の紡糸条件に合わせて、分子量を5万g/molまで意識的にコントロールして低下させ、粘度調整することが可能である。分子量を低下させる条件は、温度(90℃以上、数時間)、酸性条件(硫酸、塩酸等と水を混合)、また酸化条件(空気中酸素、各種酸化剤と水を混合)などが明示できる。
たとえばエジプト綿は重合度が9000と言われ、分子量にすると146万g/molに達する。このエジプト綿の分子量を低下させずに溶解させることは、イオン液体を用いても非常に粘度が高いために多大なる困難を伴い、さらにその溶液から繊維等を加工することは不可能と考えられる。なぜなら分子量が非常に高い溶液はゲル状で流動性が無いからである。
エジプト綿をイオン液体と非プロトン性有機溶媒の混合液に溶かす際に、硫酸等の酸を少量入れて、80℃程度の低い温度でセルロースの加水分解を行い、未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上で流動性が得られるようにして、中空繊維を作ることができる。
分子量が5万g/mol以上であると、中空繊維の機械的強度が大きく、水の浄化や透析用のフィルターとした場合に、ポアサイズの制御や形状の自由度が増し、なおかつ高圧での濾過が可能となるために、これまででは達成し得なかった濾過効率が得られる。
本発明で用いられるセルロース原料としては、特に限定はされないが、綿糸、リンター糸、リンターパルプ、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプなどセルロースの純度の高いものから、木片、稲わら、竹などのセルロース成分以外のリグニン成分を含む天然材(リグノセルロース系バイオマス)が使用可能である。
未修飾セルロースはイオン液体に溶解させることができる。用いるイオン液体は塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウム(ブチルメチルイミダゾールクロリド:BMImCl)である。
また未修飾セルロースイオン液体溶液の粘度を調整するために、窒素含有の非プロトン性溶媒としてN,N―ジメチルアセトアミド(DMAc)を用いる。
また、未修飾セルロースの原液の溶液から中空繊維を湿式紡糸する際の溶液粘度は、特に限定はされないが、0.5Pa・s(パスカル・ 秒)から10Pa・s(パスカル・秒)の範囲が望ましく、さらには0.7Pa・s(パスカル・秒)から8Pa・s(パスカル・秒)の範囲が望ましい。
未修飾セルロース原液の溶液粘度が前記0.5Pa・s(パスカル・秒)から10Pa・s(パスカル・秒)の範囲に規定される理由は、0.5Pa・s(パスカル・秒)より低粘度の時は、どのように押し出し速度と芯部液成分を工夫しても、中空繊維が形成されないからであり、逆に10Pa・s(パスカル・秒)より高粘度だと、長繊維が形成されず短小フィラーとなってしまうからである。
上記のような溶液の粘度にするためには、塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムとN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解させる未修飾セルロースの濃度が、10重量%から0.05重量%の範囲であることが望ましく、さらには7.5重量%から3.5重量%の範囲であることが望ましい。
上記の分子量範囲と粘度範囲に入る未修飾セルロース溶液を、芯鞘二重ノズルを用いて中空繊維を紡糸する。この際の芯部ノズル径と鞘部ノズル径は、中空繊維の使用目的に応じて、任意に選択できる。
中空繊維紡糸条件の押出速度としては、芯部液押出速度は0.01mL/minから10mL/minが望ましく、さらに望ましくは1mL/minから3mL/minである。また鞘部押出速度は0.01mL/minから10mL/minが望ましく、さらに望ましくは3mL/minから0・5mL/minである。
中空繊維紡糸条件の巻き取り速度としては、0.01m/minから10m/minが望ましく、さらに望ましくは3m/minから6m/minである。
中空繊維紡糸条件のエアギャップ、つまりノズル先端と凝固液までの距離は、特に限定されるものではないが、10mmから0.05mmが望ましく、さらには2mmから0.5mmが望ましい。
中空繊維紡糸条件の芯部液(内層液、インナーリキッド)は、イオン液体と、水もしくは低級アルコールなどプロトン性溶媒の混合液であり、それらの混合比は任意に選ばれるが、望ましくは、イオン液体/プロトン性溶媒の比が、10重量/1重量から1重量/1重量までの範囲であり、さらに望ましい溶媒比は、9重量/2重量から5重量/2重量までの範囲である。
芯部液をプロトン性溶媒のみにした場合は、凝固速度が速すぎて、繊維形状が維持できなくなるか、もしくは中空が形成されなくなるという問題点が生じるため、イオン液体とプロトン性溶媒の混合液を用いることが、本発明の特徴の一つでもある。そうすることにより、良好な中空繊維を紡糸することが可能になる。
芯部液を構成するイオン液体は、未修飾セルロースを溶解することができるイオン液体であれば良いが、その中でも下記に示す化学式のイオン液体であることが好ましく、更に、その中でも塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムが最も好ましい。
Figure 2013019065

式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基である。Xはハロゲン又は炭素数1〜4までのカルボキシル基である。
プロトン性溶媒となる低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール(ノルマルプロピルアルコール)、2−プロパノール(イソプロピルアルコール)、1−ブタノール(ノルマルブチルアルコール)、2−ブタノール(sec−ブチルアルコール)2−メチル−1−プロパノール(イソブチルアルコール)、2−メチル−2−プロパノール(tert−ブチルアルコール)などが例示できる。
中空繊維紡糸条件の鞘部凝固液は、特に選ばれるものではないが、水もしくは低級アルコールなどプロトン性溶媒の単独もしくは混合液が選ばれる。
中空繊維紡糸条件の鞘部凝固液の温度は、凍結せず沸騰しない範囲のなかで任意である。
中空繊維紡糸条件の鞘部凝固液の距離は、100mから0.3mが可能であり、望ましくは50mから0.5mとし、さらに望ましくは10mから0.7mである。
(実施例1)
イオン液体のブチルメチルイミダゾリウムクロリド(BMImCl、シグマ―アルドリッチ社)と、非プロトン性溶媒としてジメチルアセトアミド(DMAc、シグマ―アルドリッチ社)を65%重量:35%重量で混合した溶液を93g調製した。この混合溶媒に、粉末セルロース(粘度平均分子量6万、日本製紙ケミカル社 W―400G)を7g溶かして、未修飾セルロース7%の溶液とした。この溶液の粘度平均分子量をウベローデ粘度計で分子量測定したところ6万であった。
この未修飾セルロース7%の溶液を50mLシリンジに充填し、鞘部押出速度1.0mL/min、巻き取り速度3・4m/min、エアギャップ2mm、芯部液BMImCl:水(4重量:1重量)混合溶液、芯部押出速度2.5mL/min、鞘部凝固液は蒸留水とし、凝固液層の距離は0.8m、凝固液温度は室温とする条件でもって、芯鞘二重ノズル方式により中空繊維を作製した。前記条件で作製した中空繊維のSEM写真を図1に示す。
(実施例2)
先に記述した実施例1と全く同様に7重量%の未修飾セルロース溶液を調整した。溶媒も実施例1と全く同じでBMImCl:DMAc(80%重量:20%重量)を用いた。
この未修飾セルロース7%の溶液を50mLシリンジに充填し、鞘部押出速度1.0mL/min、巻き取り速度5・6m/min、エアギャップ2mm、芯部液BMImCl:水(4重量:1重量)混合溶液、芯部押出速度2.5mL/min、鞘部凝固液は蒸留水とし、凝固液層の距離は0.8m、凝固液温度は室温とする条件でもって、芯鞘二重ノズル方式により中空繊維を作製した。前記条件で作製した中空繊維のSEM写真を図2に示す。
本発明に従えば、セルロースを含有する様々な天然材料を原料として、中空繊維を作製することができる。
セルロースは毎年2000億トン自然生産される。これまではこのセルロースを利用するのに、ビスコース法や銅アンモニア法など危険な化学修飾反応を伴う方法や、それにNMMO法など危険な溶媒を使用する方法しかなかった。
イオン液体と非プロトン性有機溶媒の組み合わせにより、セルロース分子間の水素結合を切断する温和な方法で、未修飾セルロースが溶かすことができた。この未修飾セルロース溶液から湿式紡糸法で中空繊維を作製するには、セルロース溶液の濃度と粘度・芯部押出速度・鞘部押出速度・巻き取り速度・エアギャップ・芯部液(内層液、インナーリキッド)の種類・鞘部凝固液の種類と温度と距離を規定する必要があり、本発明においてこれらの条件を開示した。
このことにより、環境負荷を非常に小さくして、セルロース原料の中空繊維が生産され、したがって、海水を真水にするフィルターや、汚染水を浄化するフィルター、または人口透析用フィルターとしてこの中空繊維が利用出来る。

Claims (5)

  1. イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解させた未修飾セルロースより湿式紡糸された未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維
  2. イオン液体である塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムと非プロトン性溶剤であるN,N―ジメチルアセトアミドの混合溶媒に溶解した未修飾セルロースを原液とし、芯鞘二重ノズルを用いて未修飾セルロースの分子量が5万g/mol以上の中空繊維を紡糸することを特徴とする湿式中空繊維紡糸法
  3. 前記芯鞘二重ノズルの芯部から押出される芯部液(内層液、インナーリキッド)が、イオン液体とプロトン性溶媒の混合液であり、イオン液体:プロトン性溶媒の重量比が、10:1から1:1までの範囲であり、前記芯鞘二重ノズルの鞘部から押し出された前記未修飾セルロースの原液が凝固液に浸漬され、その凝固液が、プロトン性溶媒であることを特徴とする請求項2に記載の湿式中空繊維紡糸法
  4. 前記未修飾セルロースの原液の溶液粘度が、0.5Pa・s(パスカル・秒)から10Pa・s(パスカル・秒)の範囲であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の湿式中空繊維紡糸法
  5. 塩化1―ブチル―3―メチルイミダゾリウムとN,N―ジメチルアセトアミドの前記混合溶媒の重量比が80:20から65:35であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の湿式中空繊維紡糸法
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